JP2011146423A - 基板の研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 研磨量の多いMEMS(Micro Electro Mechanical System)用の基板であっても、高研磨速度で平坦化可能な基板の研磨方法を、提供する。
【解決手段】 少なくとも1μm以上の膜厚と、少なくとも1μm以上の初期段差を有する酸化ケイ素膜を形成した基板を、研磨定盤の研磨布に押し当て加圧し、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含有してなる研磨液を、酸化ケイ素膜と研磨布との間に供給しながら、基板の酸化ケイ素膜と研磨布とを相対的に動かして、酸化ケイ素膜を研磨する基板の研磨方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも1μm以上の膜厚と、少なくとも1μm以上の初期段差を有する酸化ケイ素膜を形成した基板を、研磨定盤の研磨布に押し当て加圧し、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含有してなる研磨液を、酸化ケイ素膜と研磨布との間に供給しながら、基板の酸化ケイ素膜と研磨布とを相対的に動かして、酸化ケイ素膜を研磨する基板の研磨方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、酸化ケイ素膜を形成した基体表面の平坦化を行う、基板の研磨方法に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical System)は、機械要素部品、センサー、アクチュエータ、電子回路を1つのシリコン基板、ガラス基板、有機材料等の上に集積し、立体形状や可動構造を形成するための犠牲層エッチングプロセスをも含むデバイスである。
MEMSの製造方法は、一時的に犠牲膜と呼ばれる有機材料を形成し、金属めっきと平坦化を繰り返すことによって素子構造を形成、その後エッチングプロセスによって有機材料を除去し可動構造を形成する。MEMSにおける可動構造は、半導体集積回路作製技術に無い特異点である。機械構造と電子回路が別チップとなっているハイブリッドの場合もMEMSと呼ばれている。
MEMSの製造方法は、一時的に犠牲膜と呼ばれる有機材料を形成し、金属めっきと平坦化を繰り返すことによって素子構造を形成、その後エッチングプロセスによって有機材料を除去し可動構造を形成する。MEMSにおける可動構造は、半導体集積回路作製技術に無い特異点である。機械構造と電子回路が別チップとなっているハイブリッドの場合もMEMSと呼ばれている。
現在のMEMSの生産工程では、半導体における大規模集積回路の作成技術を用いて生産する検討が進められている。但し、半導体における先端デバイスの微細加工寸法は、0.1μm以下であるが、MEMSの場合は、通常1〜10μm、時には1000μm(1mm)である。また、MEMSの一層あたりの膜厚は、1〜5μmであり、このときの膜表面の凹凸は、1〜5μmとなっている。このように、半導体集積回路作製技術とMEMSとでは、加工膜厚や凹凸平坦化において技術的な乖離が大きく、加工工程時間や凹凸平坦化が課題となっている。
そこで、MEMSの基体上に形成された酸化ケイ素膜の除去及び平坦化には、エッチングやシリカ粒子を砥粒に用いたCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)技術が検討されてきた。しかし、エッチングでは、フォトマスク等の保護膜の形成が必要であり工程が繁雑になる、工程時間が長い等の課題がある。また、シリカ粒子を用いたCMPでは、膜剥れや十分な平坦性が得られない、研磨速度が遅い等の課題がある。
一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表面に対するCMP研磨液として、酸化セリウム粒子を含有するCMP研磨液が用いられている。酸化セリウム粒子は、シリカ粒子やアルミナ粒子に比べ硬度が低いことから、研磨に用いても被研磨面に傷が入りにくい。従って、酸化セリウム粒子は、仕上げ鏡面研磨に有用である。
また、酸化セリウム粒子を含有するCMP研磨液は、シリカ粒子を含有するCMP研磨液に比べて、研磨速度に優れるという利点があり、高純度の酸化セリウム粒子を用いた半導体用CMP研磨液については、特許文献1等に開示されている。
また、酸化セリウム粒子を含有するCMP研磨液は、シリカ粒子を含有するCMP研磨液に比べて、研磨速度に優れるという利点があり、高純度の酸化セリウム粒子を用いた半導体用CMP研磨液については、特許文献1等に開示されている。
酸化セリウム粒子は、シリカ粒子に比べ密度が高いため沈降しやすく、研磨速度が低下する場合がある。研磨速度の低下阻止については、適当な分散剤を使用することにより、酸化セリウム粒子の分散性を向上させたCMP研磨液が、特許文献2等に開示されている。
MEMSでは、半導体集積回路作製技術にて作る検討が進められているが、先に述べたように、MEMSにおける加工膜厚や凹凸平坦化においては技術的な乖離が大きく、加工工程時間や凹凸平坦化が課題となっている。また、MEMSは、多岐の分野で使用が検討され、高スループット及び高信頼性が必須となってきている。そこで、MEMSでのCMPによる平坦化が必須の課題となっている。
しかしながら、MEMSにおける平坦化すべき凹凸は、その段差が少なくとも1000nm(1μm)以上、通常2000nm(2μm)以上あり、このような大きな段差を有する凹凸に適用するCMP研磨方法は、従来知られていなかった。
また、初期の膜厚も1000nm(1μm)以上、通常2000nm(2μm)以上あり、このような多量の研磨を行うCMP研磨方法は、従来知られていなかった。
また、初期の膜厚も1000nm(1μm)以上、通常2000nm(2μm)以上あり、このような多量の研磨を行うCMP研磨方法は、従来知られていなかった。
本発明は、前述した課題に鑑み、MEMS用の基板であっても、高研磨速度で平坦化可能な基板の研磨方法を、提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1)少なくとも1μm以上の膜厚と、少なくとも1μm以上の初期段差を有する酸化ケイ素膜を形成した基板を、研磨定盤の研磨布に押し当て加圧し、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含有してなる研磨液を、酸化ケイ素膜と研磨布との間に供給しながら、基板の酸化ケイ素膜と研磨布とを相対的に動かして、酸化ケイ素膜を研磨する基板の研磨方法。
(2)項(1)において、押し当て加圧が、研磨荷重として25kPa以上である基板の研磨方法。
(3)項(1)又は(2)において、研磨が、研磨後の酸化ケイ素膜の残段差を、150nm以下になるまで行われる基板の研磨方法。
(1)少なくとも1μm以上の膜厚と、少なくとも1μm以上の初期段差を有する酸化ケイ素膜を形成した基板を、研磨定盤の研磨布に押し当て加圧し、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含有してなる研磨液を、酸化ケイ素膜と研磨布との間に供給しながら、基板の酸化ケイ素膜と研磨布とを相対的に動かして、酸化ケイ素膜を研磨する基板の研磨方法。
(2)項(1)において、押し当て加圧が、研磨荷重として25kPa以上である基板の研磨方法。
(3)項(1)又は(2)において、研磨が、研磨後の酸化ケイ素膜の残段差を、150nm以下になるまで行われる基板の研磨方法。
本発明における基板の研磨方法は、これを適用することで、MEMSにおいて形成された酸化ケイ素膜を、高研磨速度で凹凸を平坦化することができる。
(酸化セリウム粒子)
酸化セリウム粒子は、酸化セリウムからなり、粒子状を有するものであればどのようなものでもよい。酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定するものではないが、従来公知の酸化セリウム粒子を広く一般的に使用することができる。
酸化セリウム粒子の製造方法としては、例えば、焼成法、過酸化水素等による酸化法等が挙げられる。上記焼成時の温度は、350〜900℃が好ましい。
製造された酸化セリウム粒子が凝集している場合は、凝集した粒子を機械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法としては、例えば、ジェットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェットミルとしては、例えば、「化学工学論文集」、第6巻第5号、(1980)、527〜532頁に説明されている方法を使用することができる。
酸化セリウム粒子は、酸化セリウムからなり、粒子状を有するものであればどのようなものでもよい。酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定するものではないが、従来公知の酸化セリウム粒子を広く一般的に使用することができる。
酸化セリウム粒子の製造方法としては、例えば、焼成法、過酸化水素等による酸化法等が挙げられる。上記焼成時の温度は、350〜900℃が好ましい。
製造された酸化セリウム粒子が凝集している場合は、凝集した粒子を機械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法としては、例えば、ジェットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェットミルとしては、例えば、「化学工学論文集」、第6巻第5号、(1980)、527〜532頁に説明されている方法を使用することができる。
砥粒として使用する酸化セリウムは、結晶粒界を有する多結晶酸化セリウムを含むことが好ましい。結晶粒界を有する多結晶酸化セリウム粒子は、研磨中に細かくなると同時に、新面(活性面)が次々と現れるため、酸化ケイ素膜に対する高い研磨速度を高度に維持できる。このような酸化セリウム粒子は、例えば再公表特許WO99/31195号パンフレットに記載されている。
酸化セリウム粒子の平均粒径は特に制限はないが、一般的に平均粒径が小さいほど研磨速度が低下する傾向があり、平均粒径が大きいほど研磨傷が発生し易くなる傾向がある。研磨速度を更に向上させる観点から、平均粒径は0.05μm以上が好ましく、0.07μm以上がより好ましい。また、研磨傷の発生を更に抑制する観点から、平均粒径は1μm以下が好ましく、0.4μm以下がより好ましい。
尚、本明細書にて述べる酸化セリウム粒子の平均粒径は、酸化セリウム粒子を含むCMP研磨液を測定対象として、レーザー回折散乱式粒度分布計によって測定される、体積分布の平均値をいう。
測定対象は、CMP研磨液を一液で保存する場合は、最終的なCMP研磨液であり、二液で保存する場合は、混合前における酸化セリウム粒子を含有するスラリーである。
測定対象は、CMP研磨液を一液で保存する場合は、最終的なCMP研磨液であり、二液で保存する場合は、混合前における酸化セリウム粒子を含有するスラリーである。
酸化セリウム粒子の平均粒径は、具体的には、測定対象のCMP研磨液又はスラリーを、測定に適した濃度に希釈して測定サンプルとし、この測定サンプルをレーザー回折散乱式粒度分布計に投入することで測定できる。
酸化セリウム粒子の平均粒径は、より具体的には、株式会社堀場製作所製の商品名:LA−920(光源:He−Neレーザー及びWレーザー)を用いて以下のようにして測定することができる。
先ず、He−Neレーザーに対する測定時透過率(H)が60〜70%になるように、測定対象のCMP研磨液又はスラリーを、測定に適した濃度に希釈して測定サンプルを得る。そして、この測定サンプルをLA−920(株式会社堀場製作所製、商品名)に投入し、その際に得られた算術平均径(meanサイズ)として平均粒径が得られる。
酸化セリウム粒子の平均粒径は、より具体的には、株式会社堀場製作所製の商品名:LA−920(光源:He−Neレーザー及びWレーザー)を用いて以下のようにして測定することができる。
先ず、He−Neレーザーに対する測定時透過率(H)が60〜70%になるように、測定対象のCMP研磨液又はスラリーを、測定に適した濃度に希釈して測定サンプルを得る。そして、この測定サンプルをLA−920(株式会社堀場製作所製、商品名)に投入し、その際に得られた算術平均径(meanサイズ)として平均粒径が得られる。
CMP研磨液における酸化セリウム粒子の含有量は、特に制限されるものではないが、酸化セリウム粒子の含有量の下限は、更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP研磨液全質量基準で0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましい。酸化セリウム粒子の含有量の上限は、粒子の分散性を向上させ、研磨傷を更に低減する観点から、CMP研磨液全質量基準で20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
(添加剤:アニオン性高分子化合物又はその塩)
CMP研磨液には、添加剤を含有させることができる。添加剤は、凹凸を有する被研磨面を研磨する際に、被研磨面に吸着して保護膜を形成し、研磨パッドが接触しない凹部において研磨が進行することを抑制し、凸部を優先的に研磨することに好適な化合物である。CMP研磨液に好適に用いられる添加剤は、アニオン性置換基を有するビニル化合物を単量体成分として含む組成物を、重合させて得られるアニオン性高分子化合物又はその塩である。
CMP研磨液には、添加剤を含有させることができる。添加剤は、凹凸を有する被研磨面を研磨する際に、被研磨面に吸着して保護膜を形成し、研磨パッドが接触しない凹部において研磨が進行することを抑制し、凸部を優先的に研磨することに好適な化合物である。CMP研磨液に好適に用いられる添加剤は、アニオン性置換基を有するビニル化合物を単量体成分として含む組成物を、重合させて得られるアニオン性高分子化合物又はその塩である。
アニオン性置換基を有するビニル化合物のアニオン性置換基としては、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等が挙げられる。アニオン性置換基を有するビニル化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。アニオン性高分子化合物又はその塩としては、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも一種を単量体成分として含む組成物を重合して得られる重合体又はその塩が好ましい。
添加剤の重量平均分子量は、100〜150000が好ましく、1000〜20000がより好ましい。尚、添加剤の重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー:Gel Permeation Chromatography)で測定し、標準ポリオキシエチレン換算した値であり、具体的には、下記の条件にて測定することができる。
(測定条件)
・試料:10μL
・標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(重量平均分子量:190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
・検出器:株式会社日立製作所社製、RI−モニター、商品名「L−3000」
・インテグレーター:株式会社日立製作所社製、GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
・ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
・デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
・カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・測定温度:23℃
・流速:1.75mL/分
・測定時間:45分
・試料:10μL
・標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(重量平均分子量:190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
・検出器:株式会社日立製作所社製、RI−モニター、商品名「L−3000」
・インテグレーター:株式会社日立製作所社製、GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
・ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
・デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
・カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・測定温度:23℃
・流速:1.75mL/分
・測定時間:45分
添加剤の含有量の下限は、平坦化特性を更に向上させる観点から、CMP研磨液全質量基準で0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.08質量%以上が特に好ましい。添加剤の含有量の上限は、研磨速度を更に向上させると共に砥粒の凝集の発生を抑制する観点から、2.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。
添加剤の含有量は、CMP研磨液中の砥粒の分散性の向上及び沈降防止、並びに優れた平坦性を維持する観点から、酸化セリウム粒子100質量部に対して、10〜1000質量部が好ましく、20〜200質量部がより好ましい。
(水)
CMP研磨液の媒体である水としては、特に制限されないが、脱イオン水、イオン交換水、超純水等が好ましい。CMP研磨液における水の含有量は、上記含有成分の含有量の残部でよく、CMP研磨液中に含有されていれば特に限定されない。尚、CMP研磨液は、必要に応じて水以外の溶媒、例えばエタノール、酢酸、アセトン等の極性溶媒等を更に含有してもよい。
CMP研磨液の媒体である水としては、特に制限されないが、脱イオン水、イオン交換水、超純水等が好ましい。CMP研磨液における水の含有量は、上記含有成分の含有量の残部でよく、CMP研磨液中に含有されていれば特に限定されない。尚、CMP研磨液は、必要に応じて水以外の溶媒、例えばエタノール、酢酸、アセトン等の極性溶媒等を更に含有してもよい。
(分散剤)
CMP研磨液には、酸化セリウム粒子を水に分散させるために分散剤を添加する。分散剤としては、水溶性ノニオン性分散剤、水溶性カチオン性分散剤、水溶性両性分散剤等の公知の分散剤を使用することができる。
また、分散剤としては、前述した添加剤であるアニオン性高分子化合物と同じ化合物を好適に使用することができる。分散剤としてアニオン性高分子化合物を用いる場合には、CMP研磨液全体におけるアニオン性高分子化合物の含有量を、前述した添加剤の含有量の範囲内とすることや、他の含有成分を混合する前に、他の含有成分に影響を与えない程度に少量のアニオン性高分子化合物を酸化セリウム粒子と予め混合することが好ましい。
CMP研磨液には、酸化セリウム粒子を水に分散させるために分散剤を添加する。分散剤としては、水溶性ノニオン性分散剤、水溶性カチオン性分散剤、水溶性両性分散剤等の公知の分散剤を使用することができる。
また、分散剤としては、前述した添加剤であるアニオン性高分子化合物と同じ化合物を好適に使用することができる。分散剤としてアニオン性高分子化合物を用いる場合には、CMP研磨液全体におけるアニオン性高分子化合物の含有量を、前述した添加剤の含有量の範囲内とすることや、他の含有成分を混合する前に、他の含有成分に影響を与えない程度に少量のアニオン性高分子化合物を酸化セリウム粒子と予め混合することが好ましい。
分散剤の含有量は、砥粒として用いる酸化セリウム粒子100質量部に対して0.1〜5.0質量部が好ましく、0.1〜2.0質量部がより好ましい。分散剤の含有量が0.1質量部以上であると、砥粒の安定性を向上させることが可能であり、5.0質量部以下であると、砥粒の凝集を抑制することが可能である。
分散剤の重量平均分子量は、100〜150000が好ましく、1000〜20000がより好ましい。尚、分散剤の重量平均分子量は、先に添加剤の重量平均分子量にて述べたGPCで測定し、標準ポリオキシエチレン換算した値である。
(その他の成分)
CMP研磨液は、上記成分の他に、pH調整剤、着色剤等のように一般にCMP研磨液に使用される材料を、CMP研磨液の作用効果を損なわない範囲で含有してもよい。pH調整剤としては、硝酸、硫酸、酢酸等の酸成分、又は、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ成分が挙げられる。
CMP研磨液は、上記成分の他に、pH調整剤、着色剤等のように一般にCMP研磨液に使用される材料を、CMP研磨液の作用効果を損なわない範囲で含有してもよい。pH調整剤としては、硝酸、硫酸、酢酸等の酸成分、又は、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ成分が挙げられる。
(CMP研磨液の特性)
CMP研磨液のpHは、CMP研磨液の保存安定性を向上させ研磨傷の発生を更に抑制する観点から、3〜10の範囲が好ましい。CMP研磨液のpHは、上記pH調整剤により調整可能である。
CMP研磨液のpHは、CMP研磨液の保存安定性を向上させ研磨傷の発生を更に抑制する観点から、3〜10の範囲が好ましい。CMP研磨液のpHは、上記pH調整剤により調整可能である。
CMP研磨液のpHは、pHメータ(例えば、東亜ディーケーケー株式会社製、商品名「PHL−40」)で測定することができる。より具体的には、pHは標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃))を用いて、2点校正した後、電極を研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値をpHの値として測定することができる。
CMP研磨液の粘度は特に制限されるものではないが、CMP研磨液の保存安定性を向上させる観点から、0.5〜5mPa・sが好ましい。CMP研磨液の粘度は、例えばウベローデ粘度計により測定することができる。尚、二液式CMP研磨液の場合には、優れた保存安定性を得る観点から、酸化セリウムを含有するスラリーの粘度が、0.5〜5mPa・sであることが好ましい。
CMP研磨液は、必要な原料を全て含む一液式で保存してもよく、含有成分を二液に分け、使用時に両液を混合してCMP研磨液を得る二液式で保存してもよい。
一液式の実施形態に係るCMP研磨液は、例えば、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含むスラリーと、添加剤、その他成分等を混合したCMP研磨液である。
二液式の実施形態に係るCMP研磨液は、例えば、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含むスラリー(第1の液、以下「酸化セリウムスラリー」という)と、添加剤及び水を含む添加液(第2の液)との二液に分けられる。
一液式の実施形態に係るCMP研磨液は、例えば、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含むスラリーと、添加剤、その他成分等を混合したCMP研磨液である。
二液式の実施形態に係るCMP研磨液は、例えば、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含むスラリー(第1の液、以下「酸化セリウムスラリー」という)と、添加剤及び水を含む添加液(第2の液)との二液に分けられる。
酸化セリウムスラリーと添加液とに分けた二液式としてCMP研磨液を保存する場合、これら二液の配合を任意に変えることにより、平坦化特性及び研磨速度を調整することができる。二液式の場合、酸化セリウムスラリーの配管とは別の配管で添加液を送液し、供給配管出口の直前でスラリーの配管と添加液の配管とを合流させて両液を混合しCMP研磨液を得た後に、CMP研磨液を研磨定盤上に供給する方法や、研磨直前に酸化セリウムスラリーと添加液とを混合する方法がとられる。
(研磨方法及びMEMSの製造方法)
本発明に係る基板の研磨方法は、上記CMP研磨液を用いて、基板に形成された被研磨膜を研磨する。MEMSの製造は、上記CMP研磨液を用いて基板に形成された被研磨膜を研磨する工程を備える。被研磨膜は、無機絶縁膜である酸化ケイ素膜である。
本発明に係る基板の研磨方法は、上記CMP研磨液を用いて、基板に形成された被研磨膜を研磨する。MEMSの製造は、上記CMP研磨液を用いて基板に形成された被研磨膜を研磨する工程を備える。被研磨膜は、無機絶縁膜である酸化ケイ素膜である。
以下、図1を参照しながら、上記CMP研磨液を用いてMEMS構造を形成する研磨方法及びMEMSの製造方法について具体的に説明する。
図1は、被研磨膜が研磨されたMEMS基板を示す模式断面図による工程図である。図1(a)は、研磨前のMEMS基板を示す模式断面図である。図1(b)は研磨工程中の基板を、図1(c)は研磨後を示す断面図である。
図1に示すように、MEMS構造を形成する過程では、MEMS基板1上に成膜した酸化ケイ素膜(無機絶縁膜)3の段差を解消するため、部分的に突出した不要な箇所をCMPによって優先的に除去する。尚、表面が平坦化した時点で適切に研磨を停止させるため、酸化ケイ素膜3の下には、研磨速度の遅い窒化ケイ素膜2(ストッパ膜)を予め形成しておくことが好ましい。研磨工程を経ることによって酸化ケイ素膜3の段差が解消され、酸化ケイ素の埋め込み部分4を有するMEMS構造が形成される。
酸化ケイ素膜3を研磨するには、酸化ケイ素膜3の被研磨面と研磨布とが当接するように、研磨布上にMEMS基板1を配置し、研磨布によって酸化ケイ素膜3の被研磨面を研磨する。より具体的には、酸化ケイ素膜3の被研磨面を研磨定盤の研磨布に押圧した状態で、被研磨面と研磨布との間に研磨液を供給しながら、基板と研磨布を相対的に動かすことによって酸化ケイ素膜3を研磨する。
前述してきたCMP研磨液は、良好な研磨速度と、凹凸を有する被研磨面を平坦性よく研磨することができる。
前述してきたCMP研磨液は、良好な研磨速度と、凹凸を有する被研磨面を平坦性よく研磨することができる。
研磨に用いる研磨装置としては、例えば、基板を保持するホルダーと、研磨布が貼り付けられる研磨定盤と、研磨布上に研磨液を供給する手段とを備える装置が好適である。
研磨装置としては、例えば、株式会社荏原製作所製の研磨装置(商品名:EPO−111)、AMAT社製の研磨装置(商品名:Mirra3400)等が挙げられる。
研磨装置としては、例えば、株式会社荏原製作所製の研磨装置(商品名:EPO−111)、AMAT社製の研磨装置(商品名:Mirra3400)等が挙げられる。
研磨布としては、特に制限はなく、例えば、研磨パッド、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等を使用することができる。また、研磨布は、研磨液が溜まるような溝加工が施されたものが好ましい。また、研磨布は、CMP研磨液の表面張力が、研磨布表面の臨界表面張力より、小さくなるようなものが好ましい。これらの研磨布を用いることにより、CMP研磨液が研磨布上で均一に分散することができる。
研磨条件としては、特に制限はないが、基板が飛び出さないようにする見地から、研磨定盤の回転速度が、200rpm以下であることが好ましい。また、研磨中は、ポンプ等によって研磨布に研磨液を連続的に供給することが好ましい。研磨液の供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われるようにすることが好ましい。具体的には、研磨布の面積1cm2当たり、0.005〜0.40ml/min供給されることが好ましい。
基板にかける圧力(研磨荷重)は、研磨速度の観点から25kPa以上加圧することが望ましく、25〜50kPaに加圧することがより望ましい。研磨荷重が25kPa未満では研磨速度が徐々に低下し、50kPaより大きいと膜剥れを生じる可能性がある。また、研磨傷の観点において本発明の研磨液では研磨荷重によらず研磨傷数を一定にできる。
基板は、研磨終了後、流水中で基板を充分に洗浄し、更にスピンドライヤ等を用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。このような処理により、基板表面の凹凸を解消し、基板全面にわたって平滑な面を得ることができる。また、膜の形成及びこれを研磨する工程を所定の回数繰り返すことによって、所望の層数を有する基板を製造することができる。
本発明の基板の研磨方法は、MEMS基板に形成された酸化ケイ素膜だけでなく、半導体装置を含む他の電子部品の製造にも適用することができる。
例えば、酸化ケイ素膜を有することを前提とし、他に、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素膜、ガラス、窒化ケイ素等の無機絶縁膜、ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する膜、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザー単結晶、青色レーザーLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶等の研磨工程で適用することができる。更に、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の研磨にも適用することができる。
例えば、酸化ケイ素膜を有することを前提とし、他に、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素膜、ガラス、窒化ケイ素等の無機絶縁膜、ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する膜、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザー単結晶、青色レーザーLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶等の研磨工程で適用することができる。更に、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の研磨にも適用することができる。
以下、実施例により本発明を説明する。尚、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1、2、参考例1、2>
(CMP研磨液の調製)
下記表1、2に示すように、平均粒径が0.18μm又は0.20μmの酸化セリウム粒子を、分散剤を使用して水に分散させ、分散液を得た。尚、表中に記載される分散剤の種類Aは、アクリル酸とアクリルアミドとを共重合して得られた、重量平均分子量10000のポリアクリル酸アンモニウム塩を示す。
得られた分散液に表1、2に示す添加剤の水溶液を添加し、表1、2に示す配合量で各成分を含有するCMP研磨液を得た。尚、表中に記載される添加剤の種類Bは、2,2’−アゾビスイソブチロニトルを開始剤にアクリルモノマーを重合して得られた重量平均分子量4000のポリアクリル酸アンモニウム塩を示し、分散剤の配合量は、添加剤の配合量に影響を与えない程度の少量とした。
また、シリカスラリは市販のものを使用した。
尚、上記A、Bの重量平均分子量は、以下の条件にて求めた。
(CMP研磨液の調製)
下記表1、2に示すように、平均粒径が0.18μm又は0.20μmの酸化セリウム粒子を、分散剤を使用して水に分散させ、分散液を得た。尚、表中に記載される分散剤の種類Aは、アクリル酸とアクリルアミドとを共重合して得られた、重量平均分子量10000のポリアクリル酸アンモニウム塩を示す。
得られた分散液に表1、2に示す添加剤の水溶液を添加し、表1、2に示す配合量で各成分を含有するCMP研磨液を得た。尚、表中に記載される添加剤の種類Bは、2,2’−アゾビスイソブチロニトルを開始剤にアクリルモノマーを重合して得られた重量平均分子量4000のポリアクリル酸アンモニウム塩を示し、分散剤の配合量は、添加剤の配合量に影響を与えない程度の少量とした。
また、シリカスラリは市販のものを使用した。
尚、上記A、Bの重量平均分子量は、以下の条件にて求めた。
(条件)
・試料:10μL
・標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(重量平均分子量:190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
・検出器:株式会社日立製作所社製、RI−モニター、商品名「L−3000」
・インテグレーター:株式会社日立製作所社製、GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
・ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
・デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
・カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・測定温度:23℃
・流速:1.75mL/分
・測定時間:45分
・試料:10μL
・標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(重量平均分子量:190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
・検出器:株式会社日立製作所社製、RI−モニター、商品名「L−3000」
・インテグレーター:株式会社日立製作所社製、GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
・ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
・デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
・カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・測定温度:23℃
・流速:1.75mL/分
・測定時間:45分
pHメータ(東亜ディーケーケー株式会社製、商品名「PHL−40」)を用いて、各CMP研磨液のpHを測定した。標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃))を用いて2点校正した後、電極をCMP研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値をpHとした。
(ベアウエハ及びパターンウエハの準備)
直径:200mmのシリコン(Si)基板上に、プラズマ−CVD法で厚さ:1000nmの酸化ケイ素(SiO2)被膜を成膜して、被研磨膜として平坦な酸化ケイ素膜を有するベアウエハを得た。同様に厚さ:200nmの窒化ケイ素(Si2N3)被膜を成膜して、被研磨膜として平坦な窒化ケイ素膜を有するベアウエハを得た。
直径:200mmのシリコン(Si)基板上に、プラズマ−CVD法で厚さ:1000nmの酸化ケイ素(SiO2)被膜を成膜して、被研磨膜として平坦な酸化ケイ素膜を有するベアウエハを得た。同様に厚さ:200nmの窒化ケイ素(Si2N3)被膜を成膜して、被研磨膜として平坦な窒化ケイ素膜を有するベアウエハを得た。
また、被研磨膜として凹凸のある酸化ケイ素膜を有するパターンウエハを用意した。このパターンウエハは、図2の模式図に示すように、直径200mmのシリコン基板5上の一部に、アルミニウム膜6及び窒化チタン(TiN)膜7を形成させ、窒化チタン膜7の無い部分を、2450nmエッチングして凹部を作製し、次いで、プラズマ−CVD法で4000nmの酸化ケイ素膜8を成膜して得られたものである。このパターンウエハは、3mm×6mmのパターン疎部を含むものであり、その部分の初期段差は2200nmであった。図2は3mm×6mmのパターン疎部の断面模式図であり、即ち、図2において、aは2450nm、bは4000nm、cは2200nm、d及びeは3mmである。
上記CMP研磨液を用いて、ベアウエハ及びパターンウエハの酸化ケイ素膜をそれぞれ研磨した。また、研磨したウエハを用いて、研磨傷の数、研磨速度及び研磨後の残段差を下記の条件で測定した。尚、実施例1〜3、比較例1、2、参考例1、2における基板の研磨及び各測定は、同日に行った。
研磨装置(株式会社荏原製作所製研磨装置:商品名「EPO111」)を用いて各ウエハを以下のように研磨した。
先ず、基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに、上記ベアウエハ又はパターンウエハをセットした。次に、上記研磨装置の直径600mmの研磨定盤に、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド(溝形状:パーフォレートタイプ、Rohm and Haas社製、商品名「IC1000」)を貼り付けた。更に、被研磨膜が研磨パッドと対向するように上記ホルダーを設置した。加工荷重は34.3kPaに設定した。
先ず、基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに、上記ベアウエハ又はパターンウエハをセットした。次に、上記研磨装置の直径600mmの研磨定盤に、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド(溝形状:パーフォレートタイプ、Rohm and Haas社製、商品名「IC1000」)を貼り付けた。更に、被研磨膜が研磨パッドと対向するように上記ホルダーを設置した。加工荷重は34.3kPaに設定した。
CMP研磨液を研磨定盤上に200ml/分の速度で滴下しながら、研磨定盤と、ベアウエハ又はパターンウエハとを、それぞれ50rpmで1分間回転させ、研磨パッドにより被研磨膜を研磨した。研磨後のウエハを純水で良く洗浄後、乾燥した。
(研磨傷数の測定)
研磨終了後のベアウエハについて、AMAT社製、商品名:Complusを用いて、検出異物サイズを0.2μmに設定して異物を検出した。検出される異物には、傷以外の付着物が含まれるため、SEMで各異物を観察し、凹みを研磨傷と判断し、研磨傷数をカウントした。
尚、測定には、死角面積3000mm2の直径200mmベアウエハを使用した。研磨傷数の測定結果を、以下の表1、2に示す。
研磨終了後のベアウエハについて、AMAT社製、商品名:Complusを用いて、検出異物サイズを0.2μmに設定して異物を検出した。検出される異物には、傷以外の付着物が含まれるため、SEMで各異物を観察し、凹みを研磨傷と判断し、研磨傷数をカウントした。
尚、測定には、死角面積3000mm2の直径200mmベアウエハを使用した。研磨傷数の測定結果を、以下の表1、2に示す。
(研磨速度の測定)
大日本スクリーン製造株式会社製の商品名「RE−3000」を用いて、各ウエハにおける酸化ケイ素膜の研磨前後の膜厚を測定し、1分当たりの研磨速度を算出した。研磨速度の測定結果を、上記表1、2に示す。
大日本スクリーン製造株式会社製の商品名「RE−3000」を用いて、各ウエハにおける酸化ケイ素膜の研磨前後の膜厚を測定し、1分当たりの研磨速度を算出した。研磨速度の測定結果を、上記表1、2に示す。
(平坦性の評価:研磨後残段差の測定)
パターンウエハ研磨後、3mm×6mmのパターン疎部の部分で、研磨後に残った段差(研磨後残段差)を測定した。結果を、上記表1、2に示す。
パターンウエハ研磨後、3mm×6mmのパターン疎部の部分で、研磨後に残った段差(研磨後残段差)を測定した。結果を、上記表1、2に示す。
上記表1、2に示されるように、実施例1〜3のCMP研磨液では、いずれも研磨速度が速い上、研磨後の表面の平坦性や研磨傷数は比較例1、2と同等又は優れていることが確認された。
1…MEMS基板、2…窒化ケイ素膜、3…酸化ケイ素膜、4…埋め込み部分、5…シリコン基板、6…アルミニウム膜、7…窒化チタン膜、8…酸化ケイ素膜
Claims (3)
- 少なくとも1μm以上の膜厚と、少なくとも1μm以上の初期段差を有する酸化ケイ素膜を形成した基板を、研磨定盤の研磨布に押し当て加圧し、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含有してなる研磨液を、酸化ケイ素膜と研磨布との間に供給しながら、基板の酸化ケイ素膜と研磨布とを相対的に動かして、酸化ケイ素膜を研磨する基板の研磨方法。
- 請求項1において、押し当て加圧が、研磨荷重として25kPa以上である基板の研磨方法。
- 請求項1又は2において、研磨が、研磨後の酸化ケイ素膜の残段差を、150nm以下になるまで行われる基板の研磨方法。
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JP2010003861A JP2011146423A (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 基板の研磨方法 |
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JP7462707B2 (ja) | 2021-07-22 | 2024-04-05 | エスケー エンパルス カンパニー リミテッド | 半導体工程用研磨組成物および研磨組成物を適用した半導体素子の製造方法 |
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2010
- 2010-01-12 JP JP2010003861A patent/JP2011146423A/ja active Pending
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