JP2011133415A - Sc構造における空隙検査方法 - Google Patents
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Abstract
SC構造における鋼板とコンクリートの間に生じた空隙を、低コストで効率よく検査する方法を提供する。
【解決手段】
本発明のSC構造における空隙検査方法は、鋼板表面側から打音法などを用いて鋼板とコンクリート間に生じた空隙箇所を検出し、空隙箇所を間に挟まない第1発信点と第1受信点を鋼板表面に設定し、第1発信点から発せられた音響波を第1受信点にて観測し、観測波形における特徴点までの第1到達時間を求め、空隙箇所を間に挟んだ第2発信点と第2受信点を鋼板表面に設定し、第2発信点から発せられた音響波を第2受信点にて観測し、観測波形における特徴点までの第2到達時間を求め、第1到達時間と第2到達時間の差に基づいて空隙の深さを推定し、推定された空隙の深さが許容されるものか否かを判定することを特徴としている。
【選択図】図3
Description
はできなかった。
の分だけ迂回する必要がある。そのため伝搬時間は空隙なしの場合よりも大きくなる。
なお、本式の算出において鋼板の厚さによる遅延も十分小さいものとみなして省略している。Vcはコンクリート内部における音響波(せん断波)の伝搬速度であり、予め用意された値を用いることとしてもよいし、図2(a)で説明したように実際のSC構造で測定した波形から推定することとしてもよい。このように実際のSC構造において伝搬速度Vcを推測した場合には、環境条件を揃えることで深さDの推定をより正確なものとすることが可能となる。
伝達効率を向上させるため鋼板と発信子10、受信子20の間にゼリーなどを介在させてもよい。音響波として超音波を利用した場合に特に有効である。
では、発信子10から発せられた音響波として単発の正弦波を模式的に示しているが、このような形態に限らず、発信子10から発信する音響波としては連続波を用いることとしてもよい。式(1)で必要とされる伝搬時間の差Δtの計測には、発信子10から音響波を発してから、観測波形の特徴点までの到達時間を用いることとしている。空隙ありの場合についても観測波形において同種の特徴点を利用し、各到達時間の差を取ることで、実際の伝搬時間の差に近似した値を得ることが可能となる。本実施形態では特徴点として観測波形の立ち上がり点、たとえば、測定開始から初めて所定値以上になった点を利用しているが、最大値、最小値、ゼロクロス点など波形の特徴を顕著に示す点であれば適宜に採用することができる。
では、到達時間T2とS104で取得した到達時間T1の差ΔTを式(1)に適用して空隙の深さDが推定される。推定された深さDは、S109にて設定された閾値と比較され、閾値よりも大きい場合には当該空隙が許容されないものと判定される。空隙の深さの推定、判定をプログラムにより自動化して行った場合には、判定の結果が表示部37、あるいは、音声出力部36から操作者に対して提示される。その際、推定した空隙の深さDも提示することとしてもよい。
することが好ましい図6(b)の測定においては精度が低くなる可能性がある。図10はこのような問題点に着目したものであって、支持部11が伸縮自在に構成された実施形態となっている。図10(a)に示されるように支持部11は中空状に形成された支持部11aと、その中に嵌め込まれた支持部11bにて構成されており、図10(b)に示されるように収縮させて発信子10と受信子20間の距離を短くすることが可能となっている。
Claims (5)
- 鋼板で形成された外枠内部にコンクリートが充填されたSC構造において、
鋼板表面側から打音法などを用いて鋼板とコンクリート間に生じた空隙箇所を検出し、
空隙箇所を間に挟まない第1発信点と第1受信点を鋼板表面に設定し、第1発信点から発せられた音響波を第1受信点にて観測し、観測波形における特徴点までの第1到達時間を求め、
空隙箇所を間に挟んだ第2発信点と第2受信点を鋼板表面に設定し、第2発信点から発せられた音響波を第2受信点にて観測し、観測波形における特徴点までの第2到達時間を求め、
第1到達時間と第2到達時間の差に基づいて空隙の深さを推定し、当該空隙が許容されるものか否かを判定することを特徴とする
SC構造における空隙検査方法。 - 第1到達時間と第2到達時間の差に基づいて推定された空隙の深さが、設定された閾値より大きい場合、当該空隙は許容されないものであると判定する
請求項1に記載のSC構造における空隙検査方法。 - 空隙箇所を間に挟まない第1発信点と第1受信点において、第1発信点から発せられた音響波を第1受信点で観測することでコンクリート内部の伝搬速度を推測し、
第1到達時間と第2到達時間の差に基づいて推定される空隙の深さは、推測されたコンクリート内部の伝搬速度を利用して推定される
請求項1または請求項2に記載のSC構造における空隙検査方法。 - 空隙の深さが許容されるものか否かの判定は、第1発信点と第1受信点の間の距離と、第2発信点から第2受信点の間の距離が等距離となるように第1到達時間、あるいは、第2到達時間を補正して行われる
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のSC構造における空隙検査方法。 - 第1到達時間と第2到達時間に基づいて推定された空隙の深さを提示する
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のSC構造における空隙検査方法。
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