JP2011170341A - 表示装置およびその制御方法、表示制御プログラム、並びに該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】自装置の環境に応じて視野角を自動的に変更する。
【解決手段】携帯電話機1は、画像を表示するメイン表示部10であって、表示の視野角を変更する機能を有するメイン表示部10と、メイン表示部10を制御する制御部52とを備える。制御部52は、自機の速度情報を取得する速度判定部66と、速度判定部66が取得した速度情報に基づいて、視野角を制御する視野角制御部67とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】携帯電話機1は、画像を表示するメイン表示部10であって、表示の視野角を変更する機能を有するメイン表示部10と、メイン表示部10を制御する制御部52とを備える。制御部52は、自機の速度情報を取得する速度判定部66と、速度判定部66が取得した速度情報に基づいて、視野角を制御する視野角制御部67とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、視野角の変更可能な表示装置およびその制御方法、表示制御プログラム、並びに該プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
従来から、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯型情報機器のディスプレイとして液晶ディスプレイ(LCD)が広く利用されている。LCDは、CRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイなどに比べて、視野角が狭いことが欠点とされてきたが、近時のLCD技術の進歩により、視野角の広角化が進められている。
しかしながら、上記携帯型情報機器は、電車やバスの車内などにおいて混雑した状況で利用すると、上記携帯型情報機器の表示画面に表示された内容が周囲の人に覗き見される虞がある。特に、電子メールの作成および閲覧を行う場合には、その内容が周囲の人に覗き見されることはプライバシー上好ましくない。
この問題に対応して、視野角を制御できるLCDが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。このようなLCDでは、通常の広視野角モードと、視野角の狭い狭視野角モードとの何れか一方から他方に切り替え可能となっている。なお、狭視野角モードとは、ユーザのいる表示画面真正面からは通常どおりの表示画像が視認でき、斜め方向からは無地画像または別の画像が見えるモードである。
例えば、特許文献1に記載の視野角可変素子は、一対の基板の間の液晶層が、基板に対して垂直方向に液晶分子が配向することで狭視野角となり、平行方向に配向することで広視野角となっている。また、特許文献2に記載の携帯端末装置は、2枚のガラス板の間の液晶の配向を変更することにより、情報表示手段の視野角を変更している。
さらに、表示装置をいくつかの区画に分け、それぞれの区画で液晶配向方向等を異ならせることで、狭視野角モードにおいて、正面以外の方向から表示画面を見た場合に、表示画面に表示されたものとは異なる別の画像が視認できるようにする構成のものもある。例えば、特許文献3には、液晶層を挟む配向膜が複数の領域に区画され、隣接する前記領域の配向方向が異なる液晶表示装置が記載されている。また、特許文献4には、視角方向が異なる第1の液晶セルと第2の液晶セルとを交互に配する液晶表示装置が記載されている。
さらに、特許文献2に記載の携帯端末装置は、実行中のアプリケーションの種類に応じて視野角を制御している。これにより、使用状況に応じて自動的に視野角を変更することができ、ユーザが視野角をいちいち決定する煩わしさを回避できる。
しかしながら、視野角の自動的な変更は、特許文献2に記載のように使用状況に応じて行われるだけでなく、上述のように、電車やバスの車内、駅の構内、映画館内など、携帯型情報機器の環境に応じて行われることが望ましい。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、自装置の環境に応じて視野角を自動的に変更できる表示装置などを提供することにある。
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するため、画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段と、該表示手段の表示を制御する表示制御手段とを備えており、該表示制御手段は、自装置の速度情報を取得する速度情報取得手段と、該速度情報取得手段が取得した速度情報に基づいて、前記表示手段の視野角を制御する視野角制御手段とを備えることを特徴としている。
ここで、視野角は、実際の角度でもよいし、視野角が広い、狭いといった視野角の程度でもよい。
上記の構成によると、表示手段の視野角は、自装置の速度情報に基づいて制御される。これにより、例えば、人の移動速度よりも早い速度で表示装置が移動している場合、表示装置が、バス、電車などの乗り物内に存在すると判断して自動的に狭視野角にすることができる。したがって、速度に応じて自装置の環境を特定して、視野角を自動的に変更できるので、ユーザの利便性がさらに向上する。
なお、本願では、特に明示しない限り、画像は、絵や図形だけでなく、文字や記号など、任意の表示情報を含むものとしている。
なお、上記速度情報取得手段は、上述の位置情報取得手段が取得する位置情報を利用して自装置の速度を把握してもよい。具体的には、前記表示制御手段は、自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備えており、前記速度情報取得手段は、前記位置情報取得手段が取得した自装置の現在および過去の位置情報に基づいて自装置の速度情報を取得してもよい。
なお、位置情報は、緯度経度情報でもよいし、特定の場所を示す情報でもよい。また、位置情報取得手段が位置情報を取得する一手法としては、GPS(Global Positioning Systems)を利用することが考えられる。具体的には、本発明に係る表示装置が、GPS用の無線信号を受信するGPS用受信手段をさらに備えており、前記位置情報取得手段は、前記GPS用受信手段が受信した無線信号に基づいて自装置の位置情報を取得することが考えられる。
また、位置情報取得手段が位置情報を取得する他の手法としては、例えば携帯電話用の基地局や無線LANのアクセスポイントなどのような、無線通信用の基地局を利用することが考えられる。具体的には、本発明に係る表示装置が、無線通信用の基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段をさらに備えており、前記位置情報取得手段は、前記無線通信手段が受信した無線信号に基づいて自装置の位置情報を取得することが考えられる。
ここで、自装置の位置情報を取得するための無線信号の一例としては、外部のサーバが、携帯電話機と通信可能な複数の基地局を検出し、検出した複数の基地局の位置情報に基づいて携帯電話機の位置情報を算出する場合において、外部のサーバが算出した位置情報を示す無線信号が挙げられる。
また、上記無線信号の他の例としては、前記基地局の位置情報を示す無線信号が挙げられる。例えば、地下鉄の駅構内に設けられた基地局の位置情報を示す無線信号を表示装置が受信することにより、表示装置が地下鉄の駅構内に存在すると判断して視野角を自動的に狭視野角にすることができる。
また、上記速度情報取得手段は、通信先の基地局を別の基地局に切り替えて通信を継続するハンドオーバの頻度から、自装置の大まかな速度を把握してよい。具体的には、本発明に係る表示装置は、基地局との間で携帯電話用の無線信号を送受信する携帯電話用通信手段をさらに備えており、該携帯電話用通信手段は、通信先の基地局を別の基地局に切り替えて通信を継続するハンドオーバを行う機能を有しており、前記速度情報取得手段は、前記携帯電話用通信手段が前記ハンドオーバを行うことにより、自装置の速度情報を取得してもよい。
なお、前記表示制御手段は、前記視野角の情報を表示するように前記表示手段を制御することが望ましい。この場合、ユーザは、視野角が自動的に変化しても、表示手段の表示画面を見るのみで視野角を容易に判断することができる。なお、視野角を表示するときの表示形態としては、文字列での表示、アイコンでの表示、表示画面の上端部、下端部、または隅部での表示、表示画面の中央部で他の画像と重畳して表示、動画表示など、任意の表示形態を選択できる。
また、本発明に係る表示装置では、ユーザの操作を受け付ける操作手段をさらに備えており、前記表示制御手段は、前記操作手段が受け付けた所定の操作に基づいて前記表示手段の表示を制御することが好ましい。この場合、ユーザの操作により表示手段の表示を制御できるので、ユーザが所望する表示制御を行うことができ、ユーザの利便性が向上する。
なお、上記表示装置は、特に、携帯型情報機器である場合には効果的である。
本発明に係る表示装置の制御方法は、上記課題を解決するため、画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段を備える表示装置の制御方法であって、自装置の速度情報を取得し、取得した速度情報に基づいて、前記表示手段の視野角を制御することを特徴としている。
上記の方法によると、表示手段の視野角は、自装置の速度情報に基づいて制御される。これにより、速度に応じて自装置の環境を特定して、視野角を自動的に変更できるので、ユーザの利便性が向上する。
なお、上記表示装置の表示制御手段を、表示制御プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、上記表示制御プログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記表示制御プログラムを実行させることができる。
以上のように、本発明に係る表示装置は、自装置の速度情報に基づいて視野角を自動的に変更できるので、速度に応じて自装置の環境を特定して、視野角を自動的に変更でき、ユーザの利便性が向上するという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図12を参照しつつ説明する。
図2は、本発明の一実施形態である携帯電話機(表示装置)1の外観を示している。本実施形態の携帯電話機1は、いわゆるクラムシェル型であり、同図に開いた状態で示されている。同図(a)は、携帯電話機1を閉じたときに内側となる部分を示しており、この部分は、携帯電話機1を開いたときにユーザが主に利用する側である。そこで、本願では同図(a)に示される側を前面側とする。また、同図(b)は、携帯電話機1を閉じたときに外側となる部分を示しており、この部分は、携帯電話機1を開いたときに同図(a)の側と反対側となる。そこで、本願では同図(b)に示される側を背面側とする。
図2に示されるように、携帯電話機1は、本体2と、蓋体3とからなり、本体2と蓋体3とはヒンジ状に連結している。蓋体3には、ユーザが主として利用するメイン画面(表示手段)4が前面側に設けられ、ユーザが補助的に利用するサブ画面5が背面側に設けられている。なお、同図には示していないが、蓋体3内には携帯電話用のアンテナとGPS用のアンテナとが設けられている。
本体2には、前面側にメイン操作ボタン群(操作手段)6が設けられている。メイン操作ボタン群6は、携帯電話機1における各種設定や機能切替を行うための機能ボタン群7と、数字や文字などの記号を入力するための入力ボタン群(入力手段)8とから構成されている。具体的には、機能ボタン群7は、携帯電話の電源のON/OFFを切替る電源ボタン、撮影モードを起動させるカメラボタン、メールモードを起動させるメールボタン、選択対象を上下左右方向に移動させるための十字ボタン、該十字ボタンの中央に配置されており種々の選択を決定する決定ボタンなどを含んでいる。また、入力ボタン群8は、テンキーである。なお、本体2の背面側には、カメラ9が設けられている。
本実施形態の携帯電話機1は、メイン画面4の視野角を制御して、広視野角モードおよび狭視野角モードの何れか一方から他方に切り替える機能を有する。この視野角モードの切替えは、ユーザが所定の操作ボタンを操作することにより実行できる。なお、視野角を変更する構造の詳細については後述する。
本実施形態の携帯電話機1は、位置情報と視野角との対応関係を予め記憶しておき、自機の位置情報を取得し、取得した位置情報に対応する視野角を、前記対応関係から検索し、検索した視野角に基づいて、メイン画面4の視野角を制御している。これにより、或る位置に対応する適切な視野角を予め設定して記憶しておくことにより、例えば、駅の構内や映画館内に進入すると自動的に狭視野角となるなど、位置の変更に応じて視野角を自動的に変更することができる。その結果、自機の環境に応じて視野角を自動的に変更でき、ユーザの利便性が向上する。
なお、位置情報は、GPSを利用して取得してもよい。また、位置情報は、携帯電話機1と通信可能な複数の基地局を検出し、検出した複数の基地局の位置情報に基づいて携帯電話機の位置情報を算出する外部サーバから取得してもよい。また、通信先の基地局の位置情報を取得して、自機の位置を判断してもよい。
また、本実施形態の携帯電話機1は、自機の速度情報を取得し、取得した速度情報に基づいて、メイン画面4の視野角を制御している。これにより、例えば、人の移動速度よりも早い速度で携帯電話機1が移動している場合、携帯電話機1が、バス、電車などの乗り物内に存在すると判断して自動的に狭視野角にすることができる。したがって、速度に応じて自機の環境を特定して、視野角を自動的に変更できるので、ユーザの利便性がさらに向上する。
なお、速度情報は、現在および過去の位置情報を取得して求めてもよい。また、通信先の基地局を別の基地局に切り替えて通信を継続するハンドオーバの頻度から、自機の大まかな速度を把握してよい。
さらに、本実施形態の携帯電話機1は、図2に示されるように、視野角の状態を示す視野角情報60をメイン画面4に表示している。これにより、ユーザは、各種デバイスの使用状況に対応して視野角の状態が自動的に変化しても、メイン画面4を正面から見るのみで視野角の状態を容易に判断することができる。なお、図示の例では、視野角情報60は、メイン画面4の上端中央部に表示しているが、その他、表示画面4の任意の位置に表示することができる。また、図示の例では、視野角情報60は文字列で表現しているが、アイコンなどの図形で表現することもできる。
図3は、メイン画面4が自動的に広視野角モードとなった場合において、メイン画面4の正面方向にいる人31が見る画像と、メイン画面4の斜め方向にいる人32・33が見る画像とを示している。本実施形態にて自動的に広視野角モードとなることが好ましい例としては、図5(a)に示されるように、携帯電話機1を所持するユーザが自宅に位置する場合が挙げられる。この場合、ユーザ(A)の周囲に第三者が存在する可能性が低いので、広視野角モードとしても覗き見される可能性が低い。また、広視野角モードとすることにより、ユーザが携帯電話機1のメイン画面4を種々の方向から見ることができる。
図3に示されるように、広視野角モードでは、メイン画面4を真正面から見た場合も(正面方位)、正面よりメイン画面4に向かって右側となる斜め前から見た場合も(右側面方位)、正面よりメイン画面4に向かって左側となる斜め前から見た場合も(左側面方位)、メイン画面4の画像が視認される。このとき、メイン画面4には、広視野角であることを示す視野角情報60wが表示される。
一方、図4は、メイン画面4が自動的に狭視野角モードとなった場合において、メイン画面4の正面方向にいる人31が見る画像と、メイン画面4の斜め方向にいる人32・33が見る画像とを示している。本実施形態にて自動的に狭視野角モードとなることが好ましい例としては、図5(b)に示されるように、携帯電話機1を所持するユーザが地下鉄の駅構内に位置する場合が挙げられる。この場合、ユーザ(A)の周囲に第三者(B〜F)が存在する可能性が高いので、狭視野角モードとすることにより覗き見を防止できる。
図4に示されるように、狭視野角モードでは、正面方位ではメイン画面4の画像が視認されるが、右側面方位あるいは左側面方位からは、黒い表示または別の画像が視認されるのみであり、メイン画面4の画像が視認されない。このとき、メイン画面4には、狭視野角であることを示す視野角情報60nが表示される。
次に、メイン画面4に画像を表示するメイン表示部(表示手段)10の詳細な構成について、図6〜図9を参照しつつ説明する。
図6は、メイン表示部10の構造を示している。メイン表示部10は、画像を表示出力する側から順に、第2偏光板11、スイッチングLCD12、第1偏光板13、メインLCD14、および第3偏光板15を積層させてなり、第3偏光板15の側にバックライト16が設置されている。第2偏光板11およびスイッチングLCD12が、視野角制御装置として機能する。
第2偏光板11はスイッチングLCD12に貼付され、第1偏光板13および第3偏光板15はメインLCD14の両面に貼付されている。そして、スイッチングLCD12における第2偏光板11の貼付側の反対側と、メインLCD14における第1偏光板13の貼付側とが、接着部17を介して接着されている。なお、接着部17は、熱硬化型や紫外線硬化型の樹脂系接着剤により構成しても良いし、いわゆる両面テープにより構成しても良い。また、接着部17の接着領域は、全面接着でも良いし、例えば枠状など部分接着でも良い。
メインLCD14は、透明電極基板41・42の間に液晶層43が封入されており、後述の制御部52(図1を参照)に従って透明電極基板41・42に電圧を印加することで、液晶層43の液晶分子の配向を変化させて、画像を表示する。メインLCD14は、制御部52によって、携帯電話機1の操作画面や写真、メール本文などの画像を表示するように制御される。
メインLCD14としては、公知の液晶表示装置を用いることができる。例えば、アクティブマトリックス駆動方式で駆動されるTN(Twisted Nematic)モードの液晶表示装置やVA(Vertical Alignment)モードの表示方式の液晶表示装置等を用いることができる。また、メインLCD14の代わりに、例えば有機EL(Electroluminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイのように、自発光型のディスプレイを用いてもよい。この場合、バックライト16は不要となる。
スイッチングLCD12は、第2偏光板11の側から順に、基板21、透明電極膜26、配向膜24、液晶層23、配向膜25、透明電極膜27、および基板22が積層されてなる。液晶層23の液晶分子は、配向膜25、27に応じて初期の配向方向が決まり、さらに、制御部52から透明電極26、27への電圧印加により、配向方向が変化する。この配向方向の変化により、狭視野角モードと広視野角モードとが切り替わる。なお、配向膜24・25は何れか一方だけ設けてもよい。
バックライト16は、表示のための光を出射するものである。バックライト16としては、例えば蛍光灯やLED(発光ダイオード)などが利用できる。第3偏光板15は、バックライト16の光から所定方向の直線偏光を選択して、メインLCD14に照射するものである。第1偏光板13は、メインLCD14を透過した光から所定方向の直線偏光を選択して、スイッチングLCD12に照射するものである。第2偏光板11は、メインLCD14およびスイッチングLCD12を透過した光から所定方向の直線偏光を選択して、外部に照射するものである。
なお、本実施形態では、第1偏光板13の透過軸は、第2偏光板11の透過軸に対して平行に設定しているが、メインLCD14の特性により非平行に設定する必要がある場合がある。この場合、第1偏光板13から出射した直線偏光の偏光方向を、第2偏光板11の透過軸と一致するように、λ/2板などで適宜回転させればよい。
次に、スイッチングLCD12における液晶分子の配向例について図7および図8を参照しつつ説明する。
図7(a)は携帯電話機1のメイン表示部10の表示面を、メインLCD14の表示画像の上下方向が紙面の上下となるように示したものである。なお、以下では、表示面上の左右方向をx方向、上下方向をy方向、メイン表示部10の厚さ方向をz方向とする。また、図7および図8では、透明電極膜26・27および配向膜24・25を省略して図示している。
図示の例では、第2偏光板11および第1偏光板13の透過軸をy方向としている。また、配向膜24・25のラビング方向を、上記透過軸と平行にし、かつ、互いに反対向きにして、配向方向をアンチパラレル構造としている。そして、配向膜24・25として水平配向材のポリイミド材料を使用し、基板21・22と略平行となるように液晶分子を配向させる。これにより、液晶分子35は、長軸方向が上記透過軸と略平行になるように一軸配向される。
この場合のスイッチングLCD12の断面構造を図7(b)に示す。図示のように、スイッチングLCD12の液晶分子35は、電圧無印加の状態で、第2偏光板11および第1偏光板13の透過軸と略平行に一軸配向している。バックライト16からメインLCD14を経てスイッチングLCD12に入射する入射光は、第1偏光板13を透過するので、上記入射光の偏光方向と液晶分子35の配向方向aとは略一致している。
この状態のスイッチングLCD12を、図3に示される正面方位、左側面方位、および右側面方位から見た場合の液晶分子35の見え方を図7(c)に示す。図示において、正面方位の人31から見た場合、液晶分子35aの長軸方向が、上記入射光の偏光方向(第1偏光板13の透過軸)および第2偏光板11の透過軸と略一致している。この場合、上記入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、正面方向の人31は、メインLCD14の画像をそのまま見ることができる(図3を参照)。
一方、左側面方位および右側面方位の人32・33から見た場合、液晶分子35b・35cの長軸方向が、上記入射光の偏光方向(第1偏光板13の透過軸)および第2偏光板11の透過軸と略一致している。この場合、上記入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、左側面方位および右側面方位の人32・33は、正面方向の人31と同様に、メインLCD14の画像をそのまま見ることができる(図3を参照)。
したがって、電圧無印加の状態でのメイン表示部10は、図3に示されるように、メインLCD14の画像を正面方向および斜め方向から見ることができる広視野角モードとなる。
次に、透明電極膜26・27間に電圧(例えば、100Hz、3Vの交流電圧)を印加した電圧印加状態でのスイッチングLCD12の断面構造を図8(a)に示す。図示のように、スイッチングLCD12の液晶分子35は、x方向を軸として約45度回転する。
この状態のスイッチングLCD12を、図4に示される正面方位、左側面方位、および右側面方位から見た場合の液晶分子35の見え方を図8(b)に示す。図示において、正面方位の人31から見た場合、液晶分子35dの長軸方向が、上記入射光の偏光方向(第1偏光板13の透過軸)および第2偏光板11の透過軸と略一致している。この場合、上記入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、正面方向の人31は、メインLCD14の画像をそのまま見ることができる(図4を参照)。
一方、左側面方位の人32から見た場合、液晶分子35eの長軸方向が、上記入射光の偏光方向(第1偏光板13の透過軸)および第2偏光板11の透過軸から、図面に向かって右回りに傾くことになる。この場合、上記入射光は、スイッチングLCD12にて複屈折の影響を受けて偏光方向が変化するため、第2偏光板11にて透過しなくなる。このため、左側面方位の人32は、メインLCD14の画像を見ることができなくなる(図4を参照)。
同様に、右側面方位の人33から見た場合、液晶分子35fの長軸方向が、上記入射光の偏光方向(第1偏光板13の透過軸)および第2偏光板11の透過軸から、図面に向かって左回りに傾くことになる。この場合、上記入射光は、スイッチングLCD12にて複屈折の影響を受けて偏光方向が変化するため、第2偏光板11にて透過しなくなる。このため、右側面方位の人33は、メインLCD14の画像を見ることができなくなる(図4を参照)。
したがって、電圧印加の状態でのメイン表示部10は、図4に示されるように、メインLCD14の画像を正面方向から見ることができるが、斜め方向から見ることができない狭視野角モードとなる。
なお、狭視野角モードにおける液晶分子35の配向方向は、x方向を軸として約45度回転したものに限られるものではなく、上記透過軸に対して傾斜していれば、任意の回転角でよい。すなわち、x方向を軸とする回転角が、0度より大きく90度よりも小さければ(すなわち、上記透過軸に対して水平または垂直でなければ)よい。この回転角としては、好ましくは10度以上80度以下であり、より好ましくは40度以上50度以下である。これは、回転角が45度に近づくほど複屈折が大きくなり、良好に画像を隠すことができるためである。また、回転角が小さいと、駆動電圧が小さくなるので消費電力を低くすることができる。
また、透明電極膜26・27の何れか一方または両方をパターン形成することにより、電圧が印加される領域と印加されない領域とが発生することになる。上述のように、メイン表示部10を斜め方向から見る人32・33にとって、電圧が印加される領域は、メインLCD14からの光が透過しない黒色領域となるが、電圧が印加されない領域は、メインLCD14からの光が透過する透過領域となる。
したがって、透明電極膜26・27の何れか一方または両方をパターン形成することにより、メイン表示部10を斜め方向から見る人32・33は、狭視野角モードにおいて、黒色領域と透過領域とからなるパターン画像を見ることができる。
図9(a)(b)は、透明電極膜26・27の電極形状とパターン画像37との例を示している。同図(a)(b)では、透明電極膜26・27に関して、電極が形成されている領域は黒色で示され、電極が形成されていない領域は白色で示されている。また、パターン画像37に関して透過領域は白色で示されている。
図9(a)に示される例では、一方の透明電極膜26は、全領域に電極を形成したベタ電極であり、他方の透明電極膜27は、「(公序良俗違反につき、不掲載)」のロゴタイプ以外の領域に電極を形成したものである。この場合、パターン画像37は、透過領域が上記ロゴタイプとなり、黒色領域が上記ロゴタイプ以外の領域となる。
一方、同図(b)に示される例では、両方の透明電極膜26・27は、「(公序良俗違反につき、不掲載)」のロゴタイプ以外の領域に電極を形成したものである。この場合、パターン画像37は、同図(a)と同様に、透過領域が上記ロゴタイプとなり、黒色領域が上記ロゴタイプ以外の領域となる。すなわち、透明電極膜26・27の何れか一方をパターン形成しても、両方を同様にパターン形成しても、同じパターン画像37が得られることになる。
なお、透明電極膜26・27は、メインLCD14の画像を隠すことを目的とする場合、メイン表示部10の60%以上好ましくは80%以上に形成されることが好ましい。しかしながら、単に、メインLCD14の画像にスイッチングLCD12のパターン画像37を重畳させることを目的とする場合、透明電極膜26・27は、メイン表示部10の任意の割合で形成されても良い。
次に、携帯電話機1の詳細な構成について図1および図10〜図12を参照しつつ説明する。図10は、携帯電話機1の概略構成を示している。携帯電話機1は、電話用アンテナ部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)40、電話用無線処理部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)41、音声処理部42、音声入力部43、音声出力部44、データ処理部45、操作部(操作手段)46、記憶部(記憶手段)47、メイン表示部10、サブ表示部48、GPS用アンテナ部(GPS用受信手段)49、GPS用無線処理部(GPS用受信手段)50、電源部51、および制御部(表示制御手段)52を備える構成である。
電話用アンテナ部40は、電波を外部に送り出すとともに外部から電波を受け取るためのものである。具体的には、電話用アンテナ部40は、800MHz帯または1.5GHz帯の携帯電話機用電波を送受するためのものである。
電話用無線処理部41は、音声処理部42またはデータ処理部45から受信したデータを無線送信に適した形式に変換し、変換した無線信号を電話用アンテナ部40を介して外部に送信するものである。また、電話用無線処理部41は、外部から電話用アンテナ部40を介して受信した無線信号を元の形式に変換し、変換したデータを音声処理部42またはデータ処理部45に送信するものである。具体的には、電話用無線処理部41では、チャネルコーデック処理、ベースバンド信号処理、データの変復調処理、RF(Radio Frequency)処理などが行われる。
音声処理部42は、音声入力部43からの音声信号を所定の音声データに変換して電話用無線処理部41に送信するとともに、電話用無線処理部41からの音声データを音声信号に変換して音声出力部44に送信するものである。具体的には、音声処理部42は、A/D変換器、D/A変換器、アンプ、音声コーデック回路を備える構成である。
音声入力部43は、外部から入力された音波を、電気信号である音声信号に変換して音声処理部42に送信するものである。具体的には、音声入力部43はマイクロホンを備える構成である。
音声出力部44は、音声処理部42からの音声信号を音波に変換して外部に出力するものである。具体的には、音声出力部44は、スピーカ、イヤホン、音声出力用コネクタなどを備える構成である。通常、携帯電話機1では、通話を行う場合にはイヤホンが利用され、着信の報知やテレビ電話を行う場合にはスピーカが利用される。また、音楽を聴く場合には、周囲の人々に配慮して、音声出力用コネクタにヘッドホンが接続される。
なお、電話機の場合、音声入力部43に入力するユーザの音声が音声出力部44から聞こえることが望ましい。このため、音声処理部42は、音声入力部43からの音声信号を所定の音量レベルに調整した後、音声出力部44に送信することが望ましい。
データ処理部45は、制御部52からのデータを所定形式のデータに符号化して電話用無線処理部41に送信するとともに、電話用無線処理部41からのデータを復号化して制御部52に送信するものである。データ処理部45で行われるデータの符号化/復号化(コーデック)方式の例としては、MPEG(Moving Picture Experts Group)−4、およびITU−T勧告H.263が挙げられる。
操作部46は、携帯電話機1の表面に設けられたメイン操作ボタン群6などの入力デバイスをユーザが操作することにより、操作データを作成して制御部52に送信するものである。入力デバイスとしては、ボタンスイッチの他にタッチパネルなどが挙げられる。また、操作部46は、所定の操作ボタンをユーザが操作することにより、視野角の変更を指示する操作データを作成し、制御部52に送信する。
記憶部47は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。記憶部47の例としては、制御部52が動作するときに必要なプログラム、通信制御データ等の固定データを記憶する読出し専用の半導体メモリであるROM(Read Only Memory)と、バーコード認識や通信に関するデータ、演算に使用するデータ及び演算結果等を一時的に記憶するいわゆるワーキングメモリとしてのRAM(Random Access Memory)とが挙げられる。
メイン表示部10およびサブ表示部48は、制御部52から画像データを受信し、受信した画像データに基づいて画像を表示するものである。具体的には、メイン表示部10およびサブ表示部48は、LCD、PDP(Plasma Display Panel)、ELディスプレイなどの表示素子と、受信した画像データに基づいて表示素子を駆動するドライバ回路とを備える構成である。
本実施形態では、メイン表示部10は、制御部52から視野角制御データを受信し、受信した視野角制御データに基づいて視野角を変更する機能を有するものである。なお、サブ表示部48が視野角を変更する機能を有しても良い。
GPS用アンテナ部49は、GPS衛星からの1.5GHz帯の電波を受け取るためのものである。GPS用無線処理部50は、GPS衛星からGPS用アンテナ部49を介して受信した無線信号を元の形式に変換し、変換したデータを制御部52に送信するものである。
電源部51は、携帯電話機1内の各種構成に適当な電力を供給するものである。電源部51は、例えば、リチウムイオン電池などの充電可能な2次電池、電源回路などによって構成される。
制御部52は、携帯電話機1内の各種構成を統括的に制御するものである。制御部52の機能は、例えばRAMやフラッシュメモリなどの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。
図1は、携帯電話機1内の上記構成のうち、携帯電話機1の現在の位置情報または速度情報に基づいて視野角を制御する動作に関わる構成の詳細を示している。
図示のように、メイン表示部10は画像表示部55と視野角変更部56とを備えている。また、上述のように、画像表示部55は、メイン画面4に画像を表示するメインLCD14を含んでおり、視野角変更部56は、メインLCD14における視野角を変更するスイッチングLCD12を含んでいる。
記憶部47は、位置情報と視野角モードとの対応関係を示す位置・視野角対応デーブル57を記憶している。図11は、位置・視野角対応テーブル57の一例を表形式で示している。
図示のように、位置・視野角対応テーブル57では、緯度・経度情報、場所情報、および視野角モードがそれぞれ対応付けられている。図示の例では、場所が「自宅」である場合、携帯電話機1の周囲に第三者が存在する可能性が低く、覗き見される可能性が低いとして広視野角モードに設定されている。なお、自宅の場所はユーザによって異なるので、本実施形態では、制御部52は、後述のように、自宅の緯度・経度情報を登録する機能を有している。また、場所が「地下鉄駅構内」または「映画館」である場合、携帯電話機1の周囲に第三者が存在する可能性が高く、覗き見される可能性が高いとして狭視野角モードに設定されている。
図1に戻ると、制御部52は、位置情報取得部(位置情報取得手段)61、視野角登録部(視野角登録手段)62、視野角検索部(視野角検索手段)63、視野角指示部(視野角制御手段)64、クロック部65、速度判定部(速度情報取得手段)66、および視野角制御部(視野角制御手段)67を備える構成である。
位置情報取得部61は、電話用無線処理部41および/またはGPS用無線処理部50から、携帯電話機1の現在の位置情報を示す位置データを取得するものである。位置情報取得部61は、取得した位置データを、視野角登録部62および視野角検索部63に送信する。
視野角登録部62は、操作部46から視野角の登録を指示する操作データを受け取ると、位置情報取得部61が取得した位置データを記憶部47の位置・視野角対応テーブル57に登録するものである。これにより、例えばユーザの自宅のような任意の場所の視野角モードを設定することができる。
視野角検索部63は、位置情報取得部61が取得した位置データに対応する視野角モードを位置・視野角対応テーブル57から検索するものである。視野角検索部63は、検索結果取得した視野角モードの情報を視野角指示データとして視野角制御部67に送信する。
視野角指示部64は、操作部46から視野角の変更を指示する操作データを受信すると、視野角の状態を変更する視野角指示データを作成するものである。視野角指示部64は、作成した視野角指示データを視野角制御部67に送信する。なお、視野角指示部64は、操作部46以外にも、所定のアプリケーションの実行や、携帯電話機1内の所定のデバイスの実行に連動して、視野角の状態を指示する視野角指示データ作成して、視野角制御部67に送信してもよい。
クロック部65は、クロック信号を生成するものである。クロック部65は、生成したクロック信号を速度判定部66に送信する。
速度判定部66は、位置情報取得部61が取得した過去の位置データおよび現在の位置データと、クロック部65が生成したクロック信号とを用いて、単位時間当り所定以上の距離、すなわち所定以上の速度で携帯電話機1が移動しているかを判定する。この所定の速度の例としては、人の移動速度よりも大きい速度や、バス、電車などの乗り物の平均移動速度が挙げられる。速度判定部66は、所定以上の速度であると判定した場合に、視野角の状態を狭視野角に指示する視野角指示データを作成して、視野角制御部67に送信する。なお、携帯電話機1に加速度センサを設けておき、速度判定部66が、加速度センサから取得した加速度を時間積分することにより速度を取得してもよい。
視野角制御部67は、視野角検索部63、視野角指示部64、および速度判定部66から受信した視野角指示データに基づいて、視野角変更部56を制御するものである。具体的には、視野角制御部67は、視野角の状態を変更する視野角指示データを受信すると、視野角の状態を変更するように視野角変更部56を制御する。また、視野角制御部67は、現在の視野角の状態を保持しており、受信した視野角指示データの視野角の状態が、現在の視野角の状態と異なる場合には、視野角指示データの視野角の状態に変更するように視野角変更部56を制御する。
なお、視野角制御部67は、視野角検索部63、視野角指示部64、および速度判定部66のうちの2つ以上から視野角指示データを受信した場合には、まず、ユーザから視野角指示部64を介しての視野角指示データを優先し、次に、速度判定部66からの視野角指示データを優先する。また、視野角の状態は、実際の視野角の角度で表してもよいし、視野角が広い、狭い、中位といった視野角の程度で表してもよい。本実施形態では、視野角の状態は、視野角が広い広視野角と、視野角が狭い狭視野角で表している。
上記構成の携帯電話機1における処理動作について図12に基づいて説明する。図12は、携帯電話機1の位置および移動速度に応じて視野角を変更するように制御部52が制御する処理動作を示している。
図12に示されるように、まず、位置情報取得部61が携帯電話機1の現在の位置情報を取得する(ステップS10(以下「S10」と略称することがある。他のステップについても同様である。))。次に、取得した現在位置を用いて、所定時間に所定以上の距離を移動しているか否かを速度判定部66が判定する(S11)。
該判定の結果、所定時間に所定以上の距離を移動している場合には(S11にてYES)、狭視野角となるように、視野角制御部67が視野角変更部56を制御する(S12)。その後、ステップS10に戻って上記動作を繰り返す。
一方、上記判定の結果、所定時間に所定以上の距離を移動していない場合には(S11にてNO)、位置情報取得部61が取得した現在の位置情報に対応する視野角を、視野角検索部63が位置・視野角対応テーブル57から検索する(S13)。
該検索の結果、取得した現在の位置情報が位置・視野角対応テーブル57に存在しない場合には(S13にてNO)、ステップS10に戻って上記動作を繰り返す。一方、上記検索の結果、取得した現在の位置情報が位置・視野角対応テーブル57に存在する場合には(S13にてYES)、現在の位置情報に対応する視野角となるように、視野角制御部67が視野角変更部56を制御する(S14)。その後、ステップS10に戻って上記動作を繰り返す。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、携帯電話機1に本発明を適用した場合について説明している。しかしながら、本発明はそれに留まるものではなく、視野角の制御機能を有する表示装置を有するものであれば、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA、モバイルPC(Personal Computer)、ポータブルDVD(Digital Versatile Disk)などの任意の携帯用電子機器に適用することができる。或いは、据置き型のディスプレイに適用してもよい。
また、上記実施形態では、視野角のモードが広視野角モードおよび狭視野角モードの2種類のみであるが、より多くの視野角のモードを設けることもできる。例えば、視野角が広くもなく狭くもない中位の視野角モードを設けても良い。この視野角モードは、ユーザを含む2・3人で表示画面を見る場合に好適である。
また、位置・視野角対応テーブル57は、緯度・経度情報および場所情報の何れか一方のみを含んでもよい。この場合、緯度・経度情報および場所情報の一方から他方に変換する機能ブロックを制御部52が有することが好ましい。また、視野角を変更する構造としては、種々のものが知られており、例えば上記特許文献1・3・4に記載されている。
なお、本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するため、画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段と、該表示手段の表示を制御する表示制御手段と、位置情報と前記視野角との対応関係を記憶する記憶手段とを備えており、前記表示制御手段は、自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、該位置情報取得手段が取得した位置情報に対応する視野角を、前記対応関係から検索する視野角検索手段と、該視野角検索手段が検索した視野角に基づいて、前記表示手段の視野角を制御する視野角制御手段とを備える構成であってもよい。
上記の構成によると、表示手段の視野角は、自装置の位置情報に基づいて制御される。したがって、或る位置に対応する適切な視野角を予め設定して記憶手段に記憶しておくことにより、例えば、駅の構内や映画館内に進入すると自動的に狭視野角となるなど、位置の変更に応じて視野角を自動的に変更することができる。その結果、自装置の環境に応じて視野角を自動的に変更でき、ユーザの利便性が向上する。
また、本発明に係る表示装置では、前記表示制御手段は、前記位置情報取得手段が取得した自装置の現在および過去の位置情報に基づいて自装置の速度情報を取得する速度情報取得手段をさらに備えており、前記視野角制御手段は、前記速度情報取得手段が取得した速度情報に基づいて、前記表示手段の視野角を制御することが好ましい。この場合、表示手段の視野角は、自装置の位置情報の他に、自装置の速度情報に基づいて制御される。これにより、上述のように、速度に応じて自装置の環境を特定して、視野角を自動的に変更できるので、ユーザの利便性が向上する。
また、本発明に係る表示装置では、前記表示制御手段は、前記位置情報取得手段が取得した位置情報に、所望の視野角を対応付けて記憶手段に記憶させる視野角登録手段をさらに備えることが好ましい。この場合、例えばユーザの自宅など、ユーザが所望する位置で所望の視野角となるように登録することができ、ユーザの利便性がさらに向上する。
また、本発明に係る表示装置の制御方法は、上記課題を解決するため、画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段と、位置情報と前記視野角との対応関係を記憶する記憶手段とを備える表示装置の制御方法であって、自装置の位置情報を取得し、取得した位置情報に対応する視野角を、前記対応関係から検索し、検索した視野角に基づいて、前記表示手段の視野角を制御する方法であってもよい。
上記の方法によると、表示手段の視野角は、自装置の位置情報に基づいて制御される。したがって、或る位置に対応する適切な視野角を予め設定して記憶手段に記憶しておくことにより、位置の変更に応じて視野角を自動的に変更することができる。その結果、自装置の環境に応じて視野角を自動的に変更でき、ユーザの利便性が向上する。
最後に、携帯電話機1の各ブロック、特に制御部52は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、携帯電話機1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話機1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話機1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、携帯電話機1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
以上のように、本発明に係る表示装置は、自装置の位置情報および/または速度情報に基づいて視野角を制御するので、視野角の制御機能を有する表示装置を有するものであれば、携帯電話機以外にも、PHS、PDA、モバイルPC、ポータブルDVDなどの任意の携帯用情報機器に適用できる。
1 携帯電話機(表示装置)
4 メイン画面(表示手段)
10 メイン表示部(表示手段)
40 携帯電話用アンテナ部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)
41 携帯電話用無線処理部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)
46 操作部(操作手段)
47 記憶部(記憶手段)
49 GPS用アンテナ部(GPS用受信手段)
50 GPS用無線処理部(GPS用受信手段)
52 制御部(表示制御手段)
57 位置・視野角対応テーブル
61 位置情報取得部(位置情報取得手段)
62 視野角登録部(視野角登録手段)
63 視野角検索部(視野角検索手段)
64 視野角指示部(視野角制御手段)
66 速度判定部(速度情報取得手段)
67 視野角制御部(視野角制御手段)
4 メイン画面(表示手段)
10 メイン表示部(表示手段)
40 携帯電話用アンテナ部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)
41 携帯電話用無線処理部(無線通信手段、携帯電話用通信手段)
46 操作部(操作手段)
47 記憶部(記憶手段)
49 GPS用アンテナ部(GPS用受信手段)
50 GPS用無線処理部(GPS用受信手段)
52 制御部(表示制御手段)
57 位置・視野角対応テーブル
61 位置情報取得部(位置情報取得手段)
62 視野角登録部(視野角登録手段)
63 視野角検索部(視野角検索手段)
64 視野角指示部(視野角制御手段)
66 速度判定部(速度情報取得手段)
67 視野角制御部(視野角制御手段)
Claims (9)
- 画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段と、
該表示手段の表示を制御する表示制御手段とを備えており、
該表示制御手段は、
自装置の速度情報を取得する速度情報取得手段と、
該速度情報取得手段が取得した速度情報に基づいて、前記表示手段の視野角を制御する視野角制御手段とを備えることを特徴とする表示装置。 - 前記表示制御手段は、自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備えており、
前記速度情報取得手段は、前記位置情報取得手段が取得した自装置の現在および過去の位置情報に基づいて自装置の速度情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。 - 基地局との間で携帯電話用の無線信号を送受信する携帯電話用通信手段をさらに備えており、
該携帯電話用通信手段は、通信先の基地局を別の基地局に切り替えて通信を継続するハンドオーバを行う機能を有しており、
前記速度情報取得手段は、前記携帯電話用通信手段が前記ハンドオーバを行うことにより、自装置の速度情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。 - 前記表示制御手段は、前記視野角の情報を表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示装置。
- ユーザの操作を受け付ける操作手段をさらに備えており、
前記表示制御手段は、前記操作手段が受け付けた所定の操作に基づいて前記表示手段の視野角を制御することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表示装置。 - 携帯型情報機器であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の表示装置。
- 画像を表示する表示手段であって、表示の視野角を変更する機能を有する表示手段を備える表示装置の制御方法であって、
自装置の速度情報を取得し、
取得した速度情報に基づいて、前記表示手段の視野角を制御することを特徴とする表示装置の制御方法。 - 請求項1ないし6の何れか1項に記載の表示装置における表示制御手段を動作させるための表示制御プログラムであって、コンピュータを前記表示装置として機能させるための表示制御プログラム。
- 請求項8に記載の表示制御プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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