JP2008116109A - コージェネレーションシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転制御手段が、運転周期の開始時点において、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う貯湯槽2の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない場合には、その運転周期における全ての単位時間を運転する単位時間として定める状態で、且つ、貯湯不能状態となる場合には、その貯湯不能状態になる単位時間以前の単位時間のうちで、熱電併給装置1を運転することによる運転メリットの程度が小さい単位時間ほど優先して停止させる単位時間として定める形態で、運転周期の全ての単位時間において貯湯不能状態にならないように、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める状態で、熱電併給装置1の計画運転を実行するように構成されている。
【選択図】図2
Description
前記運転制御手段が、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムに関する。
そして、運転する単位時間として定められた単位時間では、発電出力を現電力負荷に追従させる電主運転が行われ、運転停止する単位時間として定められた単位時間では熱電併給装置が停止されるようにして、熱余り状態になるのを抑制するようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、実貯湯量が設定上限量よりも多くなって貯湯不能状態になると熱電併給装置を停止させ、実貯湯量が設定上限量以下になって貯湯不能状態が解消されると、熱電併給装置の運転を再開することになる。
前記運転制御手段が、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されたものであって、
前記運転制御手段が、
運転周期の開始時点において、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない場合には、その運転周期における全ての単位時間を運転する単位時間として定める状態で、且つ、前記貯湯不能状態となる場合には、その貯湯不能状態になる単位時間以前の単位時間のうちで、前記熱電併給装置を運転することによる運転メリットの程度が小さい単位時間ほど優先して停止させる単位時間として定める形態で、運転周期の全ての単位時間において前記貯湯不能状態にならないように、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める状態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
貯湯不能状態になる単位時間が生じる場合には、再度、運転する単位時間の夫々について運転メリットを求めて、先に定めた運転停止する単位時間に加えて、運転メリットの程度が最も小さい単位時間を運転停止する単位時間として定めて、運転停止する単位時間では熱電併給装置を停止し且つ運転する単位時間では予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定して、貯湯不能状態になる単位時間が生じるか否かを判別する処理を、運転停止する単位時間が追加設定される形態で、貯湯不能状態になる単位時間が生じなくなるまで繰り返し、貯湯不能状態になる単位時間が生じなくなったときの処理の結果により、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める。
そして、運転する単位時間として定めた単位時間では発電出力を現電力負荷に追従させる電主運転を行い、運転停止する単位時間として定めた単位時間では熱電併給装置を停止させることになる。
前記運転制御手段が、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されたものであって、
前記運転制御手段が、
運転周期の開始時点において、その運転周期の複数の単位時間のうちの選択した単位時間を予測電力負荷データに対して電主運転を行う単位時間とし且つ残る単位時間を運転停止する単位時間とする形態で、その運転周期における複数の単位時間のうちの電主運転を行う単位時間の組み合わせを異ならせた全ての仮運転パターンのうちで、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない仮運転パターンであり、且つ、前記熱電併給装置を運転することによる運転メリットの程度が最も大きい仮運転パターンに基づいて、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める状態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
このような全ての仮運転パターンのうちから、電主運転を行う単位時間として選択した単位時間について、その単位時間の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときに、貯湯不能状態となる単位時間が生じず且つ運転メリットの程度が最も大きい仮運転パターンを求めて、そのように求めた仮運転パターンに基づいて、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める。
ちなみに、予測熱負荷データが大きく、しかも、予測電力負荷データの大小に対して予測熱負荷データの大小のバランスが良いときには、運転周期の全ての単位時間を電主運転を行う単位時間とする仮運転パターンが、貯湯不能状態となる単位時間が生じず且つ運転メリットの程度が最も大きい仮運転パターンとして求められる。
そして、運転する単位時間として定めた単位時間では発電出力を現電力負荷に追従させる電主運転を行い、運転停止する単位時間として定めた単位時間では熱電併給装置を停止させることになる。
前記運転制御手段が、運転する単位時間のうち、運転停止する単位時間ののちに運転する単位時間の運転メリットを、前記熱電併給装置を起動させるのに要するエネルギを考慮した状態で求めるように構成されている点を特徴とする。
そこで、上記の第1及び第2の各特徴構成について説明した如く、熱電併給装置の計画運転を実行するために、運転周期の各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定めるに当たって、運転する単位時間の夫々について運転メリットを求めるときには、運転停止する単位時間ののちに運転する単位時間については、起動エネルギを考慮した状態で求めるようにすることにより、より一層的確に運転メリットを向上させることができるように、運転周期の各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定めることができる。
従って、運転メリットをより一層的確に向上させることができるようになった。
前記運転制御手段が、
運転する1つ又は連続する複数の単位時間について、前記熱電併給装置を運転することによりその運転する単位時間の終了時点において前記貯湯槽に貯えられると予測される予測貯湯熱量を求めるように構成され、且つ、
運転する単位時間の開始時点に前記熱電併給装置の運転を開始した後、その運転開始後の前記貯湯槽の実際の貯湯熱量が運転する単位時間の終了時点において前記予測貯湯熱量に達しないときは、前記予測貯湯熱量に達するまで前記熱電併給装置の運転を継続するように構成されている点を特徴とする。
そして、運転する単位時間の開始時点に熱電併給装置の運転を開始した後、その運転開始後の貯湯槽の実際の貯湯熱量が運転する単位時間の終了時点において予測貯湯熱量に達しないときは、予測貯湯熱量に達するまで熱電併給装置の運転を継続する。
そのようにすることにより、実際の電力負荷が予測電力負荷データから変動したり、実際の熱負荷が予測熱負荷データから変動したとしても、運転する単位時間の終了時点において貯湯槽に貯えられると予測された予測貯湯熱量が実際に貯湯槽に貯えられるようにすることが可能となるので、貯湯槽の実際の貯湯熱量が不足することをも十分に抑制することができるものとなる。
従って、貯湯不能状態になるのを抑制しながら、貯湯槽の実際の貯湯熱量が不足することをも抑制することができるようになった。
前記運転メリットが、省エネルギ性、経済性又は環境性である点を特徴とする。
従って、省エネルギ性、経済性又は環境性を的確に向上させるように、熱電併給装置を運転することができるようになった。
前記運転制御手段が、前記貯湯槽の実貯湯量が設定上限量以上になると、前記熱電併給装置を停止させるように構成されている点を特徴とする。
そこで、貯湯槽の実貯湯量が設定上限量以上になると熱電併給装置を停止させるように構成することにより、例えば、前述の如きラジエータを省略することが可能となり、コージェネレーションシステムを一層小型化することができるようになった。
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
コージェネレーションシステムSは、図2及び図3に示すように、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置としての燃料電池1と、その燃料電池1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3への熱媒供給を行う貯湯ユニット4と、燃料電池1及び貯湯ユニット4の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部5などから構成されている。
図1及び図2に示すように、各燃料電池1に各別に燃料ガスを供給すべく、前記燃料ガス供給路41から並列状に分岐された個別供給路41bには、燃料ガスの供給を断続する燃料供給断続弁42、及び、燃料ガスの供給量を調節する燃料供給量調節弁43が設けられている。
そして、燃料供給量調節弁43により前記燃料電池1への燃料ガスの供給量を調節することにより、前記燃料電池1の発電電力を調節するように構成されている。
ちなみに、燃料ガス生成システムRは、例えば、燃料ガスの供給圧力を一定に維持するように原燃料ガスの受入量を調節する等により、燃料ガスの生成量を調節するように構成されていて、複数の燃料電池1のうちの一部の運転が中断されたり、運転中断中の燃料電池1の運転が再開されたりして、燃料ガス供給対象の複数の燃料電池1での燃料ガス消費量が変動したとしても、その変動に応じて燃料ガスの生成量が調節されるように構成されている。
前記燃料電池1は、その出力を調整可能に構成され、その燃料電池1の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられ、そのインバータ6は、燃料電池1の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
前記商用電源7は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷9に電気的に接続されている。
また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池1からの発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷9に供給するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
また、作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
尚、電気ヒータ12の消費電力を調整する構成については、上記のように複数の電気ヒータ12のON/OFFを切り換える構成以外に、その電気ヒータ12の出力を例えば位相制御等により調整する構成を採用しても構わない。
前記給湯路27は、前記湯水循環路16における前記貯湯用熱交換器24よりも下流側の箇所を介して前記貯湯槽2に接続され、その給湯路27を通して前記貯湯槽2内の湯水が浴槽、給湯栓、シャワー等の給湯先に給湯され、そのように給湯されるに伴って、貯湯槽2に給水すべく、給水路18が貯湯槽2の底部に接続されている。
前記熱媒加熱用熱交換器26においては、熱源用熱交換器25や補助加熱器28にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。前記熱消費端末3は、床暖房装置や浴室暖房装置などの暖房端末にて構成されている。
又、前記貯湯槽2には、その貯湯熱量の検出用として、貯湯槽2の上層部の上端位置の湯水の温度を検出する上端温度センサS1、貯湯槽2の上層部と中層部との境界位置の湯水の温度を検出する中間上位温度センサS2、貯湯槽2の中層部と下層部との境界位置の湯水の温度を検出する中間下位温度センサS3、貯湯槽2の下層部の下端位置の湯水の温度を検出する下端温度センサS4が設けられ、更に、前記給水路18には、貯湯槽2に供給される水の給水温度を検出する給水温度センサSiが設けられている。
前記上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4夫々にて検出される貯湯槽2の湯水の温度を、夫々、T1、T2、T3、T4とし、前記給水温度センサSiにて検出される給水温度をTiとし、上層部、中層部、下層部夫々の容量をVとする。
又、前記上層部における重み係数をA1とし、前記中層部における重み係数をA2とし、前記下層部における重み係数をA3とし、エネルギ量の単位をワットとカロリー間で変換するための係数をα(例えば「860」に設定される)とすると、貯湯熱量(W)は、下記の(式1)にて演算することができる。
+(A2×T2+(1−A2)×T3−Ti)×V
+(A3×T3+(1−A3)×T4−Ti)×V}÷α……………(式1)
前記運転制御部5は、前記熱媒供給運転の実行中に前記暖房リモコンから暖房運転の停止が指令されると、前記切換用三方弁30を前記貯湯用通流状態に切り換え、前記熱源用断続弁29を閉弁し、前記熱源用循環ポンプ21を停止させて、前記湯水循環ポンプ17を作動させることにより、前記熱媒供給運転から前記貯湯運転に切り換えるように構成されている。
前記運転制御部5は、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記燃料電池1の計画運転を実行するように構成されている。
尚、この第1実施形態では、運転周期が1日に、単位時間が1時間にそれぞれ設定されている。
又、運転メリットとしては、燃料電池1を運転することによるエネルギ削減量が用いられる。
運転制御部5は、電主運転において、5分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に、現電力負荷を求め、最小出力(例えば210W)から最大出力(例えば700W)の範囲内で、連続的に前記現電力負荷に追従する電主出力を決定し、燃料電池1の発電出力をその決定した電主出力に設定する。
先ず、時系列的な過去電力負荷データ及び時系列的な過去熱負荷データを管理して、その管理データに基づいて、時系列的な予測電力負荷データ及び時系列的な予測熱負荷データを求めるデータ管理処理について説明を加える。ちなみに、熱負荷は、前記給湯先に湯水を給湯するときの給湯熱負荷と、前記熱消費端末3での端末熱負荷とからなる。
そして、実給湯熱負荷は前記給湯熱負荷計測手段31にて計測され、実端末熱負荷は前記端末熱負荷計測手段32にて計測される。
そして、運転制御部5は、実電力負荷データ、実給湯熱負荷データ及び実端末熱負荷データを運転周期及び単位時間に対応付けて記憶することにより、過去の時系列的な電力負荷データ及び過去の時系列的な熱負荷データを、設定期間(例えば、運転日前の4週間)にわたって、運転周期毎に単位時間毎に対応付けて管理するように構成されている。
例えば、図4に示すように、運転周期の開始時点において、その運転周期の予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に求めるように構成されている。
尚、図4において、単位時間の欄の「現在」は、運転周期の開始時点の単位時間を示し、「1,2,3……………」は、現在の単位時間から1番目、2番目、3番目……………の単位時間を示す。予測電力負荷データの単位は、kWhであり、予測給湯熱負荷データ及び予測端末熱負荷データ夫々の単位は、kcal/hである。
又、この実施形態では、熱消費端末3が運転されていないため実端末熱負荷が発生せず、時系列的な予測端末熱負荷データが運転周期の全ての単位時間にわたってゼロになっている。
この運転制御部5は、運転周期の開始時点において、運転周期の複数の単位時間夫々について、燃料電池1の予測発電出力、燃料電池1の予測熱出力、その予測熱出力のうち前記熱消費端末3にて利用可能な予測熱量(以下、予測暖房利用熱量と記載する場合がある)、予測熱出力のうち前記貯湯槽2への貯湯に利用可能な予測熱量(以下、予測貯湯可能熱量と記載する場合がある)、貯湯槽2に湯により貯えられると予測される熱量(以下、予測貯湯熱量と記載する場合がある)、貯湯槽2に貯えられると予測される湯量(以下、予測貯湯量と記載する場合がある)、貯湯槽2に貯湯される湯の予測温度(以下、予測貯湯温度と記載する場合がある)、貯湯槽2の予測貯湯熱量が予測給湯熱負荷に対して不足する予測不足熱量、貯湯槽2に貯湯されると予測される貯湯量のうち貯湯槽2の満杯量を越える分の湯水の熱量(以下、予測余り熱量と記載する場合がある)、貯湯槽2の予測貯湯熱量が予測給湯熱負荷に対して不足する単位時間までの時間である放熱時間、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うべく燃料電池1を運転したときの予測エネルギ消費量(以下、燃料電池運転時の予測エネルギ消費量と記載する場合がある)、予測電力負荷の全てを商用電源7からの商用電力にて賄い且つ予測熱負荷の全てを補助加熱器28にて賄ったときの予測エネルギ消費量(以下、燃料電池停止時の予測エネルギ消費量)、及び、燃料電池1を運転することによる予測エネルギ削減量を求めるように構成されている。
運転周期の複数の単位時間夫々の予測発電出力(kW)は、予測電力負荷が燃料電池1の最小出力以上且つ最大出力以下の範囲のときは予測電力負荷に設定され、予測電力負荷が燃料電池1の最小出力よりも小さいときはその最小出力に設定され、予測電力負荷が燃料電池1の最大出力よりも大きいときはその最大出力に設定される。
発電効率及び熱効率は、予め、図7に示すように、発電出力に応じて設定されて、前記運転制御部5に記憶されている。そして、運転制御部5は、発電効率及び熱効率の記憶情報から予測発電出力に応じた発電効率及び熱効率を求めるように構成されている。
ベース放熱量は、このコージェネレーションシステムSにおいて、熱電併給装置1の発生熱量のうち、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3による暖房に用いられることなく放熱される熱量であり、例えば90kcal/h(0.105kWh)に設定されて、運転制御部5に記憶されている。
そして、前記運転制御部5は、各単位時間の燃料電池1の予測熱出力を熱消費端末3の予測運転時間比率にて比例配分することにより、予測貯湯可能熱出力及び予測暖房利用熱量を求めるように構成されている。
現在の単位時間の予測貯湯熱量は、前記上端温度センサS1、前記中間上位温度センサS2、前記中間下位温度センサS3、前記下端温度センサS4及び前記給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、上記の式1により求められる。
尚、この現在の単位時間の予測貯湯熱量は、現在の単位時間の開始時点での値を示す。
但し、各式において、添え字「0」は、現在の単位時間を示す。
上記の式3にて求められた予測貯湯量0が貯湯槽2の容量よりも大きいときは、予測貯湯量0は貯湯槽2の容量とされる。
又、(予測貯湯温度0−水温)=0のときは、式3の第1項が0とされ、(予測貯湯温度設計値−水温)=0のときは、式3の第2項が0とされる。
又、上記の式3で予測貯湯量0を求め、その値が貯湯槽2の容量よりも大きいときは、予測貯湯量0は貯湯槽2の容量とするとしたが、式5における予測貯湯量0は、貯湯槽2の容量により修正していない値を用いる。
但し、各式において、添え字「n」は、現在の単位時間からn番目の単位時間を示す。例えば、n=1のときは、運転周期の2番目の単位時間を示し、そのn=1のときに、n−1は、現在の単位時間を示す。
又、(予測貯湯温度n-1−水温)=0のときは、式7の第1項が0とされ、(貯湯温度設計値−水温)=0のときは、式7の第2項が0とされる。
又、(予測貯湯温度n-1−水温)=0のときは、{予測貯湯量n-1−予測給湯熱負荷n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}は0とされ、(貯湯温度設計値−水温)=0のときは、予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)は0とされる。
又、(予測貯湯熱量n−予測給湯熱負荷n)<0のときは、(予測貯湯熱量n−予測給湯熱負荷n)=0とされ、{予測貯湯量n-1−予測給湯熱負荷n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}<0のときは、{予測貯湯量n-1−予測給湯熱負荷n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}=0とされる。
例えば、運転周期の全単位時間にわたって、熱不足とならない場合は、現在の単位時間の放熱時間は24時間として求められ、2番目以降の単位時間の放熱時間は、単位時間が1つずつ進むのに伴って、放熱時間が24時間から1時間ずつ短くなるように求められ、図4のように、運転周期の最終の単位時間で熱不足となる場合は、現在の単位時間の放熱時間は23時間として求められ、2番目以降の単位時間の放熱時間は、単位時間が1つずつ進むのに伴って、放熱時間が23時間から1時間ずつ短くなるように求められる。
t:放熱時間
発電所効率:商用電源における発電効率であり、例えば、36.6%に設定される。
給湯時給湯器効率:補助加熱器28にて給湯するときの熱効率であり、例えば70%に設定される。
暖房時給湯器効率:補助加熱器28にて熱消費端末3に供給する熱媒を加熱するときの熱効率であり、例えば65%に設定される。
つまり、予測余り熱量は、上記の式5及び式10により求められ、予測貯湯量が貯湯槽容量、即ち満杯量よりも多くなると、予測余り熱量が発生することになるので、運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽2の予測貯湯量が設定上限量としての満杯量よりも多くなると、貯湯不能状態になると判別することになる。
又、運転制御部5は、湯不能状態になる単位時間が生じる場合には、貯湯不能状態になる単位時間以前の単位時間のうちで、予測エネルギ削減量が最小の単位時間を運転停止用単位時間として定め且つ残りの単位時間を運転用単位時間として定めて、運転停止用単位時間では燃料電池1を停止し且つ運転用単位時間では予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定して、運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量、予測貯湯量、予測貯湯温度、予測不足熱量、予測余り熱量を求め、且つ、各運転用単位時間について燃料電池運転時の予測エネルギ消費量、燃料電池停止時の予測エネルギ消費量及び予測エネルギ削減量を求めて、貯湯不能状態になる単位時間が生じるか否かを判別する運転停止単位時間設定処理を実行する。
更に、運転制御部5は、運転する1つ又は連続する複数の単位時間について、前記燃料電池1を運転することによりその運転する単位時間の終了時点において前記貯湯槽2に貯えられると予測される予測貯湯熱量(以下、終了時点予測貯湯熱量と記載する場合がある)を求めるように構成され、且つ、運転する単位時間の開始時点に前記燃料電池1の運転を開始した後、その運転開始後の前記貯湯槽2の実際の貯湯熱量が運転する単位時間の終了時点において前記予測貯湯熱量に達しないときは、前記予測貯湯熱量に達するまで前記燃料電池1の運転を継続するように構成されている。
又、運転制御部5は、連続する複数の運転用単位時間については、その連続する複数の運転用単位時間のうちの最初の運転用単位時間の開始時点に前記燃料電池1の運転を開始した後、その運転開始後の前記貯湯槽2の実貯湯熱量が、連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間の終了時点に達しても終了時予測貯湯熱量に達しないときは、その終了時点予測貯湯熱量に達するまで燃料電池1の運転を継続する。
図8に示すように、前記電力負荷計測手段11の計測値、前記インバータ6の出力値、前記給湯熱負荷計測手段31の計測値及び前記端末熱負荷計測手段32の計測値等のデータを読み込んで、過去電力負荷データ及び過去熱負荷データを管理し、次の運転周期の開始時点になったか否かを判別して、次の運転周期の開始時点になると、管理している過去電力負荷データ及び過去熱負荷データに基づいて予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求め、続いて、運転周期の各単位時間について運転用単位時間と運転停止用単位時間とを定める計画運転条件設定処理を実行する(ステップ#1〜5)。
そして、上述したように、1つだけ独立している運転用単位時間の場合は、その1つだけ独立している運転用単位時間の次の停止用単位時間の予測貯湯熱量を、終了時点予測貯湯熱量として求め、連続する複数の運転用単位時間の場合は、その連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間の次の停止用単位時間の予測貯湯熱量を、終了時点予測貯湯熱量として求める。
つまり、ステップ#11では、1つだけ独立している運転用単位時間の場合は、現時点がその運転用単位時間の終了時点よりも前か否かを判別し、連続する複数の運転用単位時間の場合は、現時点がその連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間の終了時点よりも前か否かを判別する。
この実施形態では、ステップ#10において、貯湯槽2の実貯湯量が設定上限量以上であると判別して燃料電池1を停止させると、運転停止用単位時間を経過して次の運転用単位時間の開始時点になるまでは、燃料電池1の停止を継続する構成となっている。従って、その燃料電池1の停止時点が連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間以外の単位時間であっても、その最終の運転用単位時間の終了時点を過ぎ、停止用単位時間を経過して次の運転用単位時間の開始時点になるまでは、燃料電池1の停止を継続することになる。
先ず、上述のように、ステップ#21において、運転周期の各単位時間の夫々について、燃料電池1の予測発電出力、燃料電池1の予測熱出力、予測貯湯可能熱量、予測暖房利用熱量、予測貯湯熱量、予測貯湯量、予測貯湯温度、予測不足熱量、予測余り熱量、放熱時間、燃料電池運転時の予測エネルギ消費量、燃料電池停止時の予測エネルギ消費量及び予測エネルギ削減量を求めるデータ演算処理を実行し、続いて、ステップ#22において、貯湯不能状態になる単位時間が生じるか否かを判別する。
ステップ#22において、貯湯不能状態になる単位時間が生じると判別すると、上述した運転停止単位時間設定処理を、貯湯不能状態になる単位時間が生じる間、先に定めた運転停止用単位時間に加えて、貯湯不能状態になる単位時間以前の単位時間のうちでエネルギ削減量が最小の単位時間を運転停止用単位時間として追加設定する形態で繰り返し、貯湯不能状態になる単位時間が生じなくなると、そのときに運転停止用単位時間として設定している単位時間以外の単位時間を運転停止用単位時間に設定する(ステップ#24〜27)。
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、燃料電池1の計画運転の別の実施形態を説明するものであるので、主として燃料電池1の計画運転について説明して、コージェネレーションシステムSの全体構成等、上記の第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
この第2実施形態では、前記運転制御部5が、運転周期の開始時点において、その運転周期の複数の単位時間のうちの選択した単位時間を予測電力負荷データに対して電主運転を行う単位時間とし且つ残る単位時間を運転停止用単位時間とする形態で、その運転周期における複数の単位時間のうちの電主運転を行う単位時間の組み合わせを異ならせた全ての仮運転パターンのうちで、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽2の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない仮運転パターンであり、且つ、前記燃料電池1を運転することによる運転メリットの程度が最も大きい仮運転パターンに基づいて、各単位時間について運転用単位時間と運転停止用単位時間とを定める状態で、前記燃料電池1の計画運転を実行するように構成されている。
尚、この第2実施形態においても、運転周期が1日に、単位時間が1時間にそれぞれ設定され、運転メリットは、燃料電池1を運転することによるエネルギ削減量が用いられる。
以下、計画運転条件設定処理について説明を加える。
運転周期の複数の単位時間のうちの選択した単位時間を予測電力負荷データに対して電主運転を行う単位時間とし且つ残る単位時間を運転停止用単位時間とする形態で、その運転周期における複数の単位時間のうちの電主運転を行う単位時間の組み合わせを異ならせた全ての仮運転パターンとしては、224通りある。
そして、運転制御部5は、設定した正運転パターンに基づいて、各単位時間について運転用単位時間と運転停止用単位時間とを定める。
更に、運転制御部5は、上記の第1実施形態と同様に、運転する1つ又は連続する複数の単位時間について終了時点予測貯湯熱量を求めるように構成され、且つ、運転する単位時間の開始時点に前記燃料電池1の運転を開始した後、その運転開始後の前記貯湯槽2の実際の貯湯熱量が運転する単位時間の終了時点において前記予測貯湯熱量に達しないときは、前記予測貯湯熱量に達するまで前記燃料電池1の運転を継続するように構成されている。
尚、このように、終了時点予測貯湯熱量を求めてその終了時点予測貯湯熱量に基づいて燃料電池1の運転を制御するための運転制御部5の具体的な制御動作は、上記の第1実施形態において説明したのと同様であるので、説明を省略する。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 燃料電池1の計画運転を実行する際に求める運転メリットとしては、上記の各実施形態において例示した予測エネルギ削減量等の省エネルギ性に限定されるものではなく、例えば、予測エネルギコスト削減額等の経済性や、予測二酸化炭素削減量等の環境性を用いても良い。
ちなみに、予測エネルギコスト削減額は、燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストから、燃料電池1を運転したときのエネルギコストを減じて求めることができる。
燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストは、予測電力負荷の全てを商用電源7から買電するときのコストと、予測熱負荷の全てを補助加熱器28で賄うときのエネルギコスト(燃料コスト)の和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときのエネルギコストは、予測電力負荷及び予測熱負荷を燃料電池1の予測発電出力及び予測熱出力で補う場合の燃料電池1のエネルギコスト(燃料コスト)と、予測電力負荷から予測発電出力を差し引いた分に相当する不足電力量を商用電源7から買電するときのコストと、予測熱負荷から予測熱出力を差し引いた分に相当する不足熱量を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギコスト(燃料コスト)との和として求められる。
燃料電池1を運転させない場合の二酸化炭素発生量は、予測電力負荷の全てを商用電源7から買電するときの二酸化炭素発生量と、予測熱負荷の全てを補助加熱器28で賄うときの二酸化炭素発生量との和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときの二酸化炭素発生量は、予測電力負荷及び予測熱負荷を燃料電池1の予測発電出力及び予測熱出力で補う場合の燃料電池1からの二酸化炭素発生量と、予測電力負荷から予測発電出力を差し引いた分に相当する不足電力量を商用電源7から買電するときの二酸化炭素発生量と、予測熱負荷から予測熱出力を差し引いた分に相当する不足熱量を補助加熱器28の発生熱で補う場合の二酸化炭素発生量との和として求められる。
例えば、運転メリットとして、上記の各実施形態と同様にエネルギ削減量を用いる場合、運転停止用単位時間の直後の1つの運転用単位時間における燃料電池運転時の予測エネルギ消費量を、下記の式14にて求める。
尚、運転停止用単位時間ののちに複数の運転用単位時間が連続して存在する場合は、連続する複数の運転用単位時間のうち、2番目以降の運転用単位時間の予測エネルギ削減量は、上記の式12により求めた燃料電池停止時の予測エネルギ消費量から、上記の式11により求めた燃料電池運転時の予測エネルギ消費量を減じた値となる。
但し、Nは、運転停止用単位時間ののちに連続して存在する運転用単位時間の数であり、運転停止用単位時間ののちに運転用単位時間が1つ独立して存在する場合はN=1となる。
ちなみに、運転周期の全ての単位時間が運転用単位時間として定められている場合の各運転用単位時間の予測エネルギ削減量は、上記の式12により求めた燃料電池停止時の予測エネルギ消費量から、上記の式11により求めた燃料電池運転時の予測エネルギ消費量を減じた値となる。
即ち、運転する1つ又は連続する複数の単位時間の間に、貯湯槽2に供給されると予測される熱量、即ち、前記予測貯湯可能熱量を求めて、運転する単位時間の開始時点に燃料電池1の運転を開始した後に貯湯槽2に実際に供給される熱量(以下、実貯湯可能熱量と記載する場合がある)が、運転する単位時間の終了時点の前に予測貯湯可能熱量に達したときは、その時点で燃料電池1を停止させ、運転する単位時間の終了時点に達しても前記予測貯湯可能熱量に達しないときは、前記予測貯湯熱量に達するまで前記燃料電池1の運転を継続するように構成しても良い。
上記の各実施形態と同様に、運転する単位時間の開始時点とは、1つだけ独立している運転用単位時間については、その運転用単位時間の開始時点に相当し、連続する複数の運転用単位時間については、その連続する複数の運転用単位時間のうちの最初の運転用単位時間の開始時点に相当する。
又、運転する単位時間の終了時点とは、1つだけ独立している運転用単位時間については、その運転用単位時間の終了時点に相当し、連続する複数の運転用単位時間については、その連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間の終了時点に相当する。
実貯湯可能熱量は、前記給水温度センサSiの検出温度、前記貯湯温度センサShの検出温度及び前記湯水循環ポンプ17の回転速度に基づいて求める。つまり、湯水循環ポンプ17の回転速度に基づいて、湯水循環路16を通して貯湯槽2に供給される湯水の流量を求めることができるので、貯湯温度センサShの検出温度と給水温度センサSiの検出温度との差に湯水循環ポンプ17の回転速度から求めた湯水の流量を乗じて求められる熱量を積算することにより、実貯湯可能熱量を求めることができる。
即ち、燃料電池1の停止時点が、連続する複数の運転用単位時間のうちの最終の運転用単位時間以外の運転用単位時間である場合は、燃料電池1を停止した運転用単位時間の次の運転用単位時間の開始時点になると燃料電池1を運転するようにしても良い。
あるいは、燃料電池1の運転停止中に、下端温度センサS4の検出温度が前記発電停止用設定温度よりも低くなって、貯湯槽2の実貯湯量が設定上限量未満になると、その時点が、運転用単位時間の終了時点(連続する複数の運転用単位時間の場合は、最終の運転用単位時間の終了時点)よりも前のときは、燃料電池1の運転を再開するようにしても良い。
例えば、単位時間毎に、各単位時間の予測貯湯熱量の全てが予測給湯熱負荷にて消費されるまでの時間を放熱時間として求めるように構成しても良い。
2 貯湯槽
5 運転制御手段
H 貯湯手段
Claims (6)
- 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱のうちの未使用となる熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムであって、
前記運転制御手段が、
運転周期の開始時点において、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない場合には、その運転周期における全ての単位時間を運転する単位時間として定める状態で、且つ、前記貯湯不能状態となる場合には、その貯湯不能状態になる単位時間以前の単位時間のうちで、前記熱電併給装置を運転することによる運転メリットの程度が小さい単位時間ほど優先して停止させる単位時間として定める形態で、運転周期の全ての単位時間において前記貯湯不能状態にならないように、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める状態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されているコージェネレーションシステム。 - 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱のうちの未使用となる熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、複数の単位時間からなる運転周期における予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを単位時間毎に区分けして管理して、その管理している予測電力負荷データ及び予測熱負荷データに基づいて、発電出力を前記予測電力負荷データに追従させる電主運転を行う形態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムであって、
前記運転制御手段が、
運転周期の開始時点において、その運転周期の複数の単位時間のうちの選択した単位時間を予測電力負荷データに対して電主運転を行う単位時間とし且つ残る単位時間を運転停止する単位時間とする形態で、その運転周期における複数の単位時間のうちの電主運転を行う単位時間の組み合わせを異ならせた全ての仮運転パターンのうちで、その運転周期の予測電力負荷データに対して電主運転を行うと仮定したときにおける時間経過に伴う前記貯湯槽の予測貯湯量が設定上限量よりも多くなる貯湯不能状態にならない仮運転パターンであり、且つ、前記熱電併給装置を運転することによる運転メリットの程度が最も大きい仮運転パターンに基づいて、各単位時間について運転する単位時間と運転停止する単位時間とを定める状態で、前記熱電併給装置の計画運転を実行するように構成されているコージェネレーションシステム。 - 前記運転制御手段が、運転する単位時間のうち、運転停止する単位時間ののちに運転する単位時間の運転メリットを、前記熱電併給装置を起動させるのに要するエネルギを考慮した状態で求めるように構成されている請求項1又は2記載のコージェネレーションシステム。
- 前記運転制御手段が、
運転する1つ又は連続する複数の単位時間について、前記熱電併給装置を運転することによりその運転する単位時間の終了時点において前記貯湯槽に貯えられると予測される予測貯湯熱量を求めるように構成され、且つ、
運転する単位時間の開始時点に前記熱電併給装置の運転を開始した後、その運転開始後の前記貯湯槽の実際の貯湯熱量が運転する単位時間の終了時点において前記予測貯湯熱量に達しないときは、前記予測貯湯熱量に達するまで前記熱電併給装置の運転を継続するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。 - 前記運転メリットが、省エネルギ性、経済性又は環境性である請求項1〜4のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
- 前記運転制御手段が、前記貯湯槽の実貯湯量が設定上限量以上になると、前記熱電併給装置を停止させるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
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