JP2011161729A - 偏肉樹脂シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反りや歪みの発生を低減した偏肉樹脂シートの製造方法を提供する。
【解決手段】溶融した樹脂をダイ12から樹脂シート14として押し出す押出工程と、前記押し出した樹脂シート14を、型ローラ16とニップローラ18とで挟圧して偏肉成形しながら冷却して固化する成形冷却工程と、前記型ローラ16より剥離する際、剥離ローラ20から剥離した直後の前記剥離ローラ20と接触していない側の前記樹脂シート14の表面温度を、前記樹脂シート14のガラス転移温度をTgとした時に、Tg−20℃以上Tg+20℃以下となるように温調する剥離工程と、保温部を構成する筐体内を搬送ローラ37で搬送し、前記樹脂シート14の薄肉部から厚肉部の向きに熱風を供給し、前記保温部内を搬送される前記樹脂シート14の表面温度をTg−40℃以上Tg−10℃以下の雰囲気温度で保温して徐冷する徐冷工程とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、偏肉樹脂シートの製造方法に係り、例えば、液晶表示装置のバックライトの導光板や装飾・表示・照明用ディスプレイの導光板などの光学シートとして使用される膜厚に偏りを有する偏肉樹脂シートの製造方法に関する。
従来、熱可塑性樹脂は、様々な形状への加工が容易であり、軽量、耐衝撃性が優れることから、様々な用途に用いられている。このような熱可塑性樹脂シートの製造方法として、例えば、熱可塑性樹脂を押し出し機から押出し、いくつかの挟圧ロールにより挟み込んだ後、内部に移送ロールを有する温度勾配のついた加熱炉を通して熱可塑性樹脂シートを製造する際、上記挟圧ロールから加熱炉までの各工程で、熱可塑性樹脂シートをそれぞれの位置で所望の温度範囲に制御することにより、歪みの小さい平坦な樹脂シートを得るものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
これに対して近年、液晶表示装置のバックライトを構成する導光板として、幅方向の厚み分布が大きい(偏肉となる)偏肉樹脂シートが用いられている。例えば、大画面液晶テレビのような大画面の液晶パネルには、中央部が厚肉で両端が薄肉な蒲鉾状の偏肉樹脂シートで形成された導光板が使用されている。
このような、偏肉樹脂シートの製造方法としては、通常、ダイから押し出した樹脂シートを偏肉成形しながら冷却して固化した後、徐冷することにより製造する方法(押出成形法)が用いられている。
特開平11−320656号公報
しかしながら、上記のような押出成形法により偏肉樹脂シートを製造する過程において、偏肉樹脂シートに反りが発生し、この反りが導光板の光学特性を低下させるという問題がある。
すなわち、上記特許文献1に記載された方法のように、挟圧ロールから加熱炉までの各工程で熱可塑性樹脂シートをそれぞれの位置で所望の温度範囲に制御した場合、平板の樹脂シートなら幅方向で温度分布が均一であるが、偏肉樹脂シートの場合には幅方向で温度分布が大きくなってしまう。従って、樹脂シートを各工程で樹脂シートを所望の温度範囲に制御しても、偏肉樹脂シートの場合には、幅方向の温度分布により反りや歪みが発生してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、偏肉樹脂シートの製造時における反りや歪みの発生を低減することのできる偏肉樹脂シートの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、溶融した樹脂をダイからシート状の樹脂シートとして押し出す押出工程と、前記押し出した樹脂シートを、径の太い部分と径の細い部分とからなる加工形状を有する型ローラと、該型ローラに対向して配置される太さが一様な円柱形状のニップローラとで挟圧して、前記型ローラ表面の加工形状を前記樹脂シートに転写して偏肉成形しながら冷却して固化する成形冷却工程と、前記偏肉成形された樹脂シートを前記型ローラに対向して配置される剥離ローラに巻き掛けることにより前記型ローラより剥離する際、前記剥離ローラから剥離した直後の前記剥離ローラと接触していない側の前記樹脂シートの表面温度を、前記樹脂シートのガラス転移温度をTgとした時に、Tg−20℃以上Tg+20℃以下となるように温調する剥離工程と、前記剥離した樹脂シートを、保温部を構成する筐体内を搬送ローラで搬送し、該搬送される樹脂シートの薄肉部近傍の前記保温部の筐体に、前記保温部の内部に熱風を供給する熱風給気口を配置して、前記樹脂シートの薄肉部から厚肉部の向きに熱風を供給し、前記保温部内を搬送される前記樹脂シートの表面温度をTg−40℃以上Tg−10℃以下の雰囲気温度で保温して前記樹脂シートを徐冷する徐冷工程と、を備えたことを特徴とする偏肉樹脂シートの製造方法を提供する。ここで、「剥離ローラから剥離した直後」とは剥離ローラと接触しなくなった位置のことである。剥離ローラから剥離した直後の樹脂シートの表面温度は、熱電対あるいは放射温度計により測定することができる。また、保温部の樹脂シート表面温度については、保温部の前で熱電対を樹脂シート表面に貼付することにより測定することができる。
請求項1に記載の発明によれば、剥離ローラから樹脂シートが剥離した後、及び保温部において適切に温度制御を行うとともに、保温部で冷却しやすい樹脂シートの薄肉部から厚肉部の向きに熱風を供給するようにしているため、樹脂シート幅方向の温度分布が均一となり、反りや歪みの小さい偏肉樹脂シートを得ることができる。
また、請求項2に示すように、前記徐冷工程において、前記樹脂シートの搬送方向と直交する方向である樹脂シート幅方向の表面温度分布が10℃以内となるように温調することを特徴とする。
また、請求項3に示すように、前記徐冷工程において、前記樹脂シート幅方向の表面温度分布が5℃以内となるように温調することを特徴とする。
このように、樹脂シート幅方向の表面温度分布を制御することにより、樹脂シート幅方向の温度分布が略均一となり、反りや歪みの小さい偏肉樹脂シートを得ることができる。
また、請求項4に示すように、前記剥離工程において、前記樹脂シートが前記剥離ローラから剥離した直後に、前記剥離ローラと接触していない側の前記樹脂シートの表面温度を、Tg−15℃以上Tg+15℃以下となるように温調することを特徴とする。
このように、前記樹脂シートが前記剥離ローラから剥離した直後に、前記剥離ローラと接触していない側の前記樹脂シートの表面温度を、Tg−15℃以上Tg+15℃以下となるように温調することがより好ましい。
また、請求項5に示すように、前記剥離工程において、前記樹脂シートの表面温度の温調を遠赤外線ヒータによって行うことを特徴とする。
これにより、剥離ローラから剥離した直後の樹脂シートの温度分布を略均一にすることができ、反りや歪みの発生を抑制することができる。
また、請求項6に示すように、前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シート幅方向における最厚部と最薄部の厚みの差が0.2mm以上5mm以下であることを特徴とする。
またさらに、請求項7に示すように、前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シート幅方向における最厚部と最薄部の厚みの差が0.2mm以上2mm以下であることを特徴とする。
これにより、高品質の偏肉樹脂シートを得ることができる。
また、請求項8に示すように、前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シートが、幅方向に同じ断面形状が繰り返すように形成され、その繰り返しの周期が200mm以上のピッチを有することを特徴とする。
これにより、品質の揃った偏肉樹脂シートを大量生産することが可能となる。
また、請求項9に示すように、前記徐冷工程において、前記保温部を構成する筐体の少なくとも両側面に、前記樹脂シート搬送路に沿って複数の前記熱風給気口が設けられたことを特徴とする。
これにより、保温部を搬送される樹脂シートの薄肉部である端部側から熱風を当てることができる。
また、請求項10に示すように、前記徐冷工程において、前記保温部の筐体に設けられた熱風給気口に対し、熱風が直接前記樹脂シートに当たらないように、前記熱風給気口の前に板状の部材を配置したことを特徴とする。
これにより、保温部内を搬送される樹脂シート端部に対し、熱風給気口がある部分とない部分とでも、熱風が均等にあたるようにすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、剥離ローラから樹脂シートが剥離した後、及び保温部において適切に温度制御を行うとともに、保温部で樹脂シートの薄肉部から厚肉部の向きに熱風を供給するようにしているため、樹脂シート幅方向の温度分布が均一となり、反りや歪みの小さい偏肉樹脂シートを得ることができる。
偏肉樹脂シートの製造方法の全工程に対応する装置構成図である。 偏肉樹脂シートの反りを示す説明図である。 偏肉樹脂シートの製造ラインの主要部を示す拡大図である。 型ローラの例を示す断面図である。 偏肉樹脂シートの一例を示す幅方向の断面図であり、(a)は、型ローラによって形成された直後の樹脂シートを示し、(b)は、幅方向両端を切断して製品とした樹脂シートを示す。 偏肉樹脂シートの他の例を示す幅方向の断面図であり、(a)は、型ローラによって形成された直後の樹脂シートを示し、(b)は、幅方向両端を切断して製品とした樹脂シートを示す。 図5に示すような樹脂シートに対応する保温部を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図6に示すような樹脂シートに対応する保温部を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 偏肉樹脂シートの反りの測定方法を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る偏肉樹脂シートの製造方法について詳細に説明する。
図1は、偏肉樹脂シートの製造方法の全工程に対応する装置構成図である。
図1に示すように、本実施形態の偏肉樹脂シートの製造装置は、原料工程100、押出工程112、成形冷却工程114、徐冷工程116、測定工程118、ラミネート工程122、裁断・切断工程124及び積載工程126の8つの各工程を実行する装置から構成されている。
原料工程100は、原料の計量や混合を行う工程であり、原料工程100を実行する装置は、原料サイロ128(又は原料タンク)、添加物サイロ130(又は添加物タンク)、自動計量機132及び混合器134を備えている。
原料工程100では、原料サイロ128及び添加物サイロ130から自動計量機132に送られた原料樹脂及び添加物が自動計量され、混合器134で原料樹脂と添加物が所定比率になるように混合される。原料樹脂に添加物として拡散粒子を添加する場合には、原料樹脂に拡散粒子を所定濃度よりも高濃度に添加したマスターペレットを造粒機(図示省略)で製造しておき、拡散粒子が添加されていないベースペレットとを混合器134で所定比率で混合するマスターバッチ方式を好適に用いることができる。拡散粒子以外の添加物を添加する場合も同様である。
原料工程100で適切に計量・混合された原料樹脂は押出工程112に送られる。押出工程112は、溶融した樹脂を連続してシート状(帯状)に押し出す工程である。押出工程112を実行する装置は、ホッパー136、押出機138、定量ポンプ140、供給管142及びダイ12を備えている。
押出工程112では、混合器134で混合された原料樹脂がホッパー136を介して押出機138に投入され、この押出機138により混練りされながら溶融される。押出機138は、単軸式押出機及び多軸式押出機の何れでもよく、押出機138の内部を真空にするベント機能を含むものが好ましい。押出機138で溶融された原料樹脂は、スクリューポンプ又はギアポンプ等の定量ポンプ140により供給管142を介してダイ12(例えばTダイ)に送られる。そして、ダイ12からシート状に押し出された樹脂シート14は次に成形冷却工程114に送られる。
成形冷却工程114は、ダイ12から押し出された樹脂シート14を偏肉成形しながら冷却して固化する工程である。成形冷却工程114を実行する装置は、型ローラ16、ニップローラ18及び剥離ローラ20を備えている。
成形冷却工程114では、ダイ12から押し出された樹脂シート14を、型ローラ16とニップローラ18とでニップして偏肉成形しながら冷却して固化し、固化した樹脂シート14を剥離ローラ20で型ローラ16から剥離する。
成形冷却工程114を経た樹脂シート14は、次に徐冷工程116に送られる。徐冷工程116は、固化した樹脂シート14を徐冷する工程である。徐冷工程116は、保温部(徐冷ゾーン)36において行われる。
徐冷工程(又はアニーリング工程)116は、剥離ローラ20の下流における樹脂シート14の急激な温度変化を防止するために設けられたものである。樹脂シート14に急激な温度変化を生じた場合、例えば樹脂シート14の表面近傍が塑性状態になっているのに、樹脂シート14の内部が弾性状態であり、この部分の硬化による収縮で樹脂シート14の表面形状が悪化する。また、樹脂シート14の表裏面に温度差を生じ、樹脂シート14に反りを生じ易い。
徐冷工程116で冷却された樹脂シート14は、ニップタイプのフィードローラ76により引き取られて、反り測定工程118に送られる。
反り測定工程118は、反り測定器78により、樹脂シート14の反りの所定基準に対する合否を測定する工程である。
ここで、反りを、図2に示すような、蒲鉾形状の樹脂シート14の例で説明すると、例えば、縦600mm×横1100mmに切り出した樹脂シート14の裏面(平坦面側)を平面状の測定基盤80の上面に載置したときに、樹脂シート14と測定基盤80との最大距離Hを反り量という。反り量の所定基準(規格値)は、樹脂シート14の用途及びユーザ側の規格により設定されており、反り測定器78は、この所定基準に対する合否を測定する。
反り測定器78としては、例えば、保温部(徐冷ゾーン)36後の偏肉樹脂シートの表面(外周)を静電センサなどでスキャンさせ、偏肉樹脂シートと静電センサとの距離(形状)を計測して、反り量を換算する方式を好適に用いることができる。
反り測定工程118の下流には、ラミネート工程122、裁断・切断工程124、及びストッカー79を備えた積載工程126が順に設けられている。
ラミネート工程122は、樹脂シート14の表裏面に表面保護用の保護フィルム(ポリエチレン等のフィルム)を貼り付ける工程であり、一対のリール82から巻き戻された保護フィルム84が樹脂シート14を挟み込むように合流され、ニップローラ86を通過することによりラミネートされるようになっている。
裁断・切断工程124は、樹脂シート14の幅方向両端部分(耳部)を切除すると共に樹脂シート14を所定長さに切り揃える工程であり、切断機88及び裁断機90を備えている。切断機88としては、図1に示すように、受け刃88Aと押し当て刃88Bとからなるギロチンタイプの切断機を好適に用いることができるが、これに限定されるものではない。また、裁断機90としては図1に示すように、レーザーカッターあるいは電子ビーム切断機を好適に使用することができるが、これに限定されるものではない。
また、積載工程126は、ストッカー79を備え、裁断・切断された樹脂シート14を積載する工程である。
以上の工程によって偏肉樹脂シートが製造される。
図3に、偏肉樹脂シートの製造ラインの主要部を拡大して示す。図3に示すように、偏肉樹脂シートの製造ラインの主要部は、押出機138(図1参照)によって溶融された原料樹脂をシート状に賦形するためのダイ12と、表面に偏肉形状が形成された型ローラ16、型ローラ16に対向配置されるニップローラ18及び型ローラ16を挟んで180度反対側に型ローラ16と対向して配置される剥離ローラ20とからなる成形冷却工程114と、保温部(徐冷ゾーン)36からなる徐冷工程(又はアニーリング工程)116、フィードローラ76(引取ローラ)を介して保温部36から引き取られた帯状の樹脂シート14を一枚毎のシート状の樹脂シート14に切断する切断機88等で構成される。
なお、図1で説明したように、この他に裁断機90等の装置構成を備えて、切断機88及び裁断機90のそれぞれで、樹脂シート14の幅方向両端部分(耳部)を切除するとともに樹脂シート14を所定長さに切り揃えるようにしてもよい。
図3に示すように、ダイ12は、成形用のニップローラ18と型ローラ16の上方において、やや型ローラ16寄りに配置されている。また、ニップローラ18、型ローラ16及び剥離ローラ20は、図示を省略した駆動装置により所定の周速度で図中に矢印で示す方向に回転駆動される。
なお、ニップローラ18及び剥離ローラ20に対して駆動手段を設けない構成も可能であるが、樹脂シート14の面状(特に裏面)を良好に成形する観点からは、駆動手段によってニップローラ18及び剥離ローラ20を回転駆動する構成の方が好ましい。
このような構成において、ダイ12のリップ口12aから吐出される溶融樹脂は、成形用のニップローラ18と型ローラ16との間でバンク13を形成するとともに、挟圧部15において成形用のニップローラ18と型ローラ16により挟圧される。そして、ニップローラ18と型ローラ16によって偏肉形状が付与された溶融樹脂シート14は、型ローラ16に巻き掛けられた状態で送り出され、剥離ローラ20によって型ローラ16から剥離される。
また、挟圧部15から送られてくる樹脂シート14を加熱し、樹脂シート14の表面温度を所定の温度範囲とするように温度制御する加熱装置17を、樹脂シート14の搬送路に沿って複数設けることが好ましい。図3に示すように、本実施形態では、型ローラ16及び剥離ローラ20の各々に対向する位置にそれぞれ加熱装置17(17A、17B)が設置されている。
また、図3に示すように、剥離ローラ20によって型ローラ16から剥離された樹脂シート14は、保温部(徐冷ゾーン)36に送られる。
保温部(徐冷ゾーン)36は、剥離ローラ20の下流において樹脂シート14を徐々に冷却することにより、樹脂シート14の急激な温度変化を防止し、樹脂シート14に反りが発生するのを抑制するためのものである。保温部36は、その内部に樹脂シート14を搬送する搬送ローラ37を備えるとともに、保温部36内に熱風を供給する複数の熱風給気口を備えている。詳しくは後述するが、熱風給気口からは、樹脂シート14の薄肉部から厚肉部に向けて熱風が供給されるようになっている。
また、ニップローラ18及び剥離ローラ20は、太さが一様な円柱形状を有している一方で、型ローラ16は、その軸方向の中央部が細く両端部が太い、所謂コンケーブ形状を有している。
図4に、このような型ローラ16の一例を示す。この型ローラ16のコンケーブ形状は、樹脂シート14の蒲鉾形状の偏肉形状の反転形状に対応しており、型ローラ16及びニップローラ18により高温の樹脂シート14が挟圧されて蒲鉾形状に成形される。
型ローラ16の材質としては、各種鉄鋼部材、ステンレス鋼、銅、亜鉛、真鍮、これらの金属材料を芯金として表面にゴムライニングしたものや、これらの金属材料にHCrメッキ、Cuメッキ、Niメッキ等のメッキを施したものや、セラミックス及び各種の複合材料を採用することができる。
型ローラ16の表面の逆蒲鉾形状の形成は、ローラ表面の材質にもよるが、一般的にはNC旋盤による切削加工と仕上げバフ加工との組み合わせが好適に用いられる。また、他の公知の加工方法(例えば、研削加工、超音波加工、放電加工等)も採用できる。型ローラ16表面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで0.5μm以下とするのが好ましく、0.2μm以下とするのがより好ましい。型ローラ16は、図示しない駆動手段により、所定の周速度で回転駆動される。
ニップローラ18は、型ローラ16に対向配置され、型ローラ16とで樹脂シート14を挟圧するためのローラである。ニップローラ18の材質としては、型ローラ16と同様に、各種鉄鋼部材、ステンレス鋼、銅、亜鉛、真鍮、これらの金属材料を芯金として表面にゴムライニングしたものや、これらの金属材料にHCrメッキ、Cuメッキ、Niメッキ等のメッキを施したもの、あるいはセラミックス及び各種の複合材料を採用することができる。
ニップローラ18の表面は、鏡面状に加工されていることが好ましく、中心線平均粗さRaで0.5μm以下とするのが好ましく、0.2μm以下とするのがより好ましい。このような平滑な表面とすることにより、成形後の樹脂シート14の裏面を良好な状態にすることができる。また、ニップローラ18は、図示しない駆動手段により所定の周速度で回転駆動される。なお、ニップローラ18に駆動手段を設けない構成も可能であるが、樹脂シート14の裏面を良好な状態にできる点から駆動手段を設けることが好ましい。
また、ニップローラ18には、図示しない加圧手段が設けられており、型ローラ16との間の樹脂シート14を所定の圧力で挟圧できるようになっている。この加圧手段は、いずれも、ニップローラ18と型ローラ16との接触点における法線方向に圧力を印加する構成のもので、モータ駆動手段、エアシリンダ、油圧シリンダ等の公知の各種手段を採用することができる。
ニップローラ18には、挟圧力の反力による撓みが生じにくくなるような構成を採用することもできる。このような構成としては、ニップローラ18の背面側(型ローラ16の反対側)に図示を省略したバックアップローラを設ける構成、クラウン形状(中高形状とする)を採用する構成、ローラの軸方向中央部の剛性が大きくなるような強度分布を付けたローラの構成、及びこれらを組み合わせた構成等を採用することができる。
また、剥離ローラ20は、型ローラ16に対向配置され、樹脂シート14を巻き掛けることにより樹脂シート14を型ローラ16より剥離するためのローラで、型ローラ16の180度下流側に配置される。剥離ローラ20の表面は鏡面状に加工されていることが好ましい。このような表面とすることにより、成型後の樹脂シート14の裏面を良好な状態にできる。そして、剥離ローラ20表面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで0.5μm以下とするのが好ましく、0.2μm以下とするのがより好ましい。剥離ローラ20の材質としては、各種鉄鋼部材、ステンレス鋼、銅、亜鉛、真鍮、これらの金属材料を芯金として、表面にゴムライニングしたもの、これらの金属材料にHCrメッキ、Cuメッキ、Niメッキ等のメッキを施したもの、セラミックス、及び各種の複合材料を採用することができる。剥離ローラ20は、図示しない駆動手段により所定の周速度で図3に矢印で示した方向に回転駆動される。なお、剥離ローラ20に駆動手段を設けない構成も可能であるが、樹脂シート14の裏面を良好な状態にできる点より、駆動手段を設けることが好ましい。
図5に、このような型ローラ16、ニップローラ18及び剥離ローラ20によって形成された偏肉樹脂シート14の一例を、幅方向の断面図で示す。図5(a)は、型ローラ16のコンケーブ形状によって形成された直後の樹脂シート14を示す。これを切断機88によって、図の切断部14a、14bにおいて幅方向両端を切断することで、図5(b)に示すような蒲鉾形状の樹脂シート14が形成される。なお、長さ方向にも所定の長さに切断することにより1枚のシート状の樹脂シート14となる。
また、図4に示したようなコンケーブ形状を軸方向に2つつなげた形状の型ローラによって成形することにより、図6に示すように幅方向に山(凸部)を2つ有する樹脂シート14を形成することができる。図6(a)の樹脂シート14を切断部14c、14d、14e、14fにおいて切断することにより、図6(b)に示すように、幅方向に並んだ、2つの蒲鉾形状の樹脂シート14−1及び14−2を得ることができる。
また、このとき、図6(a)に示すように、断面形状が幅dのピッチの周期性を有する際、このピッチdが200mm以上であることが好ましい。これにより、同じ形状の偏肉樹脂シートを一度に量産することが可能となる。
本実施形態で適用される樹脂材料としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネイト樹脂(PC)、ポリスチレン樹脂(PS)、MS樹脂、AS樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、熱可塑性エラストマー、またはこれらの共重合体、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂に光拡散粒子を含んでもよく、光拡散粒子としては、例えば、シリコーンやシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウムなどの無機粒子や、ポリメチルメタクリレート粒子などが挙げられる。
なお、製品幅における樹脂シート14の最厚部と最薄部の厚み差は、0.2mm以上5m以下であることが好ましく。より好ましくは、0.2mm以上3mm以下であり、特に好ましくは、0.2mm以上2mm以下である。
また、加熱装置17(17A、17B)は、図3に示すように、型ローラ16近傍、剥離ローラ20近傍に設置する。樹脂シート14を加熱する手段としては、温風や遠赤外線ヒータ、近赤外線ヒータなど非接触のものであれば特に限定されないが、加熱効率を考慮すると、遠赤外線ヒータが好ましい。
そして、加熱装置17(17A、17B)は、樹脂シート14が剥離ローラ20から剥離した直後の、剥離ローラ20と接触していない側の樹脂シート14の製品幅における表面温度が、該樹脂シート14のガラス転移温度をTgとした時に、Tg−20℃以上Tg+20℃以下となるように温度制御する。なお、より好ましくは、Tg−15℃以上Tg+15℃以下となるように温度制御する。
また、本実施形態は、剥離ローラ20下流に設けられた保温部36において、温度調整を行い、樹脂シート14の急激な温度変化を防止するとともに、樹脂シート14の幅方向の温度分布を均一とすることで、樹脂シート14における反りの発生を抑制するものである。
この保温部36は、外部から熱風を供給することで温度制御される。このとき、供給される熱風の温度は、放熱を考慮して、保温部36の設定温度よりも高めの温度となっている。また特に、樹脂シート14の冷却しやすい薄肉部から冷却しにくい厚肉部に向かって、熱風が流れるように供給されることが好ましい。これにより、樹脂シート14の幅方向の温度分布をより均一にすることが可能となる。
例えば、図5に示すような断面形状の樹脂シート14の場合には、図7に示すように、保温部36の両側面から熱風を供給して、樹脂シート14の薄い側から熱風を当てるようにする。
すなわち、図7(a)は、保温部36の平面図であり、図7(b)は、保温部36の正面図である。図7(a)の平面図に示すように、保温部36の側面36aには、樹脂シート14の側面に沿って複数(図では2つ)の熱風給気口38が設けられている。また、図7(b)の正面図に示すように、保温部36は、側面36a、上面36b、及び下面36cによって筐体を形成するようになっており、樹脂シート14はこの中を、搬送ローラ37(図3参照)上を搬送され、その厚みの薄い端部に向かって、保温部36を構成する筐体の側面36aに設けられた熱風給気口38から熱風が供給されるようになっている。
また、例えば、図6に示すような断面形状の樹脂シート14の場合には、図8に示すように、保温部36を構成する筐体の両側面及び上下両面から熱風を樹脂シート14の薄い部分に当てるようにする。
すなわち、図8(a)は、保温部36の平面図であり、図8(b)は、保温部36の正面図である。図8(a)、(b)に示すように、保温部36を構成する筐体の側面36aに熱風給気口38を設けるとともに、上面36b及び下面36cにも熱風給気口40を設け、樹脂シート14の薄い端部のみならず、薄い中央部にも上下から熱風を当てるようにしている。
なお、図7、図8に示した例において、樹脂シート14に対して熱風を給気する際、熱風給気口38、40から給気された熱風が樹脂シート14の端部に直接当たらないように、各熱風給気口38、40の前に、少し離して板状の部材(いわゆる邪魔板)を配置して、熱風が一度この板状の部材に当たった後、該板状の部材の周囲から熱風が保温部36内に給気されるようにすることが好ましい。
保温部36では、この樹脂シート14のガラス転移温度をTgとした時、Tg−40℃以上Tg−10℃以下の雰囲気温度で樹脂シート14を保温することで、いわゆるアニールの効果により残留歪みを低減することができ、さらに、ゆっくりと樹脂シート14の温度を下げることで、歪みの発生自体を抑制することもできる。
また、このとき、雰囲気温度が高いほどアニール効果が得られるが、温度が高すぎると樹脂シート14が変形してしまい、また保温後の冷却工程で歪みが発生してしまうため、Tg−40℃以上Tg−10℃以下であることが好ましい。
アニール効果を得るために、保温部36では、樹脂シート14を少なくとも3分以上滞留することが好ましく、5分以上滞留することがさらに好ましい。保温時間が長いほどアニールの効果は得られるが、保温時間を長くするために設備が大きくなると設備コストがかるため、保温時間は効果が得られる最小限の時間であることが好ましい。
また、上述したように、例えば図7に示すように、保温部36の側面36aに設けられた熱風給気口38から樹脂シート14の端部に向かって熱風を吹き付けることで樹脂シート14の幅方向における温度分布が均一となるようにしている。この保温中における樹脂シート14の搬送方向と直交する方向の樹脂シート表面の温度差は10℃以下であることが好ましく、5℃以下であることがより好ましい。
また、保温部36においては、樹脂シート14が高温で変形しやすいため、樹脂シート14を搬送する搬送ローラ37(図3参照)のピッチは500mm以下であることが好ましく、200mm以下であることがさらに好ましい。
また、フィードローラ76(引取ローラ)ドローにより搬送中の樹脂シート14にテンションをかけると残留歪みが発生してしまうため、樹脂シート14の製品幅において、フィードローラ76(引取ローラ)の最外径の周速度Vaと型ローラ16の最外径の周速度Vbの比、Va/Vbを0.98以上1.02以下とすることが好ましく、0.99以上1.01以下とすることがさらに好ましい。
本件発明者は、上述の実施形態に基づいて、以下の実施例及び比較例に記載する条件で偏肉樹脂シートを製造し、偏肉樹脂シートの反りを評価した。なお、偏肉樹脂シートの反りは、図9に示すように、測定対象の偏肉樹脂シート14を直方体形状の定盤50に載せて、反り測定器78(変位測定器)によって当該樹脂シート14の反りの大きさを測定した。変位測定器としては、レーザー変位計が好適に例示されるが、接触式の変位計やその他の変位計を用いてもよい。
(実施例1)
PMMA(旭化成製80NH、ガラス転移温度115℃)を、温度255℃に設定したTダイより押し出し、ニップローラ及び図4に示すよう型ローラ、剥離ローラで成形した後、保温部を経てシート状にし、約30mmずつ両端を切断して、シート幅方向断面形状が図5(b)に示すような、幅595mm、最薄部2.0mm、最厚部3.4mのシートを得た。
ダイのリップ幅は660mmで、リップ開度(リップクリアランス)は4mmであり、幅方向の流量分布は、各位置でのニップローラと型ローラのクリアランス量の略比例するようにチョークバーで調整し、ニップローラ、型ローラ、剥離ローラの表面温度は、それぞれ70℃、75℃、75℃であった。また、ニップローラのローラ径はΦ350mm、剥離ローラのローラ径はΦ500mmであり、ニップローラ、型ローラ、剥離ローラ、フ、1.214m/min.、1.208m/min.で、フィードローラの最外径の周速度Vaと型ローラの最外径の周速度Vbの比Va/Vbは1.002であった。
ニップローラ、型ローラ、剥離ローラは硬質クロムメッキ処理されており、フィードローラの表面材質はEPTゴムであった。
図3に示すように、型ローラ16及び剥離ローラ20と接触している面と反対側のシート面を、シート表面から50mm離れた位置に遠赤外線セラミックヒータを設置し、シートの両端からそれぞれ180mmの範囲を加熱した。このとき、遠赤外線セラミックヒータの表面温度は500℃であり、型ローラ16及び剥離ローラ20と接触中に加熱した。
剥離ローラ20から剥離した直後の、剥離ローラ20と接触していない側の該樹脂シート14の製品幅における表面温度は厚肉部の最大値で130℃、薄肉部の最小値で112℃であった。
保温部36は、熱風で95℃に設定し、樹脂シート14を7分間保温した。図7に示すように、保温部36の熱風給気口38を樹脂シート14薄肉部近傍に配置し、該熱風給気口38と樹脂シート14との距離は100mmであった。保温中の樹脂シート14の搬送方向と直交する方向の樹脂シート14表面の温度差は最大で3℃であった。
切断機88で樹脂シート14を幅方向に切断し、1050mmのシートとし、その後幅が595mmに両耳を切断して所望のサイズの樹脂シートとし、図9に示すように平らな定盤50の上に載せて、レーザー変位計で定盤50からの距離(反り)を測定したところ、最大値は0.1mmであった。
(実施例2)
次に、実施例2として、実施例1と同様の方法で、保温部36において樹脂シート14を5分間保温し、上と同様にして反りを測定したところ、反りの最大値は0.3mmであった。
(比較例1)
また、比較例1として、実施例1と同様の方法で、ニップローラ18、型ローラ16及び剥離ローラ20の表面温度をそれぞれ80℃、80℃及び100℃としたところ、剥離ローラ20から剥離した直後の、剥離ローラ20と接触していない側の該樹脂シート14の製品幅における表面温度は厚肉部の最大値で138℃、薄肉部の最小値で125℃であった。またこの時、上と同様にして反りを測定したところ、反りの最大値は4mmであった。
(比較例2)
また、比較例2として、実施例1と同様の方法で樹脂シート14を製造する際、保温部36で温調をしなかったところ、反りの最大値は8mmであった。
(比較例3)
また、比較例3として、実施例1と同様の方法で、保温部36の温度を遠赤外線ヒータにより制御し、樹脂シート14の下面から50mm離れた位置から該樹脂シート14の温度が95℃になるように加熱したところ、反りの最大値は8mmであった。
(比較例4)
さらに、比較例4として、実施例1と同様の方法で、保温部36の温度を110℃に設定したところ、反りの最大値は4mmであった。
以上の結果を以下のように表1にまとめて示す。
Figure 2011161729
表1に示すように、剥離直後のシート表面温度を最大130℃、最小112℃とし、保温時の雰囲気温度を95℃として、保温部の温度制御方式を熱風給気とした実施例の方が、比較例よりも反りが少ないことがわかる。さらに、実施例の中では、保温時間の長い方が反りが少ない。
また、比較例の中では、温調を行わない場合及び遠赤外線ヒータによる温度制御方式の場合よりも熱風による温度制御の方が反りが少ないことがわかる。しかし、比較例において、熱風による温度制御方式を採用したとしても、剥離直後のシート表面温度及び保温時の雰囲気温度をともに上記実施例のように制御した場合の方がはるかに反りが少ない。このように本実施例は、大きな反り抑制効果を有している。
以上、本発明の偏肉樹脂シートの製造方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
12…ダイ、14…樹脂シート、16…型ローラ、17(17A、17B)…加熱装置、18…ニップローラ、20…剥離ローラ、36…保温部(徐冷ゾーン)、37…搬送ローラ、38、40…熱風給気口、50…定盤、76…フィードローラ(引取ローラ)、88…切断機、90…裁断機、128…原料サイロ、130…添加物サイロ、132…自動計量機、134…混合器、136…ホッパー、138…押出機、140…定量ポンプ、142…供給管

Claims (10)

  1. 溶融した樹脂をダイからシート状の樹脂シートとして押し出す押出工程と、
    前記押し出した樹脂シートを、径の太い部分と径の細い部分とからなる加工形状を有する型ローラと、該型ローラに対向して配置される太さが一様な円柱形状のニップローラとで挟圧して、前記型ローラ表面の加工形状を前記樹脂シートに転写して偏肉成形しながら冷却して固化する成形冷却工程と、
    前記偏肉成形された樹脂シートを前記型ローラに対向して配置される剥離ローラに巻き掛けることにより前記型ローラより剥離する際、前記剥離ローラから剥離した直後の前記剥離ローラと接触していない側の前記樹脂シートの表面温度を、前記樹脂シートのガラス転移温度をTgとした時に、Tg−20℃以上Tg+20℃以下となるように温調する剥離工程と、
    前記剥離した樹脂シートを、保温部を構成する筐体内を搬送ローラで搬送し、該搬送される樹脂シートの薄肉部近傍の前記保温部の筐体に、前記保温部の内部に熱風を供給する熱風給気口を配置して、前記樹脂シートの薄肉部から厚肉部の向きに熱風を供給し、前記保温部内を搬送される前記樹脂シートの表面温度をTg−40℃以上Tg−10℃以下の雰囲気温度で保温して前記樹脂シートを徐冷する徐冷工程と、
    を備えたことを特徴とする偏肉樹脂シートの製造方法。
  2. 前記徐冷工程において、前記樹脂シートの搬送方向と直交する方向である樹脂シート幅方向の表面温度分布が10℃以内となるように温調することを特徴とする請求項1に記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  3. 前記徐冷工程において、前記樹脂シート幅方向の表面温度分布が5℃以内となるように温調することを特徴とする請求項2に記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  4. 前記剥離工程において、前記樹脂シートが前記剥離ローラから剥離した直後に、前記剥離ローラと接触していない側の前記樹脂シートの表面温度を、Tg−15℃以上Tg+15℃以下となるように温調することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  5. 前記剥離工程において、前記樹脂シートの表面温度の温調を遠赤外線ヒータによって行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  6. 前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シート幅方向における最厚部と最薄部の厚みの差が0.2mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  7. 前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シート幅方向における最厚部と最薄部の厚みの差が0.2mm以上2mm以下であることを特徴とする請求項6に記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  8. 前記徐冷工程において、前記保温部を搬送される前記樹脂シートが、幅方向に同じ断面形状が繰り返すように形成され、その繰り返しの周期が200mm以上のピッチを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  9. 前記徐冷工程において、前記保温部を構成する筐体の少なくとも両側面に、前記樹脂シート搬送路に沿って複数の前記熱風給気口が設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
  10. 前記徐冷工程において、前記保温部の筐体に設けられた熱風給気口に対し、熱風が直接前記樹脂シートに当たらないように、前記熱風給気口の前に板状の部材を配置したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の偏肉樹脂シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016214796A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 株式会社クラレ 釘打ち用樹脂シートとその製造方法
JP2018082991A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 株式会社クラレ 釘付き樹脂シートとその製造方法

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