JP2011139651A - 伐採装置及び伐採方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全で作業効率に優れる伐採装置を提供する。
【解決手段】伐採装置10は、立ち木状態の樹木をその根元から所定の長さに順次、切断する。伐採装置10は、樹木の根元を横断するように囲う基板1a・1bと、基板1a・1bのそれぞれの両翼から起立する支柱2a〜2dを備える。又、伐採装置10は、支柱2a〜2dの上端部に支持される第1上部板3a・3bと、支柱2a〜2dの中間部に支持される中間板4a・4bを備える。基板1a・1bは、樹木の根元を固定する第1押圧板1c・1dを有し、第1上部板3a・3bは、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第1制動手段を有し、中間板4a・4bは、樹木を着脱可能に進退する第2押圧板4c・4dを有する。基板1a・1bと中間板4a・4bと間で樹木が切断される。
【選択図】図1

Description

本発明は、伐採装置及び伐採方法に関する。特に、架空線又は送電線の障害となる樹木を伐採する装置の構造及び伐採する方法に関する。
山間部などに生立する樹木が成長すると、架空線又は送電線に接触する心配がある。したがって、地権者の許可を得て、架空線又は送電線の障害となる樹木を伐採することがある。
一般に、このような伐採では、ロープ又はワイヤを樹木の上部に繋止し、ロープ又はワイヤを引っ張ることによって、根元が切り欠かれた樹木を架空線又は送電線と離反する方向に傾倒させていた。ところで、上述した伐採方法では、架空線又は送電線に接近する方向に樹木が傾倒する可能性があるという不具合があった。
又、近年では、環境保護の観点などから、地権者からは、必要最低限の伐採が求められている。したがって、対象となる区域から障害となる特定の樹木だけを伐採する択伐(いわゆる、抜き切り)の手法を用いて伐採している。
一方、この択伐作業(伐採作業の一種)では、樹木の伐倒方向を確実にしないと、周辺の樹木に倒れ掛かる、いわゆる「かかり木」が発生することがある。そして、この「かかり木」を適切に処理しないと、作業員の安全が確保できず、又、「かかり木」の発生自体が伐採費用を増大させる要因となっていた。
このような不具合を解消するため、伐採装置を重量物空中搬送装置により空中から吊下げて係留し、伐採地の地形が急斜面であっても、オペレータは安全な場所でモニターを見ながら状況を把握し、遠隔操作により伐採現場へ空中から伐採装置を運び、特定の樹木を立ち木のままで伐採し、立ち木のまま麓へ運搬できる伐採装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による伐採装置は、樹木の幹を取り囲むように構成された管状フレームを空中から吊下げて係留している。そして、この管状フレームに樹木掴み装置を取り付け、この管状フレームの下部に水平に取付けたチェーンソーと、チェーンソー切込み装置と、切断位置を上下移動できるチェーンソー旋回装置と、チェーンソー切込み溝に楔を打ち込む楔打込み装置と、遠隔制御される制御装置と、エンジンによる発電式動力源で構成された伐採装置をオペレータが地上に設けた遠隔制御装置で操作できる。
一方、樹木の上端部を伐採するための伐採装置において、構造が簡単でしかもコンパクトな機構により極めて小型・軽量化して山間部での搬送を容易にし、かつ作業性を向上させると共に、従来木上で伐採していた作業を地上から行い、作業者の危険を軽減する伐採装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2による伐採装置は、コの字形状をなす機枠の外周に帯ノコを周動させ、コの字形状の開放部に露出したノコ歯部を円弧軌跡上に回動させる機構を昇降装置上に設けると共に、立ち木を機枠の凹部に誘導する機構を設け、更に、切断装置の下方に挟持装置を設け、又、駆動源を着脱式バッテリーにすることにより、簡潔な機構となり小型・軽量化できるようにしている。
特開2002−209457号公報 特開2006−109814号公報
特許文献1による伐採装置は、特定の樹木を伐倒することなく、立ち木の状態で伐採して、重量物搬送装置で樹木を別の場所に搬送しているので、作業員の安全が確保され、伐採地の地形が急斜面であっても、伐採装置の搬入を可能としている。
しかしながら、特許文献1による伐採装置は、重量物搬送装置が実体として、遠隔操作される気球であり、吊り下げられた伐採装置を架空線又は送電線の直下に在る樹木に装着することは困難であるという問題がある。
特許文献2による伐採装置は、作業員が昇木することなく、樹木の先端部だけを切断する「芯止め伐採」には有効であるが、樹木を根元から切断する「根切り伐採」に適用することは、困難であるという問題がある。
架空線又は送電線の直下及び周辺に在る樹木を伐倒することなく、特定の樹木を立ち木の状態で、「根切り伐採」できる伐採装置及び伐採方法が実現できれば、伐採作業時の安全性が確保され、伐採作業の効率化によるコストダウンも可能となる。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、樹木を伐倒することなく、地上での根切り伐採が可能であり、安全性が確保され、作業効率に優れる伐採装置及び伐採方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、一対のチャックを用いて、樹木(立ち木)を根元から所定の高さに挟持するように伐採装置を構成し、樹木の根元から所定の長さに切断して、いわゆる、玉切りされた樹木を排除した後に、樹木を自重で落下させて、順次、玉切りを繰り返すことにより、これらの課題が解決可能なことを見出し、これに基づいて、以下のような新たな伐採装置及び伐採方法を発明するに至った。
(1)本発明による伐採装置は、立ち木状態の樹木をその根元から所定の長さに順次、切断する伐採装置であって、樹木の根元を横断するように囲う、分離可能な一対の対向する基板と、これらの基板のそれぞれの両翼から起立する一対一組の支柱と、これらの支柱の上端部に支持され、樹木の上部を横断するように囲う、分離可能な一対の対向する第1上部板と、前記基板と前記第1上部板との間に配置され、一対一組の前記支柱の中間部に支持される分離可能な一対の対向する中間板と、を備え、前記基板は、樹木の略中心に向かって押圧する第1押圧板を有し、前記第1上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第1制動手段を有し、前記中間板は、樹木を着脱可能に進退する第2押圧板を有し、一対の前記基板と一対の前記中間板との間で樹木が切断される。
(2)本発明による伐採装置は、一対の前記第1上部板と一対の前記中間板との間に配置され、樹木の上部を横断するように分離された一対の第2上部板を更に備え、前記第2上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第2制動手段を有し、一対一組の前記第2制動手段は、一対一組の前記第1制動手段に連動することが好ましい。
(3)本発明による伐採装置は、一対の前記基板と一対の前記中間板との間に略水平状態で配置され、切断された樹木が搭載されて下降する略矩形の受け板を更に備え、前記受け板は、一対一組の前記支柱に連結するラチェット装置を四隅に有し、これらのラチェット装置は、切断された樹木の自重による落下速度を減速させることが好ましい。
(4)本発明による伐採装置は、前記支柱の外方に前記基板の一隅から起立する第1軸部材と、一端部がこの第1軸部材に着脱自在に連結し、他端部に前記受け板を支持する進退回転アームと、を備えることが好ましい。
(5)本発明による伐採装置は、前記支柱の外方に前記基板の一隅から起立する第2軸部材と、一端部がこの第2軸部材に着脱自在に連結し、他端部にチェーンソーを支持する回転アームと、を備えることが好ましい。
(6)本発明による伐採装置は、一対一組の前記支柱が上端部に雌ねじ部を有する中空のパイプからなり、前記支柱に内装されて前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が前記支柱の上端から突出すると共に、前記支柱の下端から突出する軸部に回転ハンドルを設けるねじ棒と、一対の前記第1上部板の上方に位置する樹木を開閉自在に把持する円環状の把持部材と、一端部が前記把持部材に係止する四本の紐状部材と、を備え、前記雄ねじ部は、第1円環部材を先端部に有し、前記把持部材は、略等間隔に配置された四つの第2円環部材を外周に有し、前記紐状部材は、一端部が前記第2円環部材に係合自在に繋留されるフックと、前記第1円環部材を経由して他端部が前記第1上部板に繋留される結合部と、を有し、四つの前記ねじ棒の進退量を調整して樹木の姿勢を矯正することが好ましい。
(7)本発明による伐採方法は、樹木の根元を横断するように挟持する分離可能な一対の対向する基板と、これらの基板のそれぞれの両翼から起立する一対一組の支柱と、これらの支柱の上端部に支持され、樹木の上部を横断するように分離可能な一対の対向する第1上部板と、前記基板と前記第1上部板との間に配置され、一対一組の前記支柱の中間部に支持される分離可能な一対の対向する中間板と、を備え、前記基板は、樹木の略中心に向かって押圧する第1押圧板を有し、前記第1上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第1制動手段を有し、前記中間板は、樹木を着脱可能に進退する第2押圧板を有する伐採装置を用いて、立ち木状態の樹木をその根元から所定の長さに順次、切断する伐採方法であって、一対の前記第2押圧板を互いに進出した状態を維持しながら、一対の前記基板と一対の前記中間板の範囲内で樹木をその根元から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除する第1工程と、一対一組の前記第1制動手段を作動させながら、一対の前記第2押圧板を互いに後退して、切断された樹木を樹木の根元に自重による落下させる第2工程と、一対の前記第2押圧板を互いに進出した状態を維持しながら、一対の前記基板と一対の前記中間板の範囲内で切断された樹木を下端面から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除する第3工程と、を含み、前記第2工程と前記第3工程とが交互に繰り返される。
本発明による伐採装置は、立ち木状態の樹木を囲うように矢倉状に構成し、樹木の根元から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除した後に、樹木を自重で落下させて、順次、玉切りを繰り返すことにより、架空線又は送電線の直下及び周辺に在る樹木を伐倒することなく、特定の樹木を立ち木の状態で、根切り伐採できる。
本発明の一実施形態による伐採装置の構成を示す斜視図である。 前記実施形態による伐採装置の正面図である。 前記実施形態による伐採装置の右側面図である。 前記実施形態による伐採装置の平面図である。 前記実施形態による伐採装置の横断面図であり、一対の中間板を上方から観ている。 前記実施形態による伐採装置の横断面図であり、受け板を上方から観ている。 前記受け板の左側面図である。 前記受け板の要部を拡大した下面図である。 図8の左側面図である。 図8のA−A矢視断面図である。 図8のB−B矢視断面図である。 前記実施形態による伐採装置を正面から観た概略図であり、伐採装置の動作を示す状態変化図である。 前記実施形態による伐採装置を正面から観た概略図であり、小偏心木を矯正する動作を示す状態変化図である。 前記実施形態による伐採装置を用いて、傾斜地に立ち木する樹木を伐採する手順を示す状態変化図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[伐採装置の構成]
最初に、本発明の一実施形態による伐採装置の構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態による伐採装置の構成を示す斜視図である。図2は、前記実施形態による伐採装置の正面図である。
又、図3は、前記実施形態による伐採装置の右側面図である。図4は、前記実施形態による伐採装置の平面図である。図5は、前記実施形態による伐採装置の横断面図であり、一対の中間板を上方から観ている。
図1から図5を参照すると、本発明の実施形態による伐採装置10は、樹木Wの根元を横断するように囲う、分離可能な一対の対向する基板1a・1bを備えている。又、伐採装置10は、一対の基板1a・1bのそれぞれの両翼から起立する一対一組の支柱2a・2b・2c・2dを備えている。
一組の支柱2a・2bの上端部には、第1上部板3aが支持されている。一組の支柱2c・2dの上端部には、第1上部板3bが支持されている。一対の第1上部板3a・3bは、樹木Wの上部を横断するように囲っている。一対の第1上部板3a・3bは、分離可能に対向している。
基板1aと第1上部板3aとの間には、中間板4aを配置している。基板1bと第1上部板3bとの間には、中間板4bを配置している。中間板4aは、一組の支柱2a・2bの中間部に支持されている。中間板4bは、一組の支柱2c・2dの中間部に支持されている。一対の中間板4a・4bは、分離可能に対向している。
基板1aは、樹木Wの略中心に向かって押圧する第1押圧板1cを有している。基板1bは、樹木Wの略中心に向かって押圧する第1押圧板1dを有している。第1押圧板1cは、基板1aの上面とスライド可能に構成されている。第1押圧板1dは、基板1bの上面とスライド可能に構成されている。
基板1aは、一対の引張りコイルばね1s・1sを配置している。引張りコイルばね1sは、その一端が第1押圧板1cに係止し、他端が基板1aに係止されている。一対の引張りコイルばね1s・1sは、基板1aに対して第1押圧板1cが樹木Wに向かう方向に力を付勢している。
同様に、基板1bは、一対の引張りコイルばね1s・1sを配置している。引張りコイルばね1sは、その一端が第1押圧板1dに係止し、他端が基板1bに係止されている。一対の引張りコイルばね1s・1sは、基板1bに対して第1押圧板1dが樹木Wに向かう方向に力を付勢している。
第1押圧板1cには、想定される樹木Wの根元の外径より大きな半円弧で切り欠かれた円弧部11cを形成している。同様に、第1押圧板1dには、想定される樹木Wの根元の外径より大きな半円弧で切り欠かれた円弧部11dを形成している。円弧部11c及び円弧部11dには、樹木Wの外周に食い込み可能な鋸刃が形成されている。
一対の基板1a・1bの底部には、これらの基板1a・1bを横断するように、一対のボールねじ1e・1eを配置している。ボールねじ1eの端部には、回転ハンドル1fを固定している。
一対の回転ハンドル1f・1fを一方の方向に回転すると、一対の基板1a・1bを互いに近づく方向に移動できる。そして、一対の第1押圧板1c・1dが樹木Wの根元を挟持できる。一方、一対の回転ハンドル1f・1fを他方の方向に回転すると、一対の基板1a・1bを互いに離反する方向に移動でき、分離することもできる。
一対の基板1a・1bのそれぞれの両翼には、外方に突出する脚片12を設けている。脚片12は、地中に打ち込み可能なアンカー1gを支持している。アンカー1gの基端部は、比較的硬質のゴムブッシュを介して、脚片12に支持されている。したがって、4本のアンカー1gを地中に打ち込んだ状態で、基板1a・1bを微少に移動することもできる。
図示されたアンカー1gは、その長さを変更できる継ぎ足し式のアンカーとなっている。4本のアンカー1gの長さを適宜に調整して、傾斜地においても、伐採装置10を立設できる。
主に図4を参照すると、第1上部板3aは、一組の複動形シリンダ3c・3cを上面に配置している。一組の複動形シリンダ3c・3cは、それらのピストンロッドが樹木Wの略中心Qに向かって進退するように配置されている。同様に、第1上部板3bは、一組の複動形シリンダ3c・3cを上面に配置している。一組の複動形シリンダ3c・3cは、それらのピストンロッドが樹木Wの略中心Qに向かって進退するように配置されている。
複動形シリンダ3cのピストンロッドの先端部には、ローラ31cを取り付けている。ローラ31cは、プーリ(滑車)のようにV字状の溝を形成している。したがって、ローラ31cは、樹木Wの外周に二点接触しながら転動できる。そして、一対一組のローラ31cが樹木Wの外周を押圧することにより、樹木Wの自重による落下速度を減速させることができる。
複動形シリンダ3cは、空気圧シリンダを使用することが好ましく、ピストンロッドのストロークの範囲内では、樹木Wの外径に係らず、樹木Wを定圧で押圧できる。又、空気圧シリンダは、油圧シリンダに比べて応答速度が速いという利点もある。ここで、複動形シリンダ3c及びローラ31cは、樹木Wの自重による落下速度を減速させる「第1制動手段」を構成している。
主に図5を参照すると、中間板4aは、樹木Wの外周に対して進退する第2押圧板4cを有している。中間板4bは、樹木Wの外周に対して進退する第2押圧板4dを有している。第2押圧板4cは、中間板4aの上面とスライド可能に構成されている。第2押圧板4dは、中間板4bの上面とスライド可能に構成されている。
中間板4aは、一対の引張りコイルばね4s・4sを配置している。引張りコイルばね4sは、その一端が第2押圧板4cに係止し、他端が中間板4aに係止されている。一対の引張りコイルばね4s・4sは、中間板4aに対して第2押圧板4cが樹木Wに向かう方向に力を付勢している。
同様に、中間板4bは、一対の引張りコイルばね4s・4sを配置している。引張りコイルばね4sは、その一端が第2押圧板4dに係止し、他端が中間板4bに係止されている。一対の引張りコイルばね4s・4sは、中間板4bに対して第2押圧板4dが樹木Wに向かう方向に力を付勢している。
第2押圧板4cには、想定される樹木Wの根元の外径より大きな半円弧で切り欠かれた円弧部41cを形成している。同様に、第2押圧板4dには、想定される樹木Wの根元の外径より大きな半円弧で切り欠かれた円弧部41dを形成している。円弧部41c及び円弧部41dには、樹木Wの外周に食い込み可能な鋸刃が形成されている。
なお、一対の第2押圧板4c・4dは、一対の第1押圧板1c・1dと同じものを使用してもよい。又、外径が小さい樹木Wが着脱できるように、一対の第2押圧板4c・4dには、円弧部41c・41dの円弧径より小さい円弧径を形成する、一対の第3押圧板4e・4fをねじ止めで積層してもよい。又、これらの第3押圧板4e・4fを一対の第1押圧板1c・1dにねじ止めで積層してもよい。
主に図5を参照すると、中間板4aには、単動形シリンダ4gを取り付けている。中間板4bには、単動形シリンダ4hを取り付けている。単動形シリンダ4gのピストンロッドの先端部は、第2押圧板4cに係止している。単動形シリンダ4hのピストンロッドの先端部は、第2押圧板4dに係止している。
一対の単動形シリンダ4g・4hを作動すると、一対の第2押圧板4c・4dを互いに離反する方向に移動できる。一対の単動形シリンダ4g・4hを解放(非作動)すると、一対の引張りコイルばね4s・4sの付勢力で、一対の第2押圧板4c・4dを互いに近づく方向に移動できる。このようにして、一対の第2押圧板4c・4dを着脱できる。
図1から図5を参照すると、実施形態による伐採装置10は、樹木Wを横断するように囲う、一対の対向する第2上部板5a・5bを更に備えている。第2上部板5aは、第1上部板3aと中間板4aとの間に配置されている。第2上部板5bは、第1上部板3bと中間板4bとの間に配置されている。
第2上部板5aは、一組の支柱2a・2bの中間部に支持されている。第2上部板5bは、一組の支柱2c・2dの中間部に支持されている。一対の第2上部板5a・5bは、分離可能に対向している。
主に図4を参照すると、第2上部板5aは、一組の複動形シリンダ5c・5cを上面に配置している。一組の複動形シリンダ5c・5cは、それらのピストンロッドが樹木Wの略中心Qに向かって進退するように配置されている。同様に、第2上部板5bは、一組の複動形シリンダ5c・5cを上面に配置している。一組の複動形シリンダ5c・5cは、それらのピストンロッドが樹木Wの略中心Qに向かって進退するように配置されている。
複動形シリンダ5cのピストンロッドの先端部には、ローラ51cを取り付けている。ローラ51cは、プーリ(滑車)のようにV字状の溝を形成している。したがって、ローラ51cは、樹木Wの外周に二点接触しながら転動できる。そして、一対一組のローラ51cが樹木Wの外周を押圧することにより、樹木Wの自重による落下速度を減速させることができる。
複動形シリンダ5cは、空気圧シリンダを使用することが好ましく、複動形シリンダ3cと同じものを使用してもよく、異ならせてもよい。ここで、複動形シリンダ5c及びローラ51cは、樹木Wの自重による落下速度を減速させる「第2制動手段」を構成している。そして、「第2制動手段」は、「第1制動手段」と連動するように制御することが好ましい。
引き続き、実施形態による伐採装置10の構成を説明する。図6は、前記実施形態による伐採装置の横断面図であり、受け板を上方から観ている。図7は、前記受け板の左側面図である。図8は、前記受け板の要部を拡大した下面図である。図9は、図8の左側面図である。図10は、図8のA−A矢視断面図である。図11は、図8のB−B矢視断面図である。
図6又は図7を参照すると、実施形態による伐採装置10は、略矩形の受け板6を更に備えている。受け板6は、一対の基板1a・1bと、一対の中間板4a・4bとの間に、略水平状態で配置される(図12(D)参照)。そして、受け板6は、切断された樹木Wが搭載されて下降する。
受け板6は、ラチェット装置60を四隅に有している。これらのラチェット装置60は、一対一組の支柱2a・2b・2c・2dに連結している。受け板6は、一対のヒンジ61・62が両翼に設けられている。そして、略等分に分割された受け板6を開閉することができる。
図7を参照すると、分割された受け板6は、下方に閉じるように構成されている。そして、閉塞された受け板6は、一組の支柱2a・2bの間を通過することができる。伐採装置10の内部では、受け板6は水平状態で配置されており、受け板6は、これ以上に開かないように構成されている。
図1又は図6及び図7を参照すると、伐採装置10は、基板1aの一隅から起立する第1軸部材63を備えている。第1軸部材63は、支柱2bの外方に突出する脚片12と中間板4aの一隅から突出する突出片42で支持されている。
第1軸部材63は、支柱2bの外方に起立している。第1軸部材63は、その基端部がゴムブッシュを介して突出片42に支持され、先端部が脚片12にピポッド軸受されることが好ましく、基板1aの変動を緩和できる。
図1又は図6及び図7を参照すると、第1軸部材63は、昇降自在なクランプ64を連結している。そして、クランプ64には、屈曲した進退回転アーム65が連結している。進退回転アーム65の一端部は、クランプ64を介して、第1軸部材63に着脱自在に連結している。進退回転アーム65の他端部は、ヒンジ61に結合している。
図6及び図7を参照すると、分割された受け板6を下方に閉じて、受け板6を一組の支柱2a・2bから通過させ、更に、受け板6を水平面で旋回させることにより、受け板6を伐採装置10の近傍に待機させることができる。一方、前述と逆に操作することにより、受け板6を伐採装置10の内部に装着できる。
次に、ラチェット装置60の構成を説明する。なお、以下に説明するラチェット装置60は、支柱2dに連結するラチェット装置60を例示している。
図8から図11を参照すると、ラチェット装置60は、一対のベベルギヤ(かさ歯車)6a・6bとラチェット車(爪車)6cを備えている。一対のベベルギヤ6a・6bは、支柱2dを挟持するように、ラチェット車6cを介して対向している。一方のベベルギヤ6aは、ラチェット車6cに結合している。他方のベベルギヤ6bは、ラチェット車6cに連結しない遊び歯車となっている。他方のベベルギヤ6bは、軸方向の移動が規制されている。
一対のベベルギヤ6a・6b及びラチェット車6cは、同軸上に配列されている。そして、一対のベベルギヤ6a・6b及びラチェット車6cは、受け板6の板厚面から圧入された軸6dに回転可能に軸支されている。
支柱2dには、一対のベベルギヤ6a・6bに噛み合うラック(rack)状の歯面6eが外周に形成されている。そして、受け板6の下降方向の直線運動がラチェット車6cの回転運動に変換される。なお、歯面6eは、一対の基板1a・1bと、一対の中間板4a・4bの間にのみ形成されることが好ましい。
図8又は図11を参照すると、ラチェット装置60は、ラチェット車6cの歯に噛み合う片持ち状の付勢爪6fを備えている。又、ラチェット装置60は、付勢爪6fをラチェット車6cの歯面に力を付勢する板ばね6gを備えている。
ラチェット車6cが回転すると、ラチェット車6cの歯が付勢爪6fを乗り上げる力が作用する。そして、このときの摩擦力で、受け板6の下降速度が減速される。ラチェット車6cの間欠的な運動も、受け板6の下降速度の減速に役立つと考えられる。つまり、四つのラチェット装置60は、切断された樹木Wの自重による落下速度を減速できる。
又、受け板6は、緊急停止装置60sを備えている。図8から図11を参照すると、緊急停止装置60sは、歯面6eに係合可能なU字状の係止爪6hを備えている。又、緊急停止装置60sは、プッシュタイプの電磁ソレノイド6jを備えている。
係止爪6hの両翼は、軸6dに回動可能に軸支されている。係止爪6hの片翼は、電磁ソレノイド6jの可動鉄心に連結している。係止爪6hの中央部は、歯面6eに係止するように鋭角に形成している。
通常は、電磁ソレノイド6jは消磁している。そして、係止爪6hは支柱2dから離間している。一方、電磁ソレノイド6jを励磁すると、係止爪6hが支柱2dの歯面6eに係合して、受け板6を停止できる。
図6を参照して、緊急停止装置60sは、対角線上に位置する一対の支柱2a・2dに係合するように配置してもよく、対角線上に位置する一対の支柱2b・2cに係合するように配置してもよく、全ての支柱2a・2b・2c・2dに係合するように配置してもよい。又、電磁ソレノイド6jは、伐採装置10の遠隔に配置されて操作ボックス(図示せず)に設けた緊急停止ボタンを操作して(押下して)、作動することが好ましい。
引き続き、実施形態による伐採装置10の構成を説明する。図1又は図2及び図5を参照すると、伐採装置10は、基板1bの一隅から起立する第2軸部材73を備えている。第2軸部材73は、支柱2cの外方に突出する脚片12と中間板4bの一隅から突出する突出片43で支持されている。
第2軸部材73は、支柱2cの外方に起立している。第2軸部材73は、その基端部がゴムブッシュを介して突出片43に支持され、先端部が脚片12にピポッド軸受されることが好ましく、基板1bの変動を緩和できる。
図1又は図2及び図5を参照すると、第2軸部材73は、昇降自在なクランプ74を連結している。そして、クランプ74には、回転アーム75が連結している。回転アーム75の一端部は、クランプ74を介して、第2軸部材73に着脱自在に連結している。回転アーム75の他端部は、チェーンソー7を支持している。
回転アーム75を回動して、及びチェーンソー7の本体を回動して、一対一組の支柱2a・2b・2c・2dで囲われた樹木Wを切断できる。又、チェーンソー7は、第2軸部材73に案内されて昇降できる。したがって、一対の基板1a・1bと一対の中間板4a・4bとの間で樹木Wを切断することが容易である。
次に、小偏心木を矯正するための装置の構成を説明する。図1から図4を参照すると、一対一組の支柱2a・2b・2c・2dは、上端部に雌ねじ部(図示せず)を有する中空のパイプで構成されている。そして、ねじ棒13a・13b・13c・13dが一対一組の支柱2a・2b・2c・2dに内装されている。
なお、これらのねじ棒13a・13b・13c・13dと一対一組の支柱2a・2b・2c・2dは、一対一に対応しているので、ねじ棒13cと支柱2cを代表して、以下に説明する場合がある。
ねじ棒13cは、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部131が支柱2cの上端から突出している。一方、ねじ棒13cは、支柱2cの下端から突出する軸部に回転ハンドル14を設けている。回転ハンドル14を回転することにより、雄ねじ部131の突出量を調整できる。
実施形態による伐採装置10は、円環状の把持部材8を備えている。把持部材8は、一対の第1上部板3a・3bの上方に位置する樹木Wを開閉自在に把持できる。又、雄ねじ部31は、回転自在に連結された第1円環部材132を先端部に有している。一方、把持部材8は、略等間隔に配置された四つの第2円環部材8aを外周に有している。
実施形態による伐採装置10は、一端部が把持部材8に係止する四本の紐状部材81を備えている。紐状部材81は、フック8bを一端部に有している。フック8bは、第2円環部材8aに係合自在に繋留することができる。又、紐状部材81は、第1円環部材132を経由して(図3参照)、張力センサ32の検出端に繋留される結合部を有している。
そして、実施形態による伐採装置10は、四つのねじ棒13a・13b・13c・13dの進退量を適宜に調整して、樹木Wの姿勢を矯正することができる。又、張力センサ32は、圧力計33に接続しており、圧力計33で紐状部材81の張力を確認しながら、樹木Wの姿勢を矯正することができる。
[伐採装置の作用]
次に、実施形態による伐採装置10の組立手順及び動作を説明しながら、伐採装置10の作用及び効果を説明する。図1から図5を参照すると、伐採装置10は、第1ユニットLと第2ユニットRを予め、組み立てておくことが好ましい。
第1ユニットLは、基板1a、一組の支柱2a・2b、第1上部板3a、中間板4a、第2上部板5aなどを構成品とする組立体である。一方、第2ユニットRは、基板1b、一組の支柱2c・2d、第1上部板3b、中間板4b、第2上部板5bなどを構成品とする組立体である。
そして、伐採地では、第1上部板3aと第1上部板3bをボルト9aで結合すると共に、第2上部板5aと第2上部板5bをボルト9bで結合する。なお、ボルト9a及びボルト9bは、伐採装置10の背面側にも設けている(図2参照)。
更に、一対の回転ハンドル1f・1fを一方の方向に回転して、一対の基板1a・1bを結合すると共に、4本のアンカー1gを地中に打ち込んで、伐採装置10の設置が完了する。実施形態による伐採装置10は、第1ユニットLと第2ユニットRを樹木Wの周囲から囲うように設置できるので、組み立てが容易であるというメリットがある。
次に、実施形態による伐採装置10の動作を説明する。図12は、前記実施形態による伐採装置を正面から観た概略図であり、伐採装置の動作を示す状態変化図である。
なお、図12では、一対の基板1a・1bを含む装置構成を固定部1、一対の中間板4a・4bを含む装置構成を着脱部4として説明する。又、図12では、一対の第1上部板3a・3bを含む装置構成を第1制動部3、一対の第2上部板5a・5bを含む装置構成を第2制動部5として説明する。
又、実施形態による伐採装置10に備わる空気圧機器は、エンジンなどの動力源で稼動されたポンプ(図示せず)を空気源として作動する。又、これらの空気圧機器は、エンジンなどの動力源で稼動された電源に接続された、電磁弁を含む制御部(図示せず)で制御される。そして、伐採装置10の遠隔に配置された操作ボックス(図示せず)で、伐採装置10の動作が操作されることが好ましい。
図12を参照すると、図12(A)は、伐採装置10をセットした状態図であり、固定部1は、樹木Wの根元を挟持(ロック)している。そして、固定部1は、伐採作業が終了するまで、樹木Wの根元を挟持(ロック)している。又、図12(A)では、着脱部4が樹木Wの上部を挟持(ロック)している。更に、第1制動部3及び第2制動部5は、樹木Wの上部を挟持(ロック)している。
図12(A)に示された状態で、固定部1と着脱部4の範囲内で、樹木Wをその根元から所定の長さにチェーンソー7で切断する(玉切りする)。そして、玉切りされた樹木Wを排除する(第1工程)。
図12(B)は、玉切りされた樹木Wが排除された状態図である。なお、図12(B)では、着脱部4が樹木Wの上部をロックしている。更に、第1制動部3及び第2制動部5は、樹木Wの上部をロックしている。
次に、図12(C)に示されるように、受け板6を着脱部4の下段に設置する。そして、着脱部4のロックを解除すると、第1制動部3及び第2制動部5で制動されながら、切断された樹木Wが受け板6に設置される。なお、樹木Wが受け板6に設置されない場合は、第2制動部5の制動を解除してもよい。
図12(D)は、切断された樹木Wが受け板6に案内されながら下降している状態図である。図12(D)では、着脱部4のロックが解除され、第1制動部3及び第2制動部5は樹木Wを制動している。又、受け板6は、ラチェット装置60が作用しているので、樹木Wの自重による落下速度が減速されている。そして、切断された樹木Wを樹木Wの根元に落下させる(第2工程)。なお、図12(D)では、状況に応じて、緊急停止装置60sを稼動することもできる。
次に、受け板6が所定の位置まで下降した段階で、着脱部4で樹木Wをロックして、受け板6を退避させる。次に、着脱部4のロックを解除して、切断された樹木Wを樹木Wの根元に落下させる。
図12(E)は、切断された樹木Wが樹木Wの根元に当接した状態図である。図12(E)に示された状態では、着脱部4が樹木Wの上部をロックしている。更に、第1制動部3及び第2制動部5は、樹木Wの上部をロックしている。そして、着脱部4の下段で樹木Wを切断する。
次に、図12(F)に示されるように、玉切りされた樹木Wを排除する(第3工程)。以降、図12(B)に示された状態から図12(F)に示された状態を繰り返して、樹木Wを伐採する。
このように、本発明の実施形態による伐採方法は、伐採装置10を用いて、立ち木状態の樹木を囲うように矢倉状に構成し、樹木の根元から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除した後に、樹木を自重で落下させて、順次、玉切りを繰り返すことにより、特定の樹木を立ち木の状態で、根切り伐採できる。
次に、小偏心木を矯正する動作を説明する。図13は、前記実施形態による伐採装置を正面から観た概略図であり、小偏心木を矯正する動作を示す状態変化図である。
図13(A)は、切断された樹木Wが受け板6に設置された状態図である。図13(A)では、着脱部4が樹木Wの上部をロックしている。又、第1制動部3及び第2制動部5は、ロックを解除している。
最初に、4本の支柱2a・2b・2c・2dの上部に設けた雄ねじ部131(図1参照)の突出量を同じに設定する。次に、目視又は左右の圧力計33・33の指針を比較して、樹木Wの傾き度合い(偏心量)を確認する。
次に、図13(A)に示されるように、張力の大きい右側の一組の紐状部材81・81を引っ張るべく、右側の一組の雄ねじ部131・131の突出量を低減する。具体的には、一組の回転ハンドル14・14を回転する(図2参照)。
図13(B)は、切断された樹木Wの姿勢が矯正された状態図である。図13(B)では、左右の圧力計33・33の指針が略同じになったことから、切断された樹木Wの姿勢が矯正されたことが確認できる。そして、図12(D)に示された以降の伐採作業を続行する。
図13(C)は、切断された樹木Wが受け板6に設置された状態図であり、切断された樹木Wが右側に傾いている。図13(D)は、右側に傾いていた樹木Wが矯正された状態図である。なお、矯正手順は、前述と同様なので、説明は割愛する。
このように、本発明の実施形態による伐採方法は、伐採装置10を用いて、小偏心した樹木Wの姿勢を矯正しつつ、順次、玉切りを繰り返すことができる。
次に、傾斜地に立ち木する樹木を伐採する手順を説明する。図14は、前記実施形態による伐採装置を用いて、傾斜地に立ち木する樹木を伐採する手順を示す状態変化図である。
図14(A)は、伐採装置10を用いて、樹木Wから玉切りされた丸太Mを排除した状態図である。図14(A)を参照すると、実施形態による伐採装置10を用いて伐採すれば、樹木Wを垂直に抜き切りが可能なため、架空送電線(架空線又は送電線)Dに接触(接近)することがないので、安全である。
又、図14(A)を参照すると、実施形態による伐採装置10を用いて伐採すれば、樹木Wが周辺木に「かかり木」になる心配がないので安全である。
図14(B)は、伐採装置10を用いて、樹木Wから玉切りされた丸太Mを更に排除した状態図である。図14(C)は、伐採装置10を用いて、樹木Wから丸太Mを更に排除した状態図であり、丸太Mを整列している。図14(D)は、伐採装置10を用いた伐採作業が終了した状態図であり、複数の丸太M及び残余の樹木が整理されている。
図14(B)から図14(D)を参照すると、実施形態による伐採装置10を用いて伐採すれば、周辺木を伐採する必要が無くなり、伐採作業の効率化によるコストダウンも可能である。
又、図14(B)から図14(D)を参照すると、実施形態による伐採装置10を用いて伐採すれば、樹木Wを垂直状態で切断しながら、玉切り・枝打ちが可能なため、伐採された樹木Wの整理が容易である。
実施形態による伐採装置10を用いて伐採すれば、周辺伐採の必要が無いため、伐採装置10の組み立て及び解体を考慮しても、伐採の作業量を確実に減少できる。
本発明の実施形態による伐採装置10は、複動形シリンダ及びローラを用いた「制動手段」を開示したが、「制動手段」は、一対のキャタピラ装置を用いてもよく、ジャッキ形のリンク装置を用いてもよい。
又、本発明の実施形態による伐採装置10は、地中に打ち込まれる複数のアンカーと樹木の根元を挟持する固定部で支持されているが、アンカーを用いることなく、固定部を2段に構成して、樹木の根元で伐採装置10を支持するようにしてもよい。
更に、本発明の実施形態による伐採装置10及び伐採方法は、樹木を伐採することに限定されない。本発明の実施形態による伐採装置10及び伐採方法は、チェーンソーをサンダーなどの工具に取り替えることで、竹木・木柱・電柱の除却にも採用できる。
1a・1b 一対の基板
1c・1d 一対の第1押圧板
2a・2b・2c・2d 一対一組の支柱
3a・3b 一対の第1上部板
3c 複動形シリンダ(第1制動手段)
4a・4b 一対の中間板
4c・4d 一対の第2押圧板
10 伐採装置
31c ローラ(第1制動手段)
W 樹木

Claims (7)

  1. 立ち木状態の樹木をその根元から所定の長さに順次、切断する伐採装置であって、
    樹木の根元を横断するように囲う、分離可能な一対の対向する基板と、
    これらの基板のそれぞれの両翼から起立する一対一組の支柱と、
    これらの支柱の上端部に支持され、樹木の上部を横断するように囲う、分離可能な一対の対向する第1上部板と、
    前記基板と前記第1上部板との間に配置され、一対一組の前記支柱の中間部に支持される分離可能な一対の対向する中間板と、を備え、
    前記基板は、樹木の略中心に向かって押圧する第1押圧板を有し、
    前記第1上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第1制動手段を有し、
    前記中間板は、樹木を着脱可能に進退する第2押圧板を有し、
    一対の前記基板と一対の前記中間板との間で樹木が切断される伐採装置。
  2. 一対の前記第1上部板と一対の前記中間板との間に配置され、樹木の上部を横断するように分離された一対の第2上部板を更に備え、
    前記第2上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第2制動手段を有し、
    一対一組の前記第2制動手段は、一対一組の前記第1制動手段に連動する請求項1記載の伐採装置。
  3. 一対の前記基板と一対の前記中間板との間に略水平状態で配置され、切断された樹木が搭載されて下降する略矩形の受け板を更に備え、
    前記受け板は、一対一組の前記支柱に連結するラチェット装置を四隅に有し、
    これらのラチェット装置は、切断された樹木の自重による落下速度を減速させる請求項1又は2記載の伐採装置。
  4. 前記支柱の外方に前記基板の一隅から起立する第1軸部材と、
    一端部がこの第1軸部材に着脱自在に連結し、他端部に前記受け板を支持する進退回転アームと、を備える請求項3記載の伐採装置。
  5. 前記支柱の外方に前記基板の一隅から起立する第2軸部材と、
    一端部がこの第2軸部材に着脱自在に連結し、他端部にチェーンソーを支持する回転アームと、を備える請求項1から4のいずれかに記載の伐採装置。
  6. 一対一組の前記支柱が上端部に雌ねじ部を有する中空のパイプからなり、
    前記支柱に内装されて前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が前記支柱の上端から突出すると共に、前記支柱の下端から突出する軸部に回転ハンドルを設けるねじ棒と、
    一対の前記第1上部板の上方に位置する樹木を開閉自在に把持する円環状の把持部材と、
    一端部が前記把持部材に係止する四本の紐状部材と、を備え、
    前記雄ねじ部は、第1円環部材を先端部に有し、
    前記把持部材は、略等間隔に配置された四つの第2円環部材を外周に有し、
    前記紐状部材は、一端部が前記第2円環部材に係合自在に繋留されるフックと、前記第1円環部材を経由して他端部が前記第1上部板に繋留される結合部と、を有し、
    四つの前記ねじ棒の進退量を調整して樹木の姿勢を矯正する請求項1から5のいずれかに記載の伐採装置。
  7. 樹木の根元を横断するように挟持する分離可能な一対の対向する基板と、
    これらの基板のそれぞれの両翼から起立する一対一組の支柱と、
    これらの支柱の上端部に支持され、樹木の上部を横断するように分離可能な一対の対向する第1上部板と、
    前記基板と前記第1上部板との間に配置され、一対一組の前記支柱の中間部に支持される分離可能な一対の対向する中間板と、を備え、
    前記基板は、樹木の略中心に向かって押圧する第1押圧板を有し、
    前記第1上部板は、樹木の略中心に向かって押圧すると共に、樹木の自重による落下速度を減速させる一組の第1制動手段を有し、
    前記中間板は、樹木を着脱可能に進退する第2押圧板を有する伐採装置を用いて、立ち木状態の樹木をその根元から所定の長さに順次、切断する伐採方法であって、
    一対の前記第2押圧板を互いに進出した状態を維持しながら、一対の前記基板と一対の前記中間板の範囲内で樹木をその根元から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除する第1工程と、
    一対一組の前記第1制動手段を作動させながら、一対の前記第2押圧板を互いに後退して、切断された樹木を樹木の根元に自重による落下させる第2工程と、
    一対の前記第2押圧板を互いに進出した状態を維持しながら、一対の前記基板と一対の前記中間板の範囲内で切断された樹木を下端面から所定の長さに切断して、玉切りされた樹木を排除する第3工程と、を含み、
    前記第2工程と前記第3工程とが交互に繰り返される伐採方法。
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