JP2011155704A - 移動通信方法 - Google Patents

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克利 西田
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Abstract

【課題】移動端末UE宛てに優先呼の着信が発生した場合、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを通常呼のIMS呼制御信号用ベアラよりも優先的に確立可能とし、優先呼のIMS呼制御信号を優先的に転送可能とする。
【解決手段】優先度制御ノードPCRFが、呼制御ノードP−CSCFから優先呼情報を含むInvite信号を受信したことを通知された場合、ゲートウェイ装置P−GWから移動端末UEにInvite信号を送信するための呼制御信号用ベアラのARPを、呼制御信号用ベアラに予め設定されている優先度よりも高いARPに変更する必要があるか否かを判定する工程と、ARPを変更する必要があると判定された場合、呼制御信号用ベアラのARPを、該呼制御信号用ベアラに予め設定されたARPよりも高いARPに変更する工程と、呼制御信号用ベアラの優先度に従って、移動端末UEに対するページングを行う工程と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動端末間の呼制御を行う移動通信方法、呼制御ノード、優先度制御ノード及び移動管理ノードに関する。
IMS(IP Multimedia Subsystem)を利用した移動通信システムが、非特許文献1に規定されている。この移動通信システムでは、IMSは、移動端末UE宛ての呼接続要求信号(例えば、SIPのINVITE信号など)を受信した場合、移動端末UEがパケットネットワーク(例えば、Evolved Packet Core)において設定したIMS呼制御信号用ベアラを介して、受信した呼接続要求信号を移動端末UEに転送する。
3GPP TS23.228
しかしながら、上述の移動通信システムでは、IMSが、移動端末UE宛てに、重要通信等の優先すべき呼(以下、優先呼)の呼接続要求信号を受信した場合であっても、優先呼の呼接続要求信号を転送するためのIMS呼制御信号用ベアラを確立するために、通常呼に係る移動端末UEよりも優先的に、優先呼に係る移動端末UEの呼び出し(ページング)を実施できないという問題点があった。
また、上述の移動通信システムでは、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを確立するために、優先呼に係る移動端末UEの呼び出し(ページング)を実施できた場合であっても、通常呼のIMS呼制御信号用ベアラよりも優先的に、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラに対してリソースを割り当てることができないため、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの確立に失敗したり、確立済みの優先呼のIMS呼制御信号用ベアラが切断されてしまう場合があるという問題点があった。
このような問題点について、図12〜16を参照して具体的に説明する。
図12は、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの確立に失敗する第1の例を示す図である。図12に示すように、呼制御ノードP−CSCF(Proxy−Call Session Control Function)は、優先呼の着信であることを示す優先呼情報を含むInvite信号を受信すると(ステップS1001)、ゲートウェイ装置P−GW(PDN−Gateway)に対して、受信したInvite信号を転送する(ステップS1002)。
ゲートウェイ装置P−GWは、ゲートウェイ装置S−GW(Serving−Gateway)に対して、ステップS1002で受信したInvite信号を含む、GTP−U(GPRS Tunneling Protocol−U plane)データパケット又はPMIPv6(Proxy Mobile IPv6)データパケットを送信する(ステップS1003)。
ゲートウェイ装置S−GWは、上述のGTP−Uデータパケット又はPMIPデータパケットを受信すると、移動管理ノードMMEに対して、「Downlink Data Notification」を送信する(ステップS1004)。
ここで、移動管理ノードMMEは、受信した「Downlink Data Notification」が、優先呼に関する信号であるのか、通常呼に関する信号であるのかについて判定することができない。したがって、輻輳状態にある移動管理ノードMMEは、上述のような優先呼に関する「Downlink Data Notification」に対する「Paging」の送信処理を、通常呼に関する「Downlink Data Notification」に対する「Paging」の送信処理よりも優先して行うことができず、優先呼に関する「Downlink Data Notification」を廃棄してしまう(ステップS1005)。
このように、図12に示す場合においては、移動端末UEが優先呼に関する「Paging」を受信することができないので、該移動端末UEに優先呼の呼接続要求信号を転送するためのIMS呼制御信号用ベアラを、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWの間で確立することができないという問題点があった。
図13は、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの確立に失敗する第2の例を示す図である。なお、図13のステップS2001乃至S2004の動作は、図12のステップS1001乃至S1004の動作と同一である。
図13に示すように、移動管理ノードMMEは、上述の「Downlink Data Notification」を受信すると、無線基地局eNodeBに対して、「Paging」を送信する(ステップS2005)。
ここで、無線基地局eNodeBは、受信した「Paging」が、優先呼に関する信号であるのか、通常呼に関する信号であるのかについて判定することができない。したがって、輻輳状態にある無線基地局eNodeBは、上述のような優先呼に関する「Paging」の送信処理を、通常呼に関する「Paging」の送信処理よりも優先して行うことができず、優先呼に関する「Paging」を廃棄してしまう(ステップS2006)。
このように、図13に示す場合においても、移動端末UEが優先呼に関する「Paging」を受信することができないので、該移動端末UEに優先呼の呼接続要求信号を転送するためのIMS呼制御信号用ベアラを、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWの間で確立することができないという問題点があった。
図14は、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの確立に失敗する第3の例を示す図である。なお、図14のステップS3001乃至S3005の動作は、図13のステップS2001乃至S2005の動作と同一である。
無線基地局eNodeBは、移動管理ノードMMEから「Paging」を受信すると、配下のセルに在圏する移動端末UEに対して、「Paging」を送信する(ステップS3006)。移動端末UEは、無線基地局eNodeBから受信した「Paging」に応じて、無線基地局eNodeBに対して、「RRC Connection Request」を送信する(ステップS3007)。
ここで、無線基地局eNodeBは、受信した「RRC Connection Request」が、優先呼に関する信号であるのか、通常呼に関する信号であるのかについて判定することができない。したがって、輻輳状態にある無線基地局eNodeBは、上述のような優先呼に関する「RRC Connection Request」に対する処理を、通常呼に関する「RRC Connection Request」に対する処理よりも優先して行うことができず、優先呼に関する「RRC Connection Request」を廃棄してしまう(ステップS3008)という問題点があった。
このように、図14に示す場合においては、移動端末UEと無線基地局eNodeBとの間のRRCコネクションを確立することができないので、該移動端末UEに優先呼の呼接続要求信号を転送するためのIMS呼制御信号用ベアラを、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWの間で確立することができないという問題点があった。
図15は、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの確立に失敗する第4の例を示す図である。なお、図15のステップS4001乃至S4006の動作は、図14のステップS3001乃至S3006の動作と同一である。
移動端末UEは、無線基地局eNodeBからの「Paging」を受信すると、無線基地局eNodeBとの間でRRCコネクションを確立するための「RRC Connection 確立手順」を行う(ステップS4007)。移動端末UEは、移動管理ノードMMEに対して、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWとの間の無線アクセスベアラ(E−RAB:EPS Radio Access Bearer)の確立を要求する「Service Request」を送信する(ステップS4008)。
移動管理ノードMMEは、移動端末UEからの「Service Request」を受信すると、「Initial Context Setup Request」を無線基地局eNodeBに送信する(ステップS4009)。
ここで、無線基地局eNodeBは、受信した「Initial Context Setup Request」が、優先呼に関する信号であるのか、通常呼に関する信号であるのかについて判定することができない。したがって、輻輳状態にある無線基地局eNodeBは、上述のような優先呼に関する「Initial Context Setup Request」に対する処理を、通常呼に関する「Initial Context Setup Request」に対する処理よりも優先して行うことができず、優先呼に関する「Initial Context Setup Request」を廃棄してしまう(ステップS4010)。
このように、図15に示す場合においては、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWとの間の無線アクセスベアラを確立することができないので、呼制御ノードP−CSCFから該移動端末UEに優先呼の呼接続要求信号を転送するためのIMS呼制御信号用ベアラを、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWの間で確立することができないという問題点があった。
図16は、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラが切断されてしまう例を示す図である。図16に示すように、ゲートウェイ装置P−GWと一般ユーザの移動端末UE#1との間で優先呼のIMS呼制御信号を送受信するためのIMS呼制御信号用ベアラが確立されている(ステップS5001)。次に、ゲートウェイ装置P−GWと優先ユーザの移動端末UE#2との間で通常呼のIMS呼制御信号を送受信するためのIMS呼制御信号用ベアラが確立されるとする(ステップS5002)。
ここで、移動端末UE#2のユーザは優先ユーザであるため、移動端末UE#2宛ての通常呼の呼制御信号用ベアラには、一般ユーザの移動端末UE#1宛ての優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの優先度よりも高い優先度が設定されている。したがって、無線基地局eNodeBは、優先ユーザの移動端末UE#2宛ての通常呼のIMS呼制御信号用ベアラに対して優先的にリソースを割り当ててしまい、リソースが不足した場合、一般ユーザの移動端末UE#1宛ての優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを破棄してしまう(ステップS5003)。
このように、図16に示す場合においては、優先ユーザに対するIMS呼制御信号用ベアラに対して優先的にリソースが割り当てられた場合、一般ユーザに対するIMS呼制御信号用ベアラが優先呼に関わる通信を実施しているかによらず切断されてしまうという問題点があった。
また、移動端末UE#1宛ての優先呼のIMS呼制御信号用ベアラの切断後に、呼制御ノードP−CSCFが、優先呼のIMS呼制御信号(例えば、SIP信号)を受信すると(ステップS5004)、受信したIMS呼制御信号をゲートウェイ装置P−GWに転送し(ステップS5005)、図12〜15で説明したように、切断されたIMS呼制御信号用ベアラの再確立を試みる(ステップS5006〜S5009)。
しかしながら、上述のように、輻輳状態にある各装置は、優先呼に関する信号に対する処理を、通常呼に関する信号に対する処理よりも優先して行うことができず、優先呼に関する信号を廃棄してしまう(例えば、ステップS5009)。したがって、図16に示す場合、移動端末UE#1宛ての優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを再確立することもできないという問題点があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、移動端末UE宛てに優先呼の着信が発生した場合、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを通常呼のIMS呼制御信号用ベアラよりも優先的に確立可能とし、優先呼のIMS呼制御信号を優先的に転送可能とする移動通信方法、呼制御ノード、優先度制御ノード、移動管理ノードを提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、移動通信方法であって、呼制御ノードが、優先呼の着信時に、優先呼情報を含む呼接続要求信号を受信したことを優先度制御ノードに通知する工程と、前記優先度制御ノードが、前記呼制御ノードからの前記呼接続要求信号の受信通知に応じて、前記呼制御ノードに接続された第1のゲートウェイ装置から移動端末に前記呼接続要求信号を送信するための呼制御信号用ベアラの優先度を、前記呼制御信号用ベアラに予め設定されている優先度よりも高い優先度に変更する必要があるか否かを判定する工程と、前記優先度制御ノードによって前記呼制御信号用ベアラの優先度を変更する必要があると判定された場合、前記呼制御信号用ベアラの優先度を、該呼制御信号用ベアラに予め設定された優先度よりも高い優先度に変更する工程と、前記呼制御信号用ベアラの前記変更された優先度に従って、前記移動端末に対するページングを行う工程と、を有することを要旨とする。
本発明によれば、移動端末UE宛てに優先呼の着信が発生した場合、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを通常呼のIMS呼制御信号用ベアラよりも優先的に確立可能とし、優先呼のIMS呼制御信号を優先的に転送可能とする移動通信方法、呼制御ノード、優先度制御ノード、移動管理ノードを提供することができる。
第1の実施形態に係る移動通信システムの概略構成図である。 第1の実施形態に係るARPを説明するための図である。 第1の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示す概略図である。 第1の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る優先呼の終了時の動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態に係る優先呼の終了時の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示す概略図である。 第2の実施形態に係る優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 第2の実施形態に係る優先呼の終了時の動作を示すシーケンス図である。 従来の優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 従来の優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 従来の優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 従来の優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。 従来の優先呼の着信時の動作を示すシーケンス図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<移動通信システムの構成>
図1は、移動通信システムの構成を示す図である。移動通信システムは、VoIPなどのIPベースのマルチメディア通信サービスを提供するIMSと、IPパケットを伝達するEPCネットワークと、移動端末UEと、移動端末UEとLTE方式の無線通信を行うとともに移動端末UEをEPCネットワークに接続する無線基地局eNodeBと、から構成される。
なお、本発明は、移動端末UEがUMTS/GPRS方式の無線通信によりEPCネットワークに接続される場合にも適用可能である。かかる場合、移動端末UEは、UMTS/GPRS方式の無線通信を無線基地局NodeB/BTS(不図示)との間で行うとともに、無線制御装置RNC/BSC及び交換局SGSN(不図示)を介して、EPCネットワークのゲートウェイ装置S−GWに接続される。
図1に示すように、IMSには、SIPを用いて移動端末UE間の呼制御を行う呼制御ノードS−CSCF及び呼制御ノードP−CSCF等が設けられる。また、EPCネットワークには、移動端末UEの通信のQoSを制御する優先度制御ノードPCRF(Policy and Charging Rules Function)、呼制御ノードP−CSCFに接続されたゲートウェイ装置P−GW、ゲートウェイ装置P−GWに接続されたゲートウェイ装置S−GW、移動端末UEの移動管理を行う移動管理ノードMME等が設けられる。
また、EPCネットワークでは、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間の信号プロトコルとして、GTP(GPRS Tunneling Protocol)又はPMIPv6(Proxy Mobile IPv6)のいずれかが用いられる。GTPが用いられる場合、優先度制御ノードPCRFは、ゲートウェイ装置P−GWに接続されるが、ゲートウェイ装置S−GWには接続されない。なお、GTPが用いられる場合、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間にはGTPトンネルが設定される。一方、PMIPv6が用いられる場合、優先度制御ノードPCRFは、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの双方に接続される。なお、PMIPv6が用いられる場合、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間には、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルが設定される。
図1に示す移動通信システムにおいて、ゲートウェイ装置P−GWと移動端末UEとの間には、IMS呼制御信号用ベアラ(呼制御信号用ベアラ)が確立される。ここで、IMS呼制御信号用ベアラとは、ゲートウェイ装置P−GWと移動端末UEとの間で、SIP信号などのIMS呼制御信号を送受信するための論理的な通信路であり、「IP−CAN(IP−Connectivity Access Network)」において設定されるベアラである。また、IMS呼制御信号用ベアラは、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間に設定されるGTPトンネル又はGREトンネルと、ゲートウェイ装置S−GWと移動端末UEとの間に設定される無線アクセスベアラとを、連接して構成されている。
また、IMS呼制御信号用ベアラには、IMS呼制御信号用ベアラ間の相対的な優先度を示すARP(Allocation and Retention Priority)が設定されている。優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARP(優先度)を制御するものであり、図2に示すように、IMS呼制御信号用ベアラのベアラIDとARPとを関連づけて管理する。ARPは、移動端末UEのユーザの優先度によって予め設定され、例えば、移動端末UEのユーザが優先ユーザである場合は「9…優先度高」に予め設定され、一般ユーザである場合は「10…優先度中」に予め設定される。
かかるIMS呼制御信号用ベアラには、ARPによって示される優先度に従って無線リソースやネットワークリソースが割り当てられるので、ARPによって示される優先度が高いIMS呼制御信号用ベアラは、優先的に確立される。具体的には、ARPによって示される優先度が高いIMS呼制御信号用ベアラを確立するための処理(すなわち、Idle状態の移動端末UEに対するページング処理、移動端末UEと無線基地局eNodeBとの間のRRCコネクションの確立処理、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWとの間の無線アクセスベアラの確立処理、ゲートウェイ装置S−GWとゲートウェイ装置P−GWとの間のGTPトンネル又はPMIP GREトンネルの確立処理など)は、ARPによって示される優先度が低いIMS呼制御信号用ベアラを確立するための処理よりも優先的に行われる。
図1に示す移動通信システムにおいて、呼制御ノードP−CSCFは、発信側の移動端末UEから、重要通信等の優先すべき呼(以下、優先呼)であることを示す優先呼情報を含むINVITE信号(呼接続要求信号)を受信した場合、優先呼情報を含むINVITE信号を受信したことを優先度制御ノードPCRFに通知する。
また、優先度制御ノードPCRFは、呼制御ノードP−CSCFからの優先呼情報を含むINVITE信号の受信通知に応じて、当該INVITE信号を移動端末に送信するためのIMS呼制御信号用ベアラのARPを、予め設定されているARPよりも高いARPに変更する必要があるか否かを判定する。
例えば、優先度制御ノードPCRFは、優先呼に係るIMS呼制御信号用ベアラのベアラIDが図2のベアラID「00003」である場合、当該IMS呼制御信号用ベアラの優先度を高めるために、予め設定されているARP「11(優先度低)」を「9(優先度高)」に変更する必要があると判定する。一方、優先度制御ノードPCRFは、優先呼に係るIMS呼制御信号用ベアラのベアラIDが図2のベアラID「00001」である場合、IMS呼制御信号用ベアラの優先度がすでに高く設定されているので、ARP「9(優先度高)」を変更する必要がないと判定する。
優先度制御ノードPCRFによって当該IMS呼制御信号用ベアラのARPを変更する必要があると判定された場合、図1に示す移動通信システムでは、当該IMS呼制御信号用ベアラのARPの値が予め設定されたARPの値よりも優先度が高いことを示す値に変更する処理が行われる。
このように、図1に示す移動通信システムでは、呼制御ノードP−CSCFによって優先呼情報を含むINVITE信号が受信された場合、当該INVITE信号を移動端末に送信するためのIMS呼制御信号用ベアラのARP(優先度)が高く変更されるので、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを通常呼のIMS呼制御信号用ベアラよりも優先的に確立することができ、優先呼のINVITE信号を優先的に転送することができる。
<移動通信システムの動作>
次に、図3〜8を参照して、第1の実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。以下、第1の実施形態では、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間の信号プロトコルとして、GTPを用いる場合について説明する。
(1−1)優先呼の着信時の動作
図3〜6を参照し、第1の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の着信時の動作について説明する。図3、4は、第1の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の着信時の動作を示す概略図及びシーケンス図である。なお、図3及び4において同じ符号は、同じステップを示すものとする。
図3、4に示すように、呼制御ノードP−CSCFは、Invite信号(呼接続要求信号)を受信すると(ステップS101)、受信したInvite信号内に優先呼情報が含まれるか否かにを判定する(ステップS102)。
呼制御ノードP−CSCFは、受信したInvite信号内に優先呼情報が含まれる場合、優先呼のInvite信号を受信したことを通知する「優先呼情報通知」を優先度制御ノードPCRFに送信し、優先度制御ノードPCRFは、「優先呼情報通知」を受信したことを通知する「Ack」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS103)。
優先度制御ノードPCRFは、呼制御ノードP−CSCFから「優先呼情報通知」を受信すると、INVITE信号を移動端末UEに送信するためのIMS呼制御信号用ベアラのARPの変更要否を判定する(ステップS104)。
図5は、優先度制御ノードPCRFにおけるIMS呼制御信号用ベアラのARPの変更要否の判定フローである。図5に示すように、優先度制御ノードPCRFは、呼制御ノードP−CSCFから「優先呼情報通知」を受信すると、受信した「優先呼情報通知」が優先ユーザの移動端末UEに対する通知であるか否かを判定する(ステップS1041)。
「優先呼情報通知」が優先ユーザの移動端末UEに対する通知であると判定された場合(ステップS1041;Yes)、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPがすでに「9(優先度高)」に設定されているため、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更が不要であると判定し、その旨を呼制御ノードP−CSCFに通知する(ステップS1042)。例えば、図2に示す場合、優先度制御ノードPCRFは、ベアラID「00001」のIMS呼制御信号用ベアラのARPを変更する必要がないと判定する。
一方、「優先呼情報通知」が優先ユーザの移動端末UEに対する通知ではないと判定された場合(ステップS1041;No)、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPが「9(優先度高)」に設定されていないため、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更が必要であると判定し、ARPの変更処理を開始する(ステップS1043)。例えば、図2に示す場合、優先度制御ノードPCRFは、ベアラID「00003」のIMS呼制御信号用ベアラのARPを変更する必要があると判定する。
以上の判定フローにより、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更処理が必要であると判定された場合、図3、4に示すステップS105〜S121において、ARPの変更処理が行われる。具体的には、優先度制御ノードPCRFは、「Policy and Charging Rules Provision」をゲートウェイ装置P−GWに送信する(ステップS105)。ここで、「Policy and Charging Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを優先呼用ARPに変更することを要求する優先度変更要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、優先呼用ARPとを含む。また、優先呼用ARPとは、IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されたARPよりも高い優先度のARPあり、例えば、9(優先度高)に設定されたARPである。
ゲートウェイ装置P−GWは、「Policy and Charging Rules Provision」に含まれるベアラIDと優先呼用ARPとを含む「Update Bearer Request」をゲートウェイ装置S−GWに送信する(ステップS106)。ここで、「Update Bearer Request(ベアラ更新要求信号)」とは、IMS呼制御信号用ベアラのパラメータの更新を要求するものであり、ARPを含む場合、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更を要求する。
ゲートウェイ装置S−GWは、ゲートウェイ装置P−GWから受信した「Update Bearer Request」を移動管理ノードMMEに転送する(ステップS107)。
移動管理ノードMMEは、上述の「Update Bearer Request」を受信すると、移動端末UEに対して優先的にページング(優先Paging)を行う必要があるか否かを判定する(ステップS108)。
図6は、移動端末UEに対する優先Pagingの要否の判定フローである。図6に示すように、移動管理ノードMMEは、ゲートウェイ装置S−GWから「Update Bearer Request」を受信すると、移動端末UEがConnected状態であるか否かを判定する(ステップS1081)。
移動端末UEがConnected状態である場合(ステップS1081;Yes)、移動管理ノードMMEは、移動端末UEに対するPaging処理を行う必要がないので、「Bearer Modify Request」を無線基地局eNodeBに送信する(ステップS1082)。
移動端末UEがConnected状態ではない場合(ステップS1081;No)、移動管理ノードMMEは、ゲートウェイ装置S−GWから受信した「Update Bearer Request」がIMS呼制御信号用ベアラのARPの変更を要求するものであるか否かを判定する(ステップS1083)。
ARPの変更を要求するものである場合(ステップS1083;Yes)、移動管理ノードMMEは、ゲートウェイ装置S−GWから受信した「Update Bearer Request」に含まれるARPが優先的にページングを行う必要があることを示すARP(例えば、「11(優先度高)」)であるか否かを判定する(ステップS1084)。優先的にページングを行う必要があることを示すARPである場合(ステップS1084;Yes)、移動管理ノードMMEは、優先的にページングを行う必要があることを示す優先識別子をページング信号に付与する(ステップS1085)。
一方、「Update Bearer Request」がIMS呼制御信号用ベアラのARPの変更を要求するものではない場合(ステップS1083;No)、又は、優先的にページングを行う必要あることを示すARPではない場合(ステップS1084;No)、移動管理ノードMMEは、上述の優先識別子をページング信号に付与しない(ステップS1086)。
以上の判定フローにより、優先Pagingを行うと判定された場合、図3、4に示すステップS109〜S111において、優先Paigingが行われる。具体的には、移動管理ノードMMEは、上述の優先識別子を含む「Paging」を無線基地局eNodeBに送信する(ステップS109)。無線基地局eNodeBは、優先識別子を含む「Paging」を受信すると、優先識別子を含む「Paging」に対して、優先識別子を含まない「Paging」よりも優先的に無線リソースを割り当てる(ステップS110)。無線基地局eNodeBは、割り当てられた無線リソースを用いて、「Paging」を移動端末UEに送信する(ステップS111)。
移動端末UEは、無線基地局eNodeBから「Paging」を受信すると、RRCコネクションを設定する「RRC Connection Setup」を移動端末UEに送信し(ステップS112)、無線基地局eNodeBからの「RRC Connection Setup」を受信する(ステップS113)。移動端末UEは、「Service Request」を含む「RRC Connection Complete」を無線基地局eNodeBに送信する(ステップS114)。
無線基地局eNodeBは、移動管理ノードMMEに対して、「Service Request」を含む「S1−AP Initial UE Message」を送信し(ステップS115)、移動管理ノードMMEは、無線基地局eNodeBに対して、「S1−AP Initial Context Setup Request」を送信する(ステップS116)。
無線基地局eNodeBは、移動管理ノードMMEから「S1−AP Initial Context Setup Request」を受信すると、移動端末UEとの間で無線ベアラを設定し(ステップS117)、移動管理ノードMMEに対して、「S1−AP Initial Context Setup RequestComplete」を送信する(ステップS118)。
移動管理ノードMMEは、ゲートウェイ装置S−GWに対して、「Update Bearer Response」を送信する(ステップS119)。ここで、「Update Bearer Response」とは、IMS呼制御信号用ベアラのパラメータ(ここでは、ARP)を変更したことを通知するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDを含む。
ゲートウェイ装置S−GWは、移動管理ノードMMEから受信した「Update Bearer Request」をゲートウェイ装置P−GWに転送する(ステップS120)。ゲートウェイ装置P−GWは、ゲートウェイ装置S−GWからの「Update Bearer Request」を受信すると、IMS呼制御信号用ベアラのARPを優先呼用ARPに変更したことを通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS121)。
優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更が完了したことを通知する「ベアラ更新完了通知」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS122)。呼制御ノードP−CSCFは、IMS呼制御用ベアラの更新処理が完了したことを受け、ゲートウェイ装置P−GWに対して優先呼情報を含むINVITE信号を転送する。ゲートウェイ装置P−GWは、変更されたIMS呼制御信号用ベアラを用いて、ゲートウェイ装置S−GW、無線基地局eNodeBを介して、優先呼情報を含むINVITE信号を移動端末UEに送信する(ステップS123)。
(1−2)優先呼の終了時の動作
図7〜8を参照し、第1の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の終了時の動作について説明する。図7は、第1の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の終了時の動作を示すシーケンス図である。
呼制御ノードP−CSCFは、上述のINVITE信号によって開始された優先呼の終了を検出すると(ステップS201)、該優先呼が終了したことを通知する「優先呼終了通知」を優先度制御ノードPCRFに送信し、優先度制御ノードPCRFは、「優先呼終了通知」を受信したことを通知する「Ack」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS202)。
優先度制御ノードPCRFは、呼制御ノードP−CSCFから「優先呼終了通知」を受信すると、IMS呼制御信号用ベアラのARPの復元要否を判定する(ステップS203)。
図8は、優先度制御ノードPCRFにおけるIMS呼制御信号用ベアラのARPの復元要否の判定フローである。図8に示すように、優先度制御ノードPCRFは、呼制御ノードP−CSCFから「優先呼終了通知」を受信すると、「優先呼終了通知」が優先ユーザに対する通知であるか否か、すなわち、IMS呼制御信号用ベアラに現在設定されているARPと、当該IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されていたARPとが一致するか否かを判定する(ステップS2031)。なお、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されていたARPを自ノード内で保持していてもよいし、加入者管理サーバHSS(不図示)から取得してもよい。
「優先呼終了通知」が優先ユーザに対する通知である場合、すなわち、現在設定されているARPと予め設定されていたARPとが一致する場合(ステップS2031;Yes)、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPを、予め設定されていたARPに復元する必要がないと判定し、その旨を呼制御ノードP−CSCFに通知する(ステップS2032)。
一方、「優先呼終了通知」が優先ユーザに対する通知でない場合、すなわち、現在設定されているARPと予め設定されていたARPとが一致しない場合(ステップS2031;No)、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPを、予め設定されていたARPに復元する必要があると判定し、ARPの復元処理を開始する(ステップS2033)。
以上の判定フローにより、IMS呼制御信号用ベアラのARPの復元処理が必要であると判定された場合、図7に示すステップS204〜S215において、ARPの復元処理が行われる。具体的には、優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのベアラIDと、当該IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されていたARPとを含む「Policy and Charging Rules Provision」をゲートウェイ装置P−GWに送信する(ステップS204)。ここで、「Policy and Charging Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されたARPに変更することを要求する優先度復元要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、当該IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されたARP(例えば、11(優先度低))とを含む。
ゲートウェイ装置P−GWは、「Policy and Charging Rules Provision」を受信すると、「Policy and Charging Rules Provision」に含まれるベアラIDとARPとを含む「Update Bearer Request(ベアラ変更要求信号)」をゲートウェイ装置S−GWに送信する(ステップS205)。ゲートウェイ装置S−GWは、ゲートウェイ装置P−GWから受信した「Update Bearer Request」を移動管理ノードMMEに転送する(ステップS206)。
優先呼の終話時において移動端末UEはConnected状態であるため、移動管理ノードMMEは、ゲートウェイ装置S−GWからの「Update Bearer Request」を受信すると、「Bearer Modify Request/Session Management Request」を無線基地局eNodeBに送信する(ステップS207)。
無線基地局eNodeBは、RRCコネクションの再構成を要求する「RRC Connection Reconfiguration」を移動端末UEに送信し(ステップS208)、RRCコネクションを再構成する「RRC Connection Reconfiguration Complete」を無線基地局eNodeBに送信し(ステップS209)、無線基地局eNodeBは、「Bearer Modify Response」を移動管理ノードMMEに送信する(ステップS210)。
移動端末UEは、「Direct Transfer」を無線基地局eNodeBに送信し(ステップS211)、無線基地局eNodeBは、「Session Management Response」を移動管理ノードMMEに送信する(ステップS212)。
移動管理ノードMMEは、「Update Bearer Response」をゲートウェイ装置S−GWに送信し(ステップS213)、ゲートウェイ装置S−GWは、「Update Bearer Response」をゲートウェイ装置S−GWに転送する(ステップS214)。
ゲートウェイ装置P−GWは、ゲートウェイ装置S−GWからの「Update Bearer Request」を受信すると、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元したことを通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS215)。
優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元したことを通知する「ベアラ復元完了通知」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS216)。
<作用・効果>
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、呼制御ノードP−CSCFによって優先呼情報を含むINVITE信号が受信された場合、当該INVITE信号を移動端末に送信するためのIMS呼制御信号用ベアラのARPの値が、優先度が高いことを示すように変更される。
したがって、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを確立するための処理(すなわち、優先呼に関するPaging処理、移動端末UEと無線基地局eNodeBとの間のRRCコネクションの確立処理、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWとの間の無線アクセスベアラの確立処理、ゲートウェイ装置S−GWとゲートウェイ装置P−GWとの間のGTPトンネル又はGREトンネルの確立処理など)を優先的に行うことができ、優先呼のINVITE信号を優先的に転送することができる。
また、通常呼のIMS呼制御信号用ベアラに対して優先的にリソースが割り当てられてしまい、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラが切断されてしまうのを防止することができる。
また、優先呼の終了時にIMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されたARPに復元することができるので、優先呼が終了した後に当該IMS呼制御信号用ベアラに優先的にリソースが割り当てられてしまうのを防止できる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る移動通信システムについて、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第2の実施形態では、ゲートウェイ装置P−GWとゲートウェイ装置S−GWとの間の信号プロトコルとして、GTPの代わりにPMIPv6を用いる場合について説明する。
<移動通信システムの動作>
(2−1)優先呼の着信時の動作
図9〜10を参照し、第2の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の着信時の動作について説明する。図9、10は、第2の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の着信時の動作を示す概略図及びシーケンス図である。なお、図9及び10において同じ符号は、同じステップを示すものとする。なお、図9、10のステップS301乃至S304の動作は、図3、4のステップS101乃至S104の動作と同一である。
優先度制御ノードPCRFには、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更処理が必要であると判定された場合、「Gateway Control and QoS Rules Provision」をゲートウェイ装置S−GWに送信する(ステップS305)。ここで、「Gateway Control and QoS Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを優先呼用ARPに変更することを要求する第1の優先度変更要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、優先呼用ARPとを含む。
ゲートウェイ装置S−GWは、「Gateway Control and QoS Rules Provision」に含まれるベアラIDと優先呼用ARPとを含む「Update Bearer Request(ベアラ更新要求信号)」を移動管理ノードMMEに送信する(ステップS306)。図9、10のステップS307乃至S318の動作は、図3、4のステップS108乃至S119の動作と同一である。
ゲートウェイ装置S−GWは、移動管理ノードMMEからの「Update Bearer Request」を受信すると、IMS呼制御信号用ベアラのARPを優先呼用ARPに変更したことを通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS319)。
優先度制御ノードPCRFは、ステップS319における「Ack」の受信に応じて、「Policy and Charging Rules Provision」をゲートウェイ装置P−GWに送信する。ここで、「Policy and Charging Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを優先呼ARPに変更することを要求する第2の優先度変更要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、優先呼ARPとを含む。ゲートウェイ装置P−GWは、ARPの変更処理を実施した後に、その旨を通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS320)。
優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPの変更が完了したことを通知する「ベアラ更新完了通知」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS321)。呼制御ノードP−CSCFは、IMS呼制御用ベアラの更新処理が完了したことを受け、ゲートウェイ装置P−GWに対して優先呼情報を含むINVITE信号を転送する。ゲートウェイ装置P−GWは、変更されたIMS呼制御信号用ベアラを用いて、ゲートウェイ装置S−GW、無線基地局eNodeBを介して、優先呼情報を含むINVITE信号を移動端末UEに送信する(ステップS322)。
(2−2)優先呼の終了時の動作
図11を参照し、第2の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の終了時の動作について説明する。図11は、第2の実施形態に係る移動通信システムにおける優先呼の終了時の動作を示すシーケンス図である。なお、図11のステップS401乃至S403の動作は、図7のステップS201乃至S203の動作と同一である。
優先度制御ノードPCRFには、IMS呼制御信号用ベアラのARPの復元処理が必要であると判定された場合、「Gateway Control and QoS Rules Provision」をゲートウェイ装置S−GWに送信する(ステップS404)。ここで、「Gateway Control and QoS Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元することを要求する第1の優先度復元要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、当該IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されていたARP(例えば、11(優先度低))とを含む。
ゲートウェイ装置S−GWは、「Gateway Control and QoS Rules Provision」に含まれるベアラIDとARPとを含む「Update Bearer Request(ベアラ更新要求信号)」を移動管理ノードMMEに転送する(ステップS405)。図9、10のステップS406乃至S412の動作は、図7、8のステップS207乃至S213の動作と同一である。
ゲートウェイ装置S−GWは、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元したことを通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS413)。
優先度制御ノードPCRFは、ステップS413における「Ack」の受信に応じて、「Policy and Charging Rules Provision」をゲートウェイ装置P−GWに送信する。ここで、「Policy and Charging Rules Provision」は、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元することを要求する第2の優先度復元要求信号として機能するものであり、IMS呼制御信号用ベアラを識別するベアラIDと、当該IMS呼制御信号用ベアラに予め設定されていたARPとを含む。ゲートウェイ装置P−GWは、ARPの復元処理を実施した後に、その旨を通知する「Ack」を優先度制御ノードPCRFに送信する(ステップS414)。
優先度制御ノードPCRFは、IMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されていたARPに復元したことを通知する「ベアラ復元完了通知」を呼制御ノードP−CSCFに送信する(ステップS415)。
<作用・効果>
第2の実施形態に係る移動通信システムによれば、PMIPv6を用いる場合にも、優先呼のIMS呼制御信号用ベアラを確立するための処理(すなわち、優先呼に関するPaging処理、移動端末UEと無線基地局eNodeBとの間のRRCコネクションの確立処理、移動端末UEとゲートウェイ装置S−GWとの間の無線アクセスベアラの確立処理、ゲートウェイ装置S−GWとゲートウェイ装置P−GWとの間のGTPトンネル又はGREトンネルの確立処理など)を優先的に行うことができ、優先呼のINVITE信号を優先的に転送することができる。
また、PMIPv6を用いる場合にも、優先呼の終了時にIMS呼制御信号用ベアラのARPを予め設定されたARPに復元することができるので、優先呼が終了した後に当該IMS呼制御信号用ベアラに優先的にリソースが割り当てられてしまうのを防止できる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び更新態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
S−CSCF,P−CSCF…呼制御ノード、PCRF…優先度制御ノード、P−GW,S−GW…ゲートウェイ装置、MME…移動管理ノード、eNodeB,NodeB,BTS…無線基地局、UE…移動端末、RNC,BSC…無線制御装置、SGSN…交換局

Claims (1)

  1. 呼制御ノードが、優先呼の着信時に、優先呼情報を含む呼接続要求信号を受信したことを優先度制御ノードに通知する工程と、
    前記優先度制御ノードが、前記呼制御ノードからの前記呼接続要求信号の受信通知に応じて、前記呼制御ノードに接続された第1のゲートウェイ装置から移動端末に前記呼接続要求信号を送信するための呼制御信号用ベアラの優先度を、前記呼制御信号用ベアラに予め設定されている優先度よりも高い優先度に変更する必要があるか否かを判定する工程と、
    前記優先度制御ノードによって前記呼制御信号用ベアラの優先度を変更する必要があると判定された場合、前記呼制御信号用ベアラの優先度を、該呼制御信号用ベアラに予め設定された優先度よりも高い優先度に変更する工程と、
    前記呼制御信号用ベアラの前記変更された優先度に従って、前記移動端末に対するページングを行う工程と、
    を有することを特徴とする移動通信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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