JP2011132622A - 不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面のざらつき感が低く、毛羽立ちが抑えられ、また熱風の吹き付けによる嵩の回復性が高い不織布を提供すること。
【解決手段】不織布10は、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維と、融点の異なる2成分を含み、かつ延伸処理されてなる非熱伸長性の熱融着性複合繊維とを含む。該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との混合比率(前者/後者)が重量比で20/80〜80/20である。該熱伸長性繊維はその繊維径が、該熱融着性複合繊維の繊維径よりも大きいものである。該熱伸長性繊維どうしの交点、該熱融着性複合繊維どうしの交点、及び該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着している。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を含む不織布の改良に関する。
加熱によってその長さが伸びる繊維である熱伸長性繊維を原料とする不織布に関し、本出願人は先に、構成繊維が圧着又は接着されている多数の圧接着部を有するとともに、圧接着部以外の部分において構成繊維どうしの交点が圧接着以外の手段によって接合しており、圧接着部が凹部となっているとともに該凹部間が凸部となっている凹凸形状を少なくとも一方の面に有する立体賦形不織布を提案した(特許文献1参照)。この不織布は、熱伸長性繊維を原料とすることで、特殊な製造方法を用いなくても、三次元的な凹凸形状を有し、また柔軟であり、低坪量でもあるという利点を有する。
熱伸長性繊維を原料とする不織布について本発明者らが更に検討を重ねたところ、熱伸長性繊維は曲げ弾性率が、通常の熱融着性繊維のそれよりも低く、そのことによって、不織布をその厚み方向に荷重を加えると嵩が減じてしまう傾向にあることが判明した。
特開2005−350836号公報
本発明の課題は、熱伸長性繊維を原料とした不織布の改良にある。
本発明は、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維と、融点の異なる2成分を含み、かつ延伸処理されてなり、加熱によってその長さが実質的に伸びない非熱伸長性の熱融着性複合繊維とを含み、
該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との混合比率(前者/後者)が重量比で20/80〜80/20であり、
該熱伸長性繊維はその繊維径が、該熱融着性複合繊維の繊維径よりも大きいものであり、
該熱伸長性繊維どうしの交点、該熱融着性複合繊維どうしの交点、及び該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着している不織布を提供するものである。
本発明によれば、荷重を加えても嵩の低下が少なく、三次元的な立体形状を維持できる不織布が得られる。また、低坪量であっても柔軟で手触りが良く、表面のざらつき感が低く、毛羽立ちが少ない不織布が得られる。更に、熱風の吹き付けによる嵩の回復性が高い不織布が得られる。
図1(a)は、本発明に係る不織布の一実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示す不織布の縦断面の要部拡大図である。 図2は、図1に示す不織布の製造に好適に用いられる装置を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)には、本発明の不織布の一実施形態の斜視図が示されている。また図1(b)には、図1(a)に示す不織布の縦断面の要部拡大図が示されている。本実施形態の不織布10は、単層構造をしている。不織布10はその一面(図1(a)における裏面)がほぼ平坦となっており、他面(図1(a)における表面)が多数の凸部19及び凹部18を有する凹凸形状となっている。つまり立体賦形されたものである。凹部18は、不織布10の構成繊維が圧密化され接合されて形成された接合部を含んでいる。接合部の形成手段としては、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工、超音波エンボス加工などが挙げられる。一方、凸部19は非接合部となっている。凹部18の厚みは凸部19の厚みよりも小さくなっている。凸部19は、不織布10の表面側(図1(b)における上面側)に向けて隆起した形状になっている。凸部19内は、不織布10の構成繊維で満たされている。凸部19においては、不織布10の構成繊維が、それらの交点において融着している。
凹部18は、互いに平行に一方向へ延びる第1の線状部18aを有している。また凹部18は、第1の線状部と交差するように、互いに平行に一方向へ延びる第2の線状部18bを有している。両線状部18a,18bが交差することで、閉じた形状の菱形部が形成される。この菱形部が凸部19となっている。つまり凸部19は、連続した閉じた形状の凹部18によって取り囲まれて形成されている。
不織布10における凹部18と凸部19との面積比は、エンボス化率(エンボス面積率、すなわち不織布10全体に対する凹部18の面積の合計の比率)で表され、不織布10の嵩高感や強度に影響を与える。これらの観点から、不織布10におけるエンボス化率は、5〜35%、特に10〜25%であることが好ましい。エンボス化率は、以下の方法によって測定される。まず、マイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHX−900)を用いて不織布10の表面拡大写真を得、この表面拡大写真にスケールを合わせ、凹部18(すなわちエンボス部分)の寸法を測定し、測定部位の全体面積Qにおける、凹部18の面積の合計Pを算出する。
エンボス化率は、計算式(P/Q)×100、によって算出することができる。
本実施形態の不織布10は、その構成繊維として、(イ)加熱によってその長さが伸びる繊維である熱伸長性繊維と、(ロ)融点の異なる2成分を含み、かつ延伸処理されてなり、加熱によってその長さが実質的に伸びない非熱伸長性の芯鞘型熱融着性複合繊維との少なくとも2種類を原料として用いたことによって特徴付けられる。熱伸長性繊維としては、例えば加熱により樹脂の結晶状態が変化して伸びる繊維が挙げられる。本実施形態の不織布10において特に好ましく用いられる熱伸長性繊維は、第1樹脂成分と、該第1樹脂成分の融点より低い融点又は軟化点を有する第2樹脂成分を含み、第2樹脂成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続して存在している複合繊維(以下、この繊維を「熱伸長性複合繊維」という)である。熱伸長性複合繊維における第1樹脂成分は該繊維の熱伸長性を発現する成分であり、第2樹脂成分は熱融着性を発現する成分である。熱伸長性複合繊維は、第1樹脂成分の融点温度まで、加熱することによって伸長する。一般に、不織布の製造にあたっては、第2樹脂成分の融点以上で第1樹脂成分の融点以下の温度で熱処理を行うことより、熱伸長性複合繊維を用いた不織布は、熱伸長性複合繊維が伸長した状態で不織布となる。また、この不織布を熱処理温度以上、第1樹脂成分の融点以下の温度で加熱すると熱伸長性繊維は更に伸長することになる。すなわち、熱伸長性繊維は、不織布10において、加熱によって伸長した状態及び/又は加熱によって伸長可能な状態で存在している。
熱伸長性複合繊維における第1樹脂成分の配向指数は用いる樹脂により自ずと異なるが、例えばポリプロピレン樹脂の場合は、配向指数が60%以下、特に40%以下、更には25%以下であることが好ましい。また、第1樹脂成分がポリエステルの場合は、配向指数が25%以下、特に20%以下、更には10%以下であることが好ましい。一方、第2樹脂成分はその配向指数が好ましくは5%以上、特に15%以上、更には30%以上であることが好ましい。配向指数は、繊維を構成する樹脂の高分子鎖の配向の程度の指標となるものである。そして、第1樹脂成分及び第2樹脂成分の配向指数がそれぞれ前記の値であることによって、熱伸長性複合繊維は、加熱によって伸長するようになる。
第1樹脂成分及び第2樹脂成分の配向指数は、熱伸長性複合繊維における樹脂の複屈折の値をAとし、樹脂の固有複屈折の値をBとしたとき、以下の式(1)で表される。
配向指数(%)=A/B×100 (1)
固有複屈折とは、樹脂の高分子鎖が完全に配向した状態での複屈折をいい、その値は例えば「成形加工におけるプラスチック材料」初版、付表 成形加工に用いられる代表的なプラスチック材料(プラスチック成形加工学会編、シグマ出版、1998年2月10日発行)に記載されている。
熱伸長性複合繊維における複屈折は、干渉顕微鏡に偏光板を装着し、繊維軸に対して平行方向及び垂直方向の偏光下で測定する。浸漬液としてはCargille社製の標準屈折液を使用する。浸漬液の屈折率はアッベ屈折計によって測定する。干渉顕微鏡により得られる複合繊維の干渉縞像から、以下の文献に記載の算出方法で繊維軸に対し平行及び垂直方向の屈折率を求め、両者の差である複屈折を算出する。
「芯鞘型複合繊維の高速紡糸における繊維構造形成」第408頁(繊維学会誌、Vol.51、No.9、1995年)
熱伸長性複合繊維は、第1樹脂成分の融点よりも低い温度において熱によって伸長可能になっている。そして熱伸長性複合繊維は、第2樹脂成分の融点より10℃高い温度、融点をもたない樹脂の場合は軟化点より10℃高い温度での熱伸長率が0.5〜20%、特に3〜20%、とりわけ5.0〜20%であることが好ましい。このような熱伸長率の繊維を原料として不織布10を製造すると、該繊維の伸長によって不織布10が嵩高くなり、あるいは立体的な外観を呈する。例えば不織布10の表面の凹凸形状が顕著なものになる。
第1樹脂成分及び第2樹脂成分の融点は、示差走査型熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用いて測定する。細かく裁断した繊維試料(サンプル重量2mg)の熱分析を昇温速度10℃/minで行い、各樹脂の融解ピーク温度を測定する。融点は、その融解ピーク温度で定義される。第2樹脂成分の融点がこの方法で明確に測定できない場合、この樹脂を「融点を持たない樹脂」と定義する。この場合、第2樹脂成分の分子の流動が始まる温度として、繊維の融着点強度が計測できる程度に第2樹脂成分が融着する温度を軟化点とする。
〔繊維の熱伸長率〕
繊維の熱伸長率は次の方法で測定される。セイコーインスツルメンツ(株)製の熱機械的分析装置TMA/SS6000を用いる。試料としては、繊維長さが10mm以上の繊維を繊維長さ10mmあたりの合計重量が0.5mgとなるように複数本採取したものを用意し、その複数本の繊維を平行に並べた後、チャック間距離10mmで装置に装着する。測定開始温度を25℃とし、0.73mN/dtexの一定荷重を負荷した状態で5℃/minの昇温速度で昇温させる。その際の繊維の伸び量を測定し、第2樹脂成分の融点より10℃高い温度、融点をもたない樹脂の場合は軟化点より10℃高い温度での伸び量を読み取る。その伸び量をXmmとすると、熱伸長率は、次の式で表される。
(X/10)×100(%)
熱伸長率を前記の温度で測定する理由は、後述するように、繊維の交点を熱融着させて不織布10を製造する場合には、第2樹脂成分の融点又は軟化点以上で、かつそれらより10℃程度高い温度までの範囲で製造するのが通常だからである。
不織布から繊維を取り出して繊維の熱伸長性を判断する場合は、以下の方法を用いる。まず、不織布から繊維を5本採取する。採取する繊維の長さは1mm以上5mm以下とする。採取した繊維をプレパラートに挟み、挟んだ繊維の全長を測定する。測定には、KEYENCE製のマイクロスコープVHX−900、レンズVH−Z20Rを用いた。測定は50〜100倍の倍率で前記繊維を観察し、その観察像に対して装置に組み込まれた計測ツールを用いて行った。前記、測定で得られた長さを「不織布から採取した繊維の全長」Yとする。全長を測定した繊維を、エスアイアイナノテクノロジー株式会社製のDSC6200用の試料容器(品名:ロボット用容器52−023P、15μL、アルミ製)に入れる。前記繊維の入った容器を、予め第1樹脂成分の融点より10℃低い温度にセットされたDSC6200の加熱炉中の試料置き場に置く。DSC6200の試料置き場直下に設置された熱電対で測定された温度(計測ソフトウェア中の表示名:試料温度)が第1樹脂成分の融点より10℃低い温度±1℃の範囲になってから、60sec間加熱し、その後素早く取り出す。加熱処理後の繊維をDSCの試料容器から取り出しプレパラートに挟み、挟んだ繊維の全長を測定する。測定には、KEYENCE製のマイクロスコープVHX−900、レンズVH−Z20Rを用いた。測定は50〜100倍の倍率で前記繊維を観察し、その観察像に対して装置に組み込まれた計測ツールを用いて行った。前記、測定で得られた長さを「加熱処理後の繊維の全長」Zとする。熱伸長率(%)は以下の式から算出する。
熱伸長率(%)=(Z−Y)÷Y×100 [%]
これを不織布から取り出した繊維の熱伸長率と定義する。この熱伸長率が0より大きい場合、繊維が熱伸長性繊維であると判断できる。
熱伸長性複合繊維における各樹脂成分が前記のような配向指数を達成するためには、例えば融点の異なる第1樹脂成分及び第2樹脂成分を用い、引き取り速度2000m/分未満の低速で溶融紡糸して複合繊維を得た後に、該複合繊維に対して加熱処理及び/又は捲縮処理を行えばよい。これに加えて、延伸処理を行わないようにすればよい。
捲縮処理としては、機械捲縮を行うことが簡便である。機械捲縮には二次元状及び三次元状の態様がある。また、偏芯タイプの芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維に見られる三次元の顕在捲縮などがある。本発明においてはいずれの態様の捲縮を行ってもよい。捲縮処理には加熱を伴う場合がある。また、捲縮処理後に加熱処理を行ってもよい。更に、捲縮処理後の加熱処理に加え、捲縮処理前に別途加熱処理を行ってもよい。あるいは、捲縮処理を行わずに別途加熱処理を行ってもよい。
捲縮処理に際しては繊維が多少引き伸ばされる場合があるが、そのような引き延ばしは本発明にいう延伸処理には含まれない。本発明にいう延伸処理とは、未延伸糸に対して通常行われる延伸倍率2〜6倍程度の延伸操作をいう。
前記の加熱処理の条件は、複合繊維を構成する第1及び第2樹脂成分の種類に応じて適切な条件が選択される。加熱温度は、第2樹脂成分の融点より低い温度である。例えば熱伸長性複合繊維が芯鞘型であり、芯成分がポリプロピレン又はポリエステルで鞘成分が高密度ポリエチレンである場合、加熱温度は50〜120℃、特に70〜115℃であることが好ましく、加熱時間は10〜1800秒、特に20〜1200秒であることが好ましい。加熱方法としては、熱風の吹き付け、赤外線の照射などが挙げられる。この加熱処理は前述のとおり、捲縮処理の後に行うことができる。
第1樹脂成分及び第2樹脂成分の種類に特に制限はなく、繊維形成能のある樹脂であればよい。特に、両樹脂成分の融点差、又は第1樹脂成分の融点と第2樹脂成分の軟化点との差が20℃以上、特に25℃以上であることが、熱融着による不織布10の製造を容易に行い得る点から好ましい。熱伸長性複合繊維が芯鞘型である場合には、鞘成分の融点又は軟化点よりも芯成分の融点の方が高い樹脂を用いる。特にポリプロピレン(PP)又はポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリエステルを芯とし、これらよりも融点の低い樹脂を鞘とする芯鞘型の熱伸長性複合繊維を用いることが好ましい。第1樹脂成分と第2樹脂成分との好ましい組み合わせとしては、第1樹脂成分をPPとした場合の第2樹脂成分としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、エチレンプロピレン共重合体、ポリスチレンなどが挙げられる。また、第1樹脂成分としてPET、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂を用いた場合は、第2樹脂成分として、前述した第2樹脂成分の例に加え、PP、共重合ポリエステルなどが挙げられる。更に、第1樹脂成分としては、ポリアミド系重合体や前述した第1樹脂成分の2種以上の共重合体も挙げられ、また第2樹脂成分としては前述した第2樹脂成分の2種以上の共重合体なども挙げられる。これらは適宜組み合わされる。
熱伸長性複合繊維における第1樹脂成分と第2樹脂成分との比率(重量比)は10:90〜90:10%、特に20:80〜80:20%、とりわけ50:50〜70:30%であることが好ましい。この範囲内であれば繊維の力学特性が十分となり、実用に耐え得る繊維となる。また融着成分の量が十分となり、繊維どうしの融着が十分となる。また、伸長性を損なうことなく、カード機により製造される不織布の原料として用いた場合のカード通過性を良好にする観点から、芯となる第1樹脂成分の比率が大きい方が好ましい。
熱伸長性複合繊維の繊維長は、不織布10の製造方法に応じて適切な長さのものが用いられる。不織布10を例えば後述するようにカード法で製造する場合には、繊維長を30〜70mm程度とすることが好ましい。次に述べる熱融着性複合繊維の繊維長についても同様である。
熱伸長性繊維としては、上述の熱伸長性複合繊維のほかに、特許第4131852号公報、特開2005−350836号公報、特開2007−303035号公報、特開2007−204899号公報、特開2007−204901号公報及び特開2007−204902号公報等に記載の繊維を用いることもできる。
不織布10において、熱伸長性繊維とともに原料として用いられる非熱伸長性の熱融着性複合繊維は、融点の異なる2成分を含み、かつ延伸処理されてなるものである。この熱融着性複合繊維は、熱を付与してもその長さは実質的に伸びない。不織布10の原料として、熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維とを併用することで、後述する実施例の結果から明らかなように、不織布10に熱風を吹き付けたときの嵩の回復性が非常に良好になる。この観点から、不織布10中に含まれる熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維との混合比率(前者/後者)を、重量比で20/80〜80/20、好ましくは40/60〜70/30に設定する。混合比率が20/80よりも小さい場合には、熱伸長繊維を用いた不織布特有の柔軟さがなくなりざらつきや毛羽立ちが発生する。一方、混合比率が80/20を超えた場合には、不織布10は柔軟でざらつきや毛羽立ちも無くなるが、熱風を吹き付けたときの嵩の回復性が十分なものとはならない。
不織布10は、熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維との繊維径の大小関係にも特徴の一つを有する。具体的には、熱伸長性繊維はその繊維径が、熱融着性複合繊維の繊維径よりも大きいものである。これによって、不織布10の表面のざらつき感が低減し、不織布10の肌触りが良好になる。一般に不織布の表面のざらつき感は、その構成繊維の太さに依存し、太いほどざらつき感が顕著になる。ところで、本発明者らの検討の結果、同じ太さで比較した場合、熱伸長性繊維は、熱融着性繊維よりもざらつき感を知覚しにくいことが判明した。逆に言えば、同じ太さで比較した場合、熱融着性複合繊維は、熱伸長性繊維よりもざらつき感が知覚されやすいものである。そこで本実施形態においては、熱伸長性繊維の繊維径を、熱融着性複合繊維の繊維径よりも大きくしている。熱伸長性繊維がざらつき感を知覚しづらい理由は、熱伸長性繊維は、熱融着性繊維よりも弾性率が低いことによるものではないかと本発明者らは推測している。なお、先に述べたとおり、不織布10においては、熱伸長性繊維は加熱前に比べて伸長した状態で存在しているので、ここで言う熱伸長性繊維の繊維径とは、加熱によって伸長した後の繊維径のことを指す。なお、熱伸長性繊維は一般に、加熱によって伸長すると、その繊維径が小さくなる。
不織布10の表面のざらつき感を一層低減させる観点から、熱融着性複合繊維の繊維径は、加熱によって伸長した後の熱伸長性繊維の繊維径の95〜50%、特に90〜65%であることが好ましい。同様の観点から、加熱によって伸長した後の熱伸長性繊維の繊維径は、10〜35μm、特に15〜30μmであることが好ましい。一方、熱融着性複合繊維の繊維径は、加熱によって伸長した後の熱伸長性繊維の繊維径よりも小さいことを条件として、10〜30μm、特に15〜25μmであることが好ましい。これらの繊維径は、不織布10を走査型電子顕微鏡観察することで測定される。
不織布10においては、少なくとも凸部19において、熱伸長性繊維どうしの交点、熱融着性複合繊維どうしの交点、及び熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着している。これによって、不織布10に熱風を吹き付けたときの嵩の回復性が顕著になる。また、不織布10の表面における毛羽立ちが起こりにくくなる。繊維の交点が熱融着しているか否かは、不織布10を走査型電子顕微鏡観察することで判断する。
熱融着性複合繊維は、高融点成分と低融点成分とを含み、低融点成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続して存在している二成分系の複合繊維である。複合繊維の形態には芯鞘型やサイド・バイ・サイド型など種々の形態があり、いずれの形態でも用いることができる。熱融着性複合繊維は原料の段階で(つまり、不織布10に用いられる前の段階で)、延伸処理が施されている。ここで言う延伸処理とは、先に述べたとおり延伸倍率2〜6倍程度の延伸操作のことである。
熱融着性複合繊維の融着温度は、熱伸長性繊維の融着温度に近いことが好ましい。それによって、熱伸長性繊維どうし、熱融着性複合繊維どうし、及び熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維とを首尾良く融着することができる。この観点から、熱融着性複合繊維の融着温度をT1とし、熱伸長性繊維の融着温度をT2とした場合、T1とT2の差が20℃以内であることが好ましい。なお、繊維の融着温度を厳密に測定することは容易でないので、融着に関与する樹脂(すなわち低融点の樹脂)の融点をもって融着温度に代えることとする。融点の測定法は前述の方法を用いる。
熱伸長性繊維と熱融着性複合繊維との融着を首尾良く行う観点からは、熱融着性繊維における低融点成分と、熱伸長性複合繊維における第2樹脂成分とが同種の樹脂であるか、又は異種の場合には相溶性を有することが好ましい。
熱融着性複合繊維においては、高融点成分/低融点成分の重量比が6/4〜2/8、特に5/5〜3/7であることが好ましい。つまり低融点成分を多めに含むことが好ましい。これによって、エアスルー方式による熱融着が確実に起こり、不織布10の表面における毛羽立ちを効果的に防止することができる。この重量比は、熱融着性複合繊維の断面観察によって測定される高融点成分及び低融点成分それぞれの断面積と、高融点成分及び低融点成分それぞれの密度とから算出することができる。
エアスルー方式による熱融着を確実に起こすための別の手段として、熱融着性複合繊維における低融点成分のメルトインデックスが10〜40g/10min、特に10〜25g/10minであることが好ましい。メルトインデックスは、JIS K7210に準じ、190℃、荷重2.16kgの条件下に測定される。これによって、不織布10の表面の毛羽立ちや、繊維屑の発生を効果的に防止することができる。
上述した熱伸長性複合繊維との関係で好適に用いられる熱融着性複合繊維の樹脂としては、高融点成分としてポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートを用い、低融点成分として高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、エチレンプロピレン共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン、共重合ポリエステルを用いる組み合わせ等が挙げられる。
不織布10は、これまでに説明してきた熱伸長性繊維及び熱融着性複合繊維に加え、以外の繊維を含んでいてもよい。そのような繊維としては、本来的に熱融着性を有さない繊維(例えばコットンやパルプ等の天然繊維、レーヨンやアセテート繊維など)や、アクリル繊維等が挙げられる。これらの繊維は、例えばコットンの場合吸湿性など繊維が持つ特性を不織布に付与することを目的として不織布10に含有される。
上述の繊維を原料として製造された不織布10は、これを例えば吸収性物品の表面シートとして用いる場合には、その坪量が10〜80g/m2、特に15〜60g/m2であることが好ましい。同様の用途に用いる場合、不織布10における凸部19の厚みは、熱風による嵩回復後の状態において0.5〜3mm、特に0.7〜3mmであることが好ましい。一方、凹部18の厚みは0.01〜0.4mm、特に0.02〜0.2mmであることが好ましい。なお凹部18の厚みは、熱風の吹き付けの前後において実質的に変化はない。凸部19及び凹部18の厚みの測定方法は以下のとおりである。不織布10の縦断面を観察することによって測定される。まず、不織布10を100mm×100mmの大きさに裁断し測定片を採取する。その測定片の上に12.5g(直径56.4mm)のプレートを載置し、49Paの荷重を加える。この状態下に不織布10の縦断面をマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHX−900)で観察し、凸部19及び凹部18の厚みを測定する。
次に、不織布10の好適な製造方法について図2を参照しながら説明する。まず、カード機11等の所定のウエブ形成手段を用いてウエブ12を作製する。ウエブ12は、伸長する前の状態の熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維を含むものである。ウエブ形成手段としては、同図に示すカード機のほか、短繊維を空気流に搬送させてネット上に堆積させる方法(エアレイ法)などの公知の方法を用いることができる。
ウエブ12は、熱エンボス装置13に送られ、そこで熱エンボス加工が施される。熱エンボス装置13は、一対のロール14,15を備えている。ロール14は周面に菱形格子状の凸部が形成されている彫刻ロールである。一方、ロール15は周面が平滑となっている平滑ロール(アンビルロール)である。各ロール14,15は所定温度に加熱可能になっている。
熱エンボス加工は、ウエブ12中の熱伸長性複合繊維における第2樹脂成分の融点−20℃以上で、かつ第1樹脂成分の融点未満の温度で行われる。また、熱エンボス加工は、ウエブ12中の熱融着性複合繊維における低融点成分の融点−20℃以上で、かつ高融点成分の融点未満の温度で行われる。更に、熱エンボス加工は、熱伸長性複合繊維が熱伸長を発現する温度未満で行われる。熱伸長性複合繊維と熱融着性複合繊維の第2成分の融点が異なる場合は、融点の低い方の温度範囲とする。熱エンボス加工によってウエブ12中の熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維が接合される。これによってウエブ12に多数の接合部が形成されて、ヒートボンド不織布16となる。この接合部は、目的とする不織布10における凹部18となる。
ヒートボンド不織布16の接合部においては、熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維が圧密化されて接合されている。接合部以外の部位においては、熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維はいずれも非接合のフリーな状態になっている。また熱伸長性複合繊維の伸長はまだ生じていない。
次にヒートボンド不織布16は熱風吹き付け装置17に搬送される。熱風吹き付け装置17においてはヒートボンド不織布16にエアスルー加工が施される。すなわち熱風吹き付け装置17は、所定温度に加熱された熱風がヒートボンド不織布16を貫通するように構成されている。エアスルー加工は、ヒートボンド不織布16中の熱伸長性複合繊維が加熱によって伸長する温度で行われる。かつ、ヒートボンド不織布16における接合部以外の部分に存するフリーな状態の熱伸長性複合繊維どうしの交点、熱融着性複合繊維どうしの交点、及び熱伸長性複合繊維と熱融着性複合繊維との交点が熱融着する温度で行われる。尤も、斯かる温度は、熱伸長性複合繊維の第1樹脂成分及び熱融着性複合繊維の高融点成分の融点未満の温度に設定する必要がある。
このようなエアスルー加工によって、接合部以外の部分に存する熱伸長性複合繊維が伸長する。熱伸長性繊維はその一部が接合部によって固定されているので、伸長するのは接合部間の部分である。そして、熱伸長性繊維はその一部が接合部によって固定されていることによって、伸長した熱伸長性複合繊維の伸び分は、ヒートボンド不織布16の平面方向への行き場を失い、該不織布16の厚み方向へ移動する。これによって、接合部間に凸部19が形成され、不織布10は嵩高になる。また、多数の凸部19が形成された立体的な外観を有するようになる。更にエアスルー加工によって、凸部19における熱伸長性複合繊維どうしの交点、熱融着性複合繊維どうしの交点、及び熱伸長性複合繊維と熱融着性複合繊維との交点がそれぞれ熱融着によって接合する。
このようにして得られた不織布10は、その凹凸形状、嵩高さ及び高強度を生かした種々の分野に適用できる。例えば使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの使い捨て衛生物品の分野における表面シート、セカンドシート(表面シートと吸収体との間に配されるシート)、裏面シート、防漏シート、あるいは対人用清拭シート、スキンケア用シート、更には対物用のワイパーなどとして好適に用いられる。
これらの用途に使用される前の状態の不織布10は一般にロール状に巻回された状態で保存されている。このことに起因して不織布10は、その嵩高さが減じられている場合が多い。そこで不織布10の使用時には、該不織布10にエアスルー方式で熱風を吹き付けて、減じられた嵩を回復させることが好ましい。嵩の回復においては、不織布10に吹き付ける熱風として、熱伸長性複合繊維における第2樹脂成分の融点未満で、かつ該融点−50℃以上の温度の熱風を用いることが好ましい。このような不織布の嵩回復方法としては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2004−137655号公報、特開2007−177364号公報及び特開2008−231609号公報等に記載の技術を用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態における不織布10の凹部は、菱形格子状をなす形状をしていたが、これに代えて散点状に分散配置されたドット状の凹部を採用してもよい。また正方形若しくは長方形の格子状や、亀甲模様をなす形状を採用してもよい。
また前記実施形態においては、接合部(凹部18)の形成に熱エンボス加工を用いたが、これに代えて超音波エンボス加工によって接合部を形成することもできる。また、不織布10は単層の構造のものに限られず、不織布10に他の不織布を一層又は二層以上積層一体化した多層構造にしてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
図2に示す装置を用い、図1に示す単層の不織布10を製造した。図2に示す装置におけるエンボスロール14は、線の幅が0.5mmである菱形格子状の凸部を有するものであった。この不織布10におけるエンボス化率は、14%であった。熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維として表1に示すものを用い、同表に示す条件で不織布を得た。得られた不織布においては、熱伸長性複合繊維どうしの交点、熱融着性複合繊維どうしの交点、及び熱伸長性複合繊維と熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着していた。また、得られた不織布に含まれる繊維について、先に述べた方法で熱伸長性の有無を判断したところ、熱伸長性を有する繊維が含まれていることが確認された。なお熱伸長性複合繊維は、引き取り速度1300m/分で溶融紡糸された後に親水性油剤の水溶液に浸漬し油剤を付着させた。次いで、機械捲縮を施した後、加熱処理を行うことで繊維を乾燥させ、切断して短繊維(繊維長51mm)を得た。なお、該繊維の製造時に延伸処理は行ってはいない。(以下の実施例及び比較例においても同様)なお、ここでいう延伸処理とは、前述のとおり、溶融紡糸後に得られる未延伸糸に対して通常行われる2〜6倍程度の延伸操作を意味する。
〔実施例2ないし9及び比較例1ないし4〕
表1に示す繊維を用い、かつ同表に示す条件を用いた。これ以外は実施例1と同様にして不織布を得た。各実施例において得られた不織布においては、熱伸長性複合繊維どうしの交点、熱融着性複合繊維どうしの交点、及び熱伸長性複合繊維と熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着していた。また、各実施例で得られた不織布に含まれる繊維について、先に述べた方法で熱伸長性の有無を判断したところ、熱伸長性を有する繊維が含まれていることが確認された。
Figure 2011132622
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた不織布について、以下の方法で表面のざらつき感及び毛羽立ちを評価した。また熱風の吹き付けによる嵩回復性について評価した。それらの結果を以下の表2に示す。
〔不織布表面のざらつき感〕
不織布を平らな台の上に凸部が上になるように置き、手のひらでの触感で、以下の3段階の基準により判定した。結果は、10人のモニターを対象として実施し、その平均で示した。
判定基準
3:ざらつきは明確に無い。2:ざらつきがやや有る。1:ざらつきが有る。
評価結果
○:判定平均2.5以上、3以下
△:判定平均1.7以上、2.5未満
×:判定平均1以上、1.5未満
〔不織布表面の毛羽立ち〕
不織布を凸部が外側になるようにMD方向に沿って二つ折にする。このとき凸部の中心が、曲げた不織布の頂点となるようにする。頂点を上に向けた状態で水平方向から不織布を目視した状態を、以下の基準により判定した。
○:毛羽立ちは明確に無い。○△:僅かに有るが明確ではない。△:毛羽立ちが有る。×:毛羽立ちが多い。
〔嵩回復性〕
不織布10を外径85mmの紙管に巻き長さ2700mでロール状に巻回し、常温で2週間保管する。この保管後の不織布を、半径500mmより外側で、かつ直径で600mmより内側の範囲において、150m/minの搬送速度で繰り出し、処理温度115℃、処理時間0.20秒、風速2.8m/秒で該不織布に熱風を吹き付けることにより、不織布厚みを回復させた。不織布の嵩回復性は、不織布をロール状に巻きつける前の不織布の凸部の厚みをCとし、熱風吹き付け後の不織布の凸部の厚み(回復後厚み)をDとしたとき、以下の式(2)で表される。熱風吹き付け後の不織布厚みの測定は、熱風吹き付けから1分〜1時間後に行った。不織布の厚みは、先に述べた方法で測定した。
嵩回復性(%)=D/C×100 (2)
式(2)で算出した嵩回復性が60%未満の場合を×、60%以上〜70%未満の場合を△、70%以上〜80%未満の場合を○、80%以上の場合を◎と評価する。嵩回復性の値が高いほど高評価となる。
例えばこの不織布を吸収性物品の表面シートとして用いる場合には、嵩回復後の厚みが先に述べた範囲(0.5〜3mm)にあると同時に、嵩回復性の評価が60%以上であることが望ましく、70%以上であることが更に望ましい。
Figure 2011132622
表2に示す結果から明らかなように、各実施例で得られた不織布は、表面のざらつき感が低く、風合いが良好であることが判る。また毛羽立ちが起こりにくいことが判る。更に、熱風を吹き付けた後の嵩の回復性に優れていることも判る。これに対して、熱伸長性複合繊維のみからなる比較例1の不織布や熱融着性複合繊維の含有量が少ない比較例2の不織布は、嵩の回復性が十分でなく回復後の厚みが薄いことが判る。また、熱伸長性複合繊維及び熱融着性複合繊維が含まれているものの、熱融着性複合繊維の繊維径の方が熱伸長性複合繊維の繊維径よりも大きい比較例3の不織布は、ざらつき感が高く風合いに劣ることが判る。
10 不織布
11 カード機
12 ウエブ
13 エンボス装置
14 彫刻ロール
15 平滑ロール
16 ヒートボンド不織布
17 熱風吹き付け装置
18 凹部
19 凸部

Claims (6)

  1. 加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維と、融点の異なる2成分を含み、かつ延伸処理されてなり、加熱によってその長さが実質的に伸びない非熱伸長性の熱融着性複合繊維とを含み、
    該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との混合比率(前者/後者)が重量比で20/80〜80/20であり、
    該熱伸長性繊維はその繊維径が、該熱融着性複合繊維の繊維径よりも大きいものであり、
    該熱伸長性繊維どうしの交点、該熱融着性複合繊維どうしの交点、及び該熱伸長性繊維と該熱融着性複合繊維との交点がそれぞれエアスルー方式で熱融着している不織布。
  2. 熱エンボス加工によって形成された接合部を有し、該接合部の厚みが非接合部の厚みよりも小さくなっている請求項1記載の不織布。
  3. 前記熱融着性複合繊維における高融点成分/低融点成分の重量比が5/5〜2/8である請求項1又は2記載の不織布。
  4. 前記熱融着性複合繊維における低融点成分のメルトインデックス(JIS K7210、190℃、2.16kg)が10〜40g/10minである請求項1ないし3のいずれかに記載の不織布。
  5. 前記熱伸長性繊維が、ポリプロピレン又はポリエステルを芯とし、芯よりも融点の低い樹脂を鞘とする芯鞘型複合繊維である請求項1ないし4のいずれかに記載の不織布。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の不織布を用いた吸収性物品。
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