JP2011140697A - 鋼製品の焼入れ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れを、短い工程で実施することができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】硬度を必要とするセレーション部は8秒間焼入れし(ST02)、靭性を必要とするねじ部は4秒間だけ強制冷却し(ST03)、残りの4秒は冷却しない(ST04)。
【効果】靭性を必要とする部分は、一度マルテンサイト変態させ、自熱焼戻ししてソルバイトとなる。そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
【選択図】図2
【解決手段】硬度を必要とするセレーション部は8秒間焼入れし(ST02)、靭性を必要とするねじ部は4秒間だけ強制冷却し(ST03)、残りの4秒は冷却しない(ST04)。
【効果】靭性を必要とする部分は、一度マルテンサイト変態させ、自熱焼戻ししてソルバイトとなる。そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、鋼製品、特に等速ボールジョイントの軸部材、に好適な焼入れ方法に関する。
鋼製品は、焼入れを施すことにより、強度を高めることが広く実施されている(例えば、特許文献1(第1図)参照。)。
特許文献1の第1図に示されるように、鋼材を切断し、鍛造(例えば冷間鍛造)し、焼戻し、機械加工を実施し、製品を得る。製品の金属組織は、マルテンサイト、ベイナイトまたはベイナイト+ソルバイトになる。
このように、製品を対象に、焼入れ、焼戻しを行うことが、広く行われている。
このように、製品を対象に、焼入れ、焼戻しを行うことが、広く行われている。
ところで、車両用等速ボールジョイントの要部である軸部材にも、同様の熱処理が施される。軸部材の用法、軸部材の構造、軸部材の製造方法を、順に説明する。
図8に示されるように、車輪111は、ホイール112とタイヤ113とからなる。
また、車輪111を支えるサスペンション装置115は、鍔付きハブ116と、この鍔付きハブ116をベアリング117を介して支えるハブケース118と、このハブケース118に連結され上に延びているナックルアーム119と、このナックルアーム119の上端に球面ジョイント121を介して連結されるアッパアーム122と、ナックルアーム119の下部に球面ジョイント123を介して連結されるロアアーム124と、このロアアーム124の上下方向の移動を制御するストラットダンパー125とからなる。
また、車輪111を支えるサスペンション装置115は、鍔付きハブ116と、この鍔付きハブ116をベアリング117を介して支えるハブケース118と、このハブケース118に連結され上に延びているナックルアーム119と、このナックルアーム119の上端に球面ジョイント121を介して連結されるアッパアーム122と、ナックルアーム119の下部に球面ジョイント123を介して連結されるロアアーム124と、このロアアーム124の上下方向の移動を制御するストラットダンパー125とからなる。
車輪111を駆動する等速ボールジョイント130は、車幅方向へ延びる中間軸131と、この中間軸131のデフ126側の端部にローラ132を介して取付けられる軸部材133と、中間軸131の車輪111側の端部にボール134を介して取付けられる軸部材135とからなる。
鍔付きハブ116に、ホイール112を当て、ボルト136で結合することで、車輪111は、鍔付きハブ116に取付けられる。
また、鍔付きハブ116に軸部材135を挿入し、この軸部材135の先端にナット137をねじ込む。
鍔付きハブ116の内周面に雌スプラインが切られ、軸部材135に雄スプラインが切られているため、軸部材135と共に鍔付きハブ116が回転する。結果、デフ126からの駆動力が車輪111まで伝達される。
また、鍔付きハブ116に軸部材135を挿入し、この軸部材135の先端にナット137をねじ込む。
鍔付きハブ116の内周面に雌スプラインが切られ、軸部材135に雄スプラインが切られているため、軸部材135と共に鍔付きハブ116が回転する。結果、デフ126からの駆動力が車輪111まで伝達される。
軸部材135は、図9に示されように、カップ部141と、このカップ部141から軸方向へ延びるセレーション部(スプラインが設けられている部位)142と、このセレーション部142から軸方向へ延びるねじ部143とからなる。
図8から明らかなように、カップ部の内面に硬いボール134が接触するため、硬度が必要である。同様に、セレーション部は雌雄のスプラインが接触するため、硬度が必要である。一方、ナット137が鍔付きハブ116に密着しているため、ねじ部に繰り返し曲げが作用する。そのため、ねじ部に靱性が必要となる。
したがって、図9において、カップ部141とセレーション部142とが硬度を必要とする部分144となり、ねじ部143が靭性を必要とする部分145になる。
このような構造の軸部材135を、特許文献1と同様の方法で、熱処理すると、次のようになる。
図10に示すように、先ず、セレーション部とねじ部とを、焼入れ温度まで高周波加熱する(ST101)。次に、セレーション部とねじ部に水を噴射して焼入れする(ST102)。これで、セレーション部とねじ部とはマルテンサイト化し硬くなる。
図10に示すように、先ず、セレーション部とねじ部とを、焼入れ温度まで高周波加熱する(ST101)。次に、セレーション部とねじ部に水を噴射して焼入れする(ST102)。これで、セレーション部とねじ部とはマルテンサイト化し硬くなる。
次に、カップ部を、焼入れ温度まで高周波加熱し(ST103)、水を噴射して焼入れする(ST104)。これで、カップ部はマルテンサイト化し硬くなる。
ねじ部は靭性を付与する必要があるので、ST105でねじ部に高周波加熱を施して、ねじ部のみを焼戻す。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻しを施す(ST106)。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻しを施す(ST106)。
ねじ部については、ST101で高周波加熱した後、ST105でも高周波加熱を実施するため、全体の工程が長くなる。生産性向上や製造コストの低減が求められる中で、全体工程の短縮が望まれる。
本発明は、硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れを、短い工程で実施することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れ方法であって、
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させても自熱により焼戻し効果が得られる前記所定時間より短い一定時間だけ強制冷却し、残りの時間は強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する。
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させても自熱により焼戻し効果が得られる前記所定時間より短い一定時間だけ強制冷却し、残りの時間は強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する。
請求項2に係る発明は、強制冷却工程で、一定時間が経過した時点で、靭性を必要とする部分に、冷却剤が当たることを防止する遮蔽部材を被せ、残りの時間が経過するまで遮蔽を維持することを特徴とする。残りの時間は、所定時間から一定時間を差し引いた時間に相当する。
請求項3に係る発明は、硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れ方法であって、
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させても自熱により焼戻し効果が得られるように強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する。
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させても自熱により焼戻し効果が得られるように強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する。
請求項4に係る発明は、鋼製品は等速ボールジョイントの軸部材であり、靭性を必要とする部分は軸部材の先端に設けられたねじ部であることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、強制冷却工程で、硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態させるが、靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させた後に、自熱で復熱するので所定の組織が得られる。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
請求項2に係る発明では、遮蔽部材の出し入れで、冷却、無冷却を実現する。遮蔽部材という簡単な構成で発明が達成できるため、焼入れ設備の大型化を抑制することができる。
請求項3に係る発明でも、強制冷却工程で、硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態させるが、靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させた後に、自熱で復熱するので所定の組織が得られる。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
請求項4に係る発明でも、遮蔽部材の出し入れで、冷却、無冷却を実現する。遮蔽部材という簡単な構成で発明が達成できるため、焼入れ設備の大型化を抑制することができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、鋼製品として等速ボールジョイントの軸部材を例にする。
先ず、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、軸部材10は、カップ部11と、このカップ部11から軸方向へ延びるセレーション部12と、このセレーション部12から軸方向へ延びるねじ部13とからなる。そして、従来の技術で説明したように、カップ部11とセレーション部12とが硬度を必要とする部分14となり、ねじ部13が靭性を必要とする部分15になる。
図1に示されるように、軸部材10は、カップ部11と、このカップ部11から軸方向へ延びるセレーション部12と、このセレーション部12から軸方向へ延びるねじ部13とからなる。そして、従来の技術で説明したように、カップ部11とセレーション部12とが硬度を必要とする部分14となり、ねじ部13が靭性を必要とする部分15になる。
このような構造の軸部材10に、次に説明する熱処理を施す。
図2に示すように、セレーション部とねじ部とを焼入れ温度まで、加熱する(ST01)。具体的には、図3(a)に示すように、高周波コイル16、16でセレーション部12とねじ部13とを焼入れ温度まで、加熱する。
図2に示すように、セレーション部とねじ部とを焼入れ温度まで、加熱する(ST01)。具体的には、図3(a)に示すように、高周波コイル16、16でセレーション部12とねじ部13とを焼入れ温度まで、加熱する。
次に、図3(b)に示すように、冷却ノズル17、17から水などの冷却剤18、18をセレーション部12とねじ部13とへ噴射する。噴射後、一定時間(例えば4秒)が経過したら、(c)に示すように、昇降手段20を作動させてカップ状の遮蔽部材21を、ねじ部13にだけ被せる。すると、ねじ部13には冷却剤18が到達しない。一方、セレーション部12は冷却が継続される。
昇降手段20は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動シリンダ、その他の手段が、採用可能であるが、ピストンロッドが高速であることが望まれるので、エアシリンダが好適である。
すなわち、図2のST02に示すように、セレーション部は例えば所定時間(8秒間)強制冷却が実施される。一方、ねじ部は、所定時間より短い一定時間(例えば4秒間)強制冷却され(ST03)、遮蔽部材を被せることで、残りの時間は無冷却状態にする(ST04)。残り時間は所定時間から一定時間を差し引いた時間が望ましい。
ねじ部の冷却曲線は、図4に示すように、最初はゆっくり下がり、途中から急激に下がり、4〜5秒後にマルテンサイト領域に到達する。Ms(マルテンサイト開始温度)は380℃である。
この時点で、冷却を停止すると、自己保有熱(自熱)により、温度上昇し、焼戻される。
この時点で、冷却を停止すると、自己保有熱(自熱)により、温度上昇し、焼戻される。
つまり、ねじ部に一定時間(例えば4秒間)強制冷却を施したにも拘わらず、ねじ部の冷却曲線は、マルテンサイト領域に到達した後、自熱により焼戻される。
以降、図2に示すように、ST05でカップ部を焼入れ温度まで高周波加熱し、次に強制冷却を施す(ST06)。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻し(低温焼戻し)を施す(ST07)。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻し(低温焼戻し)を施す(ST07)。
すなわち、実施例1の発明は、図2に示すように、硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程(ST01)と、前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し(ST02)、前記靭性を必要とする部分は、前記所定時間より短い一定時間だけ強制冷却し(ST03)、残りの時間は強制冷却を行わないようにする(ST04)、強制冷却工程と、からなることを特徴する鋼製品の焼入れ方法である。
強制冷却工程で、硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態させるが、靭性を必要とする部分は、マルテンサイト変態させた後、自熱で焼戻す。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
そのため、靭性を必要とする部分に後工程で焼戻し処理をする必要はなくなる。結果、全体工程を短縮することができる。
また、図3で説明したように、強制冷却工程で、一定時間(例えば4秒)が経過した時点で、靭性を必要とする部分に、冷却剤が当たることを防止する遮蔽部材21を被せ、残りの時間(例えば4秒)が経過するまで遮蔽を維持することを特徴とする。
遮蔽部材21及びエアシリンダ等の昇降手段20という簡単な構成で発明が達成できるため、焼入れ設備の大型化を抑制することができる。
遮蔽部材21及びエアシリンダ等の昇降手段20という簡単な構成で発明が達成できるため、焼入れ設備の大型化を抑制することができる。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図5に示すように、図5(a)に示すように、高周波コイル16、16でセレーション部12とねじ部13とを焼入れ温度まで、加熱する。
図5に示すように、図5(a)に示すように、高周波コイル16、16でセレーション部12とねじ部13とを焼入れ温度まで、加熱する。
次に、図5(b)に示すように、昇降手段20Bを作動させてカップ状の遮蔽部材21を、ねじ部13にだけ被せる。
次に、図5(c)に示すように、冷却ノズル17、17から水などの冷却剤18、18をセレーション部12とねじ部13とに噴射する。しかし、ねじ部13には冷却剤18が到達しない。
次に、図5(c)に示すように、冷却ノズル17、17から水などの冷却剤18、18をセレーション部12とねじ部13とに噴射する。しかし、ねじ部13には冷却剤18が到達しない。
昇降手段20Bは、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動シリンダ、その他の手段が、採用可能である。ピストンロッドは低速で差し支えない。そのため、位置精度の良好な電動シリンダやステッピングシリンダが好適である。
すなわち、図6に示すように、セレーション部とねじ部とを焼入れ温度まで、加熱する(ST11)。
次に、セレーション部を強制冷却する(ST12)。このとき、ねじ部は、遮蔽部材の作用により無冷却状態にする(ST13)。
次に、セレーション部を強制冷却する(ST12)。このとき、ねじ部は、遮蔽部材の作用により無冷却状態にする(ST13)。
図7に示すように、ねじ部は、強制的に冷却されないため、穏やかに冷却される。
または、セレーション部が強制冷却され、熱伝導により、ねじ部が冷却されることが考えられる。この場合であっても、図7に想像線で示すように、マルテンサイト領域まで下がるが、その後、自熱で復熱し、所望の組織が得られる。
または、セレーション部が強制冷却され、熱伝導により、ねじ部が冷却されることが考えられる。この場合であっても、図7に想像線で示すように、マルテンサイト領域まで下がるが、その後、自熱で復熱し、所望の組織が得られる。
図6において、以降、ST14でカップ部を焼入れ温度まで高周波加熱し、次に強制冷却を施す(ST15)。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻しを施す(ST16)。
最後に、全体を対象に歪取りを主目的とする焼戻しを施す(ST16)。
尚、図2及び図6で、水焼入れと表記したが、冷却剤は、水に限定するものではなく、水に適宜薬剤を添加したクーラントや、油であってもよい。
また、本発明の製造方法は、等速ボールジョイントの軸部材に好適であるが、その他の機械部品、構造部品に適用することは差し支えない。
本発明の製造方法は、等速ボールジョイントの軸部材に好適である。
10…鋼製品(等速ボールジョイントの軸部材)、14…硬度を必要とする部分、15…靭性を必要とする部分、16…高周波コイル、17…冷却ノズル、18…冷却剤、20、20B…遮蔽部材の昇降手段、21…遮蔽部材、130…等速ボールジョイント。
Claims (4)
- 硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れ方法であって、
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は、前記所定時間より短い一定時間だけ強制冷却し、冷却時間を制御して組織を制御し、残りの時間は強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する鋼製品の焼入れ方法。 - 前記強制冷却工程で、前記一定時間が経過した時点で、前記靭性を必要とする部分に、冷却剤が当たることを防止する遮蔽部材を被せ、前記残りの時間が経過するまで遮蔽を維持することを特徴とする請求項1記載の鋼製品の焼入れ方法。
- 硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分が、混在する鋼製品の焼入れ方法であって、
前記硬度を必要とする部分と、靭性を必要とする部分とを、高周波加熱法で焼入れ温度まで加熱する工程と、
前記硬度を必要とする部分は、マルテンサイト変態域に到達するまでの所定時間だけ強制冷却し、前記靭性を必要とする部分は強制冷却を行わないようにする、強制冷却工程と、からなることを特徴する鋼製品の焼入れ方法。 - 前記鋼製品は等速ボールジョイントの軸部材であり、前記靭性を必要とする部分は前記軸部材の先端に設けられたねじ部であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の鋼製品の焼入れ方法。
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Cited By (2)
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CN106755908A (zh) * | 2016-12-05 | 2017-05-31 | 湖南南方宇航高精传动有限公司 | 一种柔性销轴的处理方法 |
CN114480790A (zh) * | 2020-10-27 | 2022-05-13 | 丰田自动车株式会社 | 钢制品的制造方法和钢制品的制造装置 |
-
2010
- 2010-01-07 JP JP2010002248A patent/JP2011140697A/ja active Pending
Cited By (2)
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