JP2011132491A - ゲル、ゲル乾燥体およびそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い強度を維持しつつ、水などの膨潤速度が速いゲル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造中に溶媒を含有するゲルにおいて、
前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲル。
【選択図】なし

Description

本発明は、膨潤速度が速く、かつ高強度なゲルおよびその製造方法に関する。
ゲル材料は、自重の数百、数千倍の溶媒を保持することができる材料として、従来から高吸水性樹脂、紙おむつや生理用品、ソフトコンタクトレンズ、屋内緑化用含水シート等に利用されている。また、薬物の徐放性も有し、ドラッグデリバリーシステムや創傷被覆材等の医療材料にも応用されている。また、衝撃吸収材料、制振・防音材料等への利用もされており、その用途は多岐に渡る。
しかしながら、ゲル材料は一般的に強度がなく、微小な応力で構造が破壊されてしまうため、強度が必要とされる用途には不向きであった。近年、上述のような従来のゲル材料から強度を大幅に向上させた、様々な新規ゲル材料が提唱されている。
架橋点が主鎖に沿って動くトポロジカルゲル(例えば特許文献1)や、架橋点として親水性クレイを用いたナノコンポジットゲル(例えば特許文献2)、2種類の網目構造が相互に侵入したダブルネットワークゲル(例えば特許文献3)、均一網目構造のテトラペグゲル(例えば非特許文献1)は四大高強度ゲルと称され、注目を浴びている。
これらのゲルは、伸び・強度共に従来のゲルに比べ高く、様々な応用・産業的利用が期待されている。特にダブルネットワークゲルに関しては、伸び・強度のバランスを設計することが自在であり、高透明である等の点が優れている。また、架橋剤の添加量を増やすことで、より高弾性、高強度のゲルが得られることが知られている。しかし、乾燥したゲルを元の状態に戻したり、含水率を調整したりする際に、膨潤が遅いという問題があった。特に、生理食塩水中では、電荷の反発が抑制されるため、従来のゲル、ダブルネットワークゲルいずれも、膨潤速度が遅い。また、膨潤速度を速めようとすると、ゲルの強度が低下するという問題があった。産業上の利用を考えると、高強度なゲルを乾燥状態から膨潤状態へ速やかに変化させる必要があり、そのような技術、それらを実現するゲルが求められる。
特許第3475252号公報 特許第3914489号公報 国際公開第2003/093337号パンフレット
Macromolecules,2008,41(14),5379−5384
そこで本発明では、膨潤速度が速く、かつ高強度なゲル、ゲル乾燥体およびその製造方法を提供する。
本発明のゲルは、第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造中に溶媒を含有するゲルにおいて、
前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルである。
また、本発明のゲルは、第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)とからなるセミ相互侵入網目構造中に溶媒を含有するゲルにおいて、
前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルである。
また、本発明は、前記ゲルから溶媒を除いたゲル乾燥体である。
また、本発明のゲルの製造方法は、(x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
(y)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程と
を有する、相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルの製造方法である。
また、本発明のゲルの製造方法は、(x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
(y’)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程と
を有する、セミ相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルの製造方法である。
また、本発明は、前記製造方法により得られたゲルを乾燥させる工程を含む、ゲル乾燥体の製造方法である。
本発明のゲルは、高い強度を有し、かつ膨潤速度が速いため含水率を容易に調整できる。
本発明のゲル乾燥体は、膨潤速度が速いため容易に高強度ゲルの状態に戻すことができる。
また、本発明の製造方法によれば、従来のダブルネットワークゲルに比べ格段に膨潤速度が速いゲルおよびゲル乾燥体が得られる。
<ゲル>
ゲルとは、ポリマーで構成された網目構造中に水もしくは有機溶媒を溶媒として取り込んでいるゲルを意味する。
本発明のゲルに含まれる溶媒の量や種類、混合の有無、混合比率等は、特に限定されず、用いるモノマーや使用環境に合わせて適宜選択することができる。溶媒は、1種の単独溶媒であってもよく、2種以上の混合溶媒であってもよく、水と有機溶媒を同時に用いてもよい。
水は、一般的に用いられる生活用水でもよく、蒸留水でもよく、脱イオン水でもよく、食塩水、生理食塩水(食塩濃度0.9重量%の食塩水)等、イオンを含む水や、その他粒子等を含む水でもよい。
有機溶媒は、常温で液体状態の有機物であればよく、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジオール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミン類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、その他、ジメチルスルホキシドやテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、無水酢酸等が挙げられる。これらの中でも、大気圧において沸点と融点の温度差が大きい溶媒が好ましく、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールが好ましい。
本発明のゲルとしては、下記の2種類のゲルが挙げられる。
(i)第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造を有するゲル。
(ii)第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)とからなるセミ相互侵入網目構造を有するゲル。
網目構造とは、不飽和モノマーを重合することにより形成されたポリマー同士を架橋することにより、三次元に張り巡らされた網の目のような構造を意味する。該構造は、直鎖状のポリマーとは異なり、網目内に各種溶媒を保持できる。
不飽和モノマーとは、芳香環上の炭素−炭素不飽和二重結合を除き、1分子中に1個以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有するモノマーを意味する。
相互侵入網目構造とは、第一の網目構造(A)および第二の網目構造(B)の2つの網目構造が重なり合い、相互に絡み合っている構造を意味する。
セミ相互侵入網目構造とは、第一の網目構造(A)と、架橋点を有さない直鎖状のポリマー(B’)とが別々に存在するのではなく、相互に絡み合っている構造を意味する。
(第一の網目構造(A))
第一の網目構造(A)は、第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された網目構造である。
第一のモノマー(a)は、単官能不飽和モノマーである。単官能不飽和モノマーとは、1分子中に1個の炭素−炭素不飽和二重結合を有するモノマーを意味する。
第一のモノマー(a)は、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含む。
アニオン性不飽和モノマーとは、単官能不飽和モノマーのうち、水中において負に帯電するモノマーを意味する。第一の網目構造(A)を第二のモノマー(b)の溶液(以下、「第二のモノマー溶液」という。)に浸漬した際、第一の網目構造(A)においてアニオン性不飽和モノマー(a1)に由来する単位の酸性基が解離することで、アニオン同士が反発して第一の網目構造(A)が膨潤挙動を発現し、第二のモノマー(b)を第一の網目構造(A)内に導入することが容易になる。
アニオン性不飽和モノマー(a1)としては、例えば、スルホン酸基を有する不飽和モノマー(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等)、カルボン酸基を有する不飽和モノマー(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸等)、リン酸基を有する不飽和モノマー(メタクリルオキシエチルトリメリック酸等)、これらの塩等が挙げられる。これらアニオン性不飽和モノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1のモノマー(a)中のアニオン性不飽和モノマー(a1)の含有量は、第1のモノマー(a)100質量%のうち、0.1〜100質量%であることが好ましく、10〜100質量%であることがより好ましく、30〜100質量%であることがさらに好ましく、70〜100質量%であることが最も好ましい。アニオン性不飽和モノマー(a1)の含有量が0.1質量%未満の場合、第一の網目構造(A)の膨潤挙動が発現しにくく、充分に第一の網目構造(A)内に第二のモノマー(b)を導入することが困難となる場合がある。アニオン性不飽和モノマー(a1)の割合が増えると、第一の網目構造(A)の膨潤挙動が発現しやすくなり、充分な機械強度を有するゲルを得ることが容易になる。
また、第1のモノマー(a)には、アニオン性不飽和モノマー(a1)以外に、他の不飽和モノマーが含まれていてもよい。他の不飽和モノマーとしては、ノニオン性不飽和モノマー(a2)やカチオン性不飽和モノマー(a3)が挙げられる。
ノニオン性不飽和モノマーとは、単官能不飽和モノマーのうち、水中において正負いずれにも帯電しない、また帯電しても極めて微弱であるモノマーを意味する。また、カチオン性不飽和モノマーとは、単官能不飽和モノマーのうち、水中において正に帯電するモノマーを意味する。
ノニオン性不飽和モノマー(a2)の種類は、溶媒に可溶であれば特に限定しない。
ノニオン性不飽和モノマー(a2)としては、公知のモノマーが挙げられ、例えば、アクリルアミド誘導体(アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリロイルモルホリン等)、メタクリルアミド誘導体(メタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン等)、アクリレート(ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート等)、メタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート等)、アクリロニトリル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル等の水溶性のものや、アルキル(メタ)アクリレート(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、反応性官能基を有する(メタ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等)等の水溶性に乏しいノニオン性不飽和モノマーが挙げられる。これらノニオン性不飽和モノマー(a2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン性不飽和モノマー(a2)は、機械強度を発現させやすい点、もしくはゲル化を阻害しない点から、分子量が1500以下のものが好ましい。中でも、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体が好ましい。
第一のモノマー(a)中のノニオン性不飽和モノマー(a2)の含有量は、第一のモノマー(a)100質量%のうち、0〜99.9質量%であることが好ましく、0〜90質量%であることがより好ましく、0〜70質量%であることがさらに好ましく、0〜30質量%であることが最も好ましい。ノニオン性不飽和モノマー(a2)の含有量が30質量%以下であれば、第二のモノマー溶液に浸漬させた際の第一の網目構造(A)の膨潤挙動が発現しやすい。また、ノニオン性不飽和モノマー(a2)を少量含有する場合、高い機械強度のゲルが得られやすい傾向にある。
カチオン性不飽和モノマー(a3)としては、例えば、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドに代表されるような不飽和4級アンモニウム塩等が挙げられる。
カチオン性不飽和モノマー(a3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1のモノマー(a)中のカチオン性不飽和モノマー(a3)の含有量は、ゲルの特性を損なわない範囲であり、第1のモノマー(a)100質量%のうち、0〜30質量%であることが好ましく、0〜20質量%であることがより好ましく、0〜10質量%であることがさらに好ましく、0〜5質量%であることが特に好ましい。カチオン性不飽和モノマー(a3)の含有量が30質量%を超えると、均一な網目構造の形成が困難となり、ゲルの機械物性を損なう場合がある。
本発明における第一の網目構造(A)、もしくは、第二の網目構造(B)を形成する架橋剤は、多官能不飽和モノマー、金属イオン等を用いた公知の技術により形成される(後述)。
多官能不飽和モノマーとは、重合性官能基を2個以上有する不飽和モノマーを意味する。重合性官能基とは、ポリマーに架橋点を形成する官能基であり、(メタ)アクリロイル基やビニル基等が挙げられる。
架橋に用いる多官能不飽和モノマー(c)としては、例えば、下記に示すようなものが挙げられる。
2官能不飽和モノマーとして、例えば、N,N−メチレンビスアクリルアミド、モノエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、モノプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能不飽和モノマーとして、例えば、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4官能不飽和モノマーとして、例えば、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これら多官能不飽和モノマー(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
多官能不飽和モノマー(c)を用いる場合の添加量は、第一のモノマー(a)の100質量%に対して、0.1〜20質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましく、4〜12質量%が特に好ましい。前記添加量が0.1質量%以上であれば、第一の網目構造(A)を有するゲルの形状を保ちやすく、第二のモノマー(b)を導入する際の第一の網目構造(A)の取り扱いが容易になる。また、前記添加量が20質量%以下であれば、第一の網目構造(A)が充分に膨潤しやすく、第一の網目構造(A)に第二のモノマー(b)を充分に吸収させることが容易になる。他の架橋方法を用いる場合も、これに準ずる。
(第二の網目構造(B))
本発明の相互侵入網目構造を有するゲル(i)は、第二の網目構造(B)を有する。
第二の網目構造(B)は、第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された網目構造である。
第二のモノマー(b)は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)を0.1質量%以上含むモノマーで構成され、必要に応じて他の不飽和モノマー(b2)との混合物を用いることもできる。
第2のモノマー(b)中のAMPSの含有量は、第2のモノマー(b)100質量%のうち、0.1質量%以上である。AMPSを0.1質量%以上含有することで、得られるゲルの膨潤速度が速く、かつ、強度特性が特徴的なものになり、弾性率が低く、伸び率の高い柔らかいゲルが得られる。ゲルの膨潤速度はAMPSの割合が増えるほど速くなる。ゲルの膨潤速度をより速くするためには、AMPSの割合を40〜100質量%にすることが好ましく、70〜100質量%にすることが最も好ましい。AMPSの割合が70〜100質量%の場合、ゲルの膨潤挙動は顕著に高速になり、いかなる条件(例えば生理食塩水中、イオン等を多く含む水中等)においても、充分な膨潤速度を発揮する。AMPSの含有量が0.1〜70質量%の場合は、製造されたゲルの膨潤挙動は高速でありながら、機械的強度が向上する。AMPSの割合が0.1〜30質量%の場合は、製造されたゲルの機械的強度は大幅に向上する。強度と膨潤挙動のバランスに優れたゲルを得るためには、AMPSの含有量が40〜70質量%であることが好ましい。また、強度を有する、膨潤速度の速いゲルを得るためには、AMPSの含有量が70〜100質量%であることが好ましい。この時、ゲルは初期弾性率の低い、特徴的なゲルとなる点でも有用である。
他の不飽和モノマー(b2)としては、単官能不飽和モノマーで公知の不飽和モノマーを用いることができ、アニオン性不飽和モノマー(a1)、ノニオン性不飽和モノマー(a2)、カチオン性不飽和モノマー(a3)で挙げたものと同じものを用いることができる。これらの他の不飽和モノマー(b2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第二のモノマー(b)中の他の不飽和モノマー(b2)の含有量は、第二のモノマー(b)の100質量%のうち、0〜99.9質量%が好ましく、0〜60質量%がより好ましい。他の不飽和モノマー(b2)の含有量が99.9質量%以下であれば、製造されたゲルの膨潤挙動が充分に発現しやすくなる。また、他の不飽和モノマー(b2)の含有量が60質量%以下であれば、第二のモノマー(b)中のAMPSの作用が発揮されやすくなり、いかなる条件(例えば生理食塩水中、イオン等を多く含む水中等)においても、機械強度を有しつつ充分な膨潤速度を発揮しやすくなる。
第二の網目構造(B)の架橋に多官能不飽和モノマー(c)を用いる場合の添加量は、第二の網目構造(B)中の架橋度が、第一の網目構造(A)の架橋度と同じか、それより小さくなる量が好ましく、第二のモノマー(b)の100質量%に対して、0.1質量%以下がより好ましい。第二の網目構造(B)中の架橋度が、第一の網目構造(A)の架橋度と同じか、それより小さくなると、伸び・強度のバランスがよく、強度を発揮しやすくなる。特に、前記添加量が0.1質量%以下である場合、伸びを発揮しやすく、ネッキングするゲル等も製造が可能となる。他の架橋方法を用いる場合も、これに準ずる。
(ポリマー(B’))
本発明のセミ相互侵入網目構造を有するゲル(ii)は、ポリマー(B’)を有する。
ポリマー(B’)は、第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された架橋点を有さない直鎖状のポリマーである。
第二のモノマー(b)は、AMPSを0.1質量%以上含むモノマーで構成され、必要に応じて他の不飽和モノマー(b2)との混合物を用いることもできる。
AMPSの割合、他の不飽和モノマー(b2)の種類と割合は、第二の網目構造(B)におけるものと同様である。
(ゲル)
本発明のゲルにおいては、第二の網目構造(B)の架橋度(%)を、第一の網目構造(A)の架橋度と同じか、これよりも小さくすることが好ましい。第二の網目構造(B)の架橋度が第一の網目構造(A)の架橋度より大きいものであると、ゲルの機械特性、特に伸びを損なう場合がある。
第一の網目構造(A)における架橋度とは、架橋を後述の方法(α)で行う場合、第一のモノマー(a)100質量%に対する多官能不飽和モノマー(c)の添加量を意味する。架橋をその他の方法で行う場合は、第一のモノマー(a)に由来するモノマー単位のうち、架橋に寄与しているモノマー単位の割合を、架橋点が結び付けているポリマー鎖の数で割った値で表せる。架橋点が結び付けているポリマー鎖の数とは、例えば2種のモノマーを反応させて架橋点とする場合には2である。3価に帯電したホウ酸でイオン結合させる場合には3である。第二の網目構造(B)における架橋度についても同様である。
本発明のゲルには、必要に応じて、公知の着色剤、可塑剤、安定剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤、難燃剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明のゲルは、溶媒を生理食塩水として使用することも出来る。生理食塩水を溶媒とするゲルは、生体適合性が必要な用途に有用であり、本発明のゲルは、この状態において充分な強度を発揮する他、乾燥状態や、他の溶媒から生理食塩水に置換する場合にも、迅速に変化を達成できる。
本発明のゲルは、溶媒を除いたゲル乾燥体としても使用することが出来る。ゲル乾燥体とは、溶媒に空気等の気体を含有するか、または全重量うち溶媒の占める割合が数%以下のものをいう。乾燥体とすることで、軽量化、高耐久化、ハンドリング性向上等の利点が得られる。
<ゲルの製造方法>
本発明のゲルの製造方法としては、下記の2種類の製造方法(I)、(II)が挙げられる。
(I)(x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程とを有する、相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法。
(II)(x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y’)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程とを有する、セミ相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法。
(工程(x))
本発明のゲルの製造方法は、工程(x)を有する。
まず、第一のモノマー(a)、重合開始剤等を、溶媒に溶かして第一のモノマー溶液を調製する。ついで、第一のモノマー溶液を容器や枠へ流し込み、該溶液に熱または光を当てることにより、第一のモノマー(a)が重合、架橋されて三次元架橋ポリマーである第一の網目構造(A)が形成される。
重合方法としては、熱重合開始剤によるラジカル重合法や、光重合開始剤による光重合法が挙げられる。
熱重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、アゾ系開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、アルキルフェノン系開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤等の一般的な光重合開始剤が挙げられる。
工程(x)において形成される第一の網目構造(A)の形状は、特に限定されず、例えばシート状で製造しても、粒子状に製造しても、塊状で製造してもよく、また、これらを粉砕してから工程(y)に用いてもよい。
(工程(y))
本発明の相互侵入網目構造を有するゲル(i)の製造方法(I)は、工程(y)において、第二のモノマー(b)がAMPSを0.1質量%以上含むモノマーで構成されることを特徴とする。
まず、第一の網目構造(A)中に、第二のモノマー(b)、重合開始剤等を導入することによって、第一の網目構造(A)中に含まれる溶媒に第二のモノマー(b)、重合開始剤等を均一に拡散させる。
ついで、第二のモノマー(b)が導入された第一の網目構造(A)に熱または光を当てることにより、第二のモノマー(b)を重合させ、ポリマーとする。
該ポリマーの架橋は、第二のモノマー(b)の重合と同時に行ってもよく、ポリマーを得た後に行ってもよい。
以上のようにして、第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成することにより、相互侵入網目構造を有する、任意の形状のゲルが得られる。
第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入する方法としては、第二のモノマー(b)、重合開始剤等を溶解した第二のモノマー溶液中に、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を浸漬し、第一の網目構造(A)が溶媒を吸収し、膨潤していく過程で、第二のモノマー(b)を第一の網目構造(A)内に取り込ませる方法が簡便である。この際、AMPSを0.1質量%以上含むモノマーで構成される第二のモノマー(b)を用いることで、第一の網目構造(A)中への第二のモノマー(b)の導入が緩やかになり、ゲルが壊れにくくなるため、ハンドリング性が向上する。また、薄いゲルを作製することが可能となる。
重合方法は、工程(x)における重合方法と同じ方法を用いることができる。
なお、第一の網目構造(A)が不透明で充分に光を透過しない場合には、熱重合開始剤によるラジカル重合法が好ましい。また、温度によって挙動の変わる不飽和モノマーを用いる場合には、光重合開始剤による光重合法が好ましい場合もある。
第一のモノマー(a)の重合方法と、第二のモノマー(b)の重合方法は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
工程(x)(y)における架橋方法としては、化学結合による架橋方法、イオン結合による架橋方法、物理的架橋方法等が挙げられる。具体的には、下記の架橋方法が挙げられる(第一の網目構造(A)の場合を記載してあり、第二の網目構造(B)の場合も同様である)。特殊な設備を必要としない、製造工程が複雑にならない、操作が簡便である、網目構造を制御しやすい点から、方法(α)が好ましいが、これらを併用することも可能である。
(α)1分子中に2個以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する多官能不飽和モノマー(c)を第一のモノマー(a)とともに用いて、重合と同時に架橋する方法。
(β)放射線照射によって、第一のモノマー(a)により形成されたポリマー中にラジカルを発生させて架橋する方法。
(γ)ポリマーを構成する第一のモノマー(a)に由来する単位の側鎖の官能基同士を直接反応させる方法。
(δ)ポリマーを構成する第一のモノマー(a)に由来する単位の側鎖の官能基同士を橋架け剤で架橋する方法。
(ε)多価金属イオン(銅イオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン等)を用いて、イオン結合または配位結合によって架橋する方法。
(工程(y’))
本発明のセミ相互浸入網目構造を有するゲル(ii)の製造方法(II)では、工程(y’)において、第二のモノマー(b)がAMPSを0.1質量%以上含むモノマーで構成されることを特徴とする。
まず、第一の網目構造(A)中に、第二のモノマー(b)、重合開始剤等を導入することによって、第一の網目構造(A)中に含まれる溶媒に第二のモノマー(b)、重合開始剤等を均一に拡散させる。
ついで、第二のモノマー(b)が導入された第一の網目構造(A)に熱または光を当てることにより、第二のモノマー(b)を重合させ、ポリマー(B’)とする。
以上のようにして、第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成することにより、セミ相互侵入網目構造を有する、任意の形状のゲルが得られる。
第二のモノマー(b)の導入方法および重合方法は、工程(y)における導入方法および重合方法と同様である。
以上説明した本発明のゲルの製造方法にあっては、第二のモノマー(b)にAMPSを0.1質量%以上含むモノマーを用いることで、従来のゲルよりも高強度で、かつ、従来のダブルネットワークゲルよりも著しく膨潤速度の速いゲルを製造できる。本発明のゲルは、強度と高速膨潤が必要とされる、土嚢、クッション剤、パッキン等の用途への利用が可能となる。また、本発明のゲルは、平衡膨潤時の含水率や強度のコントロールが可能である。
また、本発明のゲルは、第二のモノマー(b)からなるポリマーを架橋する必要がないこともある。本発明ではゲルに求められる物性に応じて、相互侵入網目構造と、セミ相互侵入網目構造とを自由に選択できる。
また、溶媒が生理食塩水である本発明のゲルは、以上説明した製造方法において、溶媒に生理食塩水を用いることで製造することもでき、それ以外の溶媒で製造したゲルの溶媒を生理食塩水に置換することでも製造できる。溶媒置換の方法としては、製造したゲルを直接生理食塩水に浸してもよいし、一度乾燥させてから生理食塩水を含ませてもよいし、一度異なる溶媒に置換した後に生理食塩水に置換してもよい。
本発明のゲル乾燥体は、本発明のゲルを乾燥させることにより製造することができる。ゲルを乾燥する方法としては、自然乾燥、真空乾燥機・蒸気乾燥機等の機器を用いた乾燥、加熱による乾燥、プレス乾燥、凍結乾燥等、様々な方法が使用できる。
以下、実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、以下の記載において、特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
(実施例1)
工程(x):
AMPS100%からなる第一のモノマー(a)と、第一のモノマー(a)の100%に対して2%のN,N−メチレンビスアクリルアミドからなる多官能不飽和モノマー(c)と、第一のモノマー(a)の100%に対して0.1%の光重合開始剤(チバガイギー社製、DAROCURE1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)とを、第一のモノマー(a)の100%に対して400%の蒸留水に溶かし、第一のモノマー溶液を調製した。
ついで、得られた第一のモノマー溶液を、シリコーンゴムで周囲をシールしたガラス板間に流し込み、該第一のモノマー溶液に、ケミカルランプ(東芝社製、捕虫器用蛍光灯FL20S・BL−A)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて60分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を得た。
工程(y):
AMPS75%、アクリルアミド25%からなる第二のモノマー(b)と(この時AMPSは第二のモノマー(b)の50.7モル%)、第二のモノマー(b)の100%に対して0.1%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、第二のモノマー(b)の100%に対して0.01%の光重合開始剤(同上)とを、第二のモノマー(b)の100%に対して200%の蒸留水に溶かし、第二のモノマー溶液を調製した。
該第二のモノマー溶液に、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を浸漬し、この状態で12時間以上放置することで、第二のモノマー溶液を第一の網目構造(A)に充分に吸収させた。
第二のモノマー溶液で充分に膨潤した第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体をガラス板にて挟みこみ、該ゲル前駆体に、ケミカルランプ(同上)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて60分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)が形成された相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例2)
工程(x)における多官能不飽和モノマー(c)を、ポリエチレングリコール#1000ジアクリレート(A−1000、新中村化学工業社製、n=23、m=2)に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例3)
工程(x)における多官能不飽和モノマー(c)を、第一のモノマー(a)の100%に対して6%のN,N−メチレンビスアクリルアミドに変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例4)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS100%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例5)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS90%、アクリルアミド10%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例6)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS70%、アクリルアミド30%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例7)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS60%、アクリルアミド40%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例8)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS50%、アクリルアミド50%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例9)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS30%、アクリルアミド70%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例10)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS10%、アクリルアミド90%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例11)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS5%、アクリルアミド95%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例12)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS3%、アクリルアミド97%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例13)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、AMPS1%、アクリルアミド99%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例14)
工程(x)における第一のモノマー(a)を、AMPS90%、ジメチルアクリルアミド(DMA)10%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例15)
工程(x)における第一のモノマー(a)を、AMPS50%、ジメチルアクリルアミド(DMA)50%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例16)
工程(y)におけるN,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を0%に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりセミ相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例17)
工程(x):
AMPSの100%からなる第一のモノマー(a1)と、第一のモノマー(a1)の100%に対して2%のN,N−メチレンビスアクリルアミドからなる多官能不飽和モノマー(c)と、第一のモノマー(a1)の100%に対して1%のKPS(過硫酸カリウム)とを、第一のモノマー(a1)の100%に対して400%の蒸留水に溶かし、第一のモノマー溶液を調製した。
得られた第一のモノマー溶液を、シリコーンゴムで周囲をシールしたガラス板間に流し込み、60℃の湯浴に60分間浸し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を得た。
工程(y):
AMPS75%、アクリルアミド25%からなる第二のモノマー(b1)と、第二のモノマー(b1)の100%に対して0.1%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、第二のモノマー(b1)の100%に対して0.1%のKPSとを、第二のモノマー(b)の100%に対して200%の蒸留水に溶かし、第二のモノマー溶液を調製した。
該第二のモノマー溶液に、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を浸漬し、この状態で12時間以上放置することで、第二のモノマー水溶液を第一の網目構造(A)に充分に吸収させた。
第二のモノマー溶液で充分に膨潤した第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体をガラス板にて挟みこみ、周囲をシールした上で、60℃の湯浴に60分間浸し、重合を完結させ、相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(実施例18)
工程(x):
第一のモノマー溶液の調製において蒸留水の代わりに、第一のモノマー(a1)の100%に対して300%のジメチルスルホキシドに溶かした以外は、実施例1と同様の方法により、第一の網目構造(A)を有するゲル前駆体を得た。
工程(y):
第二のモノマー溶液の調製において蒸留水の代わりに、第二のモノマー(b1)の100%に対して300%のジメチルスルホキシドを用いた以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例1)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリルアミド100%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例2)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリルアミド100%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例3)
工程(x)における第一のモノマー(a)を、AMPS90%、ジメチルアクリルアミド(DMA)10%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例4)
工程(x)における第一のモノマー(a)を、AMPS50%、ジメチルアクリルアミド(DMA)50%に変更した以外は、比較例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例5)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリル酸30%、アクリルアミド70%に変更した以外は、比較例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例6)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリル酸40%、アクリルアミド60%に変更した以外は、比較例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例7)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリル酸75%、アクリルアミド25%に変更した以外は、比較例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
(比較例8)
工程(y)における第二のモノマー(b)を、アクリル酸100%に変更した以外は、比較例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するゲルを得た。
実施例1〜18、比較例1〜8において、工程(x)で用いた原料の配合および工程(y)で用いた原料の配合を表1に示す。表中の単位は質量%で表した。また、表1中の(i)は相互浸入網目構造を有するゲル、(ii)はセミ相互浸入網目構造を有するゲルを示す。
Figure 2011132491

表1中の略号は、下記の通りである。
AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
AAc:アクリル酸
AAm:アクリルアミド
MBA:N,N−メチレンビスアクリルアミド
DMA:N,N−ジメチルアクリルアミド
A−1000:ポリエチレングリコール#1000ジアクリレート
DAR1173:DAROCURE1173
KPS:過硫酸カリウム
DMSO:ジメチルスルホキシド
(評価)
実施例1〜18、比較例1〜8で製造したゲルについて、下記の(1)〜(3)の評価を行った。
(1)膨潤度:
得られたゲルの乾燥前後での質量比から膨潤度を算出した。計算式は、下記の通りである。
(膨潤度)=(乾燥前質量)/(乾燥後質量)×100(%)。
(2)引張強度:
得られたゲルを3号ダンベル試験片に打抜き、引張試験に供した。引張試験はJIS−K6251に準拠して、試験片の引張破断強度を測定した。チャック間距離は50mm、引張速度は50mm/minとした。
(3)膨潤速度試験:
得られたゲルを1cm角にカットし、ガラス板、またはアルミトレイ、またはナイロンメッシュに乗せ、60℃の乾燥機にて3日以上乾燥させた。これを絶乾状態とし、重量・厚み・大きさを測定した。
絶乾状態のゲルを生理食塩水につけ、各時間に取り出して重量を測定し(1)と同様に膨潤度を算出した。膨潤速度の目安とするため、浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度を表に示した。
実施例1〜18および比較例1〜8における(1)〜(3)の評価結果を表2に示す。
Figure 2011132491
表2の結果から明らかなように、実施例1〜18で得られたゲルは、高い強度を有しながら、生理食塩水に浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度が高い。特に、実施例1〜6、14〜18では、膨潤度が顕著に高い。
実施例1、4〜13で得られたゲルは、第二のモノマー(b)にAMPSを用いなかった比較例1に比べて、浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度が高く、膨潤速度が速いと共に高強度を有する。特に、実施例1、4〜8では膨潤速度が顕著に向上し、実施例6〜13では、顕著に強度が向上した。
一方、比較例2で得られたゲルは、第二のモノマー(b)に、AMPSを用いなかったため、強度は充分であるが、実施例3に比べて浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度が低く、高速な膨潤挙動を示さなかった。比較例3、4で得られたゲルは、第二のモノマー(b)に、AMPSを用いなかったため、それぞれ実施例14、15に比べて浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度が低く、高速な膨潤挙動を示さなかった。
また、比較例5〜8で得られたゲルは、第二のモノマー(b)にAMPSを用いず、アクリル酸を用いたため、すべての実施例1〜18のゲルに比べて浸漬開始から30秒後、10分後の膨潤度が低く、高速な膨潤挙動を示さなかった。
本発明のゲルは、強度と高速膨潤を両立しかつ高透明であることから、高吸水性樹脂、保水剤、土嚢、クッション剤、パッキン等の様々な用途への利用が可能であり、特に、乾燥状態から膨潤状態への変化が迅速であるため、乾燥状態で運搬・保管し膨潤状態で使用することも簡便である。乾燥状態で運搬する場合、膨潤状態に比べ体積・重量共に大幅に少ないため、運搬コストの低減に繋がる。さらに、乾燥状態で保管できるため、小スペースでの保管が可能であり、水分に由来する分解劣化や微生物の繁殖等も防ぐことが可能である。また、平衡膨潤時の含水率や強度のコントロールが可能である観点からも、応用範囲は広く、工業的に極めて有用である。

Claims (6)

  1. 第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造中に溶媒を含有するゲルにおいて、
    前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
    前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲル。
  2. 第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)とからなるセミ相互侵入網目構造中に溶媒を含有するゲルにおいて、
    前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
    前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲル。
  3. 請求項1または2に記載のゲルから溶媒を除いたゲル乾燥体。
  4. (x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
    (y)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程と
    を有する、相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
    前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
    前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルの製造方法。
  5. (x)第一のモノマー(a)を重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
    (y’)該第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程と
    を有する、セミ相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
    前記第一のモノマー(a)が、アニオン性不飽和モノマー(a1)を含み、
    前記第二のモノマー(b)が、該第二のモノマー(b)の100質量%のうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を0.1質量%以上含むことを特徴とするゲルの製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の製造方法により得られたゲルを乾燥させる工程を含む、ゲル乾燥体の製造方法。
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