JP2011150112A - 電気泳動表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気泳動表示装置の封止構造において、作業時間の短縮をし、さらに使用可能な防湿樹脂の範囲を広くする。
【解決手段】電気泳動表示装置1は、防湿性を有するTFT基板10と、TFT基板10に対向するように配置された対向基板20と、TFT基板10と対向基板20との間に設けられた電気泳動層23と、対向基板20におけるTFT基板10に対向する面とは異なる面に対向するように設けられた防湿基板50と、TFT基板10と防湿基板50との間に配置され、TFT基板10及び防湿基板50と共に電気泳動層23を封止する防湿樹脂500と、TFT基板10の対向基板20と対向する面上に設置され、防湿樹脂500を挟んで電気泳動層23と対向するように設置されたスペーサー300とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】電気泳動表示装置1は、防湿性を有するTFT基板10と、TFT基板10に対向するように配置された対向基板20と、TFT基板10と対向基板20との間に設けられた電気泳動層23と、対向基板20におけるTFT基板10に対向する面とは異なる面に対向するように設けられた防湿基板50と、TFT基板10と防湿基板50との間に配置され、TFT基板10及び防湿基板50と共に電気泳動層23を封止する防湿樹脂500と、TFT基板10の対向基板20と対向する面上に設置され、防湿樹脂500を挟んで電気泳動層23と対向するように設置されたスペーサー300とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、電気泳動表示装置及び電子機器に関する。
封止構造の十分でない電気泳動ディスプレイにおいては、使用環境の温湿度変化によって特性が劣化するといった問題がある。これらの課題を解決するため、特許文献1に示されるように、基板周辺に余剰部位が設けられるように貼り合わされた防湿シートと、防湿シートの余剰部位間に設けられた防湿樹脂とを備える電気泳動装置が提案されている。また、特許文献2に示されるように、基板周辺に余剰部位が設けられるように防湿シートを貼り付ける工程と、防湿シートの余剰部位間に防湿樹脂を設ける工程が提案されている。
特許文献1あるいは2に係る発明を履行するに当たっては、防湿樹脂の形状維持のため、防湿シートを設けた後に防湿シートで挟まれた封止部位に防湿樹脂を充填する必要がある。この工程を行うためには、防湿樹脂が防湿シートで挟まれた封止部位に充填されるのを待つ必要があるため、作業に時間がかかってしまうといった問題がある。特に、用いる防湿樹脂が高粘度であるほど、防湿樹脂が封止部位に充填されるまでの時間が長くなるため、作業時間が長くなってしまう。
また、作業時間を短縮するために防湿樹脂を低粘度のものにすると、封止部位への充填後の防湿樹脂の形状維持が難しく、充填後にこぼれてしまう等の問題が起きてしまう。このため、使用する樹脂の粘度が限られてしまい、電気泳動表示装置の封止に必要な特性の樹脂を自由に選択できないといった問題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するように、以下の形態または適用例として実現される。
[適用例1]防湿性を有する第1基板と、前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気泳動層と、前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように設けられた防湿性を有する第3基板と、前記第1基板と前記第3基板との間に配置され、前記第1基板、前記第3基板と共に前記電気泳動層の全部又は一部を封止する防湿樹脂と、前記第1基板の前記第2基板に対向する面上に設置され、前記防湿樹脂を挟んで前記電気泳動層と対向するように設置されたスペーサーと、を備える電気泳動表示装置。
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このような電気泳動表示装置によれば、その動作時には、第1及び第2基板間に設けられた電気泳動層に、画素信号に応じた電圧が印加されることにより表示が行われる。第1基板は、例えばガラス基板からなる。第1基板上には、画素電極及び該画素電極を駆動するためのトランジスタが表示領域における画素毎に設けられる。第2基板は、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)基板等を用いて構成され、表示領域において電気泳動層を介して第1基板に対向するように配置される。第2基板上には、画素電極に対向する共通電極が設けられる。
第3基板は、第2基板における第1基板に対向する面とは異なる面、即ち、第2基板における電気泳動層に面しない側の基板面に対向するように設けられる。第3基板は、例えばPET基板等を用いて構成され、外部から第2基板を介して電気泳動層に水分が浸入することを抑制或いは防止する機能を有する。
防湿樹脂は、第1基板及び防湿基板間に電気泳動層及び第2基板を囲むように形成される。防湿樹脂は、電気泳動層及び第2基板の側面側を封止し、外部から電気泳動層に水分が浸入することを抑制する機能を有する。
尚、防湿樹脂は、第1基板及び第3基板を互いに貼り合わせる機能も有する。
尚、防湿樹脂は、第1基板及び第3基板を互いに貼り合わせる機能も有する。
また、第1基板における第2基板に対向する面に、防湿樹脂を挟んで電気泳動層と対向するようにスペーサーが設けられている。かかる構成によれば、第3基板を設ける前においても封止部位における防湿樹脂の形状維持が可能となるため、第3基板を設ける前に、形状を安定させて封止部位へ防湿樹脂を設けることが可能となる。そのため、基板間に防湿樹脂が充填されるのを待つ必要がないため、基板間に防湿樹脂を設けるよりも短時間で防湿樹脂を設けることが可能になり、高粘度の防湿樹脂も使用可能となる。また、防湿樹脂の形状が安定するため低粘度の樹脂も使用可能となる。また、低粘度の樹脂を用いることによる更なる作業時間の短縮も可能である。
[適用例2]上述の適用例において、前記スペーサーは、前記電気泳動層及び前記第2基板を有する。
上述の適用例によれば、スペーサーを別素材で設けなくても、電気泳動層及び第2基板にループ状の溝を設けることで、スペーサーとして機能する枠状の構造体を容易に設けることが可能となる。また、電気泳動シートと全く同じ高さでスペーサーが設置可能であるため、電気泳動シート、防湿樹脂、スペーサーの高さが全て揃い、後の防湿基板を設ける工程において、スペーサーと電気泳動層及び防湿樹脂との段差を気にすることなくスペーサーの表面にまで防湿基板を設けることが可能となり、表面のフラットな電気泳動表示装置が実現する。
[適用例3]上述の電気泳動表示装置を備える電子機器。
[適用例4]第1基板、第3基板、及び防湿樹脂によって封止された電気泳動層を有する電気泳動表示装置の製造方法であって、防湿性を有する前記第1基板上に、前記電気泳動層と、前記電気泳動層を挟んで前記第1基板に対向する第2基板とを配置する工程と、前記第1基板の前記第2基板に対向する面上に、前記電気泳動層との間に空隙を有した状態で前記電気泳動層を囲むスペーサーを形成する工程と、前記電気泳動層と前記スペーサーとの間の前記空隙に防湿樹脂を充填する工程と、前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように、防湿性を有する前記第3基板を配置する工程と、を含む電気泳動表示装置の製造方法。
上述の適用例によれば、第3基板を設ける前においても封止部位における防湿樹脂の形状維持が可能となるため、第3基板を設ける前に、形状を安定させて封止部位へ防湿樹脂を設けることが可能となる。そのため、基板間に防湿樹脂が充填されるのを待つ必要がないため、基板間に防湿樹脂を設けるよりも短時間で防湿樹脂を設けることが可能になり、高粘度の防湿樹脂も使用可能となる。また、防湿樹脂の形状が安定するため低粘度の樹脂も使用可能となり、更なる作業時間の短縮も可能である。
[適用例5]第1基板、第3基板、及び防湿樹脂によって封止された電気泳動層を有する電気泳動表示装置の製造方法であって、防湿性を有する前記第1基板上に、前記電気泳動層と、前記電気泳動層を挟んで前記第1基板に対向する第2基板とを配置する工程と、前記第1基板を底面とし、前記第2基板及び前記電気泳動層を側面とする、平面視で枠状をなす溝を形成する工程と、前記溝に防湿樹脂を充填する工程と、前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように、防湿性を有する前記第3基板を配置する工程と、を含む電気泳動表示装置の製造方法。
上述の適用例によれば、スペーサーを別素材で設けなくても、電気泳動層及び第2基板に枠状の溝を設けることで、スペーサーとして機能する枠状の構造体を容易に設けることが可能となる。また、電気泳動シートと全く同じ高さでスペーサーが設置可能であるため、電気泳動シート、防湿樹脂、スペーサーの高さが全て揃い、後の防湿基板を設ける工程において、スペーサーと電気泳動層及び防湿樹脂との段差を気にすることなくスペーサーの表面にまで防湿基板を設けることが可能となり、表面のフラットな電気泳動表示装置が実現する。
(第1の実施形態)
先ず、本実施形態に係る電気泳動表示装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線での断面図である。
先ず、本実施形態に係る電気泳動表示装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線での断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気泳動表示装置1は、互いに対向するように配置された「第1基板」の一例としてのTFT基板10と、「第2基板」の一例としての対向基板20との間に設けられた電気泳動層23に、画像信号に応じた電圧を印加することにより、表示領域10aにおいて表示を行う電気泳動表示装置1である。
TFT基板10は、ガラス基板からなる。TFT基板10上には、図示しない画素電極及び該画素電極を駆動するための薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が、表示領域10aにマトリクス状に配列された画素毎に設けられている。尚、TFT基板10は、可撓性を有していてもよいし、可撓性を有していなくてもよい。TFT基板10を構成するガラス基板を例えば研磨等により薄く形成することで、可撓性を有するTFT基板10を形成することができる。また、TFT基板10は、例えばプラスチック基板、ステンレス基板、アルミニウム基板であっても良いが、いずれも防湿性を有している必要があり、これによってTFT基板10を介して電気泳動層23に水分が侵入することを抑制することが出来る。
対向基板20は、PET(ポリエチレンテレフタレート)基板からなる。対向基板20は、TFT基板10よりも小さい基板サイズを有しており、表示領域10aにおいて電気泳動層23を介してTFT基板10に対向するように配置されている。対向基板20のTFT基板10とに対向する面上には、共通電極が、TFT基板10上に設けられた複数の画素電極と対向して形成されている。共通電極は、例えばマグネシウム銀(MgAg)、インジウム・スズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)等の透明導電材料から形成されている。
電気泳動層23は、TFT基板10及び対向基板20間に設けられている。電気泳動層23は、電気泳動粒子を含むマイクロカプセル80が複数と、例えば樹脂等からなるバインダー85とを含んでいる。マイクロカプセル80は、TFT基板10上の画素電極と対向基板20上の共通電極との間に挟持され、1つの画素内に(言い換えれば、1つの画素電極に対して)1つ又は複数配置されている。
マイクロカプセル80は、その内部に分散媒と、電気泳動粒子である複数の白色粒子と、複数の黒色粒子とが封入されている。マイクロカプセル80は、例えば、50μm程度の粒径を有する球状に形成されている。なお、マイクロカプセル80内に封入される白色粒子、および黒色粒子は、いずれか1色の粒子のみが封入されたマイクロカプセル80の構成としてもよい。マイクロカプセル80の外殻として機能する被膜は、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアガム、等の透光性を有する高分子樹脂から形成されている。
分散媒は、白色粒子及び黒色粒子をマイクロカプセル80内に分散させる媒質である。分散媒としては、水、或いはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブ、等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、等の各種エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、オクタン、等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエンや、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、等の長鎖アルキル其を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1、2−ジクロロエタン、等のハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩やその他の油類を、単独で又は混合して用いることができる。また、分散媒には、界面活性剤が配合されてもよい。
白色粒子は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華(酸化亜鉛)、三酸化アンチモン、等の白色顔料からなる高分子或いはコロイド粒子であり、例えば負に帯電されている。黒色粒子は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる高分子或いはコロイド粒子であり、例えば正に帯電されている。このため、白色粒子及び黒色粒子は、画素電極と共通電極との間の電位差によって発生する電場によって、分散媒中を移動することができる。これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
画素電極と共通電極との間に、相対的に共通電極の電位が高くなるように電圧が印加された場合には、正に帯電された黒色粒子はクーロン力によってマイクロカプセル80内で画素電極側に引き寄せられ、負に帯電された白色粒子はクーロン力によってマイクロカプセル80内で共通電極側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル80内の表示面側に配置されている共通電極側に白色粒子が集まることで、対向基板20を介して表示領域10aの中に白色粒子の色である白色を表示する。また、画素電極と共通電極との間に、相対的に画素電極の電位が高くなるように電圧が印加された場合には、負に帯電された白色粒子がクーロン力によって画素電極側に引き寄せられると共に、正に帯電された黒色粒子はクーロン力によって共通電極側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル80の表示面側に黒色粒子が集まることで、表示領域10aの中の表示面にこの黒色粒子の色である黒色を表示することが出来る。
尚、画素電極及び共通電極間における白色粒子及び黒色粒子の分布状態によって、白色と黒色の中間階調である、ライトグレー、グレー、ダークグレー、等の灰色を表示することも可能である。また、白色粒子、黒色粒子に用いる顔料を、例えば赤色、緑色、青色等の顔料に代えることによって、赤色、緑色、青色等のカラー表示も可能となる。
図2において、対向基板20におけるTFT基板10に対向する面とは異なる面20aには、例えば透明な樹脂等からなる接着層60を介して「第3基板」の一例としての防湿基板50が接着されている。
防湿基板50は、例えばPETシートの表面に、水分バリア膜として例えば酸化ケイ素膜を成膜したもの、或いはPETシートの表面に酸化ケイ素膜を成膜したシートの積層体からなり、外部から対向基板20を介して電気泳動層23に水分が侵入することを抑制或いは防止する。また、防湿基板50は、ガラス等の防湿性を有する透明無機材料であってもよい。
防湿基板50は、例えばPETシートの表面に、水分バリア膜として例えば酸化ケイ素膜を成膜したもの、或いはPETシートの表面に酸化ケイ素膜を成膜したシートの積層体からなり、外部から対向基板20を介して電気泳動層23に水分が侵入することを抑制或いは防止する。また、防湿基板50は、ガラス等の防湿性を有する透明無機材料であってもよい。
図1及び図2において、TFT基板10と防湿基板50との間には、電気泳動層23及び対向基板20を囲むように防湿樹脂500が形成されている。防湿樹脂500は、例えばエポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、等からなり、電気泳動層23及び対向基板20の側面側を封止し、外部から電気泳動層23に水分が侵入することを抑制する。尚、防湿樹脂500は、TFT基板10と防湿基板50とを互いに貼り合わせる機能も有する。また、防湿樹脂500を構成する材料中に、シリカ、アルミナ等の無機微粒子が分散されていてもよい。この場合には、外部から防湿樹脂500を介して電気泳動層23に水分が侵入することをさらに抑制することができる。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気泳動表示装置1は、ガラス基板からなるTFT基板10と防湿基板50との間に、電気泳動層23及び対向基板20及び接着層60を含んでなる電気泳動シート25が設けられ、電気泳動シート25が防湿樹脂500によって取り囲まれた封止構造を有している。このような封止構造によって、外部から電気泳動層23に水分が侵入することを抑制或いは防止することができる。
図2に示すように、TFT基板10における対向基板20と対向する面に、電気泳動層23及び対向基板20周辺の封止部位を囲むようにスペーサー300が設けられている。すなわち、スペーサー300は、TFT基板10の対向基板20に対向する面上に、防湿樹脂500を挟んで電気泳動層23と対向するように設置されている。ここで、スペーサー300が防湿樹脂500を挟んで電気泳動層23と対向するとは、TFT基板10の面に沿った方向について電気泳動表層23、防湿樹脂500、スペーサー300がこの順に配置されていることを指す。別の表現では、スペーサー300は、TFT基板10の対向基板20に対向する面上に、防湿樹脂500を挟んで電気泳動層23とは反対側に位置するように設置されている。このことにより、防湿基板50を設ける前においても、電気泳動層23及び対向基板20の側面側に設ける封止部位に形成される防湿樹脂500は、安定した形状維持を可能とする。すなわち、防湿基板50を設ける前に、形状を安定させて電気泳動層23及び対向基板20の側面側へ防湿樹脂500を設け封止部位を形成することが可能となる。
そのため、2枚の基板間に防湿樹脂を設ける従来技術と比べ、基板間に防湿樹脂が充填されるのを待つ必要がなくなり、短時間で防湿樹脂を設けることが可能になる。また、高粘度の防湿樹脂も使用可能となる。更に、防湿シートの形状を安定させることができるため、低粘度の樹脂も使用可能となることによって、より一層の作業時間の短縮が可能である。
スペーサー300には、例えば、アルミニウム、マグネシウム等の軽い金属を用いることで、防湿樹脂500周辺の無機材料配置による防湿性向上と、電気泳動表示装置1の軽量維持を両立させることが出来る。またスペーサー300は、ステンレス、チタニウム等の金属、又は石英ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等の無機材、またプラスチック等の有機材料でも良い。
次に、本実施形態における電気泳動表示装置の製造方法について、図3を参照して説明する。先ず、図3(a)に示す工程において、電気泳動シート25を、図示しない画素電極及び該画素電極を駆動するためのTFTが形成されたTFT基板10に、電気泳動層23とTFT基板10が対向するように貼り合わせる。この際、電気泳動シート25は、TFT基板10における表示領域10aとなるべき領域に重なるように配置される。電気泳動シート25は、TFT基板10側から順に、電気泳動層23、対向基板20、接着層60が積層されている。予め電気泳動シート25を製造した後に、電気泳動シート25をTFT基板10に貼り合わせてもよく、また、TFT基板10上において、電気泳動シート25の構成要素を順次積層させてもよい。したがって、この工程においては、防湿性を有するTFT基板10上に、電気泳動層23と、電気泳動層23を挟んでTFT基板10に対向する対向基板20とが配置される。
次に、図3(b)に示す工程において、電気泳動シート25周辺の封止部となる、後述する防湿樹脂500を形成する封止部形成領域400を囲むようにスペーサー300を設ける。すなわち、TFT基板10の対向基板20と対向する面上に、電気泳動層23との間に空隙を有した状態で電気泳動層23を囲むスペーサー300を形成する。この際、TFT基板10との接着剤として、両面粘着材やペースト状接着剤を用いる。
次に、図3(c)に示す工程において、電気泳動シート25及びスペーサー300間の封止部形成領域400に防湿樹脂500を充填する。このとき、封止部形成領域400は電気泳動シート25及びスペーサー300に挟まれており、防湿樹脂500の充填後の形状維持が容易なため、防湿樹脂500は低粘度なものから高粘度なものまで使用可能である。また、防湿樹脂500を設ける際は、防湿樹脂500が電気泳動シート25の最表面60aと同じ高さになるように設ける。
次に、図3(d)に示す工程において、電気泳動シート25におけるTFT基板10と対向する面とは異なる面である接着層60の最表面60aと、及び防湿樹脂500の接着層60の最表面60aと同じ方向の面とに、防湿基板50を貼り付ける。尚、スペーサー300は、防湿基板50とTFT基板10に挟まれていても、挟まれていなくても良い。次に、電気泳動表示装置1を例えば70℃に加熱して、防湿樹脂500を硬化させる。尚、防湿樹脂500としては、熱硬化型の樹脂のほか、紫外線(UV)硬化型の樹脂、或いは熱及び紫外線によって硬化可能な樹脂等を用いても良い。
これらの工程を経ることで、電気泳動層23がTFT基板10及び防湿基板50及び防湿樹脂500によって封止されている状態になり、電気泳動層23に水分が侵入するのを抑制あるいは防止することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態における電気泳動表示装置2は、用いるスペーサー及びそれに関するプロセスフローが第1の実施形態と異なり、その他の点は第1の実施形態と同様である。図4は、本実施形態に係る電気泳動表示装置2の概略構成を示す平面図であり、図5は、図4のB−B線での断面図である。電気泳動表示装置2は、第1の実施形態における電気泳動表示装置1におけるスペーサー300が、電気泳動シート25と同じ素材となっている。
本実施形態における電気泳動表示装置2は、用いるスペーサー及びそれに関するプロセスフローが第1の実施形態と異なり、その他の点は第1の実施形態と同様である。図4は、本実施形態に係る電気泳動表示装置2の概略構成を示す平面図であり、図5は、図4のB−B線での断面図である。電気泳動表示装置2は、第1の実施形態における電気泳動表示装置1におけるスペーサー300が、電気泳動シート25と同じ素材となっている。
本実施形態におけるプロセスフローについて、図6を参照して説明する。先ず、図6(a)に示す工程において、電気泳動シート25を、図示しない画素電極及び該画素電極を駆動するためのTFTが形成されたTFT基板10に、電気泳動層23とTFT基板10が対向するように貼り合わせる。この際、電気泳動シート25は、TFT基板10における表示領域10aとなるべき領域に重なるように配置される。電気泳動シート25は、TFT基板10側から順に、電気泳動層23、対向基板20、接着層60が積層された構造を有している。予め電気泳動シート25を製造した後に電気泳動シート25をTFT基板10に貼り合わせてもよく、また、TFT基板10上に、電気泳動シート25の構成要素を順次積層させてもよい。したがって、この工程においては、防湿性を有するTFT基板10上に、電気泳動層23と、電気泳動層23を挟んでTFT基板10に対向する対向基板20とが配置される。
次に、図6(b)に示す工程において、封止領域における電気泳動シート25の接着層60、及び対向基板20をレーザーなどで除去し、その後電気泳動層23をエタノールでふき取るなどにより除去することで、後述の防湿樹脂500を設けるためのループ状の溝の防湿樹脂形成領域400を形成する。すなわち、対向基板20及び電気泳動層23の一部を、平面視で枠状をなす領域において除去することにより、対向基板20及び電気泳動層23に枠状の溝を形成し防湿樹脂形成領域400とする。又は、TFT基板10を底面とし、電気泳動シート25を側面とする、平面視で枠状をなす溝を形成することにより、対向基板20及び電気泳動層23に枠状の溝を形成し防湿樹脂形成領域400とする。接着層60、及び対向基板20の除去はレーザーで、その下の電気泳動層23の除去はエタノールによる拭き取りによって行うことができる。これにより、TFT基板10の表面にダメージを与えずに、電気泳動シート25に溝を設けることが出来る。この工程により、電気泳動シート25と同一素材により構成されたスペーサー300が形成される。
次に、図6(c)に示す工程において、工程(b)で設けた防湿樹脂形成領域400に、防湿樹脂500を充填する。このとき、封止部位は電気泳動シート25と防湿樹脂形成領域400の形成により形成されたスペーサー300とで挟まれており、防湿樹脂500の充填後の形状維持が容易なため、防湿樹脂500は低粘度なものから高粘度なものまで使用可能である。また、防湿樹脂500を設ける際は、防湿樹脂500が電気泳動シート25の最表面60aと同じ高さになるように設ける。
次に、図6(d)に示す工程において、接着層60の最表面60aと、及び防湿樹脂500における接着層60の最表面60a方向の面と、及びスペーサー300を構成している電気泳動シート25における接着層60の最表面60a方向の面とに接するように、防湿基板50を貼り付ける。次に、電気泳動表示装置2を例えば70℃に加熱して防湿樹脂500を硬化させる。
これらの工程を経ることで、スペーサーを別素材で設けなくても、電気泳動シート25に防湿樹脂形成領域400を設けることでスペーサー300を設けることが可能になり、かつスペーサー300が電気泳動シート25と全く同じ高さで設置可能であるため、電気泳動シート25、防湿樹脂500、スペーサー300の高さが全て揃い、後の防湿基板50を設ける工程において、スペーサー300と電気泳動層23及び防湿樹脂500との段差が無くなり、スペーサー300の表面にまで防湿基板50を設けることが可能となり、表面のフラットな電気泳動表示装置2が実現する。
(電子機器)
次に、上述した電気泳動表示装置1、2を適用した電子機器について、図7を参照して説明する。図7は電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記実施形態の電気泳動表示装置1又は2を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
次に、上述した電気泳動表示装置1、2を適用した電子機器について、図7を参照して説明する。図7は電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記実施形態の電気泳動表示装置1又は2を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
このように、優れた封止性能を有する電気泳動表示装置1又は2を表示領域1101に備えることにより、高い信頼性を有する電子ペーパー1100が得られる。なお、電子ブック、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの他の電子機器の表示部にも、電気泳動表示装置1又は2を用いることができる。
1…電気泳動表示装置、10…TFT基板、20…対向基板、23…電気泳動層、25…電気泳動シート、50…防湿基板、60…接着層、80…マイクロカプセル、85…バインダー、300…スペーサー、500…防湿樹脂。
Claims (5)
- 防湿性を有する第1基板と、
前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気泳動層と、
前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように設けられた防湿性を有する第3基板と、
前記第1基板と前記第3基板との間に配置され、前記第1基板、前記第3基板と共に前記電気泳動層の全部又は一部を封止する防湿樹脂と、
前記第1基板の前記第2基板に対向する面上に設置され、前記防湿樹脂を挟んで前記電気泳動層と対向するように設置されたスペーサーと、
を備えることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 前記スペーサーは、前記電気泳動層及び前記第2基板を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置。 - 請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
- 第1基板、第3基板、及び防湿樹脂によって封止された電気泳動層を有する電気泳動表示装置の製造方法であって、
防湿性を有する前記第1基板上に、前記電気泳動層と、前記電気泳動層を挟んで前記第1基板に対向する第2基板とを配置する工程と、
前記第1基板の前記第2基板に対向する面上に、前記電気泳動層との間に空隙を有した状態で前記電気泳動層を囲むスペーサーを形成する工程と、
前記電気泳動層と前記スペーサーとの間の前記空隙に防湿樹脂を充填する工程と、
前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように、防湿性を有する前記第3基板を配置する工程と、を含む、
ことを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。 - 第1基板、第3基板、及び防湿樹脂によって封止された電気泳動層を有する電気泳動表示装置の製造方法であって、
防湿性を有する前記第1基板上に、前記電気泳動層と、前記電気泳動層を挟んで前記第1基板に対向する第2基板とを配置する工程と、
前記第1基板を底面とし、前記第2基板及び前記電気泳動層を側面とする、平面視で枠状をなす溝を形成する工程と、
前記溝に防湿樹脂を充填する工程と、
前記第2基板における前記第1基板に対向する面とは異なる面に対向するように、防湿性を有する前記第3基板を配置する工程と、を含む、
ことを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010010727A JP2011150112A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 電気泳動表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010010727A JP2011150112A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 電気泳動表示装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011150112A true JP2011150112A (ja) | 2011-08-04 |
Family
ID=44537167
Family Applications (1)
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JP2010010727A Withdrawn JP2011150112A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | 電気泳動表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011150112A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI803264B (zh) * | 2022-03-29 | 2023-05-21 | 元太科技工業股份有限公司 | 顯示裝置 |
-
2010
- 2010-01-21 JP JP2010010727A patent/JP2011150112A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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