JP2011140546A - チェーファー用ゴム組成物、サイドウォール用ゴム組成物及び重荷重用タイヤ - Google Patents
チェーファー用ゴム組成物、サイドウォール用ゴム組成物及び重荷重用タイヤ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】良好な加工性を有するとともに、転がり抵抗特性及びゴム強度をバランス良く改善できる重荷重用タイヤのチェーファー用ゴム組成物、重荷重用タイヤのサイドウォール用ゴム組成物、及びこれら2種のゴム組成物の少なくとも一方を用いた重荷重用タイヤを提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムを含むゴム成分と、シリカとを含有し、上記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が10〜80質量部であり、重荷重用タイヤに使用されるチェーファー用ゴム組成物に関する。
[化1]
(式中、R1、R2及びR3は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基、メルカプト基又はこれらの誘導体を表す。R4及びR5は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基又は環状エーテル基を表す。nは整数を表す。)
【選択図】なし
【解決手段】下記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムを含むゴム成分と、シリカとを含有し、上記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が10〜80質量部であり、重荷重用タイヤに使用されるチェーファー用ゴム組成物に関する。
[化1]
(式中、R1、R2及びR3は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基、メルカプト基又はこれらの誘導体を表す。R4及びR5は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基又は環状エーテル基を表す。nは整数を表す。)
【選択図】なし
Description
本発明は、重荷重用タイヤに用いるチェーファー用ゴム組成物及びサイドウォール用ゴム組成物、並びに、該チェーファー用ゴム組成物及び/又は該サイドウォール用ゴム組成物を用いた該重荷重用タイヤに関する。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減(転がり抵抗特性を改善)させることにより、車の低燃費化が行なわれてきた。近年、車の低燃費化への要求がますます強くなってきており、タイヤにおける占有比率の高いトレッドだけでなく、他の部材に対しても、転がり抵抗特性の改善が要求されている。
転がり抵抗を低減する方法として、これまで、カーボンブラック等の充填剤を減量したり、カーボンブラックをシリカに置き換える手法が行われてきた。しかし、これらの方法では、ゴム強度が低下する傾向があるという点で改善の余地があった。
特許文献1〜3には、変性ブタジエンゴム、変性スチレンブタジエンゴムなどの変性ゴムを用いて転がり抵抗を低減することが提案されている。しかし、これらのゴム組成物では、転がり抵抗特性及びゴム強度を両立する点について、未だ改善する余地がある。
本発明は、前記課題を解決し、良好な加工性を有するとともに、転がり抵抗特性及びゴム強度をバランス良く改善できる重荷重用タイヤのチェーファー用ゴム組成物、重荷重用タイヤのサイドウォール用ゴム組成物、及びこれら2種のゴム組成物の少なくとも一方を用いた重荷重用タイヤを提供することを目的とする。
第一の本発明は、下記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムを含むゴム成分と、シリカとを含有し、上記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が10〜80質量部であり、重荷重用タイヤに使用されるチェーファー用ゴム組成物に関する。
(式中、R1、R2及びR3は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基、メルカプト基又はこれらの誘導体を表す。R4及びR5は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基又は環状エーテル基を表す。nは整数を表す。)
上記ゴム成分100質量%に対して、上記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、上記希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、ブタジエンゴムの合計含有量が10〜80質量%であることが好ましい。
第二の本発明は、上記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム含むゴム成分を含有し、重荷重用タイヤに使用されるサイドウォール用ゴム組成物に関する。
上記ゴム成分100質量%に対して、上記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、上記希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、ブタジエンゴムの合計含有量が10〜80質量%であることが好ましい。
上記ゴム成分100質量部に対して、シリカを10〜60質量部含有することが好ましい。
本発明はまた、第一の本発明のゴム組成物を用いて作製したチェーファー及び/又は第二の本発明のゴム組成物を用いて作製したサイドウォールを有する重荷重用タイヤに関する。
第一の本発明によれば、特定化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムを併用するとともに、所定量のシリカを含有するゴム組成物であるので、良好な加工性を有するとともに、転がり抵抗特性及びゴム強度をバランスよく両立できる。従って、該ゴム組成物をチェーファーに使用することにより、転がり抵抗特性及びゴム強度に優れた重荷重用タイヤを提供できる。
第二の本発明によれば、特定化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムを併用したゴム組成物であるので、良好な加工性を有するとともに、転がり抵抗特性及びゴム強度をバランスよく両立できる。従って、該ゴム組成物をサイドウォールに使用することにより、転がり抵抗特性及びゴム強度に優れた重荷重用タイヤを提供できる。
第一及び第二の本発明のゴム組成物は、上記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム(以下「変性BR」ともいう)と、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(以下、「希土類系BR」ともいう)とを含有する。変性BR及び希土類系BRを併用することで、ゴム組成物の強度を維持しながら、転がり抵抗特性を改善することができる。
上記式(1)で表される化合物において、R1、R2及びR3は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基(−COOH)、メルカプト基(−SH)又はこれらの誘導体を表す。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基などの炭素数1〜8のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4)などが挙げられる。なお、アルコキシ基には、シクロアルコキシ基(シクロヘキシルオキシ基などの炭素数5〜8のシクロアルコキシ基など)、アリールオキシ基(フェノキシ基、ベンジルオキシ基などの炭素数6〜8のアリールオキシ基など)も含まれる。
上記シリルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜20の脂肪族基、芳香族基が置換したシリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、ジエチルイソプロピルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基など)などが挙げられる。
上記アセタール基としては、例えば、−C(RR′)−OR″、−O−C(RR′)−OR″で表される基を挙げることができる。前者としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、t−ブトキシメチル基、ネオペンチルオキシメチル基などが挙げられ、後者としては、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、i−プロポキシメトキシ基、n−ブトキシメトキシ基、t−ブトキシメトキシ基、n−ペンチルオキシメトキシ基、n−ヘキシルオキシメトキシ基、シクロペンチルオキシメトキシ基、シクロヘキシルオキシメトキシ基などを挙げることができる。
R1、R2及びR3としては、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。これにより、ゴム強度と転がり抵抗特性を好適に両立できる。
上記式(1)で表される化合物において、R4及びR5は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基又は環状エーテル基を表す。
R4及びR5のアルキル基としては、例えば、上記アルキル基と同様の基を挙げることができる。
R4及びR5の環状エーテル基としては、例えば、オキシラン基、オキセタン基、オキソラン基、オキサン基、オキセパン基、オキソカン基、オキソナン基、オキセカン基、オキセト基、オキソール基などのエーテル結合を1つ有する環状エーテル基、ジオキソラン基、ジオキサン基、ジオキセパン基、ジオキセカン基などのエーテル結合を2つ有する環状エーテル基、トリオキサン基などのエーテル結合を3つ有する環状エーテル基などが挙げられる。なかでも、エーテル結合を1つ有する炭素数2〜7の環状エーテル基が好ましく、エーテル結合を1つ有する炭素数3〜5の環状エーテル基がより好ましい。また、環状エーテル基は環骨格内に不飽和結合を有していないことが好ましい。
R4及びR5としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜3、より好ましくは炭素数1〜2)が好ましく、エチル基がより好ましい。これにより、ゴム強度と転がり抵抗特性を好適に両立できる。
n(整数)としては、2〜5が好ましい。これにより、ゴム強度及び転がり抵抗特性を好適に両立できる。更には、nは2〜4がより好ましく、3が最も好ましい。nが1以下であると変性反応が阻害される場合があり、nが6以上であると変性剤としての効果が薄れる。
上記式(1)で表される化合物の具体例としては、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、ジメチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジメトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジメトキシメチルシラン、ジメチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリエトキシシラン、ジメチルアミノメチルジエトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジエトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジエトキシメチルシラン、ジエチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジエチルアミノブチルトリメトキシシラン、ジエチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−ジエチルアミノエチルジメトキシメチルシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−ジエチルアミノブチルジメトキシメチルシラン、ジエチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、4−ジエチルアミノブチルトリエトキシシラン、ジエチルアミノメチルジエトキシメチルシラン、2−ジエチルアミノエチルジエトキシメチルシラン、3−ジエチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、4−ジエチルアミノブチルジエトキシメチルシラン、下記式(2)〜(9)で表される化合物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ゴム強度及び転がり抵抗特性の改善効果が高いという点から、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、下記式(2)で表される化合物が好ましい。
上記式(1)で表される化合物(変性剤)によるブタジエンゴムの変性方法としては、特公平6−53768号公報、特公平6−57767号公報、特表2003−514078号公報等に記載されている方法等、従来公知の手法を用いることができる。例えば、ブタジエンゴムと変性剤とを接触させればよく、ブタジエンゴムを重合し、該重合体ゴム溶液中に変性剤を所定量添加する方法、ブタジエンゴム溶液中に変性剤を添加して反応させる方法等が挙げられる。
変性されるブタジエンゴム(BR)としては特に限定されず、高シス含有量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBRなどを使用できる。また、特表2003−514078号公報等に記載されているランタン系列希土類含有化合物を含む触媒を用いて重合して得られたBRも使用できる。
変性BRのビニル含量は、好ましくは35質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。ビニル含量が35質量%を超えると、転がり抵抗特性が損なわれる傾向がある。ビニル含量の下限は特に限定されない。
ゴム成分100質量%中の変性BRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、転がり抵抗特性を充分に改善できないおそれがある。該変性BRの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。70質量%を超えると、ゴム強度が低下し、耐リムチェーフィング性能などが低下する傾向がある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物では、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(希土類系BR)が使用されるが、上記希土類元素系触媒としては、公知のものを使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒が挙げられる。なかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が特に好ましい。
ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の希土類金属のハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等が挙げられる。なかでも、前述のとおり、Nd系触媒の使用が高シス含量、低ビニル含量のBRが得られる点で好ましい。
有機アルミニウム化合物としては、AlRaRbRc(式中、Ra、Rb、Rcは、同一若しくは異なって、水素又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)で表されるものを使用できる。アルミノサンとしては、鎖状アルミノキサン、環状アルミノキサンが挙げられる。ハロゲン含有化合物としては、AlXkRd 3−k(式中、Xはハロゲン、Rdは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基又はアラルキル基、kは1、1.5、2又は3を表す。)で表されるハロゲン化アルミニウム;Me3SrCl、Me2SrCl2、MeSrHCl2、MeSrCl3などのストロンチウムハライド;四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
上記希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒(n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、キシレン、ベンゼン等)に溶解した状態で用いても、シリカ、マグネシア、塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合又は塊状重合のいずれでもよく、好ましい重合温度は−30〜150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。
上記希土類系BRは、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が好ましくは35以上、より好ましくは40以上である。35未満であると、未加硫ゴム組成物の粘度が低く、加硫後に適正な厚みを確保できないおそれがある。該ムーニー粘度は、好ましくは55以下、より好ましくは50以下である。55を超えると、未加硫ゴム組成物が硬くなりすぎて、スムーズなエッジで押し出すことが困難になるおそれがある。
なお、ムーニー粘度は、ISO289、JIS K6300に準じて測定される。
なお、ムーニー粘度は、ISO289、JIS K6300に準じて測定される。
上記希土類系BRは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上である。1.2未満であると、加工性の悪化が顕著になる傾向がある。該Mw/Mnは、好ましくは5以下、より好ましくは4以下である。5を超えると、ゴム強度の改善効果が少なくなる傾向がある。
上記希土類系BRのMwは、好ましくは30万以上、より好ましくは50万以上であり、また、好ましくは150万以下、より好ましくは120万以下である。更に、上記希土類系BRのMnは、好ましくは10万以上、より好ましくは15万以上であり、また、好ましくは100万以下、より好ましくは80万以下である。MwやMnが下限未満であると、ゴム強度が低下したり、転がり抵抗特性が悪化する傾向がある。上限を超えると、加工性の悪化が懸念される。
なお、本発明において、Mw、Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
なお、本発明において、Mw、Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
上記希土類系BRのシス含量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。90質量%未満であると、ゴム強度が低下し、転がり抵抗特性及びゴム強度を両立できないおそれがある。
上記希土類系BRのビニル含量は、好ましくは1.8質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、特に好ましくは0.3質量%以下である。1.8質量%を超えると、ゴム強度が低下し、転がり抵抗特性及びゴム強度を両立できないおそれがある。
なお、本発明において、変性BR、希土類系BRのビニル含量(1,2−結合ブタジエン単位量)及びシス含量(シス−1,4−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、本発明において、変性BR、希土類系BRのビニル含量(1,2−結合ブタジエン単位量)及びシス含量(シス−1,4−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
ゴム成分100質量%中の希土類系BRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、ゴム強度が低下し、耐リムチェーフィング性能などが低下する傾向がある。該希土類系BRの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。70質量%を超えると、加工性が極端に悪化する傾向がある。
BRの合計含有量(上記変性BR、希土類系BR及び他のBR(他の変性BR、非変性BRなど)の合計量)は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。10質量%未満であると、ゴム強度が低下し、耐リムチェーフィング性能や亀裂成長性などが低下する傾向がある。該BRの合計含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは75質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。80質量%を超えると、加工性が悪化し、特に生地のまとまりが悪くなる傾向がある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物に使用されるBR以外のゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルニトリル(NBR)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物等を使用できる。なかでも、転がり抵抗特性、破壊エネルギー及び加工性のバランスの点から、変性BR及び希土類系BRとともに、NR、IRを使用することが好ましい。
NRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上である。15質量%未満であると、加工性が悪化する傾向がある。該NRの含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。85質量%を超えると、ゴム強度が低下し、亀裂成長性などが低下する傾向がある。
第一の本発明のゴム組成物は、シリカを含有する。これにより、転がり抵抗特性及びゴム強度が改善されるため、本発明の効果を良好に得ることができる。また、同様の理由から、第二の本発明の組成物も、シリカを含有することが好ましい。シリカとしては、例えば、湿式法で製造されたシリカ、乾式法で製造されたシリカなどが挙げられるが、特に制限はない。
シリカのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは70m2/g以上、より好ましくは90m2/g以上、更に好ましくは110m2/g以上である。70m2/g未満であると、充分な補強性が得られないため、ゴム強度が低下し、破壊エネルギーなどが低下する傾向がある。また、シリカのN2SAは、好ましくは200m2/g以下、より好ましくは150m2/g以下、更に好ましくは130m2/g以下である。200m2/gを超えると、配合したゴムの粘度が大幅に上昇し、加工性が悪化するおそれがある。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
第一の本発明のゴム組成物において、シリカの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、10質量部以上、好ましくは15質量部以上、より好ましくは20質量部以上である。10質量部未満であると、転がり抵抗特性の改善効果が小さくなる傾向がある。該シリカの含有量は、80質量部以下、好ましくは75質量部以下、更に好ましくは70質量部以下である。80質量部を超えると、加工性が悪化し、工程負荷が増大する傾向がある。
第二の本発明のゴム組成物において、シリカの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上である。また、該シリカの含有量は、60質量部以下、好ましくは55質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。シリカの含有量が上記範囲に含まれない場合、第一の本発明のゴム組成物と同様の問題が発生するおそれがある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物は、シリカとともにシランカップリング剤を含むことが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド等が挙げられる。なかでも、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。2質量部未満では、シランカップリング剤の添加効果が充分得られないおそれがある。また、該シランカップリング剤の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、補強性が低下するおそれがある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。これにより、補強性が付与され、ゴム強度がより改善されるため、本発明の効果を良好に得ることができる。カーボンブラックとしては特に限定されず、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなどが挙げられる。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、90m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましく、110m2/g以上が更に好ましい。90m2/g未満であると、充分な補強性が得られないため、ゴム強度が低下し、破壊エネルギーなどが低下する傾向がある。また、カーボンブラックのN2SAは、160m2/g以下が好ましく、140m2/g以下がより好ましく、130m2/g以下が更に好ましい。160m2/gを超えると、カーボンブラックの分散性を確保することが困難になるおそれがあり、また、加工性が悪化する傾向もある。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上である。3質量部未満であると、耐紫外線劣化性能やゴム強度が低下する傾向がある。該カーボンブラックの含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは60質量部以下である。100質量部を超えると、転がり抵抗特性が悪化する傾向がある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物において、シリカ及びカーボンブラックの合計含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは35質量部以上、更に好ましくは40質量部以上である。30質量部未満であると、充分な補強性が得られないため、ゴム強度が低下し、耐リムチェーフィング性能や耐カット性が低下する傾向がある。該合計含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下である。120質量部を超えると、加工性や転がり抵抗特性が悪化する傾向がある。
第一及び第二の本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、ステアリン酸、酸化防止剤、老化防止剤、酸化亜鉛、硫黄、加硫促進剤等を含有してもよい。
第一及び第二の本発明のゴム組成物を用い、通常の方法で空気入りタイヤ(重荷重用タイヤ)を製造することができる。すなわち、第一の本発明のゴム組成物を用いてチェーファーを作製するとともに、第二の本発明のゴム組成物を目いてサイドウォールを作製し、他の部材とともに貼り合わせ、タイヤ成型機上にて加熱加圧することにより製造できる。
本発明の重荷重用タイヤは、トラック、バス、建設用車両、クレーン車両などに使用でき、なかでも、トラック、バスに好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム:RSS#3
変性BR(BR(1)):住友化学(株)製の変性ブタジエンゴム(ビニル含量:15質量%、R1、R2及びR3=−OCH3、R4及びR5=−CH2CH3、n=3)
Nd系BR(BR(2)):ランクセス(株)製のCB24(Nd系触媒を用いて合成したBR、シス含量:96質量%、ビニル含量:0.7質量%、ML1+4(100℃):45、Mw/Mn:2.69、Mw:50万、Mn:18.6万)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(チッ素吸着比表面積(N2SA):125m2/g)
シリカ:Rhodia社製のZeosil 1115MP(CTAB比表面積:105m2/g、BET比表面積:115m2/g)
シランカップリング剤:テグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
プロセスオイル:H&R(株)製のTDAEオイル
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学工業(株)製のアンチゲン6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
天然ゴム:RSS#3
変性BR(BR(1)):住友化学(株)製の変性ブタジエンゴム(ビニル含量:15質量%、R1、R2及びR3=−OCH3、R4及びR5=−CH2CH3、n=3)
Nd系BR(BR(2)):ランクセス(株)製のCB24(Nd系触媒を用いて合成したBR、シス含量:96質量%、ビニル含量:0.7質量%、ML1+4(100℃):45、Mw/Mn:2.69、Mw:50万、Mn:18.6万)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(チッ素吸着比表面積(N2SA):125m2/g)
シリカ:Rhodia社製のZeosil 1115MP(CTAB比表面積:105m2/g、BET比表面積:115m2/g)
シランカップリング剤:テグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
プロセスオイル:H&R(株)製のTDAEオイル
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学工業(株)製のアンチゲン6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜6及び比較例1〜4
表1及び2に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をチェーファー形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を作製した。
表1及び2に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をチェーファー形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を作製した。
実施例7〜12及び比較例5〜8
表3及び4に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォール形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を作製した。
表3及び4に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォール形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を作製した。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴムシート、試験用タイヤを使用して、下記の評価を行った。評価結果を表1〜4に示す。なお、以下の評価において、基準比較例は、実施例1〜6及び比較例1〜4に対しては比較例1、実施例7〜12及び比較例5〜8に対しては比較例5とした。
(転がり抵抗指数)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で、上記加硫ゴムシートの損失正接(tanδ)を測定し、基準比較例の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により、各配合の転がり抵抗特性を指数表示した。指数が大きいほど、転がり抵抗特性に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で、上記加硫ゴムシートの損失正接(tanδ)を測定し、基準比較例の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により、各配合の転がり抵抗特性を指数表示した。指数が大きいほど、転がり抵抗特性に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(破壊エネルギー指数)
JIS K 6251の「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」にしたがって、上記加硫ゴムシートの引張強度及び破断伸びを測定した。そして、得られた測定結果を用いて、引張強度×破断伸び/2により破壊エネルギーを計算し、基準比較例の破壊エネルギー指数を100として、下記計算式により、各配合の破壊エネルギーを指数表示した。指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(破壊エネルギー指数)=(各配合の破壊エネルギー)/(基準比較例の破壊エネルギー)×100
JIS K 6251の「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」にしたがって、上記加硫ゴムシートの引張強度及び破断伸びを測定した。そして、得られた測定結果を用いて、引張強度×破断伸び/2により破壊エネルギーを計算し、基準比較例の破壊エネルギー指数を100として、下記計算式により、各配合の破壊エネルギーを指数表示した。指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(破壊エネルギー指数)=(各配合の破壊エネルギー)/(基準比較例の破壊エネルギー)×100
(亀裂成長性指数)
JIS−K6260の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマッチャ屈曲亀裂成長試験方法」の試験方法に準じて、室温25℃、70%歪の条件で上記加硫ゴムシートに1mmの亀裂が生じるまでの回数を測定し、基準比較例の亀裂成長性指数を100として、下記計算式により、各配合の亀裂成長性を指数表示した。指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(亀裂成長性指数)=(基準比較例の回数)/(各配合の回数)×100
JIS−K6260の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマッチャ屈曲亀裂成長試験方法」の試験方法に準じて、室温25℃、70%歪の条件で上記加硫ゴムシートに1mmの亀裂が生じるまでの回数を測定し、基準比較例の亀裂成長性指数を100として、下記計算式により、各配合の亀裂成長性を指数表示した。指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(亀裂成長性指数)=(基準比較例の回数)/(各配合の回数)×100
(加工性)
加工性の評価結果は生産性の指標として用いることができる。評価は、押出生地の形状及び加工のしやすさを目視で、以下の基準で3段階評価した。
○:問題なく加工でき、加工性が良好である。
△:生地の状態は劣るが、加工は可能である。
×:生地の状態が悪く、シート加工ができない。
加工性の評価結果は生産性の指標として用いることができる。評価は、押出生地の形状及び加工のしやすさを目視で、以下の基準で3段階評価した。
○:問題なく加工でき、加工性が良好である。
△:生地の状態は劣るが、加工は可能である。
×:生地の状態が悪く、シート加工ができない。
表1及び2により、変性BR及びNd系BRを併用するとともに、所定量のシリカを配合した実施例1〜6では、両立が困難な転がり抵抗特性及びゴム強度をバランス良く両立でき、加工性も良好であった。一方、これらの成分を併用していない比較例1〜4では、加工性を確保したまま、転がり抵抗特性及びゴム強度を高次元で両立できなかった。
表3及び4により、変性BR及びNd系BRを併用した実施例7〜12では、両立が困難な転がり抵抗特性及びゴム強度をバランス良く両立でき、加工性も良好であった。一方、これらの成分を併用していない比較例5〜8では、加工性を確保したまま、転がり抵抗特性及びゴム強度を高次元で両立できなかった。
Claims (6)
- 前記ゴム成分100質量%に対して、前記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、前記希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、ブタジエンゴムの合計含有量が10〜80質量%である請求項1記載のチェーファー用ゴム組成物。
- 前記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム含むゴム成分を含有し、
重荷重用タイヤに使用されるサイドウォール用ゴム組成物。 - 前記ゴム成分100質量%に対して、前記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、前記希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムの含有量が5〜70質量%、ブタジエンゴムの合計含有量が10〜80質量%である請求項3記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、シリカを10〜60質量部含有する請求項3又は4記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 請求項1又は2記載のゴム組成物を用いて作製したチェーファー及び/又は請求項3〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したサイドウォールを有する重荷重用タイヤ。
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---|---|---|---|---|
JP2013129761A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Bridgestone Corp | ゴム組成物の製造方法 |
CN109161064A (zh) * | 2018-09-10 | 2019-01-08 | 肇庆骏鸿实业有限公司 | 低生热轮胎支撑胶及其制备方法和应用 |
US11014405B2 (en) | 2017-03-16 | 2021-05-25 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire |
Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JP2006063285A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤサイドウォール用ゴム組成物および空気入りタイヤ |
JP2006124487A (ja) * | 2004-10-28 | 2006-05-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤサイドウォール用ゴム組成物および空気入りタイヤ |
WO2009072350A1 (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-11 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | タイヤ用ゴム組成物 |
-
2010
- 2010-01-06 JP JP2010001369A patent/JP2011140546A/ja active Pending
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