JP2011157919A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機ハウジング内に振動減衰空間を設ける構造において、効果的により優れた性能を発揮可能な、改良された空間部構造を構成して、振動減衰性能を含む総合的な要求性能をに向上するとともに、重量増と共鳴音の発生を効率よく抑制可能な圧縮機の構造を提供する。
【解決手段】圧縮機のハウジングの少なくとも一部に、該ハウジングを内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる空間を設け、該空間内に流体を充填するとともに、該流体を該空間内と圧縮機外部との間で循環可能に構成したことを特徴とする圧縮機。
【選択図】図1
【解決手段】圧縮機のハウジングの少なくとも一部に、該ハウジングを内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる空間を設け、該空間内に流体を充填するとともに、該流体を該空間内と圧縮機外部との間で循環可能に構成したことを特徴とする圧縮機。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧縮機の構造に関し、とくに振動や騒音低減に有効で車両空調装置用圧縮機等に好適な圧縮機の構造に関する。
例えば、車両空調装置用圧縮機は、そのハウジング部の取付ボスを用いて、ネジ止めによってエンジンブラケット等に固定される。ハウジングは、一般的にアルミ合金製で、肉厚は5mm程度である。圧縮機としては、ピストンタイプとスクロールタイプ等があるが、いずれの場合も、圧縮機構部の外側のハウジングは、一般的に鋳造のアルミ合金製である。ハウジング内部には、ピストンタイプ圧縮機の場合には、ピストン、斜板、シャフトロータ等の構成部品が組み込まれており、スクロールタイプ圧縮機の場合には、可動スクロールと固定スクロールからなるスクロールタイプ圧縮機構と可動スクロール駆動用のシャフト、さらには場合によっては、駆動源としての内蔵モータ等の構成部品が組み込まれている。圧縮機構部で冷媒ガスを圧縮することにより、圧縮機構部には大きな力が発生し、圧縮機構部に連結されている構成部品には、発生した力の変動成分が振動となって伝達する。内部構成部品の振動は、最終的には、例えばシャフトロータからベアリングを介してハウジングに伝達される。ハウジングは、通常、円筒形の構造体であるので、ある固有振動数を有し、その固有振動数近傍で振動レベルが大きくなる。ハウジング本体の振動は、ハウジングの一部である圧縮機本体固定用ボスを介して、エンジンブラケット等に伝達される。エンジンブラケット等に伝達された振動は、異音となってドライバーに不快感を与えることがある。
そこで、ハウジング本体が、内側ハウジング部、およびこの内側ハウジングとの間に振動減衰空間を介在させて内側ハウジングを取り囲むように形成された外側ハウジング部を有し、外側ハウジング部にはエンジンブラケット等に設置のための取り付け用脚部が設けられた圧縮機の構造が提案されている(特許文献1)。
ところが、上記特許文献1で提案されているような従来構造では、内側ハウジング部全体を外側ハウジング部が取り囲む二重構造になっていて、その間に振動減衰空間が設けられているが、この場合、外側ハウジング部は、内側ハウジング部の略全体を取り囲むため、圧縮機全体の重量増やコスト増を招くこととなっている。また、内側ハウジング部と外側ハウジング部は、略一定の間隔を置いて設置されているため、この間に一定形状の振動減衰空間が形成され、この振動減衰空間で共鳴音が発生するおそれが生じて、逆に騒音レベルが増加する可能性がある。さらに、特許文献1には、この振動減衰空間内に、弾性材料等からなる防振部材を充填する形態も記載されているが、充填される防振部材は流動性を有するものではないので、発揮できる共鳴音発生防止性能にも限界がある。
そこで本発明の課題は、上記のような従来構造における問題点および限界に鑑み、圧縮機ハウジングの少なくとも一部を、内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる振動減衰空間を設ける構造において、効果的により優れた性能を発揮可能な、改良された空間部構造を構成して、振動減衰性能を含む総合的な要求性能を大幅に向上するとともに、重量増と共鳴音の発生を効率よく抑制可能な圧縮機の構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る圧縮機は、圧縮機のハウジングの少なくとも一部に、該ハウジングを内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる空間(以下、振動減衰空間と呼ぶこともある。)を設け、該空間内に流体を充填するとともに、該流体を前記空間内と圧縮機外部との間で循環可能に構成したことを特徴とするものからなる。
このような圧縮機の構造においては、内側ハウジング部と外側ハウジング部との間に形成される振動減衰空間内に、流動性を有する流体が充填されるので、内側ハウジング部側から外側ハウジング部側に伝達されようとする振動が、単なる空間の場合に比べ、より効果的に減衰され、外部へ伝達される振動が効果的に低減される。また、この流体は上記空間内と圧縮機外部との間で循環可能とされているので、空間内における流体の流動性が十分に確保されることになり、上記のような優れた振動減衰性能が確保されつつ、良好な流動性により、優れた共鳴音発生防止性能が得られ、発生する騒音のレベルも効果的に低減されることになる。そして、このような優れた性能を発揮できる本発明における循環流体充填空間は、基本的にはそのような振動減衰や共鳴音発生防止が要求される部位に対して設ければよいので、不必要に大きな空間を形成する必要はなく、ハウジング全体の大型化を回避して重量増を効率よく抑制することが可能となる。さらに、この流体が上記空間内と圧縮機外部との間で循環されることにより、後述の如く、例えば圧縮機内における発熱する部位(例えば、内蔵モータなど)からの発熱を、積極的に外部で使用される熱媒体の加熱に利用することが可能になり、空間内循環流体に、振動減衰性能以外の性能も含む総合的な要求性能を与えることが可能となる。
上記本発明に係る圧縮機においては、ハウジングの少なくとも一部を内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる上記空間は、必要に応じて複数形成することができる。例えば、振動減衰を主目的とした空間に加え、上記の如く、流体の加熱を主目的とした空間を形成することができる。複数の空間を形成する場合、一の空間と別の空間との間を連通する連通路が設けられていることが好ましく、それによって、圧縮機に対する流体縦貫経路を複雑化することなく、流体を圧縮機内の必要部位に適切に循環させることが可能になる。ただし、連通路自体は、圧縮機のハウジングに対して内部に形成された内部連通路としてもよく、該ハウジングの外部にパイプ等により形成された外部連通路としてもよい。また、このような連通路には、該連通路を必要に応じて開閉可能な開閉弁を設けることも可能である。開閉弁を設けておけば、そのとき要求される空間にのみ流体を循環させることも可能になる。
また、上記空間は、少なくとも圧縮機が有する振動源の近傍に配置されていることが好ましい。すなわち、本発明は、基本的には、外部に伝達されようとする振動を減衰させることを目的とするものであるから、循環流体が充填され振動減衰性能を有する空間を振動源の近傍に配置することにより、より効果的に目標とする振動減衰性能が得られるとともに、ハウジング、ひいては圧縮機全体の重量増を効率よく抑制することが可能となる。
また、内側ハウジング部側から外側ハウジング部側に伝達されようとする振動を効果的に減衰させるために、上記流体は、少なくとも振動減衰特性を発揮可能な流体からなる。使用される流体としては、例えば、水やオイル、ブライン等が挙げられる。
また、本発明においては、上記内側ハウジング部と外側ハウジング部との間に、つまり、この間に形成された空間内に、振動減衰部材が介在されている形態を採用することもできる。振動減衰部材を適切に配置することにより、流体充填および循環のための空間の望ましい形状を保ちながら、所望の振動減衰性能を維持することが可能になる。とくに、空間の形状や面積が大きい場合には、このような振動減衰部材を介在させることが有効である。
また、本発明においては、上述の如く、圧縮機内における発熱部位を、積極的に外部で使用される媒体の加熱源として利用することが可能である。このような利用を考慮する場合には、流体を効率よく加熱するために、利用対象となる上記空間が、少なくとも圧縮機が有する加熱源の近傍に配置されていることが好ましい。そして、加熱源の近傍に配置された空間内で加熱された流体を外部機器の熱媒として取り出し可能に構成されていることが好ましい。加熱された熱媒は、例えば、車両用空調装置におけるヒータ初期加熱用の熱媒(例えば、ヒータ加熱用熱媒として使用されるエンジン冷却水がまだ十分に温まっていないときに、エンジン冷却水の代わりに使用される熱媒)等として利用可能である。
空間配設上考慮される上記のような振動源としては、ピストンを備えた圧縮機構や、スクロール圧縮機構が挙げられる。また、上加熱源としては、例えば、圧縮機に内蔵されたモータが挙げられる。
本発明に係る圧縮機の構造は、ピストン型圧縮機、スクロール型圧縮機のいずれにも適用できる。とくに後述の実施形態に示すように、駆動源としてのモータを内蔵したスクロール型圧縮機に本発明を適用すると、所望の振動減衰性能に加え、所望の流体加熱性能を得ることが可能である。
また、本発明に係る圧縮機の構造は、とくに振動低減や騒音低減の要求が強い、車両用空調装置に用いられる圧縮機に適用して好適なものである。
本発明に係る圧縮機によれば、内側ハウジング部と外側ハウジング部との間に形成された空間内に循環流体が充填されることにより、圧縮機内から外部へ伝達されようとする振動を効果的に減衰させることができ、優れた振動低減効果が得られるとともに、良好な流動性を有する流体の充填により、良好な共鳴音発生防止効果が得られ、優れた騒音低減効果も得られる。また、このような振動減衰空間を必要なハウジング部位にのみ設けることが可能であることから、ハウジング、ひいては圧縮機全体の重量増を抑制することが可能である。さらに、圧縮機内発熱源をこの循環流体の加熱源として利用することにより、加熱された流体を外部機器の熱媒として使用することが可能になり、例えばヒータの初期加熱用熱媒等として利用することが可能となる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る圧縮機の構造を示しており、本発明をモータを内蔵したスクロール型圧縮機に適用した一例を示している。図1において、1はスクロール型圧縮機全体を示しており、圧縮機1は、ハウジング2の内部に、スクロール型圧縮機構3と、駆動源としての内蔵されたモータ4を有している。スクロール型圧縮機構3は、ハウジング2側に固定された固定スクロール5と、固定スクロール5に対し自転が阻止された状態で旋回される可動スクロール6から構成され、両スクロール5、6間に形成される流体ポケット7内で流体が圧縮される。可動スクロール6は、モータ4の出力軸としての駆動軸8の回転によって旋回駆動される。ハウジング2には、圧縮機1をエンジンブラケット等に取り付けるための圧縮機本体固定用ボス9が適宜設けられている。
図1は、本発明の一実施態様に係る圧縮機の構造を示しており、本発明をモータを内蔵したスクロール型圧縮機に適用した一例を示している。図1において、1はスクロール型圧縮機全体を示しており、圧縮機1は、ハウジング2の内部に、スクロール型圧縮機構3と、駆動源としての内蔵されたモータ4を有している。スクロール型圧縮機構3は、ハウジング2側に固定された固定スクロール5と、固定スクロール5に対し自転が阻止された状態で旋回される可動スクロール6から構成され、両スクロール5、6間に形成される流体ポケット7内で流体が圧縮される。可動スクロール6は、モータ4の出力軸としての駆動軸8の回転によって旋回駆動される。ハウジング2には、圧縮機1をエンジンブラケット等に取り付けるための圧縮機本体固定用ボス9が適宜設けられている。
本実施態様では、上記ハウジング2の一部に、より具体的には、圧縮機構3を周囲から囲むハウジング2の部位に、該ハウジング部位を内側ハウジング部10と外側ハウジング部11とに隔てる空間12が形成されている。この空間12は、図1(B)に示すようにハウジング2の周方向に全周にわたって延びているが、振動が伝達されやすい方向に的を絞って、周方向に部分的にあるいは分割して間欠的に設けることも可能である。この空間12の内部に、振動減衰性能を発揮可能な流体13を充填されるとともに、空間12に対して流体13が流入、流出され、該流体13は空間12内と圧縮機外部(例えば、圧縮機外部機器(図示略))との間で循環可能に構成されている。
このように構成された圧縮機1においては、内側ハウジング部10と外側ハウジング部11との間に形成される振動減衰空間12内に充填された振動減衰性能を有する流体13により、圧縮機1内部における振動源としての圧縮機構3から内側ハウジング部10側から外側ハウジング部11を介して圧縮機外部に伝達されようとする振動が、効果的に減衰される。その結果、圧縮機外部へ伝達される振動が低減されると同時に、振動に伴う騒音も低減される。また、この流体13が空間12内と圧縮機外部との間で循環されることにより、結果的に空間12内に充填されている流体13に極めて良好な流動性が確保され、上記の優れた振動減衰性能に加え、良好な共鳴音発生防止性能が得られ、優れた騒音低減効果も得られる。また、図1に示したように、振動源としての圧縮機構3の周囲にのみ振動減衰空間12を形成することにより、ハウジング2全体、ひいては圧縮機1全体の重量増を効率よく抑制することができる。さらに、この循環流体13は圧縮機1内で発熱された熱を外部へ移動させる熱移動媒体として機能可能であるので、圧縮機1内に加熱源(発熱源)が存在する場合には、その加熱源を循環流体の加熱源として積極的に利用することにより、外部で使用される熱媒体の加熱に利用することが可能になる。上記実施態様においても、圧縮機構3が加熱源となる可能性があるので、空間13内で加熱された流体を、外部機器(例えば、空調装置におけるヒータ)用の熱媒体として利用することも可能である。とくに、外部機器用に使用予定の熱媒体(例えば、ヒータ加熱用温水として使用予定のエンジン冷却水)が未だ十分に温まっていないときに、空間13内で加熱された流体をその使用予定の熱媒体の代わりに有効利用することが可能である。
図2は、本発明の別の実施態様に係る圧縮機の構造を示しており、やはり、本発明をモータを内蔵したスクロール型圧縮機に適用した一例を示している。上述の図1に示した実施態様においては、振動減衰空間12を圧縮機1が有する振動源の近傍、つまり、圧縮機構3の周囲部位にのみ形成したが、本実施態様では、スクロール型圧縮機21のハウジング22の内部に内側ハウジング部23と外側ハウジング部24とに隔てるように形成される空間25が、実質的にハウジング22の全周にわたるように広い面積の空間25に形成されている。この広い面積を有する空間25内には、適当な複数部位に、振動減衰部材26、例えば、弾性材料からなる振動減衰部材26が、内側ハウジング部23と外側ハウジング部24との間に介在されている。そして、上記空間25の内部に、振動減衰性能を発揮可能な流体27を充填されるとともに、空間25に対して流体27が流入、流出され、該流体27は空間25内と圧縮機外部との間で循環可能に構成されている。その他のスクロール型圧縮機構3と、駆動源としてのモータ4については、図1に示したのと同様の構成を有しているので、図1に付したのと同一の符号を付すことにより説明を省略する。
このように構成された圧縮機21においては、内側ハウジング部23と外側ハウジング部24との間に形成される振動減衰空間25がより広い範囲にわたって形成されているので、振動減衰空間25内に充填された振動減衰性能を有する流体27により、圧縮機21内部におけるあらゆる振動源から圧縮機外部に伝達されようとする振動が、効果的に減衰される。また、広い範囲にわたる振動減衰空間25内に適宜振動減衰部材26が配設されていることにより、振動減衰部材26自体が各部位において振動減衰性能を向上させることが可能になるとともに、各振動減衰部材26であたかも区画される形態となる各ゾーンで望ましい形状の振動減衰空間25が確保されるとともに、各ゾーン内での流体27の充填形状も振動減衰にとって望ましい形態に維持することが可能になる。したがって、圧縮機外部へ伝達される振動が大幅に低減されると同時に、振動に伴う騒音も大幅に低減される。また、この流体27が空間25内と圧縮機外部との間で循環されることにより、結果的に空間25内に充填されている流体27に極めて良好な流動性が確保され、上記の優れた振動減衰性能に加え、良好な共鳴音発生防止性能が得られ、優れた騒音低減効果も得られる。さらに、とくにモータ4は、圧縮機21内での発熱源となるので、モータ4部位も取り囲むように形成された空間25内に充填されている流体27に対して、モータ4を積極的に加熱源として利用することが可能である。そして、空間25内で加熱され、外部との間で循環される流体は、前述したのと同様に、外部機器(例えば、空調装置におけるヒータ)用の熱媒体として利用することが可能である。
図3は、本発明のさらに別の実施態様に係る圧縮機の構造を示しており、やはり、本発明をモータを内蔵したスクロール型圧縮機に適用した一例を示している。本実施態様では、スクロール型圧縮機31のハウジング32の一部に内側ハウジング部33a、33bと外側ハウジング部34a、34bとに隔てるように形成される空間35a、35bが、振動源としての圧縮機構3と、加熱源としてのモータ4とに対して、それぞれ別に形成されている。これら両空間35a、35bの間には、両空間35a、35bを連通する連通路36が設けられているとともに、該連通路36には該連通路36の開閉を制御可能な開閉弁37(例えば、外部信号により作動を制御可能な開閉弁)が設けられている。そして、上記空間35a、35bの内部に、振動減衰性能を発揮可能な流体38を充填されるとともに、空間35a、35b(例えば、連通路36を介して連通された空間35a、35b)に対して流体38が流入、流出され、該流体38は空間35a、35b内と圧縮機外部との間で循環可能に構成されている。その他のスクロール型圧縮機構3と、駆動源としてのモータ4については、図1に示したのと同様の構成を有しているので、図1に付したのと同一の符号を付すことにより説明を省略する。
このように構成された圧縮機31においては、空間35a、35b内に流体38が充填された状態で、とくに振動源としての圧縮機構3を取り囲む空間35a内に流体38が充填された状態で、該空間35a内に充填されている振動減衰性能を有する流体38により、圧縮機構3から圧縮機外部に伝達されようとする振動が、的を絞られた状態で効率よく減衰され、その振動に伴う共鳴音の発生も、良好な流動性を有する流体38により、効率よく抑制される。したがって、良好な振動低減効果と良好な騒音低減効果が得られる。そして本実施態様では、発熱源としてのモータ4を、そのモータ4部の周囲に形成された空間35b内の流体38の加熱源として効率よく利用できるので、加熱された流体38を外部機器(例えば、空調装置におけるヒータ)へと循環させることにより、前述したのと同様に、外部機器用の熱媒体として利用することが可能になる。加熱された流体38は必要に応じて外部機器へと循環させることができ、図3に示した形態では、開閉弁37の開閉制御を介して外部機器への循環の制御が可能である。また、本実施態様では、振動源としての圧縮機構3の周囲にのみ振動減衰空間35aを形成し、加熱源としてのモータ4の周囲にのみ空間35bを形成することにより、ハウジング32全体、ひいては圧縮機31全体の重量増を効率よく抑制することができる。
なお、上記各実施態様では、本発明をスクロール型圧縮機に適用した場合を例示したが、本発明はピストン型圧縮機にも同様に適用可能である。
本発明に係る圧縮機の構造は、振動低減、騒音低減が望まれるあらゆる圧縮機に適用可能であり、とくに車両空調装置に用いられる圧縮機に好適である。
1、21、31 圧縮機
2、22、32 ハウジング
3 スクロール型圧縮機構
4 内蔵モータ
5 固定スクロール
6 可動スクロール
7 流体ポケット
8 駆動軸
9 圧縮機本体固定用ボス
10、23、33a、33b 内側ハウジング部
11、24、34a、34b 外側ハウジング部
12、25、35a、35b 空間
13、27、38 流体
26 振動減衰部材
36 連通路
37 開閉弁
2、22、32 ハウジング
3 スクロール型圧縮機構
4 内蔵モータ
5 固定スクロール
6 可動スクロール
7 流体ポケット
8 駆動軸
9 圧縮機本体固定用ボス
10、23、33a、33b 内側ハウジング部
11、24、34a、34b 外側ハウジング部
12、25、35a、35b 空間
13、27、38 流体
26 振動減衰部材
36 連通路
37 開閉弁
Claims (13)
- 圧縮機のハウジングの少なくとも一部に、該ハウジングを内側ハウジング部と外側ハウジング部とに隔てる空間を設け、該空間内に流体を充填するとともに、該流体を前記空間内と圧縮機外部との間で循環可能に構成したことを特徴とする圧縮機。
- 前記空間が複数形成されている、請求項1に記載の圧縮機。
- 一の空間と別の空間との間を連通する連通路が設けられている、請求項2に記載の圧縮機。
- 前記連通路に開閉弁が設けられている、請求項3に記載の圧縮機。
- 前記空間が、少なくとも圧縮機が有する振動源の近傍に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記流体が少なくとも振動減衰特性を発揮可能な流体からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記内側ハウジング部と外側ハウジング部との間に振動減衰部材が介在されている、請求項1〜6のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記空間が、少なくとも圧縮機が有する加熱源の近傍に配置されている、請求項1〜7のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記加熱源の近傍に配置された空間内で加熱された流体を外部機器の熱媒として取り出し可能に構成されている、請求項8に記載の圧縮機。
- 前記振動源が圧縮機構からなる、請求項5〜9のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記加熱源が圧縮機に内蔵されたモータからなる、請求項8〜10のいずれかに記載の圧縮機。
- 駆動源としてのモータを内蔵したスクロール型圧縮機からなる、請求項1〜11のいずれかに記載の圧縮機。
- 車両用空調装置に用いられる圧縮機からなる、請求項1〜12のいずれかに記載の圧縮機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023119493A1 (ja) * | 2021-12-22 | 2023-06-29 | サンデン株式会社 | 複合装置 |
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- 2010-02-03 JP JP2010022035A patent/JP2011157919A/ja active Pending
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