JP2011163592A - 太陽熱受熱器 - Google Patents

太陽熱受熱器 Download PDF

Info

Publication number
JP2011163592A
JP2011163592A JP2010024394A JP2010024394A JP2011163592A JP 2011163592 A JP2011163592 A JP 2011163592A JP 2010024394 A JP2010024394 A JP 2010024394A JP 2010024394 A JP2010024394 A JP 2010024394A JP 2011163592 A JP2011163592 A JP 2011163592A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat receiving
pipe
receiving pipe
receiving tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010024394A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenari Horie
茂斉 堀江
Kenji Shinya
謙治 新屋
Keiji Mizuta
桂司 水田
Ichita Kobayashi
一太 小林
Manabu Maeda
学 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2010024394A priority Critical patent/JP2011163592A/ja
Publication of JP2011163592A publication Critical patent/JP2011163592A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24SSOLAR HEAT COLLECTORS; SOLAR HEAT SYSTEMS
    • F24S20/00Solar heat collectors specially adapted for particular uses or environments
    • F24S20/20Solar heat collectors for receiving concentrated solar energy, e.g. receivers for solar power plants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers

Abstract

【課題】受熱管の表裏面温度差を低減することで、受熱管の強度寿命を向上させることができる。
【解決手段】受熱器は、太陽光が入射する開口部を有するケーシング11と、このケーシング11内にケーシング周方向に配列するとともに内部に熱媒体が流通する複数の受熱管本体23(受熱管20)とを備えている。各受熱管20の内面にはフィン26が設けられ、長さ方向で上側に対して下側ほどフィン26の高さ寸法を大きくして表面積を大きくすることで、入熱量の高い高温部分における受熱管20の表面20aと裏面20bの温度差を低減するようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、太陽熱発電装置のタービンを駆動する流体媒体を昇温するための太陽熱受熱器に関する。
近年、地球温暖化の防止、化石燃料の使用抑制の観点から、二酸化炭素や窒素酸化物などの有害物質の排出が少ない自然エネルギー、資源を再利用するリサイクルエネルギーなどのクリーンエネルギーを利用した発電が注目されている。クリーンエネルギーは、全世界で必要とされる電力エネルギーを上回る量がある。しかしながら、クリーンエネルギーのエネルギー分布は広範囲にわたり、有効エネルギー(外部に取り出して利用可能なエネルギー)が低い。これに起因して、クリーンエネルギーを利用した発電は、電力への変換効率が低く発電コストが高くなるため、十分に普及していない。そこで、発電方式としては、ガスタービン、蒸気タービン及びカスタービンコンバインドサイクル(GTCC)などの発電技術を利用した太陽熱エネルギーによる発電が期待されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、太陽熱エネルギーの利用においては、通常、鏡を用いた集光装置と受熱器の組合せにより集光・集熱を行う。集光装置と受熱器の組合せ方式として、一般的にトラフ集光方式とタワー集光方式という2種類の方式がある。
トラフ集光方式とは、半円筒型のミラー(トラフ)によって太陽光線を反射させ、円筒の中心を通るパイプに集光・集熱し、パイプ内を通る熱媒体の温度を上昇させるものである。しかしながら、トラフ集光方式では、ミラーが太陽光線を追尾するよう向きを変えるものの一軸制御であるため、熱媒体の高い温度上昇を期待することはできない。
これに対して、タワー集光方式とは、地上から立設されたタワー部(支持部)上に集光受熱器を配置するとともに、タワー部の周囲を取り囲むようにヘリオスタット(太陽光集光システム)と呼ばれる集光用の反射光制御鏡を複数配置し、これらヘリオスタットで反射される太陽光線を集光受熱器に導くことで集光・集熱するものである。近年では、発電サイクルの更なる高効率化を図るという観点から、集光受熱器で熱交換される熱媒体について、より高温化が可能なタワー集光方式の発電装置(タワー集光装置)の開発が盛んに行われている。
特許第2951297号公報
しかしながら、従来の受熱器においては、以下のような問題があった。
すなわち、従来のタワー集光装置における熱交換器では、円筒状の断熱容器の内面に配列させた複数の受熱管に流体を流し、それら受熱管の表面に太陽光を照射し入熱することにより流体温度を上昇させているが、この場合、直接太陽光が入射する受熱管の表側の面と壁側に面する裏側の面との温度差が大きくなる。とくに、軸対象にミラーを配列した場合、集光したときにミラーの面積効果で受熱管の入口付近の熱負荷が大きくなり、高温となる。また、昼夜のサイクルや、雲の影響によっても太陽光の照射量の変動によっても、受熱管の表裏面で温度差が生じている。このように高温で且つ温度差の大きな入口付近では、とくに受熱管に熱疲労が発生し易い欠点があり、受熱管の耐久性が要求されており、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、受熱管の表裏面温度差を低減することで、受熱管の強度寿命を向上させることができる太陽熱受熱器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る太陽熱受熱器では、太陽光が入射する開口部を有するケーシングと、ケーシング内にケーシング周方向に配列するとともに内部に熱媒体が流通する複数の受熱管とを備える太陽熱受熱器であって、受熱管は、内面にフィンが設けられ、長さ方向に低温側に対して高温側の表面積が大きく設定されていることを特徴としている。
本発明では、受熱管の内面にフィンを設けて表面積を増加させることで、その部分の内部流体との対流伝熱量を増加させることができる。すなわち、フィンの位置を適宜設定することで、受熱管の対流伝熱量を入熱量分布にしたがって調整することが可能である。これにより、受熱管の入熱量の高い部分における表面(ケーシングの中心軸線側の面)と裏面(ケーシングの内面側の面)との温度差を低減することが可能となり、受熱管の強度寿命を延ばすことができる。
さらに、本発明の受熱管のフィンにあっては、長さ方向に低温側に対して高温側の表面積が大きく設定されているので、入熱量の高い開口部側の高温部分の受熱管の前記表面と裏面の温度差をより確実に低減することができる。
また、フィンを設けることで受熱管の熱交換効率が高くなるので、受熱器のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明に係る太陽熱受熱器では、受熱管は、低温側に対して高温側の肉厚が大きく設定されていることが好ましい。
本発明では、受熱管の肉厚を大きくした部分の断面積が増加するので、その部分の熱伝導伝熱量を増加させることができる。そのため、受熱器の肉厚を変化させることで、受熱管の表裏間の熱伝導伝熱量を入熱量分布にしたがって調整することが可能である。これにより、受熱管の入熱量の高い部分における前記表面と裏面との温度差を低減することが可能となり、受熱管の強度寿命を延ばすことができる。
また、本発明に係る太陽熱受熱器では、フィンは、長さ方向で高さを変化させていることが好ましい。
この場合、受熱管では、上側に対して下側ほどフィンの高さ寸法が大きく設定され表面積が大きくなっているので、とくに入熱量の高い高温部分における受熱管の前記表面と裏面との温度差を低減することができる。
また、本発明に係る太陽熱受熱器では、受熱管は、フィンの高さの異なる短尺の受熱管を長さ方向に連結した構成とされることが好ましい。
本発明では、入熱量の高い開口部側の高温部分にフィンの高さが大きい短尺の受熱管を配置して連結することで、前記高温側で表面積が大きくなることから、受熱管の前記表面と裏面との温度差を低減することができる。そして、短尺の各受熱管に設けられるフィン26自体は各受熱管の長さ方向にわたって同じ高さ寸法となるので、徐々にフィンの高さ寸法を変化させる受熱管構造よりも、製造が容易で安価になる利点がある。
本発明の太陽熱受熱器によれば、長さ方向に低温側に対して高温側の受熱管の内面にフィンを設けて表面積を増加することで、その部分の内部流体との対流伝熱量を増加させることが可能となり、受熱管の入熱量の高い部分における表裏面温度差を低減することができ、受熱管の強度寿命を向上させることができる。したがって、受熱管出口のガス温度の変動が抑えられ、出側の集合ガス温度の安定が図れるので、タービンの運転を安定させることができる。
本発明の第1の実施の形態によるタワー型太陽光集光受熱器を示す図である。 タワー周辺のヘリオスタットの配置構成を示す平面図である。 タワー上部の概略構成を示す模式図であって、(a)はタワー上部の概略構成を示す平面図、(b)はタワー上部の概略構成を示す断面図である。 受熱器の概略構成を示す斜視図である。 図4に示す受熱管の斜視図である。 図3(b)に示すA−A線断面図である。 図6の矢印Bから見た斜視図である。 図7に示す受熱管内のフィン形状を示す図であって、(a)は図6に示すC−C線断面図、(b)はフィンの断面図である。 (a)、(b)は他のフィン形状を示す図であって、図8(a)に対応する図である。 図9(a)に示す受熱管の側断面図である。 第2の実施の形態による受熱管の構造を示す側断面図である。 第3の実施の形態による受熱管の構造を示す側断面図である。
以下、本発明の実施の形態による太陽熱受熱器について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(第1の実施の形態)
図1に示すタワー型太陽光集光受熱器は、受熱器を高いタワーの上に置き、周囲の地上にヘリオスタットと呼ばれる集光用の反射光制御鏡を多数台置き、タワー上部の受熱器に集光させるものである。
図1に示すように、グランドG上にはヘリオスタットフィールド101が設けられている。このヘリオスタットフィールド101上には、太陽光線を反射するための複数のヘリオスタット102が配置されている。また、ヘリスタットフィールド101の中央部には、ヘリオスタット101で導かれた太陽光線を受けるタワー型太陽光集光受熱器100が設けられている。図2に示すように、ヘリオスタット102はタワー型太陽光集光受熱器100の360度全周に配置されている。
タワー型太陽光集光受熱器100は、グランドGに立設されたタワー110と、タワー110上部の収容室120内に設置された受熱器10(太陽熱受熱器)とから構成されている。
タワー110には、複数の補強部材111が設けられている。補強部材111は、タワー110の長手方向に交差して間隔(隣り合う補強部材間の距離)Pを空けて設けられている。間隔Pは、ヘリオスタット102から受熱器10に太陽からの光を入光させる光路となる範囲でタワー110上部(受熱器10の設置された側)に近づくにつれて大きくなっている。これにより、ヘリオスタット102により反射された光が補強部材111に遮られることなくタワー110上部の受熱器10に集光される。なお、補強部材111の配置構造としては、剛性確保の面から例えばトラス構造とするのがよい。
タワー110上部の収容室120は、平面視円形状になっている。
収容室120は、上部収容室121及び下部収容室122の2つの収容室を有する構造となっている。下部収容室122の下面側には、太陽光線を取り込むための開口部122cが設けられている。開口部122cは太陽光線のスポット径に応じて円形状となっている。
図3(a)、(b)に示すように、受熱器10は、円筒形状のケーシング11と、受熱管20とから構成され、下部収容室122内に設けられている。具体的には、受熱器10は下部収容室122の上壁122aに吊り具12を介して固定され、下部収容室122内において上壁122aから吊り下げられる構造となっている。つまり、受熱器10は下部収容室122の内壁と接触しないように、下部収容室122の内壁と離間して配置されている。吊り具12は上壁122aの周方向に複数設けられており、可撓性を有する構造となっている。また、吊り具12はケーシング11を貫通している。これにより、受熱器10内部で熱交換が行われ高温(例えば900℃以上)となった場合、ケーシング11の熱膨張による変形を許容できるようになっている。また、ケーシング11の下面側には、太陽光線を取り込むための開口部11bが設けられている。開口部11bは、前述の開口部122cと同様に、太陽光線のスポット径に応じて円形状となっている。
一方、上部収容室121内には、受熱器10によって加熱された流体(熱媒体)を作動流体として作動するガスタービン30及びガスタービン30の作動エネルギーを電力として取り出す発電機33が配置されている。ガスタービン30は、熱媒体となる流体(例えば大気)を吸入して圧縮し圧縮流体を生成する圧縮機31と、該圧縮機31で圧縮されるとともに受熱器10によって加熱された流体を作動流体として作動するタービン32とを有している。そして、タービン32の回転により生じる運動エネルギーが発電機33によって電気エネルギーに変換され、電力として取り出される。
なお、上部収容室121内には必要に応じて、受熱器10が受けた熱を検知する温度センサー、ガスタービン30を始動させる補助駆動装置、作動流体が受熱器10で加熱される前に作動流体とタービン32の排気との熱交換を行う再生熱交換器、作動流体を補助燃焼してタービン32に流入させる補助燃焼器、発電機33の振動を打ち消す消振器などの装置が配置されていてもよい。このように、タワー110上部に装置を集約して配置することで、設備設置面積を縮小することができる。
また、上部収容室121の側面には、圧縮機31に供給される流体(大気)を取り込むための開口部121bが設けられている。なお、開口部121bは必要に応じてタービン32からの排気を外部に放出するために用いられる。
図3〜図5に示すように、受熱管20は、下部ヘッダー管21と、上部ヘッダー管22と、受熱管本体23と、を有して構成されている。下部ヘッダー管21は、環形状となっておりケーシング11下部に配置されている。具体的には、下部ヘッダー管21はケーシング11の外側に露出され、下部収容室122内の下壁122b近傍に配置されている。
受熱管本体23は、上部ヘッダー管22と下部ヘッダー管21との間に複数設けられており、一端が上部ヘッダー管22に接続され、他端が下部ヘッダー管21に接続されている。これら受熱管本体23は、下部ヘッダー管21から流出した作動流体を上部ヘッダー管21に流出するものである。また、受熱管本体23は、上部ヘッダー管22(下部ヘッダー管21)の周方向に所定の間隔(隙間)を空けて設けられている(図6、図7参照)。受熱管本体23の他端(下端)はケーシング11の外側に露出している。受熱管本体23はケーシング11の長手方向に沿った直線形状となっており、自重による曲げ応力がかからないようになっている。
また、受熱管本体23内を流れる作動流体の流動方向が一方向になるようになっている。
下部ヘッダー管21は、環形状あるいは多角形屈折管となっておりケーシング11下部に配置されている。具体的には、下部ヘッダー管21はケーシング11の外側に露出され、下部収容室122内の下壁122b近傍に配置されている。以上の構成により、受熱管20は、上部ヘッダー管22が下部収容室122内の上壁122aに吊り具12を介して固定され、全体として上壁122aから吊り下げられる構造となっている。
また、下部ヘッダー管21にはL字状の入口配管13が設けられている。この入口配管13と圧縮機31との間には接続配管14が設けられている。接続配管14は、ケーシング11の外側に露出され、下部収容室122の内壁に沿って配置されている。圧縮機31により生成された圧縮流体は、接続配管14及び入口配管13を経由して下部ヘッダー管21に供給されるようになっている。下部ヘッダー管21に供給された圧縮流体は、複数の受熱管本体23及び上部ヘッダー管22を経由する間、開口部11bから入射した太陽光線の熱エネルギーにより加熱される。
図4、図6、および図7に示すように、ケーシング11の内壁面には、太陽熱を吸収する断熱材15が設けられている。断熱材15で吸収した熱により断熱材15内面は温度上昇し、受熱管本体23の背面(太陽光線が直接入射しない側の面)に熱放射し受熱管20の周方向全体が加熱される。また、断熱材15は、受熱管本体23から発せられる輻射熱を受熱管本体23の背面に戻し、受熱管本体23を安定して加熱させている。また、断熱材15は、受熱管本体23及び上部ヘッダー管22から外部に向かう発熱量を低減させている。
一方、上部ヘッダー管22には複数の接続配管24を介して出口配管25が接続されている。複数の接続配管24は、一端が上部ヘッダー管22に接続され、他端が出口配管25に接続され、平面視X字状になっている。出口配管25は上部収容室121内において屈曲して断面視L字状になっており、出口配管25の複数の接続配管24に接続された側と反対の側の端部はタービン32に接続されている。受熱管本体23及び上部ヘッダー管22を通って加熱された圧縮流体は、複数の接続配管24を経由してさらに出口配管25を経由した後、高温高圧の作動流体となりタービン32に供給される。
次に、受熱管本体23の構造について図8乃至図10に基づいて説明する。なお、受熱管本体23は、本発明の受熱管に相当し、符号20を付して以下説明する。
図8、図9に示すように、受熱管20(20A、20B、20C)には、それぞれ内面にフィン26A、26B、26Cが設けられており、図10に示すように受熱管20の長さ方向(矢印X方向)に低温側(上側)に対して高温側(下側)の表面積が大きく設定されている。
フィン形状例として、図8(a)、(b)に示す第1受熱管20Aのフィン26Aは、長さ方向にスパイラル状の凸条が延在する形状となっている。
また、図9(a)および図10に示す第2受熱管20Bのフィン26Bは、長さ方向に沿って凸条が延在する形状となっている。このフィン26Bは、図10に示すように、長さ方向(矢印X方向)で高温側(下側)から低温側(上側)に向かうにしたがって漸次高さ寸法Hが小さくなっている。
さらに、図9(b)に示す第3受熱管20Cのフィン26Cは、周方向に沿って凸条が延在する形状となっている。
上記3例のフィン形状のうち、図9(a)に示す第2フィン26Bの形状が受熱管内の熱媒体の流通方向(受熱管20の長さ方向X)と一致しているので、最も圧損が少なく、熱交換率が高い。一方、図9(b)に示す第3フィン26Cは、表面積は大きくなるが、熱媒体の流通方向を妨げる方向(受熱管の断面方向)にフィン26Cが配置されるので、第1フィン26Aや第2フィン26Bに比べると圧損が大きくなる。
上述した本第1の実施の形態による太陽熱受熱器では、受熱管20の内面にフィン26を設けて表面積を増加させることで、その部分の内部流体との対流伝熱量を増加させることができる。すなわち、フィン26の位置を適宜設定することで、受熱管20の対流伝熱量を入熱量分布にしたがって調整することが可能である。これにより、受熱管20の入熱量の高い部分における表面20a(図6、図7に示すケーシング11の中心軸線側の面)と裏面20b(同じく図6、図7に示すケーシング11の内面11a側の面)との温度差を低減することが可能となり、受熱管20の強度寿命を延ばすことができる。
さらに、本実施の形態の図10に示す第2受熱管20Bでは、上側に対して下側ほどフィン26Bの高さ寸法が大きく設定され表面積が大きくなっているので、とくに入熱量の高い高温部分における受熱管20の表面20aと裏面20bの温度差をより確実に低減することができる。
また、フィン26を設けることで受熱管20の熱交換効率が高くなるので、受熱器10全体をコンパクト化させることが可能となる利点がある。
次に、本発明の太陽熱受熱器による他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
(第2の実施の形態)
図11に示すように、第2の実施の形態による太陽熱受熱器では、受熱管20Dの構造において、低温側(上側、図3(b)に示す上部ヘッダー管22側)に対して高温側(入熱量が高い下側の部分)の肉厚tが大きく設定されている構造となっている。
本構造では、受熱管20の肉厚tを大きくした部分の断面積が増加するので、その部分の熱伝導伝熱量を増加させることができる。すなわち、受熱器20の肉厚tを変化させることで、受熱管20の表裏間の熱伝導伝熱量を入熱量分布にしたがって調整することが可能である。これにより、上述した第1の実施の形態と同様に、受熱管20の入熱量の高い部分における図6、図7に示す表面20aと裏面20bとの温度差を低減することが可能となり、受熱管20の強度寿命を延ばすことができる。
(第3の実施の形態)
図12に示すように、第3の実施の形態による太陽熱受熱器では、受熱管20Eの構造において、フィン26の高さ寸法Hの異なる複数の短尺の受熱管20E、20E、…を長さ方向Xに例えば溶接により連結した構成となっている。すなわち、図12において、下側に位置する受熱管20Eのフィン26Dの高さ寸法H2は、上側に位置する受熱器20Eのフィン26Eの高さ寸法H1より大きくなっている。
本第3の実施の形態では、入熱量の高い開口部側の高温部分にフィン26の高さが大きい短尺の受熱管20Eを配置して連結することで、前記高温側で表面積が大きくなることから、上述した実施の形態と同様に受熱管20の前記表面20aと裏面20bとの温度差を低減することができる。そして、短尺の各受熱管20Eに設けられるフィン26自体は各受熱管20Eの長さ方向にわたって同じ高さ寸法となるので、徐々にフィン26の高さ寸法を変化させる受熱管構造よりも、製造が容易で安価になる利点がある。
以上、本発明による太陽熱受熱器の第1〜第3の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態のフィン26の形状、位置は、受熱管20(受熱管本体23)の管径、長さ寸法、本数、材質などの条件に合わせて適宜設定可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施の形態を適宜組み合わせてもよい。
10 受熱器(太陽熱受熱器)
11 ケーシング
11b 開口部
15 断熱材
20、20A〜20E 受熱管
20a 表面
20b 裏面
23 受熱管本体
26、26A〜26E フィン

Claims (4)

  1. 太陽光が入射する開口部を有するケーシングと、該ケーシング内にケーシング周方向に配列するとともに内部に熱媒体が流通する複数の受熱管とを備える太陽熱受熱器であって、
    前記受熱管は、内面にフィンが設けられ、長さ方向に低温側に対して高温側の表面積が大きく設定されていることを特徴とする太陽熱受熱器。
  2. 前記受熱管は、低温側に対して高温側の肉厚が大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱受熱器。
  3. 前記フィンは、前記長さ方向で高さを変化させていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽熱受熱器。
  4. 前記受熱管は、前記フィンの高さの異なる短尺の受熱管を長さ方向に連結した構成とされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽熱受熱器。
JP2010024394A 2010-02-05 2010-02-05 太陽熱受熱器 Withdrawn JP2011163592A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010024394A JP2011163592A (ja) 2010-02-05 2010-02-05 太陽熱受熱器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010024394A JP2011163592A (ja) 2010-02-05 2010-02-05 太陽熱受熱器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011163592A true JP2011163592A (ja) 2011-08-25

Family

ID=44594499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010024394A Withdrawn JP2011163592A (ja) 2010-02-05 2010-02-05 太陽熱受熱器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011163592A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5145461B2 (ja) 太陽熱受熱器
JP5011462B2 (ja) 太陽光集熱器、太陽光集光用反射装置、太陽光集光システムおよび太陽光エネルギ利用システム
WO2011096339A1 (ja) 太陽熱受熱器
US7836695B2 (en) Solar energy system
WO2011001546A1 (ja) 太陽熱発電システムに係るガスタービンプラント、受熱器、発電装置、太陽光集光システム
JP2011007149A (ja) ガスタービンプラント
JP2014159892A (ja) 太陽熱集熱装置、および、太陽熱発電システム
JP5404374B2 (ja) 太陽光受熱器及び太陽光集光受熱システム
JP2016217223A (ja) 太陽熱ガスタービン発電システム
WO2012073676A1 (ja) 太陽熱受熱器
CN112484324B (zh) 太阳能收集系统及其方法
US9080790B2 (en) Concave receiver for stirling dish and method for manufacturing the same
JP2011163592A (ja) 太陽熱受熱器
JP2011007150A (ja) 受熱器
JP2011163595A (ja) 太陽熱受熱器
JP2007205646A (ja) 太陽熱集熱器およびこれを有する太陽熱利用装置
JP2011220286A (ja) 太陽熱発電システム
US20130213388A1 (en) Coil solar receiver for a stirling disk and method for manufacturing same
JP2013119969A (ja) 太陽熱受熱器、および、太陽熱発電装置
JP2011032902A (ja) 太陽光集光受熱装置
JP2011033242A (ja) 太陽光集光システム
JP2011220557A (ja) 太陽熱受熱器
JP5890067B2 (ja) トラフ型集光器用の吸収構造体
JP2014081186A (ja) 太陽熱集熱方法および太陽熱集熱装置
JP2012117394A (ja) 太陽熱受熱器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130507