JP2011147266A - 超音波モータを備えた駆動装置 - Google Patents

超音波モータを備えた駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011147266A
JP2011147266A JP2010005788A JP2010005788A JP2011147266A JP 2011147266 A JP2011147266 A JP 2011147266A JP 2010005788 A JP2010005788 A JP 2010005788A JP 2010005788 A JP2010005788 A JP 2010005788A JP 2011147266 A JP2011147266 A JP 2011147266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic motor
fixed
sliding member
movable body
drive device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010005788A
Other languages
English (en)
Inventor
Munehiro Shibata
宗拓 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2010005788A priority Critical patent/JP2011147266A/ja
Publication of JP2011147266A publication Critical patent/JP2011147266A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】簡易な構成によって、超音波モータ駆動時に駆動子と摺動部材との摺動によって発生した摩耗粉を摺動部材に付着させないようにする。
【解決手段】駆動装置は、固定台1と、固定台1に対して移動可能に支持された移動体3と、移動体3に固定された摺動部材4と、摺動部材4との摩擦により移動体3と固定台1とを相対移動させる超音波モータ5と、摺動部材4に発生する静電気を除去する、接地されたブラシ毛9a、10aと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波モータを動力源とする駆動装置に関し、特に、超音波モータ駆動時に駆動子と摺動部材との摺動によって発生した摩耗粉を除去する機構を備えた駆動装置に関する。
顕微鏡を利用して微細構造を観察する際、観察対象の任意位置を顕微鏡観察下に位置づけるためにXYステージが利用されている。このとき、XYステージには、観察対象となる微細構造と同等の送り分解能や静止時の安定性が求められている。
このようなニーズに対応するアクチュエータの一つとして超音波モータが注目されている。超音波モータは、ローレンツ力を利用した従来型のモータと比べて、高精度に位置決めができ、静止時には無通電で大きな保持力を持つ、という特徴を有する。
超音波モータは、超音波領域の振動を発生させる圧電素子と、圧電素子の振動に伴って振動する駆動子とを備え、駆動子を摺動部材に押圧することにより駆動力を発生させる。ここで、摺動部材の材質としては、耐摩耗性に優れるという観点から、例えばジルコニアが用いられる。
しかしながら、耐摩耗性に優れるジルコニアを摺動部材の材質として用いたとしても、超音波モータ駆動時に摺動部材に押圧される駆動子から摩耗粉が生じる場合がある。この場合には、ジルコニアの絶縁性が高いことから摺動部材に静電気が発生し、駆動子から生じた摩耗粉が、その静電気により摺動部材に付着し、更に駆動子と摺動部材との間に噛みこまれ、超音波モータの特性の変化、動作不良、及び短寿命化を引き起こす虞がある、という問題があった。
このような問題に対し、次のような提案が為されている。
例えば特許文献1には、摩擦部材と駆動力伝達部材との摺動によって発生した摩耗粉の帯電とは異なる極性にブラシを帯電させておき、機械的な掻き取りだけでなく、静電気力によってブラシに摩耗紛を吸着させることができるようにした超音波モータ駆動装置が提案されている。
また、例えば特許文献2には、駆動力発生部材を導電性又は半導電性のセラミックで構成することにより、超音波モータの駆動チップと駆動力発生部材との摩擦によって発生した静電気を駆動力発生部材に帯電させずに速やかに拡散させるようにした超音波駆動装置が提案されている。
特開2004−236389号公報 特開2006−271168号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている超音波モータ駆動装置では、ブラシを保持した掻き取り部が電磁アクチュエータやエアーシリンダー、圧電アクチュエータ等の直動手段にてブラシを駆動力伝達部材に当接または離間することができるようにしているため、装置の規模が大きくなり装置が高価になる、という問題がある。
また、特許文献2に提案されている超音波駆動装置では、駆動力発生部材の材質の靭性が十分でなく、破壊が起きる虞がある、という問題がある。
本発明は、上記実情に鑑み、簡易な構成によって、超音波モータ駆動時に駆動子と摺動部材との摺動によって発生した摩耗粉を摺動部材に付着させないようにすることができる、超音波モータを備えた駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る装置は、超音波モータを備えた駆動装置であって、固定台と、前記固定台に対して移動可能に支持された可動体と、前記可動体に固定された摺動部材と、前記摺動部材との摩擦により前記可動体と前記固定台とを相対移動させる超音波モータと、前記摺動部材に発生する静電気を除去する静電気除去手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る装置は、上記第1の態様において、前記静電気除去手段は、導電性を有するブラシ毛であり、前記ブラシ毛は、接地されると共に、当該ブラシ毛の先端が前記摺動部材に接触するように設けられる、ことを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る装置は、上記第1の態様において、前記静電気除去手段は、導電性及び弾性を有する板状部材であって、前記板状部材は、接地されると共に、当該板状部材の一部が前記摺動部材に接触するように固定される、ことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る装置は、上記第1の態様において、前記静電気除去手段は、前記摺動部材に接触しない位置で且つ前記摺動部材の近傍に設けられた針状電極と、前記針状電極に電圧を印加する電圧印加手段と、を含む、ことを特徴とする。
本発明の第5の態様に係る装置は、超音波モータを備えた駆動装置であって、固定台と、前記固定台に固定されたガイドレールと、可動体と、前記可動体に固定されたガイドブロックと、前記可動体に固定された摺動部材と、前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、導電性を有するブラシ毛と、を備え、前記ブラシ毛は、接地されると共に、当該ブラシ毛の先端が前記摺動部材に接触するように前記超音波モータに設けられる、ことを特徴とする。
本発明の第6の態様に係る装置は、上記第5の態様において、前記ブラシ毛は、前記超音波モータの左右両側に設けられる、ことを特徴とする。
本発明の第7の態様に係る装置は、上記第5の態様において、前記ブラシ毛は、前記超音波モータに含まれる駆動子の近傍で且つ前記超音波モータに含まれる振動体における前記摺動部材に対向する面に設けられる、ことを特徴とする。
本発明の第8の態様に係る装置は、上記第5乃至7の何れか一つの態様において、前記ブラシ毛の材質は、アルミニウム又は銅である、ことを特徴とする。
本発明の第9の態様に係る装置は、超音波モータを備えた駆動装置であって、固定台と、前記固定台に固定されたガイドレールと、可動体と、前記可動体に固定されたガイドブロックと、前記可動体に固定された摺動部材と、前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、導電性及び弾性を有する複数の板状部材と、を備え、前記複数の板状部材は、接地されると共に、各板状部材の一部が前記摺動部材に接するように前記超音波モータに固定される、ことを特徴とする。
本発明の第10の態様に係る装置は、上記第9の態様において、前記複数の板状部材は、前記超音波モータの左右両側に固定される、ことを特徴とする。
本発明の第11の態様に係る装置は、上記第9又は10の態様において、前記複数の板状部材は、アルミニウムである、ことを特徴とする。
本発明の第12の態様に係る装置は、超音波モータを備えた駆動装置であって、固定台と、前記固定台に固定されたガイドレールと、可動体と、前記可動体に固定されたガイドブロックと、前記可動体に固定された摺動部材と、前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、前記制御手段と電気的に接続されると共に、前記制御手段により電圧が印加されることによってイオンを発生する針状電極と、を備え、前記針状電極は、前記摺動部材に接触しないで且つ前記摺動部材の近傍に配置されるように、前記超音波モータに含まれる前記保持手段に固定される、ことを特徴とする。
本発明の第13の態様に係る装置は、上記第12の態様において、前記針状電極は、タングステンである、ことを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成によって、超音波モータ駆動時に駆動子と摺動部材との摺動によって発生した摩耗粉を摺動部材に付着させないようにすることができる。
実施例1に係る、超音波モータを備えた駆動装置の全体構成を模式的に示す上面図である。 (a)は超音波モータの構成例をより詳細に示す上面図、(b)は超音波モータの構成例をより詳細に示す右側面図、(c)は超音波モータの構成例をより詳細に示す後面図である。 (a)は超音波モータの振動体に印加される駆動信号を模式的に示す図、(b)はその振動体に励起される屈曲振動を模式的に示す図、(c)はその振動体に励起される縦振動を模式的に示す図である。 (a)はブラシが取り付けられた超音波モータの構成例を示す上面図、(b)はブラシが取り付けられた超音波モータの構成例を示す右側面図である。 (a)は異なる位置にブラシ毛が設けられた超音波モータの構成例を示す上面図、(b)は異なる位置にブラシ毛が設けられた超音波モータの構成例を示す右側面図である。 (a)はブラシ毛の代わりに板状部材が設けられた超音波モータの構成例を示す上面図、(b)はブラシ毛の代わりに板状部材が設けられた超音波モータの構成例を示す右側面図である。 実施例2に係る、超音波モータを備えた駆動装置の全体構成を模式的に示す上面図である。 (a)はイオナイザー機構が取り付けられた超音波モータの構成例を示す上面図、(b)はイオナイザー機構が取り付けられた超音波モータの構成例を示す右側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る、超音波モータを備えた駆動装置の全体構成を模式的に示す上面図である。
同図に示したように、本実施例に係る駆動装置において、固定台1上には、ガイドレール2a及びガイドブロック2bからなるガイド2が取り付けられている。ガイドレール2aは固定台1に固定されており、ガイドブロック2bは可動体である移動体3に固定されている。これにより、移動体3は、固定台1に対して、ガイドブロック2bと一体となって一軸方向に移動可能に支持される。なお、ガイド2は、例えばリニアボールガイド等のガイドである。
移動体3の側面には、例えばジルコニウム等の硬い材料で作られた摺動部材4が固定されている。
摺動部材4に接触、押圧するようにして超音波モータ5が固定台1に固定されている。超音波モータ5は、摺動部材4との摩擦により移動体3と固定台1とを相対移動させるアクチュエータの一例であって、詳しくは後述するように、屈曲振動と縦振動を利用して被駆動体との接触位置に楕円振動を生じさせる直方体形状の超音波振動体(以下単に「振動体」という)を有する。
摺動部材4が設けられた移動体3の側面とは反対側の移動体3の側面には、スケール6が固定されている。そのスケール6に対向する位置であって且つスケール6のパターンを検出できる位置には、エンコーダ7が配置され固定台1に固定されている。なお、エンコーダ7は、移動体3と固定台1との相対位置関係を検出する変位センサである。
エンコーダ7から出力される変位信号を位置情報として取得し、その位置情報に応じて駆動信号(縦振動用信号及び屈曲振動用信号)を超音波モータ5に印加することにより超音波モータ5の駆動を制御する制御装置8が、エンコーダ7及び超音波モータ5に電気的に接続されている。
また、本実施例に係る駆動装置では、2つのブラシ9、10が超音波モータ5に設けられている。ブラシ9は、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段としての導電性のブラシ毛9aを有し、そのブラシ毛9aの先端が摺動部材4に接触するようにして超音波モータ5の右側面に取り付けられている。また、ブラシ10も同様に、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段としての導電性のブラシ毛10aを有し、そのブラシ毛10aの先端が摺動部材4に接触するようにして超音波モータ5の左側面に取り付けられている。但し、ブラシ毛9a、10aも制御装置8に電気的に接続されており、その制御装置8によって接地(アース)されている。なお、ブラシ毛9a、10aの材質は、例えばアルミニウム又は銅である。
図2(a),(b),(c)は、超音波モータ5の構成例をより詳細に示す図であり、同図(a)は、その上面図、同図(b)は、その右側面図、同図(c)は、その後面図である。
同図(a),(b),(c)に示したように、超音波モータ5は、駆動子21a、21bが設けられた振動体22と、それを保持する保持手段としてのホルダ23とを含んで構成されている。駆動子21a、21bは、摺動部材4側の振動体22の側面に固定されており、例えば、強化繊維を含むポリアセタールやセラミック等の、摩擦係数の比較的小さな樹脂を母材とした材料によって形成されている。振動体22は、後述の屈曲振動用電極と縦振動用電極とを有する積層型圧電体からなる。この振動体22は、詳しくは後述するように、ケーブル24(同図の24a、24b、24c)を介して制御装置8から所定の駆動信号が与えられることによって、振動を発生させ、移動体3を移動させる。なお、ケーブル24は、ホルダ23に設けられているケーブル穴(例えば23a)を通って、振動体22に電気的に接続されている。ホルダ23は、一部に設けられた切り欠き穴23bによって形成された板ばね部23cを有する。この板ばね部23cは、一部にばねとして作用しない厚肉部を含み、その厚肉部に振動体22が固定されている。そして、ホルダ23がネジ25a、25bにより固定台1に固定されることによって、超音波モータ5が固定台1に固定される。
図3(a),(b),(c)は、超音波モータ5の動作原理を説明する図であり、同図(a)は、超音波モータ5の振動体22に印加される駆動信号を模式的に示す図、同図(b)は、その振動体22に励起される屈曲振動を模式的に示す図、同図(c)は、その振動体22に励起される縦振動を模式的に示す図である。
同図(a)に示したように、振動体22は、屈曲振動用電極31(31a、31b、31c、31d)と縦振動用電極32とを有する積層型圧電体からなる。この振動体22において、縦振動用電極32に正弦波信号である縦振動用信号が印加され、屈曲振動用電極31に縦振動用信号とは位相が90°異なる正弦波信号である屈曲振動用信号が印加されると、移動体3が移動する。但し、同図(a)では、摺動部材4の図示を省略している。
同図(a)において、屈曲振動用電極31と縦振動用電極32の「+」又は「−」の符号は、圧電体の分極方向を示している。例えば、電極にプラス電圧を印加した場合、「+」符号の電極部分の圧電体は長手方向に伸長するように変形し、「−」符号の電極部分の圧電体は長手方向に縮小するように変形する。このため、屈曲振動用電極31に正弦波的な信号を印加すると同図(b)に模式的に示すような屈曲振動が励起され、縦振動用電極32に正弦波的な信号を印加すると同図(c)に模式的に示すような長手方向に伸縮する縦振動が励起される。なお、同図(b),(c)において、点線矢印は圧電体の変形方向を示し、実線矢印は駆動子21a、21bの移動方向を示している。このように、2種類の振動の位相を90°ずらして同時に励起させると、駆動子21a、21bが同図(a)の矢印に示すような楕円(同図点線参照)の軌跡を描くような振動となる。このとき、駆動子21a、21bが移動体3(正確には移動体3に固定された摺動部材4)と接触する際に生じる力の垂直方向成分で摩擦力を減らし、水平方向成分の力で移動体3を移動させる。
図4(a),(b)は、ブラシ9、10が取り付けられた超音波モータ5の構成例を示す図であり、同図(a)は、その上面図、同図(b)は、その右側面図である。
同図(a)に示したように、ブラシ9は、より詳しくは、ブラシ毛9aがブラシホルダ9bに取り付けられて構成されている。そして、同図(b)に示したように、ブラシホルダ9bがネジ41により超音波モータ5のホルダ23の右側面に固定されることにより、ブラシ9が超音波モータ5に固定される。但し、このときには、ブラシ毛9aの先端が摺動部材4に接触するようにしてブラシ9が超音波モータ5に固定される。
ブラシ10も同様に、より詳しくは、ブラシ毛10aがブラシホルダ10bに取り付けられて構成されている。そして、ブラシホルダ10bが図示しないネジにより超音波モータ5のホルダ23の左側面に固定されることにより、ブラシ10が超音波モータ5に固定される。但し、このときには、ブラシ毛10aの先端が摺動部材4に接触するようにしてブラシ10が超音波モータ5に固定される。
なお、ブラシ毛9a、10aは、制御装置8によりケーブル24を介して接地されている。
このようにしてブラシ9、10が取り付けられた超音波モータ5を備えた本実施例に係る駆動装置では、超音波モータ5が駆動すると、摺動部材4との摩擦により駆動子21a、21bが徐々に摩耗する。なお、摺動部材4は、上述のとおり、例えばジルコニウム等の硬い材料で作られていることから、駆動子21a、21bに対して十分な靭性を有し、ほとんど摩耗しない。また、超音波モータ5が駆動すると、駆動子21a、21bとの摩擦により、摺動部材4には静電気が発生する。
一方、摺動部材4は、上述のとおり、接地されているブラシ毛9a、10aの先端が接触していることから、摺動部材4に発生した静電気は、接地されているブラシ毛9a、10aによって即座に除去される。従って、駆動子21a、21bが摩耗することで発生した摩耗粉は、摺動部材4に付着することなく落下する。仮に、その摩耗粉が微量に摺動部材4に付着したとしても、ブラシ毛9a、10aによるブラッシング作用によって掻き落とされる。
以上のように、本実施例に係る駆動装置によれば、超音波モータ駆動時に発生した摩耗粉が摺動部材4に付着することは無いので、超音波モータ5の特性変化や動作不良が生じる虞はなく、超音波モータ5の長寿命化が可能となる。また、これを、ブラシ9、10という簡易な構成を用いて実現するので、装置規模が大きくなったり装置が高価になったりすることもない。さらに、摺動部材4は、例えばジルコニウム等の硬い材料で作られているために十分な靭性を有し、その破壊が起きる虞もない。
なお、本実施例に係る駆動装置において、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段としての導電性のブラシ毛を、例えば、駆動子21a、21bの近傍で且つ振動体22における摺動部材4に対向する面に設けるように構成することも可能である。
図5(a),(b)は、そのようにブラシ毛が設けられた超音波モータ5の構成例を示す図であり、同図(a)は、その上面図、同図(b)は、その右側面図である。
同図(a),(b)に示したように、ブラシ毛51a、51bは、駆動子21aの左右近傍で且つ振動体22における摺動部材4に対向する面に接着されている。ブラシ毛51c、51dも同様に、駆動子21bの左右近傍で且つ振動体22における摺動部材4に対向する面に接着されている。但し、ブラシ毛51a、51b、51c、51dはいずれも、その先端が摺動部材4に接触するようにして振動体22に接着される。また、ブラシ毛51a、51b、51c、51dも制御装置8にケーブル24a、24b、24cを介して電気的に接続されており、その制御装置8によって接地(アース)されている。なお、ブラシ毛51a、51b、51c、51dの材質は、例えばアルミニウム又は銅である。
このような構成によれば、上述の本実施例に係る効果に加えて、更に、ブラシ毛が駆動子の近傍に設けられることから、本実施例に係る駆動装置が顕微鏡ステージとして使用された場合等のように移動体3の移動量が微小となる場合であっても、摺動部材4に発生する静電気を除去する効果を得ることができる。
また、本実施例に係る駆動装置において、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段として、導電性のブラシ毛の代わりに、導電性及び弾性を有する板状部材を用いるように構成することも可能である。
図6(a),(b)は、導電性のブラシ毛の代わりに導電性及び弾性を有する板状部材が設けられた超音波モータ5の構成例を示す図であり、同図(a)は、その上面図、同図(b)は、その右側面図である。
同図(a),(b)に示したように、板状部材61aは板状部材ホルダ61bに取り付けられ、その板状部材ホルダ61bがネジ63により超音波モータ5のホルダ23の右側面に固定される。但し、このときには、板状部材61aの一部が摺動部材4に接触するよう板状部材61aが湾曲させられるようにして板状部材ホルダ61bがホルダ23に固定される。
同様に、板状部材62aは板状部材ホルダ62bに取り付けられ、その板状部材ホルダ62bが図示しないネジにより超音波モータ5のホルダ23の左側面に固定される。但し、このときには、板状部材62aの一部が摺動部材4に接触するよう板状部材62aが湾曲させられるようにして板状部材ホルダ62bがホルダ23に固定される。
また、板状部材61a、62aも、上述のブラシ毛9a、10aと同様に、制御装置8にケーブル24aを介して電気的に接続されており、その制御装置8によって接地(アース)されている。なお、板状部材61a、62aの材質は例えばアルミニウムであり、板状部材61a、62aを例えばアルミ箔とすることもできる。
このような構成によっても、接地されている板状部材61a、62aにより、摺動部材4に発生した静電気を除去して、摺動部材4に摩耗粉を付着させないようにすることができる。また、仮に摩耗粉が微量に摺動部材4に付着したとしても、板状部材61a、62aによるはけ作用によって、それを掻き落とすこともできる。
なお、この構成例では、2つの板状部材61a、61bが設けられたが、3つ以上の板状部材を設けるように構成することも可能である。
本発明の実施例2に係る、超音波モータを備えた駆動装置は、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段として、上述の実施例1に係る駆動装置の構成とは異なる構成を有する。
図7は、本実施例に係る駆動装置の全体構成を模式的に示す上面図である。
同図に示したように、本実施例に係る駆動装置は、摺動部材4に発生する静電気を除去する静電気除去手段として、実施例1で説明したブラシ9、10(図1参照)の代わりに、イオナイザー機構71と、そのイオナイザー機構71の針状電極に電圧を印加する電圧印加部8aとを備えている。イオナイザー機構71は超音波モータ5に取り付けられ、電圧印加部8aは制御装置8に備えられる。よって、制御装置8は、超音波モータ5及びエンコーダ7に加えて、イオナイザー機構71にも電気的に接続されている。その他の構成は、実施例1に係る駆動装置(図1参照)と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図8(a),(b)は、イオナイザー機構71が取り付けられた超音波モータ5の構成例を示す図であり、同図(a)は、その上面図、同図(b)は、その右側面図である。
同図(a),(b)に示したように、イオナイザー機構71は、より詳しくは、例えばタングステン等の針状電極71aが電極ホルダ71bに取り付けられて構成されている。そして、電極ホルダ71bがネジ72により超音波モータ5のホルダ23の上面に固定されることにより、イオナイザー機構71が超音波モータ5に固定される。但し、このときには、針状電極71aの先端が摺動部材4に接触しない位置で且つ摺動部材4の近傍に設けられるようにしてイオナイザー機構71が超音波モータ5に固定される。
イオナイザー機構71の針状電極71aは、ケーブル24dを介して制御装置8の電圧印加部8aにより所定の電圧が印加されると、その先端にコロナ放電を生じさせ、その先端周辺の空気をイオン化させ、イオンを発生させる。このようにして発生させたイオンにより、摺動部材4に発生する静電気が中和され、結果として、その静電気が除去されるようになる。従って、超音波モータ駆動時に針状電極71aに所定の電圧を印加することによって、駆動子21a、21bと摺動部材4との摺動により発生した摩耗粉を摺動部材4に付着させることなく落下させることができる。
以上のように、本実施例に係る駆動装置によっても、超音波モータ駆動時に発生した摩耗粉が摺動部材4に付着することは無いので、超音波モータ5の特性変化や動作不良が生じる虞はなく、超音波モータ5の長寿命化が可能となる。また、これを、イオナイザー機構71という簡易な構成を用いて実現するので、装置規模が大きくなったり装置が高価になったりすることもない。さらに、摺動部材4は、例えばジルコニウム等の硬い材料で作られているため、十分な靭性を有し、その破壊が起きる虞もない。
なお、本実施例に係る駆動装置においては、針状電極を複数設けるように構成することも可能である。この場合、複数の針状電極をイオナイザー機構71に設けるように構成することも可能であるし、複数のイオナイザー機構71を超音波モータ5に設けるように構成することも可能である。これにより、コロナ放電を生じさせる空間を広げることができるので、摺動部材4に発生する静電気を、より除去することが可能となる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、上述した各実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
例えば、上述の各実施例に係る駆動装置において、その変形例や他の実施例に係る駆動装置の構成を組み合わせて構成することも可能である。
この場合、例えば、実施例1に係る駆動装置において、図4等に示したブラシ9、10と、図5に示したブラシ毛51a、51b、51c、51dとを組み合わせて構成することも可能であるし、図5に示したブラシ毛51a、51b、51c、51dと図6に示した板状部材61a、62aとを組み合わせて構成することも可能である。
或いは、例えば、実施例2に係る駆動装置に、実施例1で説明した、図4等に示したブラシ9、10や、図5に示したブラシ毛51a、51b、51c、51dや、図6に示した板状部材61a、62aを組み合わせて構成することも可能である。
1 固定台
2 ガイド
3 移動体
4 摺動部材
5 超音波モータ
6 スケール
7 エンコーダ
8 制御装置
8a 電圧印加部
9、10 ブラシ
9a、10a ブラシ毛
9b、10b ブラシホルダ
21a、21b 駆動子
22 振動体
23 ホルダ
24a、24b、24c、24d ケーブル
25a、25b ネジ
31a、31b、31c、31d 屈曲振動用電極
32 縦振動用電極
41 ネジ
51a、51b、51c、51d ブラシ毛
61a、62a 板状部材
61b、62b 板状部材ホルダ
63 ネジ
71 イオナイザー機構
71a 針状電極
71b 電極ホルダ
72 ネジ

Claims (13)

  1. 超音波モータを備えた駆動装置であって、
    固定台と、
    前記固定台に対して移動可能に支持された可動体と、
    前記可動体に固定された摺動部材と、
    前記摺動部材との摩擦により前記可動体と前記固定台とを相対移動させる超音波モータと、
    前記摺動部材に発生する静電気を除去する静電気除去手段と、
    を備えたことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記静電気除去手段は、導電性を有するブラシ毛であり、
    前記ブラシ毛は、接地されると共に、当該ブラシ毛の先端が前記摺動部材に接触するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 前記静電気除去手段は、導電性及び弾性を有する板状部材であって、
    前記板状部材は、接地されると共に、当該板状部材の一部が前記摺動部材に接触するように固定される、
    ことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 前記静電気除去手段は、
    前記摺動部材に接触しない位置で且つ前記摺動部材の近傍に設けられた針状電極と、
    前記針状電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  5. 超音波モータを備えた駆動装置であって、
    固定台と、
    前記固定台に固定されたガイドレールと、
    可動体と、
    前記可動体に固定されたガイドブロックと、
    前記可動体に固定された摺動部材と、
    前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、
    前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、
    前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、
    前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、
    導電性を有するブラシ毛と、
    を備え、
    前記ブラシ毛は、接地されると共に、当該ブラシ毛の先端が前記摺動部材に接触するように前記超音波モータに設けられる、
    ことを特徴とする駆動装置。
  6. 前記ブラシ毛は、前記超音波モータの左右両側に設けられる、
    ことを特徴とする請求項5記載の駆動装置。
  7. 前記ブラシ毛は、前記超音波モータに含まれる駆動子の近傍で且つ前記超音波モータに含まれる振動体における前記摺動部材に対向する面に設けられる、
    ことを特徴とする請求項5記載の駆動装置。
  8. 前記ブラシ毛の材質は、アルミニウム又は銅である、
    ことを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の駆動装置。
  9. 超音波モータを備えた駆動装置であって、
    固定台と、
    前記固定台に固定されたガイドレールと、
    可動体と、
    前記可動体に固定されたガイドブロックと、
    前記可動体に固定された摺動部材と、
    前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、
    前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、
    前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、
    前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、
    導電性及び弾性を有する複数の板状部材と、
    を備え、
    前記複数の板状部材は、接地されると共に、各板状部材の一部が前記摺動部材に接するように前記超音波モータに固定される、
    ことを特徴とする駆動装置。
  10. 前記複数の板状部材は、前記超音波モータの左右両側に固定される、
    ことを特徴とする請求項9記載の駆動装置。
  11. 前記複数の板状部材は、アルミニウムである、
    ことを特徴とする請求項9又は10記載の駆動装置。
  12. 超音波モータを備えた駆動装置であって、
    固定台と、
    前記固定台に固定されたガイドレールと、
    可動体と、
    前記可動体に固定されたガイドブロックと、
    前記可動体に固定された摺動部材と、
    前記摺動部材に接触、押圧するようにして前記可動体を一軸方向に移動させるように前記固定台に固定されると共に、振動体、保持手段、及び駆動子を含む超音波モータと、
    前記摺動部材が固定された前記可動体の面とは反対の前記可動体の面に固定されたスケールと、
    前記スケールに対向する位置にて前記固定台に固定されたエンコーダと、
    前記超音波モータ及び前記エンコーダに電気的に接続され、前記エンコーダから出力される変位信号に応じて縦振動用信号及び屈曲振動用信号を前記超音波モータに印加することにより、前記超音波モータを制御する制御手段と、
    前記制御手段と電気的に接続されると共に、前記制御手段により電圧が印加されることによってイオンを発生する針状電極と、
    を備え、
    前記針状電極は、前記摺動部材に接触しないで且つ前記摺動部材の近傍に配置されるように、前記超音波モータに含まれる前記保持手段に固定される、
    ことを特徴とする駆動装置。
  13. 前記針状電極は、タングステンである、
    ことを特徴とする請求項12記載の駆動装置。
JP2010005788A 2010-01-14 2010-01-14 超音波モータを備えた駆動装置 Withdrawn JP2011147266A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005788A JP2011147266A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 超音波モータを備えた駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005788A JP2011147266A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 超音波モータを備えた駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011147266A true JP2011147266A (ja) 2011-07-28

Family

ID=44461609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010005788A Withdrawn JP2011147266A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 超音波モータを備えた駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011147266A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10305397B2 (en) 2012-06-18 2019-05-28 Nikon Corporation Vibration actuator unit, stage apparatus, and optical apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10305397B2 (en) 2012-06-18 2019-05-28 Nikon Corporation Vibration actuator unit, stage apparatus, and optical apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4912728B2 (ja) 慣性駆動アクチュエータ
US9018823B2 (en) Apparatus and method for electromechanical positioning
DE60317959D1 (de) Elektrostatischer bimorpher Aktor
CN1832324A (zh) 超声波马达
JP2006311647A (ja) 超音波モータ
US9813596B2 (en) Vibration-type actuator, interchangeable lens, image pickup apparatus, and automatic stage
JP5006725B2 (ja) 微動機構及びその微動機構を備えた顕微鏡装置
JPWO2002015378A1 (ja) 折り重なり式圧電ステータ、折り重なり式圧電アクチュエータ及びそれらの応用
JP2011147266A (ja) 超音波モータを備えた駆動装置
JP2018023214A (ja) 振動発電装置
JP2008197220A (ja) レンズ鏡胴駆動装置
US8120231B2 (en) Inertial drive actuator
JP4643316B2 (ja) マイクロマシンスイッチ及びその駆動方法
JP2007259691A (ja) Memsの静電駆動法、静電アクチュエーター、及びマイクロスイッチ
JP2010060695A (ja) ステージ機構
JP2008029108A (ja) アクチュエータ
JP2006271167A (ja) 圧電アクチュエータ
JP2006333546A (ja) インパクト駆動アクチュエータ
JP2007124840A (ja) 圧電アクチュエータ
KR101134280B1 (ko) 압전 리니어 모터
JP5131541B2 (ja) 振動型静電発電機ユニット
JP5146325B2 (ja) 駆動装置
CN110546774A (zh) 操作超声波电机的方法
JP2006271168A (ja) 超音波駆動装置及び駆動ステージ
JP6008093B2 (ja) 圧電モーター、圧電モーター装置及び異物除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130402