JP2011156871A - 柄変形を抑えた液圧転写方法並びにこの方法によって転写された液圧転写品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、転写インクにより担持シート上に適宜の転写パターンPが塗着された転写フィルムFを、転写槽2内の液面上に浮遊支持し、その上方から被転写体Wを押し付け、これによって生じる液圧によって、被転写体Wに適宜の転写パターンPを転写する手法であり、転写時には、被転写体Wの両外側に、被転写体Wに模した疑似体62を設けて液圧転写を行い、これにより転写フィルムFが被転写体Wの端部において背面側に回り込むことを防止し、当該部位に生じる転写パターンPの柄変形を抑えるようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
すなわち、例えば図7(a)に示すように、被転写体Wが、転写を要する加飾面S1に開口部OPを有している場合、転写後の液圧転写品W1′には開口部付近(開口部OPとほぼ同時に転写を受ける部位)に転写パターンPの歪みや曲がり等が生じることが多かった。これは、開口部付近では、転写時に膨潤、軟化した転写フィルムFが被転写体Wの背面(裏面)や側面に引っ張られるためである。なお、本明細書では、このような転写パターンPの歪みや曲がり等を総称して「転写パターンの柄変形」もしくは単に「柄変形」と称している。
もちろん、このような液圧転写を、より精巧に行うべく、鋭意研究、開発が行われており(例えば特許文献1、2、3参照)、本出願人も既に特許取得に至っている(特許文献1、3)。
また特許文献2は、長尺物を転写対象とし、これを水圧転写する際に、長尺物の両側に設けたワイヤ部材により転写フィルムを分離するものである。そして、長尺物の沈下に合わせてワイヤ部材を長尺物に寄せて、長尺物の側面に転写フィルムを巻き込ませるようにしたものである。
また特許文献3は、転写時、転写フィルムを伸張させるように張力を加えながら転写するものであり、これにより接触開始部でインク厚を最も厚く形成し、そこから徐々にインク厚を漸減させて行くものである。これにより、一定厚の転写フィルムからグラデーションないしは、ぼかし状の液圧転写を可能としている。
しかしながら、この種の液圧転写手法においては、上述したように転写時の転写フィルムの挙動をコントロールし、転写パターンの変形を極わずかに抑えることができれば、液圧転写品の意匠性やデザイン性を高め、その商品価値をより一層向上させることができ、極めて有用な技術であり、その実用化が望まれていた。
すなわち請求項1記載の発明によれば、被転写体の両外側に、被転写体に似せた疑似体を設けて液圧転写を行うため、転写液面上の転写フィルム(転写パターン)が被転写体の端部外方から背面側に引っ張られて曲がることを防止でき、従来、液圧転写品の端部付近に生じることがあった転写パターンの変形を防止することができる。
ここで、本明細書では液圧転写印刷が施される対象ワークを被転写体Wとし、これに所望の液圧転写印刷が施されたものを液圧転写品W1とする。また被転写体Wや液圧転写品W1における面を定義すると、まず、液圧転写が施される印刷面を加飾面S1とする。つまり、この加飾面S1は、転写フィルムFに塗着されていた転写パターンPが、ほぼ変形することなく、そのまま転写される面であり、図1に示す実施例では被転写体Wの主に正面部分がこれに該当する。また、液圧転写を要しない面を転写不要面S2とし、図1に示す実施例では被転写体Wの主に背面部分がこれに該当し、ここには転写パターンPが歪んだ状態で転写されても構わないものとする。
まず転写槽2について説明する。このものは、処理槽21とオーバーフロー槽22とを具えて成り、図1に示す実施例では、処理槽21内に水などの転写液Lが貯留されており、この処理槽21から溢れ出た転写液Lがオーバーフロー槽22を経た後、循環管路23を経由してポンプ24により液面の波立ちのない状態で処理槽21に緩やかに還流するように構成される。なお、転写液Lとしては、転写フィルムFの担持シートを膨潤ないし、または溶解し得るものであれば、水に代えてその他の液体を用いることが可能である。
また上述した液圧転写装置1では、ロール巻きしたフィルムロール31から順次、転写フィルムFを転写槽2に繰り出すように説明したが、例えば最初から矩形状にカットされた転写フィルムFを一枚ごと転写槽2に供給し、この上方から被転写体Wを押し付けることも可能である。
また、上記説明では、被転写体搬送装置5として三角形状の搬送軌道を形成する装置を例に挙げたが、この装置は、被転写体Wを適宜の転写姿勢に保持しながら転写槽2に没入させるものであるため、マニピュレータ等の適用も可能である。
また、図3(b)は、閉塞体61を例えば合成ゴム等の弾性素材で、開口部OPとほぼ同じ大きさ、もしくは開口部OPよりも幾分大きめに形成した参考例であり、この場合、閉塞体61を開口部OPに取り付けるには、閉塞体61を周囲から縮めるようにして押し込み、開口部OPに密着状態に嵌め込むものである。なお、ここでは、閉塞体61の背面側に突出状の把持ガイド63を設け、開口部OPに嵌め込んだ閉塞体61を取り外し易いように考慮している。また、このような把持ガイド63は、閉塞体61の嵌め込み位置を規制することもでき、着脱作業がより一層行い易くなるものである。なお、このように弾性素材から成る閉塞体61を開口部OP内に密着させる手法では、開口部OPと閉塞体61とのクリアランスCは0となる。
なお、このような形態は、特に被転写体W(加飾面S1)が大きく湾曲していたり、複雑な三次元曲面を形成していて、フラットな閉塞体61で開口部OPを塞ぐと、閉塞体61と加飾面S1とのズレ(凹凸状の段差)による悪影響が加飾面S1に現れ易い場合に適した手法と考えられる。逆に言えば、この手法は、被転写体Wを射出成形する金型を適用して閉塞体61を併せて形成するため、加飾面S1の曲面形状を忠実に再現した閉塞体61が実現でき、より一層精巧な液圧転写が見込めるものである。
なお、治具Jを用いて被転写体Wを被転写体搬送装置5に取り付ける際には、同一の治具Jで類似形状の被転写体Wを取り付けたい場合もあり、特にその場合には、クリアランスCは、柄変形を生じさせない範囲で、出来る限り大きく確保することが好ましい。
もちろんクリアランスCは、上述したように0に設定することも可能であり、これは、組み付け状態でも開口部OPと組み込み部材Bとの間隙から開口部内側が見え難い場合や、被転写体Wの素材と転写パターンPとの区別が明確でない場合、あるいは意図的に転写面と非転写面との境(いわゆる見切り線)を一種のデザイン的なアクセントとして利用したい場合等に適している。
このように、本実施例では、複数設けた被転写体Wの更に外側に疑似体62を設けるため、複数の被転写体Wを同時に転写する際、転写パターンPの柄変形を抑えた転写が行え、しかもこの転写パターンPが各被転写体Wにおいて、ほぼ完全に一致し、均一な液圧転写が行えるものである。
なお、図5(b)に示す形態は、上記図5(a)の形態を更に発展させ、より多くの被転写体Wを一挙に治具Jに取り付けるようにしたものである。すなわち、図5(b)では、上下・左右に複数の被転写体Wを取り付けて、一挙に液圧転写が行えるようにしたものである。
2 転写槽
3 転写フィルム供給装置
4 活性剤塗布装置
5 被転写体搬送装置
6 変形防止体
21 処理槽
22 オーバーフロー槽
23 循環管路
24 ポンプ
25 チェーンコンベヤ
26 送風装置
31 フィルムロール
32 ヒートロール
33 引出ロール
41 ローラコータ
51 コンベヤ
52 ホルダ
61 閉塞体
62 疑似体
63 把持ガイド
64 接合部
B 組み込み部材
C クリアランス
F 転写フィルム
J 治具
K 活性剤
L 転写液
OP 開口部
P 転写パターン
S1 加飾面
S2 転写不要面
T 粘着テープ
W 被転写体
W1 液圧転写品
Claims (4)
- 転写インクにより担持シート上に適宜の転写パターンが塗着された転写フィルムを、転写槽内の液面上に浮遊支持し、その上方から被転写体を押し付け、これによって生じる液圧によって、被転写体に転写パターンを転写する方法において、
前記被転写体の両外側には、被転写体にほぼ連続して被転写体があるかのような疑似体を設けて液圧転写を行うものであり、これにより被転写体の端部付近に転写される柄変形を防止するようにしたことを特徴とする柄変形を抑えた液圧転写方法。
- 前記被転写体は、複数のものが適宜の間隔をあけて設けられるものであり、また前記疑似体は、この間隔をほぼ維持して、複数の被転写体の更に両外側に設けられることを特徴とする請求項1記載の柄変形を抑えた液圧転写方法。
- 前記疑似体は、直径5mm以下の孔が多数開孔されたパンチングメタルによって形成されることを特徴とする請求項1または2記載の柄変形を抑えた液圧転写方法。
- 転写インクにより担持シート上に適宜の転写パターンが塗着された転写フィルムを、転写槽内の液面上に浮遊させ、その上方から被転写体を押し付け、これによって生じる液圧によって、被転写体に適宜の転写パターンを施すようにした液圧転写品であって、
前記被転写体の両外側には、被転写体にほぼ連続して被転写体があるかのような疑似体を設けて転写液中に没入させるものであり、これにより柄変形を抑制した転写パターンが被転写体の端部付近に転写されるようにしたことを特徴とする、柄変形を抑えた液圧転写方法によって転写された液圧転写品。
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2011
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