JP2011145775A - 中央制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】当直長が運転員の対応状況を容易かつ迅速に把握する。
【解決手段】主盤において原子力発電所の各機器の操作や監視が行われると、これらの操作・監視に対応した系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報が生成される(S10)。制御装置は、主盤において生成された系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報のそれぞれを取得する(S20)。制御装置では、運転指令卓において上記情報の表示要求があるか否かを判断し、表示要求があると判断した場合には主盤において運転員により行われた現在および過去の機器の操作・監視に関する情報、例えば系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報を、運転指令卓の表示部の画面に表示させる(S30,S40,S50)。
【選択図】図4
【解決手段】主盤において原子力発電所の各機器の操作や監視が行われると、これらの操作・監視に対応した系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報が生成される(S10)。制御装置は、主盤において生成された系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報のそれぞれを取得する(S20)。制御装置では、運転指令卓において上記情報の表示要求があるか否かを判断し、表示要求があると判断した場合には主盤において運転員により行われた現在および過去の機器の操作・監視に関する情報、例えば系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報を、運転指令卓の表示部の画面に表示させる(S30,S40,S50)。
【選択図】図4
Description
本発明は、中央制御装置に関する。詳しくは、主盤により原子力発電所の各機器の操作・監視が行われたとき、主盤で行われた操作・監視に関する情報を運転指令卓に設けられた表示部の画面に表示させるものである。
原子力発電所においては、原子炉設備系やタービン電気設備系等の各種機器の操作・監視を中央制御盤により集中的に行っている。この中央制御装置は、運転員により原子力発電所の各設備の系統を操作・監視するための主盤と、運転責任者(当直長)が主盤での運転員の操作等を把握して指令を出すための運転指令卓とから構成されている。従来の中央制御装置においては、運転員は、主盤に設けられた多数の操作スイッチや計測器、表示ランプを目的に応じて移動しながら操作し、当直長は、計測器、表示ランプおよび警報表示器等の操作監視盤からのプラント状況により対応状況を判断したり、運転員の報告および操作状況(操作位置)等から対応状況を判断することで、主盤の運転員に対して操作指揮を行っていた。
ところが、近年の原子力発電所では、多数の操作スイッチ、計測器や表示ランプ等による従来の操作・監視方式に代わって、タッチパネル機能を備えた表示装置と計算機とから構成された中央制御盤が広く採用されている。この中央制御盤の採用により、タッチパネル画面上で原子力発電所の全ての機器の監視と操作ができ、運転員の機器の操作・監視における負担軽減を図ることができると共に、操作性の向上も図ることができるようになっている。
例えば、特許文献1には、プラントを構成する系統のシーケンス制御を監視する場合に、シーケンス制御を開始させるシーケンス制御対応に設けられたマスタースイッチが投入されたとき当該シーケンス制御の対象となる系統図を表示画面に表示させる中央制御盤が開示されている。また、特許文献2には、プラントにおける監視・操作対象を更新自在に画像表示すると共に、表示画像を指接触することで、監視情報の表示、或いは操作信号を出力するタッチ機能付きCRTを備えたCRT表示システムが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1および2に開示される中央制御盤等によれば、運転員の負担軽減や操作性の向上を図ることができるものの、その一方で、当直長が主盤の運転員に対して指揮を行う際の情報を取得することが困難であり、この点において検討、対策が十分に進んでいないという問題があった。
すなわち、従来の中央制御盤では、運転員は操作監視盤の配置に応じて目的の系統および機器毎に操作・監視する場所(操作位置)を変更するので、当直長は運転員の操作位置およびプラント状況から運転員の対応状況を推測することにより主盤の運転員に対して操作指揮を行うことができた。
ところが、近年の中央制御盤では、上述したように、タッチパネル機能を有した表示装置による操作監視方式を採用したことにより、運転員は表示装置の画面を切り替えることで、目的の系統および機器を選択し、操作を行えるようになり、運転員は操作場所を変更する必要がなくなった。これにより、当直長は、運転員の操作状況(操作位置)からの対応状況の把握が困難になってしまうという問題が発生した。特に、対応状況の確認が重要である、トラブル対応操作時においては、操作が輻輳し、運転員からの詳細な操作報告、当直長からの頻繁な状況報告の要求は難しく、操作指揮に必要な対応状況把握のための改善が求められている。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、当直長が運転員の対応状況を容易かつ迅速に把握することが可能な中央制御装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、原力発電所の各系統における機器の操作および/または監視を行うための主盤と、表示部を有して主盤において行われた機器の操作および/または監視に基づいて所定の運転指令を行うための運転指令卓と、主盤および運転指令卓の動作を制御する制御装置とを備え、制御装置は、主盤により原子力発電所の各機器の操作および/または監視が行われたとき、主盤で行われた操作および/または監視に関する情報を運転指令卓に設けられた表示部の画面に表示させるものである。
本発明においては、運転員により主盤から原子力発電所の各機器の操作や監視が行われる。主盤において原子力発電所の各機器の操作や監視が行われると、これらの操作・監視に対応した情報が制御装置に供給される。制御装置では、主盤から供給された操作・監視に対応した情報に基づいて、運転指令卓に設けられた表示部の画面に主盤で行われた操作および/または監視に関する情報を表示させる。
本発明によれば、主盤で行われた監視・操作に関する情報が運転指令卓の表示部の画面上に表示されるので、運転指令卓の当直長は、主盤に配備された運転員の行動(状況)を容易かつ確実に把握することができる。これにより、運転員に対する対応状況の報告要求を頻繁に行う必要がなくなり、運転員および当直長の負担軽減を図ることができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。
[中央制御盤の構成例]
まず、本発明に係る中央制御装置CCの構成について説明する。図1に示すように、中央制御装置CCは、主盤10と大型表示盤20と運転指令卓30とを備えており、主盤10側で運転員により行われた操作・監視に関する情報を、運転指令卓30の表示画面に連動させて表示させることにより、運転指令卓30の当直長が容易に主盤10の運転員の操作・監視状況を把握することを可能としたものである。
まず、本発明に係る中央制御装置CCの構成について説明する。図1に示すように、中央制御装置CCは、主盤10と大型表示盤20と運転指令卓30とを備えており、主盤10側で運転員により行われた操作・監視に関する情報を、運転指令卓30の表示画面に連動させて表示させることにより、運転指令卓30の当直長が容易に主盤10の運転員の操作・監視状況を把握することを可能としたものである。
主盤10は、原子力発電所における各系統の機器を運転員が操作・監視するための装置であり、略扇状に延びる筐体10aと、筐体10aの表面に設けられた原子炉系設備やタービン電気設備等を操作・監視するための複数の操作表示部100(100A〜100F)とから構成されている。本例では、図1に示すように、原子炉系設備を操作・監視するための操作表示部側に原子炉設備運転員が配備され、タービン電気設備系を操作・監視するための操作表示部側にタービン設備運転員が配備される。
大型表示盤20は、主盤10の前方に設置された大型の表示装置から構成され、原子力発電所の主要系統や主要パラメータ、主要機器の状態を画面上に表示することで、原子力発電所全体の状況把握の容易化、運転員全体による情報の共有化を図るものである。大型表示盤20としては、例えば、原子力発電所の主要系統や主要機器の状態を表示する固定表示部と、運転支援情報等を自動表示する可変表示部とから構成することができる。
運転指令卓30は、大型表示盤20および主盤10の全体を見渡せるように大型表示盤20および主盤10の後方に設置されており、当直長が主盤10の運転員に対して操作・監視を指示するための操作表示部300を有している。この操作表示部300には、主盤10で運転員が操作・監視した機器に関する情報が連動して表示され、当直長が容易に運転員の状況を把握できるようになっている。
[中央制御盤のブロック構成例]
次に、上述した中央制御装置CCのブロック構成について説明する。中央制御装置CCは、図2に示すように、上述した主盤10、大型表示盤20および運転指令卓30に加えて、制御装置40と記憶装置50とコントローラ60とを備えている。
次に、上述した中央制御装置CCのブロック構成について説明する。中央制御装置CCは、図2に示すように、上述した主盤10、大型表示盤20および運転指令卓30に加えて、制御装置40と記憶装置50とコントローラ60とを備えている。
主盤10は、複数の操作表示部100A〜100Fを有しており、それぞれが制御装置40に接続されている。操作表示部100A〜100Fのそれぞれは、例えば、タッチパネル機能を有する操作部と液晶パネル等の表示部とが一体に組み合わされたものであり、原子炉系設備の系統図や運転状態等を表示すると共に、運転員により押下された画面上の位置情報に基づく操作信号を生成して制御装置40に供給する。液晶パネル以外にも、有機EL(electroluminescence)パネルやCRTを採用しても良いし、表示部とこれに対応する操作部とを別々に構成しても良い。また、操作表示部100A〜100Fのタッチパネルによる操作部の他に、例えばキーボートやボタン等の操作部を設けても良い。
また、複数の操作表示部100A〜100Fのそれぞれは、原子炉系設備を操作・監視するための操作表示部と、タービン電気設備系を操作・監視するための操作表示部と、安全系を操作・監視するための操作表示部とに分けられている。そして、各操作表示部100A〜100Fのそれぞれには、何れの設備系に属するかを示す系情報が割り当てられている。例えば、操作表示部100A,100Bが原子炉系設備に属する場合には操作表示部100A,100Bに「系情報SNR」が割り当てられ、操作表示部100C,100Dがタービン電気設備系に属する場合には操作表示部100C,100Dに「系情報STB」が割り当てられる。
また、複数の操作表示部100A〜100Fのそれぞれには、運転員がどの位置に設置された操作表示部100を操作しているかを特定するための識別番号情報が割り当てられている。例えば、図1に示すように、操作表示部100Aには「識別番号情報N1」が割り当てられ、操作表示部100Bには「識別番号情報N2」が割り当てられ、操作表示部100Fには「識別番号情報N6」が割り当てられる。
また、主盤10を構成する複数の操作表示部100A〜100Fのそれぞれは、運転員によりメニュー画面(操作部)において所定の系統が選択操作されたとき、操作表示部100A〜100Fのうち操作・監視が行われている操作表示部100の位置を特定する識別番号情報と、何れの設備系が選択されたかを示す系情報と、選択された設備系の操作・監視対象となっている系統を示す系統情報と、選択された画面がFD(操作)画面またはPFD(監視)画面であるかを示す画面情報とを生成して制御装置40に供給する。
例えば、原子炉系に配備された運転員が、図1に示すように、主盤10の一番左側に配置された操作表示部100Aのメニュー画面(FD画面)で「FW系」のボタンを選択した場合、操作表示部100Aは、一番左側の位置であることを特定する「識別番号情報N1」、原子炉設備を示す「系情報SNR」、FW系統を示す「系統情報CFW」およびFD画面を示す「画面情報IFD」を生成して制御装置40に供給する。
記憶装置50は、制御装置40に接続され、例えば半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等から構成されている。この記憶装置50は、運転員が過去に行った操作・監視に関する、識別番号情報、系情報、系統情報および画面情報のそれぞれを記憶するものである。過去の情報としては、現在の操作・監視よりも1つ前の操作・監視に関する各種情報のみを記憶させても良いし、それよりもさらに過去の複数回分の操作・監視に関する情報を記憶させても良い。これにより、運転員の行動パターンをデータベース化して蓄積することができ、安全管理の向上を図ることができる。
制御装置40は、主盤10、運転指令卓30および記憶装置50等の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)400とROM(Read Only Memory)402とRAM(Random Access Memory)404とを有している。ROM402は、中央制御装置CCを動作させるためのプログラムを保持する。RAM404は、ROM402から読み出したプログラムや操作表示部100A等からの入力情報等の一時的な格納領域として用いられる。CPU400は、ROM402に保持されているプログラムを読み出してプログラムに応じた処理を実行することにより、ユーザの入力操作に応じた中央制御装置CCの動作が行われるように各構成部を制御する。
また、制御装置40は、主盤10から供給された系情報、画面情報、識別番号情報および系統情報に基づいて、各情報に対応した画像信号を生成して運転指令卓30の操作表示部300に供給し、主盤10で行われた操作・監視に関する情報を操作表示部300の画面上に連動して表示させる。さらに、制御装置40は、原子力発電所のタービン設備や原子炉設備、復水器等の機器毎に設けられた系統コントローラから送信される計測データ等を取得し、この取得した計測データ等に基づいて主盤10の操作表示部100A等や運転指令卓30の操作表示部300の画面上に主要パラメータや主要機器の状態を表示させる。
コントローラ60は、大型表示盤20および制御装置40に接続され、原子力発電所のタービン設備や原子炉設備、復水器等の機器毎に設けられた系統コントローラから送信される計測データ等に基づいて、大型表示盤20の画面上に各機器の主要パラメータや主要機器の状態を表示させる。なお、コントローラ60は、制御装置40に組み込んでも良いし、中央制御装置CCの外部に設置しても良い。
[運転指令卓の画面の表示例]
次に、運転員の操作・監視に関する状況情報が表示される運転指令卓30の操作表示部300の画面の一例について説明する。図3に示すように、操作表示部300の画面は2分割表示され、画面の左側には原子炉設備運転員により行われた原子炉設備の操作・監視に関する状況を表示するための原子炉設備用画面300Aが設けられ、画面の右側にはタービン設備運転員により行われたタービン電気設備の操作・監視に関する状況を表示するためのタービン設備用画面300Bが設けられている。
次に、運転員の操作・監視に関する状況情報が表示される運転指令卓30の操作表示部300の画面の一例について説明する。図3に示すように、操作表示部300の画面は2分割表示され、画面の左側には原子炉設備運転員により行われた原子炉設備の操作・監視に関する状況を表示するための原子炉設備用画面300Aが設けられ、画面の右側にはタービン設備運転員により行われたタービン電気設備の操作・監視に関する状況を表示するためのタービン設備用画面300Bが設けられている。
原子炉設備用画面300A内の上段には、運転員が現在、操作・監視している設備に対応した文字(系情報)31Aが表示される。例えば、「原子炉設備−運転員」の文字が表示される。また、系情報31Aの右隣には、運転員が使用している操作表示部100の位置を特定する識別番号情報32Aが表示される。例えば、主盤10の一番左側の操作表示部100Aを運転員が使用している場合には「(1)」が表示される。系情報31Aの下方には、運転員が現在、操作・監視している系統情報33Aが表示される。例えば、運転員が主盤10においてFW(給水系)系の機器を運転操作している場合には「FW系」の文字画像が表示され、PLR(原子炉再循環系)系の機器を監視している場合には「PLR系」の文字が表示される。また、各系統情報33Aの左側には、FD系であるか、PFD系であるかを示すアイコン画像34Aが表示される。例えば、運転員がFD画面を選択したときには緑色(斜線)のアイコン画像が表示され、運転員がPFD画面を選択したときには赤色(網掛け)のアイコン画像が表示される。
現在の操作・監視情報よりも下方には、運転員が過去に操作・監視した系統情報35Aが表示される。本例では、1つ前の状態(現在行っている操作・監視の直前)において操作・監視した系統を表示している。例えば、現在より1つ前の状態において、運転員が主盤10においてPLR系の機器を運転操作した場合には「PLR系」の文字画像が表示され、FW系の機器を監視した場合には「FW系」の文字が表示される。また、各系統情報35Aの左側には、FD系であるか、PFD系であるかを示すアイコン画像36Aが表示される。例えば、運転員がFD画面を選択したときには緑色(斜線)のアイコン画像が表示され、運転員がPFD画面を選択したときには赤色(網掛け)のアイコン画像が表示される。
タービン設備用画面300Bには、上述した原子炉設備用画面300Aと同様に、運転員が現在・操作している設備に対応した文字(系情報)31Bが表示されると共に、系情報31Bの右隣には運転員が使用している操作表示部100の位置を特定する識別番号情報32Bが表示される。また、系情報31Bの下方には、運転員の現在行っている操作・監視に関する情報33B,34Bと、過去に行われた操作・監視に関する情報35B,36Bとが表示される。詳細については原子炉設備用画面300Aと同様であるため省略する。
なお、上述した例では、運転員の現在の運転操作・監視に関する情報と運転員の過去の運転操作・監視に関する情報との双方を表示させるようにしていたが、運転員の現在の運転操作・監視に関する情報のみを表示させるようにしても良い。現在のみ、過去のみ、現在および過去の双方の表示切り替え(表示設定)は、運転指令卓30の操作表示部300に設けた切り替えボタンにより行うことができる。また、上述した例では、操作系と監視系の双方の系統情報33A,33B,35A,35Bを画面に表示させていたが、何れか一方の系統情報を表示させるようにしても良い。
[中央制御装置の動作例]
次に、本発明に係る中央制御装置CCの動作の一例について説明する。図4に示すように、ステップS10において、運転員により主盤10のメニュー画面で、所定の系統の操作・監視が行われる。本例では、主盤10の操作表示部100のメニュー画面に、各設備の系統を操作・監視するための複数の選択ボタンが表示され、ユーザはメニュー画面のうち操作・監視を行いたい選択ボタンを選択操作することにより、所定の系統における機器の操作・監視を行う。また、本例では、1台の操作表示部100に各系統の操作と監視を切り替えて行うことが可能な機能を有するものとする。主盤10の表示操作部100において、所定の系統の操作・監視が開始されると、表示操作部100は操作・監視に関する系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報を生成する。
次に、本発明に係る中央制御装置CCの動作の一例について説明する。図4に示すように、ステップS10において、運転員により主盤10のメニュー画面で、所定の系統の操作・監視が行われる。本例では、主盤10の操作表示部100のメニュー画面に、各設備の系統を操作・監視するための複数の選択ボタンが表示され、ユーザはメニュー画面のうち操作・監視を行いたい選択ボタンを選択操作することにより、所定の系統における機器の操作・監視を行う。また、本例では、1台の操作表示部100に各系統の操作と監視を切り替えて行うことが可能な機能を有するものとする。主盤10の表示操作部100において、所定の系統の操作・監視が開始されると、表示操作部100は操作・監視に関する系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報を生成する。
ステップS20で制御装置40は、主盤10において生成された系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報のそれぞれを取得する。具体的には、運転員が、1番左側の操作表示部100Aにおいて原子炉設備系におけるFW系の運転操作を行っている場合、制御装置40は、主盤10から1番左側の位置を示す「識別番号情報N1」、原子炉系を示す「系情報SI」、FW系を示す「系統情報CFW」および操作画面を示す「FD画面情報IFD」を現在の運転員の操作・監視に関する情報として取得する。情報の取得動作は、例えば、運転指令卓30の操作表示部300において上記情報の表示要求があるか否かを判断し、表示要求があると判断した場合に上記情報を取得しても良いし、操作表示部100が操作された場合に常に上記情報を取得するようにしても良い。
ステップS30で制御装置40は、過去の運転員の操作・監視に関する各種情報を運転指令卓30の操作表示部300に表示する表示設定が行われているか否かを判断する。制御装置40は、過去の運転員の操作・監視に関する各種情報の表示設定が行われていると判断した場合にはステップS40に進み、過去の運転員の操作・監視に関する各種情報の表示設定が行われていないと判断した場合にはステップS60に進む。
ステップS40で制御装置40は、運転員の過去の操作・監視に関する各種情報の表示設定が行われていると判断した場合には、記憶装置50から現在行われている操作・監視よりも1つ前の操作・監視に関する系情報、系統情報、画面情報および識別番号情報を記憶装置50から読み出して取得する。例えば、運転員が、現在よりも1つ前の状態の操作・監視において、左側から2番目の操作表示部100Bにおいて原子炉設備のPLR系の運転操作を行っていた場合、主盤10から左側から2番目の位置を示す「識別番号情報N2」、原子炉系を示す「系情報SI」、PLR系を示す「系統情報CPLR」および操作画面を示す「FD画面情報IFD」を取得する。
ステップS50で制御装置40は、運転指令卓30の操作表示部300の画面に、現在の運転員の操作・監視に関する情報と、過去の運転員の操作・監視に関する情報との双方を表示させる。例えば、図3に示したように、画面の左側に現在の運転員の操作・監視に関する情報を表示させ、画面の右側に過去の運転員の操作・監視に関する情報を表示させる。
一方、ステップS60で制御装置40は、運転員の過去の操作・監視に関する情報の表示設定が行われていない場合、現在の運転員の操作・監視に関する情報のみを運転指令卓30の操作表示部300に表示させる。例えば、画面の左側にのみ現在の運転員の操作・監視に関する情報を表示させるようにしても良いし、画面の一面(全面)に現在の運転員の操作・監視に関する情報を拡大表示させるようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態によれば、主盤10で行われた監視・操作に関する情報が運転指令卓30の操作表示部300の画面上に表示されるので、運転指令卓30の当直長は、主盤10に配備された運転員の行動(状況)を容易かつ確実に把握することができる。つまり、運転員が現在および過去に操作・監視を行った系統等を画面上で容易に確認できる。これにより、運転員に対する対応状況の報告要求を頻繁に行う必要がなくなり、運転員および当直長の負担軽減を図ることができる。さらに、運転員が行った行動を正確かつ確実に把握できるので、情報伝達の際のミスを防止することができ、よりプラントの安全運転に寄与することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。例えば、上述した実施の形態では、制御装置40を独立して設けたが、主盤10や運転指令卓30のそれぞれに設けることもできるし、主盤10および運転指令卓30の何れか一方に設けることもできる。
10・・・主盤、20・・・大型表示盤、30・・・運転指令卓、40・・・制御装置、50・・・記録装置、100,100A〜100F・・・操作表示部、300・・・画面、CC・・・中央制御装置
Claims (3)
- 原子力発電所の各系統における機器の操作および/または監視を行うための主盤と、
表示部を有し、前記主盤において行われた前記機器の操作および/または監視に基づいて所定の運転指令を行うための運転指令卓と、
前記主盤および前記運転指令卓の動作を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記主盤により前記原子力発電所の前記各機器の操作および/または監視が行われたとき、前記主盤で行われた操作および/または監視に関する情報を前記運転指令卓に設けられた前記表示部の画面に表示させる
ことを特徴とする中央制御装置。 - 前記主盤の前記表示部に対応した操作部をさらに備え、
複数の前記表示部および前記操作部のそれぞれは、少なくとも原子炉設備系またはタービン電気設備系の各設備に割り当てられており、
前記主盤は、
所定の設備に割り当てられた前記操作部が操作されたとき、当該操作部に対応した前記表示部の位置を特定するための識別番号情報、何れの設備系が選択されたかを示す系情報および操作・監視対象となっている系統を示す系統情報のうち少なくとも1以上の情報を生成して前記制御装置に供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の中央制御装置。 - 前記主盤において過去に行われた前記機器の操作および/または監視に関する情報を記憶する記憶装置をさらに備え、
前記制御装置は、過去に行われた前記機器の操作および/または監視に関する前記情報を前記記憶装置から読み出して前記運転指令卓の前記画面に表示させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中央制御装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103474116A (zh) * | 2013-08-21 | 2013-12-25 | 中国核电工程有限公司 | 一种采用数字化人机接口核电厂事故状态下运行控制的功能分析方法 |
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2010
- 2010-01-12 JP JP2010004404A patent/JP2011145775A/ja active Pending
Cited By (1)
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