JP2011167954A - 液体吐出ヘッドのノズルチェック方法および液体吐出装置、ならびにインクジェットプリンター - Google Patents

液体吐出ヘッドのノズルチェック方法および液体吐出装置、ならびにインクジェットプリンター Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルチェックによるインクの無駄な消費を低減させると共に、ノズルチェックによるスループットの低下を抑制すること。
【解決手段】インクジェットプリンター1は、第1インクジェットヘッド13Aに設けられたノズル列15A、15Bと、第2インクジェットヘッド13Bに設けられたノズル列15C、15Dを備え、各ノズル列からは異なる色のインクが吐出される。バーコードを含む印刷の開始前には、黒インク吐出用のノズル列15Dを検査対象に指定して、ノズル列15Dのみに対してノズルチェックを行う。また、先行するノズルチェックの履歴および直前の印刷におけるインク吐出量を参照して、直近のノズルチェックにおいて吐出不良ノズルが多く検出されているノズル列や、直前の印刷におけるインク吐出量の少ないノズル列のみを検査対象のノズル列として指定して、ノズルチェックを行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェットヘッドなどの液体吐出ヘッドの吐出不良状態を検査するためのノズルチェック方法および液体吐出装置、ならびにインクジェットプリンターに関し、特に、複数の種類の液体を吐出するために液体の種類に応じた数のノズル群が設けられている液体吐出ヘッドのノズルチェック方法および液体吐出装置、ならびにインクジェットプリンターに関する。
インクジェットプリンターでは、インクジェットヘッドの各ノズルが、ノズル内に残っているインクなどの液滴の増粘や気泡の混入、異物の付着などによって目詰まり状態になり、インク液滴を吐出できない状態に陥ることがある。また、ノズルが部分的に詰まり、充分な量のインクを吐出できない状態に陥ることがある。このように、必要な量のインクを吐出できない吐出不良状態に陥ったノズル(以下、吐出不良ノズルという)が含まれているインクジェットヘッドで印刷を行うと印刷品位が低下するので、定期的に、あるいは、所定のタイミングで、吐出不良ノズルを回復させるためのクリーニングを行う必要がある。
特許文献1には、インクジェットヘッドのノズルが吐出不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェックを行い、ノズルチェックの結果に基づいてクリーニングを行うインクジェットプリンターが記載されている。特許文献1では、ノズルチェックを行うときには、インクジェットヘッドのノズル面をヘッドキャップに正対させ、各ノズルから帯電したインク滴をヘッドキャップに向けて吐出する。そして、各インク滴の着弾時にヘッドキャップ内の導電材を流れる電気信号に基づいて、ノズル面における吐出不良ノズルの位置および数を検出している。
特開2009−208420公報
インクジェットヘッドには、印刷に用いるインクの色の種類数に対応する数のノズル列が設けられている。特許文献1のヘッドキャップは、インクジェットヘッドのノズル面全体を覆うように構成されており、ノズルチェックを行う場合には、ヘッドキャップをノズル面に正対させて、全ノズル列について吐出不良の有無を検査している。
ここで、印刷に用いられるインクは、その色によって吐出頻度や吐出量が異なる。また、同じ吐出状況であってもインクの色によって増粘状況が異なり、ノズルの詰まり具合が異なる。そのため、異なる色のインクを吐出するノズル同士では、吐出不良ノズルの発生状況が異なり、ノズルチェックを実施すべきタイミングを変えた方がよい。
また、バーコードなどの高品位な印刷に用いられる黒インクを吐出するノズルに対しては、要求される印刷品位を確保するため、高い頻度でノズルチェックを行って適宜クリーニングを行い、吐出不良ノズルが少ない状態を維持する必要がある。これに対し、バーコードなどの高品位な印刷に用いられないインク(シアン、マゼンダ、イエローなどのカラーインク)を吐出するノズルについては、ノズルチェックの実行頻度が少なくても、要求されている印刷品位を確保することができる。
このように、ノズルチェックを実施すべきタイミングやその必要頻度がインクの色毎、すなわち、ノズル毎に異なっている場合には、全ノズルをノズルチェックの検査対象としてしまうと、ノズルチェックが必要ないノズルに対してまでノズルチェックが行われ、インクが無駄になるという問題点がある。また、ノズルチェックが不要なタイミングでノズルチェックが行われたり、ノズルチェックに必要以上の時間がかかることとなり、スループットが低下するという問題点がある。
本発明の課題は、この点に鑑みて、液体(インク)の種類に応じた数のノズル群が設けられた液体吐出ヘッドにおいて、不必要にスループットを低下させず、且つ、不必要に液体(インク)を無駄にしないようにノズルチェックを行うことを可能にしたノズルチェック方法および液体吐出装置、ならびにインクジェットプリンターを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数のノズル群を有する液体吐出ヘッドにおけるノズルチェック方法であって、
ノズルチェックにおける検査対象のノズルを、前記ノズル群を単位として指定し、
当該指定されているノズル群に対してのみ吐出不良の有無を検査することを特徴としている。
本発明は、このような構成により、従来のノズルチェックのように全てのノズルを毎回検査対象とすることなく、ノズルチェックが不要なノズル群については検査対象から外し、必要なノズル群に対してのみ吐出不良の検査を行うことができる。よって、ノズルチェックによる不必要なインクの消費を抑制できる。また、印刷品位や吐出する液体の種類に応じて、検査対象のノズル群や不必要なタイミングでのノズルチェックを削減できるので、ノズルチェックによる不必要なスループットの低下やインクの無駄を抑制できる。
本発明において、前記複数のノズル群のうちの特定のノズル群が、他のノズル群よりもノズルチェックの実行頻度が多くなるように、前記検査対象のノズルを指定することができる。このとき、前記特定のノズル群を、高品位印刷に用いるノズル群、吐出不良の発生頻度が高いノズル群、吐出頻度が少ないノズル群の少なくともいずれかとすることができる。このようにすれば、各ノズル群におけるノズルチェックの必要頻度に応じて、ノズルチェックの実行頻度を適切に設定できる。特に、吐出不良の発生頻度が高いノズル群や、吐出不良ノズルが少ない状態を維持する必要があるノズル群については必要なノズルチェックを行いつつ、他のノズル群に対しての不必要なノズルチェックを削減できる。
また、本発明において、各ノズル群における吐出不良ノズルの検出履歴を記憶しておき、直近の所定回数分の検出履歴に基づき、各ノズル群を前記検査対象のノズルとして指定するか否かを決定することもできる。このように、直近の吐出不良ノズルの検出履歴を参照すれば、各ノズル群が、現在、詰まりやすい状態か否かを的確に判断できる。よって、検査対象のノズル群を的確に決定することができる。
あるいは、本発明において、前記液体吐出ヘッドの液体吐出動作による各ノズルからの液体吐出量をノズル群単位で積算し、直近の液体吐出動作における前記液体吐出量が基準量よりも少ないノズル群を、前記検査対象のノズルとして指定することもできる。このようにすれば、吐出量が少なく、そのため、詰まりやすい状況にあるノズルを検査対象のノズルとして指定できる。よって、効果的にノズルチェックを行うことができる。
本発明において、前記液体吐出ヘッドが、前記複数のノズル群の一部が設けられた第1ヘッドと、他のノズル群の少なくとも一部が設けられた第2ヘッドを含む複数のヘッドにより構成されている場合に、各ノズル群が前記複数のヘッドのうちのいずれのヘッドに設けられているかに基づき、前記検査対象のノズルを指定することができる。複数のヘッドを有する構成では、検査対象のノズルが設けられているヘッドの位置、あるいは、検査対象のノズルが複数のヘッドに分散配置されているか否かなどの点によってノズルチェック時のヘッドの動作が決定され、ノズルチェックの所要時間が変動する。よって、各ノズル群が搭載されているヘッドの位置を考慮して検査対象のノズルを決定し、同一のヘッドに設けられているノズル群に対しては同一のタイミングでノズルチェックを行うことにより、必要な部分のノズルチェックを効率良く行い、スループットの低下を抑制できる。
ここで、前記液体吐出ヘッドがインクジェットヘッドであり、各ノズル群が同一色のインクを吐出するノズルを配列したノズル列によって構成されている場合には、前記検査対象のノズルを、各ノズル列から吐出されるインクの色に基づいて指定することができる。インクジェットヘッドから吐出される印刷用のインクは、その色によって増粘しやすさなどの物性が異なり、インクの色によって吐出不良の発生状況が異なる。よって、吐出されるインクの色に基づいて検査対象のノズルを決定することにより、検査の必要なノズルを的確に検査対象に決定することができる。また、黒インクのみを用いるバーコード印刷などのように、特定の色を用いて通常の印刷よりも高品位な印刷を行う場合も想定される。このような場合に、高品位印刷に用いられる色のインクを吐出するノズルのみを検査対象としてノズルチェックを行えば、効率良く印刷品質を確保できる。
また、前記インクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出して印刷を行う場合に、各印刷の終了後に、各印刷におけるインク吐出量をインクの色ごとに積算した積算値を算出し、当該積算値が基準量を下回る色のインクを吐出するノズル列を、前記検査対象のノズルとして指定することもできる。このようにすれば、直前の動作における吐出量が少なく、そのため詰まり易い状態、あるいは吐出不良ノズルが解消されにくい状態にあるノズルを検査対象のノズルとして指定して、効率的にノズルチェックを行うことができる。
次に、本発明の液体吐出装置は、
複数のノズル群が設けられた液体吐出ヘッドと、
各ノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
上記のノズルチェック方法により、各ノズル群のノズルチェックを行う制御手段とを有することを特徴としている。
また、本発明のインクジェットプリンターは、
複数のノズル列が設けられ、各ノズル列が同一色のインクを吐出するノズルによって構成されているインクジェットヘッドと、
各ノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
上記のノズルチェック方法により、各ノズル列のノズルチェックを行う制御手段とを有することを特徴としている。
本発明によれば、従来のノズルチェックのように全てのノズルを毎回検査対象とすることなく、ノズルチェックが不要なノズル群については検査対象から外し、必要なノズル群に対してのみ吐出不良の検査を行うことができる。よって、ノズルチェックによる不必要なインクの消費を抑制できる。また、印刷品位や吐出する液体の種類に応じて、検査対象のノズル群や不必要なタイミングでのノズルチェックを削減できるので、ノズルチェックによる不必要なスループットの低下を抑制できる。
本発明を適用したインクジェットプリンターの外観斜視図である。 プリンター機構部の概略斜視図である。 インクジェットヘッドのノズル面におけるノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドメンテナンスユニットの斜視図である。 ヘッドメンテナンス動作における各部の位置関係を示す説明図である。 吸引用ヘッドキャップおよびインクジェットヘッドが正対している状態を示す部分断面図である。 インクジェットプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。 バーコードを含む印刷処理のフローチャートである。 印刷終了後の休止動作のフローチャートである。
以下に、図面を参照して、本発明の液体吐出装置の実施の形態であるインクジェットプリンターおよびインクジェットヘッドのノズルチェック方法を説明する。
(インクジェットプリンターの全体構成)
図1はインクジェットプリンターの外観斜視図である。インクジェットプリンター1(液体吐出装置)は、複数種類のカラーインクを用いてロール紙から繰り出される長尺状の記録紙にカラー印刷を行うものであり、全体として直方体形状をしたプリンターケース2を備え、このプリンターケース2の前面中央部分にはロール紙装着用の開口部3が形成されている。開口部3は上端に記録紙排出ガイド4が取り付けられた開閉蓋5によって封鎖されている。記録紙排出ガイド4とプリンターケース2の開口部3の上縁部分との間に記録紙排出口6が形成されている。不図示のロックを解除して記録紙排出ガイド4に指を掛けて手前に引くと、開閉蓋5を、図示の閉じ位置から、下端を中心として前方に倒れた開き位置まで開けることができる。
プリンターケース2の前面における開閉蓋5の右側部分には電源スイッチ7a、紙送りスイッチ7b、複数個の動作状態表示ランプ7cなどが配列されている。プリンターケース2の前面における開閉蓋5の左側部分には、プリンター前後方向に延びる縦長の長方形断面のインクカートリッジ装着部8の装着口8aが開口しており、このインクカートリッジ装着部8にインクカートリッジ9が装着されている。不図示のボタンを操作すると、ロックが解除されてインクカートリッジ9がばね力によって前方に押し出され、インクカートリッジ9を引き抜くことが可能となっている。
図2はインクジェットプリンター1におけるプリンターケース2で覆われているプリンター機構部10を示す概略斜視図である。プリンター機構部10の内部中央にはロール紙収納部が形成されており、開閉蓋5を開けると、このロール紙収納部が前方に開口し、ロール紙の交換などを行うことができる。ロール紙収納部の上側には、印刷領域を規定しているプラテン12がプリンター幅方向に架け渡されている。
プラテン12の上側には、ノズル面を下向きにしたインクジェットヘッド13(液体吐出ヘッド)を搭載したキャリッジ14が配置されている。キャリッジ14は、プリンター幅方向に架け渡したキャリッジガイド軸14aに沿って、プラテン12から右側に外れたホームポジションHP(図2において実線で示す位置)から、プラテン12の左側に外れたアウェイポジションAP(図2において想像線で示す位置)までの間を往復移動する。
インクジェットヘッド13は、第1インクジェットヘッド13A(第1ヘッド)と第2インクジェットヘッド13B(第2ヘッド)を備えており、これらはキャリッジ走査方向に隣接配置された状態でキャリッジ14に搭載されている。図2から分かるように、キャリッジ14がホームポジションHPにある状態では、第1、第2インクジェットヘッド13A、13Bは、共に、プラテン12により規定される印刷領域から右側に外れた位置にある。また、第1インクジェットヘッド13Aは印刷領域の側に位置し、第2インクジェットヘッド13Bはプリンター幅方向の右端側に位置する。
図3は、インクジェットヘッドのノズル面におけるノズルの配列を示す説明図である。第1インクジェットヘッド13Aには、キャリッジ走査方向と直交する方向に沿って配列されたノズル列15A、15B(ノズル群)が設けられている。同様に、第2インクジェットヘッド13Bには、キャリッジ走査方向と直交する方向に沿って配列されたノズル列15C、15D(ノズル群)が設けられている。ノズル列15Aはマゼンダのインクを吐出するノズル群であり、ノズル列15Bはイエローのインクを吐出するノズル群である。また、ノズル列15Cはシアンのインクを吐出するノズル群であり、ノズル列15Dは黒のインクを吐出するノズル群である。
キャリッジ14には、マゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの4色のインクのそれぞれを貯留するサブタンクを備えるダイヤフラムポンプユニット16が搭載されている。ダイヤフラムポンプユニット16の各サブタンクには、可撓性インクチューブ17a〜17dの一端がそれぞれに接続されている。可撓性インクチューブ17a〜17dの他端はインクカートリッジ装着部8の後端側の部位に配置されている上下方向に延びる4本のインク供給路(図示せず)のそれぞれに接続されている。インク供給路のそれぞれはインクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ9の側に連通している。
キャリッジ14がホームポジションHPに戻ると、各吸引用レバー16a〜16dは、プリンターケース2の内壁面によって一端が押圧されて揺動し、これに伴って各吸引用レバー16a〜16dのもう一端に連結されたダイヤフラムが作動して各サブタンクに負圧が形成される。この負圧により、可撓性インクチューブ17a〜17d側から各サブタンク内にインクが吸引される構成となっている。各サブタンク内に貯留されたインクは、その後、第1、第2インクジェットヘッド13A、13Bのインクジェットヘッド内流路に供給される。
(ヘッドメンテナンスユニット)
図4はヘッドメンテンスユニットを示す斜視図であり、ヘッドメンテナンスユニット20(ノズルチェック手段)は、キャリッジ14のホームポジションHPの下側の部位に配置されている。ヘッドメンテナンスユニット20は、全体としてプリンター前後方向に細長い直方体形状をしたユニットケース21を備えている。このユニットケース21の前側部分の上端には吸引用ヘッドキャップ22および保湿用ヘッドキャップ23を備えたヘッドキャップユニット24が配置されている。
吸引用ヘッドキャップ22および保湿用ヘッドキャップ23は、プリンター幅方向、すなわちキャリッジ14の走査方向に隣接配置されており、それぞれ上方に開口している。キャリッジ14がホームポジションHPに位置している状態において、第1インクジェットヘッド13Aのノズル面13aが吸引用ヘッドキャップ22に対峙し、第2インクジェットヘッド13Bのノズル面13bが保湿用ヘッドキャップ23に対峙している。ヘッドキャップユニット24の下側には、これらを昇降させるヘッドキャップ昇降機構(図示せず)が組み込まれている。
また、吸引用ヘッドキャップ22には、チューブポンプ(図示せず)および廃インクチューブ26が接続されている。チューブポンプおよびチューブポンプ駆動用のモーター(図示せず)は、ユニットケース21の後側の部分に組み込まれている。吸引用ヘッドキャップ22内に吐出あるいは吸引された廃インクは、インク吸収材25に保持される。この廃インクは、廃インクチューブ26を通ってインクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ9内の廃インク収納部に回収される。
図5はヘッドメンテナンス動作における各部の位置関係を示す説明図であり、プリンター前面側から見たインクジェットヘッド13(13A、13B)と吸引用ヘッドキャップ22および保湿用ヘッドキャップ23との間の各動作状態での位置関係を示してある。キャリッジ14がホームポジションHPにある状態でヘッドキャップユニット24を上昇させると、図5(a)に示すように、第1インクジェットヘッド13Aのノズル面13aが吸引用ヘッドキャップ22により下側からキャッピングされた状態となる。また、ホームポジションHPからプラテン12上の印刷領域の側にキャリッジ14を所定距離だけ移動させ、第2インクジェットヘッド13Bのノズル面13bが吸引用ヘッドキャップ22に対峙した状態でヘッドキャップユニット24を上昇させると、図5(b)に示すように、第2インクジェットヘッド13Bのノズル面13bが吸引用ヘッドキャップ22によって下側からキャッピングされた状態となる。
ヘッドメンテナンスユニット20は、吐出不良ノズルを解消させるためのクリーニング動作として、ノズル面13aもしくはノズル面13bのいずれか一方をキャッピングした状態において印刷とは無関係にインク液滴を吐出させるフラッシングを行わせることができる。また、この状態でチューブポンプを駆動することにより、キャッピングされたノズル面13aもしくはノズル面13bの各ノズルからインクを吸引して排出させるインク吸引動作を行うことができる。また、ヘッドメンテナンスユニット20のフレームにスライド可能に保持させた図示しないワイパ部材によってノズル面を払拭するワイピング動作を行うことも可能である。
図6は吸引用ヘッドキャップおよびインクジェットヘッドが正対している状態を示す部分断面図である。この図に示すように、吸引用ヘッドキャップ22は上方に開口した矩形断面のものである。吸引用ヘッドキャップ22の底部にはインク吸収材25が保持されており、このインク吸収材25と電気的に導通するように導電材25aが取り付けられている。導電材25aを流れた電気信号は配線などによって取り出され、後述する制御部30(図7参照)に入力される。吸引用ヘッドキャップ22と対峙しているノズル面の各ノズルから帯電したインクを吐出すると、吐出された各インク液滴がインク吸収材25に着弾する際に生じる電流変化の信号を取り出すことができる。ノズルからインクを吐出させたにも関わらず、この信号が所定の閾値以下の場合、ノズルの吐出不良と判断することができる。
このように、導電材25aを流れた電気信号に基づいてノズル面13aもしくはノズル面13bにおける吐出不良ノズルの位置および数を検出するノズルチェックを行うときには、インク吸収材25とノズル面13aもしくはノズル面13bとの隙間が所定の寸法になるように吸引用ヘッドキャップ22を位置決めし、この状態で、第1インクジェットヘッド13Aもしくは第2インクジェットヘッド13Bと吸引用ヘッドキャップ22が所定のしきい値以上の電位差になるように電圧を印加した状態で行う。これにより、インク液滴の吐出状態を精度良く検査することができる。
一方、保湿用ヘッドキャップ23は上方に開口した矩形断面のキャップであるが、その内部にインク吸収材がそなわっておらず、チューブポンプおよび廃インクチューブ26も接続されていない。保湿用ヘッドキャップ23は、キャリッジ14がホームポジションHPにあるときに第2インクジェットヘッド13Bのノズル面13bと対峙し、ヘッドキャップ昇降機構により上昇してノズル面13bを下側からキャッピングする。これにより、当該ノズル面13bを密封して保湿状態に維持することができる。
(制御系)
図7はインクジェットプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。インクジェットプリンター1の制御系は、CPUおよびROM、RAMなどの記憶領域を備えた制御部30(制御手段)を中心に構成されている。制御部30はホスト装置31などと接続されており、ホスト装置31から受信する印刷データやコマンドに基づいてインクジェットプリンター1の各部を制御する。
制御部30は、受信した印刷データに基づいて不図示の記録紙搬送機構を駆動し、ロール紙から繰り出した記録紙をプラテン12の表面に沿って搬送する。そして、この搬送動作と連動してキャリッジ駆動機構14bを駆動してキャリッジ14を走査しながら記録紙に向けて第1、第2インクジェットヘッド13A、13Bからインクを吐出することにより、記録紙への印刷を行う。
また、制御部30は、印刷終了後は、キャリッジ14をホームポジションHPに移動させて待機させる。このとき、制御部30は、吸引用ヘッドキャップ22および保湿用ヘッドキャップ23を上昇させ、第1インクジェットヘッド13Aおよび第2インクジェットヘッド13Bをそれぞれキャッピングした状態で待機させる。
制御部30は、各ノズルの吐出不良を解消するためのクリーニング動作として、上記のフラッシング動作、インク吸引動作、ワイピング動作を適宜組み合わせて行う。また、制御部30は、クリーニング動作を行う前に、各ノズルからのインクの吐出状態を検査するノズルチェックを行い、クリーニング動作の要否を判断する。また、クリーニング動作の後にノズルチェックを行うことにより、クリーニング動作によって吐出不良が回復されたかどうかを確認し、さらにクリーニング動作を続けて行う必要があるかどうかを判断する。制御部30は、ホスト装置31などから送信されたコマンドあるいは印刷データに基づいて、当該コマンドあるいは印刷データにおいて指定されている内容のクリーニング動作およびノズルチェックを実行する。あるいは、予め設定した実施条件を満たした場合に、実施条件に対応する内容のクリーニング動作やノズルチェックを実行する。
また、制御部30は、必要に応じて、インクカートリッジ9に設けられたICチップ(CSIC)から各色のインクについてのインク吐出量の累積値を読み取る。CSICには、インクカートリッジ9の装着時点からの各色のインクについてのインク吐出量の累積値が記録されている。この累積値は、印刷動作やクリーニング動作などのインク吐出動作を行う毎に、各インク吐出動作において吐出されたインク量を加算して更新される。制御部30は、読み取ったインク吐出量に基づき、クリーニング動作あるいはノズルチェックを行うタイミングやその内容を決定することができる。
第1、第2インクジェットヘッド13A、13Bには、吐出するインクの色が異なる4つのノズル群、すなわち、ノズル列15A〜15Dが設けられている。制御部30は、ノズルからのインクの吐出状態を検査するノズルチェックを行う場合に、検査対象のノズルを、上記の4列のノズル列の中からノズル列単位で指定して、吐出するインクの色が同じノズル列毎にノズルチェックを行うことが可能である。
制御部30は、検査対象のノズル列を指定した場合には、指定されたノズル列が設けられているヘッドを選択してキャッピングする。そして、指定されたノズル列から帯電したインクを吐出する一方、指定されたノズル列以外のノズルからはインクを吐出せず、検査対象のノズルのみについて吐出不良ノズルの位置およびその数を検査する。ここで、検査対象のノズル列が一方のヘッドにのみ設けられている場合には、1回のキャッピング動作およびインク吐出動作によってノズルチェックが終了するが、検査対象のノズル列が2つのヘッドに分散していた場合には、キャリッジ14を移動させて2つのヘッドを順次キャッピングし、各ヘッドに設けられている検査対象のノズル列に対して、順次ノズルチェックを行う。
また、制御部30は、ノズルチェックにより検査した吐出不良ノズルの発生状況を、吐出不良ノズル発生履歴として、検査対象のノズル列毎に制御部30における所定の記憶領域に保持しておく。ここで、制御部30が吐出不良ノズル発生履歴として保持するのは、全ノズルを対象としたノズルチェックの検査結果である。保持しておく履歴の回数は、例えば、直近の3回分とすることができるが、2回以下あるいは4回以上に設定してもよい。制御部30は、新たに全ノズル対象のノズルチェックを行った場合には、その時点で最も古い履歴データに最新の検査結果を上書きして、吐出不良ノズル発生履歴を更新する。なお、特定のノズル列のみを検査対象とするノズルチェックの結果についても履歴として保持させるようにしてもよい。この場合には、ノズル列ごとに履歴を更新すればよい。
吐出不良ノズル発生履歴は、ノズル列毎のデータとして保持されている。制御部30は、ノズル列15A〜15Dのそれぞれについて吐出不良ノズルの発生数を検出し、この発生数が予め設定した基準数よりも多いか否かを判定する。そして、この判定結果を履歴データとして保持する。例えば、吐出不良ノズルが5以上のノズル列については、履歴データを「多」とし、吐出不良ノズルが5未満のノズル列については、履歴データを「少」とする。つまり、1回の吐出不良ノズル発生履歴のデータは、マゼンダ、イエロー、シアン、黒の各ノズル列について、吐出不良ノズルの発生数を「多」もしくは「少」で示したものである。
全ノズルを対象とするノズルチェックは、ホスト装置31からのコマンドに基づいて行われる。あるいは、予め設定された実行条件を満たした場合に行われる。全ノズルを対象とするノズルチェックの実行条件としては、印刷などのインク吐出動作が所定時間以上行われていないこと、インクジェットプリンター1の電源が投入されたこと、インクジェットプリンター1に所定の衝撃が発生したこと、インクジェットプリンター1の開閉蓋5を閉じるカバークローズ動作が行われたこと、何らかの理由でクリーニング動作が保留されたこと、などが設定されている。
(列指定ノズルチェック)
本実施形態では、上記のように、検査対象のノズル列を指定してノズルチェックを行うことができるので、ノズルチェックの優先順位あるいは実行条件をノズル列毎に設定し、この優先順位あるいは実行条件に従って各ノズル列のノズルチェックを行うことが可能である。例えば、本実施形態のノズル列15A〜15Dは、吐出されるインクの種類(色)に応じて増粘による吐出不良の発生頻度が異なる。具体的には、マゼンダとシアンのインクを吐出するノズル列15Aおよび15Cが最もノズルが詰まり易く、次にイエローのインクを吐出するノズル列15Bのノズルが詰まり易く、黒インクを吐出するノズル列15Dは最もノズルが詰まりにくい。
そこで、このような吐出不良の発生頻度に応じて、すなわち、吐出されるインクの色に応じて、各ノズル列の実行タイミングやその頻度を設定することにより、各ノズル列について適切なタイミングでノズルチェックを行うことができる。例えば、所定時間以上インクの吐出動作が行われていないことをタイマーにより検出してノズルチェックを行う場合には、タイマーの設定時間をインクの色毎に設定して、詰まりやすいノズル列に対してはノズルチェックの実行頻度を多くすることが考えられる。
また、ノズル列毎にノズルチェックの実行頻度が異なる実行条件としては、特定のノズル列に対するノズルチェックを所定回数行う毎に、他のノズル列に対してノズルチェックを行う実行条件も考えられる。例えば、高い印刷品位が要求される印刷に用いられる可能性が高く、そのため、吐出不良ノズルが少ない状態を維持しておくことが望ましいノズル(黒インク吐出用のノズル列15Dなど)に対するノズルチェックを複数回(例えば、3回)行う毎に、全ノズル列を検査対象とするノズルチェックを行う設定が可能である。
更に、本実施形態では、ノズル列が2つのヘッドに分散して設けられているので、1つのヘッドに設けられているノズル列のみのノズルチェックを行う場合と、2つのヘッドに設けられているノズル列のノズルチェックを行う場合では、ノズルチェックに要する時間が異なる。そこで、1つのヘッドに設けられているノズル列を同一のタイミングで検査すすれば、個別にタイミングを設定する場合に比べて、ノズルチェックに要する時間を短縮し、スループットの低下を抑制できる。すなわち、各ノズル列がどのヘッドに設けられているかを考慮して検査対象のノズル列を決定することにより、ノズルチェックによるスループットの低下を抑制できる。
次に、印刷動作に伴う他の列指定ノズルチェックとして、(1)バーコードを含む印刷動作開始前の黒インク吐出ノズルに対するノズルチェック、(2)印刷終了後、休止状態に入る前のヘッドメンテナンス動作(休止動作)におけるノズルチェック、などがある。以下、図8、図9を参照しながら、これらのノズルチェックについて説明する。
図8はバーコードを含む印刷処理のフローチャートである。制御部30は、ホスト装置31などから印刷データを受信したことに基づき、このフローチャートの処理を開始する。まず、ステップS1において、所定の印刷開始動作を行う。印刷開始動作としては、休止状態からの復帰動作、記録紙の搬送や頭出しを行うための各種の準備動作、あるいは、インクの吐出を開始するための各種の準備動作などが行われる。
続いて、ステップS2において、バーコード印刷に用いられる黒インクを吐出するノズルに対するノズルチェックを行う。制御部30は、受信した印刷データにバーコードが含まれていた場合には、検査対象のノズル列として黒インク吐出用のノズル列15Dを指定する。そして、ノズル列15Dが設けられている第2インクジェットヘッド13Bを吸引用ヘッドキャップ22に正対させる位置までキャリッジ14を移動させて、吸引用ヘッドキャップ22によって第2インクジェットヘッド13Bをキャッピングする。そして、ノズル列15Dの各ノズルから黒インクを吐出して、吐出不良ノズルを検出する。
制御部30は、この黒インク吐出ノズルに対するノズルチェックにおいて、吐出不良ノズルの検出数が基準数以下であった場合には、ステップS3に進む。一方、吐出不良ノズルが基準数よりも多く検出された場合には、自動でノズル列15Dに対してフラッシングやインク吸引動作などのクリーニング動作を行い、必要に応じてノズルチェックを行って、バーコード印刷において要求される高い印刷品位を達成できる程度まで吐出不良ノズルを回復させる。その後、ステップS3に進む。あるいは、吐出不良ノズルが多数検出されたことをホスト装置31に通知してホスト装置31からのコマンドやユーザーによる操作を待つようにしたり、検出された吐出不良ノズルをカバーするような印刷制御を行うこともできる。本実施形態では、このように、吐出不良ノズルが多いと必要な印刷品位が得られない可能性があるノズル列(バーコードを含む印刷では、黒インク用のノズル列15D)に限定してノズルチェックを行うことにより、最小限のインク消費量および処理時間で、必要な印刷品位を確保することができる。よって、印刷時のスループットの低下を抑制できる。
次に、制御部30は、ステップS3において、この時点での各色のインクの吐出量の累積値を、インクカートリッジ9に設けられたCSICから読み取り、読み取った値を所定の記憶領域に保持する。そして、ステップS4において、印刷データに基づいてインクジェットヘッド13および記録紙搬送機構を制御して、印刷動作を行う。続いて、印刷動作が終了すると、制御部30は、次の印刷データを受信していない場合にはステップS5に移行し、インクジェットプリンター1を休止状態に移行させるための休止動作を行う。
図9は、印刷終了後の休止動作のフローチャートである。この休止動作は、バーコードを含む印刷動作の終了後に限らず、任意の印刷動作の終了後に行われるが、ここでは、ステップS4に続いて行われる場合について説明する。制御部30は、ステップS4における印刷動作の終了から3秒以上経過してからステップS51に進み、空吸引を行う。空吸引は、吸引用ヘッドキャップ22の内部を外気に開放した状態でチューブポンプを駆動することにより、吸引用ヘッドキャップ22内に溜まっている廃インクを廃インクチューブ26側に吸引する動作である。
続いて、制御部30は、ステップS52において、印刷終了後の定期クリーニング処理として、ノズル列15A〜15Dの全ノズルからインクを吐出するフラッシング、および、ノズル列15A〜15Dの全ノズルからインクを吸引するインク吸引動作を行う。続いて、制御部30は、ステップS53に進み、この時点での各色のインクの吐出量の累積値を、インクカートリッジ9に設けられたCSICから読み取り、読み取った値を所定の記憶領域に保持する。
次に、ステップS54では、制御部30が保持している3回分の吐出不良ノズル発生履歴に基づき、吐出不良が発生しやすい状態のノズル列が存在するか否かを判断する。具体的には、ノズル列15A〜15Dのそれぞれについての3回分の吐出不良ノズルの発生数の履歴データを参照し、3回とも「多」になっているノズル列があるか否かを判定する。3回とも「多」になっているノズル列が1つでもある場合には(ステップS54:Yes)、ステップS55に進む。ステップS55では、履歴データが3回とも「多」になっているノズル列を全て検査対象のノズル列として指定して、ノズルチェックを行う。あるいは、ステップS55で行うノズルチェックの検査対象として、高品位印刷に用いるノズル群、吐出頻度が少ないノズル群を指定してもよい。
一方、3回とも「多」になっているノズル列が1つもない場合には(ステップS54:No)、ステップS56に進む。ステップS56では、直前の印刷動作(ステップS4)の開始時点から現時点までのインクの吐出量をインクの色毎に算出して、予め設定した閾値よりもインクの吐出量が少ないノズル列があるか否かを判定する。具体的には、ステップS3でCSICから読み取ったインク吐出量の累積値と、ステップS53でCSICから読み取ったインク吐出量の累積値との差分を算出して、この差分が閾値よりも小さいか否かを、ノズル列毎(すなわち、インクの色毎)に判定する。
インク吐出量が閾値よりも小さいノズル列が1つでもある場合(ステップS56:Yes)、ステップS57に進む。ステップS57では、インク吐出量が閾値よりも小さいノズル列を全て検査対象のノズル列として指定して、ノズルチェックを行う。一方、インク吐出量が閾値よりも小さいノズル列が1つもない場合には(ステップS56:No)、ノズルチェックを行わず、ステップS58に進む。ステップS58では、キャリッジ14をホームポジションHPに移動させて停止させ、ノズル面13a、13bをそれぞれ吸引用ヘッドキャップ22と保湿用ヘッドキャップ23でキャッピングした状態にするCRロックセットを行い、休止動作を終了して休止状態に移行する。
また、ステップS55、あるいはステップS57において指定したノズル列に対してノズルチェックを行った後は、ステップS58に進み、休止動作を終了する。なお、ステップS58に進む前に、ノズルチェックの結果に応じた処理や、ヘッドホットエラーの検出などの処理を適宜行っても良い。
以上のように、本実施形態では、直近の3回分の吐出不良ノズルの発生履歴を参照し、全ての回において吐出不良ノズルがいずれも多く発生しているノズル列を、吐出不良が発生しやすいノズル列であると判断している。また、吐出不良ノズルが特に多く発生していないものの、直近の印刷動作におけるインクの吐出量が極端に少ないノズル列がある場合には、このノズル列を、吐出不良が発生しやすいノズル列であると判断している。そして、これらのノズル列を検査対象として指定して、ノズルチェックを行っている。また、直近の3回分の吐出不良ノズルの発生履歴に応じて吐出不良ノズルが発生し易い状況か否かを判断し、発生しやすい状況のときには、高品位印刷用のノズルや吐出量が少ないノズルを検査対象としている。このように、吐出不良が発生しやすいノズル列に限定してノズルチェックを行うことにより、最小限のインク消費量および処理時間で、効率的に吐出不良ノズルを検出することができる。よって、休止動作のスループットの低下を抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、本発明をインクジェットプリンター1のノズルチェック方法に適用した例であったが、本発明は、インク以外の複数種類の液体を複数のノズル群から吐出する他の液体吐出装置にも適用できる。例えば、試薬溶液や液状の試料などを液体吐出ヘッドから吐出するための液体吐出装置、液状塗料や液状材料を液体吐出ヘッドから吐出して印刷により塗布するための液体吐出装置、などにも適用可能である。この場合には、各ノズル群から吐出される液体の種類に応じて、ノズル群毎にノズルチェックのタイミングや実行条件を設定することができる。
1…インクジェットプリンター(液体吐出装置)、2…プリンターケース、3…開口部、4…記録紙排出ガイド、5…開閉蓋、6…記録紙排出口、7a…電源スイッチ、7b…紙送りスイッチ、7c…動作状態表示ランプ、8…インクカートリッジ装着部、8a…装着口、9…インクカートリッジ、10…プリンター機構部、12…プラテン、13…インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)、13A…インクジェットヘッド(第1ヘッド)、13B…インクジェットヘッド(第2ヘッド)、13a、13b…ノズル面、14…キャリッジ、14a…キャリッジガイド軸、14b…キャリッジ駆動機構、15A〜15D…ノズル列(ノズル群)、16…ダイヤフラムポンプユニット、16a〜16d…吸引用レバー、17a〜17d…可撓性インクチューブ、20…ヘッドメンテナンスユニット(ノズルチェック手段)、21…ユニットケース、22…吸引用ヘッドキャップ、23…保湿用ヘッドキャップ、24…ヘッドキャップユニット、25…インク吸収材、25a…導電材、26…廃インクチューブ、30…制御部(制御手段)、31…ホスト装置、AP…アウェイポジション、HP…ホームポジション

Claims (10)

  1. 複数のノズル群を有する液体吐出ヘッドにおけるノズルチェック方法であって、
    ノズルチェックにおける検査対象のノズルを、前記ノズル群を単位として指定し、
    当該指定されているノズル群に対してのみ吐出不良の有無を検査することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  2. 請求項1において、
    前記複数のノズル群のうちの特定のノズル群が、他のノズル群よりもノズルチェックの実行頻度が多くなるように、前記検査対象のノズルを指定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  3. 請求項2において、
    前記特定のノズル群は、高品位印刷に用いるノズル群、吐出不良の発生頻度が高いノズル群、吐出頻度が少ないノズル群の少なくともいずれかであることを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの項において、
    各ノズル群における吐出不良ノズルの検出履歴を記憶しておき、
    直近の所定回数分の検出履歴に基づき、各ノズル群を前記検査対象のノズルとして指定するか否かを決定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの項において、
    前記液体吐出ヘッドの液体吐出動作による各ノズルからの液体吐出量をノズル群単位で積算し、
    直近の液体吐出動作における前記液体吐出量が基準量よりも少ないノズル群を、前記検査対象のノズルとして指定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかの項において、
    前記液体吐出ヘッドは、前記複数のノズル群の一部が設けられた第1ヘッドと、他のノズル群の少なくとも一部が設けられた第2ヘッドを含む複数のヘッドにより構成され、
    各ノズル群が前記複数のヘッドのうちのいずれのヘッドに設けられているかに基づき、前記検査対象のノズルを指定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかの項において、
    前記液体吐出ヘッドはインクジェットヘッドであり、
    各ノズル群は、同一色のインクを吐出するノズルを配列したノズル列によって構成されており、
    前記検査対象のノズルを、各ノズル列から吐出されるインクの色に基づいて指定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  8. 請求項7において、
    前記インクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出して印刷を行い、
    各印刷の終了後に、各印刷におけるインク吐出量をインクの色ごとに積算した積算値を算出し、
    当該積算値が基準量を下回る色のインクを吐出するノズル列を、前記検査対象のノズルとして指定することを特徴とする液体吐出ヘッドのノズルチェック方法。
  9. 複数のノズル群が設けられた液体吐出ヘッドと、
    各ノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
    請求項1ないし6のいずれかの項に記載のノズルチェック方法により、各ノズル群のノズルチェックを行う制御手段とを有することを特徴とする液体吐出装置。
  10. 複数のノズル列が設けられ、各ノズル列が同一色のインクを吐出するノズルによって構成されているインクジェットヘッドと、
    各ノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
    請求項7または8に記載のノズルチェック方法により、各ノズル列のノズルチェックを行う制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンター。
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US11292246B2 (en) 2019-09-24 2022-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image recording apparatus

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