JP2011137075A - 感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐溶剤性、ならびに光酸発生剤に対する感度に優れた硬化物を形成することができる感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明では、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、重合開始剤とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物ならびにその硬化物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
従来、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物と脂肪族多環式エポキシ化合物との共重合体を含む感光性樹脂組成物が知られている(特許文献1参照)。この感光性樹脂組成物によれば、保存時の粘度上昇が小さく、繊細な線幅のパターンが形成できるとされている。しかしながら、該組成物により形成された膜の耐溶剤性は十分ではなく、また、光重合開始剤に対する感度については検討されていない。
特開2008−181087号公報
したがって、本発明の目的は、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物を形成することができる感光性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)に、(A1)以外の重合体(A2)をブレンドし、さらに重合開始剤を添加した感光性樹脂組成物によれば、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、光重合開始剤とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物を提供する。
好ましくは、前記脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)は、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である。
Figure 2011137075
[式(I)および式(II)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは、それぞれ独立に、単結合またはヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基を示す。]
また、好ましくは、前記(A1)以外の重合体(A2)が、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(IV)
Figure 2011137075
[式(IV)中、R1は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、R2は単結合又は2価の炭化水素基を示す。R3、R4は、同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基、アリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のR3、R4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
Figure 2011137075
[式(V)中、R6は水素原子又はメチル基を示し、R7は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。]
で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
Figure 2011137075
[式(VI)中、R8は水素原子又はメチル基を示し、R9は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R10はイソシアネート基のブロック剤R10Hの残基を示す。]
で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
Figure 2011137075
[式(VII)中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、フェニル基または置換フェニル基である。x1は0又は1である。]
で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
Figure 2011137075
[式(VIII)中、R17は水素原子またはメチル基を、R18は酸素原子、−NH−基または−N(R19−R20)−基を、R19は置換基を有していても良い二価の基を、R20は不飽和二重結合を含む基をそれぞれ示す。R21は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
Figure 2011137075
[上記式(IX)中、R26は、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアリール基;nは1〜100の整数である。]
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である。
前記共重合体A1と前記重合体A2との比率は、重量比で、前者:後者=10:90〜90:10であることが好ましい。
また、本発明は、上記感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。
本発明によれば、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物を形成することができる感光性樹脂組成物が提供される。また、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物が提供される。本願の感度に優れた感光性樹脂組成物に依れば、例えば、弱い露光量で硬化物が得られるため、ラインスピードを上げることができ、生産性を向上できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、光重合開始剤とを含有するものである。
<共重合体(A1)>
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる共重合体(A1)は、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体である。
共重合体(A1)を構成する全モノマー単位に対して、(a1)に対応するモノマー単位[(a1)に対応する繰り返し構造単位、又は(a1)から導かれる構成単位]が5〜75重量%、(a2)に対応するモノマー単位が25〜95重量%の範囲にあることが好ましい。また、(a1)に対応するモノマー単位が10〜70重量%、(a2)に対応するモノマー単位が30〜90重量%の範囲であると、より好ましい。各モノマー単位の割合が、前記の範囲にあると、感光性樹脂組成物の耐溶剤性、感度が向上する傾向がある。共重合体(A1)は、(a1)及び(a2)に対応するモノマー単位以外のモノマー単位を含んでいてもよい。
共重合体(A1)は、例えば、前記特許文献1を参考にして製造することができる。具体的には、共重合体(A1)を形成する単量体成分(a1)および(a2)、共重合体(A1)を合成するための重合開始剤としての熱及び/又は光重合開始剤、および溶剤を反応容器中に仕込み、例えば、窒素により酸素を置換した酸素が存在しない条件下で、攪拌、加熱、保温することにより共重合体(A1)を合成する。なお、共重合体(A1)としては、反応後の溶液をそのまま使用してもよく、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよい。また、再沈殿などの方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
前記の共重合体(A1)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは5,000〜30,000である。共重合体(A1)の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。共重合体(A1)の重量平均分子量及び分子量分布が、前記の範囲にあると、塗布性が良好となる傾向があるため好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる共重合体(A1)の含有量は、感光性樹脂組成物中の固形分(組成物中の成分の中で、25℃で固体のものをいう。)に対して重量分率で、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%である。共重合体(A1)の含有量が前記の範囲にあると、感光性樹脂組成物の耐溶剤性、感度が向上する傾向にあるため好ましい。
<不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)>
不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類;および前記の不飽和ジカルボン酸類の無水物;コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;及びα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基およびカルボキシル基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性が高い点から好ましく用いられる。これらは、単独でも二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)>
脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)としては、前記特許文献1に記載の化合物が例示でき、例えば、ジシクロペンタン、トリシクロデカン、ノルボルナン、イソノルボルナン、ビシクロオクタン、ビシクロノナン、ビシクロウンデカン、トリシクロウンデカン、ビシクロドデカン、トリシクロドデカンなどの炭素数が8〜12の多環を有するとともに、該環状にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物が好ましく、より好ましくは式(I)で表される化合物および式(II)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
Figure 2011137075
式(I)および式(II)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは、それぞれ独立に、単結合またはヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
Rとしては、具体的には、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基;ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基などの水酸基含有アルキル基が挙げられる。中でも、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
Xとしては、具体的には、単結合;メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン基、チオエチレン基、チオプロピレン基、アミノメチレン基、アミノエチレン基、アミノプロピレン基などのヘテロ原子含有アルキレン基などが挙げられる。中でも、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基が挙げられ、より好ましくは単結合、オキシエチレン基が挙げられる。
式(I)で表される化合物としては、式(I−1)〜式(I−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(I−1)、式(I−3)、式(I−5)、式(I−7)、式(I−9)、式(I−11)〜式(I−15)が挙げられ、より好ましくは式(I−1)、式(I−7)、式(I−9)、式(I−15)が挙げられる。
Figure 2011137075
式(II)で表される化合物としては、式(II−1)〜式(II−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(II−1)、式(II−3)、式(II−5)、式(II−7)、式(II−9)、式(II−11)〜式(II−15)が挙げられ、より好ましくは式(II−1)、式(II−7)、式(II−9)、式(II−15)が挙げられる。
Figure 2011137075
式(I)で表される化合物および式(II)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、それぞれ単独で用いることができ、任意の比率で混合することができる。混合する場合、その混合比率はモル比で、好ましくは式(I):式(II)で5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
<共重合可能な他の単量体>
共重合体(A1)は、前記(a1)、(a2)に加えて、さらに他の単量体との共重合体でもよい。共重合可能な他の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族含有(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等の官能性(メタ)アクリレート、スチレンおよびスチレン誘導体、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミド等が挙げられる。
<重合体(A2)>
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる重合体(A2)は、(A1)以外の重合体であり、共重合体(A1)とブレンドされる。重合体(A2)は、好ましくは、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体[(A1)を除く]と、下記式(IV)
Figure 2011137075
[式(IV)中、R1は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、R2は単結合又は2価の炭化水素基を示す。R3、R4は、同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のR3、R4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
Figure 2011137075
[式(V)中、R6は水素原子又はメチル基を示し、R7は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。]
で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
Figure 2011137075
[式(VI)中、R8は水素原子又はメチル基を示し、R9は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R10はイソシアネート基のブロック剤R10Hの残基を示す。]
で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
Figure 2011137075
[式(VII)中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、フェニル基または置換フェニル基である。x1は0又は1である。]
で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
Figure 2011137075
[式(VIII)中、R17は水素原子またはメチル基を、R18は酸素原子、−NH−基または−N(R19−R20)−基を、R19は置換基を有していても良い二価の基を、R20は不飽和二重結合を含む基をそれぞれ示す。R21は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
Figure 2011137075
[上記式(IX)中、R26は、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアリール基;nは1〜100の整数である。]
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である。
上記各重合体は、他の共重合可能な単量体に対応するモノマー単位を有していても良い。共重合可能な他の単量体としては、共重合体(A1)で例示したものが挙げられる。重合体(A2)は、カルボン酸を含んでいてもよい。上記各重合体中、ビニル単量体(a3)〜(a7)に対応するモノマー単位、及びモノマー単位(a8)〜(a9)は、全モノマー単位に対して、それぞれ、例えば30重量%以上、好ましくは50重量%以上である。
重合体(A2)は、前記共重合体(A1)と同様の方法で製造することができる。重合体(A2)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは5,000〜30,000である。重合体(A2)の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。重合体(A2)の重量平均分子量及び分子量分布が、前記の範囲にあると、塗布性が良好となる傾向があるため好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる重合体(A2)の含有量は、感光性樹脂組成物中の固形分(組成物中の成分の中で、25℃で固体のものをいう。)に対して重量分率で、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%である。重合体(A2)の含有量が前記の範囲にあると、感光性樹脂組成物の耐溶剤性、感度が向上する傾向にあるため好ましい。
<3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)>
3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)としては、オキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物、オキセタン環(オキセタニル基)含有重合性不飽和化合物、オキソラン環(オキソラニル基)含有重合性不飽和化合物等が挙げられ、例えば、下記式(III-1)、下記式(III-2)で表される構造を有する化合物が例示される。
Figure 2011137075
[式(III-1)、式(III-2)中、R31、R33は、それぞれ、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり;R32、R34は、それぞれ、同一又は異なって、単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基であり;zは1〜3の整数である。]
具体的には、例えば、オキシラニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−オキシラニルエチル(メタ)アクリレート、2−グリシジルオキシエチル(メタ)アクリレート、3−グリシジルオキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジルオキシフェニル(メタ)アクリレート等のオキシラン環(単環)を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など);3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどの3,4−エポキシシクロヘキサン環等のエポキシ基含有脂環式炭素環を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など)などが挙げられる。他のオキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物として、エポキシ基を含むビニルエーテル化合物、エポキシ基を含むアリルエーテル化合物等を用いることもできる。
オキセタン環(オキセタニル基)含有重合性不飽和化合物としては、例えば、オキセタニル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート、3−エチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2−(3−メチル−3−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3−エチル−3−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]エチル(メタ)アクリレート、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]エチル(メタ)アクリレート、3−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]プロピル(メタ)アクリレート、3−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]プロピル(メタ)アクリレートや、オキセタニル基を含むビニルエーテル化合物、オキセタニル基を含むアリルエーテル化合物などが挙げられる。
オキソラン環(オキソラニル基)含有重合性不飽和化合物としては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートや、オキソラニル基を含むビニルエーテル化合物、オキソラニル基を含むアリルエーテル化合物などが挙げられる。
<アルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)>
アルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)は、下記式(IV)
Figure 2011137075
[式(IV)中、R1は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、R2は単結合又は2価の炭化水素基を示す。R3、R4は、同一又は異なった炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のR3、R4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
で表される。
アルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)において、式(IV)中、R1によって示される炭素数1〜7のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル基等のアルキル基が挙げられるが、R1は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
これにより、重合物を硬化して得られる硬化物の基材密着性、硬度、耐薬品性、及び耐熱性(耐熱変形性)などを優れたものとできるとともに、硬化物の透明性を特に高いものとすることができる。
式(IV)中、R1によって示される炭素数1〜7のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。
式(IV)中、R2によって示される2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等などの直鎖または分枝鎖状のアルキレン基などが挙げられる。これらのうち、特に、メチレン、エチレン、プロピレン基などの炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状アルキレン基が好ましい。
式(IV)中、R3、R4及びR5によって示される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。
3及びR4によって示される炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、トリル基等が挙げられる。
3及びR4によって示される炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ基等の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基が挙げられる。
アルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシブチルフェニルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有重合性不飽和化合物等が挙げられ、これらから選択される1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<イソシアネート基を有するビニル単量体(a5)>
イソシアネート基を有するビニル単量体(a5)は、下記式(V)
Figure 2011137075
[式(V)中、R6は水素原子又はメチル基を示し、R7は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。]
で表される。
7における炭素数1〜8の2価の飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン基等の直鎖状又は分岐鎖状の2価の飽和脂肪族炭化水素基(アルキレン基)が挙げられる。これらの中でも、エチレン、トリメチレン、プロピレン基等の炭素数2〜4の2価の飽和脂肪族炭化水素基が好ましい。
イソシアネート基を有するビニル単量体(a5)としては、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、ビニルイソシアネート等が挙げられる。
<ブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)>
ブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)は、下記式(VI)
Figure 2011137075
[式(VI)中、R8は水素原子又はメチル基を示し、R9は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R10はイソシアネート基のブロック剤R10Hの残基を示す]
で表される。
9における炭素数1〜8の2価の飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン基等の直鎖状又は分岐鎖状の2価の飽和脂肪族炭化水素基(アルキレン基)が挙げられる。これらの中でも、エチレン、トリメチレン、プロピレン基等の炭素数2〜4の2価の飽和脂肪族炭化水素基が好ましい。
イソシアネート基のブロック剤R10Hとしては、公知のイソシアネート基ブロック剤を用いることができ、例えば、ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、メチルイソブチルケトキシム、ジエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシムなどのオキシム系ブロック剤;3,5−ジメチルピラゾールなどのピラゾール系ブロック剤;メタノール、エタノール等のアルコール系ブロック剤;フェノール、クレゾールなどのフェノール系ブロック剤;ブチルメルカプタンなどのメルカプタン系ブロック剤;アセトアニリド、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド系ブロック剤;マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチルなどの活性メチレン系ブロック剤;コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;尿素系ブロック剤;N−フェニルカルバミン酸フェニルなどのカルバミン酸系ブロック剤;ジフェニルアミン、アニリンなどのアミン系ブロック剤;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等のイミン系ブロック剤などが挙げられる。
イソシアネート基のブロック剤としては、硬化性樹脂組成物の製造ラインにおいてゲル化が生じないような安定性の高いブロック剤が好ましい。ブロック剤の脱ブロック温度は、例えば100〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲である。上記のブロック剤のなかでも、オキシム系ブロック剤、ピラゾール系ブロック剤が好ましい。
特に好ましいブロック剤には、下記式(3)
Figure 2011137075
(式中、R23、R24は、同一又は異なって、炭素数1〜8のアルキル基を示す。R23及びR24は、互いに結合して、隣接する炭素原子とともに環を形成してもよい)
で表されるオキシム系ブロック剤が含まれる。
23及びR24における炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル、エチル、プロピル基等の炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。R23及びR24が互いに結合して隣接する炭素原子とともに結合する環としては、例えば、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等の3〜12員程度(好ましくは5又は6員)のシクロアルカン環などが挙げられる。
ブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)の代表的な例として、メタクリル酸2−[O−(1′−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル(=2−(1−メチルプロピリデンアミノオキシカルボニルアミノエチル)メタクリレート)[商品名「カレンズMOI−BM」、昭和電工株式会社製、下記式(1a)]、メタクリル酸2−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)カルボニルアミノエチル[商品名「カレンズMOI−BP」、昭和電工株式会社製、下記式(1b)]等が挙げられる。なお、商品名「カレンズMOI−BM」の脱ブロック温度は、50%脱ブロック温度が130℃、90%脱ブロック温度が150℃である。また、商品名「カレンズMOI−BP」の脱ブロック温度は、50%脱ブロック温度が100℃、90%脱ブロック温度が120℃である。
Figure 2011137075
ブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位の脱ブロック化は以下のようにして進行する。この脱ブロック化により生じたイソシアネート基が硬化性基として作用する。イソシアネート基は、主に基材に対する密着性の向上に寄与する。
Figure 2011137075
<オキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)>
オキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)は、下記式(VII)
Figure 2011137075
[式(VII)中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、アルキル基、アラルキル基、フェニル基または置換フェニル基である。x1は0又は1である。]
で表される。
オキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)の具体例としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(アルドリッチ製)、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンを挙げることができ、これらの群から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用することができる。中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手し易く好適である。
<側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a8)>
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)は、下記式(VIII)
Figure 2011137075
[式(VIII)中、R17は水素原子またはメチル基を、R18は酸素原子、−NH−基または−N(R19−R20)−基を、R19は置換基を有していても良い二価の基を、R20は不飽和二重結合を含む基をそれぞれ示す。R21は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
で表される。
式(VIII)中、R19によって示される置換基を有していても良い二価の基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等などの直鎖または分枝鎖状のアルキレン基などが挙げられる。これらのうち、特に、メチレン、エチレン、プロピレン基などの炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状アルキレン基が好ましい。
式(VIII)中、R20によって示される不飽和二重結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など、及びそれらの基の水素原子が置換基で置換された基が挙げられる。なかでも、ビニル基が好ましい。
式(VIII)中、R21によって示される炭素数1〜8の炭化水素基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基又は炭素数1〜8のアルコキシ基が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。炭素数6〜8のアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ基等の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基が挙げられる。
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)を含む共重合体の製造方法としては、例えば、(a)側鎖に重合性基を有するモノマーを少なくとも1種含むモノマーを共重合させて得る方法、(b)共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応させて得る方法、(c)共重合体中の3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基へ、活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)を有するビニル単量体を付加反応させて得る方法等があげられるが、これらの方法に限定されるものではない。
(a) 側鎖に重合性基を有するモノマーを少なくとも1種含むモノマーを共重合させて得る方法
側鎖に重合性基を有するモノマーを少なくとも1種含むモノマーを共重合させて得る方法では、例えば、以下の(i)に挙げる少なくとも1種のモノマーと(ii)に挙げる少なくとも1種のモノマーとを共重合させて得ることができる。
(i) クロトン酸ビニル、桂皮酸ビニル、メタクリル酸ビニル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート;
(ii) アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒株式会社製;商品名「VEEA」)、メタクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒株式会社製;商品名「VEEM」)
(b) 共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応で得る方法
共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応で得る方法では、具体的には、下に示すように、共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応させて得ることができる。
3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体としては、前記3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)において例示の化合物を使用できる。イソシアネート基を有するビニル単量体としては、前記イソシアネート基を有するビニル単量体(a5)において例示の化合物を使用できる。
Figure 2011137075
(c)共重合体中の3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基へ、活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)を有するビニル単量体を付加反応させて得る方法
共重合体中の3〜5員の環状エーテル基及び/もしくはイソシアネート基へ、活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)を有するビニル単量体を付加反応させて得る方法は、例えば、以下に示す反応が使用できる。
Figure 2011137075
ヒドロキシル基を有するビニル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのモノエステル化物、上記多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラクトンを開環重合した化合物(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセルFAシリーズ、プラクセルFMシリーズ等)やエチレンオキサイド、若しくはプロピレンオキサイドを開環重合したヒドロキシル基含有化合物などが挙げられる。
アミノ基を有するビニル単量体としては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
カルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
上記ヒドロキシル基を有するビニル単量体、アミノ基を有するビニル単量体、及びカルボキシル基を有するビニル単量体からなる群より選択された少なくとも1種の単量体に対応するモノマー単位の、共重合体に占める割合は、一般に、0〜60重量%(例えば、5〜60重量%)、好ましくは0〜50重量%(例えば、5〜50重量%)、さらに好ましくは0〜40重量%(例えば、5〜40重量%)である。
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)としては、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)の開環重合物であっても良い。具体的には、例えば、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(商品名「サイクロマー M100」、ダイセル化学工業株式会社製)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(商品名「サイクロマー A400」、ダイセル化学工業株式会社製)、メタクリル酸グリシジル(GMA)、及び、3−メチル3−オキセタニルメタクリレート(OXMA,商品名「OXE−30」、大阪有機化学工業株式会社製)等の、エポキシ、オキセタン等の開環重合物が好ましい。
<側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a9)>
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)は、下記式(IX)
Figure 2011137075
[上記式(IX)中、R26は、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアリール基;nは1〜100の整数である。]
で表される。
式(IX)中、R26で示される炭素数1〜30のアシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、デカノイル、ラウロイル基などのC1-30脂肪族アシル基(特に、C1-20脂肪族アシル基)等の脂肪族飽和又は不飽和アシル基;アセトアセチル基;シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル基などのシクロアルカンカルボニル基等の脂環式アシル基;ベンゾイル基などの芳香族アシル基などが例示できる。
式(IX)中、R26で示される炭素数1〜30のアルキル基としては、例えば、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、イソデシル、ドデシル、イソドデシル、ミリスチル、イソミリスチル、セチル、イソセチル、ステアリル、イソステアリル、ベヘニル、イソベヘニル基などの直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。これらの中でも、2−エチルヘキシル、オクチル、ドデシル基などの炭素数6〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
式(IX)中、R26で示される炭素数1〜30のアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、トリル基等が挙げられる。
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)としては、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物(商品名「EHPE3150」、ダイセル化学工業株式会社製)が挙げられる。
上記開環重合物は、例えば、環状化合物に作用し、その開環反応を促進させる触媒を用いて製造することができる。触媒としては、例えば、活性炭、BF3・O(C252,SnCl4,AlCl3等のルイス酸;アルキルクロライド,アルキルブロマイド等のアルキルハライド;CF3SO3H等の超強酸;CF3SO3R(Rはアルキル基)等の超強酸エステル;R3+PF6 -,R3+BF4 -(Rはアルキル基)等のカチオン塩が使用できる。好ましくは、活性炭を触媒として使用し、例えば、国際公開第2006/085485号パンフレットに記載の方法を用いて製造できる。
本発明の感光性樹脂組成物では、好ましくは、側鎖にエポキシ基を有するモノマー単位を含有させることにより、光酸発生剤に対する感度が高い感光性樹脂化合物が得られる。また、好ましくは、側鎖にビニル基を有するモノマー単位を含有させることにより、光ラジカル発生剤に対する感度が高い感光性樹脂化合物が得られる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる重合体(A2)の含有量は、感光性樹脂組成物中の固形分(組成物中の成分の中で、25℃で固体のものをいう。)に対して重量分率で、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%である。重合体(A2)の含有量が前記の範囲にあると、硬化塗膜の耐溶剤性、感光性樹脂組成物の感度が良好であるため好ましい。
前記共重合体A1の含有率と前記重合体A2の含有率との比率は、好ましくは、ポリマー成分の重量比で、10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。前記重合体A2の含有率が重量比で10より小さいと、重合体A2の添加効果が得られず、また、90を超えると、硬化塗膜の耐溶剤性、感光性樹脂組成物の感度が十分でない。
<重合開始剤>
本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤としては、光酸発生剤(硬化触媒、カチオン重合開始剤)、光ラジカル発生剤等を用いることができる。本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤としては、光酸発生剤が好ましい。本発明の感光性樹脂組成物は、熱酸発生剤、熱ラジカル発生剤等の熱重合開始剤を含んでも良い。
本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤の使用量は、感光性樹脂組成物の円滑な共重合を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、全単量体成分と該光重合開始剤との総量に対して、例えば0.05〜30重量%程度であり、好ましくは0.5〜25重量%程度であり、さらに好ましくは0.5〜5重量%程度である。
光酸発生剤としては、例えば、CPI−100A(サンアプロ株式会社製、商品名)、サイラキュアUVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−950(以上、米国ユニオンカーバイド社製、商品名)、イルガキュア261、イルガキュア250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、SP−150、SP−151、SP−170、オプトマーSP−171(以上、旭電化工業株式会社製、商品名)、CG−24−61(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、DAICATII(ダイセル化学工業社製、商品名)、UVAC1591(ダイセル・サイテック(株)社製、商品名)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481、CI−2734、CI−2855、CI−2823、CI−2758(以上、日本曹達社製品、商品名)、PI−2074(ローヌプーラン社製、商品名、ペンタフルオロフェニルボレートトルイルクミルヨードニウム塩)、FFC509(3M社製品、商品名)、BBI−102、BBI−101、BBI−103、MPI−103、TPS−103、MDS−103、DTS−103、NAT−103、NDS−103(ミドリ化学社製、商品名)、CD−1012(米国、Sartomer社製、商品名)などに代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。光酸発生剤としては、CPI−100Aなどのスルホニウム塩、イルガキュア250などのヨードニウム塩が好ましい。
光酸発生剤の感光性樹脂組成物への添加量は、感光性樹脂組成物中の前記共重合体(樹脂分)に対して、例えば0.05〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。酸発生剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
光ラジカル発生剤としては、例えばイルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、アセトフェノンベンジルケタール、ベンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ジフェニルジサルファイト、オルトベンゾイル安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬(株)製 カヤキュアEPA等)、2,4−ジエチルチオキサンソン(日本化薬(株)製 カヤキュアDETX等)、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンジル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾ−ル(保土谷化学(株)製 B−CIM等)等、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどを単独、もしくは混合して使用することができ、必要に応じて光増感剤を加えることができる。本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光ラジカル発生剤としては、イルガキュア184が好ましい。
光ラジカル発生剤の感光性樹脂組成物への使用量は、感光性樹脂組成物の円滑な共重合を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、全単量体成分と光ラジカル発生剤との総量に対して、0.1〜30重量%程度であり、好ましくは0.2〜25重量%程度である。
熱酸発生剤としては、例えば、サンエイドSI−45、同左SI−47、同左SI−60、同左SI−60L、同左SI−80、同左SI−80L、同左SI−100、同左SI−100L、同左SI−145、同左SI−150、同左SI−160、同左SI−110L、同左SI−180L(以上、三新化学工業社製品、商品名)、CI−2921、CI−2920、CI−2946、CI−3128、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)社製品、商品名)、CP−66、CP−77(旭電化工業社製品、商品名)、FC−520(3M社製品、商品名)などに代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。上記のなかでもサンエイドSI−60Lが好ましく用いられる。
熱ラジカル発生剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、ジエチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジブチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;過酸化水素などが挙げられる。過酸化物をラジカル重合開始剤として使用する場合、還元剤を組み合わせてレドックス型の開始剤としてもよい。上記のなかでもアゾ化合物が好ましく、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルがより好ましい。
熱ラジカル発生剤の使用量は、共重合体の円滑な共重合を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、全単量体成分と熱ラジカル発生剤との総量に対して、0.1〜30重量%程度であり、好ましくは0.5〜25重量%程度である。
また、共重合体(A1)を合成するための重合開始剤としては、熱及び/又は光重合開始剤を用いることができ、熱及び/又は光ラジカル発生剤が有効であり、熱ラジカル発生剤を好ましく用いることができる。熱ラジカル発生剤に追加して、光ラジカル発生剤を添加しても良い。
また、重合体(A2)を合成するための重合開始剤としては、熱及び/又は光重合開始剤を用いることができるが、重合体(A2)の種類によってどの重合開始剤を使用するか、適宜、選択することができる。
また、側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)として例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(商品名「サイクロマーM100」、ダイセル化学工業株式会社製)の開環重合物を少なくとも有する重合体を合成するための重合開始剤としては、熱及び/又は光重合開始剤を用いることができるが、熱及び/又は光酸発生剤が有効であり、なかでも熱酸発生剤を好ましく用いることができる。熱酸発生剤に追加して、光酸発生剤を添加しても良い。
また、上記ビニル単量体(a3)、(a4)、(a5)、(a6)、(a7)又は(a8)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体を合成するための重合開始剤としては、熱及び/又は光重合開始剤を用いることができ、熱及び/又は光ラジカル発生剤を好ましく用いることができる。
共重合体A1や重合体A2などの重合体を合成するための重合開始剤の具体例としては、本発明の感光性樹脂組成物に含まれる熱重合開始剤ならびに必要に応じて加えられる光重合開始剤において例示のものが挙げられる。
共重合体A1や重合体A2などの重合体を合成するための重合開始剤の使用量は、本発明の感光性樹脂組成物に含まれる熱重合開始剤ならびに必要に応じて加えられる光重合開始剤の使用量と同様の範囲とすることができる。
(連鎖移動剤)
本発明においては、ラジカル重合において一般的に使用されている連鎖移動剤を併用してもよい。具体例としては、チオール類(n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、トリエチレングリコールジメルカプタン等)、チオール酸類(メルカプトプロピオン酸、チオ安息香酸、チオグリコール酸、チオリンゴ酸等)、アルコール類(イソプロピルアルコール等)、アミン類(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩類(次亜燐酸ナトリウム等)、α−メチルスチレンダイマー、タービノーレン、ミルセン、リモネン、α−ピネン、β−ピネン等を挙げることができ、連鎖移動剤の量は全ラジカル重合性単量体の量に対して、好ましくは0.001〜3重量%である。連鎖移動剤を使用する場合は、予め重合性ビニル単量体に混合させておくことが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、共重合体(A1)及び重合体(A2)以外の重合体を含んでいてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される共重合体(A1)ならびに重合体(A2)の重合は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合、乳化重合など、スチレン系ポリマーやアクリル系ポリマーを製造する際に用いる慣用の方法により行うことができる。これらのなかでも溶液重合が好ましい。モノマー、重合開始剤は、それぞれ、反応系に一括供給してもよく、その一部又は全部を反応系に滴下してもよい。例えば、一定温度に保持したモノマーと重合溶媒の混合液中に、重合開始剤を重合溶媒に溶解した溶液を滴下して重合する方法や、予め単量体、重合開始剤を重合溶媒に溶解させた溶液を、一定温度に保持した重合溶媒中に滴下して重合する方法(滴下重合法)などを採用できる。
<重合溶媒>
重合溶媒は単量体組成等に応じて適宜選択できる。重合溶媒として、例えば、エーテル(ジエチルエーテル;エチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアリールエーテル、ジプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、トリプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−プロパンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,4−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、グリセリンモノ,ジ又はトリアルキルエーテル等のグリコールエーテル類などの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、C5-6シクロアルカンジオールモノ又はジアセテート、C5-6シクロアルカンジメタノールモノ又はジアセテート等のカルボン酸エステル類;エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ又はジアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ又はジアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ又はジアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ又はジアセテート、1,3−プロパンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−プロパンジオールモノ又はジアセテート、1,3−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−ブタンジオールモノ又はジアセテート、1,4−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,4−ブタンジオールモノ又はジアセテート、グリセリンモノ,ジ又はトリアセテート、グリセリンモノ又はジC1-4アルキルエーテルジ又はモノアセテート、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノ又はジアセテート等のグリコールアセテート類又はグリコールエーテルアセテート類など)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オンなど)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、3−メトキシ−1−ブタノール、C5-6シクロアルカンジオール、C5-6シクロアルカンジメタノールなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶媒などが挙げられる。なかでも、3−メトキシ−1−ブタノール;3−メトキシブチルアセテートが好ましい。重合温度は、例えば30〜150℃程度の範囲で適宜選択できる。
上記方法で得られた各重合液を、必要に応じて固形分濃度を調整したり、溶媒交換したり、濾過処理を施した後ブレンドし、光重合開始剤を添加し、さらに必要に応じて、硬化触媒[熱酸発生剤(熱硬化触媒、熱カチオン重合開始剤)、硬化剤、硬化促進剤、添加剤(充填剤、消泡剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、低応力化剤、可とう性付与剤、ワックス類、樹脂、架橋剤、ハロゲントラップ剤、レベリング剤、濡れ改良剤など)を配合することにより、感光性樹脂組成物を得ることができる。また、重合により生成したポリマーを沈殿又は再沈殿等により精製し、この精製したポリマーを、前記適宜な添加物とともに用途に応じた溶媒に溶解してブレンドすることにより、感光性樹脂組成物を得ることもできる。
こうして得られる感光性樹脂組成物は、硬化により基材や基板に対して高い密着性を有するとともに、耐溶剤性や耐アルカリ性等の耐薬品性に優れた硬化物(硬化皮膜等)を得ることができる。そのため、塗料、コーティング剤、粘接着剤等として有用であり、特に電子材料分野で好適に使用できる。
<硬化物>
本発明の感光性樹脂組成物を硬化させることにより諸物性に優れた硬化物が得られる。例えば、上記感光性樹脂組成物を、スピンコーター、スリットコーターなどの方式によって、各種基材又は基板へ塗工して塗膜を形成した後、該塗膜を硬化させることにより硬化物を得ることができる。基材又は基板としては、ガラス、セラミック、シリコンウエハ、金属、プラスチックなどが挙げられる。スピンコーターやスリットコーター等による塗工は公知の方法により行うことができる。
塗膜の硬化は加熱すること、あるいは活性エネルギー線を照射し露光すること、又は露光後に加熱することにより行われる。上記硬化性樹脂組成物を熱により硬化させる場合、加熱温度は50℃から260℃の範囲、好ましくは80℃から240℃の範囲である。また、上記硬化性樹脂組成物を光により硬化させる場合、露光には種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線、g線、i線、エキシマレーザーなどが使用される。硬化後の塗膜の厚みは、用途によって適宜選択できるが、一般には0.1〜40μm、好ましくは0.3〜20μm、より好ましくは0.5〜10μm程度である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<共重合体(A1)及び重合体(A2)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)及び分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)の測定>
以下の共重合体(A1)及び重合体(A2)の合成において、生成した共重合体(A1)及び重合体(A2)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)及び分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、以下の条件にて測定した。
装置:検出器:RID−10A(島津製作所)
ポンプ:LC−10ADVP(島津製作所)
システムコントローラー:SCL−10AVP(島津製作所)
デガッサー:DGU−14A(島津製作所)
オートインジェクター:SIL−10AF(島津製作所)
カラム:Waters Styragel HR3, Styragel HR4,
Styragel HR5 計3本
移動相:THF
流量:1mL/min
温度:オーブン(40℃)、RI(40℃)
検出器:RI POLARITY(+)
注入量:50μL
<共重合体A1の合成(合成例1〜2)>
合成例1
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら80℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物の、モル比、50:50の混合物。)240質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、80℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、80℃に保持し、その後室温まで冷却して共重合体(樹脂A1−1)の溶液を得た。得られた樹脂A1−1の固形分は32.6質量%、酸価は110mg−KOH/g(固形分換算)、重量平均分子量Mwは8,300、分散度は2.10であった。
合成例2
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら80℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸55質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物の、モル比、50:50の混合物。)175質量部およびN−シクロヘキシルマレイミド70質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、80℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、80℃に保持し、その後室温まで冷却して共重合体(樹脂A1−2)の溶液を得た。得られた樹脂A1−2の固形分は32.6質量%、酸価は105mg−KOH/g、重量平均分子量Mwは8,200、分散度は2.14であった。
<重合体A2の合成(合成例3〜9)>
合成例3
単量体組成をメタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(商品名「サイクロマー M100」、ダイセル化学工業株式会社製)250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−1)を得た。得られた樹脂A2−1の固形分は32.2重量%、重量平均分子量Mwは7,500、分散度1.98であった。
合成例4
単量体組成をメタクリル酸グリシジル250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−2)を得た。得られた樹脂A2−2の固形分は32.5重量%、重量平均分子量Mwは7,800、分散度1.92であった。
合成例5
単量体組成を3−メチル3−オキセタニルメタクリレート(商品名「OXE−30」、大阪有機化学工業株式会社製)250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−3)を得た。得られた樹脂A2−3の固形分は32.7重量%、重量平均分子量Mwは7,700、分散度1.95であった。
合成例6
単量体組成をγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「SZ6043」、東レ・ダウコーニング株式会社製)250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−4)を得た。得られた樹脂A2−4の固形分は32.6重量%、重量平均分子量Mwは8,100、分散度2.06であった。
合成例7
単量体組成をメタクリル酸2−[O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル(商品名「カレンズMOI−BM」、昭和電工株式会社製)250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−5)を得た。得られた樹脂A2−5の固形分は32.0重量%、重量平均分子量Mwは7,900、分散度2.05であった。
合成例8
単量体組成を2−イソプロペニル−2−オキサゾリン250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−6)を得た。得られた樹脂A2−6の固形分は32.6重量%、重量平均分子量Mwは8,000、分散度2.08であった。
合成例9
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に酸素/窒素混合気体(酸素:5%)を0.02L/分で流して酸素を5%含んだ窒素雰囲気とし、合成例4で得られた共重合体溶液(樹脂A2−2)500質量部、p−メトキシフェノール0.5重量部、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 2重量部を入れ、撹拌しながら90℃まで加熱した。次いで、アクリル酸60質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて1時間かけて、90℃に保温したフラスコ内に滴下した。溶液の滴下が終了した後、10時間、90℃に保持し、その後室温まで冷却して樹脂A2−2の側鎖に二重結合が付加した重合体(樹脂A2−7)の溶液を得た。得られた樹脂の固形分は31.5質量%、重量平均分子量Mwは9,700、分散度は2.35であった。
比較合成例1
単量体組成をメタクリル酸メチル150重量部、スチレン150重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A3−1)を得た。得られた樹脂A3−1の固形分は32.5重量%、重量平均分子量Mwは7,500、分散度1.90であった。
合成例1〜9、ならびに、比較合成例1で用いた単量体を表1に示す。表1中の数値は、重量部である。
Figure 2011137075
<感光性樹脂組成物の合成>
実施例1
合成例1で得られた重合体溶液(A1−1)50重量部、合成例3で得られた重合体溶液(A2−1)50重量部及び光酸発生剤(CPI−100A;サンアプロ株式会社製)3重量部を加え混合させることで感光性樹脂組成物1を得た。
実施例2〜9
以下の表2に示す組成となるように、重合体溶液、および光酸発生剤を混合して感光性樹脂組成物2〜9を得た。なお、表2中の数値は、重量部である。
実施例10
重合体溶液(A1−1)50重量部、合成例9で得られた重合体溶液(A2−7)50重量部及び光重合開始剤(イルガキュア184;チバスペシャリティーケミカルズ社製)3重量部を加え混合させることで感光性樹脂組成物10を得た。
比較例1〜2
表2に示す組成となるように、重合体溶液および光酸発生剤を混合して、感光性樹脂組成物C1、C2を得た。
比較例3〜4
表2に示す組成となるように、重合体溶液および光重合開始剤を混合して、感光性樹脂組成物C3、C4を得た。
Figure 2011137075
<評価>
[耐溶剤性試験]
評価用試験片の作製
基材に、実施例1〜10及び比較例1〜4で得られた感光性樹脂組成物1〜10、C1〜C4をスピンコーターで塗布したのち、100℃のホットプレートで3分間加熱後、塗布膜を高圧水銀灯(実施例1〜9及び比較例1〜2の場合:700mJ/cm2、実施例10及び比較例3〜4の場合:50mJ/cm2)を用いて全面露光し、オーブン中120℃で30分間加熱乾燥させることで各評価用試験片を作製した。基材として、ガラス板とステンレス板を用いた。硬化後の塗膜の厚みは、4μmであった。
前記各実施例および各比較例の評価用試験片(他の試験を行っていないもの)について、ガラス板で作製した評価用試験片へ、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、N―メチルピロリドン(NMP)をそれぞれ1滴ずつ滴下し、10分間放置した。その後水洗し、溶剤を滴下した箇所が全く変化していなかったら◎、僅かに溶剤の跡が残るが、拭き取れば消えるようであれば○、溶剤の跡が残り、拭き取っても消えないようであれば△、全面的に変色していたら×とした。ステンレス板で作製した評価用試験片についても同様に試験した。
[感度試験]
「感度」は、感光性樹脂組成物を一定条件の弱い露光量で硬化した硬化物に対する耐溶剤性により評価した。
実施例10及び比較例3、4で得られた感光性樹脂組成物10、C3、C4について、弱い露光量(50mJ/cm2)での耐溶剤性が◎の場合に「○」、それ以外の場合は「×」とした。
[密着性試験]
実施例1〜10および比較例1〜4について、上記方法で得られた評価用試験片(他の試験を行っていないもの)についてJISK−5600−5−6に準拠し、基材からの剥離により密着性を測定した。また、JISK5600−5−6 8.3表1試験結果の分類で規定された分類に従って下記基準に基づいて評価した。
○・・・試験結果の分類の「0」「1」であった。
△・・・試験結果の分類の「2」であった。
×・・・試験結果の分類の「3」「4」であった。
実施例1〜10、ならびに、比較例1〜4についての各試験結果を表3と表4に示す。
Figure 2011137075
Figure 2011137075
実施例1〜10では硬化塗膜の膜物性(耐溶剤性)が向上した。さらに、実施例10では感光性樹脂組成物の感度が上がった。

Claims (5)

  1. 不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、光重合開始剤とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)が、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2011137075
    [式(I)および式(II)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは、それぞれ独立に、単結合またはヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基を示す。]
  3. 前記(A1)以外の重合体(A2)が、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(IV)
    Figure 2011137075
    [式(IV)中、R1は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、R2は単結合又は2価の炭化水素基を示す。R3、R4は、同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基、アリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のR3、R4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
    で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
    Figure 2011137075
    [式(V)中、R6は水素原子又はメチル基を示し、R7は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。]
    で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
    Figure 2011137075
    [式(VI)中、R8は水素原子又はメチル基を示し、R9は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R10はイソシアネート基のブロック剤R10Hの残基を示す。]
    で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
    Figure 2011137075
    [式(VII)中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示す。R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、フェニル基または置換フェニル基である。x1は0又は1である。]
    で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
    Figure 2011137075
    [式(VIII)中、R17は水素原子またはメチル基を、R18は酸素原子、−NH−基または−N(R19−R20)−基を、R19は置換基を有していても良い二価の基を、R20は不飽和二重結合を含む基をそれぞれ示す。R21は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
    で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
    Figure 2011137075
    [上記式(IX)中、R26は、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアリール基;nは1〜100の整数である。]
    で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記共重合体A1と前記重合体A2との比率が、重量比で、前者:後者=10:90〜90:10である請求項1〜3のいずれかの項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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