JP2011168928A - 紡糸装置、不織布製造装置、不織布の製造方法及び不織布 - Google Patents

紡糸装置、不織布製造装置、不織布の製造方法及び不織布 Download PDF

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Abstract

【課題】 繊維径の小さい繊維を安定して生産性良く紡糸できる紡糸装置、この紡糸装置を備えた不織布製造装置、前記不織布製造装置を用いる不織布の製造方法、及び前記製造方法により製造した不織布を提供すること。
【解決手段】 本発明の紡糸装置は、紡糸液を吐出できる液吐出部を1箇所以上と、前記いずれの液吐出部よりも上流に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部1箇所を有するとともに、特定の条件を満足する紡糸単位を1つ以上有する紡糸装置である。本発明の不織布製造装置は、前記紡糸装置に加えて、繊維の捕集体を備えている。本発明の不織布の製造方法は、前記不織布製造装置を用いる方法である。更に、本発明の不織布は前記製造方法により製造した不織布である。
【選択図】 図1

Description

本発明は紡糸装置、この紡糸装置を備えた不織布製造装置、前記不織布製造装置を用いる不織布の製造方法、及び前記製造方法により製造した不織布に関する。
不織布を構成する繊維の繊維径が小さいと、分離性能、液体保持性能、払拭性能、隠蔽性能、絶縁性能、或いは柔軟性など、様々な性能に優れているため、不織布を構成する繊維の繊維径は小さいのが好ましい。このような繊維径の小さい繊維からなる不織布の製造方法として、紡糸液をノズルから吐出するとともに、吐出した紡糸液に電界を作用させて紡糸液を延伸し、細径化した後に捕集体上に直接捕集して不織布とする、いわゆる静電紡糸法が知られている。この静電紡糸法によれば、平均繊維径1μm以下の繊維からなる不織布を製造することができる。しかしながら、静電紡糸法は紡糸液の吐出量に限界があるため生産性の悪い方法であった。
この生産性の改善を期待できる紡糸装置として、図12に示すような「第1部材の幅を横切る一側によって規定される供給端部及び第1部材の幅を横切る一側によって規定される対向出口端部を有する第1部材;第2部材の幅を横切る一側によって規定される供給端部及び第2部材の幅を横切る一側によって規定される対向出口端部を有し、第1部材から間隔を設けそれに隣接して位置された第2部材であって、前記第2部材の長さが前記第1部材の長さに沿って延び、前記第2部材の出口端部が前記第1部材の前記出口端部を越えて延び、前記第1及び第2部材が第1供給スリットを画成している、第2部材;及び第3部材の幅を横切る一側によって規定される供給端部及び第3部材の幅を横切る一側によって規定される対向出口端部を有し、前記第1部材の前記第2部材から反対側で、前記第1部材から間隔を設けそれに隣接して位置された第3部材であって、前記第3部材の長さが第1部材の長さに沿って延び、前記第1及び第3部材が第1ガススリットを画成し、前記第1、第2及び第3部材がガスジェット空間を画成している、第3部材;を包含する、圧縮ガス流を用いることによってナノファイバの不織マットを形成する装置。」が提案されている(特許文献1)。この装置は高電圧を印加する必要がないため、生産性を改善できることが期待できる。しかしながら、この装置においては第1、第2及び第3部材によってガスジェット空間が画成され、紡糸液に対して直接圧縮ガスが作用するため、繊維形状になりにくく、液滴を多く含むものとなり、繊維形状にできたとしても太い繊維しか形成できないものであると考えられた。
同様の紡糸装置として、図13に示すような、「センターチューブ、センターチューブに同心状かつ離間して位置する第1供給チューブ、第1供給チューブに同心状かつ離間して位置する中間ガスチューブ、中間ガスチューブに同心状かつ離間して位置する第2供給チューブを備え、センターチューブと第1供給チューブは第1環状コラムを形成し、中間ガスチューブと第1供給チューブは第2環状コラムを形成し、中間ガスチューブと第2供給チューブは第3環状コラムを形成し、第1ガスジェット空間がセンターチューブと第1供給チューブの下流側端部に形成され、第2ガスジェット空間が中間ガスチューブと第2供給チューブの下流側端部に形成されるように位置している、圧縮ガスを用いるナノファイバー製造装置」が提案されている(特許文献2)。この製造装置も高電圧を印加する必要がないため、生産性を改善できることが期待できる。しかしながら、この装置においては、環状に吐出された紡糸液に対して柱状又は環状のガスジェットを作用させているため、紡糸が不安定で繊維形状になりにくく、液滴を多く含むものであった。
そこで、本願出願人は図14に示すように、「紡糸液を吐出できる液吐出部と、前記液吐出部よりも上流側に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部とを有する、次の条件を満足する紡糸装置。(1)液吐出部を端部とする液用柱状中空部(Hl)を有する、(2)ガス吐出部を端部とするガス用柱状中空部(Hg)を有する、(3)液用柱状中空部(Hl)を延長した液仮想柱状部(Hvl)とガス用柱状中空部(Hg)を延長したガス仮想柱状部(Hvg)とは近接している、(4)液用柱状中空部(Hl)の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部(Hg)の吐出方向中心軸とが平行である、(5)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周との距離が最も短い直線を、1本だけ引くことができる」を提案した。この紡糸装置によれば、安定して紡糸でき、液滴のない又は少ない繊維シート(不織布)を製造できるものであった。
特表2005−515316号公報(要約、表1、特許請求の範囲など) 米国特許第6520425号公報(要約、図2など) 特開2009−287138号公報(特許請求の範囲、図1など)
そこで、前記紡糸装置を直線状に複数組並べることにより、生産性を高めることを試みた。具体的には、前記紡糸装置を構成する液吐出部、ガス吐出部のいずれも円形であるのが好ましいため、一対のニードル(紡糸装置)を直線状に複数組並べることを試みた。この時、隣接する紡糸装置間の距離が短ければ短いほど、単位長さあたりの紡糸装置数を多くすることができ、生産性を高めることができるため、紡糸装置間の距離を10mm以下に設定し、紡糸装置を配置しようとしたが、ニードルと紡糸液を供給する配管との接続部品等のサイズが大きく、一対のニードル間隔(紡糸装置間隔)を10mm以下に狭めるのが難しかった。そこで、接続部品等を使用せず、10mm間隔にノズルを50本配置できるマニホールド(分岐配管)を2つ作製し、1つをガス吐出用マニホールドとし、もう1つを液吐出用マニホールドとして、各マニホールドにニードルを取り付け、これらマニホールドを組み合わせて、ガス吐出用ニードルと紡糸液吐出用ニードルの位置関係が前記関係を満たすように、全てのガス吐出用ニードルと紡糸液吐出用ニードルとを調整するのが困難であった。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、繊維径の小さい繊維を安定して生産性良く紡糸できる紡糸装置、この紡糸装置を備えた不織布製造装置、前記不織布製造装置を用いる不織布の製造方法、及び前記製造方法により製造した不織布を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「紡糸液を吐出できる液吐出部を1箇所以上と、前記いずれの液吐出部よりも上流に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部1箇所を有するとともに、次の条件を満足する紡糸単位を1つ以上有する紡糸装置。(1)液吐出部を端部とする、壁材に囲まれた液用柱状中空部(Hl)をそれぞれ有する、(2)ガス吐出部を端部とする、壁材に囲まれたガス用柱状中空部(Hg)を有する、(3)液用柱状中空部(Hl)を延長したそれぞれの液仮想柱状部(Hvl)と、ガス用柱状中空部(Hg)を延長したガス仮想柱状部(Hvg)とはそれぞれ近接している、(4)それぞれの液用柱状中空部(Hl)の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部(Hg)の吐出方向中心軸とがそれぞれ平行である、(5)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と、それぞれの液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周との距離が最も短い直線を、それぞれ2本以上引くことができる、(6)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周に対して、液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができるそれぞれの液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周の長さが、液用柱状中空部(Hl)の切断面のそれぞれの外周長の50%以下である」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「前記紡糸装置に加えて、繊維の捕集体を備えている不織布製造装置。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は、「請求項2に記載の不織布製造装置を用いる不織布の製造方法。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は、「請求項3に記載の製造方法により製造した不織布。」である。
本発明の請求項1にかかる発明は、液吐出部から吐出された紡糸液とガス吐出部から吐出されたガスとは近接しており、平行であり、しかも紡糸液には随伴気流による剪断力が作用するため、細径化した繊維を安定して紡糸できる。また、ガスの作用によって繊維を紡糸しているため、紡糸液の吐出量を増やすことができ、生産性良く紡糸することができる。また、液吐出部及び/又はガス吐出部の形状が非円形であることができるため、紡糸単位間距離を短くすることができ、単位長さあたりの紡糸単位を多くすることができるため、結果として、単位時間、単位面積あたりにおける繊維量を多くでき、生産性良く紡糸できる。
本発明の請求項2にかかる発明は、前記紡糸装置に加えて、繊維の捕集体を備えているため、紡糸された繊維を捕集することにより、繊維径の小さい繊維を含む不織布を安定して、生産性良く製造することができる。
本発明の請求項3にかかる発明は、前記不織布製造装置を用いているため、繊維径の小さい繊維を含む不織布を安定して、生産性良く製造することができる。
本発明の請求項4にかかる発明は、前記製造方法により製造した不織布であるため、繊維径の小さい繊維を含む不織布である。
(a) 紡糸単位の模式的斜視図 (b) (a)における平面Cでの切断図 紡糸装置の一部模式的切断図 別の紡糸装置の一部模式的切断図 更に別の紡糸装置の一部模式的切断図 更に別の紡糸装置の一部模式的切断図 更に別の紡糸装置の一部模式的切断図 (a) 本発明の紡糸装置を分解して示す斜視説明図 (b) 紡糸装置のA方向側面図 (c) 紡糸装置のB方向底面図 本発明の紡糸装置において使用できるガス用中空部形成壁材の斜視図 (a) 本発明の別の紡糸装置を分解して示す斜視説明図 (b) 紡糸装置のA方向側面図 (c) 紡糸装置のB方向底面図 (a) 本発明の更に別の紡糸装置を分解して示す斜視説明図 (b) 紡糸装置のA方向側面図 (c) 紡糸装置のB方向底面図 本発明の不織布製造装置の模式的断面図 従来の紡糸装置の横断面図 従来の紡糸装置の底面図 (a) 従来の紡糸装置の斜視図 (b) (a)における平面Cでの切断図 (a) 液吐出ノズル用マニホールドの斜視図 (b) (a)における一部拡大断面図
本発明の紡糸装置の紡糸単位について、紡糸単位の模式的斜視図である図1(a)、及び図1(a)におけるC平面での切断図である図1(b)をもとに説明する。
図1における紡糸単位は紡糸液を吐出できる液吐出部Elを一方の端部に有する液吐出ノズルNl1本と、ガスを吐出できるガス吐出部Egを一方の端部に有するガス吐出ノズルNg1本の外壁面が当接し、ガス吐出ノズルNgのガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側となる位置にある。なお、液吐出ノズルNlは液吐出部Elを端部とする液用柱状中空部Hlを有しており、ガス吐出ノズルNgはガス吐出部Egを端部とするガス用柱状中空部Hgを有している。また、前記液用柱状中空部Hlを延長した液仮想柱状部Hvlと前記ガス用柱状中空部Hgを延長したガス仮想柱状部Hvgとは、液吐出ノズルNlの壁厚とガス吐出ノズルNgの壁厚の和に相当する距離だけ離れて近接した状態にある。しかも前記液用柱状中空部Hlの吐出方向中心軸Alとガス用柱状中空部Hgの吐出方向中心軸Agとが平行である関係にある。更には、図1(b)にガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面Cで切断した切断図を示すように、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外形、液用柱状中空部Hlの切断面の外形ともに四角形(正方形)であり、これら外周間の距離が最も短い直線を、2本以上(無数)引くことができる状態にある。また、図1(b)のガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面Cで切断した切断図からわかるように、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さ(図1(b)におけるCl)が、液用柱状中空部Hlの切断面の外周長の25%である。
そのため、図1のような紡糸単位の液吐出ノズルNlに紡糸液を供給し、ガス吐出ノズルNgにガスを供給すると、紡糸液は液用柱状中空部Hlを通り液吐出部Elから液用柱状中空部Hlの軸方向に吐出されると同時に、ガスはガス用柱状中空部Hgを通りガス吐出部Egからガス用柱状中空部Hgの軸方向に吐出される。この吐出されたガスと吐出された紡糸液とは近接した状態にあり、ガスの吐出方向と紡糸液の吐出方向とは平行関係にあるため、紡糸液は随伴気流による剪断作用を受け、細径化しながら液用柱状中空部Hlの軸方向に飛翔し、繊維化する。
なお、図1のような紡糸単位においては、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と、液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線を、2本以上(無数)引くことができるため、紡糸液は随伴気流による剪断作用を2ヶ所以上で受ける可能性がある。このように、紡糸液が随伴気流による剪断作用を2ヶ所以上で受けると、安定して紡糸することができず、液滴が発生すると考えていたが、ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面Cで切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さが、液用柱状中空部Hlの切断面の外周長の50%以下の場合に、実際に紡糸をすると、液滴を発生することなく、安定して紡糸することを見出した。これは従来の考え方からすると、予測できないことであった。
本発明者らは、ガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側にあるため、ガス吐出部Egから吐出されたガスが液吐出部Elに到達する間に、四角柱の状態から円柱状又は楕円柱状に拡散し、同様に、液吐出部Elから吐出された紡糸液も表面張力と重力の作用により、四角柱の状態から半球体状になると考えている。このように、半球体状の紡糸液に対して、円柱状又は楕円柱状のガスの随伴気流が作用する、つまり、紡糸液には限りなく1箇所に近い状態で随伴気流が連続的に作用するため、液滴が発生せず、安定した紡糸ができると考えている。
このように、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と、液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線を、2本以上(無数)引くことができるということは、図1のように、ガス用柱状中空部Hgの切断面と液用柱状中空部Hlの切断面のいずれもが四角形(長方形)でも良く、加工性に優れているため、単位長さあたりの紡糸単位数を多くすることができ、結果として生産性に優れる紡糸装置であることができる。
液吐出ノズルNlは紡糸液を吐出できるものであれば良く、液吐出部Elの形状は特に限定するものではないが、液吐出部Elの形状は、例えば、円形、長円形、楕円形、多角形(例えば、三角形、四角形、六角形)であることができる。これらの中でも、四角形であると、特に加工性に優れ、単位長さあたりの紡糸単位数を多くすることができるため好適である。
また、液吐出部Elの大きさも特に限定するものではないが、0.0025〜3000mmであるのが好ましく、0.04〜500mmであるのがより好ましく、0.1〜3mmであるのが更に好ましい。0.0025mmよりも小さいと、粘度の高い紡糸液を吐出するのが困難になる傾向があり、3000mmを超えると、吐出された紡糸液全体に剪断作用を均一に働かせることが困難となり、ショットやビーズ(粒子形状の樹脂)を生じやすくなる傾向があるためである。
なお、液吐出部Elから吐出された紡糸液のガスとの接触可能長さ(図1(b)におけるCl)は、0.05〜3000mmであるのが好ましい。0.05mmよりも短いと粘度の高い紡糸液を吐出するのが困難になる傾向があり、かつ、液吐出部Elを形成するための機械加工が困難となる傾向がある。また、3000mmを超えると、吐出された紡糸液全体に剪断作用を均一に働かせることが困難となり、ショットやビーズ(粒子形状の樹脂)を生じやすくなる傾向があるためである。
本発明における液吐出部Elは壁材によって完全に周囲を囲まれた領域と、壁材によって不完全に周囲を囲まれた領域(壁材によって全く囲まれていない領域を含む)との境界部分を意味する。
なお、液吐出ノズルNlは金属製であっても樹脂製であってもよく、その素材は特に限定するものではない。液吐出ノズルNlが金属製であれば、液吐出ノズルNlに対して電圧を印加することにより、紡糸液に対して電界を作用させることができる。また、図1においては、角柱状の液吐出ノズルNlを図示しているが、先端が傾斜を持って切断された鋭角ノズルを使用することもできる。この鋭角ノズルの場合、紡糸液の粘度が高い場合に有効である。このような鋭角ノズルを使用する場合、尖った側をガス吐出ノズル側とし、ガスが直接紡糸液に作用しないようにするのが好ましい。ガスが直接紡糸液に作用すると液滴を発生しやすいためである。
ガス吐出ノズルNgはガスを吐出できるものであれば良く、ガス吐出部Egの形状は特に限定するものではないが、例えば、円形、長円形、楕円形、多角形(例えば、三角形、四角形、六角形)であることができる。これらの中でも、四角形であると、特に加工性に優れ、単位長さあたりの紡糸単位数を多くすることができるため好適である。
また、ガス吐出部Egの大きさも特に限定するものではないが、0.0025〜4000mmであるのが好ましく、0.04〜800mmであるのがより好ましく、0.5〜5mmであるのが更に好ましい。0.0025mmよりも小さいと、吐出された紡糸液全体に剪断作用を働かせることが困難になる傾向があり、安定して繊維化することが困難になる傾向があるためで、4000mmを超えると剪断作用を働かせるために十分な風速が必要で、多量のガスが必要となって不経済であるためである。
なお、ガス吐出部Egから吐出されたガスの紡糸液との接触可能長さ(図1(b)におけるCg)は、紡糸液のガスとの接触可能長さよりも長ければ良く、特に限定するものではない。
本発明におけるガス吐出部Egは壁材によって完全に周囲を囲まれた領域と、壁材によって不完全に周囲を囲まれた領域(壁材によって全く囲まれていない領域を含む)との境界部分を意味する。
なお、ガス吐出ノズルNgは金属製であっても樹脂製であっても良く、その素材は特に限定しない。
ガス吐出ノズルNgはガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側となる位置に配置されているため、液吐出部周辺へ紡糸液が巻き上がるのを防止できる。そのため、液吐出部Elを汚すことなく、長時間の紡糸が可能である。また、ガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側に配置していることによって、吐出されたガスが円柱状又は楕円柱状となり、そのガスの随伴気流を紡糸液に対して作用させることができるため、液滴等を生じることなく紡糸できると考えている。
なお、ガス吐出部Egと液吐出部Elとの距離は特に限定するものではないが、20mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。20mmを超えると紡糸液に対する随伴気流の剪断力が不十分となり、繊維化しにくくなる傾向があるためである。ガス吐出部Egと液吐出部Elとの距離の差の下限は特に限定するものではなく、ガス吐出部Egと液吐出部Elとが一致していなければ良い。このように、ガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側に位置しているため、紡糸液の吐出方向において、ガス吐出部Egと液吐出部Elとの間に必ず紡糸液の吐出方向に延びる壁材が存在することを意味する。後述のように、紡糸液とガスとは平行に吐出されることと相まって、紡糸液に対して円柱状又は楕円柱状のガスの随伴気流が作用するため、安定して紡糸することができる。
液用柱状中空部Hlは紡糸液の通過経路であり、紡糸液の吐出時における形状を形作り、ガス用柱状中空部Hgはガスの通過経路であり、ガスの吐出時における形状を形作る。なお、液用柱状中空部Hl、ガス用柱状中空部Hgのいずれも壁材に囲まれていることによって形成されている。図1においては、液用柱状中空部Hl、ガス用柱状中空部Hgのいずれも1つの材料からなる壁材で構成されているが、壁材は2つ以上の材料から構成されていることができる。
なお、液用柱状中空部Hlを延長した液仮想柱状部Hvlは液吐出部Elから吐出された紡糸液の吐出直後の飛翔経路であり、ガス用柱状中空部Hgを延長したガス仮想柱状部Hvgはガス吐出部Egから吐出されたガスの吐出直後の噴出経路である。この液仮想柱状部Hvlとガス仮想柱状部Hvgとの距離は液吐出ノズルNlの壁厚とガス吐出ノズルNgの壁厚の和に相当しているが、この距離は2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。2mmを超えると随伴気流の剪断力が作用しにくく、繊維化しにくくなる傾向があるためである。
この液仮想柱状部Hvlとガス仮想柱状部Hvgのいずれも内部充実した柱状である。例えば、円柱状の液仮想部を中空円柱状のガス仮想部で覆った状態、又は円柱状のガス仮想部を中空円柱状の液仮想部で覆った状態であると、1つの紡糸液全体に対して、外周又は内周から随伴気流の剪断力が作用し、ショットやビーズ(粒子形状の樹脂)が多くなるためである。この「仮想柱状部」はノズルの内壁面を延長して形成される部分である。
更に、液用柱状中空部Hlの吐出方向中心軸Alとガス用柱状中空部Hgの吐出方向中心軸Agとが平行で、吐出された紡糸液に対して直接的ではなく、間接的に随伴気流を作用させることができるため、安定して紡糸することができる。例えば、これら中心軸が交差又はねじれの位置にあると、随伴気流による剪断力が作用しないか、作用したとしても不均一であることから、安定して繊維を紡糸することができない。この「平行」であるとは、液用柱状中空部Hlの吐出方向中心軸Alとガス用柱状中空部Hgの吐出方向中心軸Agとが同一平面上に位置することができ、しかも平行であることを意味する。また、「吐出方向中心軸」とは吐出部の中心と仮想柱状部の横断面における中心とを結んでできる直線である。
本発明の紡糸単位は、ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面(C)で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と、液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線を、2本以上(無数)引くことができる。このようなガス用柱状中空部Hgから吐出されたガスの随伴気流は、液用柱状中空部Hlから吐出された紡糸液に対して、直線状に作用し、剪断作用を発揮することができるため、ショットやビーズ(粒子形状の樹脂)を生じることなく、安定して紡糸することができる。従来、前記直線を2本以上引くことができる場合には、一方の点で作用する場合と他方の点で作用する場合とが交互となり、安定して剪断作用を発揮することができず、ショットやビーズを発生し、安定して紡糸できないと考えていたが、驚くべきことに、前記直線を2本以上引くことができる場合であっても、安定して紡糸できることを見出した。
本発明者らは、ガス吐出部Egが液吐出部Elよりも上流側にあるため、ガス吐出部Egから吐出されたガスが液吐出部Elに到達する間に、四角柱の状態から円柱状又は楕円柱状に拡散し、同様に、液吐出部Elから吐出された紡糸液も表面張力と重力の作用により、四角柱の状態から半球体状になると考えている。このように、半球体状の紡糸液に対して、円柱状又は楕円柱状のガスの随伴気流が作用する、つまり、紡糸液には限りなく1箇所に近い状態で随伴気流が連続的に作用するため、液滴が発生せず、安定した紡糸ができると考えている。
このように、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と、液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線を、2本以上(無数)引くことができるということは、図1のように、ガス用柱状中空部Hgの切断面と液用柱状中空部Hlの切断面のいずれもが四角形(長方形)でも良い。このように四角形であると、加工性に優れているため、単位長さあたりの紡糸単位数を多くすることができ、結果として生産性に優れる紡糸装置であることができる。
本発明の紡糸単位は、ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面(C)で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さが、液用柱状中空部Hlの切断面の外周長の50%以下である。つまり、ガスによる剪断作用が紡糸液の外周長の50%以下であると、紡糸液はガスによる剪断作用を部分的に受け、ショットやビーズを発生することなく、安定して紡糸できることを見出した。なお、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる外周の長さは、図1(b)においては、Clに相当する。例えば、円柱状の液仮想部を中空円柱状のガス仮想部で覆った状態、又は円柱状のガス仮想部を中空円柱状の液仮想部で覆った状態であるように、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる外周の長さが、液用柱状中空部Hlの切断面の外周長の100%であると、液吐出部Elから吐出された紡糸液が半球体状となり、ガス吐出部Egから吐出されたガスが拡散する際に、外周又は内周から随伴気流の剪断力が何箇所からも不連続的に作用し、ショットやビーズが多くなりやすいのに対して、本発明のように、50%以下であれば、ショットやビーズを発生することなく、紡糸できることを見出した。
なお、図1には図示していないが、紡糸液がポリマーを溶媒に溶解させたものである場合には、液吐出ノズルNlは紡糸液貯蔵装置(例えば、シリンジ、ステンレスタンク、プラスチックタンク、或は塩化ビニル樹脂製、ポリエチレン樹脂製などの樹脂製バッグなど)に接続されており、ガス吐出ノズルNgはガス供給装置(例えば、圧縮機、ガスボンベ、ブロアなど)に接続されている。また、紡糸液がポリマーを加熱溶融させたものである場合には、液吐出ノズルNlは押出し機、ヒーターにより加熱された金属製シリンジなどの供給装置に接続され、ガス吐出ノズルNgはヒーターに接続した圧縮機、ガスボンベ、ブロアなどの供給装置に接続されている。
図1は液吐出部Elを1箇所とガス吐出部Egを1箇所とを有する紡糸単位であるが、ガス吐出部Eg1箇所に対して、2箇所以上の液吐出部を有する紡糸単位であっても良い。この場合、効率的に紡糸することができるため、生産性が向上する。
なお、本発明においては、ガス吐出部Eg1箇所に対して、液吐出部1箇所以上であることから明らかなように、各液吐出部1箇所に対して、ガス吐出部Egが1箇所対応する。別の見方をすると、各液吐出部の片側のみにガス吐出部Egが位置する。したがって、各液吐出部から吐出された各紡糸液には、ガス吐出部Egから吐出されたガスの剪断作用が一部のみで作用する。よって、ショットやビーズを発生することなく、安定して紡糸できる。
本発明の紡糸装置は上述のような紡糸単位を1つ以上有するものである。単位長さあたりの紡糸単位数が多ければ多いほど、生産性を高めることができるため、紡糸単位間の距離は10mm以下であるのが好ましい。本発明の紡糸単位における液吐出部El及びガス吐出部Egは四角形であるなど、非円形であることができ、加工性に優れているため、紡糸単位間距離を10mm以下とすることが可能であり、生産性に優れる紡糸装置である。なお、紡糸単位間距離は規則正しくても、不規則であっても良いが、規則正しいと繊維が均一に分散した状態で紡糸することができ、結果として地合いの優れる不織布を製造できるため好適である。なお、「紡糸単位間距離」とは、隣接する紡糸単位におけるガス吐出部の中心間距離をいう。
本発明の紡糸装置について、図1(b)と同様に、ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した、紡糸装置の一部模式的切断図である図2〜図6をもとに簡単に説明する。
図2は四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El2箇所が対応する紡糸単位Nuを複数有する紡糸装置である。この紡糸装置においては、ガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El2箇所が対応する紡糸単位Nuであるため、生産性良く紡糸することができる。なお、図2の紡糸単位Nuは紡糸装置の長さ方向Lに対して直交する方向に液吐出部El、El2箇所が配置している。
図3は図2と同様に、四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El2箇所が対応する紡糸単位Nuを複数有する紡糸装置であるが、紡糸単位Nuが紡糸装置の長さ方向Lと同じ方向に液吐出部El、El2箇所が配置している点が相違する。図3のような紡糸装置であっても、生産性良く紡糸することができる。
図4は図3と同様に、紡糸単位Nuが配置しているものの、小鼓状のガス吐出部Eg1箇所に対して、円形の液吐出部El、El2箇所が対応する紡糸単位Nuを複数有する点が相違している。このように、四角形同士の組み合わせである必要はない。図4のような紡糸装置であっても、生産性良く紡糸することができる。なお、図4の紡糸単位Nuにおいては、ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さが、液用柱状中空部Hlの切断面のそれぞれの外周長の50%である。このような場合であっても、紡糸できることを実験的に確認している。
図5は四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El、El、El4箇所が対応する紡糸単位Nuを複数有する紡糸装置である。この紡糸装置においては、ガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El、El、El4箇所が対応する紡糸単位Nuであるため、更に生産性良く紡糸することができる。
図6は四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El、El、El、El、El6箇所が対応する紡糸単位Nuを有する紡糸装置である。この紡糸装置においては、ガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El、El、El、El、El6箇所が対応する紡糸単位Nuであるため、更に生産性良く紡糸することができる。図6の紡糸単位Nuにおいては、ガス吐出部Egを介して各液吐出部El、El、Elと、各液吐出部El、El、Elとが対向して配置しているが、対向している必要はなく、千鳥状のように規則正しく、又は不規則にずれて配置していても良い。このようにずれて配置していることにより、液吐出部El、El、Elから紡糸された繊維と、液吐出部El、El、Elから紡糸された繊維とが完全に重複しないため、繊維が分散した状態で紡糸しやすく、結果として、地合いのより優れる不織布を製造しやすい。
本発明の紡糸装置について、より理解を深めるために、紡糸装置を分解して示す斜視説明図である図7(a)、紡糸装置のA方向側面図である(b)、及び紡糸装置のB方向底面図である(c)を参考に説明する。
本発明の紡糸装置は紡糸液貯留部材Ss、液用中空部形成壁材Wl、中空部形成壁材Wa、ガス用中空部形成壁材Wg及びガス貯留部材Sgが順に積層された構造を有する。
紡糸液貯留部材Ssは図示しない紡糸液供給装置に接続され、紡糸液が供給される。紡糸液貯留部材Ssは中央部に断面が長円の中空部からなる貯留部Srを有するため、供給された紡糸液はこの貯留部全体に貯留された後、圧力が均等に加わることによって、均一に紡糸液を液用柱状中空部へ供給することができる。また、紡糸液貯留部材Ssの下方(図面上)は中空部等のない、平滑面であり、液用柱状中空部の一壁面として作用する。
液用中空部形成壁材Wlは液用柱状中空部を形成できるように、液用中空部形成壁材Wlの一端から伸びるスリットSが形成されている。スリットSが形成されていることによって、液用中空部形成壁材Wlの厚さ方向壁面が液用柱状中空部の壁面として作用できる。なお、スリットSの上端は円形状に開口している。そのため、この開口部を通じて、液用柱状中空部に均一に紡糸液を紡糸液貯留部材Ssから供給することができる。
中空部形成壁材Waは中空部等のない、平滑面からなる平板であり、液用柱状中空部の一壁面として作用する。このように、紡糸液貯留部材Ssの下方平滑面、液用中空部形成壁材Wlの厚さ方向壁面及び中空部形成壁材Waの平滑面によって囲まれ、液用柱状中空部を形成できる。このように、図7の態様においては、液用中空部形成壁材WlにスリットSを入れ、紡糸液貯留部材Ssと中空部形成壁材Waで液用中空部形成壁材Wlを挟むだけで液用柱状中空部を形成できるため、液吐出部間の距離を非常に短くすることができる。そのため、生産性良く紡糸することができる。また、液用中空部形成壁材WlにスリットSを入るだけで良いため、液用柱状中空部とガス用柱状中空部の位置関係の調整が簡単である。更には、紡糸後に、各部材に分解することができるため、各部材毎に洗浄することができるため、メンテナンス性にも優れている。
ガス貯留部材Sgは図示しないガス供給装置に接続され、ガスが供給される。ガス貯留部材Sgは中央部に断面が長円の中空部からなる貯留部を有するため、供給されたガスはこの貯留部全体に貯留された後、圧力が均等に加わることによって、均一にガスをガス用柱状中空部へ供給することができる。また、ガス貯留部材Sgの下方(図面上)は中空部等のない、平滑面であり、ガス用柱状中空部の一壁面として作用する。
ガス用中空部形成壁材Wgはガス用柱状中空部を形成できるように、ガス用中空部形成壁材Wgの一端から伸びるスリットSが形成されている。スリットSが形成されていることによって、ガス用中空部形成壁材Wgの厚さ方向壁面がガス用柱状中空部の壁面として作用できる。なお、スリットSの上端は円形状に開口している。そのため、この開口部を通じて、均一にガスをガス貯留部材Sgから供給することができる。なお、ガス用中空部形成壁材Wgの高さ(紙面上、上下方向)は液用中空部形成壁材Wlよりも低いため、液吐出部El、El、El、Elよりも上流側にガス吐出部Eg、Eg、Eg、Egを配置することができる。また、ガス用中空部形成壁材WgのスリットSの中心軸は、紡糸液に対して効率的にガスを作用させることができるように、液用中空部形成壁材WlのスリットSの中心軸と一致している。
中空部形成壁材Waは前述の通り、中空部等のない、平滑面からなる平板であり、ガス用柱状中空部の一壁面としても作用する。このように、ガス貯留部材Sgの下方平滑面、ガス用中空部形成壁材Wgの厚さ方向壁面及び中空部形成壁材Waの平滑面によって囲まれ、ガス用柱状中空部を形成できる。このように、図7の態様においては、ガス用中空部形成壁材WgにスリットSを入れ、ガス貯留部材Sgと中空部形成壁材Waでガス用中空部形成壁材Wgを挟むだけでガス用柱状中空部を形成できるため、ガス吐出部間の距離を非常に短くすることができる。そのため、生産性良く紡糸することができる。なお、図7の紡糸装置における紡糸単位Nuは、図7(c)に示すように、紡糸装置の長さ方向に対して直交する方向に、ガス吐出部Eg、Eg、Eg、Eg1箇所に対して、液吐出部El、El、El、El1箇所が配置している。
図7の紡糸装置においては、ガス用中空部形成壁材WgとしてスリットSを入れたものを使用しているが、ガス用中空部形成壁材WgはスリットSである必要はない。例えば、図8に示すような、ガス用中空部形成壁材Wgの下方が長方形に打ち抜かれたものであっても良い。図8のガス用中空部形成壁材Wgを使用した場合、図6と同様に、四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、四角形の液吐出部El、El、El、El4箇所が対応する紡糸単位Nuを有する紡糸装置となる。
また、図7の紡糸装置においては、液用中空部形成壁材Wlとガス用中空部形成壁材Wgとを使用する態様であるが、液用中空部形成壁材Wl及び/又はガス用中空部形成壁材Wgを使用しないこともできる。この態様について、図9をもとに説明する。
図9の紡糸装置は紡糸液貯留部材Ss、中空部形成壁材Wa及びガス貯留部材Sgが順に積層された構造を有する。
図9の紡糸液貯留部材Ssは図7の紡糸液貯留部材Ssとは、紡糸液貯留部材Ssの下方(図面上)に、紡糸液貯留部材Ssの下端から貯留部Srへ通じる溝dを有する点が相違する。この溝dは液用柱状中空部の一部を構成する。
中空部形成壁材Waは中空部等のない、平滑面からなる平板であり、液用柱状中空部の一壁面として作用する。このように、紡糸液貯留部材Ssの下方の溝dを中空部形成壁材Waの平滑面によって囲むことにより、液用柱状中空部を形成できる。このように、図9の態様においては、紡糸液貯留部材Ssに溝dを形成し、中空部形成壁材Waと当接させるだけで液用柱状中空部を形成できるため、液吐出部間の距離を非常に短くすることができる。そのため、生産性良く紡糸することができる。なお、図9に示すように、液用柱状中空部の形状は同一である必要はなく、液用柱状中空部ごとに異なる形状であっても良い。
他方、図9のガス貯留部材Sgは図7のガス貯留部材Sgとは、紡糸液貯留部材Ssの下方(図面上)に、ガス貯留部材Sgの下端から貯留部へ通じる溝を有する点が相違する。この溝はガス用柱状中空部の一部を構成する。
中空部形成壁材Waは中空部等のない、平滑面からなる平板であり、ガス用柱状中空部の一壁面としても作用する。このように、ガス貯留部材Sgの下方の溝を中空部形成壁材Waの平滑面によって囲むことにより、ガス用柱状中空部を形成できる。このように、図9の態様においては、ガス貯留部材Sgに溝を形成し、中空部形成壁材Waと当接させるだけでガス用柱状中空部を形成できるため、ガス吐出部間の距離を非常に短くすることができる。そのため、生産性良く紡糸することができる。図9に示すように、ガス用柱状中空部の形状も同一である必要はなく、ガス用柱状中空部ごとに異なる形状であっても良い。なお、図9においては、紡糸液貯留部材Ssとガス貯留部材Sgの両方に溝を形成しているが、いずれか一方のみに溝dを形成し、他方には図7と同様の液又はガス用中空部形成壁材Wl、Wgを挟み込んで、液用柱状中空部又はガス用柱状中空部を形成することもできる。
また、図9の紡糸装置においては、ガス貯留部材Sgに溝を形成したものを使用しているが、ガス貯留部材Sgにおいては溝である必要はない。例えば、図10に示すような、ガス貯留部材Sgの下方が長円状の中空部と繋がる断面長方形状の開口を有するものであっても良い。図10のガス貯留部材Sgを使用した場合、図6と同様に、四角形のガス吐出部Eg1箇所に対して、液吐出部El、El、El、El4箇所が対応する紡糸単位Nuを有する紡糸装置となる。
本発明の紡糸装置においては、液吐出部El及び/又はガス吐出部Egの形状及び/又は大きさが、紡糸単位間で同じであっても、異なっていても良い。液吐出部Elの形状及び大きさ、及びガス吐出部Egの形状及び大きさが、いずれの紡糸単位Nuも同じであると、繊維径の揃った繊維を紡糸することができる。同様に、液吐出部Elとガス吐出部Egとの距離は紡糸単位間で同じであっても、異なっていても良い。液吐出部Elとガス吐出部Egとの距離がいずれの紡糸単位Nuも同じであると、繊維径の揃った繊維を紡糸することができる。
また、図2〜図10においては、紡糸単位Nuが一直線状に配置されているが、本発明の紡糸装置においては、紡糸単位Nuが一直線状に配置されている必要はない。例えば、紡糸単位Nuが曲線、波線、円状、X字状、コの字状、渦巻状、三角形状、四角形状、或いはこれらを組み合わせて線状に配置されていても同様の効果を奏する。
更に、本発明の紡糸装置自体を前後及び/又は左右に移動させることのできる機構を備えていることもできる。このような機構を備えていることにより、繊維を均一に分散させながら紡糸することができる。
本発明の不織布製造装置は前述のような紡糸装置に加えて、繊維の捕集体を備えているため、繊維を捕集して不織布を製造することができる。本発明の不織布製造装置について、不織布製造装置の模式的断面説明図である図11を参照しながら説明する。
図11の不織布製造装置は前述の図7の紡糸装置1に加えて、紡糸された繊維を捕集できる捕集体3、捕集体3の下方に位置し、紡糸された繊維を吸引できるサクション装置4を備えている。なお、図示していないが、紡糸装置1には紡糸液供給装置及びガス供給装置が、紡糸液貯留部材Ss、ガス貯留部材Sgにそれぞれ接続されている。
このような不織布製造装置の場合、紡糸液は紡糸溶液供給装置によって紡糸液貯留部材Ssへ供給され、紡糸液貯留部材Ssの貯留部Srに紡糸液が満たされる。その後、均一な圧力で紡糸液が液用柱状中空部へと供給される。同時に、ガス供給装置によってガスがガス貯留部材Sgへ供給され、ガス貯留部材Sgの貯留部にガスが満たされる。その後、均一な圧力で、ガスがガス用柱状中空部へと供給される。そのため、液吐出部El、El、El、Elから吐出された紡糸液はガス吐出部Eg、Eg、Eg、Egから吐出されたガスの剪断作用によって延伸され、繊維化するとともに、これら繊維は均一に混合しながら、捕集体3へ向かって飛翔し、この飛翔した繊維は直接、捕集体3上に集積し、不織布を形成する。
図11の不織布製造装置においては、コンベアからなる捕集体3であるが、捕集体3は繊維を直接集積できるものであれば良く、例えば、不織布、織物、編物、ネット、ドラム、ベルト或いは平板を捕集体3として使用できる。本発明においては、ガスを吐出しているため、ガスを吸引して捕集体上に繊維を集積しやすく、また集積した繊維が乱れないように、通気性の捕集体3を使用し、捕集体3の紡糸装置側とは反対面側にサクション装置4を設置するのが好ましい。なお、サクション装置4を使用しない場合には、捕集体3は通気性である必要はない。
図11の不織布製造装置においては、捕集体3の下方にサクション装置4が配置されており、繊維を集積する際に、ガス吐出部Eg、Eg、Eg、Egから吐出されたガスを速やかに排出できるため、ガスの作用によって不織布の地合いが乱れるということがない。
図11の不織布製造装置においては、紡糸装置1の液吐出部El、El、El、Elからの吐出方向下側(重力の作用方向)に捕集体3を配置し、紡糸液の吐出方向と捕集体3の捕集面とが直交する位置関係にあるが、紡糸液の吐出方向と捕集体3の捕集面とが平行である位置関係にあっても、紡糸液の吐出方向と捕集体3の捕集面とが交差する位置関係にあっても良い。なお、紡糸液の吐出方向は重力の作用方向と同じであっても、重力の作用方向と反対方向であっても、重力の作用方向と直交する方向であっても、重力の作用方向と交差する方向であっても良く、特に限定するものではない。
なお、捕集体3の捕集面を紡糸装置1の液吐出部El、El、El、Elと対向して配置、特に直角に配置する場合、捕集体3の捕集面と液吐出部El、El、El、Elとの距離は、紡糸液の吐出量やガス流速によって変化するため、特に限定するものではないが、ポリマーを紡糸液に溶解させた紡糸液を用いた場合、いずれの距離も50〜1000mmであるのが好ましく、紡糸液がポリマーを加熱溶融させたものである場合、いずれの距離も10〜1000mmであるのが好ましい。ポリマーを紡糸液に溶解させた紡糸液を用いた場合に50mm未満であると、紡糸液の溶媒が十分に蒸発しない状態で集積され、集積された後に繊維形状を保つことができず、不織布が得られない場合があるためであり、紡糸液がポリマーを加熱溶融させたものである場合に10mm未満であると、ガスなどの影響を受けて、捕集体上に集積した繊維が溶けてしまったり、繊維同士が溶着する傾向があるためである。他方、紡糸液がいずれの場合であっても、1000mmを超えると、ガスの流れが乱れ、繊維が切れて飛散しやすくなる傾向があるためである。
サクション装置4は特に限定するものではないが、ガス供給装置からのガス供給量、製造する不織布の厚さによって風速条件を適宜調整できるものが好ましい。
なお、紡糸液供給装置としては、紡糸液がポリマーを溶媒に溶解させたものである場合には、例えば、シリンジ、ステンレスタンク、プラスチックタンク、或は塩化ビニル樹脂製、ポリエチレン樹脂製などの樹脂製バッグなどを挙げることができ、紡糸液がポリマーを加熱溶融させたものである場合には、例えば、押出し機、ヒーターにより加熱された金属製シリンジなどを挙げることができる。また、ガス供給装置としては、紡糸液がポリマーを溶媒に溶解させたものである場合には、例えば、圧縮機、ガスボンベ、ブロアなどを挙げることができ、紡糸液がポリマーを加熱溶融させたものである場合には、例えば、ヒーターに接続した圧縮機、ガスボンベ、ブロアなどを挙げることができる。
図11の不織布製造装置においては、紡糸装置1を1台だけ配置しているが、1台である必要はなく、2台以上を直列及び/又は並列に配置することができる。2台以上配置することによって不織布の生産性を更に高めることができる。また、図11の不織布製造装置においては、図7の紡糸装置1を使用しているが、図7の紡糸装置1に限定されるものではなく、本発明の紡糸単位Nuを有する紡糸装置1を使用することができる。
また、図11の不織布製造装置においては、不織布を結合させるための装置を配置していないが、不織布を結合するための装置を配置することができる。例えば、バインダーを付与し、乾燥する装置、繊維同士を融着させることのできる熱処理装置、繊維同士を絡合させることのできる絡合装置、などを配置することができる。
更に、図11の不織布製造装置においては、ガス吐出部Eg、Eg、Eg、Egから吐出されたガスの作用のみによって繊維化しているが、ガスの作用に加えて、電界を作用させることによって、繊維化を促進することができる。例えば、紡糸装置1の中空部形成壁材Wa、液用中空部形成壁材Wl、及び/又は紡糸液貯留部材Ssに対して電圧を印加するとともに、捕集体3をアースすることによって、紡糸装置1と捕集体3との間に電界を形成すると、ガスの剪断作用によって延伸されず液滴となりやすい紡糸液を、電界の作用によって引き伸ばして繊維化することができる。また、電界の作用によって、繊維が帯電し、互いに反発することによって、繊維同士が結着した繊維束を形成せず、個々の繊維が分散した状態で捕集できるため、繊維径の揃った不織布を製造しやすい。このように電圧を印加する場合には、従来の静電紡糸法による電圧よりも低い電圧で良いため、静電紡糸法により形成した不織布よりも嵩高な不織布とすることができる。
この電圧を印加できる電源としては、例えば、直流高電圧発生装置やヴァン・デ・グラフ起電機を挙げることができる。また、印加極性は正であっても負であっても良い。なお、各液用柱状中空部Hl、Hl、Hl、Hlにワイヤー等を挿入し、印加しても良いし、紡糸液貯留部材Ssの貯留部Srにワイヤー等を挿入し、印加しても良い。更には、捕集体3に対して印加し、紡糸装置1をアースしても良い。或いは、紡糸装置1と捕集体3との間に電界が形成されるように、双方に電圧を印加しても良い。また、コンベアの下方に対向電極を配置し、対向電極をアース又は印加し、紡糸装置1との間に電界を形成することもできる。
この紡糸装置1と捕集体3との間に生じる電位差は、紡糸液の種類、液吐出部El、El、El、Elと捕集体3との距離などの紡糸条件によって変化するため、特に限定するものではないが、0.05〜1.5kV/cmであるのが好ましい。電位差が1.5kV/cmを超えると、ガスの剪断作用による紡糸よりも静電紡糸法と同様の電界による紡糸が支配的となるが、ガスの作用も受けて不織布の地合いが悪くなる傾向があるためである。他方、0.05kV/cm未満であると、繊維の帯電が不十分あるいは弱く、電界を作用させる効果が低いためである。
なお、図11の不織布製造装置は開放系のものであるが、紡糸装置1、捕集体3、サクション装置4を紡糸容器内に収納し、閉鎖系とすることができる。紡糸液が溶媒に溶解させたものである場合、紡糸時に溶媒が揮発するが、閉鎖系であれば、この溶媒の拡散を防止し、場合によっては再利用することができる。
このように紡糸容器に収納する場合、紡糸容器内のガスを排気できる排気装置を接続するのが好ましい。紡糸液が溶媒に溶解させたものである場合、紡糸を行っていると、紡糸容器内における溶媒蒸気濃度が次第に高くなり、溶媒の蒸発が抑制される結果、繊維径のバラツキが発生しやすく、また繊維化されにくくなる傾向があるためである。この排気装置は特に限定するものではないが、例えば、排気口に設置したファンであることができる。また、容器用ガス供給装置によって紡糸容器へガスを供給する場合には、単に排気口を設けるだけで供給量と同量のガスを排出することができるため、排気装置は必ずしも必要ではない。なお、排気装置によって排気する場合、排気量はガス供給装置及び容器用ガス供給装置からのガス供給量の総量と同じ量だけ排気するのが好ましい。供給総量と排気量とが異なると、紡糸容器内における圧力が変わることによって、溶媒の蒸発速度が変わり、繊維径のバラツキが生じやすいためである。また、サクション装置4に排気装置を兼用させることもできる。
また、紡糸容器に温湿度を調整したガスを供給できる容器用ガス供給装置を接続すると、紡糸容器内における溶媒蒸気濃度を安定させ、繊維径のバラツキの小さい繊維を紡糸できる。この容器用ガス供給装置としては、例えば、プロペラファン、シロッコファン、エアコンプレッサー、或いは送風機などを挙げることができる。
本発明の不織布の製造方法は前記不織布製造装置を用いる方法である。特には、紡糸装置1の各ガス吐出部Egから流速100m/sec.以上のガスを吐出するのが好ましい。ガス吐出部Egから流速100m/sec.以上のガスを吐出することによって、液滴の発生を抑え、繊維径の揃った細径化した繊維を含む不織布を効率的に製造することができるためである。より好ましくは流速150m/sec.以上のガスを吐出し、更に好ましくは流速200m/sec.以上のガスを吐出する。なお、ガス流速の上限は安定して紡糸できる流速であれば良く、特に限定するものではない。
このような流速のガスを吐出するには、例えば、圧縮機からガスを供給すれば良い。なお、ガスの種類は特に限定するものではないが、例えば、空気、窒素ガス、アルゴンガスなどを使用することができ、これらの中でも空気であると経済的である。また、ガスの温度は紡糸液によって異なり、特に限定するものではないが、ポリマーを紡糸液に溶解させた紡糸液である場合には、常温であるのが経済的に好ましく、ポリマーを加熱溶融させた紡糸液である場合には、紡糸液に対してガスの随伴気流が作用する部分で、加熱溶融したポリマーの温度よりも100℃低い温度から、加熱溶融したポリマーの温度よりも100℃高い温度までの範囲の温度のガスであるのが好ましい。加熱溶融したポリマーの温度よりも低い温度のガスの場合、冷却作用により繊維の固化を促進することができ、また、加熱溶融したポリマーの温度よりも高い温度のガスの場合、ポリマーの固化を抑制し、飛翔空間2において、長い距離(長い時間)で紡糸液にガスの剪断力を作用させることができる。
なお、紡糸装置1と捕集体3との間の繊維の飛翔空間2に対して、冷却ガスなどを供給して繊維を冷却することにより、繊維の固化を促進することもできる。また、紡糸装置1と捕集体3との間の繊維の飛翔空間2に対して、加熱ガスを供給して繊維を加熱、保温することにより、繊維の固化を抑制することもできる。
本発明の製造方法に使用できる紡糸液は、例えば、所望ポリマーを溶媒に溶解させたもの、所望ポリマーを加熱溶融させたものなどを挙げることができ、特に限定するものではない。
例えば、所望ポリマーを溶媒に溶解させた紡糸液として、例えば、ポリエチレングリコール、部分けん化ポリビニルアルコール、完全けん化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ乳酸、ポリエステル、ポリグリコール酸、ポリアクリロニトリル、共重合ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フッ素系樹脂(ポリフッ化ビニリデン、共重合ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリウレタン、パラ又はメタ系アラミド、セルロース系、酸化ケイ素系ゾル、酸化アルミニウム系ゾル、酸化チタン系ゾル、酸化ジルコニウム系ゾル、酸化スズ系ゾルなど1種又は2種以上のポリマーを、水、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ギ酸、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなど1種又は2種以上の溶媒に溶解させたものを挙げることができる。
このポリマーを溶媒に溶解させた紡糸液の紡糸時の粘度は10〜10000mPa・sの範囲であるのが好ましく、20〜8000mPa・sの範囲であるのがより好ましい。粘度が10mPa・s未満であると、粘度が低すぎて曳糸性が悪く、繊維になりにくい傾向があり、粘度が10000mPa・sを超えると、紡糸液が延伸されにくく、繊維となりにくい傾向がある。なお、常温で粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、紡糸液自体、液用柱状中空部Hl等を加熱することにより前記粘度範囲内に収まるのであれば、使用することができる。逆に、常温で粘度が10mPa・s未満であっても、紡糸液自体、液用柱状中空部Hl等を冷却することにより前記粘度範囲内に収まるのであれば、使用することができる。本発明における「粘度」は、粘度測定装置を用い、紡糸時と同じ温度で測定した、シェアレート100s−1の時の値をいう。
ポリマーを加熱溶融させた紡糸液を構成できるポリマーとして、例えば、ポリオレフィン系(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンーポリエチレン共重合体、ポリメチルペンテンなど)、ポリエステル系(脂肪族ポリエステル系、芳香族ポリエステル系)、アクリル系(ポリアクリロニトリル、共重合ポリアクリロニトリル)、セルロース系、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリアミド系(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン610)、ポリアセタール、アラミド系、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、或はフッ素系樹脂(ポリフッ化ビニリデン、共重合ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトンなどを1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
このポリマーを加熱溶融させた紡糸液の紡糸時の温度範囲は、ポリマーの融点から融点より200℃高い温度までの範囲であるのが好ましく、融点より20℃高い温度から融点より100℃高い温度までの範囲であるのがより好ましい。温度依存性を示すポリマーの場合、融点より200℃高い温度よりも高い温度では、ポリマーの熱分解が発生して紡糸が困難となるためである。また、紡糸時のポリマーにかかる剪断速度は、1〜10000s−1であるのが好ましく、剪断速度50〜5000s−1であるのがより好ましい。圧力依存性を示すポリマーの場合、剪断速度が1s−1未満であると、吐出が安定せず、10000s−1を超えると、高い吐出圧力が必要となり吐出が困難となる傾向があるためである。なお、上記の温度範囲および剪断速度範囲において、ポリマーの紡糸時の粘度が10〜10000mPa・sの範囲であるのが好ましく、20〜8000mPa・sの範囲であるのがより好ましい。粘度が10mPa・s未満であると、粘度が低すぎて曳糸性が悪く、繊維になりにくい傾向があり、粘度が10000mPa・sを超えると、紡糸液が延伸されにくく、繊維となりにくい傾向があるためである。なお、溶融時に粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、紡糸液自体、液用柱状中空部Hl等を加熱することにより前記粘度範囲内に収まるのであれば、使用することができる。逆に、溶融時に粘度が10mPa・s未満であっても、紡糸液自体、液用柱状中空部Hl等を冷却することにより前記粘度範囲内に収まるのであれば、使用することができる。
なお、各液吐出部Elからの紡糸液の吐出量は紡糸液の粘度やガス流速によって変化するため特に限定するものではないが、いずれも0.1〜100cm/時間であるのが好ましい。なお、液吐出ノズル間の吐出量は同じであっても異なっていても良い。同じであれば、繊維径のより揃った繊維を紡糸することができる。
また、各液吐出部Elから2種以上の吐出条件で紡糸液を吐出して繊維化することにより、異なる種類の繊維が混在する不織布を製造することができる。例えば、図6のような紡糸装置1における、液吐出部El、El、Elと液吐出部El、El、Elからの吐出条件を異なるようにすると、吐出された紡糸液に作用するガスは同じであるため、異なった種類の繊維を紡糸することができ、結果として異なった種類の繊維が混在する不織布を製造することができる。
この「2種以上の吐出条件」とは全く同一ではないことを意味し、例えば、液吐出部Elの形が異なる、液吐出部Elの大きさが異なる、液吐出部Elのガス吐出部Egからの距離が異なる、紡糸液の吐出量が異なる、紡糸液の濃度が異なる、紡糸液構成ポリマーが異なる、紡糸液の粘度が異なる、紡糸液の溶媒が異なる、紡糸液構成ポリマーが2種類以上である場合にはその配合比率が異なる、紡糸液構成溶媒が2種類以上である場合にはその配合比率が異なる、紡糸液の温度が異なる、紡糸液の調製方法が異なる(例えば、溶媒に溶解させた紡糸液と加熱溶融させた紡糸液)、紡糸液に添加されている添加剤の種類及び/又は量が異なる、などのこれら1つ、又は2つ以上が異なる。
同様に、各ガス吐出部Egから2種以上の吐出条件でガスを吐出することにより、異なる種類の繊維が混在する不織布を製造することができる。例えば、ガス吐出部Egの形が異なる、ガス吐出部Egの大きさが異なる、ガス吐出部Egの液吐出部Elからの距離が異なる、ガスの吐出量が異なる、ガスの組成が異なる、ガスの温度が異なる、ガスの吐出流速が異なる、などのこれら1つ、又は2つ以上が異なると、異なる種類の繊維が混在する不織布を製造することができる。
本発明においては、前述のような紡糸装置1を用いて繊維を紡糸し、集積して不織布を製造する以外に、紡糸され、飛翔する繊維に対して、粉体、繊維、及び/又は繊維集合体を供給し、これらを混合することによって、不織布に機能を付与することもできる。
例えば、粉体として、活性炭(例えば、水蒸気賦活炭、アルカリ処理活性炭、酸処理活性炭など)、無機粒子(例えば、二酸化マンガン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化亜鉛、チタン含有酸化物、ゼオライト、触媒担持セラミックス、シリカなど)、イオン交換樹脂、植物の種子などを挙げることができる。
繊維として、レーヨン、ポリノジック、キュプラなどの再生繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維などの合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維、綿、麻などの植物繊維、羊毛、絹などの動物繊維などを挙げることができる。
繊維集合体として、前記同種又は異種繊維の集合体を挙げることができる。なお、繊維集合体の集合状態は特に限定するものではなく、例えば、繊維同士が絡んだ状態、繊維同士が接着した状態、繊維同士が融着した状態、繊維同士を撚って糸となった状態、などを挙げることができる。
本発明の不織布は上述の方法により製造された不織布である。したがって、繊維径が小さく、安定して生産性良く製造できるものである。なお、不織布を構成する平均繊維径は特に限定するものではないが、50〜5000nmであることができる。平均繊維径は200本の繊維径の算術平均値であり、この繊維径は、走査電子顕微鏡(SEM)により得た不織布表面の写真画像をもとに、そのスケールから算出して得られる値をいう。
本発明の不織布の目付は0.1〜100g/mであることができ、厚さは1〜1000μmであることができる。目付は10cm角の不織布試料の重量から1mの重量に換算した値であり、厚さは圧縮弾性式厚み計により計測した値であり、具体的には5cmの荷重領域に3mm/sの速度で100gfの荷重をかけたときの値をいう。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(紡糸液の調製)
共重合ポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度13mass%となるように溶解させた紡糸液(粘度(温度23℃):420mPa・s)を用意した。
(不織布製造装置の準備)
図7のような、次の構成からなる紡糸装置1を用意した。
(1) 紡糸液供給装置:シリンジ
(2) ガス供給装置:圧縮機
(3) 紡糸液貯留部材Ss:ポリプロピレン製の長方体ブロック(たて30mm、よこ30mm、長さ80mm)の一面に、貯留部空間(たて20mm、よこ10mm、長さ60mm)が露出しており、ブロック側面(たて30mm、よこ30mm)に貯留部と紡糸液を供給するための配管とを接続する孔(直径:8.5mm)があるもの
(4) 液用中空部形成壁材Wl:たて30mm、よこ80mm、厚さ0.18mmのステンレス板の長辺から伸びるスリットS(幅:1mm)を、スリット中心間距離が20mmのピッチで3箇所形成したもの。なお、各スリットSの上端はスリット中心から半径2.5mmの円形に開口。
(5) 中空部形成壁材Wa:両面とも平滑面からなる、たて30mm、よこ80mm、厚さ0.18mmのステンレス平板
(6) ガス貯留部材Sg:ポリプロピレン製の長方体ブロック(たて25mm、よこ30mm、長さ80mm)の一面に、貯留部空間(たて20mm、よこ10mm、長さ60mm)が露出しており、ブロック側面(たて25mm、よこ30mm)に貯留部とガスを供給するための配管とを接続する孔(直径:8.5mm)があるもの
(7) ガス用中空部形成壁材Wg:たて25mm、よこ80mm、厚さ0.18mmのステンレス板の長辺から伸びるスリットS(幅:5mm)を、スリット中心間距離が20mmのピッチで3箇所形成したもの。なお、各スリットSの上端はスリット中心から半径2.5mmの円形に開口。
(8) 液吐出部El〜El:大きさ0.18mm×1mm(断面積:0.18mm)の長方形、紡糸液のガスとの接触可能長さは1mm
(9) 液用柱状中空部Hl〜Hl:大きさ0.18mm×1mm×15mm(体積:2.7mm)の角柱状、紡糸液貯留部材Ss、液用中空部形成壁材Wl及び中空部形成壁材Waから構成
(10) ガス吐出部Eg〜Eg:大きさ0.18mm×5mm(断面積:0.9mm)の長方形、ガスの紡糸液との接触可能長さは5mm
(11) ガス用柱状中空部Hg〜Hg:大きさ0.18mm×5mm×15mm(体積:13.5mm)の角柱状、ガス貯留部材Sg、ガス用中空部形成壁材Wg及び中空部形成壁材Waから構成
(12) 位置:全ての液吐出部El〜Elがガス吐出部Eg〜Egよりも5mm下流側に位置する
(13) 液仮想柱状部Hvl〜Hvlとガス仮想柱状部Hvg〜Hvgとの距離:いずれも0.18mm
(14) 液吐出方向中心軸Al〜Alとガス吐出方向中心軸Ag〜Agとの関係:いずれも平行
(15) ガス用柱状中空部Hg〜Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hg〜Hgの切断面の外周と液用柱状中空部Hl〜Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線の本数:各々無数
(16) ガス用柱状中空部Hg〜Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hg〜Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hl〜Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hl〜Hlの切断面の外周の長さの、液用柱状中空部Hl〜Hlの切断面の外周長に対する百分率:いずれも42%
(17) 紡糸単位:ガス吐出部Eg〜Egの各1箇所に対して、液吐出部El〜Elの各1箇所が対応
(18) 紡糸単位の配置:紡糸装置の長さ方向Lに対して直交する方向に配置
(19) 紡糸単位間の配置:一直線状
(20) 紡糸単位間距離:20mm
(21) 紡糸液の吐出方向:重力の作用方向と同じ
(22) 捕集体3:ネット(30メッシュ)、ガス吐出方向中心軸と捕集面とが直角であるように配置
(23) 液吐出部El〜Elと捕集面との距離:いずれも200mm
(24) サクション装置4:サクションボックス(サクション口:80mm×350mm)、排気装置を兼用
(25) 紡糸容器:容積1mのアクリル容器
(26) 気体供給装置:精密空気発生装置((株)アピステ製、1400−HDR)
(不織布の製造)
次の条件で繊維を捕集体3(ネット)上に集積させ、目付30g/m、厚さ230μmの不織布を製造した。この不織布構成繊維の平均繊維径は400nmであり、このような細い繊維からなる不織布を、液滴を生じることなく、安定して生産性良く製造することができた。
(イ)液吐出部El〜Elからの各吐出量:5cm/時間/1吐出部
(ロ)空気の温度:25℃
(ハ)空気吐出流速:250m/sec.
(ニ)空気吐出圧:0.6MPa
(ホ)ネットの移動速度:40mm/min.
(ヘ)繊維吸引条件:0.6m/sec.
(ト)気体供給条件:25℃、30%RH、2m/min.
(実施例2)
液用中空部形成壁材Wlとして、たて30mm、よこ80mm、厚さ0.18mmのステンレス板の長辺から伸びるスリットS(幅:3mm)を、スリット中心間距離が20mmピッチで3箇所形成し、各スリットSの上端にスリット中心から半径2.5mmの円形に開口したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、目付30g/m、厚さ220μmの不織布を製造した。この不織布構成繊維の平均繊維径は400nmであり、このような細い繊維からなる不織布を、液滴を生じることなく、安定して生産性良く製造することができた。
(実施例3)
液用中空部形成壁材Wlとして、たて30mm、よこ80mm、厚さ0.18mmのステンレス板の長辺から伸びるスリットS(幅:5mm)を、スリット中心間距離が20mmピッチで3箇所形成し、各スリットSの上端にスリット中心から半径2.5mmの円形に開口したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、目付30g/m、厚さ230μmの不織布を製造した。この不織布構成繊維の平均繊維径は400nmであり、このような細い繊維からなる不織布を、液滴を生じることなく、安定して生産性良く製造することができた。
(実施例4)
(紡糸液の調製)
共重合ポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度13mass%となるように溶解させた紡糸液(粘度(温度23℃):420mPa・s)を用意した。
(不織布製造装置の準備)
図4のような次の構成からなる紡糸単位を1つ有する紡糸装置1を用意した。
(1) 紡糸液供給装置:シリンジ
(2) ガス供給装置:圧縮機
(3) 第1液吐出ノズルEl:金属製
(4) 第1液吐出部El:0.33mm径(断面積:0.086mm)の円形、紡糸液のガスとの接触可能長さは0.52mm
(5) 第1液用柱状中空部Hl:0.33mm径の円柱状
(6) 第1液吐出ノズルの外径:0.64mm
(7) 第2液吐出ノズルEl:金属製
(8) 第2液吐出部El:0.33mm径(断面積:0.086mm)の円形、紡糸液のガスとの接触可能長さは0.52mm
(9) 第2液用柱状中空部Hl:0.33mm径の円柱状
(10) 第2液吐出ノズルの外径:0.64mm
(11) ガス吐出部形成部材:ポリプロピレン製ブロック(たて:25mm、よこ:30mm、厚さ:13mm)、上面から下面へ貫通するスリット(横断面:0.64mm×5mm)を有する
(12) ガス吐出部Eg:ガス吐出部形成部材のスリット間に、第1液吐出ノズルEl及び第2液吐出ノズルElを中心間距離4.36mmで配置(図4参照)したことによって、断面積2.88mmのガス吐出部Egを形成。なお、第1液吐出ノズルEl及び第2液吐出ノズルElのガス吐出部とは反対側のスリット間には接着樹脂を充填し、通気性をなくした。
(13) ガス用柱状中空部Hg:断面小鼓状の柱状
(14) 位置:第1液吐出部Elと第2液吐出部Elがガス吐出部Egよりも5mm下流側に位置する
(15) 第1液仮想柱状部Hvlとガス仮想柱状部Hvgの距離:0.155mm
(16) 第1液吐出方向中心軸Alとガス吐出方向中心軸Ag:平行
(17) ガス用柱状中空部Hgの中心軸Agに対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と第1液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線の本数:無数
(18) 第2液仮想柱状部Hvlとガス仮想柱状部Hvgの距離:0.155mm
(19) 第2液吐出方向中心軸Alとガス吐出方向中心軸Ag:平行
(20) ガス用柱状中空部Hgの中心軸Agに対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周と第2液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線の本数:無数
(21) ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hl、Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hl、Hlの切断面の外周の長さの、液用柱状中空部Hl、Hlの切断面の外周長に対する百分率:いずれも50%
(22) 紡糸単位:ガス吐出部Eg1箇所に対して、液吐出部El〜Elの2箇所が対応
(23) 紡糸単位の配置:紡糸装置の長さ方向Lと平行に配置
(24) 紡糸液の吐出方向:重力の作用方向と同じ
(25) 捕集体3:ネット(30メッシュ)、ガス吐出方向中心軸Agと捕集面とが直角であるように配置
(26) 液吐出部El、Elと捕集面との距離:いずれも200mm
(27) サクション装置4:サクションボックス(サクション口:80mm×350mm)、排気装置を兼用
(28) 紡糸容器:容積1mのアクリル容器
(29) 気体供給装置:精密空気発生装置((株)アピステ製、1400−HDR)
(不織布の製造)
次の条件で繊維を捕集体3(ネット)上に集積させ、目付30g/m、厚さ230μmの不織布を製造した。この不織布構成繊維の平均繊維径は400nmであり、このような細い繊維からなる不織布を、液滴を生じることなく、安定して生産性良く製造することができた。
(イ)液吐出部El、Elからの各吐出量:5cm/時間/1本
(ロ)空気の温度:25℃
(ハ)空気吐出流速:250m/sec.
(ニ)空気吐出圧:0.6MPa
(ホ)ネットの移動速度:20mm/min.
(ヘ)繊維吸引条件:0.6m/sec.
(ト)気体供給条件:25℃、30%RH、2m/min.
(実施例5)
ガス用中空部形成壁材Wgとして、図8のような、たて25mm、よこ80mm、厚さ0.18mmの長方形状ステンレス板の長辺から、たて15mm、よこ60mmの長方形状に打ち抜いたものを使用したこと、液用中空部形成壁材Wlとして、たて30mm、よこ80mm、厚さ0.18mmの長方形状ステンレス板の長辺から伸びるスリットS(幅:1mm)を、スリット中心間距離を5mmのピッチで6箇所形成したものを使用したこと、及び捕集表面の移動速度を160mm/min.としたこと以外は、実施例1と同様の条件で紡糸し、目付30g/m、厚さ220μmの不織布を製造した。この不織布構成繊維の平均繊維径は400nmであり、このような細い繊維からなる不織布を、液滴を生じることなく、安定して、実施例1の4倍の速度で生産性良く製造することができた。
(比較例1)
(紡糸液の調製)
実施例1と同じ紡糸液を用意した。
(不織布製造装置の準備)
図13のような液吐出ノズルNlとガス吐出ノズルNgの配置を有する、次の構成からなる紡糸装置を1台用意した。
(1) 紡糸液供給装置:シリンジ
(2) ガス供給装置:圧縮機
(3) 液吐出ノズルNl:金属製
(4) 液吐出部El:0.3mm径(断面積:0.07mm)の円形、紡糸液のガスとの接触可能長さは0.94mm
(5) 液用柱状中空部Hl:0.3mm径の円柱状
(6) 液吐出ノズルNlの外径:0.55mm
(7) 液吐出ノズルNlの本数:1本
(8) ガス吐出ノズルNg:金属製
(9) ガス吐出部Eg:0.8mm径(断面積:0.27mm)の円形
(10) ガス用柱状中空部Hg:0.8mm径の円柱状
(11) ガス吐出ノズルNgの外径:1.0mm
(12) ガス吐出ノズルNgの本数:1本
(13) 位置:ガス吐出部Egが液吐出部Elよりも5mm上流側の位置となるように、ガス吐出ノズルNgが液吐出ノズルNlと同心円状に配置。結果として、ガス吐出部Egは内径0.55mm、外径0.8mmの中空円形状となる(図13参照)。ガスの紡糸液との接触可能長さは1.7mm
(14) 液仮想柱状部Hvlとガス仮想柱状部Hvgの距離:0.125mm
(15) 液吐出方向中心軸Alとガス吐出方向中心軸Ag:一致
(16) ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の内周と液用柱状中空部Hlの切断面の外周との距離が最も短い直線の本数:無数
(17) ガス用柱状中空部Hgの中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hgの切断面の内周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さの、液用柱状中空部Hlの切断面の外周長に対する百分率:100%
(18) 紡糸液の吐出方向:重力の作用方向と同じ
(19) 捕集体:ネット(30メッシュ)、ガスの吐出方向中心軸Agと捕集面とが直角であるように配置
(20) 捕集面と液吐出部Elとの距離:300mm
(21) サクション装置:サクションボックス(サクション口:80mm×350mm)、排気装置を兼用
(22) 紡糸容器:容積1mのアクリル容器
(23) 気体供給装置:精密空気発生装置((株)アピステ製、1400−HDR)
(不織布の製造)
次の条件で紡糸し、不織布を製造しようとしたが、ほとんど繊維形状とならず、不織布を製造することができなかった。
(イ)液吐出ノズルNlからの吐出量:3cm/時間
(ロ)空気の温度:25℃
(ハ)空気吐出流速:250m/sec.
(ニ)ネットの移動速度:40mm/min.
(ホ)繊維吸引条件:0.6m/sec.
(ヘ)気体供給条件:25℃、30%RH、1m/min.
(比較例2)
ガス吐出部Eg〜Egと液吐出部El〜Elの位置が同じであること以外は、実施例1と同様の条件で紡糸した。その結果、液吐出部El〜Elから吐出された紡糸液がガス吐出部Eg〜Egから吐出されたガスにより、不連続的に引き伸ばされ、液滴の多い不織布となった。
(比較例3)
(紡糸液の調製)
実施例1と同じ紡糸液を用意した。
(不織布製造装置の準備)
図14のような、次の構成からなる液吐出ノズルNlとガス吐出ノズルNgを紡糸単位とする紡糸装置を1台用意した。
(1) 紡糸液供給装置:ギアポンプ
(2) ガス供給装置:圧縮機
(3) 液吐出ノズル用マニホールドMl:金属製、内径15mm、外径18mm、長さ590mmの中空管状で、中空部(紡糸液貯留部)と液吐出ノズルNlとを接続するピンP(内径2mm、外径4mm、長さ10mm)を、10mm間隔で50本配置したもの(両端から50mmまでの領域にはピンを配置せず)(図15参照)。
(4) 液吐出ノズルNl〜Nl50:いずれも金属製、液吐出ノズル用マニホールドMlのピンにそれぞれ接続
(5) 液吐出部El〜El50:いずれも0.33mm径(断面積:0.086mm)の円形
(6) 液用柱状中空部Hl〜Hl50:いずれも0.33mm径の円柱状
(7) 液吐出ノズルNl〜Nl50の外径:いずれも0.64mm
(8) ガス吐出ノズル用マニホールド:金属製、内径15mm、外径18mm、長さ590mmの中空管状で、中空部(ガス貯留部)とガス吐出ノズルNgとを接続するピン(内径2mm、外径4mm、長さ10mm)を、10mm間隔で50本配置したもの(両端から50mmまでの領域にはピンを配置せず)(液吐出ノズル用マニホールドMlと同じ構造)。
(9) ガス吐出ノズルNg〜Ng50:金属製、ガス吐出ノズル用マニホールドのピンにそれぞれ接続
(10) ガス吐出部Eg〜Eg50:いずれも0.33mm径(断面積:0.086mm)の円形
(11) ガス用柱状中空部Hg〜Hg50:いずれも0.33mm径の円柱状
(12) ガス吐出ノズルNg〜Ng50の外径:いずれも0.64mm
(13) 位置:いずれのガス吐出部Eg〜Eg50も液吐出部El〜El50よりも5mm上流側の位置となるように配置。
(14) 液仮想柱状部Hvl〜Hvl50とガス仮想柱状部Hvg〜Hvg50の距離:いずれも0.31mm
(15) 液吐出方向中心軸Al〜Al50とガス吐出方向中心軸Ag〜Ag50:いずれも平行
(16) ガス用柱状中空部Hg〜Hg50の中心軸Ag〜Ag50に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部Hg〜Hg50の切断面の外周と液用柱状中空部Hl〜Hl50の切断面の外周との距離が最も短い直線の本数:いずれも1本
(17) 紡糸単位:ガス吐出部Eg〜Eg50の各1箇所に対して、液吐出部El〜El50の各1箇所が対応
(18) 紡糸単位の配置:紡糸装置の長さ方向Lに対して直交する方向に配置
(19) 紡糸単位間の配置:一直線状
(20) 紡糸単位間距離:10mm
(21) 紡糸液の吐出方向:重力の作用方向と同じ
(22) 捕集体:ネット(30メッシュ)、ガスの吐出方向中心軸Ag〜Ag50と捕集面とがいずれも直角であるように配置
(23) 捕集面と液吐出部El〜El50との距離:いずれも300mm
(24) サクション装置:サクションボックス(サクション口:80mm×550mm)、排気装置を兼用
(25) 紡糸容器:容積12mのアクリル容器
(26) 気体供給装置:精密空気発生装置((株)アピステ製、1400−HDR)
(不織布の製造)
次の条件で紡糸し、不織布を製造しようとしたが、いずれの紡糸単位においても、ガス吐出ノズルと液吐出ノズルとの位置関係を同時に満たすように配置調整することが困難であった。その結果、前記位置関係を満たす紡糸単位からは繊維を紡糸することができたが、前記位置関係を満たさない紡糸単位においては、紡糸液がガスによって不連続に引き伸ばされて多くの液滴を発生させ、液滴の多い不織布しか製造することができなかった。
(イ)液吐出ノズルNlからの吐出量:5cm/時間/本
(ロ)空気の温度:25℃
(ハ)空気吐出流速:250m/sec.
(ニ)ネットの移動速度:310mm/min.
(ホ)繊維吸引条件:0.6m/sec.
(ヘ)気体供給条件:25℃、30%RH、2m/min.
本発明の不織布はエアフィルタ、液体フィルタ、血液フィルタなどのフィルタ用濾過材、バッテリーセパレータ、キャパシタ用セパレータなどの電気化学素子用セパレータ、電極材料、膜支持体、半導体基板、フレキシブルディスプレイ用基板、断熱材、防音材、細胞培養担体、創傷材料、ドラッグデリバリーシステム材料、センサーチップ、スマートファブリックなどの用途に好適に使用できる。
Nl 液吐出ノズル
Ng ガス吐出ノズル
Hl、Hl、Hl、Hl 液用柱状中空部
Hg、Hg、Hg、Hg ガス用柱状中空部
El、El、El、El、El、El、El 液吐出部
Eg、Eg、Eg、Eg、Eg ガス吐出部
Hvl、Hvl、Hvl、Hvl 液仮想柱状部
Hvg、Hvg、Hvg、Hvg ガス仮想柱状部
Al、Al、Al、Al 吐出方向中心軸(液)
Ag、Ag、Ag、Ag 吐出方向中心軸(ガス)
C ガス用柱状中空部の中心軸に対して垂直な平面
Cg ガス吐出部Egから吐出されたガスの紡糸液との接触可能長さ
Cl ガス用柱状中空部Hgの切断面の外周に対して、液用柱状中空部Hlの切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができる液用柱状中空部Hlの切断面の外周の長さ
Nu 紡糸単位
L 紡糸装置の長さ方向
Ss 紡糸液貯留部材
Sr 貯留部
Wl 液用中空部形成壁材
S スリット
Wa 中空部形成壁材
Wg ガス用中空部形成壁材
Sg ガス貯留部材
d 溝
Ml 液吐出ノズル用マニホールド
、P、P ピン
1 紡糸装置
2 飛翔空間
3 捕集体
4 サクション装置
12 第1部材
22 第2部材
32 第3部材
14、24、34 供給端部
16、26、36 対向出口端部
18 第1供給スリット
38 第1ガススリット
20 ガスジェット空間
ガス用柱状中空部の切断面の外周と液用柱状中空部の切断面の外周との距離が最も短い直線

Claims (4)

  1. 紡糸液を吐出できる液吐出部を1箇所以上と、前記いずれの液吐出部よりも上流に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部1箇所を有するとともに、次の条件を満足する紡糸単位を1つ以上有する紡糸装置。
    (1)液吐出部を端部とする、壁材に囲まれた液用柱状中空部(Hl)をそれぞれ有する
    (2)ガス吐出部を端部とする、壁材に囲まれたガス用柱状中空部(Hg)を有する
    (3)液用柱状中空部(Hl)を延長したそれぞれの液仮想柱状部(Hvl)と、ガス用柱状中空部(Hg)を延長したガス仮想柱状部(Hvg)とはそれぞれ近接している
    (4)それぞれの液用柱状中空部(Hl)の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部(Hg)の吐出方向中心軸とがそれぞれ平行である
    (5)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と、それぞれの液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周との距離が最も短い直線を、それぞれ2本以上引くことができる
    (6)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周に対して、液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周から距離が最も短い直線を引くことができるそれぞれの液用柱状中空部(Hl)の切断面の外周の長さが、液用柱状中空部(Hl)の切断面のそれぞれの外周長の50%以下である
  2. 前記紡糸装置に加えて、繊維の捕集体を備えている不織布製造装置。
  3. 請求項2に記載の不織布製造装置を用いる不織布の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法により製造した不織布。
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