JP2011160869A - 音響療法用ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】音響療法に必要な音波と振動波とを確実に人体へ伝達し、治療効果を固めた音響療法用ベッドを提供する。
【解決手段】ベッド本体100の内側にはバッフル板のサウンドホールを挟んでスピーカが設けられる。バッフル板の上側にはゴムクッション200が配置される。このゴムクッション200は多数の六角形状の孔部によるハニカム構造を有する。サウンドホールを通過する音波はサウンドホールおよひバッフル板の共振効果により振動波が加えられる。音波および振動波を含む音響が人体を振動させるため、人体の体温が上昇する。また音楽によりリラックス効果が与えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピーカを内蔵する音響療法用ベッドに関する。
人間は低体温状態が続くと免疫力と自己治癒力が低下するといわれている。このような低体温は、「ガン」、「ウィルス」、「心の病」など多くの病気の原因になる。換言すれば、体温を高めれば、自らに備わっている免疫力と自己治癒力を活性化することで病気の予防や治癒が可能となる。体温を上げることは安全で効果のある薬ともいえる。
このような体温を高める手段の一つとして音響療法がある。この音響療法の原理は、中枢神経、血液、リンパ液が集まる脊髄や背骨に対して音響を加え、脊髄や背骨を響かせて体温を1〜2度上昇させ、その結果として免疫力と自己治癒力の活性化を図る、というものである。また、このような音響療法では体温上昇に留まらず、音や音楽によるリラックス効果・ヒーリング効果も見込め、この点でも免疫力と自己治癒力を活性化するというものである。
音響療法の根幹をなす重要な原理の一つとしてボーンコンダクション理論がある。ロケット工学の権威として有名な故糸川英夫博士は、音響工学の専門家でもあり、ボーンコンダクション理論は、故糸川英夫博士により提唱された。このようなボーンコンダクション理論については、例えば非特許文献1等にも開示されている。
ボーンコンダクション理論は、故糸川英夫博士の言によれば、「弦楽器や管楽器の演奏者は、ともに二つの音を聴いている。一つは空気中を伝わる”音波”である。ステレオ(レコードやCDの音)は、この世界を追う。もう一つは、ボーンコンダクションと呼ばれ、楽器を持つ手、抱えている身体を通して直接振動として伝わり、骨を通り聴覚系に伝播されるものである。現代のオーディオ・ステレオすべてに欠けているのは、このもう一つのチャネルなのだ。」というものである。
例えば、ヨーロッパの宮廷音楽では、弦楽器からの振動が壁や床を経て人体に伝わる「ボーンコンダクション」が起こり、鼓膜から直接受け止める「音波」と二つがワンセットとなって感動的な空間を創り出していたことが想像できる。現代におけるCD等による”商業音楽”は、音の本質である「ボーンコンダクション」をすべてカットしたピュアな、一見心地よい「音波」だけの音だということができる。「ボーンコンダクション理論」では、音の全体像を「音波」と「ボーンコンダクション」との両面として捉えている。なお、この「ボーンコンダクション」は、振動による波であり、以下の本明細書中では、「音波」に対する概念として「振動波」であるとして説明を行う。
さて、このような音波と振動波については以下のように言うことができる。
(1)音波について
耳で聞く音波は縦波で、空気密度の高い部分と低い部分を伝わり、衝撃波として鼓膜を響かせるが、縦波の音波では背骨や脊髄を震わすことはできず、身体を温めることはできない。スピーカから発生する音波は、縦波であり、スピーカのみでは身体を温めることはできない。
(2)振動波について
一方、振動波は弦の響きに見られる横波が主体であり、この振動波は、背骨・脊髄や身体の水分と共鳴し身体を温める。弦の響きは水が伝える波状の横波であり、身体を温めるためには横波が必要である。
なお、振動波のみでは音波による音楽等が含まれないこととなり、音波と振動波とが両方必要である。
このように音響療法でいうところの音響は音波および振動波が含まれている必要があり、特にこの振動波の波動により脊髄や背骨を震わせて体温を上げる点が重要である。音響療法を行う場合、専用の音響療法用ベッドの上に人体を寝かせ、音響を人体に加えることにより治療を行うことが多い。
このような音響療法用ベッドに関連する従来技術として、例えば、特許文献1(特開2006−43361号公報,発明の名称:体感音響ベッドパッドおよびその使用方法)に記載された発明が知られている。特許文献1に開示された従来技術は、リラックス効果を得るためのものであるが、低周波発振器を備えた体感音響マットにおいて、体感音響マットを振動伝播マットと自由振動マットとの2層構造とし、かつ低周波発振器を振動伝播マットに固定したものである。これにより、ベッドパッドとしての寝心地感を損なうことなく、低周波発振器の振動を効率的に人体に伝える体感音響ベッドパッドとしている。
また、音響療法用ベッドに関連する他の従来技術として、例えば、特許文献2(特開2006−50509号公報,発明の名称:スピーカー付きベッドパッド)に記載された発明が知られている。特許文献2に開示された従来技術も、リラックス効果を得るためのものであるが、スピーカーを備えたスピーカー付きベッドパッドにおいて、スピーカーがその音響発生面を上向きにしてベッドパッドに埋め込んだものである。これにより、ベッドに寝ながら安全に音楽を楽しめるスピーカー付きベッドパッドとしている。
そして、音響療法用ベッドに係る従来技術として、例えば、特許文献3(特開2000−233025号公報,発明の名称:スピーカーおよび振動発生器を備えたベッド用マットまたは敷きふとん)に記載された発明が知られている。特許文献3に開示された従来技術は、末梢神経の刺激を図る点で音響療法に類するものであり、ベッド上に装置されるベッド用マットの頭側の左・右両側部に高周波帯の音を再生するLチャンネルスピーカーとRチャンネルスピーカーを内設すると共に、ベッド用マットの足下部および/または両側部に1個または複数個の低周波帯の音を振動として再生する振動発生器を内設したものである。これにより、ベッド上に仰臥する人に対して、スピーカーにより高周波帯の音楽や音を再生して聴取させると共に、前記スピーカーで再生できない低周波帯の音を振動発生器で振動として再生し、末梢神経を刺激して体で感じさせてリラックス効果を与えるとしている。
特開2006−43361号公報(図1,図2) 特開2006−50509号公報(図1) 特開2000−233025号公報(図1)
糸川英夫、大濱純三、松下和弘著、「音楽療法最前線増補版」、人間と歴史社、1996年12月
従来技術は音響療法として期待される効果が見込みにくい点で難があるものであった。
特許文献1では低周波の振動波を自由振動マットを通じて人体に伝達するというものであるが、自由振動マットや体感音響マットの存在により振動波が減衰されるため、十分な振動波を得られない点で問題があった。また、外部に露出する低周波発信器に人が直接触れるおそれがあり、破壊等のおそれがあることからも好ましいものではなかった。
また、特許文献2ではスピーカと低周波発信器とを備えるがスピーカは頭から離れた位置に配置されていて音楽は聞こえるが音響による振動を伝達するものではなく、また、低周波発信器からの低周波をベッドパッドを通じて人体に伝達するがベッドパッドにより低周波による振動波が減衰されるというものであり、音響による振動を人体へ直接伝達するものではなかった。
また、特許文献3ではスピーカをベッド用マット内に配置し、スピーカからの音をベッド用マットを通じて人体に伝達するというものであり、ベッド用マットにより音響による振動波が減衰されるというものであり、音響による振動を人体へ直接伝達するものではなかった。
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、音響療法に必要な音波と振動波を確実に人体へ伝達し、治療効果を固めた音響療法用ベッドを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明の音響療法用ベッドは、
上面にバッフル板を有するベッド本体と、
バッフル板に設けられるサウンドホールと、
バッフル板を挟んでサウンドホールの下側かつベッド本体の内側に設けられるスピーカと、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る発明の音響療法用ベッドは、
請求項1に記載の音響療法用ベッドにおいて、
前記サウンドホールおよび前記スピーカは直線状となるように複数配置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る発明の音響療法用ベッドは、
請求項2に記載の音響療法用ベッドにおいて、
前記ベッド本体は4個の分割体を組み合わせて形成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る発明の音響療法用ベッドは、
請求項3に記載の音響療法用ベッドにおいて、
前記サウンドホールは4個の分割体が接する交点に近接するように一列で設けられており、4個の分割体の組み付け時に二列のサウンドホールが中寄りに形成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る発明の音響療法用ベッドは、
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の音響療法用ベッドにおいて、
多数の孔部が設けられ、前記バッフル板の上側に配置されるゴムパッドを備え、
このゴムパッドは、バッフル板のサウンドホールからの音を多数の孔部を通じて通過させて人体を直接振動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る発明の音響療法用ベッドは、
請求項5に記載の音響療法用ベッドにおいて、
前記ゴムパッドの孔部を六角形状とし、ハニカム構造(六角形多孔式拡張性構造)のゴムパッドとすることを特徴とする。
以上のような本発明によれば、音響療法に必要な音波と振動波とを確実に人体へ伝達し、治療効果を固めた音響療法用ベッドを提供することができる。
本発明を実施するための形態の音響療法用ベッドの斜視外観図である。 ゴムパッドを取り去った音響療法用ベッドの斜視外観図である。 本発明を実施するための形態の音響療法用ベッドの内部構造図である。 本発明を実施するための形態の音響療法用ベッドの第1のサウンドホールの説明図である。 本発明を実施するための形態の音響療法用ベッドの第2のサウンドホールの説明図である。 分割パッドの説明図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は側面図である。
続いて、本発明を実施するための形態について図を参照しつつ以下に説明する。音響療法用ベッド1は、図1で示すような外観を有するものであり、ベッド本体100、ゴムパッド200を備える。ベッド本体100の上側にゴムパッド200が設けられる。
ベッド本体100は、図2で示すように、4個の分割体11,12,13,14を組み合わせたものであり、これらを組み合わせて一個のベッド本体100を形成する。この分割体11,12,13,14は完全密閉ボックス構造のスピーカーボックスを構成する。特に分割体11,12,13,14を組み合わせる構成とすることで部屋内への運び込みを容易にする等各種利点がある。
4個の分割体11,12,13,14はそれぞれバッフル板21,22,23,24を有する。バッフル板21,22,23,24には内側にスピーカが直接取り付けられる板であり、後述するような共振作用を有する。バッフル板21,22,23,24の下側かつ分割体11,12,13,14の内側には図3で示すようにスピーカ41,42,43,44が設けられている。
サウンドホール31、32、33、34は、4個のバッフル板21,22,23,24がそれぞれ有する。図1からも明らかなようにそれぞれサウンドホール32、33、34が直線状となるように複数個が中央側に寄せて配置されている。サウンドホール31、32、33、34はそれぞれ4個の分割体が接する交点に近接するように一列で設けられている。
サウンドホール31は更に図4で示すような二個の第1のサウンドホール31aおよび図5で示すような二個の第2のサウンドホール31bにより構成される。他のサウンドホール32、33、34でも同様に二個の第1のサウンドホール32a,33a,34aおよび二個の第2のサウンドホール32b,33b,34bを備える。このような構成であるため、サウンドホール31を説明することとし他のサウンドホール32、33、34は同じ構成であるとして重複する説明を省略する。
第1のサウンドホール31aおよび第2のサウンドホール31bは、ピアノ、バイオリン、コントラバス、ギターなどの弦楽器のアコースティック構造に基づいた幾何学模様の孔を組み合わせた構造により形成されている。例えばバイオリンのf字孔などの響口が採用されているなど、孔の形状として突端を有して響きやすくなるようにしている。これら孔は弦楽器を基にエレキギターのソリッドボディーの振動形態や大型ギターアンプのスピーカーボックス設計に生かされている振動エネルギー伝達技術が利用されている。第1のサウンドホール31aおよび第2のサウンドホール31bは、コンピュータ制御によりレーザ光線加工を行って形成される。
スピーカ41,42,43,44は、図3で示すように、第1のサウンドホール31a,32a,33a,34aおよび第2のサウンドホール31b,32b,33b,34bの下側にそれぞれ設けられる。スピーカ41,42,43,44は、例えば、フルレンジ、ウーファ、スコーカ、ツィータ、スーパーツィータ等適宜採用することができるが、本形態では、例えば第1のサウンドホール31a,32a,33a,34aおよび第2のサウンドホール31b,32b,33b,34bを何れもフルレンジとする。スピーカ41,42,43,44は、音楽信号を増幅する専用の外部アンプ(図示せず)に接続されている。
ゴムパッド200は、シリコーンゴム製であり、図6で示すような分割パッド51を上下左右に多数組合せてシート状に形成するものである。特にハニカム構造(六角形多孔式拡張性構造)であって詳しくは図6で示すように六角形状の多数の孔部52を備えるものである。六角形状の孔部52は上下と左右とでは形状が異なるため、分割パッド51の左右側連結部と上下側連結部とで異なる連結部を採用している。多数の分割パッド51が上下左右で連結形成されたこのようなゴムパッド200は、バッフル板21,22,23,24からの音響振動を多数の孔部52を通じて遮蔽箇所を少なくした状態で通過させて人体を直接振動させるものである。
続いて、この音響療法用ベッドを用いる治療時の動作について説明する。
音響療法用ベッド1は、特に分割体11,12,13,14を4個組み合わせて人体が載置できるような十分な大きさを確保してる。分割体11,12,13,14を4個組み合わせたとき、音響療法用ベッド1には左右に8個ずつ縦に二列並んでいるトーンゾイレ方式によるスピーカ41,42,43,44が中央寄りで構成される。人体とバッフル板21,22,23,24との間にゴムパッド200が位置する。このゴムパッド200は、六角形多孔式拡張性構造による適度な柔軟性を持つ。
人体を寝かせて音響療法用ベッド1を動作させて音楽を流すと、トーンゾイレ方式により並べられた16個のスピーカ41,42,43,44は縦波による音波を発生させる。この16個のスピーカーが全く同じ位相関係で同時に動作することは個々のスピーカ41,42,43,44のf(最低域再生周波数)の拡大を可能とし、さらに完全密閉ボックス構造であるスピーカ41,42,43,44の前後運動の際に生じるボックス内の空気の圧力変化によりエアダンプ効果を起こし、ピアニシモからフォルテシモまで素早い立ち上がりで安定した音場再生を行う。
このようにしてスピーカ41,42,43,44から音波が出力される。サウンドホール21,22,23,24は、スピーカ40から発せられる音波を通過させて伝達し、空気流動の効率よい伝達を実現する。
また、スピーカ41,42,43,44の音波は、バッフル板11,12,13,14のサウンドホール21,22,23,24での共振により振動波が加えられて出力されることとなる。そして、ゴムパッド200の孔52を通じて音波および振動波を含む音が人体に直接当てられる。このゴムパッド200では遮蔽する箇所を大幅に減らしており、この点で効果を高めている。また、ゴムパッド200自体でも弾性により振動波が伝播して、人体の特に脊髄や背骨を振動により刺激する。
それはグランドピアノの上に横になった状態やギターやチェロ、コントラバスの胴体に身体を密着させて演奏を聞く状況とよく似ている。プロの演奏家達がステージ上で体感している音に近い共振状況を作りだす。身体のあらゆる部分に共振を起こす音場を発生させ、骨格全体および各臓器など人体各部へ共鳴を起こさせる。
また、スピーカ41,42,43,44は先に図3を用いて説明したようにバッフル板11,12,13,14に直接取り付けられている。つまり、スピーカ41,42,43,44から人体までは近接して配置されている。音圧は距離の二乗に反比例して減衰するため近距離ほど効率が良い。例えばヘッドフォンが数ミリワットの出力で大音響を体感できることからも明らかである。つまり、距離が近いため小さな音でも十分な音波および振動波を含む音を人体に当てることができる。
また、本発明の音響療法用ベッド1では広い周波数帯域での居心地良い音場空間を提供する。人体は血液、各種体液、骨、筋肉、脂肪、消化や分解で生じるガス等、密度の異なる多種多様な素材でできているばかりかそれらは互いに複雑に影響しあい時間の経過とともに変化し続けているのでそれぞれが共振しやすい周波数帯域を選別することは不可能であるが、上記のように広い周波数帯域とすればおのおの共振する周波数が含まれており、効率良い音療法の効果を期待できる。
また、スピーカ41,42,43,44から発せられる音楽(例えば優れたホールでのクラシック音楽の演奏等)や音(例えば、人間が心地よく感ずる自然界の川のせせらぎや波の音、鳥のさえずりなど)によりヒーリング効果・リラックス効果を高める。音楽が病人の心を癒すことは古くから知られているが、近年、現代病ともいわれるストレスや頭痛、肩こり、精神病などの治療においても音楽がよい影響をもたらす。人に本来備わっている、自らの心と体を健康に保とうとする力「自然治癒力」を高め、ストレス等からくる身体の不調を自ら解消できる力を増大させる。
このように本発明の音響療法用ベッド1では音楽を流し、加えて音楽に含まれる音波および振動波を直接人体に当てており、これら両方の作用により、音響療法用ベッド1上にいる人に対してリラックス効果および治療効果を与えることができる。
また、スピーカはバッフル板の内側にあるため誤ってスピーカに触れるようなことはなく、人は安心して横になる(場合によっては眠る)ことができ、この点でもリラックス効果は高い。
なお、ゴムパッド200を取り去って使用しても本発明の効果が見込めるが、上記したような特有の利点を有するゴムパッド200の存在により治療効果を高めることができるため、ゴムパッド200の使用が好ましい。
続いて各種の検証について説明する。
音響療法を受けた前後でそれぞれサーモグラフィー検査(検体:男性)を行い、両者の結果比較を行った。音楽を1時間聴く音響療法を受けた後では、体の温度が上昇しており、身体を温める効果が見込める。体温の上昇により臓器を活性させ、血液を温め、血流を改善し、体温を上昇させる。このように音楽によるリラックス効果とともに体温上昇による治療効果が見込める。
また、音響療法を受けた前後でそれぞれ血流を計測し、両者の結果比較を行った。音響療法を受けた後では、血流が増加しており、血流の改善が見込める。血流の改善により痛風や糖尿病、女性特有の疾患等の予防が見込める。
また、音響療法を受けた前後でNK細胞の数を計測し、両者の結果比較を行った。音響療法を受けた後では、NK細胞が増加する。NK細胞(natural killer)は癌(ガン)細胞を殺す性質を有しており、このNK細胞を活性させ、ガン細胞を抑制したり、死滅させることができる。つまり、人間が本来持っている自然治癒力を蘇らせることができ、免疫力を高める。
以上本発明について説明した。
本発明による音響療法用ベッドでは、音楽の波動のエネルギーにより脊髄を軸として全身を発熱させ、血液と血管を温め、血流を活性させる。血液は、体内に張り巡らされた血管を循環しながら「栄養」、「酸素」、「熱」を運んで私たちの生命を維持するものであり、音響療法の血流活性効果により全ての細胞に「栄養」、「酸素」、「熱」を活発に送り届けることができるようになる。
また、音響療法ベッドでは、細動脈を音響でマッサージして活性化し、血液機能を高める。人間は細動脈を収縮させ、血液と血圧をコントロールしているが、音楽の波動によるエネルギーは、血管内皮細胞を刺激し、血管を活性させる。また、脊髄の深部を震わす熱エネルギーは造血機能を高める。
また、音響療法用ベッドでは、東洋医学でも治療効果の高い経脈、ツボ、脊髄を中心に、脊髄に沿って16個のスピーカーを配置して、効率よく音楽の振動波エネルギーを放射する。脊髄は血液、神経、リンパ球が集まる急所である。また、臓器のツボは背中に集中している。これら経脈、ツボ、脊髄に対して音楽の響きを浸透・吸収させ、細胞、血液、リンパ液、神経を温め、身体の病状を改善し回復させる。体内の深部に届く波動熱は、各臓器を温め活性させて機能を高める。振動エネルギーは、細胞、リンパ液、中枢神経、血液を温め、対応を上昇させることで免疫力と自己治癒力を高める。これにより、病気にかかりにくい体質にする。また、音楽の響きが骨盤を温め、心地よくなりリラックス効果を高める。
本発明は、音波のみならず振動波を伝えるようにして治療効果を高める音響療法用ベッドであり、特に音響療法に適用することができる。
1:音響療法用ベッド
100:ベッド本体
11,12,13,14:分割体
21,22,23,24:バッフル板
31,32,33,34:サウンドホール
31a,32a,33a,34a:第1のサウンドホール
31b,32b,33b,34b:第2のサウンドホール
41,42,43,44:スピーカ
200:ゴムパッド
51:孔部
52:分割パッド

Claims (6)

  1. 上面にバッフル板を有するベッド本体と、
    バッフル板に設けられるサウンドホールと、
    バッフル板を挟んでサウンドホールの下側かつベッド本体の内側に設けられるスピーカと、
    を備えることを特徴とする音響療法用ベッド。
  2. 請求項1に記載の音響療法用ベッドにおいて、
    前記サウンドホールおよび前記スピーカは直線状となるように複数配置されることを特徴とする音響療法用ベッド。
  3. 請求項2に記載の音響療法用ベッドにおいて、
    前記ベッド本体は4個の分割体を組み合わせて形成されることを特徴とする音響療法用ベッド。
  4. 請求項3に記載の音響療法用ベッドにおいて、
    前記サウンドホールは4個の分割体が接する交点に近接するように一列で設けられており、4個の分割体の組み付け時に二列のサウンドホールが中寄りに形成されることを特徴とする音響療法用ベッド。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の音響療法用ベッドにおいて、
    多数の孔部が設けられており、前記バッフル板の上側に配置されるゴムパッドを備え、
    このゴムパッドは、バッフル板のサウンドホールからの音を多数の孔部を通じて通過させて人体を直接振動させることを特徴とする音響療法用ベッド。
  6. 請求項5に記載の音響療法用ベッドにおいて、
    前記ゴムパッドの孔部を六角形状とし、ハニカム構造(六角形多孔式拡張性構造)のゴムパッドとすることを特徴とする音響療法用ベッド。
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