JP2011159525A - 薄型キーパッド - Google Patents
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Abstract
【課題】
各キー間隔の均一化を図るとともに、各キーの押込みを容易にする。
【解決手段】
本発明は、樹脂製若しくはエラストマー製の弾性シートと、その弾性シートの上方に固定されるキーシート10の一部である2以上のキー12と、キーシート10の一部であって、2以上のキー12の周囲に配置されるフレーム11とを備え、フレーム11の少なくとも一辺と当該一辺と対向して近接する近接キー12’との間を、1若しくは2以上の連結部15にて連結する薄型キーパッド1に関する。
【選択図】図3
各キー間隔の均一化を図るとともに、各キーの押込みを容易にする。
【解決手段】
本発明は、樹脂製若しくはエラストマー製の弾性シートと、その弾性シートの上方に固定されるキーシート10の一部である2以上のキー12と、キーシート10の一部であって、2以上のキー12の周囲に配置されるフレーム11とを備え、フレーム11の少なくとも一辺と当該一辺と対向して近接する近接キー12’との間を、1若しくは2以上の連結部15にて連結する薄型キーパッド1に関する。
【選択図】図3
Description
本発明は、薄型キーパッドに関するものである。
近年の電子機器の市場において、携帯電話、モバイルPC、テレビのリモートコントローラ等の電子機器の薄型化および小型化が強く求められている。このため、当該電子機器に組み込まれるキーパッドにも、その薄型化と、キー間隔の狭小化とが求められている。
しかし、キーの厚さが小さくなると、熱可塑性樹脂を用いた射出成形では、溶融した樹脂の粘度が高いので、金型の形状を正確に転写した凹凸を形成することが難しくなる。溶融した樹脂の温度を上げてその粘度を低下させることも考えられるが、そうすると樹脂中に泡が生成しやすくなり、成形したキーパッド中に気泡が形成される危険性が高くなる。このため、温度を上げることなく金型の形状を正確に転写しやすい光硬化性樹脂を用いる方法が知られている(特許文献1を参照)。
光硬化性樹脂を硬化させて成形したキーパッドから、各キーを分離する方法としては、各キーの周囲に刃を当てて打ち抜く手法に加え、各キーの周囲をレーザーにてカットする手法もある。レーザーのビーム径は数十〜数百ミクロンに絞ることができるので、1mm以下のキー間隔が求められるキーパッドであっても容易に製造することができる。
しかし、いずれのカット手法を用いたとしても、各キーの全周囲をカットすると次のような問題が生じる場合がある。図14は、キーパッド製造途中の成形体の平面図および右側面図を示す。この成形体110は、光硬化性樹脂から成り、裏側にフィルム120を備える。成形体110を製造する際に、未硬化状態の光硬化性樹脂の一面側にフィルム120を貼り、その状態にて光照射を行い、未硬化状態の光硬化性樹脂を硬化させる。フィルム120は、各キーを個々に分離せずにそれらの配置状態を保持した状態でキーパッドを製造するために用いられる。成形体110は、外周にフレーム111を備えるとともに、フレーム111の内側に多くのキー112を備える。各キー112の周囲には、フィルム120側に向かって窪む溝113が形成されている。硬化の際、光硬化性樹脂は成形体110の中央に向かって収縮しようとする。この際、フィルム120は、その形状を保ち成形体110の当該収縮を抑制するものの完全に抑制しきれず、フレーム111および各キー112は、成形体110の中央に向かう応力を残しつつ中央に僅かに寄った状態になる。
図15は、図14に示す成形体の溝にレーザーの焦点を絞り、溝に沿って各キーをカットしたときの理想の形態を示す平面図および右側面図である。また、図16は、図14に示す成形体の溝にレーザーの焦点を絞り、溝に沿って各キーをカットしたときの実際の形態を示す平面図および右側面図である。
フィルム120付きの成形体110の変形を矯正させた状態でカット用の治具にセットして各キー112をフィルム120ごと分離したとき、図15に示すように、成形体110が変形せずに、各キー112の周囲に略等幅の分離溝114が形成されるのが理想である。しかし、実際には、フィルム120によって抑えられていた応力が開放され、フレーム111および各キー112は、成形体110の中央に向かってわずかに変形し、硬化時の収縮した状態に戻る。特に、成形体110の長さ方向のフレーム111は、当該長さ方向の略中央部分から成形体110の中央に向かう力Fを受けて反りやすい。この結果、成形体110は、図16に示すように、成形体110の長さ方向のフレーム111が二点鎖線から成形体110の中央に向かってへこんだ形状となる。このような変形が生じると、各キー112の周囲の分離溝114は不均一な幅となり、各キー112同士が接触する箇所も生じ得る。特に、フレーム111の各辺と当該各辺に近接するキー112とが接触しやすい。
このような成形体110の変形を防止するだけであれば、各キー112の全周をフィルム120ごと完全に分離することなく、図14に示す溝113をできるだけ薄くするように成形する方法も考えられる。しかし、かかる方法を用いると、各キー112がその底面で互いに連結されているので、押込みにくくなる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、各キー間隔の均一化を図るとともに、各キーの押込みを容易にすることを目的とする。
上記目的を解決するための本発明の一形態は、樹脂製若しくはエラストマー製の弾性シートと、弾性シートの上方に固定されるキーシートの一部である2以上のキーと、キーシートの一部であって、2以上のキーの周囲に配置されるフレームとを備え、フレームの少なくとも一辺と当該一辺と対向して近接する近接キーとの間を、1若しくは2以上の連結部にて連結する薄型キーパッドである。
本発明の別の形態は、フレームの少なくとも一辺と、当該一辺の長さ方向略中央に配置される近接キーである中央近接キーとの間を、当該中央近接キー当たり1または2以上の連結部にて連結する薄型キーパッドである。
本発明の別の形態は、フレームの少なくとも一辺と、中央近接キーと隣り合う他の近接キーとの間を、当該他の近接キー当たり1または2以上の連結部にて、さらに連結する薄型キーパッドである。
本発明の別の形態は、フレームの少なくとも一辺と、当該一辺と近接する全ての近接キーとの間を、各近接キー当たり2以上の連結部にて連結する薄型キーパッドである。
本発明の別の形態は、キーと弾性シートとの間にフィルムを備える薄型キーパッドである。
本発明によれば、各キー間隔の均一性に優れ、各キーの押込みが容易な薄型キーパッドを提供することができる。
以下に、本発明の薄型キーパッドの各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.第一の実施の形態
1.1 薄型キーパッドの構造
図1は、第一の実施の形態に係る薄型キーパッドの斜視図である。図2は、図1に示す薄型キーパッドをA−A線にて切断した際の断面図である。図2中の一点鎖線で囲まれた領域Xおよび領域Yは、図2に拡大して示す。
1.1 薄型キーパッドの構造
図1は、第一の実施の形態に係る薄型キーパッドの斜視図である。図2は、図1に示す薄型キーパッドをA−A線にて切断した際の断面図である。図2中の一点鎖線で囲まれた領域Xおよび領域Yは、図2に拡大して示す。
図1および図2に示すように、この実施の形態に係る薄型キーパッド1は、薄型の直方体の形状を有し、最表面側から順に、キーシート10と、フィルム20と、弾性シート40とを積層した構成を有する。フィルム20と弾性シート40との間には、接着層30が介在している。
キーシート10は、複数のキー12と、当該複数のキー12の集合体を取り囲むフレーム11とを備える。キー12は、幅方向5列で配置されている。5列の内、端から4列のキー12は、平面視にて略正方形の平面形状を有し、長さ方向11列で配置されている。5列の内、端にある残り1列であってキーシート10の長さ方向略中央には、平面視にて当該長さ方向に細長いキー12が配置され、その他の箇所には上記略正方形の平面形状を有するキー12と同形のキー12が配置されている。キー12の周囲(フレーム11とキー12との間も含める)には、フィルム20側に窪む溝13が形成されている。すなわち、キーシート10は、溝13によって、フレーム11および各キー12に区分けされた構成を有する。
以後の説明では、説明の都合上、キーシート10の長さ方向に延びるフレーム11の両長辺に最も近く配置されているキー12を、総称して、「近接キー」12’と称し、当該近接キー12’の内で長さ方向略中央に配置される近接キー12’を、特に、「中央近接キー」12a’と称する。近接キー12’が偶数の場合には、中央にある2個の近接キー12’を、中央近接キー12a’と称するものとする。フレーム11の両長辺の内の一方の長辺に近い側に配置されている近接キー12’は、当該長辺の長さ方向に細長い中央近接キー12a’と、その長さ方向両外側に配置される近接キー12b’,12b’、さらにその両外側に順に配置される近接キー12c’,12c’、近接キー12d’,12d’、近接キー12e’,12e’とから成る。また、他方の長辺に近い側に配置されている近接キー12’は、中央近接キー12a’と、その長さ方向両外側に配置される近接キー12b’,12b’、さらにその両外側に順に配置される近接キー12c’,12c’、近接キー12d’,12d’、近接キー12e’,12e’、近接キー12f’,12f’とから成る。本明細書において、「近接」とは、接するくらい近いことを意味する。
図2中の拡大図Xに示すように、キー12は、フィルム20側に、キー12の上方よりも大面積であるフランジ16を有している。近接キー12’を除く他のキー12の周囲は、フィルム20と共に分離溝14にて、互いに完全に分離されている。一方、近接キー12’は、図2中の拡大図Yに示すように、フレーム11の長辺側と一部で連結部15にて連結されており、完全に分離されていない(後に、図3を参照して詳述する)。
キー12の厚さとしては、0.2〜1.0mmが好ましく、さらに0.3〜0.6mmが好ましい。フランジ16の厚さ(t1)としては、10〜100μm(0.01〜0.1mm)、さらには20〜50μm(0.02〜0.05mm)が好ましい。
キーシート10は、光硬化性樹脂から成る。光硬化性樹脂としては、好適には、紫外線硬化性樹脂を用いることができる。紫外線硬化性樹脂の一例として、ポリエステル系、ポリエーテル系、PC系、脂肪族系等からなるウレタン系アクリレートまたはウレタン系メタアクリレート等のアクリレート系樹脂が挙げられる。なお、光硬化性樹脂は、紫外線硬化性樹脂に限定されるものではなく、例えば、可視光線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等であっても良い。この実施の形態では、キーシート10は、後述するように、未硬化状態の紫外線硬化性樹脂に、高圧水銀ランプ等を用いて紫外線(UV)を一定量照射し、当該未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を硬化させることによって形成される。また、紫外線硬化性樹脂を硬化させる際には、光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤として、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系およびチオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。なお、光重合開始剤の選定は、照射する紫外線の波長領域および各種アクリレート系またはメタアクリレート系の樹脂に基づいて行うのが好ましい。紫外線硬化性樹脂と光重合開始剤の組み合わせとしては、0.5mm以下の厚さのキー12の製造であっても形状対応性と柔軟性に優れ、高い耐光性、接着性、耐薬品性および靭性も持つウレタン系アクリレート樹脂と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとの組み合わせが、より好ましい。
キー12の裏側に貼付されているフィルム20の厚さ(t2)としては、20〜100μm(0.02〜0.1mm)、特に、30〜70μm(0.03〜0.07mm)が好ましい。フィルム20は、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂のいずれの種類の樹脂から成るものでも良く、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を好適に使用できる。
接着層30は、好適には、接着剤を硬化した層あるいは両面テープから成る層である。接着層30は、好適には、フランジ16の裏面あるいはフレーム11の裏面と同一若しくはそれより小さな面積を有する。
弾性シート40は、樹脂若しくはエラストマーから成り、好ましくは、PET樹脂から成る。弾性シート40の厚さとしては、例えば、0.03〜0.5mm、好ましくは、0.05〜0.2mmとすることができる。弾性シート40の裏面(接着層30と反対側の面)におけるキー12の下方位置には、接着層30と反対側に向かって突出する押圧子41が形成されている。押圧子41の先には、例えばドーム型スイッチ(不図示)が配置され、キー12の押し下げによって、押圧子41が当該ドーム型スイッチを押し込む。この結果、ドーム型スイッチが入力される。
図2中の拡大図Xに示すように、近接するキー12間の溝13の間隔(w1)は、好適には、金型成形時に形成される。当該間隔(w1)は、フランジ16同士の分離溝14の間隔(w2)よりも広い。間隔(w1)としては、0.2〜1.0mmが好ましく、さらに、0.4〜0.8mmが好ましい。間隔(w1)が0.2mm以上の場合、金型成形によって形成しやすく、かつその後のフランジ16間のカットが行いやすくなる。間隔(w1)が1.0mm以下の場合、キー間隔の狭小化およびそれに伴う電子機器の小型化の要望にかなう。すなわち、近接するキー12の間をカットする工程の容易性と、電子機器の小型化との両立を図るためには、間隔(w1)を0.2〜1.0mm、さらには0.4〜0.8mmとするのが好ましい。
この実施の形態では、分離溝14の間隔(w2)は、当該近接するキー12の間隔の中で最も狭い部分である。その間隔(w2)としては、上記間隔(w1)よりも小さく、かつ30〜500μm(0.03〜0.5mm)、さらには50〜150μm(0.05〜0.15mm)とするのが好ましい。間隔(w2)が30μm以上の場合、カットしやすいことに加えて、カット後のキー12のズレ等によりキー12同士が接触する危険性を低減できる。また、間隔(w2)が500μm以下の場合、キー間隔の狭小化およびそれに伴う電子機器の小型化の要望にかなう。すなわち、キー12同士の接触確率の低減と、電子機器の小型化との両立を図るためには、間隔(w2)を30〜500μm、さらには50〜150μmとするのが好ましい。ただし、分離溝14は、レーザーの他、刃を用いて形成することもできる。
図3は、図1に示す薄型キーパッドの平面図およびである。図3中の一点鎖線で囲まれた領域Zは、図3に拡大して示す。
図3に示すように、各近接キー12’は、近接するフレーム11の長辺と連結部15にて連結されている。なお、図3では、見易さを考慮して、近接キー12e’,12f’のみに符号12’を付しているが、本来、フレーム11の両長辺に対向して近接する全ての近接キーに符号12’を付すべきものとする。加えて、図3では、連結部15を見やすくするために、黒塗りで示している。以後の図でも同様である。連結部15は、フレーム11の長辺と近接キー12’との間を完全に分離せずに、一部だけカットせずに残した部分である。各近接キー12’は、それぞれ、2本の連結部15にてフレーム11の長辺と連結されている。細長い中央近接キー12a’は、その長さ方向をほぼ3分割する部分にて2本の連結部15でフレーム11の長辺と連結されている。細長い中央近接キー12a’を除く他の近接キー12’は、フレーム11の長辺と対向する当該近接キー12’の一辺の両端にて、2本の連結部15を介してフレーム11の長辺と連結されている。連結部15の幅(w3)は、近接キー12’の長さに応じて種々の大きさに設定することが可能であるが、連結部15を有する近接キー12’の長さ(フレーム11の長辺方向の長さ)に対して、2本の連結部15の幅(w3)の合計が50%を超えないように設定するのが好ましい。当該合計を50%以下にすることにより、連結部15の厚さ(=フランジ16の厚さ(t1))が大きくても、近接キー12’の押込みを容易にすることができる。
1.2 薄型キーパッドの製造方法
図4は、薄型キーパッドの製造工程の概略を示すフローチャートである。
まず、キーシート10を成形するための金型を用意し、その金型内に、未硬化状態の光硬化性樹脂(より好ましくは紫外線硬化性樹脂)を供給する(ステップST101)。次に、供給した未硬化状態の光硬化性樹脂の表面に、フィルム20を貼付する(ステップST102)。フィルム20は、主に、硬化後のキーシート10の下面の平滑化を図る趣旨およびフィルム20で未硬化状態の光硬化性樹脂を金型内に充填しながら、金型内の気泡を逃がす趣旨で用いられる。次に、フィルム20の上方から、金型内の未硬化状態の光硬化性樹脂に向けて、光(好ましくは、紫外線)を照射して、光硬化性樹脂を硬化する(ステップST103)。次に、金型から、硬化した光硬化性樹脂の成形体(キーシート10とフィルム20から成る)を分離し、レーザーカット用の治具にセットして、キーシート10の各キー12の周囲にレーザーを照射して、連結部15を残すように各キー12の周囲をカットする(ステップST104)。次に、治具内にて各キー12の位置を維持した状態で、各キー12と予め用意しておいた弾性シート40とを接着する(ステップST105)。弾性シート40への押圧子41の形成は、弾性シート40の成形と同時、あるいは成形後のいずれでも良い。レーザーの照射は、既存のいかなる切断用途のレーザー照射装置を用いて行うことができ、より好ましくは、炭酸ガスレーザー照射装置を用いて行う。治具内で2以上のキー12にカットし、そのカットした配置のまま弾性シート40と接着するので、カット後の各キー12を弾性シート40上に個別に配置して接着するのと比較して、隣り合うキー12同士の隙間を一定にでき、その隙間の狭小化も図ることができる。
図5は、図4のステップST101で使用する金型の主要部の一例を示す斜視図である。
図5に示す金型50は、一度の成形で9枚のキーシート10を製造できるものである。金型50には、未硬化状態の光硬化性樹脂を供給する凹部51が設けられている。凹部51には、各キーシート10の形状を転写するための凹凸を有する合計9個の型枠52が形成されている。
図6は、金型内に未硬化状態の光硬化性樹脂を供給し、その上からフィルムを貼付しながら脱気して、フィルム貼付後に硬化させるまでの流れを説明するためのモデル図である。
(ステージ A)
金型50におけるキー12を形成するための凹部53の周囲に未硬化状態の光硬化性樹脂60を配置後、フィルム20の端部をその近傍に配置し、フィルム20を介して未硬化状態の光硬化性樹脂60の上からローラー65を当て、ローラー65を矢印Aの方向に移動する。
(ステージ B)
ローラー65を移動すると、未硬化状態の光硬化性樹脂60は、ローラー65の進行方向に向かって次々と凹部53を順に埋めていき、同時に、凹部53内の気泡もローラー65の進行方向に向かって移動する。ローラー65は、所定数の型枠52へのフィルム20の添付が完了する位置で停止する。
(ステージ C)
フィルム20の貼付が終了すると、フィルム20の上方から光(好ましくは、紫外線)を照射する。
金型50におけるキー12を形成するための凹部53の周囲に未硬化状態の光硬化性樹脂60を配置後、フィルム20の端部をその近傍に配置し、フィルム20を介して未硬化状態の光硬化性樹脂60の上からローラー65を当て、ローラー65を矢印Aの方向に移動する。
(ステージ B)
ローラー65を移動すると、未硬化状態の光硬化性樹脂60は、ローラー65の進行方向に向かって次々と凹部53を順に埋めていき、同時に、凹部53内の気泡もローラー65の進行方向に向かって移動する。ローラー65は、所定数の型枠52へのフィルム20の添付が完了する位置で停止する。
(ステージ C)
フィルム20の貼付が終了すると、フィルム20の上方から光(好ましくは、紫外線)を照射する。
図7は、光(好ましくは、紫外線)照射以後の各段階を示す図である。図7では、図2と同様に、連結部15のある位置にてフレーム11の短辺と平行に切断した断面で、製造過程の製造物を示す。
(ステージ D)
金型50内にて硬化させたフィルム20付きのキーシート10を金型50から取り出す。
(ステージ E)
次に、フィルム20付きのキーシート10を、レーザーカット用の治具70内にセットする。治具70における各キー12の位置には、キー12を治具70に固定するために、外部から吸引するための多数の穴71が設けられている。キーシート10は、治具70の外部から多数の穴71を介して吸引された状態で、レーザーによりカットされる。なお、治具70には、予め、キー12を固定するための凹部が形成されているのが好ましい。さらに、キーシート10の吸引に代えてあるいは吸引と共に、キーシート10を治具70に両面テープ等で固定しても良い。当該固定が強固であるほど、ステージ Fにおけるカットした後の変形を低減できる。
(ステージ F)
各キー12の周囲にレーザー光を照射して、各キー12の周囲をカットする。ただし、フレーム11の両長辺と当該両長辺に近接する両近接キー12’,12’との間は、連結部15を残すようにカットされる。このため、図7のステージFでは、連結部15を残すようにレーザーカットすることを意味するように、”LASER”をカッコ内に記している。レーザー光の線幅はキー12間の溝13の幅よりも狭いので、各キー12の周囲には、フランジ16が形成される。レーザー光の照射条件として好適な条件は、レーザー光の線幅:0.1mm、レーザー光の走査速度:310mm/sec、レーザー出力:10〜30Wである。レーザー照射装置としては、例えば、サンクス社製のLP−430Uを好適に用いることができる。レーザーカットは、フィルム20付きのキーシート10に形成されている溝13のどの部分から開始しても良いが、最も変形しやすい外側のフレーム11の部分の変形を低減するには、フレーム11の内側からカットせずに、フレーム11の内側に配置されている複数のキー12からカットを開始し、最後にフレーム11の内側をカットするのが好ましい。
(ステージ G)
次に、フィルム20上に、接着層30を形成する。
(ステージ H)
各キー12に、接着層30を介して、押圧子41付きの弾性シート40を固定する。
金型50内にて硬化させたフィルム20付きのキーシート10を金型50から取り出す。
(ステージ E)
次に、フィルム20付きのキーシート10を、レーザーカット用の治具70内にセットする。治具70における各キー12の位置には、キー12を治具70に固定するために、外部から吸引するための多数の穴71が設けられている。キーシート10は、治具70の外部から多数の穴71を介して吸引された状態で、レーザーによりカットされる。なお、治具70には、予め、キー12を固定するための凹部が形成されているのが好ましい。さらに、キーシート10の吸引に代えてあるいは吸引と共に、キーシート10を治具70に両面テープ等で固定しても良い。当該固定が強固であるほど、ステージ Fにおけるカットした後の変形を低減できる。
(ステージ F)
各キー12の周囲にレーザー光を照射して、各キー12の周囲をカットする。ただし、フレーム11の両長辺と当該両長辺に近接する両近接キー12’,12’との間は、連結部15を残すようにカットされる。このため、図7のステージFでは、連結部15を残すようにレーザーカットすることを意味するように、”LASER”をカッコ内に記している。レーザー光の線幅はキー12間の溝13の幅よりも狭いので、各キー12の周囲には、フランジ16が形成される。レーザー光の照射条件として好適な条件は、レーザー光の線幅:0.1mm、レーザー光の走査速度:310mm/sec、レーザー出力:10〜30Wである。レーザー照射装置としては、例えば、サンクス社製のLP−430Uを好適に用いることができる。レーザーカットは、フィルム20付きのキーシート10に形成されている溝13のどの部分から開始しても良いが、最も変形しやすい外側のフレーム11の部分の変形を低減するには、フレーム11の内側からカットせずに、フレーム11の内側に配置されている複数のキー12からカットを開始し、最後にフレーム11の内側をカットするのが好ましい。
(ステージ G)
次に、フィルム20上に、接着層30を形成する。
(ステージ H)
各キー12に、接着層30を介して、押圧子41付きの弾性シート40を固定する。
2.第二の実施の形態
第二の実施の形態に係る薄型キーパッド1は、連結部15を形成している箇所と、キー12の下面にフィルム20が存在しない点で、第一の実施の形態とは異なる。それ以外の形態は、第一の実施の形態と共通する。
第二の実施の形態に係る薄型キーパッド1は、連結部15を形成している箇所と、キー12の下面にフィルム20が存在しない点で、第一の実施の形態とは異なる。それ以外の形態は、第一の実施の形態と共通する。
2.1 薄型キーパッドの構造
図8は、第二の実施の形態に係る薄型キーパッドの平面図である。
図8は、第二の実施の形態に係る薄型キーパッドの平面図である。
図8に示すように、連結部15は、細長い中央近接キー12a’を配置している側にのみ形成されており、細長い中央近接キー12a’およびその長さ方向両側の近接キー12b’,12b’とフレーム11の長辺とを連結するように形成されている。このように、フレーム11の一方の長辺と近接キー12’とを連結部15にて連結し、しかも当該長辺の中央近傍の近接キー12a’,12b’とのみ連結部15にて連結しても、薄型キーパッド1の変形を低減することができる。ただし、細長い中央近接キー12a’を配置している側と反対側のフレーム11の長辺と、当該長辺に近接する近接キー12’とを、さらに連結部15で連結することもできる。
キーシート10は、フィルム20を介在させずに、接着層30を介して弾性シート40上に固定されている。フィルム20は、キーシート10の硬化工程には存在するが、その後の製造工程で除去するようにしている。詳細は、次の製造方法にて説明する。
2.2 薄型キーパッドの製造方法
図9は、薄型キーパッドの製造工程の概略を示すフローチャートである。
ステップST204以外の工程は、第一の実施の形態における製造方法と共通する。第二の実施の形態では、光照射による硬化工程(ステップST203)後に、フィルム20を除去し(ステップST204)、その後、各キー12同士の隙間をレーザーでカットし(ステップST205)、各キー12と弾性シート40とを接着する(ステップST206)。
3.その他の実施の形態
以上、本発明に係る薄型キーパッドの好適な実施の形態を説明したが、次のような変形を施すこともできる。
以上、本発明に係る薄型キーパッドの好適な実施の形態を説明したが、次のような変形を施すこともできる。
図10および図11は、他の実施の形態に係る各薄型キーパッド1の平面図である。
図10に示す薄型キーパッド1は、細長い中央近接キー12a’の長さ方向両側に配置されている近接キー12b’,12b’が、これに近接するフレーム11の長辺と2本の連結部15にて連結されている点で、図8に示す薄型キーパッド1と異なる。また、図11に示す薄型キーパッド1は、近接キー12b’,12b’のさらに外側に配置される近接キー12c’,12c’が、これに近接するフレーム11の長辺と1本の連結部15にて連結されている点で、図10に示す薄型キーパッド1と異なる。このように、近接キー12’とそれに近接するフレーム11の長辺との連結方法は、第一および第二の実施の形態で示す連結方法に限定されるものではなく、いろいろな連結方法を採用可能である。1または2以上の近接キー12’(中央近接キー12a’も含む)とそれに近接するフレーム11の長辺とを1本の連結部15にて連結してもよい。また、第一の実施の形態で説明したように、フレーム11の両長辺と各長辺に近接する近接キー12’とを連結部15に連結しても良く、また、第二の実施の形態で説明したように、フレーム11の一方の長辺と当該長辺に近接する近接キー12’とのみを連結部15に連結しても良い。また、フレーム11の両長辺と各長辺に近接する近接キー12’とを連結部15に連結する場合、同じ連結方法ではなく、各側で異なる連結方法を用いても良い。また、各近接キー12’あたり、3本以上の連結部15でフレーム11の長辺と連結しても良い。また、フレーム11の長辺側に加えてあるいは長辺側を除き、フレーム11の短辺側とこれに近接するキー12とを連結部15にて連結しても良い。
キーシート10を2以上のキー12にカットする場合、キーシート10を治具70内にセットして外部から吸引する方法以外に、治具70内にキーシート10を仮接着し、あるいは凹部に各キー12を入れて、カット後に各キー12が動かないようにしても良い。また、キーシート10を弾性シート40に固定してから、各キー12の周囲をカットしても良い。すなわち、治具70の使用の有無を問わず、キーシート10をカットする際に、キーシート10は、各キー12が個々の配置を変えることができない状態にあれば良い。このため、カット工程と、弾性シート40の固定工程とは、どちらが先であっても良い。
弾性シート40は、PET樹脂以外の樹脂(例えば、ウレタン樹脂やポリカーボネート樹脂)、あるいはシリコーンゴム、天然ゴム等から成るシートでも良い。上述の実施の形態では、キーシート10に含まれるキー12は、53個であったが、2〜52個あるいは54個以上であっても良い。さらに、細長い中央近接キー12a’の代わりに、その周辺に配置されるキー12と同形のキー12を中央近接キー12a’として配置しても良い。フランジ16は、各キー12の全周に存在していても、その周囲の一部に存在していても良い。さらに、フランジ16は、必ずしも各キー12に必要な部材ではなく、全てのキー12あるいは一部のキー12は、フランジレスのキーであっても良い。
あるキー12のフランジ16と、他のキー12のフランジのない部分とが近接する場合には、当該フランジ16と他のキー12との間の分離溝14の幅が、両方のキー12にとっての間隔(w2)となる。また、ともにフランジ16の無い部分で近接している2つのキー12が存在する場合、それらのキー12間の分離溝14が、両方のキー12にとっての間隔(w2)となる。
次に、本発明の実施例について説明する。
1.製造方法および薄型キーパッドの形状
(実施例1)
主剤としてのウレタン系アクリレート樹脂と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを含む未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を、図5に示す金型50の複数箇所に供給し、金型50の開口面側からローラー65を厚さ50μmのフィルム20上に押し当てながら駆動した。かかる手法により、金型50内の型枠52に未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を満たし、その上にフィルム20を密着させた。次に、高圧水銀ランプであるメタルハライドランプ(4.8kW)を用いて、フィルム20上から紫外線を200±15mW/cm2の条件で照射し、型枠52内の未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を硬化した。次に、金型50から複数の硬化体を外し、レーザーカット用の治具70に移した。次に、治具70の底部に設けられた穴71から真空に引き、硬化体を治具70内で固定しつつ、各キー12の周囲をレーザーにてカットした。カット工程には、レーザー照射装置として、サンクス社製のLP−430Uを用いた。また、各キー12のカットは、レーザー光の線幅:0.1mm、レーザー光の走査速度:310mm/sec、レーザー出力:20Wの条件にて行った。また、カット工程では、近接キー12’とフレーム11の両長辺との間に各近接キー12’あたり2本の連結部15を形成し、その他のキー12の周囲に分離溝14を形成するようにレーザー光を走査した。次に、各キー12およびフレーム11の真下に相当するフィルム20の所定箇所に接着剤を塗布し、その上から、厚さ100μmのPET製の弾性シート40を貼り付けた。弾性シート40には、予め、各キー12の箇所に相当する部分に押圧子41を形成しておいた。
(実施例1)
主剤としてのウレタン系アクリレート樹脂と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを含む未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を、図5に示す金型50の複数箇所に供給し、金型50の開口面側からローラー65を厚さ50μmのフィルム20上に押し当てながら駆動した。かかる手法により、金型50内の型枠52に未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を満たし、その上にフィルム20を密着させた。次に、高圧水銀ランプであるメタルハライドランプ(4.8kW)を用いて、フィルム20上から紫外線を200±15mW/cm2の条件で照射し、型枠52内の未硬化状態の紫外線硬化性樹脂を硬化した。次に、金型50から複数の硬化体を外し、レーザーカット用の治具70に移した。次に、治具70の底部に設けられた穴71から真空に引き、硬化体を治具70内で固定しつつ、各キー12の周囲をレーザーにてカットした。カット工程には、レーザー照射装置として、サンクス社製のLP−430Uを用いた。また、各キー12のカットは、レーザー光の線幅:0.1mm、レーザー光の走査速度:310mm/sec、レーザー出力:20Wの条件にて行った。また、カット工程では、近接キー12’とフレーム11の両長辺との間に各近接キー12’あたり2本の連結部15を形成し、その他のキー12の周囲に分離溝14を形成するようにレーザー光を走査した。次に、各キー12およびフレーム11の真下に相当するフィルム20の所定箇所に接着剤を塗布し、その上から、厚さ100μmのPET製の弾性シート40を貼り付けた。弾性シート40には、予め、各キー12の箇所に相当する部分に押圧子41を形成しておいた。
図12は、上記製造方法にて製造した薄型キーパッドの平面図である。
図12では、見易さを考慮して、近接キー12e’,12f’のみに符号12’を付しているが、本来、フレーム11の両長辺に対向して近接する合計20個の全ての近接キーに符号12’を付すべきものとする。図12に示す薄型キーパッド1は、幅(W)約40mm、長さ(L)約90mm、厚さ約0.8mm(押圧子41の高さを除く)の外形を有する。キー12は、細長い中央近接キー12a’を除き、平面視で縦(L1)約6mm×横(L1’)約7mmの長方形のキーである。細長い中央近接キー12a’は、平面視で短辺(L1)約6mm、長辺(L2)約22mmの長方形のキーである。各キー12の周囲に形成された分離溝14の幅(w2)は、約0.1mmである。また、連結部15の幅(w3)は、約0.5mmである。連結部15は、図12に示すように、細長い中央近接キー12a’を除き、フレーム11の両長辺に近接する各近接キー12’の一辺の両端とフレーム11の長辺とを連結する位置に形成した。細長い中央近接キー12a’については、その長さ方向を略3分割する位置を、2本の連結部15にてフレーム11の長辺と連結している。
(実施例2)
図13は、実施例2にて製造した薄型キーパッドの平面図である。
図13は、実施例2にて製造した薄型キーパッドの平面図である。
実施例2の薄型キーパッド1は、連結部15の形成箇所以外、実施例1の薄型キーパッド1と同形とした。したがって、実施例2における製造方法は、レーザーの走査経路を除き、実施例1と同じ条件とした。
図13に示す薄型キーパッド1において、連結部15は、図13に示すように、細長い中央近接キー12a’が存在する側のフレーム11の長辺と、3つの近接キー12’とのみを連結し、フレーム11の他方の長辺と近接キー12’とを完全に分離するようにした。細長い中央近接キー12a’については、その長さ方向を略3分割する位置を、2本の連結部15にてフレーム11の長辺と連結させた。近接キー12b’,12b’は、細長い中央近接キー12a’から遠い側の端部にて、フレーム11の長辺と各1本の連結部15にて連結するようにした。連結部15は、上記のように、合計4本のみとし、その他の近接キー12’には連結部15を形成しなかった。
(比較例)
上記実施例1,2の各薄型キーパッド1の比較に、各キー12の周囲を分離溝14にて完全にカットした薄型キーパッド1も製造した。製造条件は、レーザーの走査経路を除き、実施例1と同一条件とした。
上記実施例1,2の各薄型キーパッド1の比較に、各キー12の周囲を分離溝14にて完全にカットした薄型キーパッド1も製造した。製造条件は、レーザーの走査経路を除き、実施例1と同一条件とした。
2.評価方法
2.1 フレームの長辺中央の変形量
レーザーカット前後で、薄型キーパッド1のフレーム11の長辺がどのくらい薄型キーパッド1の平面内方側にへこむように変形したかを評価した。このため、レーザーカット前の標準サンプルには、金型50から外したフィルム20付きの紫外線硬化性樹脂成形体を用いた。
2.1 フレームの長辺中央の変形量
レーザーカット前後で、薄型キーパッド1のフレーム11の長辺がどのくらい薄型キーパッド1の平面内方側にへこむように変形したかを評価した。このため、レーザーカット前の標準サンプルには、金型50から外したフィルム20付きの紫外線硬化性樹脂成形体を用いた。
2.2 各キーの押圧感触
薄型キーパッド1の裏側にドーム型スイッチ付きの基板をセットし、連結部15でフレーム11に連結されている近接キー12’をその上から押したときに、スイッチがオンになるときの押圧力を測定した。押圧力が低いほど、軽くタッチするだけでオン操作ができる押込み容易なキーであることを意味する。
薄型キーパッド1の裏側にドーム型スイッチ付きの基板をセットし、連結部15でフレーム11に連結されている近接キー12’をその上から押したときに、スイッチがオンになるときの押圧力を測定した。押圧力が低いほど、軽くタッチするだけでオン操作ができる押込み容易なキーであることを意味する。
3.評価結果
カット前のフィルム20付きの紫外線硬化性樹脂成形体は、20個を評価した結果、フレーム11の長辺の略中央が0.007〜0.014mm(7〜14μm)の範囲でわずかに平面内方側にへこむように変形していた。
カット前のフィルム20付きの紫外線硬化性樹脂成形体は、20個を評価した結果、フレーム11の長辺の略中央が0.007〜0.014mm(7〜14μm)の範囲でわずかに平面内方側にへこむように変形していた。
比較例の薄型キーパッド1の変形量を評価した結果、フレーム11の長辺の略中央が0.16〜0.32mm(160〜320μm)の範囲で大きく平面内方側にへこむように変形していた。
これに対して、実施例1の薄型キーパッド1を20個用意して、その変形量を評価した結果、フレーム11の長辺の略中央が0.02〜0.17mm(20〜170μm)の範囲で平面内方側にへこむように変形していた。また、実施例2の薄型キーパッド1を20個用意して、その変形量を評価した結果、フレーム11の長辺の略中央が0.14〜0.24mm(140〜240μm)の範囲で平面内方側にへこむように変形していた。また、実施例1,2の各薄型キーパッド1における近接キー12’の押圧力は、比較例の薄型キーパッド1のキーの押圧力とほぼ同一であり、押込みに大きな抵抗は認められなかった。
上記評価結果より、変形量は、比較例>実施例2>実施例1であり、全ての近接キー12’をフレーム11の長辺と連結した実施例1の薄型キーパッド1が最も変形量の小さいキーパッドであることがわかった。実施例2の薄型キーパッド1は、連結部15が少ないものの、連結部15の無い比較例の薄型キーパッド1よりも変形していなかった。このことから、連結部15は、キーパッド10が平面内方側に向かってへこむように変形するのを防止するのに有効に寄与していると考えられる。
本発明は、電子機器、特に小型の電子機器用のキーパッドに利用することができる。
1 薄型キーパッド
10 キーシート
11 フレーム
12 キー
12’ 近接キー
12a’ 中央近接キー
12b’,12c’,12d’,12e’,12e’,12f’ 近接キー
15 連結部
20 フィルム
40 弾性シート
10 キーシート
11 フレーム
12 キー
12’ 近接キー
12a’ 中央近接キー
12b’,12c’,12d’,12e’,12e’,12f’ 近接キー
15 連結部
20 フィルム
40 弾性シート
Claims (5)
- 樹脂製若しくはエラストマー製の弾性シートと、
上記弾性シートの上方に固定されるキーシートの一部である2以上のキーと、
上記キーシートの一部であって、上記2以上のキーの周囲に配置されるフレームと、
を備え、
上記フレームの少なくとも一辺と当該一辺と対向して近接する近接キーとの間を、1若しくは2以上の連結部にて連結することを特徴とする薄型キーパッド。 - 前記フレームの少なくとも一辺と、当該一辺の長さ方向略中央に配置される前記近接キーである中央近接キーとの間を、当該中央近接キー当たり1または2以上の前記連結部にて連結することを特徴とする請求項1に記載の薄型キーパッド。
- 前記フレームの少なくとも一辺と、前記中央近接キーと隣り合う他の前記近接キーとの間を、当該他の前記近接キー当たり1または2以上の前記連結部にて、さらに連結することを特徴とする請求項2に記載の薄型キーパッド。
- 前記フレームの少なくとも一辺と、当該一辺と近接する全ての前記近接キーとの間を、各近接キー当たり2以上の前記連結部にて連結することを特徴とする請求項1に記載の薄型キーパッド。
- 前記キーと前記弾性シートとの間にフィルムを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の薄型キーパッド。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010020905A JP2011159525A (ja) | 2010-02-02 | 2010-02-02 | 薄型キーパッド |
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CN2010106232856A CN102122588A (zh) | 2010-01-06 | 2010-12-29 | 薄型键盘及其制造方法 |
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