JP2011140478A - アリザリン誘導体化合物の製造方法、新規アリザリン誘導体化合物、表面修飾方法、光電変換膜、光電変換素子、及び電子写真感光体 - Google Patents
アリザリン誘導体化合物の製造方法、新規アリザリン誘導体化合物、表面修飾方法、光電変換膜、光電変換素子、及び電子写真感光体 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】プルプリンを出発原料として用い、3段階を経て、下記式(6)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る製造方法。
(式中、nが1ではLは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキル基で、nが2では、炭素数2から20の置換若しくは無置換の二価の連結基を表し、nが3では炭素数2から30の置換若しくは無置換の三価の連結基を表す。)
【選択図】なし
Description
また、新規なアリザリン誘導体化合物について、天然物からの抽出による単離・構造決定・生理活性能(抗カビ剤)などが見出されている(非特許文献6〜11参照。)。
また、非特許文献1で得られるような、アリザリン誘導体化合物(プルプリン4位Me修飾体)は、本発明者らの検討によれば、ルイス酸中で加熱するとMeO基が脱保護されてプルプリンに戻ることが確認されており、当該化合物を各種用途に適用した場合における安定性が危惧される。
また、非特許文献6〜11に記載される方法についても製造適性が低い。
また、本発明は、新規なアリザリン誘導体化合物を用いた無機化合物固体材料の表面修飾方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、新規なアリザリン誘導体化合物を構成要素とする、光電変換膜及び光電変換素子、並びに電子写真感光体を提供することを目的とする。
<1> 下記一般式(3)で表される化合物を用いて、下記一般式(2)で表される化合物を得る工程(A)と、
前記工程(A)により得られた一般式(2)で表される化合物を用いて、下記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る工程(B)と、
を含むアリザリン誘導体化合物の製造方法。
<6> 前記無機化合物固体材料が、金属酸化物である前記<5>に記載の表面修飾方法。
<8> 一対の電極間に前記<3>又は<4>に記載のアリザリン誘導体化合物を含有する層を備えてなる光電変換素子。
<9> 導電性基体上に下引き層及び感光層を少なくとも有し、該下引き層が前記<3>又は<4>に記載のアリザリン誘導体化合物を含有する電子写真感光体。
また、本発明によれば、新規なアリザリン誘導体化合物を用いた無機化合物固体材料の表面修飾方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、新規なアリザリン誘導体化合物を構成要素とする、光電変換膜及び光電変換素子、並びに電子写真感光体を提供することができる。
本発明のアリザリン誘導体化合物の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」とも称する。)は、下記一般式(3)で表される化合物を用いて、下記一般式(2)で表される化合物を得る工程(A)と、前記工程(A)により得られた一般式(2)で表される化合物を用いて、下記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る工程(B)と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明の製造方法により得られる前記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物、出発原料として用いられる前記一般式(3)で表される化合物、中間体として生成する前記一般式(2)で表される化合物等の各化合物の詳細については、本発明の製造方法における各工程の説明の後に詳述する。
工程(A)では、出発原料として一般式(3)で表される化合物を用い、該化合物が有するカテコール部位を、保護基により保護して一般式(2)で表される化合物を得る保護工程である。該保護基は、一般式(2)中において「P」を含んで構成される環構造により示される部位である。
−化合物群A−
ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン、など)、アセタール類(アセトンジメチルアセタール、メチルエチルケトンジメチルアセタール、シクロヘキサノンジメチルアセタール、ベンゾフェノンジメチルアセタール、など)、ジハロメタン類(ブロモクロロメタン、ジブロモメタン、ジクロロジメチルメタン、ジクロロジフェニルメタン、など)、オルトエステル類(オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酪酸トリエチル、など)、カーボネート類(ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、など)、ケイ素類(ジクロロジメチルシラン、ジエチルジクロロシラン、ジクロロジフェニルシラン、ジメチルジメトキシシラン、など)、ホウ素類(ホウ酸、Borax、フェニルボロン酸、など)などが挙げられる。これらの中も、好ましくは、ケトン類、アセタール類、ジハロメタン類、オルトエステル類、ホウ素類、が挙げられ、最も好ましくはジハロメタン類である。
ケトン類から対応するジハロメタン類への反応は、「J. Med. Chem., 2008, 51, 2115.」、「Organic Preparations and Procedures International, 1992, 24, 60.」、「J. Org. Chem., 1968, 33, 4317.」などの文献記載の公知例に従って行うことができる。
この際に、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)などの活性化剤を組み合わせて使用してもよい。
相間移動触媒のカチオン部としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウムトリブチルメチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム類、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルトリアミルアンモニウム、ベンジルエチルジブチルアンモニウム、フェネチルトリエチルアンモニウム、フェネチルトリブチルアンモニウム、フェネチルブチルジエチルアンモニウム等のアラルキルトリアルキルアンモニウム類、ジエチルピロリニウム、ジブチルピロリニウム、ジヘキシルピロリニウム、メチルベンジルピロリニウム、ジエチルピロリジニウム、ジブチルピロリジニウム、ジヘキシルピロリジニウム、エチルベンジルピロリジニウム、ジエチルピペリジニウム、ジブチルピペリジニウム、ジヘキシルピペリジニウム、メチルベンジルピペリジニウム、ジエチルインドリニウム、ジブチルインドリニウム、ジヘキシルインドリニウム、エチルベンジルインドリニウム、ジエチルモルホリニウム、ジブチルモルホリニウム、ジヘキシルモルホリニウム、メチルベンジルモルホリニウム、ジエチルチアジニウム、ジブチルチアジニウム、ジヘキシルチアジニウム、エチルベンジルチアジニウム、ブチルピリジニウム、ヘキシルピリジニウム、オクチルピリジニウム、ラウリルピリジニウム、ベンジルピリジニウム、テトラメチルピペラジニウム、テトラエチルピペラジニウム、ジメチルジブチルピペラジニウム、ジメチルジヘキシルピペラジニウム、ジメチルジベンジルピペラジニウム、テトラメチルイミダゾリジニウム、テトラエチルイミダゾリジニウム、ジメチルジブチルイミダゾリジニウム、ジメチルジヘキシルイミダゾリジニウム、ジメチルジベンジルイミダゾリジニウム等の環状オニウム類、テトラフェニルアンモニウム等のテトラアリールアンモニウム類、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウム類、テトラフェニルホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム類が挙げられ、好ましくは、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウムトリブチルメチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム類、及びテトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウム類が挙げられる。また、特開2004−226794号公報、特開2004−233854号公報等に記載のオニウム化合物等も挙げることができる。
クラウンエーテルとしては、例えば、12−クラウン4−エーテル、15−クラウン5−エーテル、18−クラウン6−エーテル、24−クラウン8−エーテル等が好ましい。
クリプタンドとしては、例えば、[1,1,1]クリプタンド、[2,1,1]クリプタンド、[2,2,1]クリプタンド、[2,2,2]クリプタンド等が好ましい。
カリックスアレーンとしては、例えば、カリックス[4]アレーン、カリックス[5]アレーン、カリックス[6]アレーン等が好ましい。
相間移動触媒及びクラウンエーテル類は、一種単独で、又は二種以上混合して用いることができる。
工程(B)では、前記工程(A)において得られた一般式(2)で表される化合物について、その4位のアルキル化及びカテコール部位の脱保護を経ることにより、前記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る。
工程(B1)では、前記工程(A)にて得られた一般式(2)で表される化合物が4位に有する水酸基がアルキル化されて一般式(4)で表される化合物が生成する。
本工程に用いられるアルキル化剤は、L−(X)nで示す構造を有する化合物である。ここで、Lは、一般式(1)におけるLと同義であり、また好ましい範囲も同様である。nは、一般式(1)におけるnと同義である。Xは、ハロゲン原子又は有機スルホニルオキシ基を表す。Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。Xで表されるスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、及びp−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
また、ハロゲン化アルキルそのものが入手し難い場合は、対応するアルコールをメタンスルホン酸クロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド等のアルキル又はアリールスルホニルクロリドと反応させ、アルキル又はアリールスルホン酸エステルに誘導してアルキル化剤として用いることができる。
塩化物やアルキル又はアリールスルホン酸エステルの反応性は、一般的に、臭化物及びヨウ化物に劣ることが多いが、これらのアルキル化剤を使用する場合は、相間移動触媒の対アニオンが臭素又はヨウ素(特にヨウ素であることが好ましい。)である相間移動触媒を用いることで反応性を向上させることができる。
工程(B2)では、工程(B1)にて生成した一般式(4)で表される化合物が、脱保護されることにより、最終生成物である一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物が得られる。
本発明の製造方法により得られるアリザリン誘導体化合物は、下記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物である。
また、R1は更に置換基によって置換されていてもよい。
Qで表される原子群を含んで構成される芳香族ヘテロ環は特に限定されないが、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、及びリン原子をからなる群から選択されるヘテロ原子を含む芳香族ヘテロ環が好ましく、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を含む芳香族ヘテロ環がより好ましく、窒素含む芳香族ヘテロ環が特に好ましい。
Qで表される原子群を含んで構成される芳香族ヘテロ環一つに含有されるヘテロ原子数は特に限定されないが、1〜3が好ましい。
また、Qで表される原子群を含んで構成される芳香族炭化水素環又は芳香族ヘテロ環は、さらに他の環と縮合環を形成してもよく、形成される縮合環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、シロール環、ゲルモール環、ホスホール環等が挙げられる。
上記の置換基および縮合環は、さらに置換基を有していてもよく、さらに他の環と縮合していてもよい。置換基としては、前述のR1として挙げたものが適用できる。
Lで表される二価の連結基としては、炭素原子と、水素原子、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子のうち少なくとも1種とを含んで構成される原子団であり、且つ炭素数が2から20のものが挙げられる。Lとして具体的には、例えば、アルキレン基(メチレン基、エチレン基、プロピレン基など)、シクロアルキレン基(シクロヘキシル基など)、アルケニレン基(ビニレン基、ジメチルビニレン基など)、アルキニレン基(エチニレン基など)、アリーレン基(フェニレン基、ナフタレンジイル基)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル基、チオフェンジイル基など)が挙げられる。また、Lとしては、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、−NH−、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、−N=、−CO−、−SO2−、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)などの基に、炭素鎖が連結したものでも構わない。(ここで、R及びR’は、各々、アルキル基又はアリール基を表す。)
さらに、これらの二価の連結基は置換基を有していてもよく、該置換基としてはアルキル基(メチル基、エチル基など)、アセトキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
また、Lとしては、上述した二価の連結基を2以上を組合わせて構成されたものであってもよい。組合せの例としては、−(アリーレン)−COO−、−(アリーレン)−CONH−、−(アルキレン)−SO2NH−、−(アルキレン)−OCONH−、−(アリーレン)−NHCONH−、−(アルキレン)NHSO2NH−、−(アルキレン)−CONH−、−(アリーレン)−SO2NH−、−COO−(アルキレン)−、−CONH−(アルキレン)−、−SO2NH−(アルキレン)−、−NHCONH−(アルキレン)−、−CO−(アルキレン)−、−O−(アルキレン)−、−(アルキレン)−NHCONH−、−S−(アルキレン)−などが好ましい
Lで表される三価の連結基の例としては、前記二価の連結基の例として挙げた連結基から1つの置換基(水素原子であってもよい)を取り除いた基が挙げられる。
R3で表される炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基が挙げられる。
下記一般式(3)で表される化合物は、本発明の製造方法における出発物質として用いられる化合物である。
下記一般式(2)で表される化合物、及び下記一般式(4)で表される化合物は、既述のごとく、本発明の製造方法において中間体として生成する化合物である。
環構造(1)の一つの態様としては、=C(R4)(R5)で表されるPが、下記一般式(7)で表される環構造を形成する態様が挙げられる。
最も好ましくは、R4及びR5の双方が、水素原子(具体的には、メチレンアセタールを形成する態様。)、置換若しくは無置換のアルキル基(具体的には、イソプロピリデンアセタール、シクロヘキシリデンアセタール、ベンジリデンアセタールなどを形成する態様。)、置換若しくは無置換のフェニル基(具体的には、ジフェニルメチレンアセタール、4−メトキシフェニルメチレンアセタールなどを形成する態様。)、及び、置換若しくは無置換のアルコキシ基を採る態様、或いは、R4及びR5が各々別個に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基、及び置換若しくは無置換のアルコキシ基を採る態様(具体的には、2−エトキシ−2−メチルベンゾ−1,3−ジオキソラン、2−エトキシ−2−エチルベンゾ−1,3−ジオキソラン、2−エトキシ−2−プロピルベンゾ−1,3−ジオキソランなどを形成する態様)等である。
環構造(2)の一つの態様としては、=Si(R4)(R5)で表されるPが、下記一般式(9)で表される環構造を形成する態様が挙げられる。
一般式(9)におけるR4及びR5として、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基である。
Pが硫黄原子を介して環を形成する原子群の場合、Pは、S、SO又はSO2で表され、好ましくはPがSO又はSO2を表す場合であり、最も好ましくはSOで表されるPが、下記一般式(10)で表される環構造を形成する態様である。
環構造(4)としては、=B(R4)(R5)又は=BR4で表されるPが、下記一般式(11)又は(12)で表される環構造を形成する態様が挙げられる。
一般式(11)におけるR4及びR5として、より好ましくは、アリール基、アルキル基、ヒドロキシル基である。一般式(12)におけるR4として、より好ましくは、アリール基、アルキル基、ヒドロキシル基である。
また、アリザリン誘導体化合物を光電変換膜、光電変換素子、又は電子写真感光体が備える下引き層に含有させるに際しては、下記に詳述する表面修飾方法を用いて、金属酸化物等の無機化合物固体材料の表面を該アリザリン誘導体化合物により修飾したものを用いることが好ましい。
本発明の表面修飾方法は、前記一般式(5)又は(6)で表されるアリザリン誘導体化合物が有する一つ以上の水酸基から水素原子を除した酸素原子を介して、該アリザリン誘導体化合物を無機化合物固体材料の表面に結合させる無機化合物固体材料の表面修飾方法である。
本発明の表面修飾方法に用いられる無機化合物固体材料としては、既述のアリザリン誘導体化合物によりその表面を修飾可能なものであれば、特に制限はないが、例えば、金属/化合物半導体(Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Hg、Fe、GaAs、InP、Si、CdS、CdSe、ZnS、ZnSe、SnSe、FeS2、PbS、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2等)、酸化物/酸化膜(TiSrO3、TiO2、Nb2O3、Al2O3、AgO、CuO、Ta2O5、Zr/Al2O3、ガラス、マイカ、SiO2、SnO2、WO3、GeO2、ZrO2、ZnO、V2O5、KTaO3、酸化インジウムスズ(ITO)、ステンレス鋼(SUS)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT))、窒化シリコン(Si3N4、SiNx)などが好ましい。
金属酸化物としてはより好ましくは、TiO2、Al2O3、SiO2、ZrO2、ZnOであり、最も好ましくはTiO2、SiO2、ZnOである。
ここで、微粒子とは、平均粒子径が直径1nm〜1000nmの粒子を指し、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは10nm〜300nmの平均粒子径を有することを意味する。
本発明の表面修飾方法では、前記一般式(5)又は(6)で表されるアリザリン誘導体化合物が有する一つ以上の水酸基から水素原子を除した酸素原子を介して、該アリザリン誘導体化合物を無機化合物固体材料の表面に結合させる。該結合は、共有結合又は配位結合である。
本発明の表面修飾方法において、アリザリン誘導体化合物と無機化合物固体材料の表面と結合させる方法としては、真空プロセスにより結合形成させる方法又は溶液プロセスに結合形成させる方法が挙げられる。
溶液プロセスを用いて無機化合物固体材料の表面上(好ましくは微粒子の表面上)に、アリザリン誘導体化合物との結合を形成する場合の条件について説明する。
まず、アリザリン誘導体化合物を含む材料を適当な有機溶媒(例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,2−ジクロロベンゼン等の炭化水素系溶媒;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒;例えば、メタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒;例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、1−メチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド等の極性溶媒)及び/又は水に、溶解又は分散させた溶液を調製する。
次いで、該溶液を上述した各種の方法により、無機化合物固体材料に付与して、その表面と溶液とを接触させた後、溶液中に含まれる溶媒を除去することにより、当該表面とアリザリン誘導体化合物との間に酸素原子を介した形で結合が形成される。
溶液におけるアリザリン誘導体化合物の濃度は、好ましくは0.1〜80質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。
樹脂バインダーは、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。薄膜の機械的強度を考慮すると、ガラス転移温度の高い樹脂バインダーが好ましく、電荷移動度を考慮すると極性基を含まない構造の樹脂バインダーや光伝導性ポリマー、導電性ポリマーが好ましい。
〜光電変換膜及び光電変換素子〜
本発明の製造方法により得られたアリザリン誘導体化合物は、その好適な適用態様として、光電変換膜(本発明の光電変換膜)、光電変換素子(本発明の光電変換素子)、電子写真感光体(本発明の電子写真感光体)がある。
文献A:特開2003−234460号公報
文献B:特開2003−332551号公報
文献C:特開2005−268609号
文献D:特開2008−63226号(光増感型太陽電池としての利用)
文献E:「Organic Photovoltaics」(2005年刊、Taylor&Francis)49-104頁
文献F:Chemical Reviews,2007,107,1324-1338.
文献G:Journal of Photochemistry and Photobiology A : Chemistry, 168(2004), 191.
文献H:特開2008−276225号公報
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に下引き層及び感光層を少なくとも有し、該下引き層が、本発明の製造方法により得られたアリザリン誘導体化合物を含有するものである。該アリザリン誘導体化合物は、下引き層に含有される金属酸化物等の無機微粒子の表面に、前述した本発明の表面修飾方法により結合させたものであることが好ましい。
本発明のアリザリン誘導体化合物として前掲した化合物(B−1)を、以下のように合成した。
先ず、化合物(A−1)を、プルプリンを出発原料として、以下に示す合成例(1)又は別法である合成例(2)に記載する保護工程(工程(A))及びアルキル化工程(工程(B1))を実施して合成した。
<保護工程(工程(A))>
プルプリン(東京化成工業(株)製)100gをN,N’−ジメチルアセトアミド600mlに溶解させ、炭酸カリウム108gを加えた後に、α,α−ジクロロジフェニルメタン(東京化成工業(株)製)111gを滴下した。80℃で9時間反応させた後に、水1L及びメタノール1Lの混合溶媒に反応液を移液した。そのまま攪拌し、室温まで冷却して、濾過した。得られた粗結晶を水1L、メタノール1Lで洗浄し、50℃で乾燥して目的の化合物(1)(下記に示す構造を有する化合物)を136g得た。
水酸化カリウム51.5gに水800mlを溶解させ、その中にプルプリン(東京化成工業(株)製)200gを添加して溶解させた溶液に、テトラブチルアンモニウムブロマイド78.1g、トルエン500ml、炭酸カリウム117gを加えて70℃まで加熱した。その後ジフェニルジクロロメタン(東京化成工業(株)製)200gを滴下して、5時間加熱攪拌した後に、反応液を6Lメタノールに移液した。析出した結晶を濾過して、水1L、メタノール1.5Lで洗浄して目的の化合物(1)(下記に示す構造を有する化合物)を300g得た。
得られた化合物(1)12.6gに50%水酸化カリウム水溶液4.4g、テトラブチルアンモニウムブロマイド11.6g、水15ml、トルエン30ml加えた後に、ヨードエチル7.5gを滴下し65℃で6時間で加熱還流した。室温まで放冷した後に、析出した結晶を水洗した後にメタノール洗浄して粗結晶を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー処理した後に目的の化合物(A−1)(下記に示す構造を有する化合物)を8,9g(純度99.3%)得た。
得られた化合物(1)42.0gに水酸化カリウム6.2g、テトラブチルアンモニウムブロマイド16.0g、水50ml、トルエン50mlを加えた後に、55℃まで反応液を加熱しヨードエチル10mlを滴下し2.5時間で加熱した。その後、ヨードエチル2.5ml、水酸化カリウム1.5gを追加添加しさらに2時間過熱した。反応液をメタノール0.6Lに移液して、そのまま攪拌した。室温まで冷却した後に、析出した結晶をろ過して、水0.2L、メタノール0.3Lで洗浄して粗結晶A36.6gを得た。得られた粗結晶Aの30gをテトラヒドロフラン300mlに加熱して溶解させ、室温でセライト濾過した。ろ液に水450mlを加えて、析出した結晶を濾過して粗結晶B27.7gを得た。N,N’−ジメチルアセトアミド75mlに得られた粗結晶Bの25gを入れ、100℃まで加熱した後に室温まで冷却させて析出した結晶を、濾過して化合物(A−1)(下記に示す構造を有する化合物)17.8g(純度96.3%)を得た。
プルプリン及びジクロロジフェニルメタンを、下記文献に記載される方法に従って合成した。
(1)プルプリン:『総説 合成染料』(三共出版)、堀口博著、541頁
(2)ジクロロジフェニルメタン:『J. Med. Chem., 2008, 51, 2115.』
その詳細は、以下の通りである。
アリザリン(Aldrich社製)30gに水9.0g、96%硫酸130gを入れて、氷冷して調製した二酸化マンガン17.5g/濃硫酸40gの懸濁溶液を、反応液を10℃以下に維持して1時間かけて添加した。2時間後、水1Lに反応液をあけ、水400mlで容器内を洗浄、ろ過した。ろ取した結晶をメタノール300mlでかけ洗いして乾燥し、32.4gのプルプリンを得た。
ベンゾフェノン(和光純薬社製)60.1gにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(和光純薬社製)25.6mlを加え、その後塩化チオニル(和光純薬社製)60.2mlを滴下した後に、反応温度を75℃にして12時間反応させた。1H-NMRでジクロロジフェニルメタンの生成を確認した後に、氷冷下でトルエン60ml、水80mlを加えて分液して水層を除去し、ジクロロジフェニルメタン/トルエン溶液を得た。
得られたプルプリン25.6gに、水酸化カリウム6.18g、炭酸カリウム20.8g水140ml、テトラブチルアンモニウムブロマイド16.1gを加えた。80℃に加熱し、上述のジクロロジフェニルメタン/トルエン溶液を滴下した。
3時間後、保護基導入が進行したことを確認し、60℃まで反応温度を下げて、水酸化ナトリウム18.5g、ヨードエタン23.4gを添加した。反応液をメタノール300ml酢酸エチル300mlの混合溶媒へあけ、結晶を析出させた。
その後ろ過して、メタノール100ml、水100mlで洗浄し、さらにメタノール100mlで洗浄して、38.2gの粗結晶Aを得た。得られた粗結晶A15.0gをテトラヒドロフラン150mlに加熱して溶解させ、室温でセライト濾過した。ろ液に水200mlを加えて、析出した結晶を濾過して化合物(A−1)9.3g(純度97.4%)を得た。
次いで、得られた化合物(A−1)に対し、以下に示す脱保護工程(工程(B2))を実施することにより、目的物である化合物(B−1)を得た。
得られた化合物(A−1)150gを硫酸150gに添加して溶解させ、60℃で1時間加熱した。0℃に氷冷したメタノール1.5Lに反応液をゆっくり移液して、得られた結晶を濾過した。水1L、メタノール1Lで洗浄して、目的の化合物(B−1)を93g(純度97.9%)得た。
得られた化合物(A−1)の4.5gをトルエン45ml、塩化メチレン35mlに溶解させ、0℃に氷冷した後に濃硫酸3mlを滴下した。1時間0℃で保持した後に、室温になるまで放置した。上澄み液とフラスコの底にオイル状残渣に分離した後に、上澄み液をデカンテーションして除去し、オイル状残渣に水を添加しろ過して、赤色粉末を得た。さらにメタノール中に分散させ、しばらく攪拌した後にろ過して目的の化合物(B−1)を2.75g(純度99.4%)を得た。
1HNMR (300MHz, CDCl3) δ13.39(s、1H)、8.32(d、1H)、8.26(d、1H)、7.81(dd、1H)、7.73(dd、1H)、6・98(s、1H)、6.45(1s、br)、4.21(q、2H)、1.58(t、3H)
<アルキル化工程(工程(B1))>
実施例1と同様にして得られた化合物(1)12.6gに50%水酸化カリウム水溶液4.04g、テトラブチルアンモニウムブロマイド11.6g、水25ml、トルエン40ml加えた後に、ヨードブタン5.61gを滴下し100℃で7時間加熱還流した。室温まで放冷した後に、トルエンを留去して析出した結晶を水洗した後にメタノール洗浄して粗結晶を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー処理した後に目的の化合物(A−2)(下記に示す構造を有する化合物)を8.5gを得た。
得られた化合物(A−2)7.5gをトルエン70ml、塩化メチレン30mlに溶解させ、0℃に氷冷した後に濃硫酸5mlを滴下した。1時間0℃で保持した後に、室温になるまで放置した。上澄み液とフラスコの底にオイル状残渣に分離した後に、上澄み液をデカンテーションして除去し、オイル状残渣に水を添加しろ過して、赤色粉末を得た。さらにメタノール中に分散させ、しばらく攪拌した後にろ過して目的の化合物(B−2)を5.00g(純度99.5%)を得た。
1HNMR (300MHz, CDCl3) δ13.41(s、1H)、8.32(d、1H)、8.25(d、1H)、7.80(dd、1H)、7.72(dd、1H)、6・97(s、1H)、6.48(1s、br)、4.13(t、2H)、1.93(m、2H)、1.62(m、2H)、1.02(t、3H)
<アルキル化工程(工程(B1))>
実施例1と同様にして得られた化合物(1)115.7gに酸化銀127.6g、トルエン500mlを加え、ヨードオクチル92.7gを滴下して7時間で加熱還流した。さらに酸化銀47g、ヨードオクチル86gを追加添加して、3時間加熱還流した。室温まで放冷した後に、酸化銀をろ過しトルエンをエバポレーターで溜去したのちシリカゲルクロマトグラフィーで精製して目的物である下記構造有する化合物(A−3)を含有する濃縮液100gを得た。
得られた化合物(A−3)を含有する濃縮液に、濃硫酸100gを加え、70℃で2時間加熱した。メタノール0.5Lに反応液をゆっくり移液して、析出した結晶を濾過して下記化合物(B−3)66g(純度95.6%)を得た。
1HNMR (300MHz, CDCl3) δ13.41(s、1H)、8.32(d、1H)、8.26(d、1H)、7.80(dd、1H)、7.72(dd、1H)、6・98(s、1H)、6.45(1s、br)、4.12(t、2H)、1.94(m、2H)、1.53(m、2H)、1.42〜1.30(m、10H)、0.88(t、3H)
<アルキル化工程(工程(B1))>
実施例1と同様にして得られた化合物(1)5.97gに50%水酸化カリウム水溶液1.60g、テトラブチルアンモニウムブロマイド4.58g、水10ml、トルエン25ml加えた後に、1,4−ジヨードブタン2.20gを滴下し100℃で15時間加熱還流した。室温まで放冷した後に、トルエンを留去して析出した結晶を濾過して、水洗した後にトルエン及びメタノールで洗浄して粗結晶を得た。クロロホルムでセライト濾過した後に、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理した後に目的の化合物(A−4)(下記に示す構造を有する化合物)を2.82gを得た。
得られた化合物(A−4)2.80gを、塩化メチレン50mlに溶解させ、0℃に氷冷した後に濃硫酸2mlを滴下した。1時間0℃で保持した後に、室温になるまで放置した。上澄み液とフラスコの底にオイル状残渣に分離した後に、上澄み液をデカンテーションして除去し、オイル状残渣にメタノールを添加しろ過して、赤色粉末を得た。さらにメタノール中に分散させ、しばらく攪拌した後にろ過して目的の化合物(B−4)を1.60g得た。
MALDI−MS [M+]+[Na+=23]=589
<アルキル化工程(工程(B1))>
実施例1と同様にして得られた化合物(1)12.6gに50%水酸化カリウム水溶液3.64g、テトラブチルアンモニウムブロマイド9.67g、水30ml、トルエン30ml加えた後に、1,6−ジヨードヘプタン5.06gを滴下し100℃で16時間加熱還流した。室温まで放冷した後に、トルエンを留去して析出した結晶を濾過して、水洗した後に氷冷したメタノールで洗浄して粗結晶を得た。塩化メチレンでシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理した後にメタノールで洗浄して目的の化合物(A−5)(下記に示す構造を有する化合物)を2.82gを得た。
得られた化合物(A−5)5.62gを、塩化メチレン100mlに溶解させ、0℃に氷冷した後に濃硫酸5mlを滴下した。1時間0℃で保持した後に、室温になるまで放置した。上澄み液とフラスコの底にオイル状残渣に分離した後に、上澄み液をデカンテーションして除去し、オイル状残渣にメタノールを添加しろ過して、赤色粉末を得た。さらに
ジメチルスルホキサイド100ml中に分散させ140℃まで加熱して30分攪拌した後に室温まで冷却させてろ過し、メタノール洗浄により目的の化合物(B−5)を1.50g(純度95.0%)得た。
1HNMR (300MHz, DMSO) δ13.14(s、2H)、10.84(s、2H)、8.10(d、2H)、7.99(d、2H)、7.80(m、4H)、6・91(s、2H)、4.08(t、4H)、1.82(m、4H)、1.69(m、4H)
<アルキル化工程(工程(B1))>
実施例1と同様にして得られた化合物(1)12.6gに50%水酸化カリウム水溶液3.64g、テトラブチルアンモニウムブロマイド9.67g、水30ml、トルエン30ml加えた後に、1,8−ジヨードオクタン5.48gを滴下し100℃で16時間加熱還流した。室温まで放冷した後に、トルエンを留去して析出した結晶を濾過して、水洗した後に氷冷したメタノールで洗浄して粗結晶を得た。塩化メチレンでシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理した後にメタノールで洗浄して目的の化合物(A−6)(下記に示す構造を有する化合物)を4.18gを得た。
得られた化合物(A−6)4.18gを、塩化メチレン100mlに溶解させ、0℃に氷冷した後に濃硫酸4mlを滴下した。1時間0℃で保持した後に、室温になるまで放置した。上澄み液とフラスコの底にオイル状残渣に分離した後に、上澄み液をデカンテーションして除去し、オイル状残渣にメタノールを添加しろ過して、赤色粉末を得た。さらに
ジメチルスルホキサイド100ml中に分散させ140℃まで加熱して30分攪拌した後に室温まで冷却させてろ過し、メタノール洗浄により目的の化合物(B−6)を2.00g(純度96.0%)得た。
1HNMR (300MHz, DMSO) δ13.24(s、2H)、10.97(s、2H)、8.11(dd、4H)、7.83(m、4H)、4.04(t、4H)、1.78(m、4H)、1.57(m、4H)、1.42(m、4H)
<アルキル化工程(工程(B1))>
文献(J.Org.Chem., 2002, 17, 6282.)に記載の方法に従い、下記構造の化合物(2)を主成分とする混合物を得た。
得られた(A−10)0.1gを濃硫酸0.1mlに溶解させ、60℃で1時間加熱した。その後室温まで冷却し、メタノール10mlを加えて得られた結晶を濾過した。
MALDI−MS [M+]+[Na+=23]=1121
以下に示す合成方法により、下記に示す化合物(C−1)を得た。
プルプリン(東京化成工業(株)製)5.12gをN,N’−ジメチルホルムアミド30mlに溶解させ、炭酸カリウム2.76gを加えた後に、ヨードオクタン4.80gを滴下した。70℃で7時間反応させた後に、氷冷して内温0℃にして希塩酸20ml(濃塩酸2mlを水18mlで希釈)で中和し、その後水30mlを加え粗結晶を得た。得られた粗結晶を酢酸エチルでシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、目的の化合物(C−1)を0.75g得た。
1HNMR (300MHz, CDCl3) δ13.58(s、1H)、13.49(s、1H)、8.45(dd、2H)、7.80(dd、4H)、6.68(s、1H)、4.15(t、2H)、1.92(m、2H)、1.72〜1.25(m、10H)、0.88(t、3H)
前掲した非特許文献1(Synthesis, 1991,438.)に記載の化合物4(本明細書では化合物(C−2)とする。)を、同文献記載の方法により得た。
前掲した非特許文献7(Aus. J. Chem., 1976, 29, 2231.)に記載の化合物14(本明細書では化合物(C−3)とする。)を、同文献記載の方法により得た。
<保護工程>
実施例1における保護工程と同様にして化合物(1)を得た。
得られた化合物(1)0.4gにヨウ化メタン1.68g、酸化銀1.85g、トルエン10ml加えた後に、70℃で2時間で加熱還流した。室温まで放冷した後に、酸化銀をろ過しトルエンをエバポレーターで溜去して目的物である下記構造を有する化合物(A−7)の結晶0.40gを得た。
得られた化合物(A−7)0.4gにトルエン20ml加えた後に、35%塩酸水2mlを加えて1時間で加熱還流した。室温まで放冷した後に、トルエンをエバポレーターで溜去したところ、プルプリン0.20gのみが得られ、目的物としていた化合物(C−2)(前記構造)は得られなかった。
アリザリン、プルプリン、キニザリン、クリサジン、及びアントラルフィンの公知化合物、実施例1〜7で得られた化合物(B−1)〜(B−6)及び(B−10)、比較例1〜3で得られた化合物(C−1)〜(C−3)の各々について、以下に示す測定を行った。
各化合物の酸化亜鉛への吸着率及び吸収スペクトルの極大値を、以下に示す測定方法により測定した。
透明スクリュー瓶(15ml)に入れた被試験有機物1×10−5molにメチルエチルケトン(MEK)5mlを加え、被試験有機物溶液を調製する。酸化亜鉛(粒子径70nm)を300mg秤量し、被試験有機物溶液へ添加する。その後室温で3時間攪拌後、一晩かけて酸化亜鉛粒子を自然沈降させる。上澄み液をガラスシリンジで2ml採取し、カートリッジ式フィルター(非水系、0.45μm又は0.2μm)でろ過する。ろ液0.5mlをホールピペットで測りとり、メスフラスコにMEK20mlを加えて希釈し、、株式会社島津製作所製UV−3100PCを用いて、350〜800nmの範囲で吸収スペクトルを測定する。吸収極大における吸光度の減少率を吸着率として定義した。
各化合物について、吸着酸化亜鉛の反射スペクトル極大値を、以下に示す測定方法により測定した。
測定1にて攪拌・酸化亜鉛粒子の自然沈降をさせた各被試験有機物溶液の各々について、オムニポアメンブレンフィルター0.45μm又は0.1μm・25mm径を用いて攪拌子を取り除き、ろ過器に沈殿物・残上澄みを全てアセトンで洗い入れる。静かに吸引し、廃液が透明になるまでアセトンを掛け流す。アセトンが抜け、乾燥したらろ過器から、吸着粉末を採取する。得られた吸着粉末をマイラーテープの接着面に粉末を広げ、20mm角程度1/2カットしたスライドガラスを乗せ、密着させる。更に、マイラーテープで固定し、余分なテープを切り取る。拡散反射測定を、株式会社島津製作所製UV−3100PCを用いて、300〜800nmの範囲で測定した。
実施例の光電変換素子を以下のようにして作製した。
25mm角のITO電極付ガラス基板を、アセトン、セミコクリーン、イソプロピルアルコール(IPA)でそれぞれ15分超音波洗浄した。最後にIPA煮沸洗浄を行った後、UV/O 3洗浄を行った。その基板を有機蒸着室に移動し、室内を1×10−4Pa以下に減圧した。その後、基板ホルダーを回転させながら、ITO電極上に、第一の電荷ブロッキング層としてm−MTDATAを抵抗加熱法により蒸着速度0.05〜0.1nm/secで厚み100nmとなるように蒸着した。次に、光電変換層のp型有機半導体として、Silicon 2,3−naphthalocyanine bis(trihexylsilyloxide)(シグマアルドリッチジャパン株式会社から購入し昇華精製を施したもの)の蒸着速度を0.3nm/secに保ちながら、n型有機半導体であるフラーレンC60(シグマアルドリッチジャパン株式会社昇華品)の蒸着速度を0.3nm/secに保つことにより、体積比を1:1に保ちながら合計10nmとなるように共蒸着してp型有機半導体とフラーレンC60が混合された光電変換層を形成した。さらにその上に、光電変換層としてSilicon 2,3−naphthalocyanine bis(trihexylsilyloxide)(同上)の蒸着速度を0.3nm/secに保ちながら合計20nmとなるように共蒸着してp型有機半導体のみの光電変換層を形成した。光電変換層は、合計で30nmとした。
実施例7において、第二の電荷ブロッキング層の形成に用いた化合物(B−1)に代えて、比較化合物として、前記した化合物(C−1)、(C−2)及び(C−3)を用いた以外は、実施例7と同様にして、比較例5〜7の光電変換素子を作製した。
特に、比較例6の光電変換素子については、4位がメチル置換されている以外は、化合物(B−1)とほぼ同じ構造を有する化合物(C−2)を用いているにもかかわらず、暗電流の発生による低いS/N比を示すことが確認された。これは、化合物(C−2)の層中への分散性が悪くトラップが発生したことに起因すると推定される。その理由としては、化合物(C−2)のごとき4位のメチル置換体は、ルイス酸でもある金属酸化物近傍で脱保護されてしまい、結晶性の高いプルプリンが生成したため、金属酸化物の表面が化合物(C−2)により表面修飾されずに、粒界が生じたためだと考えている。
さらに、比較例5、7のように、化合物(C−1)及び化合物(C−3)を用いた場合についても、暗電流が発生するため低いS/N比を示すことも明らかとなった。これは、化合物(C−1)及び化合物(C−3)は、金属酸化物との配位能が低い化合物であるであることから、金属酸化物表面が修飾される際に粒界が生じるため、安定なキャリアパスが形成されないためであると考えている。
実施例9の電子写真感光体を以下のようにして作製した。
−下引き層の形成−
アルミニウム(Al)製支持体(外径30mm)上に、下記組成の下引き層塗工液を乾燥後の厚みが3.5μmになるように浸漬法で塗工し、下引き層を形成した。
・アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S、大日本インキ化学工業株式会社製) ・・・33.6質量部
・メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業株式会社製) ・・・18.7質量部
・酸化チタン微粒子(CR−EL、石原産業株式会社製、平均粒径0.25μm、ルチル型) ・・・112質量部
・酸化セリウム微粒子(NanoTek CeO2、シーアイ化成株式会社製、平均粒径0.01μm) ・・・56質量部
・化合物(B−1) ・・・1.7質量部
・メチルエチルケトン ・・・170質量部
次に、前記下引き層上に、下記組成のオキソチタニウムフタロシアニン顔料を含む電荷発生層塗工液を浸漬塗工し、加熱乾燥させて、厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。
・オキソチタニウムフタロシアニン顔料 ・・・5質量部
・ブチラール樹脂(エスレックBMS、積水化学株式会社製) ・・・2質量部
・テトラヒドロフラン ・・・80質量部
次に、前記電荷発生層上に、下記組成の電荷輸送層塗工液を浸漬塗工し、加熱乾燥させて、厚み12μmの電荷輸送層を形成した。
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート ・・・12質量部
・下記構造式で表される電荷輸送物質 ・・・8質量部
・1質量%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF50−100CS、信越化学工業株式会社製) ・・・0.2質量部
次に、前記電荷輸送層上に、下記組成の架橋表面層塗工液をスプレー塗工し、メタルハライドランプを用い、照射強度:700mW/cm2、照射時間:20秒間の条件で光照射を行い、130℃で30分間乾燥して、厚み4.0μmの架橋表面層を形成した。以上により、実施例9の電子写真感光体を作製した。
・電荷輸送性構造を有さず極性官能基を有するラジカル重合性モノマー(アクリル酸、日本触媒株式会社製) ・・・0.05質量部
・電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬株式会社製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99) ・・・9質量部
・下記構造式で表される電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 ・・・9質量部
・テトラヒドロフラン ・・・100質量部
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、前記化合物(B−2)に代えた以外は、実施例9と同様にして、実施例10の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、前記化合物(B−3)に代えた以外は、実施例9と同様にして、実施例11の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、化合物(B−5)に代えた以外は、実施例8と同様にして、実施例12の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、化合物(B−8)として前掲した化合物に代えた以外は、実施例8と同様にして、実施例13の電子写真感光体を作製した。
実施例8において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、1−ヒドロキシアントラキノンに代えた以外は、実施例8と同様にして、比較例8の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、2−アミノ−3−ヒドロキシアントラキノンに代えた以外は、実施例9と同様にして、比較例9の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、前記化合物(C−2)に代えた以外は、実施例9と同様にして、比較例11の電子写真感光体を作製した。
実施例9において、下引き層塗工液中の化合物(B−1)を、前記化合物(C−3)に代えた以外は、実施例9と同様にして、比較例11の電子写真感光体を作製した。
得られた実施例9〜13、比較例8〜11の電子写真感光体を、接触帯電装置、中間転写装置を有する富士ゼロックス社製フルカラープリンター「DocuCentre Color C400」に搭載し、高温高湿下(28℃40%RH)にて印刷を行った際の初期(10枚目)及び連続1万枚のプリント画質(濃度異常の発生、ゴーストの発生、黒点の発生)について調べ、以下の基準により評価した。
結果を表3に示した。
<濃度異常の発生>
濃度異常の発生は、1枚目に20%濃度の画像が得られる設定とした後、10枚目、1万枚目の画像濃度を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
−評価基準−
A:同等、
B:若干濃度低下、
C:はっきりと濃度低下。
−評価基準−
ゴースト評価は、図1に示すように、Gの文字と黒領域を有するパターンのチャートをプリントし、黒べた部分にGの文字の現れ具合を目視にて観察し、以下の基準で評価した
A:図1(A)のように良好〜軽微である、
B:図1(B)のように若干目立つ程度である、
C:図1(C)のようにはっきり確認できる。
黒点の発生は、10枚目及び1万枚目のA4サイズ白紙に白画像を出力し、A4サイズ中央部、10cm×10cm領域の画像を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
−評価基準−
A:良好(黒点の発生無し)
B:画像上に1〜10個程度の0.1mm以下の黒点発生
C:画像上全面に黒点発生(0.1mm以上のものも含む)
これは、本発明のアリザリン誘導体化合物は、下引き層塗工液における溶解性が高く、それに起因するアモルファス性にも優れながらも、金属酸化物微粒子との結合形成能は変わらないため、金属酸化物微粒子界面で粒界が生じなかったためであると考えている。
Claims (9)
- 下記一般式(3)で表される化合物を用いて、下記一般式(2)で表される化合物を得る工程(A)と、
前記工程(A)により得られた一般式(2)で表される化合物を用いて、下記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る工程(B)と、
を含むアリザリン誘導体化合物の製造方法。
- 前記工程(B)が、前記一般式(2)で表される化合物を用いて、下記一般式(4)で表される化合物を得る工程(B1)と、前記工程(B1)により得られた一般式(4)で表される化合物を用いて、前記一般式(1)で表されるアリザリン誘導体化合物を得る工程(B2)と、を含む請求項1に記載のアリザリン誘導体化合物の製造方法。
- 下記一般式(5)で表されるアリザリン誘導体化合物。
- 前記一般式(5)で表されるアリザリン誘導体化合物が、下記一般式(6)で表される請求項4に記載のアリザリン誘導体化合物。
- 請求項3又は請求項4に記載のアリザリン誘導体化合物が有する一つ以上の水酸基から水素原子を除した酸素原子を介して、該アリザリン誘導体化合物を無機化合物固体材料の表面に結合させる無機化合物固体材料の表面修飾方法。
- 前記無機化合物固体材料が金属酸化物である請求項5に記載の表面修飾方法。
- 請求項3又は請求項4に記載のアリザリン誘導体化合物を含有する光電変換膜。
- 請求項3又は請求項4に記載のアリザリン誘導体化合物を含有する層を備えた光電変換素子。
- 導電性基体上に下引き層及び感光層を少なくとも有し、該下引き層が請求項3又は請求項4に記載のアリザリン誘導体化合物を含有する電子写真感光体。
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