JP2011159111A

JP2011159111A - 自転車用ブレーキ及び変速操作装置

Info

Publication number: JP2011159111A
Application number: JP2010020336A
Authority: JP
Inventors: Tatsuya Kawakami; 竜也川上
Original assignee: Shimano Inc
Current assignee: Shimano Inc
Priority date: 2010-02-01
Filing date: 2010-02-01
Publication date: 2011-08-18
Also published as: TW201127694A; EP2357127A2; EP2357127B1; EP2357127A3; TWI471248B; US20110185836A1; CN102139735B; CN102139735A; US9463841B2

Abstract

【課題】ブレーキ及び変速操作装置において、変速操作に違和感が生じないようにする。
【解決手段】ブレーキ及び変速操作部１１０ａは、ブレーキ装置１０７ｆ及びディレーラ９７ｒを操作可能であり、ブラケット３０とブレーキレバー３２と変速動作機構３４と巻取レバー３６と連結機構４０とを備えている。ブラケットは、自転車のドロップハンドル１１２に固定可能である。ブレーキレバーは、ブラケットに第１軸Ｘ１回りに初期位置と操作位置との間で揺動自在に連結されている。変速動作機構は、ブラケットに装着されリアディレーラを複数の変速段のいずれかに変速動作可能である。巻取レバーは、第２軸Ｘ２回りに揺動可能に変速動作機構に連結され、変速動作機構を動作させる。連結機構は、ブレーキレバーと巻取レバーとを連結し、ブレーキレバーの第１軸Ｘ回りの揺動に連動して巻取レバーを第２軸Ｘ２回りに揺動させる。
【選択図】図３

Description

本発明は、自転車用操作装置、特に、自転車のブレーキ装置及び変速装置を操作可能な自転車用ブレーキ及び変速操作装置に関する。

ロードレーサ用の自転車用ブレーキ及び変速操作装置において、従来、ブレーキレバーの背後に変速操作部材を配置したものが知られている（例えば、特許文献１参照）。従来のブレーキ及び変速操作装置は、ドロップハンドル型のハンドルバーに固定可能なブラケットと、ブラケットに第１軸回りに揺動可能に連結されたブレーキレバーと、ブレーキレバーの背後に配置された巻取レバー（第１変速操作部材の一例）と、解除レバー（第２変速操作部材の一例）と、変速動作機構と、を備えている。巻取レバーは、変速動作機構に設けられた巻取体を巻取方向に操作するために第１軸と非平行な第３軸回りに変速動作機構に揺動可能に連結されている。巻取レバーは、ブレーキレバーが初期位置から後方の操作位置に揺動すると、ブレーキレバーに接触し、ブレーキレバーより押圧されて第２軸回りに回動する。巻取レバーは、第３軸回りに揺動させると、変速動作機構を動作させ、変速操作を行える。解除レバーは、変速動作機構の背面部に揺動自在に連結されており、ブラケットの内側に突出して配置されている。第１変速操作部材は、付勢部材により戻し方向（前方へ揺動方向）に付勢されている。

米国特許第５２５７６８３号明細書

前記従来の構成では、ブレーキレバーを制動操作すると、ブレーキレバーの背後に配置された第１変速操作部材が、ブレーキレバーにより押圧されて後方に揺動する。このとき、第１変速操作部材を第３軸回りに変速操作すると、ブレーキレバーに接触していた第１変速操作部材がブレーキレバーから離反する。このため、変速操作に違和感が生じる。

本発明の課題は、自転車用ブレーキ及び変速操作装置において、変速操作に違和感が生じないようにすることにある。

発明１に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、自転車のブレーキ装置及び変速装置を操作可能な装置であって、ブラケットと、ブレーキレバーと、変速動作機構と、第１変速操作部材と、連結機構と、を備えている。ブラケットは、自転車に固定可能である。ブレーキレバーは、ブラケットに第１軸回りに初期位置と操作位置との間で揺動自在に連結されている。変速動作機構は、ブラケットに装着され変速装置を複数の変速段のいずれかに変速動作可能である。第１変速操作部材は、第２軸回りに揺動可能に変速動作機構に連結され、変速動作機構を動作させる。連結機構は、ブレーキレバーと第１変速操作部材とを連結し、ブレーキレバーの第１軸回りの揺動に連動して第１変速操作部材を第２軸回りに揺動させる。

このブレーキ及び変速操作装置では、ブレーキレバーを初期位置から操作位置に操作すると、ブレーキレバーは第１軸回りに揺動する。また、ブレーキレバーに連結された第１変速操作部材は、連結機構により第２軸回りにブレーキレバーと連動して揺動する。ここでは、ブレーキレバーと第１変速操作部材とが連結機構により連結されているので、ブレーキレバーと第１変速操作部材とを離反させることができる。このため、変速操作に違和感が生じなくなる。

発明に２係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明に１に記載の装置において、第２軸は、第１軸と実質的に平行に配置されている。この場合には、ブレーキレバーの揺動軸と第１変速操作部材の揺動軸とが実質的に平行に配置されているので、ブレーキレバーの揺動に連動して無理なく第１変速操作部材を揺動させることができる。

発明３に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明１又は２に記載の装置において、変速動作機構は、第１軸と非平行な第３軸に沿って配置され、第１変速操作部材は、第３軸回りに回動可能に変速動作機構に連結され、第３軸回りの回動により変速動作機構を動作させる。この場合には、第１軸と非平行な第３軸回りの回動で変速操作を行えるので、ブレーキ操作と変速操作とが互いに干渉しにくくなる。したがって、ブレーキ操作と変速操作とを確実に行える。

発明４に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明１から３のいずれかに記載の装置において、ブレーキレバー及び第１変速操作部材は、初期位置及び初期位置から操作位置までの揺動操作中に離反して配置される。この場合には、ブレーキレバーと第１変速操作部材とが常に離反するので、変速操作の違和感がさらに生じにくくなる。

発明５に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明３又は４に記載の装置において、連結機構は、少なくとも初期位置にブレーキレバーが配置されているとき、第３軸上に配置され、第２軸と異なる位置で第１変速操作部材に連結されるボール継手と、ブレーキレバーに連結される回動継手と、を両端に有するリンク部材を含む４点リンク機構を有する。この場合には、ブレーキレバーが操作されると４点リンク機構によりブレーキレバーと第１変速操作部材とが平行に揺動する。また、少なくとも初期位置で第１変速操作部材が第３軸回りに変速操作されると、そのときにボール継手が第３軸上に配置されるので、第３軸回りに第１変速操作部材が回動可能になる。なお、操作位置でもボール継手が第３軸上に配置されるように構成すれば、初期位置と操作位置とで第１変速操作部材による変速操作を行える。

発明６に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明１から５のいずれかに記載の装置において、変速動作機構は、変速装置と連結するための変速ケーブルを巻取及び解除可能な回動する巻取体を有し、第１変速操作部材は、巻取体を巻取方向に移動させる。この場合には、第１変速操作部材により巻取体を巻取方向に段階的に位置決めして複数の変速段のいずれかを変速操作を行える。

発明７に係る自転車用ブレーキ及び変速操作装置は、発明６に記載の装置において、巻取体を巻取方向と逆の解除方向に移動させるための第２変速操作部材をさらに備える。この場合には、第２変速操作部材で解除方向に巻取体を段階的に位置決めして複数の変速段のいずれかへの変速操作を行える。これにより２方向の変速操作を行える。

本発明によれば、ブレーキレバーと第１変速操作部材とが連結機構により連結されているので、ブレーキレバーと第１変速操作部材とを離反させることができる。このため、変速操作に違和感が生じなくなる。

本発明の一実施形態が採用された自転車の側面図そのブレーキ及び変速操作部が配置されたハンドル部の正面図。ブレーキ及び変速操作部の初期位置における断面拡大図。ブレーキ及び変速操作部の操作位置における断面拡大図。

図１において、本発明の一実施形態を採用した自転車１０１は、ロードレーサであり、フロントフォーク９８及びフロントフォーク９８に固定されたハンドル部１０４を有するダイヤモンド形のフレーム１０２と、チェーン９５やペダルＰＤが装着されたクランク９６やフロントディレーラ９７ｆ（変速装置の一例）及びリアディレーラ９７ｒ（変速装置の一例）やフロントスプロケット群９９ｆ及びリアスプロケット群９９ｒ等からなる駆動部１０５と、フロントフォーク９８及びフレーム１０２後部に装着された前輪１０６ｆ及び後輪１０６ｒと、フロントブレーキ装置１０７ｆ及びリアブレーキ装置１０７ｒと、を備えている。

ハンドル部１０４は、図１に示すように、ハンドルステム１１１と、ハンドルステム１１１の上端で嵌合固定されたハンドルバー１１２とで構成されている。ハンドルステム１１１は、フロントフォーク９８の上部に嵌合固定されている。ハンドルバー１１２は、両端に前方に突出してＵ字状に湾曲する右湾曲部１１２ａ及び左湾曲部１１２ｂを有するドロップハンドル型のものであり、フロントブレーキ装置１０７ｆ及びリアブレーキ装置１０７ｒを制動操作するとともに、リアディレーラ９７ｒ及びフロントディレーラ９７ｆを変速操作するための右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（ブレーキ及び変速操作装置の一例）及び左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ（ブレーキ及び変速操作装置の一例）を備えている。

図２に示すように、右側に配置される右ブレーキ及び変速操作部１１０ａは、自転車１０１を前方から見てハンドルバー１１２の左端の右湾曲部１１２ａに配置され、左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂは、前方から見て右端の左湾曲部１１２ｂに配置されている。

なお、明細書で記載した上下前後左右は、自転車に装着された状態における上下前後左右である。また、左右は、自転車を後方から見たときの左右である。したがって、ハンドル部を前方から見た図２では左右が逆になる。

右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ及び左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂは、図１に示すように、それぞれのボーデン型のフロントブレーキケーブル１１３ｆ及びリアブレーキケーブル１１３ｒを介してフロントブレーキ装置１０７ｆ及びリアブレーキ装置１０７ｒに連結されている。また、右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ及び左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂは、それぞれのボーデン型のリア変速ケーブル１１４ｒ及びフロント変速ケーブル１１４ｆを介してリアディレーラ９７ｒ及びフロントディレーラ９７ｆに連結されている。

フロントスプロケット群９９ｆは、クランク軸の軸方向に並べて配置された歯数が異なる複数（たとえば、２枚）のスプロケットを有している。リアスプロケット群９９ｒは、後輪１０６ｒのハブ軸の軸方向に並べて配置された歯数が異なる、複数（たとえば、１０枚）のスプロケットを有している。

フロントスプロケット群９９ｆでは、内側にあるローのスプロケットが外側にあるトップのスプロケットより歯数の少ない。また、リアスプロケット群９９ｒでは、最も内側にあるローのスプロケットの歯数が最も多く、それから軸方向外方にいくに従い順に歯数が少なくなり、最も外側にあるトップのスプロケットの歯数が最も少ない。

＜右ブレーキ及び変速操作部の構成＞
右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ及び左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂは、鏡像関係にある装置であるとともに、変速段数が異なるだけであるので、以下、ハンドルバー１１２の右側に通常配置される右ブレーキ及び変速操作部１１０ａについて説明する。

右ブレーキ及び変速操作部１１０ａは、図２、及び図３に示すように、自転車のハンドルバー１１２の右湾曲部１１２ａに取り付けられるものである。右ブレーキ及び変速操作部１１０ａは、ハンドルバー１１２の右湾曲部１１２ａに固定可能なブラケット３０と、ブレーキレバー３２と、変速動作機構３４と、巻取レバー３６（第１変速操作部材又は第２変速操作部材の一例）と、解除レバー３８（第２変速操作部材又は第１変速操作部材の一例）（図２参照）と、連結機構４０と、を備えている。

ブラケット３０は、ハンドルバー１１２の右湾曲部１１２ａに固定可能な固定部３０ａを有している。

ブレーキレバー３２は、ブラケット３０に第１軸Ｘ１に沿って配置された第１揺動軸４４ａに揺動自在に装着されている。ブレーキレバー３２の先端は、制動操作を行うための部分であり前方に僅かに湾曲している。第１軸Ｘ１は、ブレーキレバー３２の基端より下方に配置され、ブレーキレバー３２を前後方向に揺動可能なように左右方向に沿っている。ブレーキレバー３２は、図３に示す初期位置と、図４に示す操作位置との間で揺動する。操作位置では、フロントブレーキ装置１０７ｆのブレーキシューが前輪１０６ｆのリムの両側面に圧接する。ブレーキレバー３２の基端部には、フロントブレーキケーブル１１３ｆのインナーケーブルの先端を係止するケーブル係止部４２が着脱自在に装着される装着溝３２ａが形成されている。また、その下方には、第１揺動軸４４ａに支持される支持孔３２ｂが形成されている。第１揺動軸４４ａには、ブレーキレバー３２とブラケット３０に係止された捩りコイルバネの形態のリターンバネ４６が巻回されている。ブレーキレバー３２は、リターンバネ４６により初期位置に向けて付勢されている。

変速動作機構３４は、ブラケット３０に装着されリアディレーラ９７ｒを複数の変速段のいずれかに変速動作可能である。変速動作機構３４は、第１軸Ｘ１と非平行な第３軸Ｘ３に沿って配置されている。変速動作機構３４は、リア変速ケーブル１１４ｒのインナーケーブルを巻取及び解除可能な巻取体４８を有している。巻取体４８は、第３軸Ｘ３回りに回動可能であり、一方向に回転するとリア変速ケーブル１１４ｒを巻き取り、他方向に回転すると、リア変速ケーブル１１４ｒを繰り出す。巻取体４８は、図示しないバネ部材により繰り出し方向（解除方向の一例））に付勢されている。また、変速動作機構３４は、巻取レバー３６又は解除レバー３８の１回の操作により、巻取体４８を複数の変速段のいずれかに位置決めする位置決め機構（図示せず）を有している。

巻取レバー３６は、変速動作機構３４を動作させる操作部材である。巻取レバー３６は、基端より僅かに下方で第１軸Ｘ１と実質的に平行な第２軸Ｘ２回りに揺動自在に変速動作機構３４に連結されている。巻取レバー３６の先端は、変速操作を行う部分であり、他の部分より前後方向に幅広に形成されている。変速動作機構３４は、巻取レバー３６を第２軸Ｘ２回りに揺動自在に支持するための支持ブラケット５０を前部に有している。支持ブラケット５０の先端には、揺動支持軸５０ａが第２軸Ｘ２方向に沿って配置されている。この揺動支持軸５０ａに巻取レバー３６が第２軸Ｘ２回りに揺動可能に装着されている。支持ブラケット５０は、第３軸Ｘ３回りに回動可能であり、巻取レバー３６は、図２に破線で示す操作開始位置と二点鎖線で示す操作終了位置との間で第３軸Ｘ３回りに所定角度回動可能である。この巻取レバー３６の操作開始位置から操作終了位置への図２反時計回りの１回の操作で巻取体４８が一段階巻取方向側の変速段に位置決めされる。これにより、例えばリアディレーラ９７ｒが一段シフトダウン又はシフトアップする。巻取レバー３６の基端は二股に分かれており、その間に後述するリンク部材５２が連結されている。

解除レバー３８は、図２に示すように、巻取レバー３６の後方で変速動作機構３４に内側に突出して配置されている。解除レバー３８は、例えば、第３軸Ｘ３回りに揺動自在に変速動作機構３４に連結されている。解除レバー３８は、図２に実線で示す操作開始位置と二点鎖線で示す操作終了位置との間で第３軸Ｘ３回りに所定角度回動可能である。この解除レバー３８の操作開始位置から操作終了位置への図２時計回りの１回の操作で巻取体４８が一段階繰り出し方向側の変速段に位置決めされる。これにより、例えばリアディレーラ９７ｒが一段シフトアップ又はシフトダウンする。

連結機構４０は、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とを連結し、ブレーキレバー３２の第１軸Ｘ１回りの揺動に連動して巻取レバー３６を第２軸Ｘ２回りに揺動させる機構である。連結機構４０は、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とを連結するリンク部材５２を有している。連結機構４０は、リンク部材５２と、第１軸Ｘ１及び第２軸Ｘ２と、により構成される平行な４点リンク機構５４をしている。リンク部材５２は、第１軸Ｘ１と第２軸Ｘ２とを結ぶ線分Ｌ１と実質的に平行に配置されている。リンク部材５２は、一端に巻取レバー３６の基端に連結されるボール継手５２ａを有している。また、他端にブレーキレバー３２に第１軸Ｘ１と実質的に平行な第４軸Ｘ４回りに回動自在に連結される回動継手５２ｂを有している。回動継手５２ｂは、ブレーキレバー３２に第４軸Ｘ４方向に沿って配置された第２揺動軸４４ｂに装着されている。回動継手５２ｂは、第４軸Ｘ４回りに揺動自在にブレーキレバー３２に連結されている。ボール継手５２ａ及び回動継手５２ｂは棒状部材５２ｃにより連結されている。ボール継手５２ａは、第３軸Ｘ３回りに巻取レバー３６を回動可能にするとともに、リンク部材５２を第３軸Ｘ３と直交する第５軸Ｘ５回りに揺動可能にするために設けられている。図３に示す初期位置にブレーキレバー３２が配置されているとき、ボール継手５２ａの中心は、第３軸Ｘ３上に配置されている。これにより、ブレーキレバー３２が初期位置にあるとき、巻取レバー３６は、第３軸Ｘ３回りに回動可能になる。なお、この実施形態では、ブレーキレバー３２が図４に示す操作位置に配置されているときにも、ボール継手５２ａの中心は、第３軸Ｘ３上に配置されている。これにより、ブレーキレバー３２が操作位置にあるときでも、巻取レバー３６は、第３軸Ｘ３回りに回動可能になる。

＜右ブレーキ及び変速操作部の動作＞
ライダーが右ブレーキ及び変速操作部１１０ａのブレーキレバー３２を図３に示す初期位置から図４に操作位置に引き込み操作すると、ブレーキレバー３２が時計回りに揺動する。すると、フロントブレーキケーブル１１３ｆのインナーケーブルが引っ張られ、フロントブレーキ装置１０７ｆのブレーキシューが前輪１０６ｆのリムの両側面に圧接する。これと同時に、連結機構４０の作用により巻取レバー３６の基端部がブレーキレバー３２によりリンク部材５２を介して引っ張られ、第２軸Ｘ２の図３時計回りに巻取レバー３６が揺動する。このブレーキレバー３２の初期位置から操作位置までの揺動の際に、連結機構４０が４点リンク機構５４を有しているため、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とは接触することなく常に間隔をあけて離反して揺動する。

一方、初期位置又は制動位置で巻取レバー３６を操作開始位置から操作終了位置に操作すると、ボール継手５２ａの中心は第３軸Ｘ３上に配置される。このため、巻取レバー３６は、ボール継手５２ａにより第３軸Ｘ３回り（図２の反時計回り）に回動する。これにより、巻取体４８が一変速段分巻取方向に回転し、リア変速ケーブル１１４ｒのインナーケーブルが一変速段分引っ張られ、リアディレーラ９７ｒが一変速段だけシフトダウン又はシフトアップする。

＜特徴＞
（Ａ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）は、自転車のフロントブレーキ装置１０７ｆ（又はリアブレーキ装置１０７ｒ）及びリアディレーラ９７ｒ（又はフロントディレーラ９７ｆ）を操作可能な装置である。右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）は、ブラケット３０と、ブレーキレバー３２と、変速動作機構３４と、巻取レバー３６と、連結機構４０と、を備えている。ブラケット３０は、自転車のハンドルバー１１２に固定可能である。ブレーキレバー３２は、ブラケット３０に第１軸Ｘ１回りに初期位置と操作位置との間で揺動自在に連結されている。変速動作機構３４は、ブラケット３０に装着されリアディレーラ９７ｒ（又はフロントディレーラ９７ｆ）を複数の変速段のいずれかに変速動作可能である。巻取レバー３６は、第２軸Ｘ２回りに揺動可能に変速動作機構３４に連結され、変速動作機構３４を動作させる。連結機構４０は、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とを連結し、ブレーキレバー３２の第１軸Ｘ回りの揺動に連動して巻取レバー３６を第２軸Ｘ２回りに揺動させる。

この右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）では、ブレーキレバー３２を初期位置から操作位置に操作すると、ブレーキレバー３２は第１軸Ｘ１回りに揺動する。また、ブレーキレバー３２に連結された巻取レバー３６は、連結機構４０により第２軸Ｘ２回りにブレーキレバー３２と連動して揺動する。ここでは、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とが連結機構４０により連結されているので、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とを離反させることができる。このため、変速操作に違和感が生じなくなる。

（Ｂ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、第２軸Ｘ２は、第１軸Ｘ１と実質的に平行に配置されている。この場合には、ブレーキレバー３２の第１揺動軸４４ａと巻取レバー３６の揺動支持軸５０ａとが実質的に平行に配置されているので、ブレーキレバー３２の揺動に連動して無理なく巻取レバー３６を揺動させることができる。

（Ｃ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、変速動作機構３４は、第１軸Ｘ１と非平行な第３軸Ｘ３に沿って配置され、巻取レバー３６は、第３軸Ｘ３回りに回動可能に変速動作機構３４に連結され、第３軸Ｘ３回りの回動により変速動作機構３４を動作させる。この場合には、第１軸Ｘ３と食い違う第３軸Ｘ３回りの回動で変速操作を行えるので、ブレーキ操作と変速操作とが互いに干渉しにくくなる。したがって、ブレーキ操作と変速操作とを確実に行える。

（Ｄ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、ブレーキレバー３２及び巻取レバー３６は、初期位置及び初期位置から操作位置までの揺動操作中に離反して配置される。この場合には、ブレーキレバー３２と巻取レバー３６とが常に離反するので、変速操作の違和感がさらに生じにくくなる。

（Ｅ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、連結機構４０は、少なくとも初期位置にブレーキレバー３２が配置されているとき、第３軸Ｘ３上に配置され、第２軸Ｘ３と異なる位置で巻取レバー３６に連結されるボール継手５２ａと、ブレーキレバー３２に連結される回動継手５２ｂと、を両端に有するリンク部材５２を含む４点リンク機構５４を有する。この場合には、ブレーキレバー３２が操作されると４点リンク機構５４によりブレーキレバー３２と巻取レバー３６とが平行に揺動する。また、少なくとも初期位置で巻取レバー３６が第３軸Ｘ３回りに変速操作されると、そのときにボール継手５２ａが第３軸Ｘ３上に配置されるので、第３軸Ｘ３回りに巻取レバー３６が回動可能になる。なお、操作位置でもボール継手５２ａが第３軸Ｘ３上に配置されるように構成すれば、初期位置と操作位置とで巻取レバー３６による変速操作を行える。

（Ｆ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、変速動作機構３４は、リアディレーラ９７ｒ（又はフロントディレーラ９７ｆ）と連結するためのリア変速ケーブル１１４ｒ（又はフロント変速ケーブル１１４ｆ）を巻取及び解除可能な回動する巻取体４８を有し、巻取レバー３６は、巻取体４８を巻取方向に移動させる。この場合には、巻取レバー３６により巻取体４８を巻取方向に段階的に位置決めして複数の変速段のいずれかを変速操作を行える。

（Ｇ）右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）において、巻取体４８を解除方向に移動させるための解除レバー３８をさらに備える。この場合には、解除レバー３８で解除方向に巻取体４８を段階的に位置決めして複数の変速段のいずれかへの変速操作を行える。これにより２方向の変速操作を行える。

＜他の実施形態＞
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

（ａ）前記実施形態では、ドロップハンドル型のハンドルバー１１２に装着されるロードレーサ用の右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）を開示した。しかし、本発明は、これに限定されず、バーハンドル型のハンドルバーに装着される右ブレーキ及び変速操作部１１０ａ（又は左ブレーキ及び変速操作部１１０ｂ）にも適用できる。

（ｂ）前記実施形態では、巻取レバー３６を第１変速操作部材としてブレーキレバーと連動させたが、本発明はこれに限定されない。解除レバー３８を第１変速操作部材としてブレーキレバーと連動させてもよい。

（ｃ）前記実施形態では、ブレーキレバー３２が初期位置及び操作位置にあるときに巻取レバー３６を変速操作可能にした。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、ブレーキレバー３２が操作位置にあるときに変速操作を行うことはまれであるので、操作位置にあるとき、ボール継手５２ａの中心が第３軸Ｘ３上に配置されなくてもよい。

（ｄ）前記実施形態では、第３軸回りの回動と、第２軸回りの揺動とをできるようにリンク部材にボール継手を用いた。しかし、本発明はこれに限定されず、ボール継手に代えて自在継手を用いてもよい。

３０ブラケット
３０ａ固定部
３２ブレーキレバー
３４変速動作機構
３６巻取レバー
３８解除レバー
４０連結機構
４８巻取体
５２リンク部材
５２ａボール継手
５２ｂ回動継手
５４４点リンク機構
９７ｆフロントディレーラ
９７ｒリアディレーラ
１０１自転車
１０７ｆフロントブレーキ装置
１０７ｒリアブレーキ装置
１１０ａ右ブレーキ及び変速操作部
１１０ｂ左ブレーキ及び変速操作部
１１４ｆフロント変速ケーブル
１１４ｒリア変速ケーブル

Claims

自転車のブレーキ装置及び変速装置を操作可能な自転車用ブレーキ及び変速操作装置であって、
前記自転車に固定可能なブラケットと、
前記ブラケットに第１軸回りに初期位置と操作位置との間で揺動自在に連結されたブレーキレバーと、
前記ブラケットに装着され前記変速装置を複数の変速段のいずれかに変速動作可能な変速動作機構と、
第２軸回りに揺動可能に前記変速動作機構に連結され、前記変速動作機構を動作させる第１変速操作部材と、
前記ブレーキレバーと前記第１変速操作部材とを連結し、前記ブレーキレバーの前記第１軸回りの揺動に連動して前記第１変速操作部材を前記第２軸回りに揺動させる連結機構と、
を備えた自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記第２軸は、前記第１軸と実質的に平行に配置されている、請求項１に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記変速動作機構は、前記第１軸と非平行な第３軸に沿って配置され、
前記第１変速操作部材は、前記第３軸回りに回動可能に前記変速動作機構に連結され、前記第３軸回りの回動により前記変速動作機構を動作させる、請求項１又は２に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記ブレーキレバー及び前記第１変速操作部材は、前記初期位置及び前記初期位置から前記操作位置までの揺動操作中に離反して配置される、請求項１から３のいずれか１項に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記連結機構は、
少なくとも前記初期位置に前記ブレーキレバーが配置されているとき、前記第３軸上に配置され、前記第２軸と異なる位置で前記第１変速操作部材に連結されるボール継手と、前記ブレーキレバーに連結される回動継手と、を両端に有するリンク部材を含む４点リンク機構を有する、請求項３又は４に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記変速動作機構は、前記変速装置と連結するための変速ケーブルを巻取及び解除可能な回動する巻取体を有し、
前記第１変速操作部材は、前記巻取体を巻取方向に移動させる、請求項１から５のいずれか１項に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。
前記巻取体を前記巻取方向と逆の解除方向に移動させるための第２変速操作部材をさらに備える、請求項６に記載の自転車用ブレーキ及び変速操作装置。