JP2011171036A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブルからエレクトロニクス・システムを構成する装置(回路素子)への静電気放電を、ケーブル挿入操作だけで確実に防ぐことができる電気コネクタを提供する。
【解決手段】ハウジングと、信号素子と、接地素子と、コンタクトから構成され、前記ハウジングは、前記ハウジングに挿入接続されるケーブルのプラグが挿入される開口部を備え、前記コンタクトは、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグが備えるプラグ側コンタクトが前記接地素子と電気的に接続される電気接続部を備え、電気的解除手段が、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトと前記接地素子との電気的接続を解除させるようにして設けられ、前記コンタクトの電気接続部は、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子と電気的に接続されることを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】ハウジングと、信号素子と、接地素子と、コンタクトから構成され、前記ハウジングは、前記ハウジングに挿入接続されるケーブルのプラグが挿入される開口部を備え、前記コンタクトは、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグが備えるプラグ側コンタクトが前記接地素子と電気的に接続される電気接続部を備え、電気的解除手段が、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトと前記接地素子との電気的接続を解除させるようにして設けられ、前記コンタクトの電気接続部は、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子と電気的に接続されることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は電気コネクタに関し、特にエレクトロニクス・システムの装置に用いられ、静電放電を抑制する電気コネクタ、より詳しくはLANケーブルに用いられる8P8Cのモジュラージャック・コネクタに関するものである。
一般に、エレクトロニクス・システムの装置に用いられる電気コネクタはハウジングと、エレクトロニクス・システムの装置の導体と電気的に結合するコンタクトで構成され、ケーブルの挿入時にケーブルの導体とコンタクトを結合することにより、ケーブルの導体とエレクトロニクス・システムの装置の導体との接続が行われる。
一般的な電気コネクタとプラグ、及びこれらが接続された構成を図12〜図14に示す。図12に示す一般的な電気コネクタ110、より具体的にはLANケーブルに用いられる8P8Cのモジュラージャック・コネクタ110は、ハウジング101と、ハウジング101内に備えられたコンタクト105から構成される。8P8Cのモジュラージャック・コネクタでは、8個のコンタクト105が備えられる。8個のコンタクト105の各々は、図12(b)、図12(d)に示すように、ハウジング101に設けられたガイドスロット106内に備えられる。コンタクト105は、図12(c)に示すように、ハウジング101の開口部102から奥側に向かって、ハウジング101の下面のA点から側面の略中心B点に向けてハウジング101を斜めに横切るように配置される。ここで、コンタクト105は、ハウジング101の下面に接するA点を支点とし、B点が回動可能とされる。
図13に示す一般的なプラグ150、より具体的にはLANケーブルに用いられる8P8Cのモジュラープラグ150は、ケース151と、プラグ側コンタクト152とから構成される。プラグ150では電気コネクタ110に合わせ、8個のプラグ側コンタクト152が備えられる。ケーブル153は8本のケーブル心線を有する。ケーブル153の8本のケーブル心線は、端部の被覆が除去されて、導体が剥き出しとされる。ケーブル153の8本のケーブル心線の端部はケース151内に配置され、8本のケーブル心線の導体は8個のプラグ側コンタクト152にそれぞれ接続される。ケース151には、プラグ挿抜ツマミ158が設けられる。プラグ150を電気コネクタ110に挿入した際には、プラグ挿抜ツマミ158が電気コネクタ110と嵌合してプラグ150が電気コネクタ110に接続固定される。プラグ150を電気コネクタ110から抜出する際には、プラグ挿抜ツマミ158を押してプラグ150と電気コネクタ110の嵌合を解除して抜出する。
図12に示す電気コネクタ110と、図13に示すプラグ150を接続する構成を図14に示す。図14(a)に示すように、プラグ150は、電気コネクタ110の開口部102からハウジング101に挿入される。プラグ150がハウジング101に挿入されると、図14(b)に示すように、ハウジング101を斜めに横切るように配置されているコンタクト105にプラグ150が備えるプラグ側コンタクト152が接触する。更にプラグ150をハウジング101に挿入し、プラグ150と電気コネクタ110が完全に接続されると、コンタクト105はプラグ側コンタクト152に押圧され、ハウジング101の下面に近接するように折り曲げられて図14(c)に示す状態となる。
電気コネクタ110にプラグ150が挿入される前後のコンタクト105の状態を図14(d)、図14(e)に示す。プラグ150が挿入される前の電気コネクタ110では、図14(d)に示すようにコンタクト105は、ハウジング101の奥側から開口部102に向かって、ハウジング101の側面の略中心B点から下面のA点に向けてハウジング101を斜めに横切るように配置される状態となっている。電気コネクタ110にプラグ150が挿入され、電気コネクタ110とプラグ150が接続されると、図14(e)の電気コネクタ110’に示すように、コンタクト105は図14(e)で図示しないプラグ側コンタクト152によって押圧され、ハウジング101の下面に近接するように折り曲げられて、コンタクト105のB点がB’点の状態となる。
一般的なコンタクト105は弾性部材から構成されており、プラグ150を電気コネクタ110より抜去すると、バネ抵抗により元の状態、すなわち図14(d)に示す状態に戻る。そして、当該バネ抵抗により、図14(c)に示すようにプラグ150が電気コネクタ110に挿入接続されている状態でコンタクト105は復元力によりプラグ側コンタクト152に強く押し付けられ、コンタクト105とプラグ側コンタクト152との接触を確実なものとしている。
ここで、エレクトロニクス・システムの装置に接続されて用いられる一般的なケーブル(例えば図12〜図14におけるケーブル153)上には静電気が蓄積され、その電圧は5000ボルトを越える場合もある。このような高電圧の静電気を帯びたケーブルをエレクトロニクス・システムの装置に接続すると、数ボルトで駆動される半導体素子などの回路素子が損傷する恐れがある。このように静電気放電はエレクトロニクス・システムでは重大な問題であり、ケーブル上に蓄積される静電気放電を防止する必要がある。
ケーブル上に蓄積される静電気放電の防止について、特許文献1には、ケーブル挿入時においてエレクトロニクス・システムの装置の導体とケーブルの導体を結合する前に、ケーブルの導体と受電ブラシを結合させることにより静電放電を抑制する構造が記載されている。
特許文献2には、ケーブルに接続されたプラグの挿入経路内に接地用接触子が配置され、該接地用接触子がプラグが有する電気接触子に一時的に電気接触してケーブルに蓄積された静電気を接地部へと放電する電気コネクタが記載されている。
特許文献3には、インタフェースケーブルに接続するコネクタにおいて、通常接続される信号パッド又は信号端子の前にグランドに接続されたショートパッド又はショート端子が設けられたコネクタが記載されている。
特許文献4には、放電部を備える複数のバネ製電極がセラミック板に設けられた放電機能部材を用いたシールドケーブルの接続端子構造及びその電気接続構造が記載されている。
特許文献5には、樹脂端子ブロックと、棒状金属端子とを備え、コネクタ結合時の静電気放電による突入電流を確実に抑制するとともに、当接する端子部分の保守を不要にできるアースコネクタが記載されている。
このように静電気放電はエレクトロニクス・システムでは重大な問題であり、確実に、かつ簡便な構造で静電気放電を防止する必要がある。しかし現状では、電気コネクタ、より具体的にはLANケーブルで用いられる8P8Cのモジュラージャック・コネクタにおける静電気放電の防止は十分に図られているとは言い難い。
特許文献1に記載のケーブルの導体と受電ブラシを結合させることにより静電放電を抑制する構造、あるいは特許文献2に記載のプラグ挿入経路内に接地用接触子を配置する構成は、8P8Cモジュラージャック・コネクタの限られたスロットスペースには適用が困難である。
特許文献3に記載のショートパッドは、8P8Cモジュラージャック・コネクタの構造上、適用し得ない。
特許文献4に記載の放電機能部材は、ケーブルと電気コネクタが接続された状態で常時ケーブル側の導体に接触する構成となっているので、8P8Cモジュラージャック・コネクタを介したLANケーブルの接続には不適切である。
特許文献5に記載のアースコネクタは、ヘッド・スタック・アセンブリ(HSA)に蓄積された静電気の放電による突入電流を抑制するためのものであり、最終的にケーブルの導体とエレクトロニクス・システムの信号端子とが接続されなければならないLANケーブルの8P8Cモジュラージャック・コネクタには不適切である。更には、特許文献5に記載のアースコネクタに準じた構成を採用すると、ジャック、
コネクタの間に付加的な部材を取り付ける構成となってしまい、機器の増大化、部品点数の増加を招き、省スペース化、部品点数の軽減によるコスト削減が求められる近年の趨勢に反する結果となってしまう。
コネクタの間に付加的な部材を取り付ける構成となってしまい、機器の増大化、部品点数の増加を招き、省スペース化、部品点数の軽減によるコスト削減が求められる近年の趨勢に反する結果となってしまう。
このように、近年の情報通信機器を始めとするエレクトロニクス・システムの普及状況や高性能化により、電気コネクタ、特にLANケーブルで用いられる8P8Cモジュラージャック・コネクタにおける静電気放電の防止が非常に重要であるにも拘わらず、現状ではその対策は不十分であるという問題点がある。
上記問題点に鑑み、本発明は、ケーブルからエレクトロニクス・システムを構成する装置(回路素子)への静電気放電を、ケーブル挿入操作だけで確実に防ぐことができる電気コネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ハウジングと、信号素子と、接地素子と、コンタクトから構成され、前記ハウジングは、前記ハウジングに挿入接続されるケーブルのプラグが挿入される開口部を備え、前記コンタクトは、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグが備えるプラグ側コンタクトが前記接地素子と電気的に接続される電気接続部を備え、電気的解除手段が、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトと前記接地素子との電気的接続を解除させるようにして設けられ、前記コンタクトの電気接続部は、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子と電気的に接続されることを特徴とする電気コネクタを提供する。
また、本発明は、前記信号素子は前記ハウジングの一側面側に設けられ、前記接地素子は前記ハウジングの、前記信号素子が設けられた面と対向する他側面側に設けられ、前記コンタクトは、前記一側面側に回動可能に、前記プラグが挿入されていない状態で前記接地素子と接触するよう付勢されて設けられ、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグ側コンタクトが前記コンタクトを介して前記接地素子と電気的に接続され、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトが前記プラグにより回動動作され、前記コンタクトと前記接地素子との接触が解除されて前記プラグ側コンタクトと前記接地素子との電気的接続が解除され、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトがさらに回動動作され、前記コンタクトと前記信号素子とが接触することによって前記プラグ側コンタクトが前記コンタクトを介して前記信号素子と電気的に接続されることを特徴とする電気コネクタを提供する。
また、本発明は、前記コンタクトは、信号素子側導体と、前記信号素子側導体と絶縁構造によって電気的に絶縁された接地素子側導体とから構成され、前記信号素子側導体を前記ハウジングの奥側、前記接地素子側導体を前記開口部側として、前記ハウジングの奥から前記開口部にかけて前記ハウジングの一側面に漸近するように設けられ、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグ側コンタクトが前記接地素子側導体と接触して電気的に接続され、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記絶縁構造と接触して前記プラグ側コンタクトと前記接地素子側導体との電気的接続が解除され、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子側導体と接触して前記導体が前記信号素子側導体と電気的に接続されることを特徴とする電気コネクタを提供する。
本発明によれば、ケーブルからエレクトロニクス・システムを構成する装置(回路素子)への静電気放電を、ケーブル挿入操作だけで確実に防ぐことができる電気コネクタが得られる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
(1)電気コネクタの構成
本発明の第1の実施の形態に係る電気コネクタと、当該電気コネクタと接続して用いられるプラグを図1に示す。図1(a)に示す電気コネクタ10は、電気コネクタ10の本体支持枠を形成するハウジング11と、エレクトロニクス・システムの装置の導体に接続される信号素子14と、接地構造に接続する接地素子13と、信号素子14及び接地素子13と選択的に接続されるコンタクト15とから構成される。
[第1の実施の形態]
(1)電気コネクタの構成
本発明の第1の実施の形態に係る電気コネクタと、当該電気コネクタと接続して用いられるプラグを図1に示す。図1(a)に示す電気コネクタ10は、電気コネクタ10の本体支持枠を形成するハウジング11と、エレクトロニクス・システムの装置の導体に接続される信号素子14と、接地構造に接続する接地素子13と、信号素子14及び接地素子13と選択的に接続されるコンタクト15とから構成される。
ハウジング11は、開口部12を備える。コネクタ10と接続して用いられるプラグ50は、開口部12からハウジング11に挿入される。
ハウジング11の開口部12と対向する奥側に、接地素子13と信号素子14が設けられる。信号素子14は、ハウジング11の一側面側である下側の面に設けられ、接地素子13は、ハウジング11の他側面側である上側の面に設けられる。接地素子13と、信号素子14とは、ハウジング11の中央部で任意の空間が確保されるようそれぞれ配置される。
信号素子14は、図示しないエレクトロニクス・システムを構成する回路に電気的に接続される。接地素子13は、図示しないエレクトロニクス・システムに備えられた接地構造に接続される。
ハウジング11内には、コンタクト15が設けられる。コンタクト15は、ハウジング11の信号素子14が設けられている一側面側、すなわち下側の面のハウジング11の略中央部の支持部17で支持され、この支持部17を中心にして所定の角度回動可能とされる。支持部17で支持されたコンタクト15は、ハウジング11内を奥側にかけて斜めに横切り、接地素子13に接触した状態とされる。ここで、コンタクト15は支持部17において図示しないバネ部材などの弾性部材により、接地素子13との接触が保たれるよう付勢されている。
ハウジング11の奥側、すなわち図1(a)の図示左側の面にはガイドスロット16が形成されている。ガイドスロット16は、ハウジング11の上下方向の溝で構成されており、コンタクト15が収容できる幅を持っている。ガイドスロット16により、コンタクト15は、ハウジング11の上下方向にのみ可動性を持つ。
電気コネクタ10と接続されて用いられるプラグを図1(b)に示す。図1(b)に示すプラグ50は、ケース51と、プラグ側コンタクト52とから構成される。ケーブル53は8本のケーブル心線を有する。ケーブル53の8本のケーブル心線は、端部の被覆が除去されて、導体が剥き出しとされる。ケーブル53の8本のケーブル心線の端部はケース51内に配置され、8本のケーブル心線の導体は8個のプラグ側コンタクト52にそれぞれ接続される。ケース51には、プラグ挿抜ツマミ58が設けられる。
本実施の形態に係るプラグ50は、従来の一般的なプラグと同じ構成のものであり、本実施の形態において特別な構成を備えているものではない。このように、従来の一般的なプラグと同じ構成のプラグを用いながら、電気コネクタ10に接続するだけでケーブル上に蓄積される静電気を放電し、エレクトロニクス・システムを構成する装置(回路素子)への静電気放電を確実に防ぐことができる点に本発明の特徴がある。
(2)ケーブルの静電気放電機構
以下、本発明の実施の形態により、ケーブル上に蓄積された静電気が放電される機構について説明する。
(2)ケーブルの静電気放電機構
以下、本発明の実施の形態により、ケーブル上に蓄積された静電気が放電される機構について説明する。
図2に、本発明の実施の形態に係る電気コネクタによりケーブル上に蓄積された静電気が放電される流れのフローチャート140を示す。
プラグを電気コネクタに挿入すると、ケーブルの導体とコンタクトが結合し、接地素子を通じてケーブルの静電気を放電させる工程(S141)となる。この状態においては、コンタクトとケーブルの導体が接触したときに、コンタクトと接地素子とが電気的に接続された状態となっている。このため、ケーブルの導体はコンタクトとの接触部位を通じて接地素子と電気的に接続された状態となる。
接地素子はエレクトロニクス・システムを構成する装置の接地構造に回路基板に形成された電気配線などを経由して接続されている。従って、ケーブルの導体はエレクトロニクス・システムを構成する装置の接地構造とコンタクトを介して接続され、ケーブルに蓄積した静電気が接地構造に流れて、静電気が放電される。
ケーブルの静電気が放電された後、ケーブルの導体を接地素子から電気的に切り離す工程(工程S142)が続く。例えば、ケーブルの挿入に伴うコンタクトの移動やケーブルの導体とコンタクトの接触位置の変化により、ケーブルの導体と接地素子の電気的接続が解除されるものである。
ケーブルの導体が接地素子から電気的に切り離された後、ケーブルの導体が信号素子と電気的に接続される(工程S143)。これは、プラグを更に電気コネクタに挿入することに伴うコンタクトの移動や、ケーブルの導体とコンタクトの接触位置の変化により、ケーブルの導体と信号素子が電気的に接続されるものである。
なお、工程S142と工程S143の間に、ケーブルの導体がコンタクトを介し、信号素子および接地素子いずれにも電気的に接続していない状態を有する。
以下、フローチャート140に示す静電気放電の流れを図面に基づいて説明する。
図3に、電気コネクタ10にプラグ50を挿入中の側断面図を示す。これは、フローチャート140での工程S141に相当する状態である。図3に示すように、電気コネクタ10を構成するハウジング11にプラグ50が挿入されると、プラグ側コンタクト52がコンタクト15に接触する。このとき、コンタクト15は支持部17で付勢されており、接地素子13と接触している。接地素子13は図示しないエレクトロニクス・システムに備えられた接地構造に電気的に接続されている。従って、プラグ側コンタクト52がコンタクト15に接触すると、プラグ側コンタクト52はコンタクト15を介して接地素子13に電気的に接続される構成となる。当該構成により、ケーブル53上に蓄積された静電気は、プラグ側コンタクト52、コンタクト15、接地素子13を介して接地構造に流れて、ケーブル53上に蓄積された静電気が放電される。
図4に、電気コネクタ10にプラグ50を挿入した後の側断面図を示す。図4は、フローチャート140での工程S143に相当する状態である。図4に示すように、電気コネクタ10の奥までプラグ50が完全に挿入されると、コンタクト15はプラグ側コンタクト52に押され、ハウジング11の下面側に押圧される。ここで、コンタクト15は支持部17にてハウジング11に支持されているため、プラグ側コンタクト52によって押圧されることにより、ハウジング11の奥側端面が回動動作をする。当該回動動作により、プラグ50が挿入されていない状態では接地素子13と接触していたコンタクト15の接触が解除され、コンタクト15と信号素子14とが接触する。信号素子14は、図示しないエレクトロニクス・システムを構成する回路に電気的に接続されている。従って、コンタクト15がプラグ側コンタクト52に押圧されて信号素子14と接触することにより、プラグ側コンタクト52はコンタクト15を介して信号素子14に電気的に接続される構成となる。
すなわち、本実施の形態において、コンタクト15全体が電気接続部を構成する。そして、ハウジング11に挿入されたプラグ50が備えるプラグ側コンタクト52によって押圧されたコンタクト15が回動し、ハウジング11の下面側に押圧されることによってコンタクト15と接地素子13との接触が解除されて電気的解除手段が構成される。
なお、図3に示す状態から図4に示す状態の間に、コンタクト15がプラグ側コンタクト52に押されて接地素子13との接触が解除され、しかし未だ信号素子14と接触していない状態、すなわちフローチャート140の工程142に相当する、プラグ側コンタクト52がコンタクト15を介し、信号素子14および接地素子13のいずれにも電気的に接続していない状態が存在することはいうまでもない。
[第1の実施の形態の変形例]
本実施の形態において、コンタクト15がエレクトロニクス・システムのデバイスの導体と確実に接続されるためには、例えば図5、図6に示すような形状の信号素子14aを、図7に示すようにガイドスロット16の内部に取り付ければよい。
[第1の実施の形態の変形例]
本実施の形態において、コンタクト15がエレクトロニクス・システムのデバイスの導体と確実に接続されるためには、例えば図5、図6に示すような形状の信号素子14aを、図7に示すようにガイドスロット16の内部に取り付ければよい。
また、コンタクト15が接地構造と確実に接続されるためには、例えば図8に示すような形状の接地素子13aを、ハウジング11の奥側の面に、ガイドスロット16に沿って取り付ければよい。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る電気コネクタで用いられるコンタクトを図9に示す。図9に示すコンタクト25は、信号素子側導体24と、接地素子側導体28と、絶縁構造27とから構成される。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る電気コネクタで用いられるコンタクトを図9に示す。図9に示すコンタクト25は、信号素子側導体24と、接地素子側導体28と、絶縁構造27とから構成される。
信号素子側導体24と、接地素子側導体28は、絶縁構造27に取り付けられた形状になっている。
本実施の形態において、信号素子側導体24は略円弧上の部位と、略直線状の部位を備える。絶縁構造27は、略直線状の部位を備える。信号素子側導体24の略直線状の部位の端部に、絶縁構造27の一端が取り付けられる。接地素子側導体28は、略直線状の部位を備える。絶縁構造27の略直線状の部位の他端に、接地素子側導体28の一端が取り付けられる。
コンタクト25は、略直線状の部位の、接地素子側導体28と、信号素子側導体24の一部がコネクタのハウジング内に配置されるよう設けられる。ハウジング内に配置されない円弧状の部分は、エレクトロニクス・システムの図示しない回路構造に接続される。
以下、本実施の形態により、ケーブル上に蓄積された静電気が放電される機構を図10、図11に基づいて説明する。
本実施の形態に係る電気コネクタ20に、プラグを挿入中の側断面図を図10に示す。なお、図10において、プラグ全体は図示せず、プラグが備えるプラグ側コンタクト52のみ図示している。図10に示すように、コンタクト25は、直線状部位の内、接地素子側導体28と、絶縁構造27と、信号素子側導体24の一部がハウジング21内に配置されるよう設けられている。コンタクト25は、ハウジング21内に、ハウジング21の奥側略中央から、ハウジング21の下側側面にかけてハウジング21を斜めに横切るように配置される。ハウジング21下側側面には、コンタクト25の接地素子側導体28が接するよう取り付けられる。接地素子側導体28は、接地素子23に電気的に接続されている。
ハウジング21にプラグ側コンタクト52が挿入されると、プラグ側コンタクト52は最初にコンタクト25が備える接地素子側導体28に接触する。接地素子側導体28は、接地素子23に電気的に接続されている。従って、プラグ側コンタクト52が接地素子側導体28に接触すると、プラグ側コンタクト52は接地素子側導体25を介して接地素子13に電気的に接続される構成となる。当該構成により、ケーブル上に蓄積された静電気は、プラグ側コンタクト52、接地素子側導体28、接地素子23に流れて、ケーブル上に蓄積された静電気が放電される。なお、接地素子側導体28は、絶縁構造27によって信号素子側導体24と絶縁されているため、図10に示す状態において、ケーブル上に蓄積された静電気が信号素子側導体24に流れることは無い。
プラグを更に電気コネクタ20に挿入し、電気コネクタ20にプラグを挿入した後の側断面図を図11に示す。図11に示す状態においては、プラグ側コンタクト52はコンタクト25の信号素子側導体24に接続される。信号素子側導体24は、図示しないエレクトロニクス・システムを構成する信号回路に電気的に接続されている。従って、プラグ側コンタクト52が信号素子側導体24と接触することにより、プラグ側コンタクト52は信号素子側導体25を介してエレクトロニクス・システムを構成する信号回路に電気的に接続される構成となる。
すなわち、本実施の形態において、コンタクト25が備える接地素子側導体28と、信号素子側導体24が電気接続部を構成する。そして、コンタクト25が備える絶縁構造27が電気的解除手段を構成する。
なお、図10に示す状態から図11に示す状態の間に、プラグ側コンタクト52が絶縁構造27にのみ接触し、接地素子側導体28および信号素子側導体24のいずれにも電気的に接続していない状態が存在することはいうまでもない。
[第2の実施の形態の変形例]
本実施の形態において、信号素子側導体24が信号素子と一体化していてもよい。また、接地素子側導体28が接地素子23と一体化していてもよい。また、複数のコンタクト25が接地素子側導体28で結合した形状でもよい。
[第2の実施の形態の変形例]
本実施の形態において、信号素子側導体24が信号素子と一体化していてもよい。また、接地素子側導体28が接地素子23と一体化していてもよい。また、複数のコンタクト25が接地素子側導体28で結合した形状でもよい。
以上要するに、本発明の特徴は、プラグ挿入時に電気コネクタのコンタクトを通じて接地構造に接続させて、ケーブル上に蓄積された静電気を放電する点にある。
静電気放電が行われるのはケーブル挿入時となるため、他の道具を使用することがなく、ケーブル挿入以外の作業を実施する必要もない。
また、コンタクトは電気コネクタのガイドスロットで支えられており、確実にケーブルの導体とコンタクトが結合されるため、この状態でコンタクトと接地構造を結合することにより、確実に静電気を放電することができる。
このように、本発明ではケーブル挿入操作のみで回路素子への静電放電を抑制できるため、作業者の力量や経験、および周囲の環境によらず静電気対策が実施できる。また、コンタクトを通じて接地しているため、ケーブルの静電気放電用の道具を使用せず、またケーブルの状態によらず確実に静電放電を行うことができる。
10,20…電気コネクタ、11,21…ハウジング、12,22…開口部、13,23…接地素子、14…信号素子、15,25…コンタクト、16…ガイドスロット、17…支持部、24…信号素子側導体、27…絶縁構造、28…接地素子側導体、50…プラグ、51…ケース、52…プラグ側コンタクト、53…ケーブル
Claims (3)
- ハウジングと、信号素子と、接地素子と、コンタクトから構成され、
前記ハウジングは、前記ハウジングに挿入接続されるケーブルのプラグが挿入される開口部を備え、
前記コンタクトは、前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグが備えるプラグ側コンタクトが前記接地素子と電気的に接続される電気接続部を備え、
電気的解除手段が、次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトと前記接地素子との電気的接続を解除させるようにして設けられ、
前記コンタクトの電気接続部は、続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子と電気的に接続されること
を特徴とする電気コネクタ。 - 前記信号素子は前記ハウジングの一側面側に設けられ、
前記接地素子は前記ハウジングの、前記信号素子が設けられた面と対向する他側面側に設けられ、
前記コンタクトは、前記一側面側に回動可能に、前記プラグが挿入されていない状態で前記接地素子と接触するよう付勢されて設けられ、
前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグ側コンタクトが前記コンタクトを介して前記接地素子と電気的に接続され、
次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトが前記プラグにより回動動作され、前記コンタクトと前記接地素子との接触が解除されて前記プラグ側コンタクトと前記接地素子との電気的接続が解除され、
続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記コンタクトがさらに回動動作され、前記コンタクトと前記信号素子とが接触することによって前記プラグ側コンタクトが前記コンタクトを介して前記信号素子と電気的に接続されること
を特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。 - 前記コンタクトは、信号素子側導体と、前記信号素子側導体と絶縁構造によって電気的に絶縁された接地素子側導体とから構成され、前記信号素子側導体を前記ハウジングの奥側、前記接地素子側導体を前記開口部側として、前記ハウジングの奥から前記開口部にかけて前記ハウジングの一側面に漸近するように設けられ、
前記プラグが前記ハウジングに挿入された時に、まず前記プラグ側コンタクトが前記接地素子側導体と接触して電気的に接続され、
次いで、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記導体が前記絶縁構造と接触して前記プラグ側コンタクトと前記接地素子側導体との電気的接続が解除され、
続いて、前記プラグが前記ハウジングに更に挿入されると、前記プラグ側コンタクトが前記信号素子側導体と接触して前記プラグ側コンタクトが前記信号素子側導体と電気的に接続されること
を特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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-
2010
- 2010-02-17 JP JP2010032114A patent/JP2011171036A/ja active Pending
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