JP2011143627A - 印刷装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷を実行できない時間が長くなり過ぎないようにする。
【解決手段】操作部の操作に従ってプリンターの調整を行なう調整状態のときには、予定調整内容に応じて第1の時間または第1の時間よりも短い第2の時間を自動移行時間に設定し(S280)、アイドル状態への移行指示がなされたときや操作部の操作が自動移行時間に亘って行なわれないときに(S230,S240,S260)、アイドル状態に移行する。これにより、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができ、しかも、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
【選択図】図6
【解決手段】操作部の操作に従ってプリンターの調整を行なう調整状態のときには、予定調整内容に応じて第1の時間または第1の時間よりも短い第2の時間を自動移行時間に設定し(S280)、アイドル状態への移行指示がなされたときや操作部の操作が自動移行時間に亘って行なわれないときに(S230,S240,S260)、アイドル状態に移行する。これにより、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができ、しかも、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、印刷装置およびその制御方法に関する。
従来、この種の印刷装置としては、ネットワークに接続されて複数のホストコンピューターに共有されているものにおいて、装置の設定変更を必要とする印刷ジョブである特別ジョブをネットワークを介して受信してキューイングしたときには、ユーザーによってパネル操作部を介して特別ジョブ処理実行の要求がなされたときにその特別ジョブについての印刷を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
こうした印刷装置において、ユーザーがパネル操作部を操作して装置の設定変更などを行なっている調整状態のときに印刷を行なわないものでは、調整状態のまま放置された場合に、アイドル状態(印刷可能状態)に復帰できず、他のユーザーが印刷を実行できない時間が長くなるなどの不都合を生じる。
本発明の印刷装置およびその制御方法では、印刷を実行できない時間が長くなり過ぎないようにすることを主目的とする。
本発明の印刷装置およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の印刷装置は、
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定する自動移行時間設定手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備えることを要旨とする。
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定する自動移行時間設定手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の印刷装置では、操作手段に入力される指示に従って印刷装置の調整を行なう調整状態のときには、操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容(確定指示がなされていない調整内容)が第1の内容である場合にはアイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、予定調整内容が第1の内容とは異なる第2の内容である場合には自動移行時間に第1の時間よりも短い第2の時間を設定し、アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび操作手段への指示の入力が設定した自動移行時間に亘って行なわれないときに、予定調整内容については情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずにアイドル状態に移行する。これにより、調整状態のまま放置された場合などに、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができる。しかも、予定調整内容に応じて自動移行時間を設定するから、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。なお、予定調整内容は、確定指示がなされたときに、その内容が確定され、情報記憶手段に記憶される装置情報に反映される。
こうした本発明の第1の印刷装置において、前記第1の内容は、前記印刷部の動作と該印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力とを要する内容であり、前記第2の内容は、少なくとも前記印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力を要しない内容である、ものとすることもできる。この場合、前記第1の内容は、印刷媒体を支持する支持面と該印刷媒体に液体を吐出する印刷ヘッドとの距離である支持面印刷ヘッド間距離を調整可能な距離調整機構による前記支持面印刷ヘッド間距離の調整を含む内容であり、前記第2の内容は、情報を表示する表示部への表示言語,該表示部の明るさ,前記印刷装置のネットワーク値,前記印刷装置のパスワード,前記印刷ヘッドのクリーニングの少なくとも一つを含む内容である、ものとすることもできる。ここで、ネットワーク値としては、IPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイなどがある。
本発明の第2の印刷装置は、
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長する時間延長手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備えることを要旨とする。
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長する時間延長手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の印刷装置では、操作手段に入力される指示に従って印刷装置の調整を行なう調整状態のときには、操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合にはアイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、予定調整内容が所定の内容である場合には自動移行時間を基準時間に対して延長し、アイドル状態への移行指示が操作手段に入力されたときおよび操作手段への指示の入力が自動移行時間に亘って行なわれないときに、予定調整内容については情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずにアイドル状態に移行する。これにより、調整状態のまま放置された場合などに、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができる。しかも、予定調整内容が所定内容であるか否かに応じて自動移行時間を延長するか否かを決定するから、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
こうした本発明の第2の印刷装置において、前記所定の内容は、前記印刷部の動作と該印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力とを要する内容である、ものとすることもできる。この場合、前記所定の内容は、印刷媒体を支持する支持面と該印刷媒体に液体を吐出する印刷ヘッドとの距離である支持面印刷ヘッド間距離を調整可能な距離調整機構による前記支持面印刷ヘッド間距離の調整を含む内容である、ものとすることもできる。
本発明の第1または第2の印刷装置において、前記状態移行手段は、前記操作手段への指示の入力が前記設定した自動移行時間に亘って行なわれずに前記アイドル状態に移行する際、前記予定調整内容についての指示の進捗状況が所定の進捗状況の場合には、前記予定調整内容についての指示を前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映して前記アイドル状態に移行する手段である、ものとすることもできる。
また、本発明の第1または第2の印刷装置において、前記状態移行手段は、復帰可能なエラーが生じて前記調整状態に至った後に該エラーが解消した場合には、前記アイドル状態に移行するよう前記操作手段に指示が入力されなくても、前記エラーの解消時から第3の時間が経過したときに前記アイドル状態に自動的に移行する手段である、ものとすることもできる。これにより、エラーの解消後に、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができる。
本発明の第1の印刷装置の制御方法は、
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
ことを特徴とする。
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
ことを特徴とする。
この本発明の第1の印刷装置の制御方法では、操作手段に入力される指示に従って印刷装置の調整を行なう調整状態のときには、操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合にはアイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、予定調整内容が第1の内容とは異なる第2の内容である場合には自動移行時間に第1の時間よりも短い第2の時間を設定し、アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび操作手段への指示の入力が設定した自動移行時間に亘って行なわれないときに、予定調整内容については情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずにアイドル状態に移行する。これにより、調整状態のまま放置された場合などに、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができる。しかも、予定調整内容に応じて自動移行時間を設定するから、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
本発明の第2の印刷装置の制御方法は、
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
ことを特徴とする。
印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2の印刷装置の制御方法では、操作手段に入力される指示に従って印刷装置の調整を行なう調整状態のときには、操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合にはアイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、予定調整内容が所定の内容である場合には自動移行時間を基準時間に対して延長し、アイドル状態への移行指示が操作手段に入力されたときおよび操作手段への指示の入力が自動移行時間に亘って行なわれないときに、予定調整内容については情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずにアイドル状態に移行する。これにより、調整状態のまま放置された場合などに、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができる。しかも、予定調整内容が所定内容であるか否かに応じて自動移行時間を延長するか否かを決定するから、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるプリンター20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、プリンター20が備える印刷部21の構成の概略を示す構成図である。プリンター20は、ネットワーク12に接続されており、図1に示すように、用紙Pへの画像の印刷処理などを行なう印刷部21と、ネットワーク12に接続された外部の機器(図示しないコンピューターなど)との間でデータを送受信するインターフェイス(I/F)56と、各種情報を表示したり操作者が指示を入力したりする操作パネル40と、プリンター20全体の制御を司るコントローラー50と、を備える。このプリンター20では、印刷部21やI/F56,操作パネル40,コントローラー50は、バス58によって電気的に接続されている。
印刷部21は、図2に示すように、プラテン30上を搬送される用紙Pに印刷ヘッド25に形成されたノズル25aからインク滴を吐出して印刷処理を行なうプリンター機構22と、プラテン30の右端付近に配置され印刷ヘッド25のノズル25aが形成された面(以下、ノズル形成面という)を封止すると共に必要に応じてノズル25a内のインクを吸引してクリーニングを行なうキャッピング装置36と、印刷ヘッド25のノズル25aとプラテン30上面との距離(以下、プラテンギャップと呼ぶ)を調整するプラテンギャップ調整装置38と、を備える。プリンター機構22は、駆動モーター31により駆動されて用紙Pをプラテン30上に図中奥から手前方向(搬送方向)に搬送する紙送りローラー32と、キャリッジベルト26に取り付けられキャリッジモーター27により駆動されてガイド28に沿って図中左右方向(主走査方向)に往復動するキャリッジ23と、キャリッジ23に搭載されシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ24と、インクカートリッジ24から供給された各インクに加圧してインク滴を吐出する複数のノズル25aが形成された印刷ヘッド25と、を備える。なお、印刷ヘッド25は、圧電素子に電圧を印加することによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧する方式を採用することができる他、発熱抵抗体(例えばヒーターなど)に電圧を印加することによりインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用することもできる。キャッピング装置36は、印刷ヘッド25がキャリッジ23と共に右端(ホームポジションという)まで移動したときに印刷ヘッド25のノズル形成面を覆うように作動し、必要に応じて、印刷ヘッド25のノズル形成面に吸引ポンプ(図示せず)の負圧を作用させてノズル25aに詰まったインクを吸引排出できるようになっている。プラテンギャップ調整装置38は、印刷部21のフレーム33に形成された貫通孔34を貫通するガイド28の両端(フレーム33の外側)に取り付けられ、ガイド28を上下方向に移動させることによってプラテンギャップを調整できるようになっている。なお、本実施形態では、印刷ヘッド25にインクを供給するインクカートリッジ24をキャリッジ23に搭載したオンキャリッジタイプを図示したが、インクカートリッジをキャリッジ23以外の場所に配置したオフキャリッジタイプとしてもよい。
操作パネル40は、図1に示すように、各種情報(文字や画像など)が表示される液晶パネルにより構成された表示部42や、操作者が指示を入力する操作部44が設けられている。操作部44には、処理を選択するカーソルなどを移動させるときに操作者が押下するカーソルキー44aや、選択内容を決定するときなどに操作者が押下するOKキー44b,選択内容をキャンセルするときなどに操作者が押下するキャンセルキー44cなどが配置されている。
コントローラー50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に、各種制御プログラムなどを記憶しデータを書き込み消去可能なフラッシュROM53と、一時的にデータを記憶するRAM54と、を備える。フラッシュROM53には、各種制御プログラムの他に、プリンター20の設定に関する情報を含む装置情報、例えば、表示部42への表示言語や、表示部42の明るさ,プリンター20のネットワーク値(IPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイなど),プリンター20のパスワード,印刷ヘッド25のクリーニングの前回の実行時刻,プラテンギャップに関するデータなども記憶されている。
こうして構成された本実施形態のプリンター20では、アイドル状態(印刷可能状態)でネットワーク12を介してコンピューター(図示せず)から印刷ジョブを受信したときには、その印刷ジョブに基づいて印刷部21で印刷を行なう(以下、この状態を印刷状態という)。また、アイドル状態で操作部44が操作されたときには、操作部44の操作に従ってプリンター20の調整を行なう状態(具体的には、プリンター20の設定を変更したり印刷部21の調整を行なったりする状態、以下、調整状態という)に移行し、この調整状態のときには印刷を行なわない。ここで、プリンター20における調整内容としては、例えば、表示部42への表示言語や、表示部42の明るさ,プリンター20のネットワーク値(IPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイなど),プリンター20のパスワードなどの変更や、印刷ヘッド25のクリーニング,プラテンギャップの調整などがある。なお、本実施形態では、調整状態で印刷ヘッド25のクリーニングの実行指示がなされたときには、そのクリーニングが完了するまでアイドル状態に移行しないものとした。また、本実施形態では、調整状態でプラテンギャップの調整の実行指示がなされたときには、プラテンギャップ調整装置38によってプラテンギャップを変更しながらのプリンター機構22でのテスト印刷と、テスト印刷の結果を見た操作者による操作部44の操作(プラテンギャップについての指示)と、によってプラテンギャップの調整を行ない、テスト印刷が完了するまではアイドル状態に移行しないものとした。これらは、印刷ヘッド25のクリーニングやプラテンギャップの調整のやり直しを回避するためである。
また、こうして構成された本実施形態のプリンター20では、調整状態のときには、その調整内容に応じた情報を表示部42に表示する。図3は、表示部42への表示言語を調整する際に表示部42に表示する表示内容62a〜62dの一例を示す説明図であり、図4は、印刷ヘッド25のメンテナンス(印刷ヘッド25のクリーニングやプラテンギャップの調整)を実行する際に表示部42に表示する表示内容62a〜66fの一例を示す説明図である。図3および図4の例では、上段にはタイトル、下段には選択可能なメニューを表示している。また、これらの例では、アイドル状態のときには表示内容60を表示し、調整状態のときには表示内容62a〜66fなどを表示する。
図3に示すように、表示部42に「インサツカノウ」(表示内容60)と表示している状態で操作部44が操作されると、上段に「セッテイメニュー」,下段に「プリンタセッテイ」(表示内容62a)と表示する。そして、カーソルキー44aやOKキー44bの操作によって「プリンタセッテイ」、「ヒョウジゲンゴ」、「ニホンゴ」が選択設定されると(表示内容62a〜62c)、表示言語を確定する(フラッシュROM53の装置情報を更新する)と共に「ニホンゴにしました」(表示内容62d)と表示し、この状態でOKキー44bが押下されると表示内容62bを表示する。また、表示部42に表示内容62a〜62cのいずれかを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されると前段階の表示に戻る。したがって、表示部42に表示内容62aを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されると、表示内容60を表示すると共にアイドル状態に移行することになる。
また、図4に示すように、上段に「セッテイメニュー」,下段に「プリンタセッテイ」(表示内容62a)と表示している状態でカーソルキー44aが操作されて「メンテナンス」(表示内容64a)が選択されてOKキー44bが押下されると、上段に「メンテナンス」,下段に「クリーニング」(表示内容64b)と表示し、この状態でOKキー44bが押下されると、「クリーニングジッコウ?」(表示内容64c)と表示し、この状態でOKキー44bが押下されると、「クリーニングチュウ」(表示内容64d)と表示すると共に印刷ヘッド25のクリーニングを実行し、そのクリーニングが完了すると、フラッシュROM53の装置情報(クリーニングの実行時刻)を更新すると共に表示内容64bを表示する。また、表示部42に表示内容64bを表示している状態でカーソルキー44aが操作されて「ギャップチョウセイ」(表示内容66b)が選択されてOKキー44bが押下されると、「ギャップチョウセイジッコウ?」(表示内容66c)と表示し、この状態でOKキー44bが押下されると、「インサツチュウ」(表示内容66d)と表示すると共にプラテンギャップ調整装置38によってプラテンギャップを変更しながらプリンター機構22でテスト印刷を行ない、テスト印刷が完了すると、上段に「ギャップチョウセイ」,下段に「1〜4」(表示内容66e)と表示し、カーソルキー44aの操作によって操作者の所望するプラテンギャップ(1〜4のうち1つ)が選択されてOKキー44bが押下されると、選択されたプラテンギャップを確定する(フラッシュROM53の装置情報を更新する)と共に「チョウセイカンリョウ」(表示内容66f)と表示し、OKキー44bが押下されると表示内容66bを表示する。さらに、表示部42に表示内容64b,64c,66cを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されると前段階の表示に戻り、表示内容66bを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されると表示内容64aを表示し、表示内容64aを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されると、表示内容60を表示すると共にアイドル状態に移行する。
次に、こうして構成された実施例のプリンター20の動作、特に、印刷状態や調整状態のときの動作について説明する。図5は、アイドル状態(印刷可能状態)で印刷ジョブを受信して印刷状態に移行したときにCPU52により実行される印刷状態時処理ルーチンであり、図6は、アイドル状態で操作部44が操作されて調整状態に移行したときにCPU52により実行される調整状態時処理ルーチンである。なお、印刷ジョブや、操作者による操作部44の操作に従って行なおうとしている予定調整内容(確定指示がなされていない内容)など一時的なデータについては、必要に応じてRAM54に書き込まれる(上書きされる)。
まず、印刷状態のときの処理について説明する。図5の印刷状態時処理ルーチンが実行されると、CPU52は、印刷ジョブに含まれる全ての印刷データの印刷が完了するまで、印刷データに基づいて用紙Pに印刷処理が行なわれるようプリンター機構22を制御し(ステップS100,S110)、全ての印刷データの印刷が完了すると(ステップS110)、アイドル状態に移行して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。
次に、調整状態のときの処理について説明する。図6の調整状態時処理ルーチンが実行されると、CPU52は、まず、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を設定する(ステップS200)。本実施形態では、この自動移行時間に後述の第2の時間(例えば、3分など)を設定するものとした。続いて、予定調整内容について確定指示がなされたか否かを判定し(ステップS210)、予定調整内容について確定指示がなされたと判定された場合には、その内容を確定してフラッシュROM53に書き込むことによってフラッシュROM53の装置情報を更新する(ステップS220)。ここで、予定調整内容について確定指示がなされたか否かの判定は、図3や図4の例では、表示内容62cや表示内容64c,表示内容66eを表示部42に表示している状態でOKキー44bが押下されたか否かを判定することによって行なうことができる。また、フラッシュROM54の装置情報は、本実施形態では、予定調整内容が印刷ヘッド25のクリーニングである場合には予定調整内容の確定指示がなされてそのクリーニングを完了した後にクリーニングの実行時刻を更新するものとし、予定調整内容が印刷ヘッド25のクリーニング以外(例えば、表示部42への表示言語やプラテンギャップの調整など)である場合には予定調整内容の確定指示がなされたときにその内容を確定して更新するものとした。
そして、フラッシュROM53の装置情報を更新した後にアイドル状態への移行指示がなされたか否かを判定し(ステップS230)、アイドル状態への移行指示がなされたと判定された場合には、アイドル状態に移行して(ステップS290)、本ルーチンを終了し、アイドル状態への移行指示がなされていないと判定された場合には、ステップS210に戻る。ここで、アイドル状態への移行指示がなされたか否かは、図3や図4の例では、表示内容62aや表示内容64aを表示している状態でキャンセルキー44cが押下されたか否かを判定することによって行なうことができる。
ステップS210で予定調整内容について確定指示がなされていないと判定された場合には、アイドル状態への移行指示がなされたか否かを判定し(ステップS240)、アイドル状態への移行指示がなされたと判定された場合には、アイドル状態に移行して(ステップS290)、本ルーチンを終了する。この場合、予定調整内容(RAM54に書き込まれていて確定指示がなされていない内容)については、フラッシュROM53の装置情報に反映されない。
一方、アイドル状態への移行指示がなされていないと判定された場合には、前回にこの判定を行なってから現在までに操作者によって操作部44(カーソルキー44aやOKキー44b,キャンセルキー44c)が操作されたか否かを判定し(ステップS250)、操作者によって操作部44が操作されたと判定された場合には、操作部44の操作が最後に行なわれからの時間としての操作後時間の計時を値0から開始すると共に(ステップS270)、予定調整内容に基づいて自動移行時間を設定して(ステップS280)、ステップS210に戻る。ここで、自動移行時間は、本実施形態では、印刷部21の動作と印刷部21の動作後の操作部44への指示の入力とを要する第1の内容、例えば、プラテンギャップの調整(図4の例では、表示部42に表示内容66b〜66eのいずれかを表示)などの場合には第1の時間(例えば、30分など)を設定し、予定調整内容が少なくとも印刷部21の動作後の操作部44への指示の入力を要しない第2の内容、例えば、表示部42への表示言語や、表示部42の明るさ,プリンター20のネットワーク値(IPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイなど),プリンター20のパスワードなどの変更,印刷ヘッド25のクリーニングなどの場合には第1の時間よりも短い第2の時間(例えば、3分など)を設定するものとした。前者については、印刷部21の動作やその後の操作部44への指示(図4の例では、表示部42に表示内容66eを表示)を要することから操作者の利便性を考慮してある程度長い時間とした方がよいと考えられるためであり、後者については、操作部44の操作間隔として通常はそれほど長い時間を要しないと考えられるためである。なお、操作部44が操作されたときには、その経過の情報(一時的な情報)がRAM54に書き込まれる。また、第1の内容と第2の内容との分類は、これに限られず、他の分類、例えば操作者によって設定される分類などとしてもよい。
ステップS250で操作部44が操作されていないと判定された場合には、操作後時間が自動移行時間に至ったか否かを判定し(ステップS260)、操作後時間が未だ自動移行時間に至っていない場合には、そのままステップS210に戻り、ステップS210,S240〜S260の判定を繰り返し実行し、操作後時間が自動移行時間に至った場合、即ち、操作部44の操作が自動移行時間に亘って行なわれていない場合には、アイドル状態に移行して(ステップS290)、本ルーチンを終了する。この場合、予定調整内容については、フラッシュROM53の装置情報に反映されない(調整前の情報を保持する)ことになる。このように、自動移行時間に亘って操作部44が操作されないときにはアイドル状態に自動的に移行するから、プリンター20の設定を変更しようとしている最中に操作部44が操作されなくなって放置された場合などにアイドル状態に自動的に移行することができ、印刷できない時間が長くなり過ぎるなどの不都合を解消することができる。しかも、予定調整内容に応じて自動移行時間を設定するから、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。さらに、調整状態に移行してからの時間ではなく、操作部44の操作が行なわれない時間が自動移行時間に至ったときにアイドル状態に移行するから、操作者が操作部44を操作するための時間を確保することができる。加えて、予定調整内容をフラッシュROM53に書き込まない(RAM54上で処理する)ことにより、フラッシュROM53に記憶するデータ容量が大きくなるのを回避することができる。この結果、フラッシュROM53については、予定調整内容に関する情報の記憶に要する容量を確保する必要がないため、その容量を小さくすることができる。なお、予定調整内容について、フラッシュROM53の装置情報に反映させないのは、その内容が操作者の意図に応じたものであるとは限らないためである。
図7は、プリンター20の状態の遷移の様子を示す説明図である。プリンター20は、図7に示すように、アイドル状態で印刷ジョブを受信すると、アイドル状態から印刷状態に移行して印刷を行ない、印刷が完了すると、印刷状態からアイドル状態に移行する。また、プリンター20は、アイドル状態で操作部44が操作されると、調整状態(印刷を行なわない状態)に移行する。そして、この状態でアイドル状態への移行指示がなされたときにアイドル状態に移行すると共に、移行指示がなされなくても自動移行時間に亘って操作部44が操作されないときには、設定中(変更中)の予定調整内容があったとしてもそれについてはフラッシュROM53の装置情報に反映させずにアイドル状態に移行する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の印刷部21が本発明の「印刷部」に相当し、操作部44が「操作手段」に相当し、フラッシュROM53が「情報記憶手段」に相当し、コントローラー50が「印刷制御手段」,「自動移行時間設定手段」,「状態移行手段」に相当する。なお、本実施形態では、プリンター20の動作を説明することにより、本発明の印刷装置の制御方法の一例も明らかにしている。
以上説明した実施形態のプリンター20によれば、操作部44の操作に従ってプリンター20の調整を行なう調整状態のときには、予定調整内容が第1の内容である場合には第1の時間を自動移行時間に設定し、予定調整内容が第1の内容とは異なる第2の内容である場合には第1の時間よりも短い第2の時間を自動移行時間に設定し、アイドル状態への移行指示がなされていないときでも操作部44の操作が自動移行時間に亘って行なわれないときにアイドル状態に自動的に移行するから、印刷を実行できなくなる時間が長くなり過ぎないようにすることができ、しかも、アイドル状態に自動的に移行するまでの時間をより適正なものとすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施形態では、予定調整内容が第1の内容(プラテンギャップの調整など)である場合には自動移行時間に第1の時間(例えば、30分など)を設定し、予定調整内容が第2の内容(表示部42への表示言語や、表示部42の明るさ,プリンター20のネットワーク値(IPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイなど),プリンター20の状態値を変更するためのパスワード,印刷ヘッド25のクリーニングなど)である場合には自動移行時間に第2の時間(例えば、3分など)を設定するものとしたが、第1の時間や第2の時間は、予め定められた時間に限られず、操作者によって設定される時間であるものとしてもよい。
上述した実施形態では、予定調整内容が第1の内容の場合には自動移行時間に第1の時間を設定し、予定調整内容が第2の内容の場合には自動移行時間に第2の時間を設定するものとしたが、自動移行時間には初期値としての基準時間(例えば、3分など)を設定しておき、予定調整内容が第1の内容であるか否かを判定し、予定調整内容が第1の内容でない場合には自動移行時間を基準時間から延長せず、予定調整内容が第1の内容である場合には自動移行時間を基準時間よりも第3の時間(例えば、27分など)だけ延長し、アイドル状態への移行指示がなされたときや操作部44の操作が自動移行時間に亘って行なわれないときにアイドル状態に移行するものとしてもよい。
上述した実施形態では、操作部44の操作が自動移行時間に亘って行なわれずにアイドル状態に移行する場合、予定調整内容(確定指示がなされていない内容)についてはフラッシュROM53の装置情報に反映させないものとしたが、予定調整内容についての進捗状況によっては(例えば、段階的に設定していく内容において現在の段階がその設定内容を略確定とみなしてもよい段階である場合などには)アイドル状態に移行する際にフラッシュROM53の装置情報に反映させるものとしてもよい。
上述した実施形態では、アイドル状態で操作者によって操作部44が操作されたときに調整状態に移行するものとしたが、印刷状態で用紙切れやインク切れなど復帰可能なエラーが生じた場合にも調整状態に移行するものとしてもよい。この場合、用紙がセットされたりインクが交換されたりしてエラーが解消した後に、操作者によるアイドル状態への移行指示がなされなくても、エラーの解消時から所定時間(例えば、数分など)が経過したときにアイドル状態に自動的に移行するものとしてもよい。
上述した実施形態では、操作部44の操作が自動移行時間に亘って行なわれないときにアイドル状態に自動的に移行するものとしたが、操作部44の操作が行なわれない状態が自動移行時間だけ継続した以降でネットワーク12を介して印刷ジョブを受信したときにアイドル状態を介して印刷状態に移行するものとしてもよい。
本発明は、印刷装置の製造産業などに利用可能である。
12 ネットワーク、20 プリンター、21 印刷部、22 プリンター機構、23 キャリッジ、24 インクカートリッジ、25 印刷ヘッド、25a ノズル、26 キャリッジベルト、27 キャリッジモーター、28 ガイド、30 プラテン、31 駆動モーター、32 紙送りローラー、33 フレーム、34 貫通孔、36 キャッピング装置、38 プラテンギャップ調整装置、40 操作パネル、42 表示部、44 操作部、44a カーソルキー、44b OKキー、44c キャンセルキー、50 コントローラー、52 CPU、53 フラッシュROM、54 RAM、58 バス、60〜66f 表示内容。
Claims (8)
- 印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定する自動移行時間設定手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備える印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記第1の内容は、前記印刷部の動作と該印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力とを要する内容であり、
前記第2の内容は、少なくとも前記印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力を要しない内容である、
印刷装置。 - 請求項2記載の印刷装置であって、
前記第1の内容は、印刷媒体を支持する支持面と該印刷媒体に液体を吐出する印刷ヘッドとの距離である支持面印刷ヘッド間距離を調整可能な距離調整機構による前記支持面印刷ヘッド間距離の調整を含む内容であり、
前記第2の内容は、情報を表示する表示部への表示言語,該表示部の明るさ,前記印刷装置のネットワーク値,前記印刷装置のパスワード,前記印刷ヘッドのクリーニングの少なくとも一つを含む内容である、
印刷装置。 - 印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、を備え、ネットワークに接続された印刷装置であって、
前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、
アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷制御手段と、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長する時間延長手段と、
前記調整状態のとき、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する状態移行手段と、
を備える印刷装置。 - 請求項4記載の印刷装置であって、
前記所定の内容は、前記印刷部の動作と該印刷部の動作後の前記操作手段への指示の入力とを要する内容である、
印刷装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の印刷装置であって、
前記状態移行手段は、復帰可能なエラーが生じて前記調整状態に至った後に該エラーが解消した場合には、前記アイドル状態に移行するよう前記操作手段に指示が入力されなくても、前記エラーの解消時から所定時間が経過したときに前記アイドル状態に移行する手段である、
印刷装置。 - 印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が第1の内容である場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間である自動移行時間に第1の時間を設定し、前記予定調整内容が前記第1の内容とは異なる第2の内容である場合には前記自動移行時間に前記第1の時間よりも短い第2の時間を設定し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記設定された自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
印刷装置の制御方法。 - 印刷を行なう印刷部と、操作者が指示を入力する操作手段と、前記印刷装置の設定に関する情報を含む装置情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、ネットワークに接続され、アイドル状態で前記ネットワークを介して印刷データを受信したときには印刷を行なうよう前記印刷部を制御し、前記操作手段に入力される指示に従って前記印刷装置の調整を行なう調整状態のときには印刷を行なわない印刷装置の制御方法であって、
前記調整状態のとき、前記操作手段に入力される指示に従って行なおうとしている予定調整内容が所定の内容でない場合には前記アイドル状態に自動的に移行するまでの時間としての自動移行時間を基準時間から延長せず、前記予定調整内容が前記所定の内容である場合には前記自動移行時間を前記基準時間に対して延長し、前記アイドル状態への移行指示が前記操作手段に入力されたときおよび前記操作手段への指示の入力が前記自動移行時間に亘って行なわれないときに、前記予定調整内容については前記情報記憶手段に記憶される装置情報に反映させずに前記アイドル状態に移行する、
印刷装置の制御方法。
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