JP2011154979A - 非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた電極、ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた電極、ならびにこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リチウムイオン二次電池をはじめとする非水二次電池の充放電に伴う発熱、特に、高出力充放電に伴う発熱を高効率で逃がすための集電体、およびこれを用いた電極を提供することを目的とする。
【解決手段】 帯状の金属多孔質焼結体を備える集電体であって、前記金属多孔質焼結体が、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部の密度より中央部の密度が高いことを特徴とする、非水電解質二次電池用集電体、およびこれを用いた電極である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた電極、特に、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンポリマー二次電池に適した金属多孔質焼結体を用いた集電体および電極に関するものである。
近年、非水電解質二次電池、中でもリチウムイオン二次電池やリチウムイオンポリマー二次電池が、電気自動車、ハイブリッド型自動車等にも用いられるようになり、そのような用途拡大に伴って、電池における電極集電体に、高容量化、高出力化、高信頼性等への対応が要求されている。
一般的に、リチウムイオン二次電池は、正極活物質として、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)及びこれらの固溶体であるLi(Co1−xNi)O、又はスピネル型構造を有するLiMn等のリチウム遷移金属酸化物を、負極活物質として、黒鉛等の炭素材料を用い、また、液体の有機化合物からなる溶媒とリチウム化合物からなる溶質とを非水電解質として用いている。
このリチウムイオン二次電池は、充電時には、正極活物質であるリチウム遷移金属酸化物中のリチウム原子(Li)が、リチウムイオン(Li)となって負極の炭素層間に挿入される(インターカレーション)。一方、放電時には、リチウムイオン(Li)が、炭素層間から離脱(デインターカレーション)して正極に移動し、元の正極活物質に挿入される。このリチウムイオンの挿入脱離により充放電反応が進行している。
このようなリチウムイオン二次電池は、それぞれ、正極・負極集電体としての金属箔の上に、正極・負極活物質を塗布して、正極・負極を作製し、これらを捲回あるいは積層して構成されている。従来、リチウムイオン二次電池は、主に、携帯電話、ノートパソコン等のポータブル機器の電源として用いられてきた。しかしながら、上述のように、近年、電気自動車、ハイブリッド型自動車等にも用いられるようになり、そのような用途拡大に伴って、リチウムイオン二次電池に、高容量化、高出力化、高信頼性等への対応が要求されている。
ここで、リチウムイオン二次電池の高容量化のために、正極・負極の面積を大きくすると、電極を巻回または積層するときに、小型電池の場合と比べて、製造工程が煩雑化し、製造効率が大きく低下するという問題がある。この結果、電池製造自体が困難となり、さらに、大型電池特有の異常時の大電流への安全対策も必要となる。
そこで、リチウムイオン二次電池の高容量化、サイクル寿命の長期化を目的として、集電体に金属多孔体を用いるリチウムイオン二次電池が提案されている(特許文献1)。しかしながら、上記リチウムイオン二次電池では、電池容量が大きくなったときに、電池中央部の熱を十分に逃がすことができないことがわかった。
特開2008−10316号公報
本発明は、リチウムイオン二次電池をはじめとする非水二次電池の充放電に伴う発熱、特に、高出力充放電に伴う発熱を高効率で逃がすための集電体、およびこれを用いた電極を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す構成によって上記課題を解決した非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた非水電解質二次電池用電極、非水電解質二次電池に関する。
(1)帯状の金属多孔質焼結体を備える集電体であって、前記金属多孔質焼結体が、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部の密度より中央部の密度が高いことを特徴とする、非水電解質二次電池用集電体。
(2)縁部から中央部にかけて、密度が漸次高くなる、上記(1)記載の非水電解質二次電池用集電体。
(3)上記(1)または(2)記載の集電体と、前記集電体の金属多孔質焼結体の空孔内に活物質および結合剤を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池用電極。
(4)上記(3)記載の非水二次電池用電極を含む、非水電解質二次電池。
(5)三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部より中央部が厚い帯状の金属多孔質焼結体を圧延またはプレスすること特徴とする、縁部の密度より中央部の密度が高い非水電解質二次電池用集電体の製造方法。
(6)(A)三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部より中央部が厚い帯状の金属多孔質焼結体を圧延またはプレスする工程、(B)活物質および結合剤を含むスラリーに充填し、乾燥する工程、(C)再度、圧延またはプレスをする工程を、この順で含むことを特徴とする、非水電解質二次電池用電極の製造方法。
本発明(1)によれば、電気伝導率および熱伝導率の高い、三次元網目構造の金属骨格を有する金属多孔質焼結体を集電体として用いるため、空孔内に保持される活物質による発熱を効率よく放熱することができ、さらに、縁部の密度より中央部の密度が高いことにより、特に中央部の発熱を顕著に放熱することができる。したがって、高出力に対して高信頼性の非水電解質二次電池用電極、およびこれを用いた非水電解質二次電池用電池を提供することができる。
本発明(3)によれば、高信頼性の非水電解質二次電池用電池を容易に得ることができる。
金属多孔質焼結体の製造方法を示すイメージ図である。 本発明の金属多孔質焼結体を作製するときのブレードの形状の一例である。 本発明の金属多孔質焼結体を作製するときのブレードの形状の一例である。 図2に示すブレードで作製される成形体を説明するための図である。 実施例、従来例で作製したコインセルの断面図である。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。なお、%は特に示さない限り、また数値固有の場合を除いて質量基準の%である。
〔非水電解質二次電池用集電体〕
本発明の非水電解質二次電池用集電体は、帯状の金属多孔質焼結体を備える集電体であって、前記金属多孔質焼結体が、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部の密度より中央部の密度が高いことを特徴とする。
金属多孔質焼結体は、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有する。より詳しくは、金属多孔質焼結体は、三次元網目構造の金属骨格により、空孔を形成する。また、金属骨格自体も、高気孔率である。また、金属多孔質焼結体は、縁部の密度より中央部の密度が高いことを特徴とし、縁部から中央部にかけて、密度が漸次高くなることが、好ましい。図1(B)に、金属多孔質焼結体の形状を示す斜視図を示す。ここで、金属としては、アルミニウム、銅、ニッケルまたはこれらの合金が挙げられ、正極用集電としては、アルミニウム、特に、金属骨格にAl−Ti化合物が分散しているアルミニウムが好ましく、負極用集電体としては、銅が好ましい。
金属多孔質焼結体の金属骨格は、所望の金属多孔質焼結体強度、空孔径および空孔率を得るために、金属骨格径(金属骨格を形成する各金属骨の最も細い部分の太さ)が5〜100μmであることが好ましい。また、この金属骨格は、孔径0.1〜3μmの骨格内空孔を有するものが好ましい。ここで、金属骨格径および骨格内空孔の空孔径は、骨格表面および骨格断面の走査電子顕微鏡写真により測定する。
また、金属骨格間の空孔(以下、骨格間空孔という)は、活物質、結合剤等を含ませやすくする観点、および電解液との良好な導電性確保の観点から、連通していることが好ましい。
骨格間空孔の空孔径は、所望量の活物質を充填させる観点から、20〜500μmであることが好ましい。なお、圧延後には、骨格間空孔の空孔径は、金属多孔質焼結体の長手方向が長い楕円形状となり、長手方向の空孔径は、30〜600μmであると好ましく、厚さ方向の空孔径は、10〜200μmであると好ましい。ここで、空孔径は、試料の表面および断面の走査電子顕微鏡写真により測定する。
金属多孔質焼結体の全体気孔率は、所望量の活物質を充填させる観点から、70〜99%であることが好ましく、80〜97%であると、より好ましい。なお、圧延後の空孔率は、55〜92%であると好ましく、70〜90%であると、より好ましい。ここで、気孔率は、金属多孔質焼結体の寸法、質量、および密度から算出する。
金属多孔質焼結体の中央部の厚さは、非水電解質二次電池のエネルギー密度向上の観点から、圧延前で0.05〜5mmであると好ましく、0.1〜3mmであると、より好ましい。ここで、金属焼結体の中央部の厚さは、縁部の厚さの1.2〜2.5倍であると好ましい。また、金属多孔質焼結体の厚さは、圧延後では0.03〜3mmであると好ましく、0.8〜2.5mmであると、より好ましい。
金属多孔質焼結体の幅は、一般的には、非水電解質二次電池の形状から決定されるが、複数個分の幅で金属多孔質焼結体を作製した後、活物質を含有し、圧延した後、スリット等により1個分の幅とすることもできる。
金属多孔質焼結体は、通常、ロール状で作製されるので、金属多孔質焼結体の長さは、通常、多数個分の長さで作製され、活物質を含有し、圧延した後、カット等により1個分の長さとされる。
〔非水電解質二次電池用電極〕
本発明の非水電解質二次電池用電極は、上記集電体と、上記集電体の金属多孔質焼結体の空孔内に活物質および結合剤を含むことを特徴とする。
金属多孔質焼結体の空孔内に含有される正極活物質としては、非水電解質二次電池用正極活物質として使用されるものが挙げられ、リチウムイオンを吸蔵・放出することができるものであれば、特に限定されるものではない。従来、一般的に用いられているものであればよく、具体的には、コバルト、ニッケル、マンガン、チタン、バナジウム、鉄のいずれか一種以上と、リチウムとを含む複合酸化物もしくは塩からなるのが好ましい。これにより、正極活物質が電解質に溶け出さず、大容量の電池とすることができる。
上記正極活物質として、より具体的には、LiCoO等のLi・Co系複合酸化物、LiNiO等のLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn等のLi・Mn系複合酸化物、LiFeO等のLi・Fe系複合酸化物、LiFePO等の遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物等が挙げられる。この他にも、V、MnO、TiS、MoS、MoO等の遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOH等も用いることができる。この活物質は、平均粒子径が2〜20μmの粉末であると、非水電解質二次電池の高出力化の観点から好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法によって測定する。
金属多孔質焼結体の空孔内に含有される負極活物質としては、炭素材料、Si系材料、Sn系材料が好ましく、炭素材料としては、石油系コークス;人造黒鉛、天然黒鉛等のグラファイト;グラファイト化メソフェーズ小球体等の炭素質材料が好ましい。炭素材料としては、平均粒子径が2〜20μmの粉末であり、Si系材料、Sn系材料としては、平均粒子径が0.02〜20μmの粉末であると、非水電解質二次電池の高出力化の観点から好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法によって測定する。
金属多孔質焼結体の空孔に含有される結合剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、SBR、ポリイミド等が挙げられるが、これらに限定されない。
金属多孔質焼結体100質量部に対して、活物質を100〜800質量部含むと、非水電解質二次電池のエネルギー密度向上の観点から好ましく、250〜750質量部含むとより好ましい。ここで、活物質の定量分析は、ICP法で行う。
金属多孔質焼結体100質量部に対して、結合剤を2〜80質量部含むと、金属多孔質焼結体の空孔内に活物質を適切に保持し、活物質の欠落を防止する観点から好ましい。
また、金属多孔質焼結体の空孔内には導電助剤を含有させてもよく、導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等を挙げることができるが、これらに限定されない。
金属多孔質焼結体100質量部に対して、導電助剤を1〜100質量部含むと、非水電解質二次電池の高出力化、および活物質の欠落を防止する観点から好ましい。
なお、本発明においては、金属多孔質焼結体の空孔内に、活物質および結合剤が含まれているが、集電体である金属多孔質焼結体とセパレーター間にも、活物質および結合剤が含まれ得る。本発明においては、非水電解質二次電池内の活物質および結合剤の合計100質量部に対して、金属多孔質焼結体の空孔内に含まれる活物質および結合剤が60〜95質量部であると、非水電解質二次電池の信頼性およびエネルギー密度の向上、高出力化の観点から好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用電極を使用するときの非水電解質としては、液状電解質(電解液)、固体電解質、高分子ゲル電解質のいずれであってもよい。非水電解質は、好ましい一例を以下に示すが、通常の二次電池で用いられるものであればよく、特に限定されない。
電解液としては、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種の電解質塩を含み、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから少なくとも1種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)を用いたもの等が使用できる。
固体電解質としては、イオン伝導性を有する高分子から構成されるものであれば特に限定されない。例えば、無機系の固体電解質であれば、チオリシコンやLiSiO−LiBOやLiX−LiO−MmOn(X=I,Br,Cl;M=B,Si,P等、m,nは1〜5の数である)等のリチウムイオン導電性ガラス等が挙げられ、高分子系の固体電解質であれば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体等が挙げられる。ポリアルキレンオキシド系高分子は、上述した電解質塩をよく溶解し、また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
高分子ゲル電解質としては、特に限定されないが、イオン伝導性を有する電解質用高分子に電解液を含んだもの、イオン伝導性を持たない電解質用高分子の骨格中に同様の電解液を保持させたもの等が挙げられる。
高分子ゲル電解質に含まれる電解液としては、上述したものと同様である。また、イオン伝導性を有する電解質用高分子としては、上述した固体電解質等が用いられる。
イオン伝導性を持たない電解質用高分子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)共重合体、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のゲル化ポリマーを形成するモノマーが使用できる。ただし、これらに限定されるわけではない。なお、PAN、PMMA等は、どちらかといえばイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する電解質用高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるイオン伝導性を持たない電解質用高分子として例示した。
高分子ゲル電解質中の電解質用高分子(ホストポリマー)と電解液との比率(質量比)は、使用目的等に応じて決定すればよいが、2:98〜90:10の範囲である。これにより、電極活物質層の外周部からの電解質の染み出しについても、絶縁層や絶縁処理部を設けることで効果的にシールすることができる。
〔非水電解質二次電池用集電体の製造方法〕
金属多孔質焼結体の製造方法を、好ましい材料である、正極集電体が金属骨格にAl−Ti化合物が分散しているアルミニウム、負極集電体が銅であるときについて、以下に説明する。
金属骨格にAl−Ti化合物が分散しているアルミニウム多孔質焼結体の製造方法から説明する。まず、アルミニウム粉末に、チタンおよび/または水素化チタン粉末を混合して、アルミニウム混合原料粉末とするアルミニウム混合原料粉末を調製する(アルミニウム混合原料粉末調製工程)。このアルミニウム混合原料粉末に、水溶性樹脂結合剤と水と可塑剤とを混合して、粘性組成物を調製する(粘性組成物調製工程)。この粘性組成物に気泡を混合させた状態で乾燥させて、焼結前成形体とし(焼結前工程)、焼結前成形体を非酸化性雰囲気下、630(℃)≦加熱焼成温度(T)<665(℃)で、加熱焼成する(焼結工程)。
このアルミニウム混合原料粉末調製工程では、アルミニウム粉末の平均粒子径が、好ましくは2〜200μm、より好ましくは2〜100μm、さらに好ましくは7μm〜40μmの範囲内のものが用いられる。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法で測定される。
チタンを含む焼結助剤は、アルミニウムおよびチタンの合計100質量部に対して、チタンを0.1〜20質量部含むことが好ましい。
水素化チタンの平均粒子径は、0.1(μm)≦r≦30(μm)が好ましいが、より好ましくは4(μm)≦r≦20(μm)である。水素化チタンの平均粒径が、0.1μmより小さいと、自然発火する恐れがあり、30μmを超えると、焼結体に所望の強さが得られなくなるためである。水素化チタンの配合量は、0.1(質量%)≦W≦20(質量%)が好ましい。0.1質量%よりも少ないと焼結が不十分となり、一方、焼結助剤粉末の配合比Wが20質量%を超えると、焼結体が脆くなって、所望の多孔質焼結体が得られないようになるからである。
次に、粘性組成物調製工程では、上記アルミニウム混合原料粉末に、水溶性樹脂バインダー、可塑剤、蒸留水、界面活性剤を、それぞれ加える。
そして、これらを混練した後に、さらに炭素数5〜8非水溶性炭化水素系有機溶剤を混合することにより発泡させ、気泡の混合した粘性組成物を調整する。この炭素数5〜8非水溶性炭化水素系有機溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンおよびオクタンからなる群から選択される少なくとも一種が使用可能である。
次の焼結前工程では、帯状のポリエチレンシート箔に、粘性組成物を厚さ0.05mm〜5mmの厚さになるように、ドクターブレード法、スラリー押出し法またはスクリーン印刷法等で塗布した後、周囲の温度および湿度を一定時間管理して、気泡を整寸化した後、大気乾燥機にて温度70℃で乾燥させる。
そして、乾燥後の粘性組成物を、ポリエチレンシートから剥がし、所望の形状に切り出し、多孔質成形体が得られる。ここで、焼結後の金属多孔質焼結体は、機械加工が難しいため、本発明においては、縁部より中央部が厚い、乾燥後の多孔質成形体を形成することが好ましく、中央部を厚くする方法としては、図2または図3に示すような、凹型のドクターブレードを用いる方法、多孔質成形体を機械加工する方法等が挙げられる。
次の焼結工程では、上記焼結前成形体を、ジルコニア等の敷粉を敷いたアルミナセッターの上に載置して、露点が−20℃以下のアルゴン雰囲気中、520℃で1時間加熱保持する仮焼成を行う。これにより、焼結前成形体の水溶性樹脂結合剤成分、可塑剤成分、蒸留水および界面活性剤のバインダー溶液を揮発および/または分解させる脱バインダーが行われるとともに、焼結助剤粉末として水素化チタンを用いた場合には脱水素化がされる。
この後、仮焼成後の焼結前成形体を、630(℃)≦加熱焼成温度(T)<665(℃)で加熱焼成することにより、アルミニウム複合体が得られる。
なお、焼結工程における加熱焼成は、アルミニウム粒子表面およびチタン粒子表面の酸化被膜の成長を抑制するため、非酸化性雰囲気下で行う必要がある。但し、加熱温度が400℃以下で30分間程度保持の条件であれば、空気中で加熱しても、アルミニウム粒子表面およびチタン粒子表面の酸化被膜はさほど成長しないので、例えば、焼結前成形体を、空気中で300℃〜400℃に10分間程度加熱保持して脱バインダーした後、アルゴン雰囲気中で所定の温度に加熱して焼成してもよい。
ここで、非酸化性雰囲気とは、不活性雰囲気または還元性雰囲気を含み、アルミニウム混合原料粉末を酸化させない雰囲気であることを意味する。また、上述の加熱焼成温度は、アルミニウム混合原料粉末の温度ではなく、すなわち、アルミニウム混合原料粉末の反応温度などを測定したものでなく、アルミニウム混合原料粉末の周囲の保持温度を意味するものである。
これにより得られたアルミニウム複合体のアルミニウム多孔質焼結体は、三次元網目構造の金属骨格を有し、金属骨格間に空孔を有しており、かつ金属焼結体に、ほぼ均一にAlTi系化合物が分散している。また、アルミニウム多孔質焼結体は、上記粘性組成物調製工程でのスラリー発泡時の気泡に由来する空孔と、焼結体であることに由来する金属骨格自体に形成される気孔との2種類の形態の異なる孔を有する。
この後、縁部より中央部が厚い金属多孔質焼結体を圧延またはプレスすることにより、縁部の密度より中央部の密度が高いアルミニウム多孔質集電体を容易に得ることができる。
次に、銅多孔質焼結体の製造方法を説明する。銅多孔質焼結体の製造方法は、公知であり、例えば、以下のようにして製造することができる。原料として、炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤:0.05〜10質量%;界面活性剤:0.05〜5質量%;水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%;平均粒径:0.5〜500μmの銅粉:5〜80質量%;必要に応じて、多価アルコール、油脂、エーテル、およびエステルのうちの1種または2種以上からなる可塑剤:0.1〜15質量%;水:残部、からなる配合組成を有する混合物を、公知のプラネタリーミキサー、ボールミル、ヘンシェルミキサー等を用いて、作製する。この混合物を、例えば、公知のドクターブレード法やスリップキャスト法などの方法で所定形状の成形体に成形した後、この成形体を5℃以上の温度に保持すると、水よりも大きい蒸気圧を有する非水溶性炭化水素系有機溶剤が気化し、ガスとなって成形体から蒸発するので、成形体内に、微細で整寸された気泡が多数発生した多孔質成形体が、形成される。この多孔質成形体は、水溶性樹脂結合剤によってハンドリング可能な強度をもち、また可塑剤によって可塑性も具備する。ここで、縁部より中央部が厚い、多孔質成形体を形成することが好ましいことは、アルミニウム多孔質焼結体の場合と同様である。この多孔質成形体を、水素を含む還元雰囲気中、850〜1050℃で5〜30分間焼結すると、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有する銅多孔質焼結体が得られる。
この後、縁部より中央部が厚い金属多孔質焼結体を圧延またはプレスすることにより、縁部の密度より中央部の密度が高い銅多孔質集電体を容易に得ることができる。
〔非水電解質二次電池用電極の製造方法〕
活物質、および結合剤、場合により導電助剤を含むスラリーは、例えば、以下のようにして得ることができる。まず、活物質、導電助剤等を均一に混合した後、有機溶媒、結合剤を加えて、スラリーとする。または、導電助剤を有機溶媒に分散した後、活物質、結合助剤を加える、あるいは、結合剤を有機溶媒に溶解、または均一に分散させ、この混合液と活物質粉末、導電助剤を混合してスラリーとする、等の方法があるが、特に限定されない。このとき、用いる装置は、プラネタリーミキサー、ボールミル、ヘンシェルミキサー等の当業者が通常使用するものでよい。ここで、有機溶媒は、次の銅多孔質焼結体を、スラリーに浸漬させる工程で、金属多孔質焼結体にスラリーが容易に浸漬できる粘度、例えば10〜60Pa・s、となるように加えることが好ましい。
上記結合剤を溶解または分散させる有機溶媒としては、テトラヒドロフラン(以下、THFという)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、N−メチルピロリドン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用できるが、乾燥により選択的にこの有機溶媒を除去するため、THF、アセトン等の沸点100℃以下の揮発性の有機溶媒、あるいは結合剤の溶解能力が高いN−メチルピロリドンが好ましい。
次に、金属多孔質焼結体の空孔に、活物質のスラリーを充填し、乾燥する。充填させる方法は、金属多孔質焼結体を活物質のスラリーにディッピングする方法、金属多孔質焼結体の上部からスラリーを注ぐ方法等が挙げられ、さらに、2本のロール間を通したり、へらでこすったりして表面に付着した余剰の活物質のスラリーを内部に押し込むことによって、より効果的に銅多孔質焼結体の空孔に活物質を充填することができる。乾燥は、大気中で放置してもよく、乾燥機等を用いてもよい。乾燥後、金属多孔質焼結体と、活物質および結合剤等との質量比を測定し、活物質および結合剤等の質量比が低い場合には、再度、浸漬・乾燥を繰り返し、所望量とすることができる。他方、活物質および結合剤等の質量比が高い場合には、スラリーの粘性を低くして、浸漬・乾燥をやり直し、所望量とすることができる。
次に、活物質および結合剤を含む金属多孔質焼結体を、再度、圧延またはプレスし、非水電解質二次電池用電極を得る。圧延等により金属多孔質焼結体を所望の厚さまで、圧延等することができ、電極体の空隙率を減少させ、電極密度を高めることができる。ここで、電極厚さは、0.03〜3mmであると、好ましい。ここで、生産性の観点から圧延する方が好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、高信頼性の非水電解質二次電池に、非常に有効に利用される。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔正極集電体の作製〕
上述の実施の形態にしたがって、アルミニウム多孔質焼結体を製造した。まず、平均粒子径:24μmのアルミニウム粉末(不純物として、Fe:0.15質量%、Si:0.05質量%およびNi:0.01質量%を含む)と、平均粒子径9.1μmの水素化チタン粉末を、アルミニウム粉末と水素化チタン粉末の質量比が、99:1となるように合計500gで混合し、アルミニウム混合原料粉末を調製した。
バインダー溶液は、バインダー溶液:100質量部に対して、メチルセルロース:0.1質量部、エチルセルロース:2.9質量部、グリセリン:3質量部、ポリエチレングリコール:3質量部、アルキルベタイン:0.5質量部、残部水の比率で、合計500gで調製した。
アルミニウム混合原料粉末:50質量部と、バインダー溶液:49質量部と、ヘキサン:1質量部を合計500gで混合して、粘性組成物を調製した。
次に、この粘性組成物を、図2に示す形状のブレードを用い、図4に示すように、ドクターブレード法にて剥離剤が塗布されたポリエチレンシート上に引き伸ばして塗布し、温度および湿度を一定時間保持するよう管理して、気泡を整寸化した後、大気乾燥機にて温度70℃で乾燥させた。このときの粘性組成物の塗布厚さは、中央の厚い部分が1.9mm、両端の薄い部分が1.2mmであり、上記温度は35℃、湿度は90分、および保持時間は20分であった。続く乾燥は、70℃で50分間行った。そして、乾燥後の粘性組成物を、ポリエチレンシートから剥がし、直径100mmの円形に切り出して、焼結前成形体を得た。
この焼結前成形体を、ジルコニア敷粉を敷いたアルミナセッターの上に載置して、アルゴン気流雰囲気中で仮焼成(脱バインダー)を行った後に、加熱焼成し、多孔質アルミニウム多孔質焼結体の正極集電体1を得た。脱バインダーは、520℃で30分間行った。加熱焼成は、アルゴン雰囲気中、663℃で30分間行った。得られた正極集電体1の厚さは、中央の厚い部分が1.5mm、両端の薄い部分が0.9mmであった。正極集電体1を、X線回折で観察した結果、AlとAlTi化合物が確認された。この後、正極巣集電体1を圧延し、厚さ:0.8mmとした。
ブレードの形状を、図3に示すものにした以外は、正極集電体1と同様にして、正極集電体2を作製した。得られた正極集電体2の厚さは、中央の厚い部分が1.6mm、両端の薄い部分が0.9mmだった。この後、正極巣集電体2を圧延し、厚さ:0.8mmとした。
〔負極集電体の作製〕
まず、平均粒子径:15μmの銅粉末:500gを用意した。バインダー溶液は、バインダー溶液:100質量部に対して、カルボキシメチルセルロースアンモニウム:5質量部、グリセリン:10質量部、ポリエチレングリコール:10質量部、アルキルベタイン:1質量部、残部水の比率で、合計500gで調製した。
銅粉末:50質量部と、バインダー溶液:49質量部と、ヘキサン:1質量部を合計500gで混合して、粘性組成物を調製した。
次に、この粘性組成物を、図2に示す形状のブレードを用い、図4に示すように、ドクターブレード法にて剥離剤が塗布されたポリエチレンシート上に引き伸ばして塗布し、温度および湿度を一定時間保持するよう管理して、気泡を整寸化した後、大気乾燥機にて温度70℃で乾燥させた。このときの粘性組成物の塗布厚さは、中央の厚い部分が1.7mm、両端の薄い部分が1.1mmであり、上記温度は35℃、湿度は90分、および保持時間は20分であった。続く乾燥は、70℃で50分間行った。そして、乾燥後の粘性組成物を、ポリエチレンシートから剥がし、直径100mmの円形に切り出して、焼結前成形体を得た。
この焼結前成形体を、ジルコニア敷粉を敷いたアルミナセッターの上に載置して、大気雰囲気中で仮焼成(脱バインダー)を行った後に、加熱焼成し、負極集電体1を得た。脱バインダーは、600℃で30分間行った。加熱焼成は、窒素水素混合雰囲気中、1000℃で15分間行った。得られた負極集電体1の厚さは、中央の厚い部分が1.2mm、両端の薄い部分が0.8mmだった。この後、負極巣集電体1を圧延し、厚さ:0.7mmとした。
ブレードの形状を、図3に示すものにした以外は、負極集電体1と同様にして、負極集電体2を作製した。得られた負極集電体2の厚さは、中央の厚い部分が1.1mm、両端の薄い部分が0.8mmだった。この後、負極巣集電2を圧延し、厚さ:0.7mmとした。
〔非水電解質二次電池用電極の製造〕
(実施例1)
〔正極の作製〕
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と、導電材としてケッチェンブラック(KB)と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、質量比80:10:10で、合計200g混合して正極剤を調製し、この正極剤に溶剤としてN−メチル−2ピロリドン162gを混合して、正極活物質スラリーを調製した。
次に、この正極活物質スラリーに、作製した正極集電体を10分間浸漬し、取り出して乾燥させた後に、圧延して厚さ0.5mmのリチウムイオン電池の正極を作製した。ここで、正極活物質スラリーに、正極集電体を浸漬し、乾燥した後、圧延前に、正極集電体表面に付着した正極活物質スラリーを拭き取り、ほぼ全量の正極活物質、導電助剤および結合剤が、正極集電体の空孔内に含まれるようにした。次に、幅:30mm、長さ:40mmに切断し、正極10とした。
〔負極の作製〕
活物質として人造黒鉛粉末と、結合剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、質量比90:10で、合計200g混合して負極剤を調製し、この負極剤に溶剤としてN−メチル−2ピロリドン162gを混合して負極活物質スラリーを調製した。
次に、この負極活物質スラリーに、作製した負極集電体を10分間浸漬し、取り出して乾燥させた後に、圧延して厚さ0.5mmの実施例1のリチウムイオン電池の負極を作製した。ここで、負極活物質スラリーに、集電体1を浸漬し、乾燥した後、圧延前に、集電体1表面に付着した負極活物質スラリーを拭き取り、ほぼ全量の活物質、導電助剤および結合剤が、負極集電体1の空孔内に含まれるようにした。次に、幅:30mm、長さ:40mmに切断し、負極11とした。
〔試験セルの作製〕
非水電解質二次電池の試験セルを作製した。図5に、用いた試験セルの構成の模式図を示す。正極10に、アルミニウム製の正極集電タブ10aを溶接した。また、負極11に、ニッケル製の負極集電タブ11aを溶接した。
また、セパレーター12として、ポリプロピレン微多孔膜(厚さ:20μm)のセパレーター12を幅:32mm、長さ:42mmに切断した。これらを、負極集電タブ11a、負極11、セパレーター12、正極10、正極集電タブ10aの順に重ねて、積層体を作製した。このとき、絶縁体等とセパレーター12が接触するように配置した。
上記積層体が収容可能な大きさに切断された、一対のアルミニウムラミネートフィルム13a、13bの3辺の溶着部13cをヒートシールし、外装体13とした。
不活性雰囲気中で、外装体13の開口部からに上記積層体を挿入し、外装体13内に積層体を収容するとともに、1M LiPF/EC+PC(1:1(体積比))の非水電解質を注液した後、この外装体13の開口部をヒートシールして密閉し、試験セル1を作製した。
5個の試験セルを、並列接続になるように積層し、束ねた後、5個の正極集電タブ10a、5個の負極タブ11aを溶接して、試験用組電池1を作製した。
(実施例2)
正極集電体2、負極集電体2を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の試験セル2、試験用組電池2を作製した。
(従来例1)
従来例1の正極、負極としては、それぞれ、厚さが、1.3mmと均一なアルミニウム焼結体、厚さが、1.0mmと均一な銅多孔質焼結体をそのまま集電体として用いた以外は、実施例1と同様にして、従来例1の試験セル、試験用組電池を作製した。
〔非水電解質二次電池用電極の性能試験〕
(放電容量試験)
上記試験用組電池を、放電レート:3C、放電電圧:4.2〜2.8Vで放電を行った。表1に、これらの結果を示す。
(信頼性試験)
上記試験用組電池を、充放電レート:3C(CVCC充電で30分)、充放電電圧:2.8〜4.2Vでの条件で、「充電→レスト:15分→放電→レスト:15分」を1サイクルとして、サイクル試験を行った。表1に、300サイクル後の放電容量の結果を示す。また、〔「300サイクル後の放電容量」/「初回の放電容量」〕を容量維持率(単位は「%」)とした。表1に、容量維持率の結果を示す。表1に、これらの結果を示す。
表1からわかるように、実施例1、2ともに、3Cの高出力充放電で300サイクル後であっても、容量維持率が92%以上と大変高信頼性であることがわかった。これに対して、従来例1では、300サイクル後の容量維持率が、88.1%であった。
以上のように、本発明の非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた電極により、高信頼性の非水電解質二次電池を製造することができる。
10 正極
10a 正極集電タブ
11 負極
11a 負極集電タブ
12 セパレーター
13 外装体
13a、13b アルミニウムラミネートフィルム
13c 溶着部
20 ブレード
21 粘性組成物

Claims (6)

  1. 帯状の金属多孔質焼結体を備える集電体であって、前記金属多孔質焼結体が、三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部の密度より中央部の密度が高いことを特徴とする、非水電解質二次電池用集電体。
  2. 縁部から中央部にかけて、密度が漸次高くなる、請求項1記載の非水電解質二次電池用集電体。
  3. 請求項1または2記載の集電体と、前記集電体の金属多孔質焼結体の空孔内に活物質および結合剤を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池用電極。
  4. 請求項3記載の非水二次電池用電極を含む、非水電解質二次電池。
  5. 三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部より中央部が厚い帯状の金属多孔質焼結体を圧延またはプレスすること特徴とする、縁部の密度より中央部の密度が高い非水電解質二次電池用集電体の製造方法。
  6. (A)三次元網目構造の金属骨格を有し、かつ前記金属骨格間に空孔を有し、かつ縁部より中央部が厚い帯状の金属多孔質焼結体を圧延またはプレスする工程、(B)活物質および結合剤を含むスラリーに充填し、乾燥する工程、(C)再度、圧延またはプレスをする工程を、この順で含むことを特徴とする、非水電解質二次電池用電極の製造方法。
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