JP2011170985A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転モードと手動運転モードを使い分ける装置において、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現することができず、予定された機器寿命を満足することができなかった。
【解決手段】自動運転モードにて燃料電池60の耐用運転時間に基づいて所定期間の運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行い、かつ運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると前記手動運転モードでの運転を控える警告を出力する制御手段81を設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池発電装置に関し、特に、装置が自動で運転を行う自動運転モードと利用者の指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードとを有する燃料電池発電装置に関するものである。
従来、この種の燃料電池発電装置は、図8に示すように、燃料電池15の耐用年数(例えば、10年)を満足するように、燃料電池15の耐用運転時間(例えば、約4万時間)に基づいて予め所定時間あたりの運転許容時間を計画し、この運転計画に基づいて運転するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
図8は特許文献1に記載された従来の燃料電池発電装置の構成図を示すものである。図8において、各機器をつなぐ実線は配管を、一点鎖線は電気ケーブルを、破線は制御信号を表す。燃料電池発電装置100は、水素に富む改質ガスgを生成する改質器11と、水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池15と、冷却水cと蓄熱媒体wとの間で熱交換をする熱交換器21と、蓄熱槽としての貯湯タンク31と、燃料電池発電装置100を制御する制御装置50とを備えている。
改質器11は、原料燃料mと水蒸気(図示せず)とを導入し加熱して改質することにより水素に富む改質ガスgを生成する。改質器11には、原料燃料mを導入するための原料燃料管12と、改質ガスgを燃料電池15に向けて導出する改質ガス管13が接続されている。また、改質器11は、改質に必要な改質熱を生成するための加熱部(図示せず)を有している。
燃料電池15は、固体高分子膜を、改質ガスgを導入する燃料極と酸化剤ガスtを導入する空気極とで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部を介し複数枚積層して構成されている。燃料電池15では、燃料極に供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過して空気極に移動すると共に電子が燃料極と空気極とを結ぶ外部電線41を通って空気極に移動して、空気極に供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が外部電線41を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。
燃料電池15には、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナー42が接続されている。また、燃料電池15には、改質ガスgを導入するための改質ガス管13と、酸化剤ガスt(空気)を導入するための酸化剤ガス管14とが接続されている。また、燃料電池15には、電気化学的反応による発熱を奪う冷却水cを循環する冷却水管16が接続されている。冷却水管16には、冷却水cを循環する冷却水ポンプ18が配設されている。また、燃料電池15は、制御装置50との間で制御信号の受け渡しを行うための信号ケーブルが接続されている。
熱交換器21は、冷却水cと蓄熱媒体w(水)との間で熱交換を行わせて、冷却水cの温度を下げ、蓄熱媒体wの温度を上げる。熱交換器21には、冷却水cを導入し導出する冷却水管16と、蓄熱媒体wを導入し導出する蓄熱媒体管22とが接続されている。熱交換器21を用いることにより冷却水管16を密閉流路とすることができ、これにより酸素や不純物等の混入を防いで燃料電池15を腐食から保護することができる。また、熱交換器21を用いることにより、熱需要に送水する温水hとなる蓄熱媒体wと冷却水cとの縁を切ることができる。
貯湯タンク31は、燃料電池15における電気化学的反応で発生した熱を蓄える。燃料電池15で発生した熱は、冷却水c及び熱交換器21を介して蓄熱媒体wに伝達され、蓄熱媒体wに保有される形で貯湯タンク31に蓄えられる。貯湯タンク31には、蓄熱媒体wを導入し導出する蓄熱媒体管22が接続されている。蓄熱媒体管22は、蓄熱媒体wの導入側は貯湯タンク31の上部、好適には頂部に接続されており、導出側は貯湯タンク31の下部、好適には底部に接続されている。このように接続されることにより、貯湯タンク31内の蓄熱媒体wに温度成層が形成される。
貯湯タンク31にはまた、内部に蓄えられた蓄熱媒体wを温水hとして熱需要(図示せず)に向けて送水する温水供給管32と、熱需要に送水して減少した水を補うための補給水を導入する補給水管33が接続されている。温水供給管32には、温水hを熱需要(図示せず)に向けて圧送する温水ポンプ34と、熱需要に送られる温水hの流量を検出する流量計35が配設されている。流量計35には、制御装置50に流量信号を送信するための信号ケーブルが接続されている。また、温水供給管32には、熱需要(図示せず)に向けて送水する温水hを加熱するバックアップボイラ36が配設されている。バックアップボイラ36には、制御装置50から制御信号を受信するための信号ケーブルが接続されている。
貯湯タンク31には、蓄熱可能量を検出するために貯湯タンク31内の熱媒体の温度を検出する温度検出器38が配設されている。温度検出器38は、貯湯タンク31内を温度成層が形成される方向に仮想的に分割して蓄熱可能量を算出するために、複数のセンサー38a〜38fを有している。
熱交換器21より上流側の蓄熱媒体管22には、蓄熱媒体wを熱交換器21と貯湯タンク31との間で循環させる蓄熱媒体ポンプ23が配設されている。熱交換器21より下流側の蓄熱媒体管22には、逆潮ヒータ24が配設されている。逆潮ヒータ24は、燃料電池15の発電電力が電力需要を上回っているときに、その上回っている余剰電力が商用電源45に逆潮流することを防ぐために、余剰電力を熱に変換するために設けられている。
逆潮ヒータ24の下流側の蓄熱媒体管22には、三方弁26が配設されている。三方弁26の、蓄熱媒体管22とは接続されていない接続口にはバイパス管25が接続されている。バイパス管25の他端は、蓄熱媒体ポンプ23の吸い込み側の蓄熱媒体管22に接続されている。バイパス管25には、放熱器としてのラジエータ28が配設されている。
ラジエータ28は、貯湯タンク31内がもはや蓄熱できないほど蓄熱されているが燃料電池15の運転を継続させる必要があるときに、冷却水cを燃料電池15の冷却に必要な温度にするための冷熱を保有する蓄熱媒体wを熱交換器21に供給すべく、蓄熱媒体wを強制的に冷却する装置である。ラジエータ28には、制御装置50から制御信号を受信するための信号ケーブルが接続されている。ラジエータ28は、バイパス管25に配設されたフロースイッチ(図示せず)とインターロックされているファンを有している。
蓄熱媒体wが貯湯タンク31とバイパス管25のいずれに導かれるかは、三方弁26を切り替えることにより決まる。三方弁26には、制御装置50から制御信号を受信するための信号ケーブルが接続されている。
パワーコンディショナー42には、燃料電池15と接続されている外部電線41の他に、交流電力を送電するケーブル43及びケーブル49が接続されている。ケーブル43は、商用電源45と電力負荷とを接続するケーブル44に接続されている。すなわち、燃料電池による発電電力は系統電力と連系されている。
連系点より上流のケーブル44には、電力を検出する電力計48が配設されている。電力計48は、順潮流及び逆潮流の両方の電力を検出することができるように構成されている。電力計48には、制御装置50に電力信号を送信するための信号ケーブルが接続されている。ケーブル49は逆潮ヒータ24に接続されており、系統電力への逆潮流が許されていないときに燃料電池15で発生した余剰電力を逆潮ヒータ24に送電できるように構成されている。
制御装置50は、燃料電池発電装置100の運転を制御するための、計時手段、演算手段、データ保持手段を有している。典型的には、計時手段はタイマー、演算手段はCPU及びメモリー、データ保管手段はメモリーで構成されている。制御装置50は、燃料電池15、三方弁26、ラジエータ28、流量計35、バックアップボイラ36、温度検出器38、電力計48と、それぞれ信号ケーブルで接続されている。
以上のように構成された従来の燃料電池発電装置100について、以下その動作について説明する。燃料電池発電装置100が起動すると、改質器11に原料燃料mと水蒸気(図示せず)とが導入され加熱されて、改質ガスgが生成される。改質器11の起動直後は改質ガスgの組成が安定しないため、燃料電池15に送らずに、改質器11の加熱部(図示せず)に送って燃焼させ、改質熱を生成する。
改質器11で生成される改質ガスgの組成が安定してきたら、改質ガスgを燃料電池15に導入すると共に、酸化剤ガスtを燃料電池15に導入する。すると燃料電池15では、改質ガスg中の水素と酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電し、発熱する。発電した直流電力はパワーコンディショナー42で交流電力に変換されて、系外の電力需要に送電され、あるいは酸化剤ガスtを燃料電池15に送気するブロワ(図示せず)や燃料電池発電装置100の冷却水ポンプ18の動力として用いられる。
他方、冷却水ポンプ18で圧送された冷却水cが燃料電池15に導入され、電気化学的反応により発生した熱を奪い、温度が上昇して燃料電池15から導出される。温度が上昇した冷却水cは熱交換器21に導入され、ここで蓄熱媒体wと熱交換して温度が下がって熱交換器21から導出され、再び燃料電池15に導入される。熱交換器21で冷却水cと熱交換して温度が上昇した蓄熱媒体wは、蓄熱媒体管22を流れて貯湯タンク31にその上部から導入される。冷却水cと熱交換器21で熱交換するための温度が低い蓄熱媒体wは、貯湯タンク31の下部から導出される。
貯湯タンク31に導入された温度が上昇した蓄熱媒体wは、温水hとして系外の熱需要に温水ポンプ34にて圧送される。このとき、温水hの温度が系外の熱需要が要求する温度に達していない場合は、バックアップボイラ36で加熱される。貯湯タンク31内には、系外の熱需要に送水されることにより減少した水量に相当する蓄熱媒体w(典型的には補給水)が補給水管33より補充される。
貯湯タンク31内に温度が高い蓄熱媒体wが蓄えられ、冷却水cを冷却できるほど低い温度の蓄熱媒体wがないが燃料電池15の運転を継続したい場合、制御装置50は三方弁26を切り替えて蓄熱媒体wを、貯湯タンク31をバイパスしてラジエータ28に流し、放熱させて所定の温度に降下させた後、熱交換器21に導く。貯湯タンク31内に冷却水cを冷却することができる温度の蓄熱媒体wが残存しているか否かは、温度検出器38によって検出される。
上記のような燃料電池発電装置100の運転は、電力需要が大きいときのみ発電を行う運転(電主熱従運転)あるいは貯湯量が少なくなると燃料電池発電装置を起動し、貯湯量が多くなり、これ以上貯湯できない状態(満蓄)になると停止する運転(熱主電従運転)を行うと制御が簡便になる。
しかしながら、現在、燃料電池は、10年の耐用年数が予定されている一方で、現状の燃料電池は、約4万時間の耐用運転時間を開発目標としている。例えば一般家庭に設置される燃料電池について、標準的な家庭の消費電力及び消費熱量を基に最適な運転を行った場合の運転時間を試算すると、1年間の運転時間が約6千時間となる。この試算によれば、需要のままに燃料電池を運転すると、運転年数は約6.7年となり、予定されている10年の寿命がないこととなる。
また燃料電池には、起動回数についても耐用起動回数が存在するため、この観点からも寿命を考慮する必要がある。このような事情から、以下に示すように、第1の所定の単位時間あたりの許容運転時間の範囲内で燃料電池15が運転するように、及び/又は第2の所定の単位時間あたりの許容起動回数の範囲内で燃料電池15が運転するように制御する。
制御装置50が過去の運転実績を記録しているデータ保持手段からの運転実績に基づいて運転許容時間を設定し、運転計画を作成したのち運転計画による運転を開始する。その後、第1の所定単位時間を経過すると、実運転時間を運転許容時間と比較し、運転許容時間未満であれば、運転許容時間と実運転時間との差分を求め、次回の運転許容時間にその差分を加えた運転計画を作成する。
特開2007−323843号公報
しかしながら、上記従来の構成では、利用者が任意に運転開始や運転停止といった発電時間を設定する予約運転モードや貯湯タンク31等の排熱回収手段へ所望の貯湯量を確保するべく排熱回収量の設定、すなわち排熱回収量運転開始レベルと排熱回収量運転停止レベルを設定する排熱回収量設定運転モードなどの手動運転モードと運転計画を立案し運転計画に基づいた運転をする自動運転モードとを有する燃料電池発電装置に対応したものではなく、運転計画に基づいた運転を行う自動運転モードのみを有する装置にしか適用されず、両運転モードを使い分ける装置においては、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現することができず、予定された機器寿命を満足することができなかった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、利用者が任意に発電時間を設定する予約運転モードや排熱回収手段へ所望の貯湯量を確保する排熱回収量設定運転モードなどの手動運転モードと運転計画に基づいた運転をする自動運転モードとの両者を有する燃料電池発電装置において、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池発電装置は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段と、報知部または表示部の少なくともどちらか一方と操作部を備えた操作手段と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と前記燃料電池の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと前記操作部からの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで前記燃料電池と前記排熱回収手段とを制御して装置の運転を行う制御手段とを備えた燃料電池発電装置であって、前記制御手段は、前記自動運転モードでは、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を控える警告を前記報知部または前記表示部の少なくともどちらか一方から出力する構成となっている。
上記構成において、利用者が、操作手段の操作部から燃料電池発電装置の運転の開始または停止を指示して手動運転モードで燃料電池発電装置を運転した結果、自動運転モードで燃料電池発電装置を運転した場合よりも運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高くなり、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると、制御手段は手動運転モードでの運転を控える警告を操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から出力する。
利用者は、この警告により、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高いことを認識し、長時間にわたる手動運転モードによる燃料電池発電装置を運転を控える可能性が高くなる。長時間にわたって手動運転モードを自動運転モードに切り換えると、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が減ってくる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、警告が出た段階では、まだ手動運転モードによる燃料電池発電装置の運転は可能であるので、利用者は、しばらくの間、自動運転モードの場合よりも運転時間が短くなるように手動運転モードで燃料電池発電装置を運転することもでき、また、家を日単位で留守にしている間は燃料電池発電装置の運転を停止することもでき、それらの場合は、手動運転モードを自動運転モードに切り換えた場合よりも、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が早く減り、その場合も、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
本発明の燃料電池発電装置は、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると手動運転モードでの運転を控えるよう警告を出力することにより、利用者は手動運転モードの運転を控える警告を認識し、手動運転を控えたり、自動運転モードの場合よりも運転時間が短くなるようにしたりする可能性が高くなる。
従って、自動運転モードと手動運転モードの2つの運転モードを使い分けながら、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現することができ、予定された機器寿命を満足することができる。
本発明の実施の形態1における燃料電池発電装置の構成図 同実施の形態の燃料電池発電装置における制御手段の制御ブロック図 同実施の形態の燃料電池発電装置の月毎の運転許容時間を示す特性図 同実施の形態の燃料電池発電装置の運転経過期間に対する累積運転時間を説明する特性図 同実施の形態の燃料電池発電装置の制御手段と操作手段の動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態2における燃料電池発電装置の運転経過期間に対する累積運転回数を説明する特性図 同実施の形態の燃料電池発電装置の制御手段と操作手段の動作を説明するためのフローチャート 従来の燃料電池発電装置の構成図
第1の発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段と、報知部または表示部の少なくともどちらか一方と操作部を備えた操作手段と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と前記燃料電池の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと前記操作部からの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで前記燃料電池と前記排熱回収手段とを制御して装置の運転を行う制御手段とを備えた燃料電池発電装置であって、前記制御手段は、前記自動運転モードでは、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を控える警告を前記報知部または前記表示部の少なくともどちらか一方から出力することを特徴とする燃料電池発電装置である。
上記構成において、利用者が、操作手段の操作部から燃料電池発電装置の運転の開始または停止を指示して手動運転モードで燃料電池発電装置を運転した結果、自動運転モードで燃料電池発電装置を運転した場合よりも運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高くなり、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると、制御手段は手動運転モードでの運転を控える警告を操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から出力する。
利用者は、この警告により、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高いことを認識し、長時間にわたる手動運転モードによる燃料電池発電装置を運転を控える可能性が高くなる。長時間にわたって手動運転モードを自動運転モードに切り換えると、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が減ってくる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、警告が出た段階では、まだ手動運転モードによる燃料電池発電装置の運転は可能であるので、利用者は、しばらくの間、自動運転モードの場合よりも運転時間が短くなるように手動運転モードで燃料電池発電装置を運転することもでき、また、家を日単位で留守にしている間は燃料電池発電装置の運転を停止することもでき、それらの場合は、手動運転モードを自動運転モードに切り換えた場合よりも、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が早く減り、その場合も、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が前記第1の所定レベルを超える第2の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を禁止することを特徴とする。
上記構成において、利用者が、手動運転モードでの運転を控える警告を無視して、手動運転モードでの燃料電池発電装置の運転を継続した結果、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベルを超える第2の所定レベル以上になると、制御手段は手動運転モードでの運転を禁止する。利用者は、手動運転モードでの運転ができないことから、自動運転モードに切り換える。すると、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が減ってくる。
このように、利用者が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が警告レベルの第1の所定レベル以上で手動運転を継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第2の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転時間の増加を抑制することが可能となる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、手動運転モードでの運転が禁止されている場合に、そのことを操作手段の表示部に表示したり、利用者が、操作部の操作で手動運転モードで運転しようとした時に、手動運転モードでの運転が禁止されていることを操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から知らせるようにすることが好ましい。
第3の発明は、特に、第1の発明において、前記手動運転モードが、前記操作部で所定の操作を行うことにより、運転開始時刻と運転停止時刻を設定できる予約運転モードを有することを特徴とする。
この構成により、利用者は所望の運転時間を設定した手動運転が可能となり、発電装置に対して任意の時間指定運転が可能となる。
第4の発明は、特に、第1の発明において、前記手動運転モードが、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記排熱回収手段の所定の運転開始排熱回収レベルと運転停止排熱回収レベルを設定できる排熱回収レベル運転モードを有することを特徴とする。
この構成により、利用者は所望の排熱回収手段への排熱回収運転が可能となり、発電装置に対して任意の排熱回収量を確保する運転が可能となり、コージェネレーション装置としての排熱回収量の実績を目視確認し熱利用することにより省エネ機器としての運転効果を実感することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が前記第1の所定レベル未満の第3の所定のレベル以下になると前記手動運転モードでの運転を控える警告を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル未満の第3の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除するので、手動運転モードでの運転を控える警告が解除されると、利用者は、警告が解除されたことにより、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現する運転状態に戻ったことを知って安心することになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
第6発明は、特に、第2発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積転時間の割合が前記第2の所定レベル未満で第1の所定レベル以上である第4の所定レベル以下になると前記手動運転モードでの運転禁止を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第2の所定レベル未満で第1の所定レベル以上である第4の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除するので、手動運転モードでの運転禁止が解除されると、利用者は、手動運転モードでの運転禁止が解除されたことにより、手動運転が可能となるため、手動運転モードを再開することができる。
なお、手動運転モードでの運転禁止が解除された場合に、そのことを操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から知らせるようにしても構わない。
第7発明は、特に、第5の発明において、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第1の所定レベルと前記第3の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの警告レベルと警告解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容時間を維持する自動運転モードによる機器寿命確保とのバランスを選択できる。
第8発明は、特に、第6の発明において、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第2の所定レベルと前記第4の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの運転禁止レベルと運転禁止解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容時間を維持する自動運転モードによる機器寿命確保とのバランスを選択できる。
第9発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段と、報知部または表示部の少なくともどちらか一方と操作部を備えた操作手段と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と前記燃料電池の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと前記操作部からの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで前記燃料電池と前記排熱回収手段とを制御して装置の運転を行う制御手段とを備えた燃料電池発電装置であって、前記制御手段は、前記自動運転モードでは、前記燃料電池の耐用運転回数と予定された耐用年数とを考慮して所定期間の運転回数を予め設定された運転許容回数内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を控える警告を前記報知部または前記表示部の少なくともどちらか一方から出力することを特徴とする燃料電池発電装置である。
上記構成において、利用者が、操作手段の操作部から燃料電池発電装置の運転の開始または停止を指示して手動運転モードで燃料電池発電装置を運転した結果、自動運転モードで燃料電池発電装置を運転した場合よりも運転経過期間に対する累積運転回数の割合が高く(多く)なり、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になると、制御手段は手動運転モードでの運転を控える警告を操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から出力する。
利用者は、この警告により、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が高い(多い)ことを認識し、長時間にわたる手動運転モードによる燃料電池発電装置を運転を控える可能性が高くなる。長時間にわたって手動運転モードを自動運転モードに切り換えると、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が減ってくる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、警告が出た段階では、まだ手動運転モードによる燃料電池発電装置の運転は可能であるので、利用者は、しばらくの間、自動運転モードの場合の運転回数以下の運転回数になるように手動運転モードで燃料電池発電装置を運転することもでき、また、家を日単位で留守にしている間は燃料電池発電装置の運転を停止することもでき、その場合も、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
第10発明は、特に、第9の発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が前記第5の所定レベルを超える第6の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を禁止することを特徴とする。
上記構成において、利用者が、手動運転モードでの運転を控える警告を無視して、手動運転モードでの燃料電池発電装置の運転を継続した結果、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベルを超える第6の所定レベル以上になると、制御手段は手動運転モードでの運転を禁止する。利用者は、手動運転モードでの運転ができないことから、自動運転モードに切り換える。すると、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が減ってくる。
このように、利用者が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が警告レベルの第5の所定レベル以上で手動運転を継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第6の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転回数の増加を抑制することが可能となる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、手動運転モードでの運転が禁止されている場合に、そのことを操作手段の表示部に表示したり、利用者が、操作部の操作で手動運転モードで運転しようとした時に、手動運転モードでの運転が禁止されていることを操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から知らせるようにすることが好ましい。
第11発明は、特に、第9の発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が前記第5の所定レベル未満の第7の所定のレベル以下になると前記手動運転モードでの運転を控える警告を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル未満の第7の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除するので、手動運転モードでの運転を控える警告が解除されると、利用者は、警告が解除されたことにより、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現する運転状態に戻ったことを知って安心することになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
第12発明は、特に、第9の発明において、前記制御手段が、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が前記第6の所定レベル未満で第5の所定レベル以上である第8の所定レベル以下になると前記手動運転モードでの運転禁止を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第6の所定レベル未満で第5の所定レベル以上である第8の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除するので、手動運転モードでの運転禁止が解除されると、利用者は、手動運転モードでの運転禁止が解除されたことにより、手動運転が可能となるため、手動運転モードを再開することができる。
なお、手動運転モードでの運転禁止が解除された場合に、そのことを操作手段の報知部または表示部の少なくともどちらか一方から知らせるようにしても構わない。
第13発明は、特に、第11の発明において、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第5の所定レベルと前記第7の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの警告レベルと警告解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容回数を維持する自動運転モードによる機器寿命(耐久性)確保とのバランスを選択できる。
第14発明は、特に、第12の発明において、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第6の所定レベルと前記第8の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの運転禁止レベルと運転禁止解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容回数を維持する自動運転モードによる機器寿命(耐久性)確保とのバランスを選択できる。
以下に、本発明の燃料電池発電装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池発電装置の構成図である。図1において、燃料電池60には、燃料ガス供給手段61からの燃料ガスと酸化剤ガス供給手段62からの酸化剤ガスが供給され、発電によって発生した直流電力をインバータ63へ出力すると共に、冷却水経路64の冷却水を冷却水循環ポンプ65で循環し熱交換器66を介して排熱回収配管67へ排熱回収するように接続されている。排熱回収配管67で排熱回収された熱を貯湯ポンプ68で循環し、貯湯タンク69に貯湯する。貯湯ポンプ68は貯湯タンク69の下層の水を排熱回収配管67aを介して熱交換器66に導き、発電に伴う排熱を回収させ貯湯タンク69に貯湯する。また、排熱回収配管67で回収された湯の温度とある閾温度(お湯として貯湯タンク69に貯湯可能な温度)とを比較し、貯湯タンク69への湯の回収位置を変更する三方弁70が接続されており、閾値以上であれば配管71を介して貯湯タンク69の上層へ回収し、閾値以下であれば配管72を介して貯湯タンク69の下層へ回収させる。この動作は、貯湯タンク69に生成された湯の積層を崩しにくいため、使用者に安定した給湯が行える効果がある。
貯湯タンク69出口には配管73を介して貯湯タンク69の湯と、配管74から導く市水とを混合する混合弁75とその下流側に混合温度検出手段76が配され、加熱手段77に混合水を供給する。混合弁75は、操作手段78により設定された給湯温度になるように貯湯タンク69の湯と配管74からの水を混合させるように接続されている。給湯カラン(図示せず)から出湯させれば、混合温度検出手段76の検出温度が操作手段78に設定された給湯温度に調整するため、混合弁75は配管75からの湯水と配管74からの市水との混合比を調整する。貯湯タンク69からの湯と市水からの水を混合し、混合温度を調整するが、混合温度検出手段76の検出温度が操作手段78に設定された給湯温度より熱い場合は、混合弁75は配管74の市水側へ、反対に冷たい場合は配管75の湯側へ開く。配管75側へ一杯に開いてもまだ操作手段78に設定された給湯温度より冷たい場合は加熱手段79によって混合水は加熱され、使用者が設定した湯を給湯カラン(図示せず)から出湯するように接続されている。加熱手段79の下流側には、熱負荷検知手段80が接続され、制御手段81に熱需要(利用者の熱負荷)データを出力するように構成されている。
操作手段78は、一般的にリモコンとして、燃料電池60の発電の開始や停止、給湯温度、風呂の沸き上げや風呂の沸き上げ時間予約といった設定を行うための操作部78aと、エラー表示、発電電力量、貯湯タンク69に装着された残湯量検出手段69a〜69fが検出する温度から貯湯タンク69の残湯量などの表示を行う表示部78bと風呂の沸きあがり報知などの報知機能を有した報知部78cを備えており、制御手段81とデータ通信により制御するように接続されている。
インバータ63は、燃料電池60からの直流電力を入力し電力会社の電力系統82へ系統連系するように接続されている。また、電力系統82には利用者が電力消費する電力負荷83が接続され、利用者施設への受電点電力を測定する電力負荷検知手段84が接続されている。
貯湯タンク69と三方弁70と混合弁75と加熱手段77とが接続された燃料電池の排熱回収を行う手段を総称して排熱回収手段90とする。
図2は、本発明の実施の形態1の燃料電池発電装置における制御手段の制御ブロック図を示すものである。
制御手段81には、電力負荷83の電力需要量を検出する電力負荷検知手段84と熱負荷の熱需要量を検出する熱負荷検知手段80とからの負荷状態を検知し運転計画手段85に出力する負荷状態検知手段86と、利用者の入力操作に基づき燃料電池発電装置に関する様々な情報を設定する操作手段78からの手動運転モード、自動運転モードの各種設定モードを入力する運転モード入力手段87と、負荷検知手段86からの電力需要量および熱需要量とを時刻との関係を持ってデータ記憶する負荷履歴記憶手段88とを備えている。
運転計画手段85は、負荷履歴記憶手段88に記憶された過去の電力需要量データ及び熱需要量データと各時間属性との対応関係に基づき所定の時間属性を有する将来の電力需要量データおよび熱需要量データを予測し、予測された電力需要量データおよび熱需要量データに基づいて燃料電池発電装置の運転を計画し、運転制御手段89を介して燃料ガス供給手段61,酸化剤ガス供給手段62を制御して燃料電池60の発電を行い、インバータ63により発電電力を電力系統82に出力するように接続されている。
図3は、本実施の形態の燃料電池発電装置の月毎の運転許容時間を示す特性図であり、燃料電池発電装置の機器寿命を例えば10年、累積発電電力時間40000時間としたとき、標準的な家庭での電力需要と熱需要から1日あたりの運転許容時間を算出した各月別の運転許容時間を示す。
標準家庭では、冬場に熱需要が多く、夏場に熱需要が減少する。機器寿命を10年で累積運転時間40000時間とした場合、4000時間/年となり、1日平均では約11時間となるが、標準的な家庭での電力需要と熱需要から季節別の熱需要に合わせて運転時間を分配すると、冬場(1、2月:約20時間/日,11、12月:約17時間/日),夏場(6〜9月:約10時間/日),中間期(3〜5、10月:約14時間/日)となる。
使用者は、操作手段78により、自動運転モードを選択した場合に、制御手段81は、図3での運転許容時間の範囲内で運転計画を立てて自動運転を行う。この自動運転モードでの運転にて、ほぼ運転計画通りの実際の電力需要と熱需要が発生した場合は、図3の運転許容時間範囲内での運転を行う。そして、年間を通じて図3の運転許容時間での自動運転が継続した場合は、年間発電時間が約4000時間となり、この運転を10年間継続した場合は、図4の実線に示すような標準負荷パターンにおける自動運転モードでの運転特性となり機器寿命10年を満足する。
次に、使用者が自動運転モードから手動運転モードを選択した場合を説明する。
例えば、夏場や中間期において熱需要が多く発生した場合など、利用者が操作手段78の操作部78aにより運転開始時刻:6:00、運転停止時刻:22:00(運転時間:16時間)の予約運転モードを選択した場合ものとする。この場合、図3の夏場や中間期の運転許容時間(10h/日)を超える運転となり、本実施の形態として、図5のフローチャートのような動作となる。
図5において、手動運転モードを選択後、制御手段81は、インバータ63からの発電電力を入力し、累積運転時間を積算する(STEP1)。次に、累積運転時間が第1の所定レベル以上であるかを判定する(STEP2)。もし、累積運転時間が第1の所定レベル未満であればSTEP3に進み累積運転時間が第3の所定レベル以上であるかを判定する(STEP3)。もし、累積運転時間が第3の所定レベル未満であればSTEP4に進み手動発電モードを控える警告を解除する。STEP3で累積運転時間が第3の所定レベル以上であればSTEP1に戻る。
STEP2で累積運転時間が第1の所定レベル以上であれば、STEP5に進み手動発電モードを控える警告を出力する。さらにSTEP6で累積運転時間が第2所定レベル以上かを判定する。
STEP6で累積運転時間が第2の所定レベル未満であれば、STEP7に進み累積運転時間が第4の所定レベル以上であるかを判定する(STEP7)。STEP7で累積運転時間が第4の所定レベル未満であれば、手動発電モードの禁止を解除する。STEP6で累積運転時間が第2の所定レベル以上であれば、STEP9に進み手動発電モードを禁止すると共に手動発電モードを控える警告を解除する。
従って、使用者が自動運転モードから手動運転モードを選択して、例えば、夏場や中間期において熱需要が多く発生した場合など運転開始時刻:6:00、運転停止時刻:22:00といった図3の運転許容時間を超える16h/日を選択した場合には、それまでの累積運転時間に手動運転モードでの累積運転時間を積算し、図5のフローチャートに従った制御手段81の判定により、第1の所定レベル以上になったときに操作手段78の表示部78bや報知部78cにより手動運転モードを控える警告(「手動運転時間が長くなっております。手動運転をお控え下さい。」といったメッセージ)を出力し手動運転を控えるようにアドバイスすることになる。
この後、さらに使用者がこの手動運転モードの運転を継続して図3の運転許容時間を超える運転状態が続いた場合には、制御手段81の判定により、第2の所定レベル以上になったときに操作手段78により手動運転モードを禁止することになる。
この場合は、手動運転モードが禁止され自動運転モードに切り替わりその後の運転許容時間を超える運転はなくなる。さらに、図4の電力需要、熱需要が標準的な標準負荷パターンより少なくなった場合には、累積運転時間が図4の標準負荷パターンにおける自動運転モードでの運転特性線(実線)よりも低い方向に移行するため、運転経過期間に対する累積運転時間が減少する。
そして、図5のフローチャートに従った制御手段81の判定により、第4の所定レベル未満になったときに操作手段78により手動運転モードの運転禁止を解除し手動運転モードが復活する。さらに、運転経過期間に対する累積運転時間が減少する状態が継続し第3の所定レベル未満になったときに操作手段78により手動運転モードの警告を解除することになる。
以上のように、本実施の形態においては、利用者は運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以内で任意に手動運転が可能となり、かつ運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると手動運転モードの運転を控える警告を認識することにより、運転許容時間以上の手動運転を控えることになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。また、さらに運転経過期間に対する累積運転時間の割合が警告レベルの第1の所定レベル以上で手動運転を設定継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第2の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転時間の増加を押さえることができ運転経過期間に対する累積運転時間の増加を押さえることが可能となる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
なお、本実施の形態1では、手動運転モードを、運転開始時刻と運転停止時刻を設定する予約運転モードを選択した場合を記載しているが、排熱回収手段の所定の運転開始排熱回収レベルと運転停止排熱回収レベルを設定する排熱回収レベル運転モードを選択した場合も同様の効果があることは言うまでもない。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムであれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信したりすることでプログラムの配布・更新やインストール作業が簡単にできる。
なお、本発明の燃料電池は家庭用に限らずオフィスや工場などの業務用であっても良い。
以上のように本実施の形態の燃料電池発電装置は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池60と、燃料電池60の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段90と、報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方と操作部78aを備えた操作手段78と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と燃料電池60の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと操作部78aからの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで燃料電池60と排熱回収手段90とを制御して装置の運転を行う制御手段81とを備えた燃料電池発電装置であって、制御手段81は、自動運転モードでは、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になっている場合は手動運転モードでの運転を控える警告を報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から出力するように構成されている。
上記構成において、利用者が、操作手段78の操作部78aから燃料電池発電装置の運転の開始または停止を指示して手動運転モードで燃料電池発電装置を運転した結果、自動運転モードで燃料電池発電装置を運転した場合よりも運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高くなり、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると、制御手段81は手動運転モードでの運転を控える警告を操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から出力する。
利用者は、この警告により、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が高いことを認識し、長時間にわたる手動運転モードによる燃料電池発電装置を運転を控える可能性が高くなる。長時間にわたって手動運転モードを自動運転モードに切り換えると、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が減ってくる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、警告が出た段階では、まだ手動運転モードによる燃料電池発電装置の運転は可能であるので、利用者は、しばらくの間、自動運転モードの場合よりも運転時間が短くなるように手動運転モードで燃料電池発電装置を運転することもでき、また、家を日単位で留守にしている間は燃料電池発電装置の運転を停止することもでき、それらの場合は、手動運転モードを自動運転モードに切り換えた場合よりも、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が早く減り、その場合も、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベルを超える第2の所定レベル以上になっている場合は手動運転モードでの運転を禁止するように構成されている。
上記構成において、利用者が、手動運転モードでの運転を控える警告を無視して、手動運転モードでの燃料電池発電装置の運転を継続した結果、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベルを超える第2の所定レベル以上になると、制御手段81は手動運転モードでの運転を禁止する。利用者は、手動運転モードでの運転ができないことから、自動運転モードに切り換える。すると、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が減ってくる。
このように、利用者が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が警告レベルの第1の所定レベル以上で手動運転を継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第2の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転時間の増加を抑制することが可能となる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、手動運転モードでの運転が禁止されている場合に、そのことを操作手段78の表示部78bに表示したり、利用者が、操作部78aの操作で手動運転モードで運転しようとした時に、手動運転モードでの運転が禁止されていることを操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から知らせるようにすることが好ましい。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、手動運転モードが、操作部78aで所定の操作を行うことにより、運転開始時刻と運転停止時刻を設定できる予約運転モードを有することを特徴とする。
この構成により、利用者は所望の運転時間を設定した手動運転が可能となり、発電装置に対して任意の時間指定運転が可能となる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、手動運転モードが、操作部78aで所定の操作を行うことにより、排熱回収手段90の所定の運転開始排熱回収レベルと運転停止排熱回収レベルを設定できる排熱回収レベル運転モードを有することを特徴とする。
この構成により、利用者は所望の排熱回収手段90への排熱回収運転が可能となり、発電装置に対して任意の排熱回収量を確保する運転が可能となり、コージェネレーション装置としての排熱回収量の実績を目視確認し熱利用することにより省エネ機器としての運転効果を実感することができる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル未満の第3の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル未満の第3の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除するので、手動運転モードでの運転を控える警告が解除されると、利用者は、警告が解除されたことにより、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現する運転状態に戻ったことを知って安心することになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積転時間の割合が第2の所定レベル未満で第1の所定レベル以上である第4の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除することを特徴とする。
上記構成により、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第2の所定レベル未満で第1の所定レベル以上である第4の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除するので、手動運転モードでの運転禁止が解除されると、利用者は、手動運転モードでの運転禁止が解除されたことにより、手動運転が可能となるため、手動運転モードを再開することができる。
なお、手動運転モードでの運転禁止が解除された場合に、そのことを操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から知らせるようにしても構わない。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、操作部78aで所定の操作を行うことにより、第1の所定レベルと第3の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの警告レベルと警告解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容時間を維持する自動運転モードによる機器寿命確保とのバランスを選択できる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、操作部78aで所定の操作を行うことにより、第2の所定レベルと第4の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの運転禁止レベルと運転禁止解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容時間を維持する自動運転モードによる機器寿命確保とのバランスを選択できる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における燃料電池発電装置の運転経過期間に対する累積運転回数を説明する特性図であり、図7は、同実施の形態の燃料電池発電装置の制御手段と操作手段の動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施の形態において実施の形態1と同一構成については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
使用者は、操作手段78により、自動運転モードを選択した場合に、制御手段81は、図3での運転許容時間の範囲内で運転計画を立てて自動運転を行う。この自動運転モードでの運転にて、ほぼ運転計画通りの実際の電力需要と熱需要が発生した場合は、運転回数としては、1日1回の発電運転を行う。そして、年間を通じて自動運転が継続した場合は、年間運転回数が約400回となり、この運転を10年間継続した場合は、図4の実線に示すような標準負荷パターンにおける自動運転モードでの運転特性となり機器寿命10年にて4,000回を満足する。
次に、使用者が自動運転モードから手動運転モードを選択した場合を説明する。
例えば、夏場や中間期において熱需要が多く発生した場合など、利用者が操作手段78の操作部78aにより自動運転モードによる発電運転が停止後に、例えば、急な来客等に対応するために、当日の2回目の手動運転モード(予約運転モード)を選択したものとする。この場合、運転許容回数(1回/日)を超える運転となり、本実施の形態として、図7のフローチャートのような動作となる。
図7において、手動運転モードを選択後、制御手段81は、インバータ63からの発電電力を入力し、累積運転回数を積算する(STEP11)。次に、累積運転回数が第5の所定レベル以上であるかを判定する(STEP12)。もし、累積運転回数が第5の所定レベル未満であればSTEP13に進み累積運転回数が第7の所定レベル以上であるかを判定する(STEP13)。もし、累積運転回数が第7の所定レベル未満であればSTEP14に進み手動発電モードを控える警告を解除する。STEP13で累積運転回数が第7の所定レベル以上であればSTEP11に戻る。
STEP12で累積運転回数が第5の所定レベル以上であれば、STEP15に進み手動発電モードを控える警告を出力する。さらにSTEP16で累積運転回数が第6所定レベル以上かを判定する。
STEP16で累積運転回数が第6の所定レベル未満であれば、STEP17に進み累積運転回数が第8の所定レベル以上であるかを判定する(STEP17)。STEP17で累積運転回数が第8の所定レベル未満であれば、手動発電モードの禁止を解除する。STEP16で累積運転回数が第6の所定レベル以上であれば、STEP19に進み手動発電モードを禁止すると共に手動発電モードを控える警告を解除する。
従って、使用者が自動運転モードから手動運転モードを選択して、操作手段78の操作部78aにより自動運転モードによる発電運転が停止後に、例えば、急な来客等に対応するために、当日の2回目の手動運転モードを選択したには、それまでの累積運転回数に手動運転モードでの累積運転回数を積算し、図7のフローチャートに従った制御手段81の判定により、第5の所定レベル以上になったときに操作手段78の表示部78bや報知部78cにより手動運転モードを控える警告(「手動運転回数が多くなっております。手動運転をお控え下さい。」といったメッセージ)を出力し手動運転を控えるようにアドバイスすることになる。この後、さらに使用者がこの手動運転モードの運転を継続して運転許容回数を超える運転状態が続いた場合には、制御手段81の判定により、第6の所定レベル以上になったときに操作手段78により手動運転モードを禁止することになる。
この場合は、手動運転モードが禁止され自動運転モードに切り替わりその後の運転許容回数を超える運転はなくなる。さらに、図6の電力需要、熱需要が標準的な標準負荷パターンより少なくなった場合には、累積運転回数が図6の標準負荷パターンにおける自動運転モードでの運転特性線(実線)よりも低い方向に移行するため、運転経過期間に対する累積運転回数が減少する。そして、図7のフローチャートに従った制御手段81の判定により、第8の所定レベル未満になったときに操作手段78により手動運転モードの運転禁止を解除し手動運転モードが復活する。さらに、運転経過期間に対する累積運転回数が減少する状態が継続し第7の所定レベル未満になったときに操作手段78により手動運転モードの警告を解除することになる。
以上のように、本実施の形態においては、利用者は運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以内で任意に手動運転が可能となり、かつ運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になると手動運転モードの運転を控える警告を認識することにより、運転許容回数以上の手動運転を控えることになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
また、さらに運転経過期間に対する累積運転回数の割合が警告レベルの第5の所定レベル以上で手動運転を設定継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第6の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転回数の増加を押さえることができ運転経過期間に対する累積運転回数の増加を押さえることが可能となる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
なお、本実施の形態2では、手動運転モードを、運転開始時刻と運転停止時刻を設定する予約運転モードを選択した場合を記載しているが、排熱回収手段の所定の運転開始排熱回収レベルと運転停止排熱回収レベルを設定する排熱回収レベル運転モードを選択した場合も同様の効果があることは言うまでもない。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムであれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信したりすることでプログラムの配布・更新やインストール作業が簡単にできる。
なお、本発明の燃料電池は家庭用に限らずオフィスや工場などの業務用であっても良い。
以上のように本実施の形態の燃料電池発電装置は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池60と、燃料電池60の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段90と、報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方と操作部78aを備えた操作手段78と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と燃料電池60の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと操作部78aからの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで燃料電池60と排熱回収手段90とを制御して装置の運転を行う制御手段81とを備えた燃料電池発電装置であって、制御手段81は、自動運転モードでは、燃料電池60の耐用運転回数と予定された耐用年数とを考慮して所定期間の運転回数を予め設定された運転許容回数内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になっている場合は手動運転モードでの運転を控える警告を報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から出力するように構成されている。
上記構成において、利用者が、操作手段78の操作部78aから燃料電池発電装置の運転の開始または停止を指示して手動運転モードで燃料電池発電装置を運転した結果、自動運転モードで燃料電池発電装置を運転した場合よりも運転経過期間に対する累積運転回数の割合が高く(多く)なり、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になると、制御手段81は手動運転モードでの運転を控える警告を操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から出力する。
利用者は、この警告により、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が高い(多い)ことを認識し、長時間にわたる手動運転モードによる燃料電池発電装置を運転を控える可能性が高くなる。長時間にわたって手動運転モードを自動運転モードに切り換えると、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が減ってくる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、警告が出た段階では、まだ手動運転モードによる燃料電池発電装置の運転は可能であるので、利用者は、しばらくの間、自動運転モードの場合の運転回数以下の運転回数になるように手動運転モードで燃料電池発電装置を運転することもでき、また、家を日単位で留守にしている間は燃料電池発電装置の運転を停止することもでき、その場合も、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベルを超える第6の所定レベル以上になっている場合は手動運転モードでの運転を禁止するように構成されている。
上記構成において、利用者が、手動運転モードでの運転を控える警告を無視して、手動運転モードでの燃料電池発電装置の運転を継続した結果、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベルを超える第6の所定レベル以上になると、制御手段81は手動運転モードでの運転を禁止する。利用者は、手動運転モードでの運転ができないことから、自動運転モードに切り換える。すると、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が減ってくる。
このように、利用者が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が警告レベルの第5の所定レベル以上で手動運転を継続した場合には、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第6の所定レベル、すなわち手動運転モードの運転禁止レベルに達した段階で強制的に手動運転モードを禁止することにより、手動運転による運転回数の増加を抑制することが可能となる。その結果、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現し、予定された機器寿命を満足することができる。
なお、手動運転モードでの運転が禁止されている場合に、そのことを操作手段78の表示部78bに表示したり、利用者が、操作部78aの操作で手動運転モードで運転しようとした時に、手動運転モードでの運転が禁止されていることを操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から知らせるようにすることが好ましい。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が第5の所定レベル未満の第7の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除するように構成されている。
上記構成により、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル未満の第7の所定のレベル以下になると手動運転モードでの運転を控える警告を解除するので、手動運転モードでの運転を控える警告が解除されると、利用者は、警告が解除されたことにより、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転回数相当の累積運転回数を実現する運転状態に戻ったことを知って安心することになる。そして、機器寿命を満足する運転状態に維持することができる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、制御手段81が、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が第6の所定レベル未満で第5の所定レベル以上である第8の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除するように構成されている。
上記構成により、制御手段81が、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第6の所定レベル未満で第5の所定レベル以上である第8の所定レベル以下になると手動運転モードでの運転禁止を解除するので、手動運転モードでの運転禁止が解除されると、利用者は、手動運転モードでの運転禁止が解除されたことにより、手動運転が可能となるため、手動運転モードを再開することができる。
なお、手動運転モードでの運転禁止が解除された場合に、そのことを操作手段78の報知部78cまたは表示部78bの少なくともどちらか一方から知らせるようにしても構わない。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、操作部78aで所定の操作を行うことにより、第5の所定レベルと第7の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの警告レベルと警告解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容回数を維持する自動運転モードによる機器寿命(耐久性)確保とのバランスを選択できる。
また、本実施の形態の燃料電池発電装置は、操作部78aで所定の操作を行うことにより、第6の所定レベルと第8の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする。
この構成により、利用者は、手動運転モードでの運転禁止レベルと運転禁止解除レベルを自らが設定でき、利用者自身の判断で手動運転モードを選択できる自由度と機器寿命を満足する運転許容回数を維持する自動運転モードによる機器寿命(耐久性)確保とのバランスを選択できる。
本発明の燃料電池発電装置は、自動運転モードと手動運転モードの2つの運転モードを使い分けながら、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現することができ、予定された機器寿命を満足することができるので、予定された耐用年数まで運転できることが重要な家庭用の燃料電池発電装置に適している。
60 燃料電池
78 操作手段
78a 操作部
78b 表示部
78c 報知部
81 制御手段
90 排熱回収手段

Claims (14)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段と、報知部または表示部の少なくともどちらか一方と操作部を備えた操作手段と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と前記燃料電池の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと前記操作部からの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで前記燃料電池と前記排熱回収手段とを制御して装置の運転を行う制御手段とを備えた燃料電池発電装置であって、前記制御手段は、前記自動運転モードでは、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を控える警告を前記報知部または前記表示部の少なくともどちらか一方から出力することを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が前記第1の所定レベルを超える第2の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を禁止することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記手動運転モードは、前記操作部で所定の操作を行うことにより、運転開始時刻と運転停止時刻を設定できる予約運転モードを有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記手動運転モードは、前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記排熱回収手段の所定の運転開始排熱回収レベルと運転停止排熱回収レベルを設定できる排熱回収レベル運転モードを有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が前記第1の所定レベル未満の第3の所定のレベル以下になると前記手動運転モードでの運転を控える警告を解除することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が前記第2の所定レベル未満で第1の所定レベル以上である第4の所定レベル以下になると前記手動運転モードでの運転禁止を解除することを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第1の所定レベルと前記第3の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする請求項5記載の燃料電池発電装置。
  8. 前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第2の所定レベルと前記第4の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする請求項6記載の燃料電池発電装置。
  9. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の発電時の排熱を回収し利用するための排熱回収手段と、報知部または表示部の少なくともどちらか一方と操作部を備えた操作手段と、電力需要と熱需要の少なくともどちらか一方と前記燃料電池の耐用運転時間と予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間および停止時間で装置の運転を行う自動運転モードと前記操作部からの指示に従って装置の運転の開始または停止を行う手動運転モードのどちらかの運転モードで前記燃料電池と前記排熱回収手段とを制御して装置の運転を行う制御手段とを備えた燃料電池発電装置であって、前記制御手段は、前記自動運転モードでは、前記燃料電池の耐用運転回数と予定された耐用年数とを考慮して所定期間の運転回数を予め設定された運転許容回数内に制限する運転を行い、かつ最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転回数の割合が第5の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を控える警告を前記報知部または前記表示部の少なくともどちらか一方から出力することを特徴とする燃料電池発電装置。
  10. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積運転回数の割合が前記第5の所定レベルを超える第6の所定レベル以上になっている場合は前記手動運転モードでの運転を禁止することを特徴とする請求項9記載の燃料電池発電装置。
  11. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が前記第5の所定レベル未満の第7の所定のレベル以下になると前記手動運転モードでの運転を控える警告を解除することを特徴とする請求項9記載の燃料電池発電装置。
  12. 前記制御手段は、運転経過期間に対する累積発電回数の割合が前記第6の所定レベル未満で第5の所定レベル以上である第8の所定レベル以下になると前記手動運転モードでの運転禁止を解除することを特徴とする請求項9記載の燃料電池発電装置。
  13. 前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第5の所定レベルと前記第7の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする請求項11記載の燃料電池発電装置。
  14. 前記操作部で所定の操作を行うことにより、前記第6の所定レベルと前記第8の所定レベルを任意に設定できるように構成したことを特徴とする請求項12記載の燃料電池発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012084380A (ja) * 2010-10-12 2012-04-26 Panasonic Corp 燃料電池システム
JP2013225445A (ja) * 2012-04-23 2013-10-31 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池システム及びその制御方法

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