JP2011146911A - 中継装置および中継方法 - Google Patents

中継装置および中継方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011146911A
JP2011146911A JP2010005986A JP2010005986A JP2011146911A JP 2011146911 A JP2011146911 A JP 2011146911A JP 2010005986 A JP2010005986 A JP 2010005986A JP 2010005986 A JP2010005986 A JP 2010005986A JP 2011146911 A JP2011146911 A JP 2011146911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signals
signal
conversion
local signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010005986A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Toyama
隆行 外山
Toshiaki Gu
利哲 具
Yukinori Amao
幸典 天尾
Tomoaki Shimizu
智章 清水
Yasuo Yokouchi
康夫 横内
Jun Imai
潤 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010005986A priority Critical patent/JP2011146911A/ja
Priority to PCT/JP2011/000131 priority patent/WO2011086921A1/ja
Publication of JP2011146911A publication Critical patent/JP2011146911A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J1/00Frequency-division multiplex systems
    • H04J1/02Details
    • H04J1/04Frequency-transposition arrangements
    • H04J1/05Frequency-transposition arrangements using digital techniques
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/0413MIMO systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/14Relay systems
    • H04B7/15Active relay systems
    • H04B7/155Ground-based stations
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/24Radio transmission systems, i.e. using radiation field for communication between two or more posts
    • H04B7/26Radio transmission systems, i.e. using radiation field for communication between two or more posts at least one of which is mobile
    • H04B7/2603Arrangements for wireless physical layer control
    • H04B7/2606Arrangements for base station coverage control, e.g. by using relays in tunnels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)

Abstract

【課題】MIMO伝送方式による中継処理を、周波数多重により単一の伝送ケーブルを用いて行う場合でも、信号の劣化を抑えること。
【解決手段】複数の受信アンテナを有する受信部と、受信部と単一の伝送ケーブル107により接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置100であって、複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号において、ミキサ102及びミキサ103は、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器101で生成されたローカル信号を用いて周波数変換を行い、ミキサ113及びミキサ114は、各組の信号に対して、同一の発振器111で生成されたローカル信号を用いて周波数逆変換を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、中継装置および中継方法に関するものである。
携帯電話ネットワークに代表される移動通信システムは、近年市場に浸透し、高い人口カバー率を有するシステムである。しかしながら、電波伝搬の性質上、ビルの陰、屋内又は地下街等の電波遮蔽の強い場所では電波の届かない地域(電波空白地域又は不感地帯と称されることがある)が依然として存在している。電波遮蔽の特性は、周波数が上がるに連れて顕著になるため、移動通信システムにおいて電波空白地域の存在は今後も大きな課題となる。
そこで、電波空白地域を補完する簡易な装置として、基地局と移動局との間で電波を中継する中継装置(リピータ又はブースタと称されることもある)がある。中継装置は、一般に、基地局がカバーするセル内の弱電界地域であるビルの中又は地下街等の、基地局からの電波が届きにくい場所と、基地局からの電波を送受信可能な場所との境界に設置される。そして、中継装置は、基地局と移動局との間で送受信されるべき信号を受信し、増幅し、送信することで(つまり、信号に対して中継処理を施すことで)、基地局がカバーするセル内に存在する電波空白地域を補完する。なお、一般に、電波を送受信可能な場所と、電波空白地域とは地理的に離れているので、中継装置は、受信アンテナが属する受信部と送信アンテナが属する送信部とが離れた位置に設置され、その間を伝送ケーブルで接続する構成となる。
また、移動通信システムにおいて、更なる伝送速度の高速化に向け研究が続けられている。伝送速度の高速化を実現する伝送方式の一つとして、MIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送方式がある。MIMO伝送方式は、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いて、同一周波数上で複数のデータストリームを同時に伝送する通信方式である。また、MIMO伝送方式では、受信側は、送信側から同一周波数領域で送信された複数のストリームを分離する処理を行う。
ここで、MIMO伝送方式に対応した中継装置(MIMOリピータと称されることがある)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。MIMOリピータでは、最低限送信ストリーム数以上の独立した経路が必要となる。つまり、MIMOリピータでは、受信アンテナは送信ストリーム数以上必要であり、各受信アンテナで受信された信号を伝送する伝送ケーブルは、受信アンテナ本数と同じ数分必要になる。
鶴田,唐沢,「MIMOリピータシステム評価のためのマルチキーホールモデル」,信学会論文誌B,Vol.J89-B,N0.9,pp.1746-1754,2006年(M.Tsuruta, Y.Karasawa, "Multi-Keyhole Model for MIMO Repeater System Evaluation," IEICE transactions on communications.B 89(9) pp.1746-1754, 2006)
ここで、既設の中継装置(例えば、SISO(Single Input Single Output)リピータ)と置き換えてMIMOリピータを設置することが考えられる。しかし、SISOリピータは、受信部と送信部とが1本の伝送ケーブルを用いて接続される。そのため、SISOリピータで使用されていた伝送ケーブルを、MIMOリピータにそのまま利用しようとすると1本の伝送ケーブル上で複数のストリームが混ざってしまい分離不能な状態となる(つまり、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル推定値を示すチャネル行列が1次元化する)ピンホール現象(又はキーホール現象と称されることもある)が生じてしまう。
そのため、MIMOリピータでは、アンテナ本数分の伝送ケーブルを備えるために、既存のSISOリピータ用の伝送ケーブルに加えて、伝送ケーブルを増設する必要がある。また、MIMO伝送方式を用いた中継装置を新設する場合も同様に、アンテナ本数分の伝送ケーブルを新設する必要がある。このように、MIMOリピータでは、アンテナ本数分の伝送ケーブルが必要となり施工コストの増大が課題となる。
これに対して、MIMOリピータにおいて、単一の伝送ケーブルで中継処理を行う方法(例えば、既設のSISOリピータを利用する方法)として、各受信アンテナで受信された信号(ストリーム)を周波数変換して周波数多重する方法が考えられる。例えば、2本の受信アンテナを有するMIMOリピータについて説明する。このMIMOリピータは、2本の受信アンテナでそれぞれ受信した信号(同一周波数の信号)のうち一方の信号の周波数を、他方の信号の周波数と異なる周波数に変換する。これにより、MIMOリピータは、受信した2つの信号を、互いに異なる周波数に多重することができる。そして、MIMOリピータは、単一の伝送ケーブルで伝送された多重信号を分離し、分離した各信号に対して周波数逆変換する。
つまり、各信号を周波数多重することにより、MIMOリピータでは、MIMO伝送方式における空間領域での直交関係を、周波数領域で維持しつつ(チャネル行列を維持しつつ)、単一の伝送ケーブルで各信号を中継することが可能となる。しかしながら、この方法では、受信機がMIMOリピータから中継された複数の信号を分離する際に、信号の周波数変換(又は周波数逆変換)の際に用いる発振器の周波数ずれ及び位相雑音に起因して、信号が劣化してしまう可能性がある。
本発明の目的は、MIMO伝送方式による中継処理を、周波数多重により単一の伝送ケーブルを用いて行う場合でも、信号の劣化を抑えることができる中継装置及び中継方法を提供することである。
本発明の中継装置は、複数の受信アンテナを有する受信部と、前記受信部と単一の伝送ケーブルにより接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置であって、前記受信部は、ローカル信号を用いて、前記複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号の周波数変換を行う第1の変換手段と、周波数変換後の前記複数の信号を周波数多重する多重手段と、前記伝送ケーブルを用いて、前記複数の信号が周波数多重された信号を前記送信部へ伝送する出力手段と、を具備し、前記送信部は、前記伝送ケーブルを介して伝送される信号から、前記複数の信号を分離する分離手段と、前記ローカル信号を用いて、前記複数の信号の周波数逆変換を行う第2の変換手段と、周波数逆変換後の前記複数の信号の各成分から、前記複数の信号のキャリア周波数と同一の周波数成分を抽出する抽出手段と、を具備し、前記複数の信号において、前記第1の変換手段は、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、前記第2の変換手段は、前記各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う構成を採る。
本発明の中継方法は、複数の受信アンテナを有する受信部と、前記受信部と単一の伝送ケーブルにより接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置において、ローカル信号を用いて、前記複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号の周波数変換を行う第1の変換ステップと、周波数変換後の前記複数の信号を周波数多重する多重ステップと、前記伝送ケーブルを用いて、前記複数の信号が周波数多重された信号を前記送信部へ伝送する出力ステップと、前記伝送ケーブルを介して伝送される信号から、前記複数の信号を分離する分離ステップと、前記ローカル信号を用いて、前記複数の信号の周波数逆変換を行う第2の変換ステップと、周波数逆変換後の前記複数の信号の各成分から、前記複数の信号のキャリア周波数と同一の周波数成分を抽出する抽出ステップと、を具備し、前記複数の信号において、前記第1の変換ステップは、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、前記第2の変換ステップは、前記各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う構成を採る。
本発明の中継装置又は中継方法によれば、中継装置は、中継装置の受信部が有する複数の受信アンテナで受信された複数の信号において、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成されたローカル信号を用いて周波数変換(第1の変換)を行う。また、中継装置は、単一の伝送ケーブルを用いて受信部から送信部へ伝送された信号のうち、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成されたローカル信号を用いて周波数逆変換(第2の変換)を行う。したがって、発振器において周波数ずれ又は位相雑音が発生する場合でも、複数の信号の全て(すなわち、チャネル行列の全ての要素)に同程度の周波数ずれ又は位相雑音が加わるため、周波数ずれ又は位相雑音の影響は受信時に各信号間(すなわち、チャネル行列の要素間)で相殺される。
これにより、MIMO伝送方式による中継処理を、周波数多重により単一の伝送ケーブルを用いて行う場合でも、信号の劣化を抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係る中継装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態1に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態1に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態1に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態1に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態2に係る中継装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る中継処理を示す図 本発明の実施の形態2に係る中継処理を示す図
以下、本発明の各実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る中継装置100の構成を図1に示す。図1に示す中継装置100は、2本の受信アンテナ(アンテナ1−1,2−1)を有する受信部と、受信部と伝送ケーブル107により接続される、2本の送信アンテナ(アンテナ1−2,2−2)を有する送信部とから構成される。つまり、中継装置100は、1本の伝送ケーブル107を用いて、受信部と送信部との間の伝送を行う。
また、受信部は、発振器101、ミキサ102、ミキサ103、HPF(High Pass Filter)104、LPF(Low Pass Filter)105及び混合器106を備える。また、送信部は、スプリッタ108、HPF109、LPF110、発振器111、反転部112、ミキサ113、ミキサ114、HPF115及びLPF116を備える。ただし、受信部において、ミキサ102及びHPF104はアンテナ1−1に対応して備えられ、ミキサ103及びLPF105はアンテナ2−1に対応して備えられる。同様に、送信部において、HPF109、ミキサ113及びHPF115はアンテナ1−2に対応して備えられ、LPF110、ミキサ114及びLPF116はアンテナ2−2に対応して備えられる。
また、中継装置100は、MIMO伝送方式に対応したMIMOリピータである。具体的には、中継装置100は、送信機(下り回線の場合は基地局、上り回線の場合は移動局)からMIMO伝送方式により送信され、伝搬路で合成された複数ストリーム信号をアンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信する。そして、中継装置100は、受信機(下り回線の場合は移動局、上り回線の場合は基地局)に対してアンテナ1−2及びアンテナ2−2で信号(ストリーム)をそれぞれ送信する。
図1に示す中継装置100において、発振器101は、予め設定されたローカル周波数のローカル信号を生成する。そして、発振器101は、生成したローカル信号をミキサ102及びミキサ103に供給する。
ミキサ102及びミキサ103は、発振器101から入力されるローカル信号を用いて、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信される信号の周波数変換を行う。具体的には、ミキサ102は、アンテナ1−1で受信した信号とローカル信号とを乗算することで、アンテナ1−1で受信された信号の周波数を変換する。そして、ミキサ102は、周波数変換後の信号をHPF104に出力する。また、ミキサ103は、アンテナ2−1で受信した信号とローカル信号とを乗算することで、アンテナ2−1で受信された信号の周波数を変換する。そして、ミキサ103は、周波数変換後の信号をLPF105に出力する。
ここで、ミキサ102及びミキサ103において、各アンテナで受信された信号とローカル信号とを乗算すると、ローカル周波数の上位周波数(アッパーサイド(upper side)の周波数)及び下位周波数(ローワーサイド(lower side)の周波数)の2つの周波数帯域に信号成分が分割される。
HPF104は、高域通過フィルタであり、ミキサ102から入力される信号から周波数領域の高域部分を抽出し、抽出した信号を混合器106に出力する。具体的には、HPF104は、ミキサ102から入力される信号のうち、アッパーサイドの周波数を含む高域成分を抽出する。
LPF105は、低域通過フィルタであり、ミキサ103から入力される信号から周波数領域の低域部分を抽出し、抽出した信号を混合器106に出力する。具体的には、LPF105は、ミキサ103から入力される信号のうち、ローワーサイドの周波数を含む低域成分を抽出する。
混合器106は、HPF104から入力される信号(アンテナ1−1で受信された信号)と、LPF105から入力される信号(アンテナ2−1で受信された信号)とを混合する。すなわち、混合器106は、ローカル信号を用いた周波数変換時に生成される、アッパーサイドの周波数及びローワーサイドの周波数を用いて、アンテナ1−1で受信された信号、及び、アンテナ2−1で受信された信号を周波数多重する。そして、混合器106は、伝送ケーブル107を用いて、複数の信号が周波数多重された信号を、送信部のスプリッタ108へ伝送する。
スプリッタ108は、受信部の混合器106から伝送ケーブル107を介して伝送される信号を分岐して、分岐した信号をHPF109及びLPF110に出力する。
HPF109及びLPF110は、スプリッタ108から入力される信号(つまり、伝送ケーブル107を介して伝送される信号)から、アンテナ1−1で受信された信号(つまり、アンテナ1−2で送信される信号)、及び、アンテナ2−1で受信された信号(つまり、アンテナ2−2で送信される信号)を分離する。
具体的には、HPF109は、スプリッタ108から入力される信号から、周波数領域の高域部分(アッパーサイドの周波数成分)を抽出し、抽出した信号をミキサ113に出力する。また、LPF110は、スプリッタ108から入力される信号から、周波数領域の低域部分(ローワーサイドの周波数成分)を抽出し、抽出した信号をミキサ114に出力する。
発振器111は、発振器101で設定されたローカル周波数と同一周波数のローカル信号を生成する。そして、発振器111は、生成したローカル信号を反転部112及びミキサ114に供給する。
反転部112は、発振器111から入力されるローカル信号の位相を反転(180°(πラジアン)だけ位相回転)させ、位相反転後のローカル信号をミキサ113に供給する。
ミキサ113及びミキサ114は、発振器111で生成されたローカル信号を用いて、
HPF109及びLPF110で分離された信号(アッパーサイドの周波数の信号及びローワーサイドの周波数の信号)の周波数逆変換を行う。
具体的には、ミキサ113は、HPF109から入力される信号と、反転部112から入力される、位相が反転したローカル信号とを乗算することで、HPF109から入力される信号(アッパーサイドの周波数の信号)の周波数を逆変換する。そして、ミキサ113は、周波数逆変換後の信号をHPF115に出力する。また、ミキサ114は、LPF110から入力される信号と、発振器111から入力されるローカル信号とを乗算することで、LPF110から入力される信号(ローワーサイドの周波数の信号)の周波数を逆変換する。そして、ミキサ114は、乗算後の信号をLPF116に出力する。
なお、ミキサ113及びミキサ114において、HPF109及びLPF110から入力される信号とローカル信号(又は位相反転後のローカル信号)とを乗算すると、ローカル周波数(又は位相反転後のローカル周波数)のアッパーサイドの周波数及びローワーサイドの周波数の2つの周波数帯域に信号成分が生成される。
HPF115及びLPF116は、ミキサ113及びミキサ114から入力される周波数逆変換後の信号の各成分から、信号のキャリア周波数と同一の周波数成分を抽出する。具体的には、HPF115は、ミキサ113から入力される信号から、周波数領域の高域部分(アッパーサイドの周波数成分)を抽出する。抽出された信号(アンテナ1−1で受信された信号)はアンテナ1−2を介して中継先の受信機へ送信される。また、LPF116は、ミキサ114から入力される信号から、周波数領域の低域部分(ローワーサイドの周波数成分)を抽出する。抽出された信号(アンテナ2−1で受信された信号)はアンテナ2−2を介して中継先の受信機へ送信される。
次に、本実施の形態に係る中継装置100(図1)における中継処理の詳細について説明する。
以下の説明では、図2Aに示すように、アンテナ1−1で受信された信号(実線)、及び、アンテナ2−1で受信された信号(一点鎖線)のキャリア周波数をfとする。また、発振器101及び発振器111に設定されたローカル周波数をfとする。よって、ローカル信号は“cos(ωt)”で表され、アンテナ1−1で受信された信号は“Acos(ωt)”で表され、アンテナ2−1で受信された信号は“Bcos(ωt)”で表される。なお、Aはアンテナ1−1で受信された信号の振幅であり、Bはアンテナ2−1で受信された信号の振幅である。また、ωは周波数fの角周波数(ω=2πf)であり、ωは周波数fの角周波数(ω=2πf)である。
また、本実施の形態に係るミキサ102及びミキサ103は、各受信アンテナで受信された信号に対して、同一の発振器101で生成されたローカル信号を用いて周波数変換を行う。すなわち、中継装置100は、同一の発振器101で生成されるローカル信号を用いて、複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号全てに対して周波数変換を行う。
同様に、本実施の形態に係るミキサ113及びミキサ114は、HPF109及びLPF110から入力される信号に対して、同一の発振器111で生成されたローカル信号を用いて周波数逆変換を行う。ただし、ミキサ113は、反転部112で位相を反転されたローカル信号を用いる。
具体的には、中継装置100の受信部のミキサ102は、アンテナ1−1で受信された信号(Acos(ωt))と、ローカル信号(cos(ωt))とを乗算して、式(1)で表される信号を得る。また、ミキサ103は、アンテナ2−1で受信された信号(Acos(ωt))と、ローカル信号(cos(ωt))とを乗算して、式(2)で表される信号を得る。
Figure 2011146911
Figure 2011146911
すなわち、ミキサ102及びミキサ103では、各受信アンテナで受信された信号全てに対してローカル信号を乗算することで、各受信アンテナで受信された信号全ての周波数を変換する。ここで、各受信アンテナで受信された信号に対してローカル信号が乗算されることで、図2Bに示すように、ローカル周波数fのアッパーサイドの周波数(f+f)及びローワーサイドの周波数(f−f)にそれぞれ信号成分が分割される。
次いで、HPF104は、図2Bに示す信号(実線)のうち、周波数領域の高域部分(アッパーサイドの周波数(f+f))を抽出する。すなわち、HPF104は、式(1)内の“Acos(ωt+ωt)”の項を抽出する。
一方、LPF105は、図2Bに示す信号(一点鎖線)のうち、周波数領域の低域部分(ローワーサイドの周波数(f−f))を抽出する。すなわち、LPF105は、式(2)内の“Bcos(ωt−ωt)”の項を抽出する。
すなわち、ミキサ102及びミキサ103では、各受信アンテナで受信された信号は、アッパーサイドの周波数及びローワーサイドの周波数にそれぞれ変換される。そして、HPF104及びLPF105では、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号の互いに異なる周波数成分がそれぞれ抽出される。
そして、混合器106は、図2Cに示すように、HPF104で抽出された信号(アンテナ1−1で受信された信号の高域成分(“Acos(ωt+ωt)”の項))と、LPF105で抽出された信号(アンテナ2−1で受信された信号の低域成分(“Bcos(ωt−ωt)”の項))とを混合する。すなわち、混合器106では、次式(3)に示す信号が得られる。
Figure 2011146911
つまり、混合器106は、図2Cに示すように、同一の発振器101で生成されたローカル信号を用いた周波数変換時に生成される、アッパーサイドの周波数(f+f)及びローワーサイドの周波数(f−f)の2つの互いに異なる周波数帯域を用いて、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号を周波数多重する。これより、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号は周波数領域で直交する。よって、中継装置100は、受信部で受信された信号(式(3))を、1本の伝送ケーブル107を用いて送信部へ伝送することが可能となる。
次いで、中継装置100の送信部のHPF109は、図2Cに示す信号(つまり、伝送ケーブル107で伝送された信号)のうち、周波数領域の高域部分つまり、式(3)内の“Acos(ωt+ωt)”の項)を抽出する。一方、LPF110は、図2Cに示す信号のうち、周波数領域の低域部分(つまり、式(3)内の“Bcos(ωt−ωt)”の項)を抽出する。
すなわち、HPF109及びLPF110は、図2Cに示す信号から、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号を分離する。
次いで、ミキサ113は、HPF109で抽出した信号と、反転部112で位相が反転したローカル信号“cos(−ωt)”とを乗算して、式(4)で表される信号を得る。また、ミキサ114は、LPF110で抽出した信号と、発振器111から供給されるローカル信号“cos(ωt)”とを乗算して、式(5)で表される信号を得る。
Figure 2011146911
Figure 2011146911
すなわち、ミキサ113(アンテナ1−2に対応)は、HPF109で抽出した信号に対して、位相が反転したローカル信号を乗算することで、アンテナ1−1で受信された信号の周波数逆変換を行う。ここで、HPF109で抽出した信号に対して、位相が反転したローカル信号が乗算されることで、図2Dに示すように、周波数(−f)の、アッパーサイドの周波数(−f+(f+f)=f)、及び、ローワーサイドの周波数(−f−(f+f))にそれぞれ信号成分(実線)が生成される。ここで、図2Dに示すように、ミキサ113で得られた信号のうち、アッパーサイドの周波数はキャリア周波数fとなる。
同様に、ミキサ114(アンテナ2−2に対応)は、LPF110で抽出した信号に対して、ローカル信号を乗算することで、アンテナ2−1で受信された信号の周波数逆変換を行う。ここで、LPF110で抽出した信号に対してローカル信号が乗算されることで、図2Dに示すように、ローカル周波数fの、アッパーサイドの周波数(f+(f−f))、及び、ローワーサイドの周波数(f−(f−f)=f)にそれぞれ信号成分(一点鎖線)が生成される。ここで、図2Dに示すように、ミキサ114で得られた信号のうち、ローワーサイドの周波数はキャリア周波数fとなる。
よって、HPF115は、図2Dに示すように、ミキサ113から入力される信号(実線)のうち、周波数領域の高域部分(つまり、式(4)内の“Acos(ωt)”の項)を抽出する。また、LPF116は、図2Dに示すように、ミキサ114から入力される信号(一点鎖線)のうち、周波数領域の低域部分(つまり、式(5)内の“Bcos(ωt)”の項)を抽出する。
これにより、図2Eに示すように、HPF115から出力される信号(実線)は、アンテナ1−2で送信され、LPF116から出力される信号(一点鎖線)は、アンテナ2−2で送信される。
このように、中継装置100は、各受信アンテナで受信される全ての信号に対して、同一の発振器101で生成されたローカル信号を乗算する。同様に、中継装置100は、各送信アンテナで送信される全ての信号に対して、同一の発振器111で生成されたローカル信号(一方のローカル信号の位相は反転)を乗算する。換言すると、中継装置100は、同一の発振器で生成されたローカル信号を、チャネル行列の全ての要素に乗算することでチャネル行列に対する周波数変換及び周波数逆変換を施す。つまり、中継装置100では、発振器において発生し得る周波数ずれ又は位相雑音は、チャネル行列の全ての要素間で均一となる。
ここで、MIMO伝送方式で伝送される信号は、送受信アンテナ間のチャネル行列と各送信アンテナで送信される信号との乗算で表すことができる。そのため、中継装置100の中継先の受信機(MIMO受信機)は、まず、中継装置100の送信アンテナ本数と、受信機の受信アンテナ本数との乗算数分のチャネル行列(例えば、送信アンテナM本、受信アンテナN本の場合、(M×N)のチャネル行列)を取得する。そして、受信機は、そのチャネル行列の逆行列を受信信号に乗算することで、空間多重された信号を分離することができる。
つまり、チャネル行列の全ての要素に同一の値が乗算されても、全ての要素の相対関係は変わらないため、受信機における信号分離処理(チャネル行列の逆行列の取得及び乗算)には影響が及ばない。すなわち、チャネル行列の全ての要素へ乗算される値は各要素間で相殺される。
よって、中継装置100は、同一の発振器(発振器101,111)で生成されたローカル信号を用いて、チャネル行列の全ての要素に対して周波数変換及び周波数逆変換を施すことで、発振器(発振器101,111)において発生し得る周波数ずれ又は位相雑音は、各要素間で相殺される。これにより、受信機が中継装置100から中継された複数の信号を分離する際に、信号の周波数変換(又は周波数逆変換)の際に用いる発振器の周波数ずれ及び位相雑音に起因して信号が劣化してしまうことを防ぐことができる。このようにして、本実施の形態によれば、MIMO伝送方式による中継処理を、周波数多重により単一の伝送ケーブルを用いて行う場合でも、信号の劣化を抑えることができる。
また、本実施の形態では、中継装置100は、受信信号とローカル信号とを乗算して生成される、ローカル周波数fのアッパーサイドの周波数(f+f)、及び、ローワーサイドの周波数(f−f)の2つの周波数帯域を用いて、2つの受信アンテナで受信された各信号を周波数多重する。換言すると、中継装置100は、1つの発振器を用いて、2つの受信アンテナでそれぞれ受信された2つの信号を互いに異なる周波数に変換することができる。すなわち、本実施の形態によれば、2つの受信アンテナで受信された2つの信号に対して、受信部及び送信部でそれぞれ1つの発振器だけを備えればよい。これにより、中継装置100の構成を簡易化させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、周波数変換時に用いる発振器(図1では発振器101)と、周波数逆変換時に用いる発振器(図1では発振器111)とが異なる場合について説明した。これに対し、本実施の形態では、周波数変換時に用いる発振器で生成されたローカル信号を伝送ケーブルを用いて伝送し、そのローカル信号を周波数逆変換に用いる。
以下、本実施の形態について具体的に説明する。
図3は、本実施の形態に係る中継装置200の構成を示すブロック図である。なお、図3において図1(実施の形態1)と同一の構成部には同一符号を付し、説明を省略する。
図3に示す中継装置200において、受信部のHPF201は、高域通過フィルタであり、ミキサ102から入力される信号から周波数領域の高域部分を抽出し、抽出した信号を混合器106に出力する。具体的には、HPF201は、ミキサ102から入力される信号のうち、ローカル信号のローカル周波数及びアッパーサイドの周波数の双方を含む高域成分を抽出する。
一方、送信部のBPF(Band Pass Filter)202には、スプリッタ108で分岐された信号(つまり、混合器106から伝送ケーブル107を介して入力される信号)が入力される。BPF202は、スプリッタ108から入力された信号のうち、ローカル信号のローカル周波数部分だけを抽出する。そして、BPF202は、抽出した信号を反転部112及びミキサ114に出力する。
次に、本実施の形態に係る中継装置200(図3)における中継処理の詳細について説明する。
以下の説明では、実施の形態1と同様、図2Aに示すように、アンテナ1−1で受信された信号(実線)、及び、アンテナ2−1で受信された信号(一点鎖線)のキャリア周波数をfとする。また、発振器101に設定されたローカル周波数をfとする。よって、ローカル信号は“cos(ωt)”で表され、アンテナ1−1で受信された信号は“Acos(ωt)”で表され、アンテナ2−1で受信された信号は“Bcos(ωt)”で表される。
また、本実施の形態に係るミキサ102及びミキサ103は、実施の形態1と同様、各受信アンテナで受信された信号に対して、同一の発振器101で生成されたローカル信号を用いて周波数変換を行う。すなわち、中継装置200は、同一の発振器101で生成されるローカル信号を用いて、複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号全てに対して周波数変換を行う。
つまり、実施の形態1(図2B)と同様にして、中継装置200の受信部のミキサ102及びミキサ103は、各受信アンテナで受信された信号に対してローカル信号を乗算することで、各受信アンテナで受信された信号全ての周波数を変換する。これにより、図4Aに示すように、ローカル周波数fに対して、ローワーサイドの周波数(f−f)及びアッパーサイドの周波数(f+f)にそれぞれ信号成分が生成される。
次いで、HPF201は、図4Aに示す信号(実線)のうち、ローカル信号のローカル周波数(f)及びアッパーサイドの周波数(f+f)を含む、周波数領域の高域部分を抽出する。一方、LPF105は、実施の形態1と同様、図4Aに示す信号(一点鎖線)のうち、ローワーサイドの周波数(f−f)を含む周波数領域の低域部分を抽出する。
よって、混合器106は、図4Bに示すように、実施の形態1と同様、アッパーサイドの周波数(f+f)及びローワーサイドの周波数(f−f)の2つの互いに異なる周波数帯域を用いて、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号を周波数多重する。さらに、混合器106は、アンテナ1−1及びアンテナ2−1でそれぞれ受信された信号に加え、ローカル信号を周波数多重する。つまり、混合器106は、前記ローカル信号を、伝送ケーブル107を用いて送信部へ伝送する。
一方、中継装置200の送信部のHPF109は、実施の形態1と同様、図4Bに示す信号(つまり、伝送ケーブル107で伝送された信号)のうち、周波数領域の高域部分(アッパーサイドの周波数)を抽出する。また、LPF110は、実施の形態1と同様、図4Bに示す信号のうち、周波数領域の低域部分(ローワーサイドの周波数)を抽出する。また、BPF202は、図4Bに示す信号のうち、ローカル信号のローカル周波数帯域の信号成分を抽出する。BPF202は、図4Bに示す抽出したローカル信号を、反転部112及びミキサ114に出力する。
このように、中継装置200は、受信部の発振器101で生成されたローカル信号を、伝送ケーブル107を用いて受信部から送信部へ伝送する。つまり、同一の発振器101で生成されたローカル信号は、受信部(ミキサ102,103)における周波数変換及び送信部(ミキサ113,114)における周波数逆変換の双方で用いられる。
これにより、受信部(ミキサ102,103)における周波数変換と、送信部(ミキサ113,114)における周波数逆変換の双方において、実施の形態1と同様、複数の信号に加わる周波数ずれ及び位相雑音は同程度となる。よって、本実施の形態によれば、MIMO伝送方式による中継処理を、周波数多重により単一の伝送ケーブルを用いて行う場合に、中継装置の受信部から伝送ケーブルを用いて伝送されたローカル信号を送信部で用いても、実施の形態1と同様、信号の劣化を抑えることができる。
さらに、本実施の形態によれば、中継装置では、すなわち、2つの受信アンテナで受信された2つの信号に対して、受信部及び送信部で1つの発振器だけを備えればよい。例えば、実施の形態1では、2つの発振器(図1に示す発振器101,111)が必要であるのに対し、本実施の形態では、1つの発振器(図3に示す発振器101)のみを備えればよい。これにより、本実施の形態によれば、実施の形態1よりも、中継装置200の構成をさらに簡易化させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、受信部及び送信部のそれぞれで用いるローカル信号は、同一の発振器から発生されるものとなる。従って、受信部で使用される信号及び送信部で使用される信号のそれぞれには全く同じ周波数ずれ又は位相雑音が乗ることになる。実施の形態1では、受信部と送信部とで別々の発振器を使用するために各発振器の僅かな特性の差によって周波数ずれ又は位相雑音が発生する可能性があった。しかし、本実施の形態では、このような僅かな特性の差に基づく周波数ずれ又は位相雑音すらなくなるため、信号の劣化を更に抑えることができる。
なお、本実施の形態では、HPF201によって、アッパーサイドの周波数と共にローカル信号のローカル周波数を抽出したが、これに限られるものではない。HPFの代わりにLPFによりローカル周波数をローワーサイドの周波数と共に抽出してもよい。また、発振器101から混合器106にローカル信号を直接出力するとしてもよい。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上述した実施の形態1の構成と実施の形態2の構成とを併用してもよい。上述の通り、実施の形態2は、同一の発振器からのローカル周波数を周波数変換及び周波数逆変換の両方に使用できるので、一般的には、別の発振器を使用する実施の形態1よりも信号の劣化を抑えることができる。しかし、実施の形態2では、送信部が受信した信号からローカル信号を抽出する必要があるため、ローカル周波数を抽出するためのBPFの遮断特性によっては純粋な単一周波数波以外の周波数成分が漏れこみ、性能を劣化させることも懸念される。また、伝送ケーブル上でのローカル信号の劣化が激しい場合などには、ローカル信号を正確に抽出できず性能を劣化させることもある。このような場合には、実施の形態1の構成に従って送信部自らがローカル周波数を発生させる方がより良い結果が得られると考えられる。そのため、周波数ずれ又は位相雑音の発生を安定的に抑えるためには、送信側で抽出されたローカル信号の劣化の程度によって、実施の形態1と実施の形態2の方式を使い分ける構成が望ましい。すなわち、ローカル信号が劣化する可能性が高い場合には実施の形態1の方式を使用し、ローカル信号が劣化する可能性が低い場合には実施の形態2の方式を使用する。なお、ローカル信号が劣化するか否かは、受信部から送信部にローカル周波数帯で既知信号を送信して、その劣化を調べる等、様々な方法が考えられる。
また、上述した実施の形態1及び2において、ローカル周波数を他の周波数に切り替えることができる構成としてもよい。この場合、実施の形態1及び2において周波数変換後に各信号の属する周波数帯の劣化が激しい場合、又は、実施の形態2においてローカル周波数の属する周波数帯の劣化が激しい場合に、その周波数帯を避けて信号を送ることができる。なお、この場合、送信部と受信部との間でローカル周波数帯が切り替わったことを共有する必要があるが、その実現の方法としては現在のローカル周波数帯を通知する回路を設ける等、様々な方法が考えられる。
また、本実施の形態では、中継装置が備える受信アンテナが2本の場合について説明した。しかし、本発明では、中継装置が備える受信アンテナ本数は3本以上でもよい。例えば、中継装置が備える受信アンテナ本数が偶数の場合には、中継装置は、各受信アンテナで受信された複数の信号において、2つずつの信号の各組に対して、上記実施の形態と同様にして、同一の発振器で生成されたローカル信号を用いて周波数変換を行う。また、中継装置の送信部(図1及び図3ではミキサ113,114)は、上記2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成されたローカル信号を用いて周波数逆変換を行う。つまり、中継装置では、受信アンテナ本数の半分の発振器を備えればよい。これにより、各組では、上記実施の形態と同様、受信機での信号の劣化を抑えることができる。さらに、中継装置全体では、発振器の個数をアンテナ総数よりも少なくすることができるため、中継装置の構成を簡易化させることができ、かつ、中継装置に要するコストを削減することができる。
本発明は、複数の受信アンテナを有する受信部と、受信部と単一の伝送ケーブルにより接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置等に適用することができる。
100,200 中継装置
101,111 発振器
102,103,113,114 ミキサ
104,109,115,201 HPF
105,110,116 LPF
106 混合器
107 伝送ケーブル
108 スプリッタ
112 反転部
202 BPF

Claims (5)

  1. 複数の受信アンテナを有する受信部と、前記受信部と単一の伝送ケーブルにより接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置であって、
    前記受信部は、
    ローカル信号を用いて、前記複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号の周波数変換を行う第1の変換手段と、
    周波数変換後の前記複数の信号を周波数多重する多重手段と、
    前記伝送ケーブルを用いて、前記複数の信号が周波数多重された信号を前記送信部へ伝送する出力手段と、を具備し、
    前記送信部は、
    前記伝送ケーブルを介して伝送される信号から、前記複数の信号を分離する分離手段と、
    前記ローカル信号を用いて、前記複数の信号の周波数逆変換を行う第2の変換手段と、
    周波数逆変換後の前記複数の信号の各成分から、前記複数の信号のキャリア周波数と同一の周波数成分を抽出する抽出手段と、を具備し、
    前記複数の信号において、
    前記第1の変換手段は、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、
    前記第2の変換手段は、前記各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う、
    中継装置。
  2. 前記多重手段は、前記周波数変換時に生成される、前記ローカル信号の周波数の上位周波数成分及び下位周波数成分を用いて、前記各組の2つの信号を周波数多重する、
    請求項1記載の中継装置。
  3. 前記受信部は、前記ローカル信号を生成する第1の発振器を備え、
    前記送信部は、前記第1の発振器が生成するローカル信号と同一の周波数のローカル信号を生成する第2の発振器を備え、
    前記第1の変換手段は、前記各組の2つの信号に対して、前記第1の発振器が生成したローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、
    前記第2の変換手段は、前記各組に対して、前記第2の発振器が生成したローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う、
    請求項1記載の中継装置。
  4. 前記受信部は、前記ローカル信号を生成する発振器を備え、
    前記出力手段は、更に、前記発振器が生成したローカル信号を、前記伝送ケーブルを用いて前記送信部へ伝送し、
    前記第1の変換手段は、前記各組の2つの信号に対して、前記発振器が生成したローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、
    前記第2の変換手段は、前記各組に対して、前記出力手段から伝送されたローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う、
    請求項1記載の中継装置。
  5. 複数の受信アンテナを有する受信部と、前記受信部と単一の伝送ケーブルにより接続される、複数の送信アンテナを有する送信部と、を具備し、MIMO伝送方式で送信された信号を中継する中継装置において、
    ローカル信号を用いて、前記複数の受信アンテナでそれぞれ受信される複数の信号の周波数変換を行う第1の変換ステップと、
    周波数変換後の前記複数の信号を周波数多重する多重ステップと、
    前記伝送ケーブルを用いて、前記複数の信号が周波数多重された信号を前記送信部へ伝送する出力ステップと、
    前記伝送ケーブルを介して伝送される信号から、前記複数の信号を分離する分離ステップと、
    前記ローカル信号を用いて、前記複数の信号の周波数逆変換を行う第2の変換ステップと、
    周波数逆変換後の前記複数の信号の各成分から、前記複数の信号のキャリア周波数と同一の周波数成分を抽出する抽出ステップと、を具備し、
    前記複数の信号において、
    前記第1の変換ステップは、2つずつの信号の各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数変換を行い、
    前記第2の変換ステップは、前記各組に対して、同一の発振器で生成された前記ローカル信号を用いて前記周波数逆変換を行う、
    中継方法。
JP2010005986A 2010-01-14 2010-01-14 中継装置および中継方法 Pending JP2011146911A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005986A JP2011146911A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 中継装置および中継方法
PCT/JP2011/000131 WO2011086921A1 (ja) 2010-01-14 2011-01-13 中継装置および中継方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005986A JP2011146911A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 中継装置および中継方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011146911A true JP2011146911A (ja) 2011-07-28

Family

ID=44304197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010005986A Pending JP2011146911A (ja) 2010-01-14 2010-01-14 中継装置および中継方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2011146911A (ja)
WO (1) WO2011086921A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101282070B1 (ko) * 2012-08-30 2013-07-04 조형식 Mimo 중계 장치
DE102015001677B4 (de) 2015-02-10 2022-12-08 Kathrein Se Steuerungseinheit, System und Verfahren zum Senden und Empfangen von Funksignalen in mehreren Frequenzbereichen

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02260925A (ja) * 1989-03-31 1990-10-23 Toshiba Lighting & Technol Corp ダイバシティ受信装置
JP4364129B2 (ja) * 2005-01-17 2009-11-11 株式会社東芝 無線中継装置
JP4674184B2 (ja) * 2006-06-12 2011-04-20 Dxアンテナ株式会社 Gps信号伝送システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011086921A1 (ja) 2011-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8185043B2 (en) Wireless communication method, relay station apparatus, and wireless transmitting apparatus
US9232500B2 (en) Method and apparatus for interference-resistant wireless communications
US20110292863A1 (en) Single input single output repeater for relaying a multiple input multiple output signal
JP6228108B2 (ja) 無線通信システム
KR20010055088A (ko) 광 중계 장치
JP2011109474A (ja) 中継装置、基地局装置、移動局装置及び中継方法
CN111478731A (zh) 通信系统和通信方法
JP2007189306A (ja) 無線通信装置及び無線通信システム
JP5603367B2 (ja) 光伝送システム、親局装置、および子局装置
JP5282662B2 (ja) 無線中継装置、中継方法
WO2011086921A1 (ja) 中継装置および中継方法
JP2006013778A (ja) 無線基地局装置
US8693307B2 (en) Wireless communication system, transmitter, receiver and wireless communication method
CN108123731B (zh) 无线系统、升降机控制系统、变电设备监视系统
JP2014520492A (ja) 多入力多出力信号伝送方法及び多入力多出力信号伝送装置
JP6475042B2 (ja) 無線送信機、無線受信機、および無線通信システム
JP2013098782A (ja) 中継衛星および衛星通信システム
JP5296240B1 (ja) 受信装置および受信方法
JP7133300B2 (ja) ダイバーシティ型マイクロフォンの受信システム
US20240007212A1 (en) Wireless communication system, wireless communication method, transmitter, and receiver
US10148338B1 (en) Wireless communication system
KR101400926B1 (ko) 신호 송신 장치 및 방법
JP2011120156A (ja) 無線通信装置
JP2004260371A (ja) リピータ装置
KR20060072837A (ko) 디지털 신호처리에 의한 구내무선 분산 중계 시스템