JP2011137829A - 計量搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被計量物の搬送経路とは別個の周回運動する搬送手段を用いて、荷重センサに上下方向の外力が伝達されない状態で、被計量物を水平方向に搬送しながら計量する。
【解決手段】計量装置1を、環状走行路40に沿って配される励磁コイル47と該励磁コイル47への通電により駆動されるスライダ42とよりなるリニアモータ43と、スライダ42に荷重センサ45を介して搭載される計量台46とを備え、被計量物Mをコンベア50から受け取り、環状走行路40に沿ってリニアモータ43により搬送しながら被計量物Mの重量を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品を載せた計量台を直線駆動体によって搬送しながら物品の重量値を測定する計量搬送装置に関するものである。
従来、重量選別機には、例えば図2に示されるように、被計量物Mを載置する計量台101が計量コンベア102をなし、計量台101上に駆動用のモータ103を装着して、そのモータ103によって駆動される計量コンベア102上に被計量物Mを載せて搬送しながら重量測定を行っている。なお、図中符号104は荷重センサ(ロードセル)である。このような構成の重量選別機における計量装置100は、特許文献1などによって知られている。
また、図3に示されるように、計量コンベア106には駆動装置を持たず、外部のモータ107によって駆動されるベルトまたはチェーン108が計量台105上を走行して、ベルトまたはチェーン108によって搬送される被計量物Mが計量台105の上を通過するとき重量測定を行うようにした計量装置110が特許文献2または特許文献3によって知られている。なお、図中符号104は荷重センサである。
さらに、重量式の回転式液体充填機や重量選別機120にあっては、図4に示されるように、回転テーブル121の上の円周上に複数個の計量台122を等間隔で配置して、回転テーブル121を回転させながら被計量物Mを計量台122上に搬入し、計量台122上に被計量物Mを載せて回転搬送させながら重量測定をする構造のものが知られている(例えば、特許文献4参照)。図中符号123は荷重センサ、125は回転駆動機構である。
実開昭59−56529号公報 実開昭60−143329号公報 実開平5−23058号公報 特開平3−243831号公報
しかしながら、前記図2(特許文献1)で知られるような計量装置100の場合、駆動用のモータ103のロータや軸受部の偏心荷重、ベルトコンベア(計量コンベア102)の分布荷重にばらつきがあるので、それらの部分が計量コンベア構成部で回転することによって荷重センサ104に垂直方向の力が作用する。そのために、荷重計測の精度を高めることが困難になるという問題がある。
また、前記図3で示される計量装置110(特許文献2,3などで知られる計量装置)の場合、計量台105の外部に装着された駆動装置によってベルトやチェーン108が回転駆動されると、固定部に装着されている駆動装置(モータ107による駆動部)やベルトプーリ108aからベルト(チェーン)108を通じて計量部へ伝播する振動によって、計量部の荷重センサ104に垂直方向の力が作用する。また、駆動装置(モータ107による駆動部)の振動が計量台105の基礎を通じて荷重センサ104へ伝達されるなどの外乱によって計測精度が阻害されるという問題がある。
さらに、前記図4で示される装置の場合、直径が大きな回転テーブル121を、同一水平面上で滑らかに回転するようにベアリングで支承することは困難であり、また大きな回転テーブル121を完全な水平度を保って本体に装着することも難しいので、回転に伴い回転テーブル121が上下方向に振動し、この大きな半径の回転テーブル121の外周部に支持されている荷重センサ123には、テーブル取付部に回転に伴って生ずる振動振幅が拡大されて伝達される。したがって、計測精度を高めることが困難である。
このように、前述のいずれの方法も駆動装置やベルトコンベア,チェーンなど無端状搬送体の回転運動による振動振幅が計量部の荷重センサに拡大伝達され、実際の被計量物重量信号の上に振幅の大きい振動信号が重畳し、誤差の要因となっている。したがって、上記の搬送方式では高い精度で重量測定することが困難であるという問題点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、被計量物の搬送経路とは別個の周回運動する搬送手段を用いて、荷重センサに上下方向の外力が伝達されない状態で、被計量物を水平方向に搬送しながら計量することができる計量搬送装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による計量搬送装置は、
被計量物を搬送する搬送手段の搬送路に隣接して設けられる計量装置によって前記被計量物の重量を測定する計量搬送装置であって、
前記計量装置は、環状走行路に沿って配される励磁コイルと該励磁コイルへの通電により駆動されるスライダとよりなるリニアモータと、前記スライダに荷重センサを介して搭載される計量台とを備え、前記被計量物を前記搬送手段から受け取り、前記環状走行路に沿って前記リニアモータにより搬送しながら前記計量台により前記被計量物の重量を測定するように構成されていることを特徴とするものである(第1発明)。
本発明において、前記計量台により重量測定の終了した被計量物は、前記搬送手段上に戻されるのが好ましい(第2発明)。
また、前記計量台は、前記環状走行路内に複数台連続的に併設されているのが良い(第3発明)。
第1発明によれば、被計量物を搬送する搬送手段の移動速度に同期して、荷重センサを備える計量台を移動させながら前記搬送手段から被計量物を受け取り、この計量台を環状走行路に沿って移動させながら被計量物の重量を測定するように構成されているので、搬送系において発生する振動などの上下方向の外力を計量部に伝播させずに計量を行うことができる。したがって、被計量物を移動させながらでも計量精度を高めることができる。また、短い距離間隔または短い時間間隔で連続的に搬送された個々の被計量物に対して長い計量距離または長い計量時間を充てて計量することができる。
第3発明によれば、計量台を支持するスライダを環状走行路の全周に隙間無く並べることができるので、特定のスライダが推進力を有すれば全体が回転移動することになり、全てのスライダをロータにする必要がない。
本発明の一実施形態に係る計量搬送装置の概要平面図(a)とそのA−A視拡大断面図(b) 従来の計量搬送装置の概要図(1) 従来の計量搬送装置の概要図(2) 従来の計量搬送装置の概要図(3)
次に、本発明による計量搬送装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明の一実施形態に係る計量搬送装置の概要平面図(a)とそのA−A視拡大断面図(b)が示されている。
本実施形態の計量搬送装置1は、所要直径の磁気浮上式リニアモータによる搬送路上で、被計量物Mを計量台に積載して搬送途中で重量測定する形式の装置である。取扱われる物品は、主として例えばビン・缶など胴部が円筒形をした包装体とされる。
この計量搬送装置1は、被計量物Mを搬送する搬送手段であるコンベア50に隣接配置される計量装置10を備え、コンベア50によって搬送される被計量物Mを送り込み側のスターホイル48により受け入れて前記計量装置10にて重量測定を行い、重量測定の終了した被計量物Mを送り出し側のスターホイル49にて再度コンベア50側に移載して搬出するように構成されている。
前記計量装置10は、装置の支持台6上に水平状態で設けられ、所要直径で断面角型の環状溝部41を有する走行路40と、この走行路40の環状溝部41に移動自在に挿入され、この環状溝部41内で磁気浮上されて一定方向に移動される多数のスライダ42とよりなる環状の磁気浮上式リニアモータ43と、このリニアモータ43のスライダ42に搭載される荷重センサ45(ロードセル)と計量台46とを備えて構成されている。こうして、特定区間における荷重センサ45による重量測定値が別途設置の記録装置(図示せず)に表示・記録できるようにされている。前記磁気浮上式リニアモータ43として、走行路40の環状溝部41の両内側部には励磁コイル47が配置され、スライダ42には永久磁石が取付けられている。なお、スライダ42に設けられる永久磁石については、すべてのスライダ42に設けなくとも選択した1個又は複数個のスライダ42に設けておけば、その磁石を備えるスライダ42の移動によって他のスライダが走行路40の環状溝部41内で押されて全体的に円滑に移動させることが可能である。
また、図1(a)に示されるように、環状のリニアモータ43における各スライダ42への被計量物Mの積載送り込みと送り出しとを行うために、前記走行路40に隣接する所定位置にそれぞれ水平回転するスターホイル48,49が設けられ、隣接位置に設けられたコンベア50上から送り込み側スターホイル48によって走行路40側に被計量物Mを引き込み、計量済みの被計量物Mを送り出しスターホイル49によってコンベア50上に戻すように構成されている。前記両スターホイル48,49は、前記コンベア50の上部と前記走行路40の上部に跨って回転するように配置されている。また、前記両スターホイル48,49によるコンベア50上から走行路40への導入部51と走行路40からコンベア50への排出部52には、移動する部分と接触しない状態で被計量物Mをスターホイル48,49で移動できるようにガイド54が設けてある。なお、両スターホイル48,49は、前記リニアモータ43の作動により走行するスライダ42の速度に同期する速度で回転するように図示しない駆動機構によって回転駆動される。
また、前記各スライダ42上に設けられる計量台46には、環状の走行路40における半径方向に開放されるへこみが形成された受け部片46aがそれぞれ設けられ、スターホイル48による計量台46上への被計量物Mの受け入れおよびスターホイル49による計量台46上からの払い出しと保持が容易なように構成されている。
このように構成される本実施形態の計量搬送装置1は、隣接位置に配されているコンベア50によって搬送される被計量物Mを、そのコンベア50上で図示されない周知の整列手段(例えばスクリュー整列機構など)で予め搬送ピッチを整えて、回転するスターホイル48の羽根間の凹部48aにより掬うように受け入れて、ガイド54にて案内して環状の走行路40の計量台46上に1個ずつ搭載する。
環状の走行路40内にあるスライダ42(計量台46)は、走行路40の環状溝部41の内側面に配置されている励磁コイル47への通電で磁石を備えたスライダ42が励磁誘導されて環状溝部41を移動する。環状溝部41は支持台6に安定に固定取付される。なお、このスライダ42には磁石を備えていないものが介在されていても、全体的に環状溝部41に挿入配置されるスライダ42のうち、前記磁石を備えるものが励磁誘導されて移動するために、他のスライダ42を押すことで全体が移動する。
こうして走行路40内で移動する各スライダ42に搭載される計量台46は、いずれも荷重センサ45を介して搭載されているので、環状の走行路40を移動する間に、計量台46に積載されている被計量物Mの重量測定が行われる。そこで、環状の走行路40の特定区間に荷重センサ45の測定データを記録部に送信する箇所を設けて、この測定値送信箇所に達した時点で測定データを記録部に送信して記録させる。このデータは記録部で記録・表示させ、やがて送り出し位置に到達すると、送り出し側スターホイル49の羽根間に形成された凹部49aによってコンベア50側に運び出され、コンベア50上に移載されて搬出される。
前記計量台46上の被計量物は、水平方向に磁気浮上力で移動されるスライダ42上において直結される荷重センサ45によって重量測定されるので、上下方向の作用力(振動力)を殆ど受けないから、被計量物の重量測定を高い精度で測定することができる。
以上のように本実施形態の計量搬送装置1によれば、荷重センサ45を備えた計量台46が環状搬送路を周回移動しながら重量測定が行われるので、短い距離間隔または短い時間間隔で連続的に搬送された個々の被計量物Mに対して長い計量距離または長い計量時間を充てて計量することができる。または、環状搬送路に設ける計量台の台数を少ない構成としても、十分長い計量時間を充てることができる。しかも、個別の計量部(荷重センサ45)は固定の支持台6上に設けたリニアモータ43によって駆動されるので、垂直方向(重力作用方向)に作用する基礎振動ノイズが従来の標準的なモータによる回転駆動方式に比べて小さく、極めて高精度に重量測定ができるという利点がある。また、スライダ42は環状の走行路40の全周に隙間無く並べられるので、特定のスライダ42が推進力を有すれば全体が回転移動することになり、全てのスライダ42をロータにする必要がない。
本実施形態において採用するリニアモータについては、前記説明に限定されるものではなく、全体構成において最適のものを採用するのが好ましい。
上述したように、本実施形態においては、搬送路にリニアモータのように水平方向の移動に対して直交する方向の外力(振動力)が殆ど作用しない構成を計量部に取り入れて搬送することによって荷重センサに基礎振動を与えないようにして重量測定を行えるように構成したので、被計量物Mの測定精度を格段に高めることができる。しかも、構造的に簡素化できるので装置のコストダウンを図ることができる。
本発明の計量搬送装置は、簡素な構造にて高精度の重量測定を行うことができるので、特にビン・缶など胴部が円筒形をした包装体の重量測定に適用して実施効果が大である。
1 計量搬送装置
10 計量装置
40 走行路
41 環状溝部
42 スライダ
43 リニアモータ
45 荷重センサ
46 計量台
47 励磁コイル
48,49 スターホイル
50 コンベア
54 ガイド

Claims (3)

  1. 被計量物を搬送する搬送手段の搬送路に隣接して設けられる計量装置によって前記被計量物の重量を測定する計量搬送装置であって、
    前記計量装置は、環状走行路に沿って配される励磁コイルと該励磁コイルへの通電により駆動されるスライダとよりなるリニアモータと、前記スライダに荷重センサを介して搭載される計量台とを備え、前記被計量物を前記搬送手段から受け取り、前記環状走行路に沿って前記リニアモータにより搬送しながら前記計量台により前記被計量物の重量を測定するように構成されていることを特徴とする計量搬送装置。
  2. 前記計量台により重量測定の終了した被計量物は、前記搬送手段上に戻される請求項1に記載の計量搬送装置。
  3. 前記計量台は、前記環状走行路内に複数台連続的に併設されている請求項1または2に記載の計量搬送装置。
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