JP2011134496A - 高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具 - Google Patents

高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具 Download PDF

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Abstract

【課題】フルブリッジ構成の極性反転型降圧チョッパ回路により高圧放電灯DLを点灯させる点灯装置において、放電が不安定な高圧放電灯DLが接続された場合でも、降圧チョッパ回路4のインダクタL2に流れる大電流を抑制可能とする。
【解決手段】第1の出力極性では高周波動作のスイッチング素子Q5がオフした後、インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、低周波動作のスイッチング素子Q2をオフさせる制御、第2の出力極性では高周波動作のスイッチング素子Q4がオフした後、インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、スイッチング素子Q3をオフさせる制御を実施する。例えば、インダクタL2に流れる電流IL2が所定値Ip2以上となった時、あるいはインダクタL2に流れる電流IL2の傾きが所定値以上となった時に、フルブリッジ回路3を全オフ状態とする。
【選択図】図1

Description

本発明は高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具に関するものである。
電子式の高圧放電灯点灯装置の一例を、図15に示す。この高圧放電灯点灯装置は、商用交流電源1に接続され、その交流電圧を整流する整流器DBと、整流器DBで整流された脈流電圧を入力として直流電圧Vdcを出力する直流電源回路2と、直流電圧Vdcを矩形波交流電圧に変換して高圧放電灯DLに印加するフルブリッジ回路3と、高圧放電灯DLの始動・再始動のための高電圧を発生する始動回路5と、フルブリッジ回路3のスイッチング素子Q2〜Q5を制御する制御回路6と、直流電源回路2のスイッチング素子Q1を制御する制御回路7とから構成されている。制御回路7は、直流電源回路2の出力電圧Vdcを検出するVdc検出回路7aと、Vdc検出回路7aの検出結果に応じて、スイッチング素子Q1を制御するQ1制御回路7bとから構成されている。
フルブリッジ回路3は、始動時には共振型の始動回路5の共振周波数付近またはその整数分の1の周波数付近となる数十〜数百kHzの高周波でスイッチング素子Q2,Q3が交互にオンされることで、高圧放電灯DLに始動用の高電圧を供給する。共振型の始動回路5は、高圧放電灯DLの一端とスイッチング素子Q2,Q3の接続点の間に接続されたトランスL3と、このトランスL3の中間タップとグランド間に挿入されたコンデンサC3からなる共振昇圧回路で構成されている。
制御回路6は、図示しない検出部により高圧放電灯DLのランプ電圧Vla、ランプ電流Ilaを検出し、安定点灯時には、これらの検出結果に応じて、所望の電流または電力を高圧放電灯DLに供給するようにフルブリッジ回路3のスイッチング素子Q2〜Q5を制御する。この制御回路6は、例えばマイクロコンピュータを含んで構成されている。放電灯DLはメタルハライドランプや高圧水銀ランプのような高輝度高圧放電灯(HIDランプ)である。
商用交流電源1が投入されると、直流電源回路2は、制御回路7がスイッチング素子Q1を数十kHz程度でON/OFFさせ、直流電圧Vdcに応じてパルス幅を適正に制御することにより、高圧放電灯DLが点灯していない非点灯時、ならびに高圧放電灯DLが点灯している点灯時ともに、直流電圧Vdcを所定値に一定化している。また、直流電源回路2は、商用交流電源1からの入力力率を高め、入力電流歪を抑制する機能をも有している。
直流電圧Vdcが所定値に達すると、フルブリッジ回路3が動作を開始する。この時点で、高圧放電灯DLは点灯していない非点灯状態であり、高圧放電灯DLは開放状態と同一で、等価インピーダンスは無限大に近い、高インピーダンス状態である。このとき、フルブリッジ回路3は、高圧放電灯DLを始動するための始動モードで動作を開始し、スイッチング素子Q2とQ5がオンの状態と、スイッチング素子Q3とQ4がオンの状態とを、所定の周波数f0(数百kHz程度の高周波)で交互に繰り返す。この周波数f0は、トランスL3の1次巻線N1とコンデンサC3からなる直列共振回路の共振周波数fr(またはその整数分の1)に近い周波数であり、正弦波状の高電圧が1次巻線N1に発生する。1次巻線N1に発生した正弦波状の高電圧は、トランスL3の1次巻線N1と2次巻線N2の巻数比によって昇圧され、コンデンサC2を介して高圧放電灯DLに印加される。これによって、高圧放電灯DLは絶縁破壊し、始動する。
高圧放電灯DLが始動すると、高圧放電灯DLは短絡に近い低インピーダンス状態になり、高圧放電灯DLの両端電圧Vlaは略0Vに低下する。高圧放電灯DLの両端電圧Vlaが点灯判別電圧しきい値を下回ると、制御回路6は、高圧放電灯DLが点灯したと判別し、フルブリッジ回路3の動作を、高圧放電灯DLを安定に点灯するための点灯モードに切り替える。
フルブリッジ回路3は、点灯モードでは、スイッチング素子Q2とQ3が第1周波数fa(数百Hz程度の低周波)で交互にオン/オフし、その際、スイッチング素子Q4およびQ5は、スイッチング素子Q2がオンの期間では、スイッチング素子Q5が第2周波数fb(数十kHz程度の高周波)でオン/オフし、スイッチング素子Q3がオンの期間では、スイッチング素子Q4が第2周波数fb(数十kHz程度の高周波)でオン/オフする動作を繰り返す。
この極性反転型降圧チョッパ動作により、高圧放電灯DLには、第1周波数faの矩形波交流電圧が印加される。このとき、コンデンサC2とインダクタL2は降圧チョッパ回路4のフィルタ回路として機能し、スイッチング素子Q4,Q5に内蔵された逆並列ダイオードは降圧チョッパ回路4の回生電流通電用ダイオードとして機能する。高圧放電灯DLは、始動直後はランプ両端電圧が低く、ランプ内部が高温・高圧になるにつれてランプ両端電圧が上昇し、定格値に至り、安定点灯状態になる。
このような点灯装置において、図16に示すように、降圧チョッパ回路4を構成するスイッチング素子Q5がオフした後に、インダクタL2に流れる電流がゼロまで降下しないときは、所定時間が経過した後に、スイッチング素子Q5のペアとなるスイッチング素子Q2をオフする制御が知られている(特許文献1(米国特許第6,426,597号)の請求項3参照)。この制御動作、つまり、降圧チョッパ回路4のインダクタL2に流れる電流がゼロに達していない場合に、スイッチング素子Q5がオフされた後、所定時間の経過後にスイッチング素子Q2をオフさせる全オフ状態(以降、全スイッチング素子Q2,Q3,Q4,Q5がオフの状態を全オフ状態と呼ぶ)は、ランプ点灯初期のランプ電圧Vlaが低い状態において有効である。
すなわち、特許文献1に記載されているように、高圧放電灯DLの点灯初期におけるランプ電圧Vlaが低い状態において、通常の安定点灯状態と同じ制御動作(ゼロクロス動作)を行った場合、スイッチング素子Q5がオフされた後、降圧チョッパ回路4のインダクタL2に流れる電流がゼロに達するまでには相当の時間が必要となる。そのような状態でもゼロクロス動作を行うと、図16の破線で示すようなオフ時間の長い動作となり、平均的なランプ電流が減少してしまう。
米国特許第6,426,597号公報
図15の回路構成において、例えば、寿命末期ランプ等のように、放電状態が不安定な高圧放電灯が接続された場合、点灯/消灯を不定期に繰り返してしまうことがある。このような不安定な放電を繰り返した場合に、高圧放電灯DLに実質並列に接続されたコンデンサC2の電圧Vc2がコンデンサC2と高圧放電灯DLおよびトランスL3のループ、もしくはコンデンサC2と降圧チョッパ回路4のインダクタL2、スイッチング素子Q4のボディダイオード、およびスイッチング素子Q2のループで振動してしまうことがある。この場合、図17に示すように、コンデンサC2の電圧Vc2の極性によっては、高周波スイッチング素子Q5がオフした後、通常動作であれば減少するはずの降圧チョッパ回路4のインダクタL2の電流が逆に上昇してしまうという現象が発生する。図17において、条件1は図6の状態、条件2は図8の状態であり、コンデンサC2の電圧極性が逆極性となっている。
特許文献1(米国特許第6,426,597号公報)では、ランプ電流の減少についてのみ着目し、スイッチング素子Q5をオフした後、スイッチング素子Q2をオフするまでの所定時間を決定している。この場合、通常使用される降圧チョッパ回路4のインダクタL2は、定常動作状態で飽和特性の設計がなされていることが多いため、仮に降圧チョッパ回路4のインダクタL2の電流が増加してしまうと、降圧チョッパ回路4のインダクタL2が飽和状態に至り、図8に示すように、コンデンサC2と降圧チョッパ回路4のインダクタL2、スイッチング素子Q4のボディダイオード、およびスイッチング素子Q2のループで大電流が流れてしまうことになる。その結果、スイッチング素子の故障や、インダクタの断線等、高圧放電灯点灯装置の故障を引き起こす原因となる。
図18は、実機で確認された、降圧チョッパ回路4のインダクタL2に大電流が流れた時の各部波形である。図中、Vc2はコンデンサC2の電圧(100V/div)、Ho(Q2)はスイッチング素子Q2の制御信号電圧(5V/div)、IL2はインダクタL2の電流(10A/div)である。スイッチング素子Q2,Q5は、Aのタイミングで共にオンとなり、Bのタイミングでスイッチング素子Q5がオフとなる。CのタイミングでコンデンサC2の電圧Vc2がゼロになり、その後、コンデンサC2の電圧Vc2は負極性に振動するので、降圧チョッパ回路4のインダクタL2の電流IL2が上昇する。DのタイミングでコンデンサC2の電圧Vc2が負極性から正極性に戻り、この時点で降圧チョッパ回路4のインダクタL2の電流IL2はピークに達する。Eのタイミングで所定時間が経過し、スイッチング素子Q2がオフとなり、全オフ状態となる。この波形図からも分かるように、インダクタL2に流れる電流IL2が所定値(図17に示す飽和電流)を超えると、電流IL2は急激に上昇し、大きなストレスとなる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、放電が不安定な高圧放電灯が接続された場合でも、降圧チョッパ回路のインダクタに流れる大電流を抑制することが可能な高圧放電灯点灯装置を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、直流電源Vdcの電圧が印加されるフルブリッジ回路3を構成する第1乃至第4の制御可能なスイッチング素子Q2〜Q5と、各スイッチング素子Q2〜Q5を制御する制御回路6とを備え、第1のスイッチング素子Q2は第2のスイッチング素子Q3と直列接続され、第3のスイッチング素子Q4は第4のスイッチング素子Q5と直列接続され、第1のスイッチング素子Q2と第3のスイッチング素子Q4は直流電源Vdcの一端(正極)に接続され、第2のスイッチング素子Q3と第4のスイッチング素子Q5は直流電源Vdcの他端(負極)に接続され、第1のスイッチング素子Q2と第2のスイッチング素子Q3の接続点及び第3のスイッチング素子Q4と第4のスイッチング素子Q5の接続点の間に、高圧放電灯DLが接続可能な出力端子とインダクタL2が直列接続され、前記高圧放電灯DLが接続可能な端子と並列にコンデンサC2が接続される高圧放電灯点灯装置であって、前記制御回路6は、第1状態と第2状態とを第1周波数fa(数百Hzの低周波)で交互に切り替える制御動作を有し、第1状態の間は、第2のスイッチング素子Q3と第3のスイッチング素子Q4がオフ状態であり、第4のスイッチング素子Q5は第1周波数faよりも高い第2周波数fb(数十kHzの高周波)でオン/オフされ、第1のスイッチング素子Q2は少なくとも第4のスイッチング素子Q5がオン状態である時はオン状態であり、第2状態の間は、第1のスイッチング素子Q2と第4のスイッチング素子Q5がオフ状態であり、第3のスイッチング素子Q4は第1周波数faよりも高い第2周波数fbでオン/オフされ、第2のスイッチング素子Q3は少なくとも第3のスイッチング素子Q4がオン状態である時はオン状態である制御動作を有する点灯装置において、第1状態では第4のスイッチング素子Q5がオフした後、インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、第1のスイッチング素子Q2をオフさせる制御、第2状態では第3のスイッチング素子Q4がオフした後、インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、第2のスイッチング素子Q3をオフさせる制御を有することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、第1状態で第1のスイッチング素子Q2を、第2状態で第2のスイッチング素子Q3をオフさせる制御は、図4に示すように、前記インダクタL2に流れる電流が所定値Ip2以上となった時に実施されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定値Ip2とは、前記インダクタL2の飽和電流(図17参照)以下であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記インダクタL2に流れる電流IL2もしくはその相当値を検出する検出手段を有することを特徴とする(図1、図9、図10)。
請求項5の発明は、請求項4に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記検出手段とは、電流検出抵抗R1であることを特徴とする(図1)。
請求項6の発明は、請求項4に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記検出手段とは、第1状態では第1のスイッチング素子Q2の両端電圧検出であり、第2状態では第2のスイッチング素子Q3の両端電圧検出であることを特徴とする(図9)。
請求項7の発明は、請求項4に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記検出手段とは、第1状態では第3のスイッチング素子Q4の両端電圧検出であり、第2状態では第4のスイッチング素子Q5の両端電圧検出であることを特徴とする(図10)。
請求項8の発明は、請求項1に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記インダクタL2に流れる電流IL2に応じて、第1状態で第1のスイッチング素子Q2を、第2状態で第2のスイッチング素子Q3をオフさせる制御は、前記インダクタL2に流れる電流傾きが所定値以上となった時に実施されることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記インダクタL2に流れる電流傾きもしくはその相当値を検出する検出手段を有することを特徴とする(図11)。
請求項10の発明は、請求項9に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記検出手段とは、前記インダクタL2の両端電圧検出であることを特徴とする(図11)。
請求項11の発明は、請求項9に記載の高圧放電灯点灯装置において、前記検出手段とは、前記高圧放電灯DLが接続可能な出力端子に並列に接続されたコンデンサC2の両端電圧検出であることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置を具備したことを特徴とする照明器具である(図14)。
本発明によれば、フルブリッジ構成の極性反転型降圧チョッパ回路により高圧放電灯を点灯させる点灯装置において、高周波動作のスイッチング素子がオフした後、インダクタに流れる電流に応じて、低周波動作のスイッチング素子をオフさせる制御を有するので、負荷として放電状態が不安定な高圧放電灯が接続された場合においても、降圧チョッパ回路のインダクタに流れる電流を抑制し、高圧放電灯点灯装置の破壊を回避することができる。
本発明の実施形態1の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の通常のゼロクロス動作時の動作波形図である。 本発明の実施形態1の負荷電圧が低い場合の動作波形図である。 本発明の実施形態1の不良ランプ接続時の動作波形図である。 本発明の実施形態1の第1状態における電源から負荷への電流経路を説明するための回路図である。 本発明の実施形態1の第1状態における通常の回生電流の経路を説明するための回路図である。 本発明の実施形態1の第1状態における電源への回生電流の経路を説明するための回路図である。 本発明の実施形態1の第1状態における大電流モードの電流経路を説明するための回路図である。 本発明の実施形態2の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の不良ランプ接続時の動作波形図である。 本発明の実施形態4の回路シミュレーションの結果を示す波形図である。 本発明の実施形態5の照明器具の外観を示す斜視図である。 従来の高圧放電灯点灯装置の回路図である。 従来例の負荷電圧が低い始動時の動作波形図である。 従来例の不良ランプ接続時の動作波形図である。 従来例の不良ランプ接続時の動作波形を実機で計測した波形図である。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の回路図である。直流電源Vdcの正極には、MOSFETよりなるスイッチング素子Q2,Q4のドレイン電極が接続されており、負極には、MOSFETよりなるスイッチング素子Q3,Q5のソース電極が接続されている。スイッチング素子Q2のソース電極とスイッチング素子Q3のドレイン電極は、コンデンサC2の一端と、トランスL3の1次巻線N1の一端に接続されている。スイッチング素子Q4のソース電極とスイッチング素子Q5のドレイン電極は、電流検出抵抗R1を介してインダクタL2の一端に接続されている。インダクタL2の他端とコンデンサC2の他端は、高圧放電灯DLの一端に接続されている。高圧放電灯DLの他端はトランスL3の2次巻線N2の一端に接続されている。トランスL3の1次巻線N1の他端と2次巻線N2の他端は、コンデンサC3と抵抗R3の直列回路を介して直流電源Vdcの負極に接続されている。電流検出抵抗R1の両端電圧は、制御回路6により検出されている。制御回路6は図示しない検出回路により高圧放電灯DLの両端電圧Vlaを検出している。スイッチング素子Q2〜Q5は制御回路6から出力される制御信号によりオン・オフ制御される。
スイッチング素子Q2〜Q5は直流電源Vdcの直流電圧を極性反転して、交流電圧に変換するフルブリッジ回路3を構成している。スイッチング素子Q4,Q5とインダクタL2、コンデンサC2は降圧チョッパ回路4を構成している。スイッチング素子Q2,Q3とトランスL3、コンデンサC3、抵抗R3は共振型の始動回路5を構成している。高圧放電灯DLの両端は、図示しないランプソケットなどの接続端子を介して点灯装置と接続される。
以下、図1の点灯装置の動作について説明する。まず、高圧放電灯DLが絶縁破壊する前の始動モードでは、スイッチング素子Q2とQ5がオンの状態と、スイッチング素子Q3とQ4がオンの状態とを、所定の周波数f0(数百kHz程度)で交互に繰り返す。この周波数f0は、トランスL3の1次巻線N1とコンデンサC3からなる直列共振回路の共振周波数fr(またはその整数分の1)に近い周波数であり、正弦波状の高電圧が1次巻線N1に発生する。1次巻線N1に発生した正弦波状の高電圧は、トランスL3の1次巻線N1と2次巻線N2の巻数比によって昇圧され、コンデンサC2を介して高圧放電灯DLに印加される。これによって、高圧放電灯DLは絶縁破壊し、始動する。
高圧放電灯DLが始動すると、高圧放電灯DLは短絡に近い低インピーダンス状態になり、高圧放電灯DLの両端電圧Vlaは略0Vに低下する。高圧放電灯DLの両端電圧Vlaが点灯判別電圧しきい値を下回ると、制御回路6は、高圧放電灯DLが点灯したと判別し、フルブリッジ回路3の動作を、高圧放電灯DLを安定に点灯するための点灯モードに切り替える。
フルブリッジ回路3は、点灯モードでは、スイッチング素子Q2とQ3が第1周波数fa(数百Hz程度の低周波)で交互にオン/オフし、その際、スイッチング素子Q4およびQ5は、スイッチング素子Q2がオンの期間では、スイッチング素子Q5が第2周波数fb(数十kHz程度の高周波)でオン/オフし、スイッチング素子Q3がオンの期間では、スイッチング素子Q4が第2周波数fb(数十kHz程度の高周波)でオン/オフする動作を繰り返す。この極性反転型降圧チョッパ動作により、高圧放電灯DLには、第1周波数faの矩形波交流電圧が印加される。
このとき、コンデンサC2とインダクタL2は降圧チョッパ回路4のフィルタ回路として機能し、スイッチング素子Q4,Q5に内蔵された逆並列ダイオードは降圧チョッパ回路4の回生電流通電用ダイオードとして機能する。高圧放電灯DLは、始動直後はランプ両端電圧Vlaが低く、ランプ内部が高温・高圧になるにつれてランプ両端電圧Vlaが上昇し、やがて定格値に至り、安定点灯状態になる。
図2は安定点灯状態において、スイッチング素子Q2がオン状態である期間のスイッチング素子Q5のオン/オフ状態と、降圧チョッパ回路4のインダクタL2に流れる電流IL2の変化を示している。スイッチング素子Q2、Q5が共にオンの状態では、図5に示すように、直流電源Vdcの正極からスイッチング素子Q2、トランスL3、高圧放電灯DL、インダクタL2、スイッチング素子Q5を通る経路で電流が流れて、インダクタL2に流れる電流IL2は略直線的に上昇する。この電流は電流検出抵抗R1により検出される。検出された電流IL2が所定のピーク電流Ipに達すると、制御回路6はスイッチング素子Q5をオフ状態とする。
すると、インダクタL2に蓄積された電磁エネルギーにより、インダクタL2に電流を流し続ける方向に起電力が発生し、図6に示すように、インダクタL2からスイッチング素子Q4のボディダイオード(ドレイン・ソース間に内蔵された逆方向ダイオード)、スイッチング素子Q2、トランスL3、高圧放電灯DLの経路で電流が流れて、インダクタL2に流れる電流IL2は略直線的に降下する。この電流は電流検出抵抗R1により検出される。検出された電流IL2がゼロになると、制御回路6はスイッチング素子Q5をオン状態とする。以下、上述の動作を繰り返す。
降圧チョッパ回路4のインダクタL2に流れる電流IL2は、コンデンサC1によってリップル成分が取り除かれて、その平均電流が高圧放電灯DLに流れる負荷電流Ilaとなる。制御回路6は、高圧放電灯DLに適正な負荷電流Ilaが流れるよう、ランプ両端電圧Vlaに応じて、インダクタL2に流れる電流IL2の目標値Ipを決定し、降圧チョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子Q4,Q5に制御信号を出力する。これにより、インダクタL2の電流IL2が増加する期間Taと減少する期間Tbの長さが決まる。
図2に示すように、インダクタL2に流れる電流IL2がゼロに戻った時点でチョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子(スイッチング素子Q2がオン時のスイッチング素子Q5、スイッチング素子Q3がオン時のスイッチング素子Q4)をオン制御するゼロクロス動作においては、スイッチング損失が小さいという利点がある。
ところが、高圧放電灯DLの点灯初期等のランプ両端電圧Vlaが低い期間では、図3、図16に示すように、スイッチング素子Q5のオフ時のインダクタL2の電流IL2の減少に非常に時間が掛かる。そこで、所定の最大オフ時間Tmax(例えば25μs)を設定しておき、スイッチング素子Q5がオフしてから、所定時間Tmaxが経過した後は、低周波動作のスイッチング素子Q2をオフさせる。これにより、スイッチング素子Q2とQ5の両方がオフしている期間(全オフ期間Tc)が生まれる。この全オフ期間Tcにおいては、図7に示すように、スイッチング素子Q3、Q4のボディダイオードを介して直流電源VdcにインダクタL2の蓄積エネルギーを回生することで、インダクタL2の電流IL2は急激に減少する。なぜなら、インダクタL2に流れる電流IL2の傾きは、インダクタL2に印加される電圧の大きさに比例するからである。
全オフ期間Tcに流れる直流電源Vdcへの回生電流(図7参照)により、インダクタL2の電流IL2がゼロとなった後に、スイッチング素子Q2,Q5を共にオンし、再びインダクタL2の電流IL2を増加させる(図5参照)。以上の動作を繰り返すことで、降圧チョッパ回路3は高圧放電灯DLに安定した電流を供給する。
スイッチング素子Q5によるチョッピング動作が一定時間続くと、今度は、高周波動作のスイッチング素子Q4によるチョッピング動作に切り替える。この極性では、スイッチング素子Q3が低周波動作のスイッチング素子となる。このような極性反転の繰り返しにより、高圧放電灯DLに適正な矩形波電流を供給する。極性反転の周波数(第1周波数fa)は、例えば160Hz程度である。
なお、最大オフ時間Tmaxは、スイッチング素子Q5がオフしてから全オフ動作までの時間として設定しているが、スイッチング素子Q5がオンしてから全オフ動作までの時間として設定しても良い。
以上は正常なランプが接続された場合の動作である。ところが、寿命末期ランプなど、不安定なランプの点灯時などには、ランプの点灯/消灯が不定期に繰り返され、高圧放電灯DLとこれに実質並列に接続されたコンデンサC2とを含むループで振動を起こし、コンデンサC2の電位が、通常時と逆極性に振れることがある。この場合、図4に示すように、降圧チョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子Q5がオフした後に、インダクタL2に流れる電流IL2が増加してゆき、インダクタL2が飽和すると、さらに電流が流れる現象(大電流モード)が発生する。この大電流モードでは、図8に示すように、コンデンサC2の通常とは逆極性の振動電圧による電流が加算されて、各スイッチング素子Q2,Q4やインダクタL2等に大きな電流が流れることになり、回路部品のストレスとなる。
このような課題を解決するため、本実施形態においては、図4に示すように、降圧チョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子Q5がオフした後、最大オフ時間Tmaxが経過する前であっても、インダクタL2の電流が所定値Ip2以上となった場合は、低周波動作のスイッチング素子Q2をオフさせて、全オフ状態とし、図7に示すように、直流電源Vdcに回生電流を流すことで、インダクタL2の電流IL2を急速に減少させる。所定値Ip2を、インダクタL2の飽和電流以下の値に設定しておくことで、インダクタL2の飽和による電流増加を防ぐことができる。
本実施形態においては、インダクタL2の電流IL2の検出抵抗として、インダクタL2と直列に電流検出抵抗R1を挿入しているが、高周波動作するスイッチング素子Q4,Q5の電流ループ内であれば、例えば、コンデンサC2と直列に検出抵抗を挿入するなど、どこに設置しても良い。
以上のように、本実施形態では、降圧チョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子Q4,Q5がオフした後、最大オフ時間Tmaxが経過する前であっても、インダクタL2の電流が所定値Ip2以上となった場合は、低周波動作のスイッチング素子Q2,Q3をオフさせてフルブリッジ回路3を全オフ状態とし、直流電源Vdcに回生電流を流すことで、インダクタL2に大電流が流れるのを防ぐことができる。
(実施形態2)
図9は本発明の実施形態2の回路図である。本実施形態では、インダクタL2に流れる電流IL2の検出手段が実施形態1のものとは異なっている。実施形態2では、図9に示すように、低周波動作のスイッチング素子Q2もしくはQ3のドレイン・ソース間電圧を検出することで、インダクタL2の電流IL2を検出している。すなわち、高周波動作のスイッチング素子Q5のチョッピング動作時に、低周波動作のスイッチング素子Q2がオンしている状態においては、スイッチング素子Q2のドレイン・ソース間に流れる電流Ids(Q2)はインダクタL2に流れる電流IL2と略等しい。スイッチング素子Q2がオンしている時、そのドレイン・ソース間には僅かなオン抵抗(数十〜数百Ω)を持つため、流れる電流に比例した電圧が発生する。これを利用して、スイッチング素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vds(Q2)を検出し、検出値からインダクタL2の電流を算出する。
具体的には、図3の期間Taでは、図5に示す経路で電流が流れるので、スイッチング素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vds(Q2)を検出し、検出値からインダクタL2の電流を算出する。検出値がピーク値Ipに達すると、制御回路6はスイッチング素子Q5をオフとする。
また、図3の期間Tbでは、図6(または図8)に示す経路で電流が流れるので、スイッチング素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vds(Q2)を検出し、検出値からインダクタL2の電流を算出する。検出値が図4に示す第2のピーク値Ip2に達すると、制御回路6はスイッチング素子Q2,Q5を共にオフとする。
さらに、図3の期間Tcでは、図7に示すように、スイッチング素子Q3のボディダイオードに電流が流れるので、その電流がゼロとなった時点でゼロクロスと判定し、制御回路6はスイッチング素子Q2,Q5を共にオンとする。
次に、スイッチング素子Q4がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、低周波動作のスイッチング素子Q3のドレイン・ソース間電圧Vds(Q3)を検出し、インダクタL2の電流IL2を算出する。スイッチング素子Q3,Q4が共にオンの期間では、インダクタL2の電流IL2が負のピーク値(−Ip)に達した時点でスイッチング素子Q4をオフ制御する。また、スイッチング素子Q3がオン、スイッチング素子Q4がオフの期間では、インダクタL2の電流IL2が第2の負のピーク値(−Ip2)に達した時点でスイッチング素子Q3をオフ制御する。また、全オフ期間が生じた場合には、スイッチング素子Q2のボディダイオードに流れる電流がゼロとなった時点でゼロクロスと判定し、制御回路6はスイッチング素子Q3,Q4を共にオンとする。
本実施形態では、実施形態1のように、インダクタL2と直列に電流検出抵抗R1を追加する必要が無いため、実施形態1に比べると、回路での損失を小さくすることができる。
(実施形態3)
図10は本発明の実施形態3の回路図である。本実施形態では、インダクタL2に流れる電流IL2の検出手段が実施形態1、2のものとは異なっている。実施形態3では、図10に示すように、高周波動作のスイッチング素子Q4もしくはQ5のドレイン・ソース間電圧を検出することで、インダクタL2の電流IL2を検出している。
まず、スイッチング素子Q5がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性において、スイッチング素子Q2、Q5が共にオンしている期間Taでは、図5に示すように、スイッチング素子Q5のドレイン・ソース間に流れる電流Ids(Q5)はインダクタL2に流れる電流IL2と略等しい。スイッチング素子Q5がオンしている時、そのドレイン・ソース間には僅かなオン抵抗(数十〜数百Ω)を持つため、流れる電流に比例した電圧が発生する。これを利用して、スイッチング素子Q5のドレイン・ソース間電圧Vds(Q5)を検出し、検出値からインダクタL2の電流IL2を算出する。算出されたインダクタL2の電流IL2がピーク値Ipに達すると、制御回路6はスイッチング素子Q5をオフ状態とする。
スイッチング素子Q5のオフ時に、インダクタL2に流れる電流IL2は、図6に示すように、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間のボディダイオードに流れる電流と略等しい。このとき、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間には、流れる電流に応じた電圧が発生する。これを利用して、スイッチング素子Q5のオフ時には、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds(Q4)を検出し、その検出値からインダクタL2の電流IL2を算出する。図4、図8に示すように、コンデンサC2の電圧Vc2が逆極性に振動することで大電流モードが発生した場合、インダクタL2の電流IL2が第2のピーク値Ip2に達した時点で、制御回路6はスイッチング素子Q2、Q5を共にオフ状態とする。これによりインダクタL2の磁気飽和を防止する。
全オフ期間では、図7に示すように、直流電源Vdcに回生電流が流れる。制御回路6は、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧を監視することにより、回生電流がゼロに戻ったことを検出した時点でスイッチング素子Q2、Q5を共にオン状態とし、図5の動作に戻る。これにより、インダクタL2の電流が過大となることなく、ゼロクロス動作を実現できる。
同様に、スイッチング素子Q4がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、スイッチング素子Q4のオン時にはスイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds(Q4)を検出することでインダクタL2の電流IL2を算出し、スイッチング素子Q4のオフ時には、スイッチング素子Q5のドレイン・ソース間電圧Vds(Q5)を検出することでインダクタL2の電流IL2を算出する。
実施形態3では、実施形態1のように、インダクタL2と直列に電流検出抵抗R1を挿入する必要が無いため、実施形態1に比べると、回路での損失を小さくすることができる。
(実施形態4)
図11は本発明の実施形態4の回路図である。本実施形態では、制御回路6がインダクタL2の両端電圧を検出している点において実施形態1の回路構成と異なる。本実施形態では、高周波動作のスイッチング素子Q4またはQ5がオフした後、最大オフ時間Tmaxが経過する前であっても、インダクタL2の電流の傾きが所定値以上となった場合は、低周波動作のスイッチング素子Q2またはQ3をオフさせて全オフ状態とし、直流電源Vdcに回生電流を流すことで、インダクタL2に大電流が流れるのを防ぐ。
図2、図3の期間Tbに示すように、通常動作時において、チョッピング動作(高周波動作)のスイッチング素子Q5がオフした後は、インダクタL2の電流IL2は減少傾向にあり、その傾きdi/dtは、di/dt<0である。
しかし、課題で述べたとおり、寿命末期ランプなどの不安定なランプを点灯する場合などには、ランプの点灯/消灯が不定期に繰り返され、高圧放電灯DLと、これに実質並列に接続されたコンデンサC2と、直列に接続されたインダクタL2とで振動を起こし、図4、図8に示すように、コンデンサC2の電圧Vc2が通常時とは逆極性に振れることがある。その場合、スイッチング素子Q5のオフ時であっても、図4に示すように、インダクタL2に流れる電流IL2が増加することがあり、その傾きdi/dt>0となり、インダクタL2が磁気飽和する電流を越えると、大電流へと繋がる。
本実施形態では、降圧チョッパ回路4の高周波動作のスイッチング素子Q4またはQ5がオフした時、インダクタL2の電流IL2の傾きdi/dtを検出し、検出された電流の傾きdi/dtが所定の閾値以上となった場合には、所定時間Tmaxが経過する前であっても、低周波動作のスイッチング素子Q2またはQ3をオフさせて全オフ状態とし、インダクタL2に大電流が流れるのを未然に防止する。
インダクタL2の電流の傾きdi/dtの検出は、インダクタL2の両端電圧VL2を検出し、その検出値とインダクタンス値L2より制御回路6によって算出する。演算式は、VL2=L2×(di/dt)より、di/dt=VL2/L2となる。
本実施形態では、検出された電流の傾きdi/dtと比較される所定の閾値を0に設定し、図12に示すように、インダクタL2の電流IL2が減少から増加に転じた時点で全オフ状態へと移行させる。つまり、スイッチング素子Q5がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、インダクタL2の両端電圧VL2が略0以上となる時、また、スイッチング素子Q4がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、インダクタL2の両端電圧が略0以下となる時に、全オフ状態へ移行させることで、インダクタL2に大電流が流れ始める前に、かつ電流が許容範囲内である時点で直流電源Vdcへの回生を開始する。
また、例えば、図4に示すように、高周波動作のスイッチング素子Q5(またはQ4)がオフした直後において、既にインダクタL2の電流の傾きdi/dtが所定の閾値を越えている場合には、第2のピーク値Ip2に上昇するまで待つことなく、即座に低周波動作のスイッチング素子Q2(またはQ3)をオフさせると良い。
図13に、スイッチング素子Q5のスイッチング動作時において、インダクタL2に大電流が流れる現象を、回路シミュレーションで再現した結果を示す。シミュレーション開始時は高圧放電灯DLは不点状態であり、高圧放電灯DLに並列に接続されたコンデンサC2は直流電源Vdcとほぼ同電圧まで充電されている。10μs経過時、高圧放電灯DLは不点灯(無負荷)から点灯(短絡)状態に切り換わり、コンデンサC2の電圧が振動を始める。40μs経過時、スイッチング素子Q2とQ5をオンさせ、インダクタL2に電流IL2が流れ始める。43μs経過時、スイッチング素子Q5をオフさせる。68μs経過時、スイッチング素子Q2をオフさせる。
このシミュレーション結果より、インダクタL2の電流IL2が増加へ転ずる(傾き=0となる)時点txにおいて、インダクタL2の電圧VL2=0となっていることが分かる。また、同時点で、コンデンサC2の電圧Vc2も0になっている。その後、67μs付近にピークのある大電流がインダクタL2に流れる。したがって、本実施形態のように、インダクタL2の電流IL2が増加へ転ずる(傾き=0となる)時点txでスイッチング素子Q2をオフにすれば、その後、インダクタL2の電流IL2が増大する動作を回避できる。
本実施形態では、インダクタL2の電流傾きを検出する手段として、インダクタL2の両端電圧VL2を検出しているが、高圧放電灯DLに実質並列に接続されたコンデンサC2の電圧Vc2を検出しても良い。スイッチング素子Q5がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、コンデンサC2の電圧Vc2が略0以下となる時に、また、スイッチング素子Q4がチョッピング動作(高周波動作)を行う極性においては、コンデンサC2の電圧Vc2が略0以上となる時に、全オフ状態へと移行させれば良い。
このように、インダクタL2の電流IL2が減少から増加に転ずる(電流傾き=0)時に、全オフ状態へ移行させることで、インダクタL2に大電流が流れ始める前に、電流IL2が許容範囲内である時点で直流電源Vdcへの回生を行い、大電流を事前に回避し、スイッチング素子やインダクタへのストレスを最小限としたスイッチング動作が実現できる。
(実施形態5)
図14は本発明の高圧放電灯点灯装置を用いた照明器具の構成例を示す。(a)、(b)はそれぞれスポットライトにHIDランプを用いた例、(c)はダウンライトにHIDランプを用いた例であり、図中、DLは高圧放電灯、81は高圧放電灯を装着した灯体、82は配線、83は点灯装置の回路を格納した安定器である。
これらの点灯装置として前述の高圧放電灯点灯装置を搭載することで、負荷として放電状態が不安定な高圧放電灯が接続された場合においても、降圧チョッパ回路のインダクタに流れる電流を抑制し、高圧放電灯点灯装置の破壊を回避することができる照明装置、照明器具、照明システムを構築することが可能となる。
3 フルブリッジ回路
4 降圧チョッパ回路
6 制御回路
C2 コンデンサ
L2 インダクタ
DL 高圧放電灯
Q2〜Q5 スイッチング素子

Claims (12)

  1. 直流電源の電圧が印加されるフルブリッジ回路を構成する第1乃至第4の制御可能なスイッチング素子と、各スイッチング素子を制御する制御回路とを備え、第1のスイッチング素子は第2のスイッチング素子と直列接続され、第3のスイッチング素子は第4のスイッチング素子と直列接続され、第1のスイッチング素子と第3のスイッチング素子は直流電源の一端に接続され、第2のスイッチング素子と第4のスイッチング素子は直流電源の他端に接続され、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の接続点及び第3のスイッチング素子と第4のスイッチング素子の接続点の間に、高圧放電灯が接続可能な出力端子とインダクタが直列接続され、前記高圧放電灯が接続可能な端子と並列にコンデンサが接続される高圧放電灯点灯装置であって、前記制御回路は、第1状態と第2状態とを第1周波数で交互に切り替える制御動作を有し、
    第1状態の間は、第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子がオフ状態であり、第4のスイッチング素子は第1周波数よりも高い第2周波数でオン/オフされ、第1のスイッチング素子は少なくとも第4のスイッチング素子がオン状態である時はオン状態であり、
    第2状態の間は、第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子がオフ状態であり、第3のスイッチング素子は第1周波数よりも高い第2周波数でオン/オフされ、第2のスイッチング素子は少なくとも第3のスイッチング素子がオン状態である時はオン状態である制御動作を有する点灯装置において、
    第1状態では第4のスイッチング素子がオフした後、インダクタに流れる電流に応じて、第1のスイッチング素子をオフさせる制御、
    第2状態では第3のスイッチング素子がオフした後、インダクタに流れる電流に応じて、第2のスイッチング素子をオフさせる制御を有することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項1において、前記インダクタに流れる電流に応じて、第1状態で第1のスイッチング素子を、第2状態で第2のスイッチング素子をオフさせる制御は、前記インダクタに流れる電流が所定値以上となった時に実施されることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項2において、前記所定値とは、前記インダクタの飽和電流以下であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項3において、前記インダクタに流れる電流もしくはその相当値を検出する検出手段を有することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  5. 請求項4において、前記検出手段とは、電流検出抵抗であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  6. 請求項4において、前記検出手段とは、第1状態では第1のスイッチング素子の両端電圧検出であり、第2状態では第2のスイッチング素子の両端電圧検出であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  7. 請求項4において、前記検出手段とは、第1状態では第3のスイッチング素子の両端電圧検出であり、第2状態では第4のスイッチング素子の両端電圧検出であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  8. 請求項1において、前記インダクタに流れる電流に応じて、第1状態で第1のスイッチング素子を、第2状態で第2のスイッチング素子をオフさせる制御は、前記インダクタに流れる電流傾きが所定値以上となった時に実施されることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  9. 請求項8において、前記インダクタに流れる電流傾きもしくはその相当値を検出する検出手段を有することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  10. 請求項9において、前記検出手段とは、前記インダクタの両端電圧検出であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  11. 請求項9において、前記検出手段とは、前記高圧放電灯が接続可能な出力端子に並列に接続されたコンデンサの両端電圧検出であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置を具備したことを特徴とする照明器具。
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