JP2011136012A - コーピングの検査方法および、それを用いたコーピングの製造方法 - Google Patents

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【課題】本発明は、コーピングの検査方法および、それを用いたコーピングの製造方法に関するもので、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、下面が開口した筒状のコーピング2内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂3を塗布し、つぎに、前記コーピング2を、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型1に被せ、その後、加熱し、次に冷却し、その後、前記支台歯模型1表面に付着した熱硬化性樹脂3から、前記コーピング2を取り外し、つぎに、前記支台歯模型1上に付着した熱硬化性樹脂2の厚みを立体的に測定し、検査することとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、コーピングと支台歯模型の嵌合状態を検査する検査方法と、それを用いたコーピングの製造方法に関するものである。
近年、歯科医療においては、歯が持つ機能を回復させると共に、審美性を高めたいという要求が高まってきており、従来の金属製の義歯に変わり、セラミックを材料とした義歯に注目が集まっている。
このセラミックを材料とした義歯は、耐久性と強度に優れ、かつより天然歯に近い色調を再現できるので、義歯としての強度を保ちながら審美性を高めることができる。さらに、金属ではないので、金属アレルギーの発生を抑制することができ、義歯の材料としては好適な物である。
そして、このセラミックを加工する方法が、例えば下記特許文献1に提案されている。
特開2006−271435号公報
上記従来例における課題は、支台歯模型に、さらに適切に勘合するコーピングを作ることであった。
すなわち、歯科用のコーピングは、たとえばセラミックで作製されるが、この作製されたコーピングの検査においては、作製されたコーピングを擬似的な支台歯模型に被せて、その嵌合状態を検査するのであるが、たとえば、X線や超音波を用いて、その嵌合状態を測定しても、その分解能が不足している(分解能は100ミクロン程度)ために、コーピングと支台歯模型間の隙間の厚み検査に要求される精度(要求分解能は10ミクロン)に足りず、従来の手法では、その嵌合状態を十分に検査できなかった。そのため、作製されたコーピングが本当に適切に形成できているかどうかの判別が難しかった。
そのため、誤って、不適切なコーピングを、そのまま患者の歯に装着してしまった場合には、不安定な状態で装着されたり、患者の歯とコーピングの間に不要な隙間ができたりしてしまう。その結果として、そこから雑菌が侵入したりすると、治療部分に悪影響を与えてしまうことになる。
そこで本発明は、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せ、その後、加熱し、次に冷却し、その後、前記支台歯模型表面に付着した熱硬化性樹脂から、前記コーピングを取り外し、つぎに、前記支台歯模型上に付着した熱硬化性樹脂の厚みを立体的に測定し、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せ、その後、加熱し、次に冷却し、その後、前記支台歯模型表面に付着した熱硬化性樹脂から、前記コーピングを取り外し、つぎに、前記支台歯模型上に付着した熱硬化性樹脂の厚みを立体的に測定するものであるので、前記コーピングと支台歯模型の隙間が定量的に分かり、コーピング内面の削って調整すべき箇所が明確になるため、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることができる。
すなわち、本発明においては、まず、下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せた後に、ヒートガン、あるいはドライヤー等を用いて熱風で加熱し、熱硬化性樹脂を硬化させる。その後、冷却を行うと、支台歯模型と熱硬化性樹脂とは、それらの熱膨張係数をほぼ同じにしているため、一体となって収縮するが、熱膨張係数の小さいコーピングは、熱硬化性樹脂よりも収縮が少ないものとなる。
この収縮の差により、当初、コーピングの内面に塗布されていた熱硬化性樹脂は、コーピングから分離し、加熱によって固まった状態で支台歯模型に付着することになる。
そして、この支台歯模型に付着した熱硬化性樹脂からコーピングを取り外すと、支台歯模型の表面上には、熱硬化性樹脂が付着した状態で現出することになる。
この熱硬化性樹脂は、支台歯模型とコーピングの隙間の厚みや形状を忠実に再現しているので、この熱硬化性樹脂の厚みを、OCT(光干渉断層計)を用いて立体的に測定すると、OCTは測定に必要な分解能(10ミクロン)を有しているため、この熱硬化性樹脂を十分な精度で計測することができる。
その結果として、支台歯模型とコーピングの嵌合状態を適切に検査できるものとなる。
また、その検査に基づいてコーピングの研削ができるので、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることができるものとなる。
本発明の一実施形態におけるコーピングと支台歯模型の斜視図 (a)そのコーピングの断面図(b)そのコーピングの断面図(c)そのコーピングと支台歯模型の嵌合中の断面図 (a)そのコーピングと支台歯模型の断面図(b)その支台歯模型の断面図 その支台歯模型の測定状態を示す斜視図 その測定の表示状態を示す図 そのコーピングと支台歯模型の断面図 そのコーピングと支台歯模型の斜視図
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
図1(a)において、1は支台歯模型であり、患者の歯をシリコンなどの印象材でかたどり、その型に石膏を流し込んで作製されている。この支台歯模型1に嵌合するように、コーピング2が設計され作製されることになる。
このコーピング2は、下面が開口した筒状のセラミックで作製されており、たとえば、セリア系ジルコニア、あるいはイットリア系ジルコニア、あるいはアルミナ系ジルコニア等のセラミックを用いて作製される。
そして、この作製されたコーピング2の検査においては、作製されたコーピング2を、実際に支台歯模型1に被せて、その嵌合状態を測定して検査していくことになる。
図1(a)において、まず、コーピング2の内面全体に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂3を塗布する。この熱硬化性樹脂3は、たとえば、レジン系樹脂(歯冠用硬質レジン)を用いる。この塗布においては、まず、コーピング2を指でつまんで逆さまにする。すると、図2(a)に示すごとく、コーピング2の天頂部が下になり、開口が上になった状態となる。そして、その開口から溶融状態の熱硬化性樹脂3を注入し、コーピング2の内面全体に塗布を行っていく。
熱硬化性樹脂3の注入に際しては、コーピング2の天頂部の内部に、溜まり部4ができるほどに十分な量を注入する。なお、この溜まり部4への熱硬化性樹脂3の注入量は、コーピング2と支台歯模型1の嵌合状態における隙間容量よりも大きくしており、たとえば、コーピング2の内部の半分に達するほどの量を注入している。
つぎに、コーピング2を再びひっくり返すのであるが、指でつまめるほどの小さなコーピング2内部に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂3が入った状態となるため、熱硬化性樹脂3がコーピング2から垂れ出すことはなく、図2(b)に示すごとく、コーピング2内面に、熱硬化性樹脂3が塗布された状態で、支台歯模型1との嵌合準備が完了する。
その後、コーピング2を指でつまんだまま、図2(c)に示すごとく、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型1に被せていく。このとき、支台歯模型1の天頂部は、コーピング2の熱硬化性樹脂3の溜まり部4に、接触することになる。
そして、この状態から、さらに、コーピング2を押し下げていくと、溜まり部4に支台歯模型1の天頂部が突入していくことになり、そのため、熱硬化性樹脂3は溜まり部4からあふれ出し、コーピング2と支台歯模型1の隙間を埋めながら、下方に向かって押し出されて行くことになる。
さらに、コーピング2を押し下げると、コーピング2と支台歯模型1の隙間に入り切らなくなった熱硬化性樹脂3が、コーピング2の開口と支台歯模型1のマージンライン(コーピング2と支台歯模型1が噛み合うライン)5の隙間からはみ出してくる(図示せず)。
その後、さらに、コーピング2を押し下げ、コーピング2の開口を支台歯模型1のマージンライン5にぴたりと合わせ、マージンライン5の隙間からはみ出した、熱硬化性樹脂3を除去すると、図1(b)に示すごとく、マージンライン5に沿って、コーピング2と支台歯模型1が噛み合った状態となり、嵌合が完了する。
図3(a)は、この時のコーピング2と支台歯模型1の嵌合状態を示す断面図であり、コーピング2と支台歯模型1の隙間には、熱硬化性樹脂3が充填されることになる。なお、この熱硬化性樹脂3により埋められた隙間には、実際の治療においては接着剤が入り、コーピング2と患者の支台歯とが接着されることになる。
なお、マージンライン5においては、支台歯模型1とコーピング2はぴったりと一致して、その隙間を無しにするのが望ましい。また、その他の部分においては、マージンライン5からコーピング2の内部に行くに従って、支台歯模型1とコーピング2の隙間を徐々に大きくしていき、最終的には、たとえば、50ミクロンの厚さで、支台歯模型1とコーピング2の隙間を形成するものとしている。
その後、図1(b)に示すごとく、支台歯模型1とコーピング2が、マージンライン5でぴったりと噛み合った状態において、ヒートガン(図示せず)あるいはドライヤー(図示せず)を用いて、コーピング2の全周に、まんべんなく熱風を吹きかけ、コーピング2、および熱硬化性樹脂3、および支台歯模型1を加熱していく。
なお、このときの、コーピング2の熱膨張係数は、支台歯模型1および熱硬化性樹脂3のよりも小さくし、一方、支台歯模型1と熱硬化性樹脂3の熱膨張係数は、ほぼ同じにしている。
具体的には、コーピング2はセラミック(セリア系ジルコニア、あるいはイットリア系ジルコニア、あるいはアルミナ系ジルコニア)で作製するため、その熱膨張係数は、セリア系ジルコニアでは、9.8×10のマイナス6乗/℃となり、イットリア系ジルコニアでは、10.5×10のマイナス6乗/℃となり、アルミナ系ジルコニアでは、7.8×10のマイナス6乗/℃となる。
一方、支台歯模型1の材料である石膏の熱膨張係数は、29.9×10のマイナス6乗/℃であり、また、熱硬化性樹脂3の材料であるレジン系樹脂の熱膨張係数は、20〜50×10のマイナス6乗/℃である。
つまり、コーピング2の熱膨張係数は、支台歯模型1および熱硬化性樹脂3のよりも小さくなっており、一方、支台歯模型1と熱硬化性樹脂3の熱膨張係数は、ほぼ同じになっている。
したがって、コーピング2、および熱硬化性樹脂3、および支台歯模型1を加熱している状態においては、熱硬化性樹脂3と支台歯模型1とは、その熱膨張係数を、ほぼ同じにしているために、熱硬化性樹脂3と支台歯模型1とは、一体的に膨張していく。
一方、コーピング2の熱膨張係数は、支台歯模型1および熱硬化性樹脂3よりも小さくしているために、コーピング2は、支台歯模型1および熱硬化性樹脂3ほどは膨張しない。このため、熱硬化性樹脂3は、コーピング2の内壁面に押しつけられることになり、その表面に内壁面の状態を写し取りながら、熱によって、次第に硬化し、固まっていくことになる。
熱硬化性樹脂3が十分に硬化した後(たとえば加熱を3分間実施した後)に、今度は、自然に冷却させることになる。
このときも、支台歯模型1と熱硬化性樹脂3とは、それらの熱膨張係数をほぼ同じにしているため、一体となって収縮するが、熱膨張係数の異なるコーピング2は、熱硬化性樹脂3よりも収縮が少ないものとなる。
この収縮の差により、当初、コーピング2の内面に塗布されていた熱硬化性樹脂3は、コーピング2から分離し、加熱によって固まった状態で支台歯模型1に付着することになる。
そして、コーピング2を指でつまみ、図1(c)に示すごとく、支台歯模型1から、上方に向けて持ち上げると、熱硬化性樹脂3とコーピング2はスムーズに剥離し、コーピング2を取り外すことができ、その結果として、支台歯模型1のマージンライン5よりも上部の表面には、熱硬化性樹脂3がコーピング2の内面を写し取った状態で現出することになる。
この支台歯模型1の表面に硬化して付着した熱硬化性樹脂3は、支台歯模型1とコーピング2の隙間の厚みや形状を忠実に再現しているものであるので、図4に示すごとく、OCT(光干渉断層計)6を用いて立体的に測定すると、OCT6は測定に必要な分解能(10ミクロン)を有しているため、十分な精度で熱硬化性樹脂3の厚みを測定することができ、つまり、支台歯模型1とコーピング2の隙間の大きさを検査することができるのである。
図5は、OCT6に接続された表示装置(図示せず)の測定時の画像7を示しており、下段8の映像は現在の観察画像であり、図4に示すごとく、支台歯模型1を上部から撮影した画像が表示されている。なお、図5の下段8におけるA線は、支台歯模型1の横方向(たとえば、X軸方向)に測定光を走査していることを示している。
図5の上段9は、下段8のA線における光断層画像を表示しており、つまり、支台歯模型1を下段8のB方向からみた光断層画像が表示されており、これによって、支台歯模型1と熱硬化性樹脂3の状態が分かるものとなっている。そのため、熱硬化性樹脂3の厚み10を定量的に測定することができる。
このOCT6による測定自体は、従来の光干渉を用いた断層測定と同じであるので詳細な説明は省略する。
そして、支台歯模型1に対して、測定位置を変えながら熱硬化性樹脂3の厚み10を測定していき、これら測定データを、画像処理装置(図示せず)に送信し、従来と同様の方法を用いて、画像処理を行い、熱硬化性樹脂3の形状を3次元画像として構築する。
その結果として、この3次元画像データを用いて、熱硬化性樹脂3の厚みを立体的に測定することができるようになるので、支台歯模型1とコーピング2の嵌合状態を適切に測定し、検査できるものとなる。
また、この検査に基づいてコーピング2の再研削ができるようになるので、支台歯模型1に、さらに適切に嵌合するコーピング2を作ることができるものとなる。
なお、図5の右部11には、OCT6による測定時の情報が表示されている。
ここで、本実施形態の検査に基づいたコーピング2の再研削について、図6、図7を用いて説明する。
図6は、支台歯模型1とコーピング2の断面図であり、支台歯模型1とコーピング2の不適切な嵌合状態を表している。図6においては、このコーピング2の内部に不適切な凸部2aが生じたため、この凸部2aが支台歯模型1と当接した状態となっており、マージンライン5においては、コーピング2が支台歯模型1から浮き上がってしまった状態となっている。
この状態で、コーピング2を取り外してみると、本来であれば、熱硬化性樹脂3が、支台歯模型1のマージンライン5より上部表面の全体を、たとえば、50ミクロンの厚さで薄く覆った状態となって現出するのであるが、今回の場合は、図7に示すごとく、コーピング2内部の凸部2aと、支台歯模型1とが当接しているために、支台歯模型1上における当接部付近3aは、この当接部を中心にグラディエーションがかかって見える状態となっている。
そのため、まず、目視によって不適切な箇所を確認することができる。
つぎに、上述のごとく、OCT6を用いて、支台歯模型1の測定を行い、硬化性樹脂3の3次元画像データを作製する。そして、この立体的な測定データを用いて、コーピング2内部の凸部2aの影響範囲を、定量的に把握した後、コーピング2内面の凸部2aを研削するのである。
その結果として、本実施形態の検査に基づいて、正確にコーピング2の再研削ができるので、支台歯模型1に、さらに適切に嵌合するコーピング2を作ることができるものとなる。
一方、コーピング2の再研削を行っても、マージンライン5において、コーピング2が支台歯模型1から、たとえば30ミクロン以上浮き上がってしまった時には、コーピング2は使用不能として廃棄し、コーピング2をもう一度最初から作製することになる。
また、本実施形態においては、熱硬化して支台歯模型1に付着した熱硬化性樹脂3は、支台歯模型1とコーピング2の隙間の厚みや形状を忠実に再現しているので、適切な厚みが保持されているかどうかを検査できるものとなっている。
たとえば、本実施形態においては、支台歯模型1とコーピング2の隙間を50ミクロンの厚さで作製しているのであるが、本実施形態の検査に基づいて検査した結果、熱硬化性樹脂3が、規定値以上の厚さ、たとえば、100ミクロン以上の厚さとなっていた場合は、コーピング2が削られ過ぎた状態となっており、このコーピング2の強度が不足した状態となってしまっている。
この場合においては、コーピング2は使用不能として廃棄し、コーピング2をもう一度最初から作製することになる。
さらにまた、本実施形態においては、コーピングの材料を、セラミックとして説明したが、熱膨張係数が、支台歯模型および熱硬化性樹脂の熱膨張係数よりも小さい材料であれば、その熱膨張係数の差によって、セラミックの時と同様に、熱硬化性樹脂3をコーピング2から分離し、支台歯模型1の表面上に、コーピング2の内面を写し取った熱硬化性樹脂3を付着させることができるので、この熱硬化性樹脂3の厚みを立体的に測定し、検査することができ、支台歯模型1に、さらに適切に嵌合するコーピング2を作ることができる。
たとえば、コーピング2を金属製のチタンを用いて作製した場合でも、チタンの熱膨張係数は、8.6×10のマイナス6乗/℃と、支台歯模型1および熱硬化性樹脂3の熱膨張係数よりも小さいので、本実施形態の検査方法によって検査することができ、支台歯模型1に、さらに適切に嵌合するコーピング2を作ることができる。
以上のように本発明は、下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せ、その後、加熱し、次に冷却し、その後、前記支台歯模型表面に付着した熱硬化性樹脂から、前記コーピングを取り外し、つぎに、前記支台歯模型上に付着した熱硬化性樹脂の厚みを立体的に測定するものであるので、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることができる。
すなわち、本発明においては、まず、下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せた後に、ヒートガン、あるいはドライヤー等を用いて熱風で加熱し、熱硬化性樹脂を硬化させる。その後、冷却を行うと、支台歯模型と熱硬化性樹脂とは、それらの熱膨張係数をほぼ同じにしているため、一体となって収縮するが、熱膨張係数の異なるコーピングは、熱硬化性樹脂よりも収縮が少ないものとなる。
この収縮の差により、当初、コーピングの内面に塗布されていた熱硬化性樹脂は、コーピングから分離し、加熱によって固まった状態で支台歯模型に付着することになる。
そして、この支台歯模型に付着した熱硬化性樹脂からコーピングを取り外すと、支台歯模型の表面上には、熱硬化性樹脂が付着した状態で現出することになる。
この熱硬化性樹脂は、支台歯模型とコーピングの隙間の厚みや形状を忠実に再現しているので、この熱硬化性樹脂の厚みを、OCT(光干渉断層計)を用いて立体的に測定すると、OCTは測定に必要な分解能(10ミクロン)を有しているため、この熱硬化性樹脂を十分な精度で計測することができる。
その結果として、支台歯模型とコーピングの嵌合状態を適切に検査できるものとなる。
また、その検査に基づいてコーピングの研削ができるので、支台歯模型に、さらに適切に嵌合するコーピングを作ることができるものとなる。
したがって、コーピングの検査方法および、それを用いたコーピングの製造方法として、広く活用が期待されるものである。
1 支台歯模型
2 コーピング
2a 凸部
3 熱硬化性樹脂
3a 当接部付近
4 溜まり部
5 マージンライン
6 OCT(光干渉断層計)
7 測定時の画像
8 表示部の下段
9 表示部の上段
10 厚み
11 表示部の右部

Claims (7)

  1. 下面が開口した筒状のコーピング内面に、粘性を持った溶融状態の熱硬化性樹脂を塗布し、
    つぎに、前記コーピングを、その開口した下面より、擬似的に形成した支台歯模型に被せ、その後、加熱し、次に冷却し、その後、前記支台歯模型表面に付着した熱硬化性樹脂から、前記コーピングを取り外し、
    つぎに、前記支台歯模型上に付着した熱硬化性樹脂の厚みを立体的に測定するコーピングの検査方法。
  2. 支台歯模型を石膏により形成し、熱硬化性樹脂としてレジン系樹脂を用いた請求項1に記載のコーピングの検査方法。
  3. コーピングの熱膨張係数は、支台歯模型および熱硬化性樹脂の熱膨張係数よりも小さくした請求項1または2に記載のコーピングの検査方法。
  4. コーピングは、セリア系ジルコニア、あるいはイットリア系ジルコニア、あるいはアルミナ系ジルコニアにより形成した請求項1から3のいずれか一つに記載のコーピングの検査方法。
  5. コーピングは、チタンにより形成した請求項1から3のいずれか一つに記載のコーピングの検査方法。
  6. OCT(光干渉断層計)を用いて、前記支台歯模型上に付着した熱硬化性樹脂の厚みを、立体的に測定する請求項1から5のいずれか一つに記載のコーピングの検査方法。
  7. 請求項1から6いずれか一つに記載の検査方法を用いて検査を実施した後に、前記熱硬化性樹脂の立体的な測定データに基づき、コーピングの内面側を研削するコーピングの製造方法。
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