JP2011157414A - アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物からなるブロック剤解離触媒及びその用途 - Google Patents

アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物からなるブロック剤解離触媒及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリイソシアネートのブロック剤として使用される化合物としては、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フェノール等が知られている。しかしながら、これらはブロック剤を解離させるのに140℃以上の高い焼付け温度を必要とするため、エネルギー的に不利であり、耐熱性の低いプラスチック基材には適用できないという問題があった。そこで、低温での解離触媒効果が高いブロック剤の解離触媒及びその用途を提供する。
【解決手段】 アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)とからなり、アルミニウム化合物(A)及びアルミニウム以外の金属化合物(B)がβ−ジケトンを配位子として含むことを特徴とするブロック剤解離触媒、並びに当該ブロック剤解離触媒、ブロックイソシアネート及びイソシアネート反応性基を有する化合物からなる一液型熱硬化性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルミニウム化合物とアルミニウム以外の金属化合物とからなるブロック剤解離触媒、及びそれを用いた一液型熱硬化性組成物に関する。
ポリウレタン樹脂塗料は非常に優れた耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有している。一般的なポリウレタン樹脂塗料はポリオール成分とポリイソシアネート成分からなる二液型であり、それぞれを別々に貯蔵し塗装時に混合して使用する。しかし、一旦混合した塗料は短時間で硬化してしまうため可使時間が短く、塗装時の作業性の点で問題があった。また、ポリイソシアネートと水が容易に反応するため、電着塗料の様な水性塗料での使用は不可能であった。このように、二液のポリウレタン樹脂塗料はその使用に際して多くの制限を有していた。
前記の問題点を改善するために、ポリイソシアネートを活性水素基含有化合物(ブロック剤)と反応させて不活性したブロックイソシアネートを用いる方法が知られている。このブロックイソシアネートは、常温ではポリオールと反応しないが、加熱されることでブロック剤が解離してイソシアネート基を再生し、ポリオールとの架橋反応が進むものである。このため、可使時間が制限されることがなく、塗料にあらかじめ両者を配合して一液とすることや水性塗料への適用も可能となる。
ポリイソシアネートのブロック剤として使用される化合物としては、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フェノール等が知られている。しかしながら、これらはブロック剤を解離させるのに140℃以上の高い焼付け温度を必要とするため、エネルギー的に不利であり、耐熱性の低いプラスチック基材には適用できないという問題があった。
このため、触媒の使用によって焼付け温度を低くする試みが従来から行われている。このような触媒としては、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫が公知であるが(例えば、非特許文献1参照)、毒性の問題からその使用は好ましくない。また、その他にビスマス塩(例えば、特許文献1参照)、亜鉛塩(例えば、特許文献2参照)が触媒として報告されているが、解離温度の低下は充分とは言えず、低温における解離効果の高いブロック剤の解離触媒は未だ報告されていない。
特許第3293633号明細書 特許第3375736号明細書
Progress in Organic Coatings 36巻、148−172頁(1999年)
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温での解離効果の高いブロック剤の解離触媒及びその用途を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、β−ジケトン配位子を含むアルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物が、効果の高いブロック剤の解離触媒となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下に示すとおりの、アルミニウム化合物とアルミニウム以外の金属化合物とからなるブロック剤解離触媒、及びそれを用いた一液型熱硬化性組成物である。
[1]アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)とからなり、アルミニウム化合物(A)及びアルミニウム以外の金属化合物(B)がβ−ジケトンを配位子として含むことを特徴とするブロック剤解離触媒。
[2]アルミニウム以外の金属化合物(B)の金属が、亜鉛、ジルコニウム、ガリウム、インジウム、又はチタンであることを特徴とする上記[1]に記載のブロック剤解離触媒。
[3]β−ジケトンが、アセチルアセトン、3,5−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、及び1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のブロック剤解離触媒。
[4]アルミニウム化合物(A)が、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムビスアセチルアセトナートイソプロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−プロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートメトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートエトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートsec−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートtert−ブトキシド、及びアルミニウムトリス(3,5−ヘプタンジオナート)からなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
[5]アルミニウム以外の金属化合物(B)が、亜鉛ビスアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトナート、ガリウムトリスアセチルアセトナート、インジウムトリスアセチルアセトナート、及びチタンテトラキスアセチルアセトナートからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
[6]アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)のモル比(A/B)が10/90〜90/10の範囲内であることを特徴とする上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
[7]上記[1]乃至[6]のいずれかに記載のブロック剤解離触媒、ブロックイソシアネート及びイソシアネート反応性基を有する化合物を含有する一液型熱硬化性組成物。
[8]イソシアネート反応性基を有する化合物がポリオールであることを特徴とする上記[7]に記載の一液型熱硬化性組成物。
[9]上記[1]乃至[6]のいずれかに記載のブロック剤解離触媒の使用量が、ブロックイソシアネートに対して、0.1〜15重量%の範囲であることを特徴とする上記[7]又は[8]に記載の一液型熱硬化性組成物。
本発明のアルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物からなるブロック剤解離触媒は、有機錫等の公知触媒を上回るブロック剤解離触媒活性を示すため、産業上極めて有用である。
以下、本発明をさらに詳しく述べる。
本発明のブロック剤解離触媒は、アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)とからなる。
アルミニウム以外の金属化合物(B)の金属は、特に限定するものではないが、例えば、亜鉛、ジルコニウム、ガリウム、インジウム、チタン等が好適なものとして挙げられる。
本発明において、アルミニウム化合物(A)及びアルミニウム以外の金属化合物(B)はいずれも、配位子として、1種又は2種以上のβ−ジケトンを含む。
β−ジケトンとしては、例えば、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、2,4−デカンジオン、2,4−トリデカンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2−ジメチル−3,5−ノナンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、1−シクロヘキシル−1,3−ブタンジオン、1−フェニル−1,3−ブタンジオン(1−ベンゾイルアセトン)、1−フェニル−1,3−ペンタンジオン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、1−フェニル−5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオン、1−(4−ビフェニル)−1,3−ブタンジオン、1−フェニル−3−(2−メトキシフェニル)−1,3−プロパンジオン、1−(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタンジオン、1−(2−フリル)−1,3−ブタンジオン、1−(テトラヒドロ−2−フリル)−1,3−ブタンジオンが挙げられる。
これらのβ−ジケトンの中で、通常使用されるのは、アセチルアセトン、3,5−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンであり、アセチルアセトンが特に好適に使用される。
アルミニウム化合物(A)及びアルミニウム以外の金属化合物(B)は、β−ジケトン以外の配位子を含んでもよい。このようなβ−ジケトン以外の配位子としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
本発明において、アルミニウム化合物(A)としては、具体的には、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムビスアセチルアセトナートイソプロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−プロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートメトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートエトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートsec−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートtert−ブトキシド、アルミニウムトリス(3,5−ヘプタンジオナート)等が好適なものとして例示される。これらの中で特に好ましいものは、アルミニウムトリスアセチルアセトナートである。
本発明においてアルミニウム以外の金属化合物(B)としては、具体的には、亜鉛ビスアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトナート、ガリウムトリスアセチルアセトナート、インジウムトリスアセチルアセトナート、チタンテトラキスアセチルアセトナート等が好適なものとして例示される。これらの中で特に好ましいものは、亜鉛ビスアセチルアセトナート、ガリウムトリスアセチルアセトナート、インジウムトリスアセチルアセトナートである。
アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)の(A/B)モル比は、通常5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10の範囲内である。上記のモル比の範囲内にすることで充分な低温硬化性が見られる。
次に、本発明の一液型熱硬化性組成物について説明する。
本発明の一液型熱硬化性組成物は、上記した本発明のブロック剤解離触媒、ブロックイソシアネート、及びイソシアネート反応性基を有する化合物を含有する、
ブロックイソシアネ−トとしては、例えば、非水性ブロックイソシアネート及び水性ブロックイソシアネートを挙げることができる。
非水性ブロックイソシアネートとしては、公知のブロック剤(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール等のアルコール類、フェノール、クレゾール、ニトロフェノール、クロロフェノール、レゾルシノール等のフェノール類、ベンゼンチオール等のチオール類、ε−カプロラクタム等のカプロラクタム類、エチルカーバメイト等のカーバメイト類、アセチルアセトン等のケトエノール類、メチルエチルケトンオキシム等のケトオキシム類、ジイソプロピルアミン、トリアゾール、3,5−ジメチルピラゾール等のアミン類、重亜硫酸曹達等)を用いた公知のイソシアネート化合物、又はそれらのプレポリマーをブロックした化合物を例示することができる。
ここで、公知のイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製MDI、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、イソシアネート化合物と活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物や、これら化合物の反応物(例えば、アダクト型ポリイソシアネートやアロファネート化反応、カルボジイミド化反応、ウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応、ウレトンイミン化反応、ビウレット化反応等によるイソシアネート変性体等)、及びこれらの混合物等を挙げることができる。
水性ブロックイソシアネートは、例えば、ポリイソシアネートにイソシアネート基と反応しうる活性水素基を少なくとも1個以上有する親水性基を反応させ、公知のブロック剤でブロックすることにより得ることができる。親水性基としては、カチオン、アニオン等のイオン性基、ノニオン性基等が挙げられる。ポリイソシアネートにノニオン性基を導入するためのノニオン性化合物としては、ポリアルキレンエーテルアルコール、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等が挙げられる。
イソシアネート反応性基を有する化合物としては、例えば、ポリオールが挙げられる。ここで、ポリオールとは、イソシアネート基に対して反応性を有する水酸基を2個以上含む化合物をいい、具体的には非水性ポリオール及び水性ポリオールが例示される。
非水性ポリオールとしては、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール等が挙げられる。
アクリルポリオールとしては、例えば、一分子中に1個以上の活性水素を持つ重合性モノマーと、これに共重合可能なモノマーの共重合物が挙げられる。
一分子中に1個以上の活性水素を持つ重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル等のアクリル酸ヒドロキシエステル類、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル等のメタクリル酸ヒドロキシエステル類、グリセリンのアクリル酸モノエステル若しくはメタクリル酸モノエステル、トリメチロールプロパンのアクリル酸モノエステル若しくはメタクリル酸モノエステル、又はこれらの活性水素にε−カプロラクトンを開環重合させることにより得られるモノマーが挙げられる。
上記重合性モノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド類、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、縮合ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリラクトンポリオール等が挙げられる。
縮合ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のジオール類と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸との反応物が挙げられる。具体的には、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチレンアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール等のアジペート系縮合ポリエステルジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール等のアゼレート系縮合ポリエステルジオール等を例示できる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、上記ジオール類とジメチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートとの反応物等が挙げられ、具体的には、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリ3−メチルペンタメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等を例示できる。
ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びこれらの2種以上の混合物の開環重合物等が挙げられ、具体的にはポリカプロラクトンジオール等を例示できる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA等の活性水素原子を2個以上含む化合物の1種又は2種以上を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のモノマーの1種又は2種以上を付加重合させた反応物が挙げられ、モノマーの2種以上を付加重合させた反応物の場合は、ブロック付加、ランダム付加又は両者の混合系でも良い。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等を例示できる。
エポキシポリオールとしては、例えば、ノボラック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロゲン化型、レゾルシン型等のエポキシポリオールを挙げることができる。
また、これらのポリオールにイソシアネート化合物を反応させることによって生成したOH末端プレポリマーも同様に使用することができる。
水性ポリオールとしては、上記した非水性ポリオールを、水に乳化、分散又は溶解させた化合物が挙げられる。水に乳化、分散又は溶解させる方法としては、例えば、カルボキシル基、スルホン基等を導入し中和させる方法が挙げられる。中和剤としては、例えば、アンモニアや、水溶性アミノ化合物であるモノエタノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等から選択される1種又は2種以上を用いることができる。それらの中でも第三級アミンであるトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等が好適に使用される。
ポリオールの水酸基価としては、固形分あたり10〜300mgKOH/gが好ましく、より好ましくは20〜250mgKOH/gである。水酸基価が10mgKOH/g未満になると、得られる樹脂の強度が低下し、300mgKOH/gを超えると樹脂の可塑性が低下するため好ましくない。本発明において、ポリオールは、ポリオール化合物(イソシアネート基に対して反応性を有する水酸基を2個以上含む化合物)、中和剤、酸化防止剤、及び水を含有する組成物として、通常使用されるが、これらのうち固形分とは、ポリオール、中和剤、及び酸化防止剤を意味する。
この水酸基価は、JIS−K0070に規定された方法、すなわち、試料に無水酢酸及びピリジンを加えて溶解させ、放冷後、水、トルエンを加えて調製した滴定試料液を、水酸化カリウムのエタノール溶液で中和滴定することで測定できる。水酸基価は、1gの試料に含まれる水酸基をアセチル化するために消費された酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表される。
本発明の一液型熱硬化性組成物におけるポリオールの水酸基とイソシアネート基との当量比(水酸基/イソシアネート基)は、必要とする塗膜物性により決定され、特に限定するものではないが、通常0.2〜2の範囲である。
本発明の一液型熱硬化性組成物におけるブロック剤解離触媒の使用量は、ブロックイソシアネートに対して、通常0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%の範囲である。使用量が0.1重量%未満では充分な低温硬化性が得られない。一方、15重量%を越えても低温硬化性の向上は見られず、経済的に不利である。
本発明の一液型熱硬化性組成物においては、当該技術分野で常用される添加剤、顔料、必要に応じて溶剤等が使用できる。
添加剤としては、例えば、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系、ヒドラジド系等の酸化防止剤、錫系、亜鉛系、アミン系等のウレタン化触媒、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、顔料分散剤等が挙げられる。
顔料としては、例えば、キナクリドン系、アゾ系、フタロシアニン系等の有機顔料、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ等の無機顔料、その他、炭素系顔料、金属箔状顔料、防錆顔料等の顔料が挙げられる。
溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類が挙げられ、これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の一液型熱硬化性組成物は、自動車の上中塗り塗料、耐チッピング塗料、電着塗料、自動車部品用塗料、自動車補修用塗料、家電・事務機器等の金属製品等のプレコートメタル・防錆鋼板、建築資材用塗料、プラスチック用塗料、接着剤、接着性付与剤、シーリング剤等として使用することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何らの制限を受けるものではない。
なお、以下の実施例において、一液型熱硬化性組成物の焼付け、耐溶剤性の測定は以下に示すとおり実施した。
<一液型熱硬化性組成物の焼付け>
一液型熱硬化性組成物をポリプロピレン板に塗布し、50℃のオーブンで30分間予備乾燥した後、所定の温度のオーブンに入れ30分間焼付けを行った。
<耐溶剤性の測定>
焼付けを行った塗膜をポリプロピレン板から剥離し、メチルエチルケトンに12時間浸漬した。メチルエチルケトン浸漬後の塗膜の重量残存率よりゲル分率を求め、耐溶剤性を評価した。
製造例1.
(非水性ポリオールの調製)
窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内にポリテトラメチレングリコール(PTG−2000SN、保土谷化学工業社製、数平均分子量1993)500gを仕込み、130℃で1時間減圧乾燥した。反応器内温度を下げ反応器内を窒素雰囲気にした後、攪拌羽根、還流冷却管を取り付け、ネオペンチルグリコール13.1g、ヘキサメチレンジイソシアネート79.3g、メチルエチルケトン149gを加え、80℃で3時間反応させた。その後、メチルエチルケトン106gを加え、80℃で3時間反応を継続し、イソシアネート残留量が1.06重量%に達したところで室温に冷却し反応を停止した。攪拌しながら、アセトン341g、ジエタノールアミン22.6gを加え、非水性ポリオールを得た。得られた非水性ポリオールは固形分濃度50重量%、固形分に対する水酸基価35.0mgKOH/gであった。
製造例2.
(非水性ブロックイソシアネートの調製)
窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコに攪拌羽根を取り付け、容器内を窒素雰囲気にした後、コロネートHX(日本ポリウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、NCO 21.3重量%)50.2g、脱水したメチルエチルケトン114gを仕込み、40℃で5分間攪拌した。その後、滴下ロートを取り付け40℃に保ったままメチルエチルケトンオキシム22.2gを1時間掛けて滴下した。還流冷却管を取り付け70℃で1時間反応させ、イソシアネートが検出されなくなったところで室温に冷却し反応を停止し、非水性ブロックイソシアネートを得た。得られた非水性ブロックイソシアネートは固形分濃度40重量%、有効NCO 1.36mmol/gであった。
ここで、有効NCOとは、ブロックイソシアネートを加熱してブロック剤が解離することにより反応可能となるイソシアネート基(NCO)の量を意味する。そして、有効NCOが1.36mmol/gであるとは、ブロックイソシアネート1g中に、1.36mmolのイソシアネート基が潜在的に含まれる(ブロック剤が解離することにより再生される)ことを意味する。
製造例3.
(水性ブロックイソシアネートの調製)
窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコに攪拌羽根、還流冷却管を取り付け、容器内を窒素雰囲気にした後、コロネートHX(日本ポリウレタン製、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、NCO 21.3重量%)49.0g、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(Aldrich社製、平均分子量550)13.7gを仕込み、80℃で9時間反応させた。その後、メチルエチルケトンオキシム18.6g、メチルエチルケトン20.0gを加え、80℃で3時間反応を継続し、イソシアネートが検出されなくなったところで室温に冷却し反応を停止した。
得られた組成物100gに水150gを攪拌しながら徐々に添加し、水中に乳化分散した。得られた乳化分散液からエバポレーターにて残留するメチルエチルケトンを除去した。得られた水性ブロックイソシアネートは固形分濃度39重量%、有効NCO 1.19mmol/gの安定な分散液であった。
製造例4.
(亜鉛ビスヘプタンジオネート一水和物の調製)
ビーカーに水酸化ナトリウム0.622g、水7.50mL、3,5−ヘプタンジオン2.00gを入れ、均一な黄色の透明溶液になるまで攪拌した。別のビーカーにおいて、硫酸亜鉛七水和物2.27gを水7.50mLに溶解させ、前記の黄色の透明溶液を滴下した。その後、室温で1時間攪拌し、生じた淡黄色沈殿をろ過し、300mLの水で洗浄した。50℃で2時間乾燥し、淡黄色粉末の亜鉛ビスヘプタンジオネート一水和物1.74gを得た(分子式:Zn(C11・HO)。
製造例5.
(アルミニウムトリスヘプタンジオネートの調製)
50mLシュレンク管を窒素雰囲気にし、アルミニウムイソプロポキシド1.03g、ジクロロメタン13.0mL、3,5−ヘプタンジオン1.94gを入れ、室温で12時間攪拌した。20℃で減圧にし、徐々に溶媒を除去し、黄色液体のアルミニウムトリスヘプタンジオネート1.84gを得た(分子式:Al(C11)。
実施例1.
(非水性一液型熱硬化性組成物におけるアルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物の触媒活性評価)
表1に示す組成で、製造例1で得られた非水性ポリオール、製造例2で得られた非水性ブロックイソシアネート、メチルエチルケトンを混合した後、アルミニウムトリスアセチルアセトナートと亜鉛ビスアセチルアセトナート一水和物の混合物(モル比70/30)の5%アセトン溶液を攪拌しながら添加し、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物を含有する非水性一液型熱硬化性組成物を得た。
得られた非水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表1に示す。
Figure 2011157414
比較例1.
(非水性一液型熱硬化性組成物における触媒無添加の硬化性評価)
表1に示す組成で、製造例1で得られた非水性ポリオール、製造例2で得られた非水性ブロックイソシアネート、メチルエチルケトンを混合し、触媒を含有しない非水性一液型熱硬化性組成物を得た。
得られた非水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表1に示す。実施例1との比較より、実施例1の方が各温度においてゲル分率が高いことから、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物の添加によりブロック剤解離温度が低下したことがわかる。
比較例2.
(非水性一液型熱硬化性組成物における公知触媒の硬化性評価)
表1に示す組成で、製造例1で得られた非水性ポリオール、製造例2で得られた非水性ブロックイソシアネート、メチルエチルケトンを混合した後、ジブチル錫ジラウレートの5%アセトン溶液を攪拌しながら添加し、公知触媒を含有する非水性一液型熱硬化性組成物を得た。
得られた非水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表1に示す。実施例1との比較より、実施例1の方が各温度においてゲル分率が高いことから、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物はジブチル錫ジラウレートより優れたブロック剤解離触媒活性を持つことがわかる。
実施例2〜実施例6.
(アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物を含有する水性一液型熱硬化性組成物の調製)
窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内にポリテトラメチレングリコール(PTG−2000SN、保土谷化学工業社製、数平均分子量1993)500gを仕込み、130℃で1時間減圧乾燥した。反応器内温度を下げ反応器内を窒素雰囲気にした後、攪拌羽根、還流冷却管を取り付け、ジメチロールプロピオン酸16.9g、ヘキサメチレンジイソシアネート79.3g、メチルエチルケトン149gを加え、80℃で3時間反応させた。その後、メチルエチルケトン106gを加え、80℃で3時間反応を継続し、イソシアネート残留量が1.06重量%に達したところで室温に冷却し反応を停止した。攪拌しながら、アセトン341g、ジエタノールアミン22.6を加え、OH末端プレポリマー溶液を得た。
表2に示した組成で、IRGANOX1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、チバ・ジャパン社製)、トリエチルアミン、触媒溶液を、得られたOH末端プレポリマー溶液に攪拌しながら添加し、その後攪拌しながら水を徐々に添加することで水中に乳化分散した。得られた乳化分散液よりエバポレーターにて残留するメチルエチルケトン、アセトンを除去した。得られた水性ポリオールは固形分濃度30重量%、固形分に対する水酸基価35.0mgKOH/gの安定な分散液であった。
その後、表2に示した組成で製造例3で得られた水性ブロックイソシアネートを添加、混合し、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物を含有する水性一液型熱硬化性組成物を得た。得られた水性一液型熱硬化性組成物は固形分濃度31重量%の安定な分散液であった。
(水性一液型熱硬化性組成物におけるアルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物の触媒活性評価)
上記で得られた水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表2〜表3に示す。
Figure 2011157414
Figure 2011157414
比較例3.
(水性一液型熱硬化性組成物における触媒無添加の硬化性評価)
表3に示した組成で、実施例2と同様の方法により、触媒を含有しない水性一液型熱硬化性組成物を得た。得られた水性一液型熱硬化性組成物は固形分濃度31重量%の安定な分散液であった。
得られた水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表3にあわせて示す。
実施例2及び3との比較より、実施例2及び3の方が各温度においてゲル分率が高い。これより、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物の添加によりブロック剤解離温度が低下したことが言える。
比較例4〜比較例6.
(水性一液型熱硬化性組成物における公知触媒の触媒活性評価)
表3〜表4に示した組成で、実施例2と同様の方法により、公知触媒を含有する水性一液型熱硬化性組成物を得た。得られた水性一液型熱硬化性組成物は固形分濃度31%の安定な分散液であった。
得られた水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行った結果を表3〜表4に示す。
Figure 2011157414
実施例2及び3との比較より、実施例2及び3の方が120℃においてゲル分率が高いことから、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物は公知触媒より優れたブロック剤解離触媒活性を持つと言える。
比較例7〜比較例9.
(水性一液型熱硬化性組成物における単独の金属化合物の触媒活性評価)
表4に示した組成で、実施例2と同様の方法により、単独の金属化合物を含有する水性一液型熱硬化性組成物を得た。得られた水性一液型熱硬化性組成物は固形分濃度31重量%の安定な分散液であった。
得られた水性一液型熱硬化性組成物を120℃、130℃で焼付けた後、耐溶剤性の測定を行い、単独の金属化合物の触媒活性を評価した結果を表4にあわせて示す。実施例2及び3との比較より、実施例2及び3の方が120℃においてゲル分率が高いことから、アルミニウム化合物及びアルミニウム以外の金属化合物の両者を使用することで、初めて優れたブロック剤解離触媒活性を発揮することがわかる。

Claims (9)

  1. アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)とからなり、アルミニウム化合物(A)及びアルミニウム以外の金属化合物(B)がβ−ジケトンを配位子として含むことを特徴とするブロック剤解離触媒。
  2. アルミニウム以外の金属化合物(B)の金属が、亜鉛、ジルコニウム、ガリウム、インジウム、又はチタンであることを特徴とする請求項1記載のブロック剤解離触媒。
  3. β−ジケトンが、アセチルアセトン、3,5−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、及び1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブロック剤解離触媒
  4. アルミニウム化合物(A)が、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムビスアセチルアセトナートイソプロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−プロポキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートメトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートエトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートn−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートsec−ブトキシド、アルミニウムビスアセチルアセトナートtert−ブトキシド、及びアルミニウムトリス(3,5−ヘプタンジオナート)からなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
  5. アルミニウム以外の金属化合物(B)が、亜鉛ビスアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトナート、ガリウムトリスアセチルアセトナート、インジウムトリスアセチルアセトナート、及びチタンテトラキスアセチルアセトナートからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
  6. アルミニウム化合物(A)とアルミニウム以外の金属化合物(B)のモル比(A/B)が10/90〜90/10の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のブロック剤解離触媒。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のブロック剤解離触媒、ブロックイソシアネート及びイソシアネート反応性基を有する化合物を含有する一液型熱硬化性組成物。
  8. イソシアネート反応性基を有する化合物がポリオールであることを特徴とする請求項7に記載の一液型熱硬化性組成物。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のブロック剤解離触媒の使用量が、ブロックイソシアネートに対して、0.1〜15重量%の範囲であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の一液型熱硬化性組成物。
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