JP2005223963A - コージェネレーションシステムの運転制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 家庭用コジェネシステム1Aの運転を制御するマイクロコンピュータ22Aに、予測対象日の電力負荷偏差を算出する電力負荷処理手段25と、発電量を算出する発電出力演算手段41と、予測対象日の総合利用効率を所定時間毎に算出する総合利用効率算出手段42と、総合利用効率がしきい値を超える時間を指標としつつ起動時間と停止時間をずらし、1又は2以上の仮運転パターンを作成する仮運転パターン作成手段27と、仮運転パターン毎に一次エネルギー量を算出する一次エネルギー量算出手段28と、一次エネルギー量が最小となる仮運転パターンを選択する運転パターン選択手段29と、を設ける。
【選択図】 図2
Description
コージェネレーションシステムについては、業務用・産業用など大規模のものは、すでに普及レベルにあるが、家庭用への導入に際しては、幾つかの障壁がある。すなわち、業務用・産業用コージェネレーションシステムは、使用者の負荷パターンを十分調査し、それに合わせた、システム構成やサイズ、運転パターンなどを設計する、いわゆるオーダーメードである。それに対し、家庭用コジェネシステムは、各家庭で消費エネルギー量がかなりバラツキがあるものの、現在のところ、1kWの1機種或いは2機種程度のラインナップである。各家庭の電力負荷や熱負荷は、例えば、夜型と朝型の生活パターンや外出の多少などによって大きく異なり、使用者毎の負荷パターンを調査して家庭用コジェネシステムの出力サイズや構成を設計することは、コスト面から難しい。仮に家庭用コジェネシステムを個々に設計することが可能であっても、家庭用コジェネシステムは、新築あるいは増改築された新規物件に導入されることが多く、システム導入前に使用者の負荷パターンを把握することは困難であり、大きなコストもかかる。そうしたことから、家庭用コジェネシステムには、家庭の使用負荷パターンに応じ、自動に最適な運転パターンを模索・決定し、省エネ性、経済性を最大限に発揮できるような運転制御システムが求められている。
(1)発電機が発電する電力を電力機器に供給するとともに、発電機の排熱を蓄熱装置に回収して熱機器に供給するコージェネレーションシステムについて、電力機器が消費する電力負荷と蓄熱装置に蓄熱される熱負荷をサンプリング手段によりサンプリングしておき、そのサンプリング結果に基づいて予測対象日の予測電力負荷と予測熱負荷を予測し、コージェネレーションシステムの運転を制御するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、予測対象日の予測電力負荷の偏差を算出する電力負荷偏差算出手段と、予測電力負荷と、電力負荷偏差算出手段が算出する予測電力負荷の偏差とから発電量を算出する発電出力演算手段と、予測熱負荷と、発電出力演算手段が算出する発電量とから予測対象日の総合利用効率を所定時間毎に算出する総合利用効率算出手段と、総合利用効率がしきい値を超える時間を指標としつつ起動時間と停止時間をずらし、1又は2以上の仮運転パターンを作成する仮運転パターン作成手段と、仮運転パターン毎に一次エネルギー量を算出する一次エネルギー量算出手段と、一次エネルギー量が最小となる仮運転パターンを選択する運転パターン選択手段と、を有することを特徴とする。
コージェネレーションシステムの運転パターンは、例えば、予測対象日前日に作成される。予測対象日の運転パターンを作成するときには、過去のサンプリング結果から予測対象日の予測電力負荷と予測熱負荷を予測し、予測電力負荷の偏差を算出する。そして、予測電力負荷と予測電力負荷の偏差から予測対象日の発電量を算出し、予測熱負荷と予測した発電量からコージェネレーションシステムの総合利用効率を所定時間毎に求める。そして、各時間の総合利用効率をしきい値と比較し、総合利用効率がしきい値を超える時間帯を特定する。ここで、しきい値は、コージェネレーションシステムの省エネと増エネとを分岐するものであり、省エネ性の判断に適した値が設定されている。そして、総合利用効率がしきい値を超える時間を指標としつつ起動時間と停止時間を仮決めし、起動時間又は停止時間の異なる仮運転パターンを1又は2以上作成する。そして、仮運転パターン毎に一次エネルギー量を算出し、一次エネルギー量が最小となる仮運転パターンを選択し、コージェネレーションシステムの起動時間と停止時間を設定する。
よって、本発明によれば、貯湯タンクでの貯湯可能な熱量を考慮し、現状を適切に捉えた運転計画を行うことができるので、予測の省エネ性より実際の方が大きく低下することを回避することができる。
よって、本発明によれば、電力負荷変動や熱負荷変動が大きいときに、予測外れが生じた場合でも、コージェネレーションシステムを低電力負荷で非効率に運転したり、起動停止を頻繁に行うことが回避されるので、省エネ性、耐久性に悪影響を与えることを防止し、省エネ性を確保することができる。
よって、本発明によれば、予測対象日の予測電力負荷や予測熱負荷が外れたときに、余剰電力や未回収熱が発生することを抑制し、予測外れ時の増エネリスクを最小化することができる。一方、予測発生確率が低いからといって、コージェネレーションシステムを全く運転しない場合に発生する機会損失を小さくできる。
よって、本発明によれば、コージェネレーションシステムを高効率に運転させることができ、必要熱量を回収することができる。
よって、本発明によれば、使用されなかった熱負荷を後の熱負荷に加算せず、蓄熱装置を介して放熱損を発生することが防止され、省エネ性を確保することができる。
よって、本発明によれば、計画段階或いは運転時に蓄熱装置に熱回収できないことが判明したときに、コージェネレーションシステムのハード構成を活用して、省エネ性の向上を図ることができる。
次に、本発明に係るコージェネレーションシステムの運転制御システムの第1実施の形態について図面を参照して説明する。
コージェネレーションシステムは、発電出力を電力機器に供給し、回収した排熱を熱機器に供給するものである。本実施の形態では、家庭用コジェネシステムをコージェネレーションシステムの一例として挙げ、説明する。
家庭用コジェネシステム1Aは、発電機8で発電した電力を電力機器19に供給するとともに、発電に伴って発生した熱で加熱した水を貯湯タンク(「蓄熱装置」に相当するもの。)2に貯めて熱機器11に供給するよう構成されている。
マイクロコンピュータ22Aは、学習機能を備える。マイクロコンピュータ22Aは、データベース34に接続するとともに、電力負荷積算手段23、電力負荷処理手段24、熱負荷積算手段25、熱負荷処理手段(「残熱量算出手段」に相当するもの。)26、運転パターン仮決め手段(「仮運転パターン作成手段」に相当するもの。)27、一次エネルギー量算出手段28、運転パターン選択手段29、発電出力演算手段41、総合利用効率算出手段42、仮運転パターン置換手段44などを備える。
電力負荷処理手段24は、電力計20によってサンプリングされた電力負荷のサンプリング値について所定時間毎に偏差を算出し、データベース34に記憶された既存の電力負荷偏差を書き換えるものである。
熱負荷処理手段26は、給湯温度と給湯流量から算出した熱負荷について所定時間毎に偏差を算出し、データベース34に記憶された既存の熱負荷偏差を書き換えるものである。また、熱負荷処理手段26は、貯湯タンク2の残熱量を所定時間毎に算出する。
総合利用効率算出手段42は、データベース34に記憶されている効率曲線を用いて、家庭用コジェネシステム1Aの累積運転時間や起動停止回数から発電効率及び熱回収効率を演算し、熱回収効率から熱負荷使用時までの放熱損を考慮した熱利用効率を算出して総合利用効率を算出するものである。
仮運転パターン置換手段44は、貯湯タンク2への熱回収を考慮して既存の運転パターンを変更するものである。
家庭用コジェネシステム1Aの運転制御システムでは、各種データを集めながら家庭用コジェネシステム1Aを運転し、その集まったデータを基に予測の対象となる日(予測対象日)の電力負荷及び熱負荷を予測する。そして、その予測に基づいて、予測対象日の発電機8の運転方法を選定する。予測対象日には、その選定された運転方法で運転しつつさらに各種データを蓄積する。
負荷データの蓄積処理は、熱機器11と電力機器19が消費する熱負荷と電力負荷を熱負荷データと電力負荷データとして蓄積する。また、負荷データの蓄積処理は、1日分の負荷データが集まったときに、運転パターンを決定するために必要なデータを算出する。
次に、S12において、1時間分のデータ収集を完了したか否かを判断する。1時間分のデータ収集を完了していないと判断した場合には(S12:NO)、S10に戻ってデータ収集を継続する。一方、1時間分のデータ収集を完了したと判断した場合には(S12:YES)、S13において、例えば図8及び図9の棒グラフに示すように、1時間分の電力負荷、熱負荷を積算し、1時間の間でのバラツキ(偏差)を算出する。また、このとき、発電出力を積算し、偏差(バラツキ)を算出する。
そして、S19において、発電出力から発電効率と熱回収率を決定する。例えば、家庭用コジェネシステムの起動停止時間が1万時間経過している場合には、データベース34に含まれる発電効率曲線データベース、熱回収率曲線データベースから発電効率曲線L2(図3参照)と熱回収率曲線L4(図4参照)をそれぞれ選択し、選択した曲線L2,L4にS18で求めた発電出力を当てはめて発電効率と熱回収率を算出する。この場合、発電効率と熱回収率に家庭用コジェネシステム1Aの劣化が反映される。
図10に示す基本ロジックでは、先ず、S21において、予測対象日1日の総熱負荷の全部を賄うように運転パターンを作成し、S22において、予測対象日1日の総熱負荷を部分的に賄うように運転パターンを作成する。そして、S23において、S21で作成した運転パターンとS22で作成した運転パターンとを比較して、最も一次エネルギー量が小さくなる運転パターンを選択して、コージェネレーションシステム1Aの運転を決定する。あるいは、1日全熱負荷対応ロジックを実施せず、部分熱負荷対応ロジックだけを実施してもよい。S21の1日全熱負荷対応ロジックは、特願2003−192712号などで出願しているため説明を省略する。
部分熱負荷対応ロジックでは、予測対象日の総合エネルギー利用効率(以下、「総合利用効率」という。)のうち、総合利用効率が省エネ性増減分岐線(「しきい値」に相当するものであり、以下「分岐線」という。)より大きい範囲で仮起動時間と仮停止時間を設定し、仮起動時間と仮停止時間を順次ずらしながら運転パターンを作成し、最も一次エネルギー量が小さくなる運転パターンを選択するものである。また、運転パターンは、予測対象日と予測対象日翌日の2日分を含めて作成される。さらに、作成した運転パターンに従って家庭用コジェネシステム1Aを運転したときに、熱回収量が貯湯タンク2の最大蓄熱量を超える場合には、貯湯タンク2の蓄熱量を超えないように運転パターンを作成する。
次に、S2202において、予測熱負荷と熱回収率から、予測対象日の熱負荷使用時までの放熱損を考慮した熱利用率を算出する。
次に、本発明の家庭用コジェネシステムの運転制御システムに係る第2実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施の形態も、家庭用コジェネシステム1Bに適用される。第1実施の形態では、過去のデータ(電力負荷、電力負荷偏差、熱負荷など)を用いて家庭用コジェネシステム1Aの運転パターンを決定したが、実際の電力負荷や熱負荷は様々な要因で変動する。そのため、過去のデータに基づいて運転パターンを決定するだけでは、予測外れが発生する可能性がある。そのため、本実施の形態では、電力負荷変動や熱負荷変動を見て、リスク管理するよう構成されている。なお、本実施の形態では、第1実施の形態と異なる点について説明し、第1実施の形態と共通する点については図面に同一符号を付し、説明を適宜省略する。
本実施の形態の家庭用コジェネシステム1Bは、発電機51が放熱ラジエータ52とアイドリング手段53を有する点で第1実施の形態の家庭用コジェネシステム1Aと異なる。放熱ラジエータ52は、発電機51の排熱を放熱するためのものである。また、アイドリング手段53は、発電機51をアイドリングさせるものである。
マイクロコンピュータ22Bは、基本的に第1実施の形態のマイクロコンピュータ22Aと同様の構成を有するが、さらに、負荷変動修正手段50と、その負荷変動修正手段50に含まれる電力負荷変動修正手段50A、フィードバック制御手段50B、ハイリスク修正手段50Cを有する点で第1実施の形態と相違している。
また、ハイリスク修正手段50Cは、電力負荷も熱負荷も習慣的に発生しない、つまり発生確率の小さい日に対応する運転計画手法を実行するものである。
さらに、フィードバック制御手段50Bは、当初の負荷計画及び運転計画に対して大きなズレが発生した場合に、そのズレに応じて、その時以降の運転計画を修正するものである。また、貯湯タンクの熱回収状況に応じて、発電機51の放熱ラジエータ52とアイドリング手段53を制御する。
本実施の形態に係る家庭用コジェネシステム1Bの運転制御システムは、予測対象日の運転パターンを計画する段階で負荷変動を考慮してどのような負荷を設定するかを決定する。
また、本実施の形態に係る家庭用コジェネシステム1Bの運転制御システムは、予測対象日当日に計画した運転パターンに従って家庭用コジェネシステム1Bの運転を制御するときに、負荷変動を所定時間間隔(例えば、1時間間隔)で監視し、負荷変動に応じて家庭用コジェネシステム1Bをフィードバック制御する。
負荷変動に対応する計算ロジックは、予測対象日の運転パターンを計画する段階に実行され、予測対象日の負荷を設定する処理を決定する。
例えば、休日や土日は、使用者が1日在宅することもあれば、外出することもあり、生活パターンが不規則となる。そのため、同じ曜日であっても電力負荷や熱負荷のズレが発生することがある。この場合には、次のようにハイリスク処理を実行して電力負荷の設定を行う。
なお、図示していないが、熱負荷についても偏差を考慮して習慣的在宅時(所定の時間帯に規則的に在宅しているとき)よりも低くすることをあわせて実施してもよい。
図23に示すように、電力負荷変動のリスクを考慮しない場合には、例えば、図23(a)に示すように、電力負荷が最大になる時間帯に発電機8が最大出力(例えば、1kW)で運転する運転パターンが作成される。ところが、例えば、予測対象日当日の外気温が低くて電気空調機器が使用されなかった場合には、電力負荷が減少するため、フィードバック制御などにより、発電機8の運転パターンが図23(b)に示すように変更される。この場合、発電機8が発電出力を最大出力(1kW)より下げて(例えば、750W)運転されるため、使用者が在宅中であっても、予定通りに熱回収することができず、風呂の湯張りなどの際にガスバーナ14で湯を加熱しなければならない事態が生じうる。
フィードバック制御処理は、先ず、図25のS71において、データベース34から予測対象日と同じ曜日の熱負荷データを読み出し、全熱負荷の変動があるか否かを判断する。全熱負荷変動がないと判断した場合には(S71:なし)、S72において、予測対象日当日に当該フィードバック制御処理を実行する実行時間までに貯湯タンク2に実際に貯められている実績積算熱負荷を算出し、実行時間までの計画熱負荷(予測熱負荷)を積算した予測積算熱負荷と比較することにより、実積算熱負荷と予測積算熱負荷との乖離を調べる。実行時間までの実積算熱負荷と予測積算熱負荷との差が所定量、所定率より小さい場合には(S72:YES)、S73において、フィードバック制御を実行せずに、図26に示すFの処理に移行する。
なお、例えば、午前と夜間など大きく熱の使用時間を分けることが可能な場合には、使用時間を分割しうる所定時間(例えば、昼の12時)をピーク時刻に変えて基準にしてもよい。
すなわち、S78において、発電機8側に送られる貯湯タンク2の温度がしきい値より高いか否かを判断する。ここで、水道管3から貯湯タンク2に供給された水道水は、発電機8を冷却するラジエータとしての役割を果たすため、しきい値は、貯湯タンク2の水がラジエータとして機能しうる温度に設定される。本実施の形態では、40度に設定される。貯湯タンク2から発電機8側に送られる水が40度以下である場合には(S78:NO)、基本的なフィードバック制御を行う。
そして、S81において、当該フィードバック制御処理を実行する実行時間以降、発電機8の発電出力を1kWから所定値(例えば、750W)に下げて運転した場合(熱出力抑制モード)の当日、翌日の一次エネルギー量E12を算出する。
また、S84において、発電機8の発電出力上限値を低下させ、出力範囲内で負荷追従運転をしつつ、放熱ラジエータ52を使って放熱しながら運転を行う場合の当日、翌日の一次エネルギー量E14を算出する。
特に、所定時間がピーク時刻であるため、予測対象日当日のフィードバック制御後の予測熱負荷を大きく外し、省エネ性を損なうことはない。
例えば、上記実施の形態では、家庭用コジェネシステム1A,1Bの運転制御に用いたが、使用用途はこれに限定されず、小規模なコージェネレーションシステムや産業用コージェネレーションシステムにも適用可能である。
また、例えば、運転パターン計画後であって運転パターン実行前に予測しない熱負荷(例えば、風呂の湯張り)などがあって負荷予測に大きなズレが生じたときに、予測した負荷を修正し、運転パターンを見直してもよい。
また、例えば、上記第2実施の形態では、フィードバック制御時に放熱ラジエータ52やアイドリング手段53を用いて運転パターンを修正したが、予測対象日の運転パターンを作成する際に、あらかじめ放熱ラジエータ52やアイドリング手段53を用いるようにしてもよい。
また、例えば、上記第2実施の形態では、フィードバック制御を実行するときに、放熱ラジエータ52とアイドリング手段53を活用した。これに対して、運転パターン計画段階に熱回収量が貯湯タンク2の最大蓄熱量を超えることが予測される場合には、運転パターン計画段階に放熱ラジエータ52やアイドリング手段53を用いた場合の運転パターンも作成してその一次エネルギー量を算出し、基本ロジックで作成した運転パターンを含めて一次エネルギー量が最小となる運転パターンを選択するようにしてもよい。これにより、計画段階でもハード構成を活用し、省エネ性の高い運転パターンを作成することができる。
また、例えば、上記第2実施の形態では、夏場にエアコンを使用する場合を例に挙げて電力負荷変動修正処理を説明した。それに対して、冬場にエアコンなどを使用する場合に電力負荷変動修正処理を実行し、発電出力上限値を下げつつ、発電時間を設定するようにしてもよい。
1B 家庭用コージェネレーションシステム
2 貯湯タンク
8 発電機
22A マイクロコンピュータ
22B マイクロコンピュータ
23 電力負荷積算手段
24 電力負荷処理手段
26 熱負荷処理手段
27 仮運転パターン作成手段
28 一次エネルギー量算出手段
29 運転パターン選択手段
41 発電出力演算手段
42 総合利用効率算出手段
50 負荷変動修正手段
51 発電機
52 放熱ラジエータ
53 アイドリング手段
Claims (10)
- 発電機が発電する電力を電力機器に供給するとともに、前記発電機の排熱を蓄熱装置に回収して熱機器に供給するコージェネレーションシステムについて、前記電力機器が消費する電力負荷と前記蓄熱装置に蓄熱される熱負荷をサンプリング手段によりサンプリングしておき、そのサンプリング結果に基づいて予測対象日の予測電力負荷と予測熱負荷を予測し、前記コージェネレーションシステムの運転を制御するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記予測対象日の予測電力負荷の偏差を算出する電力負荷偏差算出手段と、
前記予測電力負荷と、前記電力負荷偏差算出手段が算出する予測電力負荷の偏差とから発電量を算出する発電出力演算手段と、
前記予測熱負荷と、前記発電出力演算手段が算出する発電量とから予測対象日の総合利用効率を所定時間毎に算出する総合利用効率算出手段と、
前記総合利用効率がしきい値を超える時間を指標としつつ起動時間と停止時間をずらし、1又は2以上の仮運転パターンを作成する仮運転パターン作成手段と、
前記仮運転パターン毎に一次エネルギー量を算出する一次エネルギー量算出手段と、
一次エネルギー量が最小となる仮運転パターンを選択する運転パターン選択手段と、
を有することを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項1に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記仮運転パターン作成手段が、
前記予測対象日と前記予測対象日翌日とを含む仮運転パターンを作成すること、を特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項1又は請求項2に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記仮運転パターン毎に前記蓄熱装置の残熱量を算出する残熱量算出手段と、
前記残熱量と前記蓄熱装置の最大蓄熱量とを比較し、前記残熱量が前記最大蓄熱量を超える仮運転パターンが存在するときに、前記蓄熱装置の残熱量が前記蓄熱装置の最大蓄熱量を超えないことを条件として当該仮運転パターンの起動時間と停止時間をずらした1又は2以上の仮運転パターンを再作成し、一次エネルギー量が最小となる仮運転パターンを選択し、既存の仮運転パターンと置き換える仮運転パターン置換手段と、
を有することを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項1乃至請求項3に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記総合利用効率が、発電効率であることを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 発電機が発電する電力を電力機器に供給するとともに、前記発電機の排熱を蓄熱装置に回収して熱機器に供給するコージェネレーションシステムについて、前記電力機器が消費する電力負荷と前記蓄熱装置に蓄熱される熱負荷をサンプリング手段によりサンプリングしておき、そのサンプリング結果に基づいて予測対象日の予測電力負荷と予測熱負荷を予測し、前記コージェネレーションシステムの運転を制御するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記予測電力負荷を予測するときに参照する予測参照日間の参照電力負荷の日別電力負荷偏差を算出する日別電力負荷偏差算出手段と、
前記予測熱負荷を予測するときに参照する予測参照日間の参照熱負荷の日別熱負荷偏差を算出する日別熱負荷偏差算出手段と、
前記日別電力負荷偏差又は前記日別熱負荷偏差の少なくとも一方がしきい値より大きいときに、前記予測電力負荷を前記参照電力負荷の平均値より小さく設定する負荷変動修正手段と、
前記予測電力負荷及び前記予測熱負荷をもとに、前記予測対象日の運転パターンを作成する運転パターン作成手段と、
を有することを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項5に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記予測電力負荷が発生する確率を示す電力負荷発生確率を所定時間毎に算出する電力負荷発生確率算出手段を有し、
前記負荷変動修正手段が、
前記日別電力負荷偏差がしきい値より大きく、かつ、前記日別熱負荷偏差がしきい値より大きいときに、前記電力負荷発生確率をしきい値と比較し、前記電力負荷発生確率が前記しきい値より小さいときに、前記参照電力負荷をもとに設定する前記予測電力負荷を絞ることを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項5に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記負荷変動修正手段は、
予測対象日の外気温を入力する外気温入力手段を有し、
前記日別電力負荷偏差がしきい値より大きく、前記日別熱負荷偏差がしきい値以下であるときに、前記外気温と前記参照電力負荷の平均値との相関関係式から前記予測電力負荷を設定し、
前記運転パターン作成手段は、前記参照電力負荷平均値をもとに運転パターンを作成する場合と比較して、前記コージェネレーションシステムの発電量上限を前記予測対象日の外気温に応じて低く設定し、発電時間を設定することを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 発電機が発電する電力を電力機器に供給するとともに、前記発電機の排熱を蓄熱装置に回収して熱機器に供給するコージェネレーションシステムについて、前記電力機器が消費する電力負荷と前記蓄熱装置に蓄熱される熱負荷をサンプリング手段によりサンプリングしておき、そのサンプリング結果に基づいて予測対象日の予測電力負荷と予測熱負荷を予測し、前記コージェネレーションシステムの運転を制御するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
予測対象日当日に所定時間間隔で熱負荷変動を監視する熱負荷変動監視手段と、
前記予測対象日に前記熱負荷変動監視手段の監視時間までの予測熱負荷を積算した予測積算熱負荷と、前記監視時間までに前記蓄熱装置に蓄熱された蓄熱量を積算した実積算熱負荷との差を算出してしきい値と比較する熱負荷偏差比較手段と、
前記予測積算熱負荷と前記実積算熱負荷との差がしきい値より大きいと判断したときに、前記監視時間が所定時間以降か否かを判断し、前記監視時間が所定時間以降であるときに、前記監視時間以降の予測熱負荷をそのまま用いて前記運転パターン作成手段が作成した運転パターンを見直す運転パターン見直し手段と、
を有することを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項8に記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記所定時間は、前記予測対象日に熱負荷が最大となるピーク時刻であることを特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。 - 請求項1乃至請求項9の何れか一つに記載するコージェネレーションシステムの運転制御システムにおいて、
前記コージェネレーションシステムが、
前記発電機の排熱を放熱する放熱手段と、
前記発電機にアイドリングさせるアイドリング手段と、の少なくとも一方を有し、
計画段階に前記蓄熱装置に蓄熱されると予測される蓄熱量が最大蓄熱量に近づいたときに、或いは、予測対象日に前記コージェネレーションシステムを運転して前記蓄熱装置の蓄熱量が最大蓄熱量に近づいたときに、前記コージェネレーションシステムを停止した場合と、前記コージェネレーションシステムの発電量を低下させた場合と、前記放熱手段を使用して前記コージェネレーションシステムを運転した場合と、前記アイドリング手段を使用して前記コージェネレーションシステムを運転した場合と、さらに、前記コージェネレーションシステムの発電出力上限値を低下させ、前記放熱手段を使用して前記コージェネレーションシステムを運転する場合との一次エネルギー量をそれぞれ算出し、最も一次エネルギー量が最小となる運転パターンを選択すること、
を特徴とするコージェネレーションシステムの運転制御システム。
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