JP2011153799A - 貫流式排熱回収ボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】確実な起動ブロー水の排水を行うとともに、節炭器入口での結露を防止する。
【解決手段】貫流式排熱回収ボイラにおいて、過熱器23の入口に設けた汽水分離器22の下部から抜き出した内部流体を復水器5へ循環させる起動ブロー水配管の途中に熱交換器27を設け、熱交換器27には、低圧給水ポンプ8の下流側から内部流体の一部を抜き出して供給する冷却水配管28を設け、熱交換器27での起動ブロー水との熱交換により加温された内部流体を低圧給水ポンプ8の上流側に戻して再循環させる戻り配管を設ける。これによって、起動ブロー配管25内でのフラッシングの抑制を行い、起動ブロー配管25及び起動ブロー弁26の仕様を低減し、また、節炭器9入口での結露による腐食を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンバインドサイクル発電設備において、大容量高効率化に好適な排熱回収ボイラに係わり、特に、ボイラ起動時における起動ブロー水系統の仕様低減と節炭器入口の結露防止の技術を備えた排熱回収ボイラに関する。
従来技術を示す図6は、一般的なコンバインドサイクル発電設備のプラント構成を示すブロック図である。図6によると、ガスタービン1で天然ガス等を燃焼させて発電を行い、高温のガスタービン排ガスは排熱回収ボイラ2に送られる。排熱回収ボイラ2では排ガスからの熱回収により復水器5から送られてきた給水を蒸気に変換し、発生した蒸気は蒸気タービン3に送られて発電機4にて発電を行う。蒸気タービン3で仕事をした蒸気は復水器5で給水へと変換され、再び排熱回収ボイラ2へと送られる。
図7は、従来の貫流式排熱回収ボイラの系統構成の例を示す図である。ガスタービンからの排ガスは最初の熱交換部である高圧過熱器23からガス最後流部に設置された低圧節炭器9まで送られ熱回収が行われる。図7によると、復水ポンプ6、復水脱塩装置7、低圧給水ポンプ8により排熱回収ボイラへと送られた給水は低圧節炭器9で加熱され高中圧給水ポンプ13を経て中圧節炭器15、高圧節炭器19へと供給される。高圧節炭器19で加熱された高圧給水は高圧蒸発器21で蒸気へと変換され、更に過熱された後、高圧汽水分離器22を経て高圧過熱器23へと供給される。
また、高圧汽水分離器22の下部からは復水器5へとつながる起動ブローライン25が設置されており、起動時に汽水分離器22の水位が規定値より上昇した際には起動ブロー弁26を開いて汽水分離器22内の飽和水を復水器5へと排水する。さらに、節炭器再循環ライン14により高中圧給水ポンプ13の中間段からの給水を低圧節炭器9入口へと再循環させ、低圧給水ポンプ8出口からの給水を露点温度以上に上昇させるシステムとしている。
また、排熱回収ボイラの起動初期において、このボイラからの低圧力蒸気をバイパス弁を通して復水器に流入させる系統経路が、例えば特許文献1の図4に開示されている。さらに、高温のブロー水の経路に熱交換器を設け、この熱交換器に低温給水を通すことで、ブロー水を低温給水の熱交換で冷却しフラッシング発生を防止しようとする従来技術は、例えば特許文献2に提案されている。この特許文献2によると、ボイラ本体内の缶水をブロー水として取り出すブロー経路にブロー弁を設けるとともに、ブロー弁の下流側にボイラ給水の通る熱交換器を設けている。
特開平4−347306号公報 特開2002−22106号公報
上記の図7に示す従来の貫流式排熱回収ボイラの系統構成においては、飽和水である起動ブロー水が配管内の圧力損失及び調節弁での減圧によりフラッシングが発生し比容積が増加した流体を復水器5まで送る必要がある。また、起動ブロー水は汽水分離器22と復水器5の差圧で排水されるが、特に蒸発器内の圧力が低い状態から起動する際には差圧が小さい。さらに、貫流式ではドラムのような大容量の保有水設備が無いため起動初期に蒸発器21から飽和水が大量に汽水分離器22へ流入した際には、起動ブローライン25により直ちに系外へ排水する必要がある。
そのため起動ブローライン25の配管及び起動ブロー弁26は小さい差圧で大量の排水が可能となるようサイズを大きくする必要があり、復水器5までの距離は比較的長いことやフラッシングを考慮した弁及び配管仕様の選定が必要となることからコストアップとなっていた。また、起動ブロー弁26の許容差圧が十分確保できず、弁の選定が困難な場合もあった。
また、図7に示す貫流式排熱回収ボイラの系統構成においては、節炭器再循環ライン14により高中圧給水ポンプ13の中間段からの給水を低圧節炭器9入口へと再循環させ、低圧給水ポンプ8出口からの給水を露点温度以上に上昇させるシステムとしているが、低圧節炭器9はガス最下流部に設置されているためガスタービンからの排ガス温度が上昇するまで遅れが生じる。そのため、節炭器再循環ライン14を経由して低圧節炭器9入口へと送られることになる低圧節炭器出口9出口の給水温度上昇に時間を要するため、起動初期における低圧節炭器9入口での結露が避けられないことから、長時間の運転に伴う腐食の課題が生じていた。
また、上記特許文献1において、排熱回収ボイラの起動時にこのボイラから復水器へ低圧蒸気を送る経路を設けることが開示されているが、この低圧蒸気に対するフラッシング発生の防止については何等考慮されていない。さらに、上記特許文献2においては、ボイラ内からブロー水を排出する際に、このブロー水のフラッシュ発生を防止することが開示されているが、ブロー水を再利用するための配慮に欠けており、さらに、ブロー水を熱交換する効率に課題を残している。
本発明の目的は、排熱回収ボイラ起動時の起動ブロー水を排水するために必要な起動ブロー水配管及び弁について仕様を低減して確実な起動ブロー水の排水を行うとともに、節炭器入口での結露を防止して、経済性と信頼性を向上させた排熱回収ボイラを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、前記過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、前記熱交換器には、前記低圧給水ポンプの下流側から前記内部流体の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記内部流体を前記冷却水配管の抜き出し位置より上流側の位置に戻して再循環させる戻り配管を設ける構成とする。
また、ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、前記復水器からの内部流体が、前記低圧給水ポンプを介して低圧節炭器から低圧蒸発器及び低圧過熱器に供給され、前記低圧節炭器の出口から分岐して高中圧給水ポンプを介して高圧節炭器から高圧蒸発器及び高圧過熱器に供給されるとともに、前記高中圧給水ポンプの中間段から中圧節炭器に供給される給水ラインを設け、前記高圧過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、前記熱交換器には、前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から前記給水の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記給水を前記低圧給水ポンプの出口に戻す戻り配管を設ける構成とする。
また、ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、前記復水器からの内部流体が、前記低圧給水ポンプを介して低圧節炭器から低圧蒸発器及び低圧過熱器に供給され、前記低圧節炭器の出口から分岐して高中圧給水ポンプを介して高圧節炭器から高圧蒸発器及び高圧過熱器に供給されるとともに、前記高中圧給水ポンプの中間段から中圧節炭器に供給される給水ラインを設け、前記高圧過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、前記熱交換器には、前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から前記給水の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記給水を前記低圧給水ポンプの出口に戻す戻り配管を設け、前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から分岐して前記低圧節炭器の入口に循環する節炭器再循環ラインを設ける構成とする。
本発明によれば、起動ブローラインに熱交換器を設置し、起動ブロー水の温度を下げることにより、起動ブロー配管内でのフラッシングの抑制を行い、起動ブロー配管及び起動ブロー弁での管内圧力損失を低下させ、起動ブロー配管及び起動ブロー弁の仕様を低減し、経済性に優れた信頼性の高い貫流式排熱回収ボイラを提供することが可能となる。
さらに、排熱回収ボイラの入口給水温度が早期に上昇することから節炭器入口での結露による腐食を抑制することが可能となり、信頼性の高い貫流式排熱回収ボイラを提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第1の実施例を示す構成図である。 本実施形態に係る排熱回収ボイラにおける起動ブローラインの圧力分布を従来技術との比較で示す説明図である。 本実施形態に係る排熱回収ボイラにおける節炭器の入口給水温度の特性を従来技術との比較で示す説明図である。 本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第2の実施例を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第3の実施例を示す構成図である。 一般的なコンバインドサイクル発電設備のプラント構成を示すブロック図である。 従来の貫流式排熱回収ボイラの系統構成の例を示す図である。
本発明の実施形態に係る貫流式排熱回収ボイラについて、図1〜図5を参照しながら以下詳細に説明する。まず、本発明の実施形態に至る技術の流れについて説明する。ガスタービンからの排ガスと熱交換することによって発生される蒸気の高温、高圧化による発電効率向上策として、少なくとも主体となる高圧系においては蒸気ドラムを設置しない貫流式の排熱回収ボイラが採用される。また、大型・大容量のコンバインドサイクル発電設備では、排熱回収ボイラの蒸気系統を高圧系、中圧再熱系及び低圧系の三系統で構成し排熱回収の効率向上を図っている。このような再熱三重圧方式で貫流式を構成した場合、通常運転時は蒸発器の出口からの流体は、全て汽水分離器を経由し過熱器へと送られる貫流になる。
一方、起動時には蒸発器出口から飽和水および飽和蒸気の二相流の流体が汽水分離器へ流入し、飽和蒸気は過熱器へ送られ、飽和水は汽水分離器の既定水位以下に保持する水位制御運転が行われる(図7を参照)。この運転中に汽水分離器の既定水位を超えた場合には起動ブローライン(汽水分離器から復水器へのライン)に設置した起動ブロー弁を開方向に制御し汽水分離器内の飽和水を復水器へ排水させることになるが、貫流式ではドラムのような大容量の保有水設備がない。そのため起動ブローラインは汽水分離器への飽和水の流入量の変動に応じた十分な容量を持つ必要がある。
また、排熱回収ボイラは起動初期にガスタービンからの急激な入熱を受けるため、特に起動初期には蒸発器から汽水分離器へ大量の飽和水を起動ブローラインから排出する必要がある。この場合、圧力差、ヘッド差で排出することになる。さらに、起動ブロー水を復水器へと送る場合には、汽水分離器から復水器までの長い水平配管を有する配管でつなぐ必要があるが、飽和水が流れるため起動ブロー弁の前流配管では管内圧力損失による流体圧力の低下によりフラッシングが発生し管内流体の比容積が増加する。比容積が増加すれば管内流速が早くなり圧損が増加する。
また、起動ブロー弁の後流配管では起動ブロー弁での減圧フラッシングを考慮した大幅なサイズアップを考慮する必要がある。このような条件のもとで起動ブロー水を排水するためには、起動ブロー配管及び起動ブロー弁のサイズを大きくし管内抵抗を減らす必要がありコストアップとなっていた。また、起動ブロー水を排水するのに十分な起動ブロー配管及び起動ブロー弁サイズが選定されていなかった場合には、汽水分離器の水位が大きく上昇し、トリップ等に至る可能性もあった。
また、排熱回収ボイラでは結露による腐食が生じないように、低圧節炭器出口又は中圧節炭器中間の給水を節炭器入口側へ再循環させ露点温度以上に上昇させる再循環系統を設置しているが(図7を参照)、起動初期には節炭器内の給水が十分に加温されていないため、節炭器入口給水温度が露点以上に到達するまで時間を要することから一時的な結露が避けられず、長期運転に伴う腐食の課題が生じていた。
そこで、本発明の実施形態においては、概略的に云えば、起動ブロー系統に熱交換器を設置し、起動ブローが大量に発生する起動初期に低圧給水ポンプ出口からの給水を冷却水として使用した熱交換器によりブロー水の温度を低下させた場合、起動ブロー弁の前流配管でのフラッシングの防止と起動ブロー弁の後流配管でのフラッシング発生の低減ができ、起動ブロー系統での管内抵抗を低減するため、起動ブロー水配管や起動ブロー弁のサイズを小さくすることが可能となりコスト低減となる。また、冷却水として使用し、加温された給水を節炭器入口へと再循環させることで起動初期の給水温度が早期に上昇するため結露による腐食を抑制することが可能となり、排熱回収ボイラの信頼性を高めることが可能となる。
次に、本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第1の実施例について、図1〜図3を参照しながら以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第1の実施例を示す構成図である。図2は本実施形態に係る排熱回収ボイラにおける起動ブローラインの圧力分布を従来技術との比較で示す説明図である。図3は本実施形態に係る排熱回収ボイラにおける節炭器の入口給水温度の特性を従来技術との比較で示す説明図である。
図1に示す第1の実施例は、熱交換器27、冷却水ライン28、冷却水弁29を除いて、図7に示す構成と同様である。起動ブローライン25の入口側(図1では起動ブロー弁26の前流側)に熱交換器27を設置し、熱交換器27へ送る冷却水として低圧給水ポンプ8の出口より分岐した冷却水ライン28と冷却水弁29を設置し、熱交換後の給水は低圧給水ポンプ8の入口側へと戻される。起動初期の起動ブローが大量に発生する運転域では冷却水弁29を開き、温度の低い給水を冷却水ライン28を通して熱交換器27へと送る。
汽水分離器23から排水される飽和水状態の起動ブロー水は熱交換器27を通過することによりサブクール状態となり、起動ブロー弁26の前流配管での配管圧損によるフランシング発生が防止できる。また、起動ブロー弁26で減圧された後のフラッシングが低減される。一方、冷却水は熱交換器27を通過することにより温度上昇し低圧給水ポンプ8の入口へと再循環する。ここで、冷却水ライン28と熱交換器27を通り温かくなった給水の戻る部位は、復水脱塩装置7以後であれば基本的にどの部位でもよいが、図1に示す構成例では、低圧給水ポンプ8の空吸い込み防止のためにこのポンプ8の吸い込み側にしている。すなわち、熱交換して温度上昇した給水は冷却水の取り出し位置より上流側に戻るようにしている。その結果、低圧節炭器9へ送られる給水温度が早期に上昇する。
本発明の効果について、図2及び図3を用いて説明する。図2に示すように起動ブロー系統に対しては、従来の方式では起動ブロー弁26の前後の配管サイズが非常に大きくなり、起動ブロー弁26の許容差圧が十分確保できず選定できないこともあった。すなわち、起動ブローラインの許容圧力損失としては、起動ブロー弁の前流配管圧力損失と後流配管圧力損失と起動ブロー弁の許容差圧とを加算した加算値からなるものである。
ここで、図1に示す本実施形態の構成による起動ブロー水を冷却することにより配管内圧力損失が大幅に低減でき、配管径を変えないケース(1)に示すように起動ブロー弁の許容差圧が大きく増加し、小さいサイズの弁を採用することが可能となる。また、ケース(2)に示すように許容差圧の増加分の一部を配管側での許容圧力損失に割り振ることで、起動ブロー配管のサイズを小さくすることが可能となる(例えば、弁前流の配管径を150A、弁後流側の配管径を200Aと縮小)。その際、フラッシングが抑制されるため、起動ブロー弁26や起動ブロー配管25の材質の選定条件を緩和することが可能となる。さらに、フラッシングが抑制され圧力損失に影響する不安定な因子が取り除かれるため、起動ブロー水が排出できない等の不安が解消される。
また、図3に示すように低圧節炭器9の入口給水温度に対しては、従来の方式では、ガスタービン点火(GT点火)後の起動初期に給水温度が露点温度より低い時間帯が存在するため、一時的に結露状態が生じ長時間の運転により徐々に腐食が進行する。一方、図1に示す本実施形態に示す構成を採用することにより給水温度の早期上昇が可能となり、結露による腐食の発生を抑制することが可能となる。
以上のように、第1の実施例の特徴は、起動ブローラインに熱交換器を設置し、低圧給水ポンプ出口からの給水との熱交換により起動ブロー水の温度を下げることにより、起動ブロー水配管内及び起動ブロー弁の後流でのフラッシング発生を抑制するとともに、加熱された冷却水を低圧給水ポンプ入口へ再循環させることにより早期の給水温度上昇を行い、節炭器入口部での結露の抑制を行うものである。このように、起動ブロー水配管内及び起動ブロー弁後流での流体の比容積増加が抑止されるため管内抵抗が低減される。その結果、起動ブロー水配管及び起動ブロー弁のサイズや仕様を低減することが可能となる。また、フラッシングという不安定な要素が抑制されるため、起動ブロー水を確実に排水することが可能となる。さらに、結露に伴う節炭器入口部での腐食が抑制され、信頼性が向上する。
次に、本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第2の実施例について、図4を参照しながら以下説明する。図4は本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第2の実施例を示す構成図である。第2の実施例では、高中圧給水ポンプ13の中間段からの節炭器再循環ライン14を熱交換器27に用いるものである。ここで、節炭器再循環ライン14は熱交換器27を経た後に低圧給水ポンプの出口に戻る。この実施例では、図1に示す冷却水ライン28と冷却水弁29を設置せずに、図7に示す既存の弁を含めた節炭器再循環ライン14を熱交換器27の熱交換用に利用するものである。図1に示す冷却水ライン28と冷却水弁29を新設することなく第1の実施例と同様な効果が得られる。
次に、本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第3の実施例について、図5を参照しながら以下説明する。図5は本発明の実施形態に係る排熱回収ボイラの第3の実施例を示す構成図である。第3の実施例では、熱交換器27の熱交換用に用いる冷却水の取り出し位置を高中圧給水ポンプ13の中間段とするものである。ここで、節炭器再循環ライン14は熱交換器27を経た後に低圧給水ポンプの出口に戻る。
また、この実施例では、図1に示す節炭器再循環ライン14はそのまま使用している。このライン14を併存させている理由についてであるが、フラッシング発生の影響で熱交換器27を通って低圧給水ラインに戻る温水は経時的に温度変化することが有り得、この戻り温水の温度変化によって低圧給水ラインの給水温度が露点温度付近で不安定に変動する場合がある。そこで、この節炭器再循環ライン14を設けてこのライン14からの給水で露点温度以下の給水温度をかさ上げする機能を奏させて、節炭器入口の結露防止を図るものである。第3の実施例においても図1の第1の実施例と同様の効果が得られる。
1…ガスタービン、2…排熱回収ボイラ、3…蒸気タービン、4…発電機、5…復水器、6…復水ポンプ、7…復水脱塩装置、8…低圧給水ポンプ、9…低圧節炭器、10…低圧ドラム、11…低圧蒸発器、12…低圧過熱器、13…高中圧給水ポンプ、14…節炭器再循環ライン、15…中圧節炭器、16…中圧ドラム、17…中圧蒸発器、18…中圧過熱器、19…高圧節炭器、
20…高圧給水調節弁、21…高圧二次蒸発器、22…高圧汽水分離器、23…高圧過熱器、25…起動ブローライン、26…起動ブロー弁、27…熱交換器、28…冷却水ライン、29…冷却水弁

Claims (5)

  1. ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、
    前記過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、
    前記熱交換器には、前記低圧給水ポンプの下流側から前記内部流体の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記内部流体を前記冷却水配管の抜き出し位置より上流側の位置に戻して再循環させる戻り配管を設ける
    ことを特徴とする貫流式排熱回収ボイラ。
  2. 請求項1において、
    前記冷却水配管の抜出し位置を前記低圧給水ポンプの出口とし、前記戻り配管の戻し位置を前記低圧給水ポンプの入口とすることを特徴とする貫流式排熱回収ボイラ。
  3. 請求項1または2において、
    前記復水器からの内部流体が前記低圧給水ポンプを介して低圧節炭器から低圧蒸発器及び低圧過熱器に供給され、前記低圧節炭器の出口から分岐して高中圧給水ポンプを介して高圧節炭器に供給されるとともに、前記高中圧給水ポンプの中間段から中圧節炭器に供給される給水ラインを設け、
    前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から分岐して前記低圧節炭器の入口に循環する節炭器再循環ラインを設ける
    ことを特徴とする貫流式排熱回収ボイラ。
  4. ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、
    前記復水器からの内部流体が、前記低圧給水ポンプを介して低圧節炭器から低圧蒸発器及び低圧過熱器に供給され、前記低圧節炭器の出口から分岐して高中圧給水ポンプを介して高圧節炭器から高圧蒸発器及び高圧過熱器に供給されるとともに、前記高中圧給水ポンプの中間段から中圧節炭器に供給される給水ラインを設け、
    前記高圧過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、
    前記熱交換器には、前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から前記給水の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記給水を前記低圧給水ポンプの出口に戻す戻り配管を設ける
    ことを特徴とする貫流式排熱回収ボイラ。
  5. ガスタービンからの排ガスが流通する排ガス流路の上流側から下流側に、前記排ガスの熱を内部流体が吸収して、蒸気タービンが要求する圧力に応じた温度、圧力の蒸気を生成する過熱器、蒸発器および節炭器が設けられ、前記蒸気タービンの出口に設置された復水器からの前記内部流体が低圧給水ポンプを介して前記節炭器、蒸発器及び過熱器に供給される貫流式排熱回収ボイラにおいて、
    前記復水器からの内部流体が、前記低圧給水ポンプを介して低圧節炭器から低圧蒸発器及び低圧過熱器に供給され、前記低圧節炭器の出口から分岐して高中圧給水ポンプを介して高圧節炭器から高圧蒸発器及び高圧過熱器に供給されるとともに、前記高中圧給水ポンプの中間段から中圧節炭器に供給される給水ラインを設け、
    前記高圧過熱器の入口に設けた汽水分離器の下部から抜き出した内部流体を前記復水器へ循環する起動ブロー水配管の途中に熱交換器を設け、
    前記熱交換器には、前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から前記給水の一部を抜き出して供給する冷却水配管を設け、さらに、前記熱交換器での起動ブロー水との熱交換により加温された前記給水を前記低圧給水ポンプの出口に戻す戻り配管を設け、
    前記高中圧給水ポンプの中間段の出口から分岐して前記低圧節炭器の入口に循環する節炭器再循環ラインを設ける
    ことを特徴とする貫流式排熱回収ボイラ。
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