JP2011137075A - 感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、重合開始剤とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物ならびにその硬化物を提供する。
【選択図】なし
Description
また、本発明の他の目的は、耐溶剤性、ならびに光重合開始剤に対する感度に優れた硬化物を提供することにある。
好ましくは、前記脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)は、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である。
また、好ましくは、前記(A1)以外の重合体(A2)が、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(IV)
で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である。
前記共重合体A1と前記重合体A2との比率は、重量比で、前者:後者=10:90〜90:10であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる共重合体(A1)は、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と、脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体である。
不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類;および前記の不飽和ジカルボン酸類の無水物;コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;及びα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基およびカルボキシル基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性が高い点から好ましく用いられる。これらは、単独でも二種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)としては、前記特許文献1に記載の化合物が例示でき、例えば、ジシクロペンタン、トリシクロデカン、ノルボルナン、イソノルボルナン、ビシクロオクタン、ビシクロノナン、ビシクロウンデカン、トリシクロウンデカン、ビシクロドデカン、トリシクロドデカンなどの炭素数が8〜12の多環を有するとともに、該環状にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物が好ましく、より好ましくは式(I)で表される化合物および式(II)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
共重合体(A1)は、前記(a1)、(a2)に加えて、さらに他の単量体との共重合体でもよい。共重合可能な他の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族含有(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等の官能性(メタ)アクリレート、スチレンおよびスチレン誘導体、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミド等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる重合体(A2)は、(A1)以外の重合体であり、共重合体(A1)とブレンドされる。重合体(A2)は、好ましくは、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体[(A1)を除く]と、下記式(IV)
で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位[繰り返し構造単位]を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位[繰り返し構造単位](a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である。
3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)としては、オキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物、オキセタン環(オキセタニル基)含有重合性不飽和化合物、オキソラン環(オキソラニル基)含有重合性不飽和化合物等が挙げられ、例えば、下記式(III-1)、下記式(III-2)で表される構造を有する化合物が例示される。
アルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)は、下記式(IV)
で表される。
イソシアネート基を有するビニル単量体(a5)は、下記式(V)
で表される。
ブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)は、下記式(VI)
で表される。
で表されるオキシム系ブロック剤が含まれる。
オキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)は、下記式(VII)
で表される。
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)は、下記式(VIII)
で表される。
側鎖に重合性基を有するモノマーを少なくとも1種含むモノマーを共重合させて得る方法では、例えば、以下の(i)に挙げる少なくとも1種のモノマーと(ii)に挙げる少なくとも1種のモノマーとを共重合させて得ることができる。
(i) クロトン酸ビニル、桂皮酸ビニル、メタクリル酸ビニル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート;
(ii) アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒株式会社製;商品名「VEEA」)、メタクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒株式会社製;商品名「VEEM」)
共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応で得る方法では、具体的には、下に示すように、共重合体中の活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)へ、3〜5員の環状エーテル基もしくはイソシアネート基を有するビニル単量体を付加反応させて得ることができる。
共重合体中の3〜5員の環状エーテル基及び/もしくはイソシアネート基へ、活性水素含有官能基(たとえば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基)を有するビニル単量体を付加反応させて得る方法は、例えば、以下に示す反応が使用できる。
側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)は、下記式(IX)
で表される。
本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤としては、光酸発生剤(硬化触媒、カチオン重合開始剤)、光ラジカル発生剤等を用いることができる。本発明の感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤としては、光酸発生剤が好ましい。本発明の感光性樹脂組成物は、熱酸発生剤、熱ラジカル発生剤等の熱重合開始剤を含んでも良い。
本発明においては、ラジカル重合において一般的に使用されている連鎖移動剤を併用してもよい。具体例としては、チオール類(n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、トリエチレングリコールジメルカプタン等)、チオール酸類(メルカプトプロピオン酸、チオ安息香酸、チオグリコール酸、チオリンゴ酸等)、アルコール類(イソプロピルアルコール等)、アミン類(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩類(次亜燐酸ナトリウム等)、α−メチルスチレンダイマー、タービノーレン、ミルセン、リモネン、α−ピネン、β−ピネン等を挙げることができ、連鎖移動剤の量は全ラジカル重合性単量体の量に対して、好ましくは0.001〜3重量%である。連鎖移動剤を使用する場合は、予め重合性ビニル単量体に混合させておくことが好ましい。
重合溶媒は単量体組成等に応じて適宜選択できる。重合溶媒として、例えば、エーテル(ジエチルエーテル;エチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアリールエーテル、ジプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、トリプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−プロパンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,4−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、グリセリンモノ,ジ又はトリアルキルエーテル等のグリコールエーテル類などの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、C5-6シクロアルカンジオールモノ又はジアセテート、C5-6シクロアルカンジメタノールモノ又はジアセテート等のカルボン酸エステル類;エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ又はジアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ又はジアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ又はジアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ又はジアセテート、1,3−プロパンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−プロパンジオールモノ又はジアセテート、1,3−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−ブタンジオールモノ又はジアセテート、1,4−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,4−ブタンジオールモノ又はジアセテート、グリセリンモノ,ジ又はトリアセテート、グリセリンモノ又はジC1-4アルキルエーテルジ又はモノアセテート、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノ又はジアセテート等のグリコールアセテート類又はグリコールエーテルアセテート類など)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オンなど)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、3−メトキシ−1−ブタノール、C5-6シクロアルカンジオール、C5-6シクロアルカンジメタノールなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶媒などが挙げられる。なかでも、3−メトキシ−1−ブタノール;3−メトキシブチルアセテートが好ましい。重合温度は、例えば30〜150℃程度の範囲で適宜選択できる。
本発明の感光性樹脂組成物を硬化させることにより諸物性に優れた硬化物が得られる。例えば、上記感光性樹脂組成物を、スピンコーター、スリットコーターなどの方式によって、各種基材又は基板へ塗工して塗膜を形成した後、該塗膜を硬化させることにより硬化物を得ることができる。基材又は基板としては、ガラス、セラミック、シリコンウエハ、金属、プラスチックなどが挙げられる。スピンコーターやスリットコーター等による塗工は公知の方法により行うことができる。
以下の共重合体(A1)及び重合体(A2)の合成において、生成した共重合体(A1)及び重合体(A2)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)及び分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、以下の条件にて測定した。
装置:検出器:RID−10A(島津製作所)
ポンプ:LC−10ADVP(島津製作所)
システムコントローラー:SCL−10AVP(島津製作所)
デガッサー:DGU−14A(島津製作所)
オートインジェクター:SIL−10AF(島津製作所)
カラム:Waters Styragel HR3, Styragel HR4,
Styragel HR5 計3本
移動相:THF
流量:1mL/min
温度:オーブン(40℃)、RI(40℃)
検出器:RI POLARITY(+)
注入量:50μL
合成例1
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら80℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物の、モル比、50:50の混合物。)240質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、80℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、80℃に保持し、その後室温まで冷却して共重合体(樹脂A1−1)の溶液を得た。得られた樹脂A1−1の固形分は32.6質量%、酸価は110mg−KOH/g(固形分換算)、重量平均分子量Mwは8,300、分散度は2.10であった。
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら80℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸55質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物の、モル比、50:50の混合物。)175質量部およびN−シクロヘキシルマレイミド70質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、80℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、80℃に保持し、その後室温まで冷却して共重合体(樹脂A1−2)の溶液を得た。得られた樹脂A1−2の固形分は32.6質量%、酸価は105mg−KOH/g、重量平均分子量Mwは8,200、分散度は2.14であった。
合成例3
単量体組成をメタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(商品名「サイクロマー M100」、ダイセル化学工業株式会社製)250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−1)を得た。得られた樹脂A2−1の固形分は32.2重量%、重量平均分子量Mwは7,500、分散度1.98であった。
単量体組成をメタクリル酸グリシジル250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−2)を得た。得られた樹脂A2−2の固形分は32.5重量%、重量平均分子量Mwは7,800、分散度1.92であった。
単量体組成を3−メチル3−オキセタニルメタクリレート(商品名「OXE−30」、大阪有機化学工業株式会社製)250重量部、メタクリル酸メチル50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−3)を得た。得られた樹脂A2−3の固形分は32.7重量%、重量平均分子量Mwは7,700、分散度1.95であった。
単量体組成をγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「SZ6043」、東レ・ダウコーニング株式会社製)250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−4)を得た。得られた樹脂A2−4の固形分は32.6重量%、重量平均分子量Mwは8,100、分散度2.06であった。
単量体組成をメタクリル酸2−[O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル(商品名「カレンズMOI−BM」、昭和電工株式会社製)250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−5)を得た。得られた樹脂A2−5の固形分は32.0重量%、重量平均分子量Mwは7,900、分散度2.05であった。
単量体組成を2−イソプロペニル−2−オキサゾリン250重量部、スチレン50重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A2−6)を得た。得られた樹脂A2−6の固形分は32.6重量%、重量平均分子量Mwは8,000、分散度2.08であった。
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に酸素/窒素混合気体(酸素:5%)を0.02L/分で流して酸素を5%含んだ窒素雰囲気とし、合成例4で得られた共重合体溶液(樹脂A2−2)500質量部、p−メトキシフェノール0.5重量部、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 2重量部を入れ、撹拌しながら90℃まで加熱した。次いで、アクリル酸60質量部を、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて1時間かけて、90℃に保温したフラスコ内に滴下した。溶液の滴下が終了した後、10時間、90℃に保持し、その後室温まで冷却して樹脂A2−2の側鎖に二重結合が付加した重合体(樹脂A2−7)の溶液を得た。得られた樹脂の固形分は31.5質量%、重量平均分子量Mwは9,700、分散度は2.35であった。
単量体組成をメタクリル酸メチル150重量部、スチレン150重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い共重合体溶液(樹脂A3−1)を得た。得られた樹脂A3−1の固形分は32.5重量%、重量平均分子量Mwは7,500、分散度1.90であった。
実施例1
合成例1で得られた重合体溶液(A1−1)50重量部、合成例3で得られた重合体溶液(A2−1)50重量部及び光酸発生剤(CPI−100A;サンアプロ株式会社製)3重量部を加え混合させることで感光性樹脂組成物1を得た。
以下の表2に示す組成となるように、重合体溶液、および光酸発生剤を混合して感光性樹脂組成物2〜9を得た。なお、表2中の数値は、重量部である。
重合体溶液(A1−1)50重量部、合成例9で得られた重合体溶液(A2−7)50重量部及び光重合開始剤(イルガキュア184;チバスペシャリティーケミカルズ社製)3重量部を加え混合させることで感光性樹脂組成物10を得た。
表2に示す組成となるように、重合体溶液および光酸発生剤を混合して、感光性樹脂組成物C1、C2を得た。
表2に示す組成となるように、重合体溶液および光重合開始剤を混合して、感光性樹脂組成物C3、C4を得た。
[耐溶剤性試験]
評価用試験片の作製
基材に、実施例1〜10及び比較例1〜4で得られた感光性樹脂組成物1〜10、C1〜C4をスピンコーターで塗布したのち、100℃のホットプレートで3分間加熱後、塗布膜を高圧水銀灯(実施例1〜9及び比較例1〜2の場合:700mJ/cm2、実施例10及び比較例3〜4の場合:50mJ/cm2)を用いて全面露光し、オーブン中120℃で30分間加熱乾燥させることで各評価用試験片を作製した。基材として、ガラス板とステンレス板を用いた。硬化後の塗膜の厚みは、4μmであった。
「感度」は、感光性樹脂組成物を一定条件の弱い露光量で硬化した硬化物に対する耐溶剤性により評価した。
実施例10及び比較例3、4で得られた感光性樹脂組成物10、C3、C4について、弱い露光量(50mJ/cm2)での耐溶剤性が◎の場合に「○」、それ以外の場合は「×」とした。
実施例1〜10および比較例1〜4について、上記方法で得られた評価用試験片(他の試験を行っていないもの)についてJISK−5600−5−6に準拠し、基材からの剥離により密着性を測定した。また、JISK5600−5−6 8.3表1試験結果の分類で規定された分類に従って下記基準に基づいて評価した。
○・・・試験結果の分類の「0」「1」であった。
△・・・試験結果の分類の「2」であった。
×・・・試験結果の分類の「3」「4」であった。
Claims (5)
- 不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(a1)と脂肪族多環式骨格を有するとともに、該環上にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する脂肪族多環式エポキシ化合物(a2)との共重合体(A1)と、(A1)以外の重合体(A2)と、光重合開始剤とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記(A1)以外の重合体(A2)が、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体(a3)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(IV)
で表されるアルコキシシリル基を有するビニル単量体(a4)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(V)
で表されるイソシアネート基を有するビニル単量体(a5)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VI)
で表されるブロックイソシアネート基を有するビニル単量体(a6)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VII)
で表されるオキサゾリン基を有するビニル単量体(a7)に対応するモノマー単位を少なくとも有する重合体と、下記式(VIII)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a8)を少なくとも有する重合体と、下記式(IX)
で表される側鎖に重合性基を有するモノマー単位(a9)を少なくとも有する重合体とからなる群から選択された少なくとも1種の重合体である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。 - 前記共重合体A1と前記重合体A2との比率が、重量比で、前者:後者=10:90〜90:10である請求項1〜3のいずれかの項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかの項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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- 2009-12-28 JP JP2009297300A patent/JP2011137075A/ja active Pending
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