JP4643316B2 - マイクロマシンスイッチ及びその駆動方法 - Google Patents

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本発明は、マイクロマシンスイッチ及びその駆動方法に関し、特に通信機器に使用されるマイクロスイッチ及びその駆動方法に関する。
近年、携帯通信機器を始め、様々な高周波数用の機器の市場拡大や開発促進により、これらの機器を構成する高周波数用の電子部品の製造が活発になっており、携帯通信機器内に組み込まれている高周波信号用の送受信回路において、アンテナを介した送受信信号の切り換えを行うためのスイッチに対して、高性能化の要求が高まっている。このような高性能化の要求としては、スイッチの中を通る高周波信号の低挿入損失と、外部への高周波信号の漏洩を防止するための高アイソレーションとがある。このような要求を実現することができるスイッチとして、マイクロマシンスイッチがある。例えば、2GHz帯で、スイッチオン時の挿入損失が0.1dB、スイッチオフ時のアイソレーションが50dB程度のマイクロマシンスイッチが有効である。
マイクロマシンスイッチは半導体製造プロセスを利用して製造することができるので、マイクロマシンスイッチの大量製造が可能であるとともに、マイクロマシンスイッチの価格を低く抑えることが可能となる。また、2つの接点を機械的に接触させるか離すことにより、スイッチのオン/オフが決定されるので、スイッチの電気的特性が優れている(例えば、スイッチの中を通る高周波信号の減衰量が少ない、すなわち低挿入損失であることなど)。
図7は、例えば下記特許文献1に記載される従来のマイクロマシンスイッチの構成を示す図である。マイクロマシンスイッチは、基板100と、基板100の右側に設けられた支持体101と、一端が支持体101に支持され可撓性及び導電性を有する可撓体102とを有する。基板100には、第1の接点部103及び電極部104が設けられている。可撓体102には、第1の接点部103と対向配置された第2の接点部105が設けられている。
このように構成されたマイクロマシンスイッチにおいて、電極部104と可撓体102との間に直流電圧(正電圧)を印加すると、電極部104と可撓体102との間の静電気力により、可撓体102には、電極部104側に引き寄せられるような引力が働く。これにより、可撓体102においては、電極部104側に変形し、第1の接点部103と、第2の接点部105とが接触する(スイッチオン状態)。一方、電極部104と可撓体102との間に直流電圧が印加されていない場合には、電極部104と可撓体102との間には静電気力が働かないので、第1の接点部103と第2の接点部105とが離れる(スイッチオフ状態)。
特開2001−266727号公報
しかしながら、上述した従来技術では、以下のような問題があった。即ち、電極部104と可撓体102との間に働く静電気力が、第1の接点部103と第2の接点部105とが接触する程度の力となるためには、電極部104と可撓体102との間には、例えば、約数十V以上の高電圧を印加する必要があった。一般的に、マイクロマシンスイッチが設けられている機器(例えば、携帯電話機、携帯無線通信機など)内に設けられている電源はバッテリィや電池であるために、約3V〜4V程度の低電圧しか供給することができないので、従来の機器(マイクロマシンスイッチが設けられている機器)においては、電源から供給される低電圧を、上記高電圧までに昇圧するための昇圧回路が必要であった。この昇圧回路を別途必要とするので、例えば、マイクロマシンスイッチが設けられている機器のコストが高くり、又上記機器内において消費される電力が高くなる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、マイクロマシンスイッチが設けられている機器の簡素化や、上記機器内において消費される電力を低減することができるマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法を提供することを目的とする。
以上の問題点を解決するために、本発明に係るマイクロマシンスイッチは、基板と、基板上の第1の接点部と、第1の接点部上に対向配設された第2の接点部と、第2の接点部に一端が連接され、他端が基板に支持され、導電性を有し、第1の接点部に接触する方向において可撓性を有する第1の可撓体と、基板上に第1の可撓体と対向して配設された電極部と、第1の可撓体と電極部との間に直流電圧とこの直流電圧の値よりも低い振幅値を有し周波数が第1の可撓体の固有振動数となる交流電圧とが印加され、第1の接点部に接離する方向において第1の可撓体を固有振動数で振動させる振動手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係るマイクロマシンスイッチの駆動方法は、基板上の第1の接点部上に対向配設された第2の接点部に一端が連接され、他端が前記基板に支持され、導電性を有し、前記第1の接点部に接触する方向において可撓性を有する第1の可撓体に直流電圧を印加し、この第1の可撓体を前記第1の接点部に接触する方向に移動させる工程と、前記第1の可撓体とこの第1の可撓体と対向して前記基板に配設された電極部との間に、前記直流電圧の値よりも低い振幅値を有し周波数が前記第1の可撓体の固有振動数となる交流電圧を印加し、前記第1の接点部に接触する方向に前記第1の可撓体をその固有共振振動数において振動させる第1振動工程とを有することを特徴とするものである。
以上説明したように、本発明によれば、マイクロマシンスイッチが設けられている機器の簡素化や、上記機器内において消費される電力を低減することができるマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[マイクロマシンスイッチの構成]
図1に示すように、本実施の形態のマイクロマシンスイッチは、オン/オフ制御部1と、駆動部2と、スイッチ部3とを有する。駆動部2には、電源部4(例えば、3Vの低電圧を供給する電源部4)が接続されている。
オン/オフ制御部1は、スイッチ部3をオンにする場合(即ち、後述する下側接点部と上側接点部とを接触させる場合)には、直流電圧及び交流電圧をスイッチ部3に印加するように駆動部2に指示する印加指示信号を出力し、スイッチ部3をオフにする場合には、直流電圧及び交流電圧をスイッチ部3に印加しないように駆動部2に指示する不印加指示信号を出力する。駆動部2は、印加指示信号が入力された場合には、電源部4からの直流電圧(例えば、3Vの直流低電圧)と、交流電圧(例えば、2.5Vの交流電圧)とをスイッチ部3(後述の可撓部材と駆動電極部との間)に印加する。ここで、駆動部2は、スイッチ部3に、周波数が可撓部材の固有共振振動数となる交流電圧を印加する。
図2は、スイッチ部3、駆動部2を、側面から見た場合の模式的な構成図である。図2に示すように、スイッチ部3は、第1の信号線(図示せず)及び第2の信号線(図示せず)が形成された基板30を備えている。第1の信号線及び第2の信号線は、例えば、高周波信号を伝送する信号線である。但し、第1信号線、第2信号線は、いずれも高周波信号以外の信号の信号線であってもよい。
基板30上面の右側には、支持部材31が取り付けられ、中央には、駆動電極部32が配設されている。基板30上面において、駆動電極部32の左側には、第1の信号線と導通する下側接点部33(第1の接点部)が配設されている。
支持部材31の上部には、可撓部材(カンチレバー)34が、駆動電極部32と対向するように取り付けられている。可撓部材34の一端には、上側接点部35(第2の接点部)が連接されており、他端は、支持部材31を介して、基板30に支持されている。可撓部材34は、下側接点部33に接離する方向に可撓性を有するとともに、導電性を有する。可撓部材34の撓む範囲は、可撓部材34の弾性範囲にあり、可撓部材34に力を加えて変形させた後、力を加えることを停止すると、可撓部材34は変形前の状態に戻るようになっている。
可撓部材34が支持部材31に取り付けられた状態で、可撓部材34には、下側接点部33と対向する位置に、第2の信号線と導通する上側接点部35(第2の接点部)が配設されている。即ち、上側接点部35は、下側接点部33上に対向配設されている。また、駆動電極部32及び可撓部材34には、駆動部2が接続されている。
[マイクロマシンスイッチの動作]
次に、このマイクロマシンスイッチを用いた駆動方法(駆動動作)について説明する。オン/オフ制御部1は、スイッチ部3をオンにする場合(即ち、下側接点部33と上側接点部35とを接触させる場合)には、印加指示信号を駆動部2に出力する。駆動部2は、可撓部材34と駆動電極部32との間に、直流電圧と、直流電圧の値より低い振幅値を有し周波数が可撓部材34の固有共振振動数となる交流電圧を印加する。ここで、駆動部2が印加する直流電圧と交流電圧との関係を、図3に示す。図3において、縦軸は電圧値、横軸は時間を示す。図3に示すように、交流電圧の振幅値は、直流電圧の値より小さくなっている。そして、交流電圧の周波数は、可撓部材34の固有共振振動数fとしている。
可撓部材34と駆動電極部32との間に、直流電圧が印加されると、例えば、可撓部材34には、正電荷が発生するとともに、対向する駆動電極部32には、負電荷が発生する。このため、正電荷と負電荷との間に静電力が発生し、可撓部材34と駆動電極部32との間には、引力が働くが、可撓部材34が駆動電極部32に接触するほどの引力は働かない。ここで、駆動部2による直流電圧の印加は、上記引力を発生させるので、上側接点部35が、下側接点部33に接触する方向に、可撓部材34を移動させる工程に相当する。この場合において、可撓部材34と駆動電極部32との間に、直流電圧Vが印加されているときに、可撓部材34と駆動電極部32との間の電界Eを、可撓部材34と駆動電極部32との間の距離によらず、一定であると考えると、直流電圧Vによる可撓部材34にかかる静電力Fは以下の(1)式において表すことができる。
=q*E=q*(V/r)=α*V … (1)
ここで、qは、直流電圧Vの印加により可撓部材34に発生する電荷であり、rは可撓部材34と駆動電極部32との間の距離である。αは、可撓部材34と駆動電極部32との間の距離rと、可撓部材34に発生する電荷qとに関する係数である。
また、可撓部材34と駆動電極部32との間に、上記直流電圧に加えて交流電圧V(=V(振幅値)*sin ω(t))が重畳されると、例えば、可撓部材34には、正電荷と負電荷とが時間の経過に従って交互に発生する。この場合、交流電圧Vによる可撓部材34にかかる静電力Fは以下の(2)式において表すことができる。
=α*V*sin ω(t) … (2)
ここで、αは、可撓部材34と駆動電極部32との間の距離と、可撓部材34に発生する電荷とに関する係数であり、ω(t)は、交流電圧の角振動数である。また、α*Vは、α*Vよりも大きくなっている。
ここで、駆動部2による交流電圧の印加は、可撓部材34が駆動電極部32側に引きつけられる力と、可撓部材34が駆動電極部32側に対して反発する力とを交互に発生させるので、上側接点部35が、下側接点部33に接離する方向に、可撓部材34を振動させる工程に相当する。即ち、駆動部2は、可撓部材34を、下側接点部33に接触する方向及び離れる方向において振動させる振動手段に相当する。
また、可撓部材34の撓む範囲は、可撓部材34の弾性範囲である。このため、静電力により、可撓部材34に変形が加えられると、可撓部材34の運動は、ばねの先端に可撓部材34の質量を持つ質点が運動する場合と等価なので、以下の(3)式において表すことができる弾性力Fを発生することができる。
=−kx … (3)
ここで、kは可撓部材34の弾性係数、xは変形していない可撓部材34の所定の位置を原点とした場合の可撓部材34の変形量を示すものである。
以上の(1)式〜(3)式に基づき、可撓部材34と駆動電極部32との間に直流電圧と交流電圧とを印加した、可撓部材34の質量を持つ質点の運動は、以下の(4)式に示す運動方程式において表すことができる。
mdx/dt=−kx+α*V*sin ω(t)+α*V … (4)
ここで、mは、可撓部材34の質量である。そして、ω(t)が可撓部材34の固有共振振動数の角振動数w(=2πf=(k/m)1/2)の場合には、交流電圧による可撓部材34の振幅は、時間とともに大きくなる(いわゆる共振現象)。駆動部2により交流電圧が印加されてからの可撓部材34の変位を図4に示す。図4において、縦軸は可撓部材34の変位を示し、可撓部材34が駆動電極部32に近づく方向を正方向としており、横軸は時間を示す。
そして、図4に示すように、交流電圧による可撓部材34の変位は、時間とともに大きくなっていった結果、可撓部材34の変位が所定の閾値に達すると、直流電圧の印加により、可撓部材34は駆動電極部32に急速に引き寄せられ近接する。ここで、可撓部材34と駆動電極部32とは閾値を越える程度に近接すればよく、必ずしも接触する必要はない。これにより、上側接点部35と、下側接点部33とが接触し、スイッチ部3がオンの状態になる。この場合、共振現象が発生しなくなる。
また、交流電圧の振幅値Vは、直流電圧の値Vよりも大きい。即ち、α*V(直流電圧の印加によって可撓部材34と駆動電極部32とが引き合う力)は、α*V(交流電圧の印加によって可撓部材34を駆動電極部32から引き離そうとする最大の力)よりも大きいので、可撓部材34と駆動電極部32とが近接した後は、直流電圧の印加により、可撓部材34と駆動電極部32とが近接した状態が維持され、交流電圧が可撓部材34と駆動電極部32との間に印加されることにより、可撓部材34が駆動電極部32から離されてしまうことにはならない。
また、オン/オフ制御部1は、スイッチ部3をオフにする場合には、不印加指示信号を駆動部2に出力する。駆動部2は、不印加信号が入力された場合には、電源部4からの直流電圧と交流電圧とをスイッチ部3に印加することを停止する。これにより、直流電圧及び交流電圧による可撓部材34と駆動電極部32との間に働く引力、斥力がなくなることにより、下側接点部33と上側接点部35とは離れた状態になり、スイッチ部3がオフの状態になる。なお、駆動部2は、不印加信号が入力された場合には、電源部4からの直流電圧の値と交流電圧の振幅値を低くするようにして、スイッチ部をオフ状態にしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態のマイクロマシンスイッチによれば、下側接点部33と上側接点部35とを近接させる状態(スイッチ部3のオンの状態)にする場合、可撓部材34と駆動電極部32との間に、直流電圧を印加する。これにより、上側接点部35が、下側接点部33に接触する方向に、可撓部材34を移動させることができる。また、駆動部2は、可撓部材34と駆動電極部32との間に、周波数が可撓部材34の固有共振振動数となる交流電圧とを印加する。これにより、上側接点部35が、下側接点部33に接触する方向に、可撓部材34を振動させることができるとともに、スイッチ部3において共振現象を発生させることができる。
この結果、直流電圧の値や交流電圧の振幅値が低い値(例えば、3V程度)でも、共振現象が発生し、交流電圧による可撓部材34の変位が時間とともに大きくなり、可撓部材34と駆動電極部32とを近接させることが可能となり、下側接点部33と上側接点部35とを接触させることができる。そして、直流電圧の印加により、可撓部材34と駆動電極部32とが近接した状態が維持される。一方、下側接点部33と上側接点部35とを接触させない状態にする場合(スイッチ部3のオフの状態)、可撓部材34と駆動電極部32との間に、電圧を印加させないことにより、下側接点部33と上側接点部35とを離れた状態にすることができる。
従って、マイクロマシンスイッチのオン/オフの切り換えのために、バッテリィや電池等の電源から供給される低電圧を、高電圧までに昇圧するための昇圧回路が必要でない。このため、マイクロマシンスイッチが設けられている機器内に、上記昇圧回路を設ける必要がなく、上記機器の簡素化を図ることができる。また、上記機器のハードウェア構成を簡略化することができるので、機器の小型化を図ることができる。また、高電圧による動作が不必要なので、上記機器内において消費される電力を低減することができる。特に、本実施の形態に係るマイクロマシンスイッチにおいては、電源から供給される電圧値が非常に低くくても、オン/オフの繰り替えが可能になるので、上記機器の簡素化の効果や、上記機器のハードウェア構成の簡略化の効果が大きくなる。また、スイッチ部3の可撓部材34、接点部の機構及び形状等の基本構造を変更する必要がないので、基本構造の変更に伴うコストの増加が発生しない。
(変更例1)
本発明に係るマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法は、前述の実施の形態に限定されものではなく、以下の変形例において説明するように変更することができる。なお、変形例の説明において前述の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチの構成と同一の構成には同一符号を付け、この同一の構成の説明は重複するので省略する。
最初に、前述のマイクロマシンスイッチにおいて、駆動部2により、可撓部材34と駆動電極部32との間に印加する交流電圧としては、正弦波の交流電圧に限定されず、例えば、矩形波の交流電圧、鋸歯状波の交流電圧、三角波の交流電圧、又はこれらの波の高調波成分の交流電圧であってもよい。
また、前述の実施の形態においては、駆動部2は、スイッチ部3をオンにする場合、可撓部材34と駆動電極部32とが近接した後でも、交流電圧を印加するようにしているが、以下のようにしてもよい。図5(a)は、可撓部材34と駆動電極部32との間に印加する交流電圧を示し、図5(b)は、可撓部材34の変位を示し、図5(c)は、駆動部2に流れる交流電流を示す図である。上側接点部35と下側接点部33とが接触した後(図5(b)のX点以降)、駆動部2に流れる交流電流の振幅範囲が所定範囲内になったとき(図5(c)のY点)に、駆動部2は、交流電圧の印加を停止するようにしてもよい(図5(a)のY点)。また、駆動部2は、可撓部材34と駆動電極部32とが近接した直後に、交流電圧の印加を停止するようにしてもよい。また、直流電圧及び交流電圧の印加の開始から、上側接点部35と下側接点部33とが接触するまでに必要な時間が予め計測されており、駆動部2は、上記必要な時間が経過したら、交流電圧の印加を停止するようにしてもよい。また、前述の実施の形態においては、1つの駆動部2は、交流電圧及び直流電圧を印加するようにしていたが、これに限定されず、交流電圧を印加する駆動部2、直流電圧を印加する駆動部2は、別個のものであってもよい。
また、前述の実施の形態においては、第1の信号線及び第2の信号線は基板30上に形成されていたが、第1の信号線及び第2の信号線は基板上に形成されていなくともよい。例えば、第1の信号線及び第2の信号線は基板30とは別の部材上に形成されており、第1の信号線は導線を通して下側接点部33に接続され、第2の信号線は他の導線を通して上側接点部35と接続されるようにしてもよい。
(変更例2)
図6は、前述の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチの変更例2を示しており、スイッチ部3を側面から見た場合の図である。 変更例2に係るマイクロマシンスイッチのスイッチ部3においては、前述の実施の形態に係る支持部材31が上下2つ設けられており(以下、第1の支持部材31a、第2の支持部材31bという)、可撓部材34が上下2つ設けられている(以下、第1の可撓部材34a、第2の可撓部材34bという)。すなわち、スイッチ部3においては、基板30上面の右側には、第1の支持部材31aが取り付けられている。この第1の支持部材31aの上部には、下側接点部33に一端が連接され他端が第1の支持部材31aに支持された第2の可撓部材34b(第2の可撓体)が取り付けられている。第2の可撓部材34bの上面の中央には駆動電極部32が配設されており、駆動電極部32は下側接点部33が配設された第2の可撓部材34bの上面と同一上面に配設されている。
また、第1の支持部材31aの上部には、第2の可撓部材34bを介して、第2の支持部材31bが取り付けられている。第2の支持部材31bの上部には、第1の可撓部材34aが、駆動電極部32と対向するように取り付けられている。この第1の可撓部材34a(第1の可撓体)は、前述の実施の形態において説明した可撓部材34と同じものである。
第1の可撓部材34aが第2の支持部材31bに取り付けられるとともに、第2の可撓部材34bが第1の支持部材31aに取り付けられた状態において、第1の可撓部材34aには、下側接点部33と対向する位置に、上側接点部35(第2の接点部)が配設されている。即ち、上側接点部35は、下側接点部33上に対向配設されている。また、第1の可撓部材34a、第2の可撓部材34bには、前述の図1及び図2に示す駆動部2が接続されている。
次に、マイクロマシンスイッチの動作を説明する。駆動部2は、上側接点部35と、下側接点部33とが接触する方向に、第1の可撓部材34a及び第2の可撓部材34bを振動させる。この振動を行わせる処理の具体的な説明の一例は以下の通りである。
駆動部2は、第1の可撓部材34aと第2の可撓部材34bとの間に前述の実施の形態でにおいて説明した直流電圧及び交流電圧を印加する。ここで、第1の可撓部材34aだけでなく第2の可撓部材34bも、振動可能であるので、第1の可撓部材34aだけでなく第2の可撓部材34bの変位も時間とともに大きくなる。また、第1の可撓部材34aに印加される交流電圧の電位と、第2の可撓部材34bに印加される交流電圧の電位とは、例えば、互いの位相を180°ずらすことが可能である。この場合、第1の可撓部材34aの振動方向と、第2の可撓部材34bの振動方向とが反対方向になり、実施の形態の場合に比べて、第1の可撓部材34aと第2の可撓部材34bとの接触時間を短縮することができる。この結果、下側接点部33と上側接点部35との接触のために要する交流電圧の印加時間の低減化を図ることが可能となる。
なお、変更例2において、第1の可撓部材34a、第2の可撓部材34bのそれぞれに個別に駆動電極部32が配設されてもよい。そして、駆動電極部32間に、上述の直流電圧及び交流電圧が印加されるようにしてもよい。
(変更例3)
前述の実施の形態、変更例1及び変形例2においては、下側接点部33と上側接点部35との間の接触が静電気力に基づいて行われていたが、これに限定されず、静磁気力に基づいて行ってもよい。変更例3に係るマイクロマシンスイッチは以下のように変更される。
前述の図2に示す実施の形態若しくは変形例1に係る可撓部材34、又は前述の図6に示す変形例2に係る第1の可撓部材34a及び第2の可撓部材34bは、導電性材料に代えて導磁性材料により形成されている。更に、スイッチ部3は、駆動電極部32に代えて駆動磁極部により形成されている。
そして、駆動部2にはコイルが含まれており、このコイルに電流を流すことにより磁界を発生することができる。このコイルに、例えば、直流電流と、直流電流の値より低い振幅値を有し周波数が第1の可撓部材34aの固有共振周波数となるような交流電流を印加する。そして、コイルの一端に生じる磁位を、第1の可撓部材34aに印加し、コイルの他端に生じる磁位を、駆動磁極部に印加する。これにより、駆動部2は、第1の可撓部材34aと磁極部との間に、一定の磁位の差と、上記一定の磁位の差より低い振幅値を有し周波数が第1の可撓部材34aの固有共振周波数となるように、振幅の大きさと方向が時間とともに変化する磁位の差(以下、変化磁位差という)とを印加することになる。
そして、上述した実施の形態の説明において、静電力を静磁力に置き換え、直流電圧を、一定の磁位の差に置き換え、交流電圧を変化磁位差に置き換え、電界を磁界に置き換え、電荷を磁荷に置き換え、静電力による共振現象の代わりに、静磁力による共振現象が発生する場合の説明が、変更例3に係るマイクロマシンスイッチの駆動方法などの説明に適用される。変更例3に係るマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法においても、前述の実施の形態に係るマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
また、前述の変更例2に係るマイクロマシンスイッチの場合、以下のように変更される。駆動部2は、コイルの一端に生じる磁位を、第1の可撓部材34aに印加し、コイルの他端に生じる磁位を、第2の可撓部材34bに印加する。これにより、駆動部2は、第1の可撓部材34aと第2の可撓部材34bとの間に、一定の磁位の差と、上記一定の磁位の差より低い振幅値を有し周波数が第1の可撓部材34及び第2の可撓部材34bの固有共振周波数となるように、振幅の大きさと方向が時間とともに変化する変化磁位差とを印加することになる。そして、上述した変更例2の説明において、上述と同様の用語の置き換え(静電力を静磁力に置き換えるなど)などを行うことにより、上述した変更例2に係るマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法により得られる効果と同様の効果を変更例3に係るマイクロマシンスイッチ及びその駆動方法により得ることができる。
(変更例4)
上述した実施の形態及び各変更例において駆動部2は、静電気力、静磁気力に基づいて、可撓部材34又は第1の可撓部材34a及び第2の可撓部材34bを振動させるようにしていたが、本発明は、これに限定されず、振動を発生させる要因を他の要因とするマイクロマシンスイッチを構築してもよい。例えば、本発明は、振動発生手段をピエゾ効果に基づき発生する力としてもよい。この場合には、可撓部材は、導電性や導磁性を有しないようにすることができる。例えば、上述した実施の形態において、上記支持部材31、又は第1の支持部材31aや第2の支持部材31bを圧電素子(ピエゾ素子)により構成することができる。そして、圧電素子は、駆動部2から印加される電圧(又は磁位)の値に比例した量で、圧電素子が振動し、駆動部2から印加される電圧(磁位)の方向(正、負の方向)により、圧電素子の振動方向が変化するようにしてもよい(即ち、上側接点部35と下側接点部33とが接離する方向において、接点部同士が近づいたり、離れたりする)。また、上述した他の要因は、電磁気力に関係がない力(例えば、発熱や発光に基づく力)であってもよい。
本発明の一実施の形態に係るマイクロマシンスイッチのブロック構成を示す図である。 図1に示すマイクロマシンスイッチのスイッチ部、駆動部を、側面から見た場合の模式的な構成図である。 図1及び図2に示すマイクロマシンスイッチの駆動部から供給される直流電圧と交流電圧との関係を示す図である。 図2に示すマイクロマシンスイッチの可撓部材の変位を示す図である。 (a)は本発明の変形性1に係るマイクロマシンスイッチにおいて可撓部材と駆動電極部との間に印加する交流電圧の波形を示す図、(b)は可撓部材の変位を示す図、(c)は駆動部に流れる交流電流の波形を示す図である。 本発明の変更例2に係るマイクロマシンスイッチのスイッチ部を側面から見た場合の図である。 従来技術に係るマイクロマシンスイッチのスイッチ部を側面から見た場合の図である。
符号の説明
1…オン/オフ制御部、2…駆動部、3…スイッチ部、4…電源部、30…基板、31…支持部材、31a…第1の支持部材、31b…第2の支持部材、32…駆動電極部、33…下側接点部、34…可撓部材、34a…第1の可撓部材、34b…第2の可撓部材、35…上側接点部、100…基板、101…支持体、102…可撓体、103…第1の接点部、104…電極部、105…第2の接点部。

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板上の第1の接点部と、
    前記第1の接点部上に対向配設された第2の接点部と、
    前記第2の接点部に一端が連接され、他端が前記基板に支持され、導電性を有し、前記第1の接点部に接触する方向において可撓性を有する第1の可撓体と、
    前記基板上に前記第1の可撓体と対向して配設された電極部と、
    前記第1の可撓体と前記電極部との間に直流電圧とこの直流電圧の値よりも低い振幅値を有し周波数が前記第1の可撓体の固有振動数となる交流電圧とが印加され、前記第1の接点部に接離する方向において前記第1の可撓体を固有振動数で振動させる振動手段と
    を有することを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  2. 基板上の第1の接点部上に対向配設された第2の接点部に一端が連接され、他端が前記基板に支持され、導電性を有し、前記第1の接点部に接触する方向において可撓性を有する第1の可撓体に直流電圧を印加し、この第1の可撓体を前記第1の接点部に接触する方向に移動させる工程と、
    前記第1の可撓体とこの第1の可撓体と対向して前記基板に配設された電極部との間に、前記直流電圧の値よりも低い振幅値を有し周波数が前記第1の可撓体の固有振動数となる交流電圧を印加し、前記第1の接点部に接離する方向に前記第1の可撓体をその固有共振振動数において振動させる第1振動工程と、
    を有することを特徴とするマイクロマシンスイッチの駆動方法。
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