JP2011131115A - 汚泥処理剤及び汚泥処理方法 - Google Patents

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渡 白木
Hisao Kakegawa
掛川寿夫
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末永慶寛
Hitoshi Iomo
井面仁志
Ryuzaburo Sekiya
関谷隆三郎
Masanori Shiomi
塩見昌紀
Nobuhiro Tezuka
手塚昂宏
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KANKYO HOZEN KK
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Abstract

【課題】浚渫汚泥の重金属除去、悪臭除去、活性化を図る。
【解決手段】酸化マグネシウムを含む難溶解性物質などの弱アルカリ剤と、リン酸カルシウムを含む無機系吸着剤などの重金属イオン吸着剤又はイオン交換体とを、所定割合で混合した汚泥処理剤を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、汚泥処理剤及び汚泥処理方法に関し、特に、河川、ダム貯水池、湖沼、海洋などから浚渫された汚泥を処理する汚泥処理剤及び汚泥処理方法に関する。
特許文献1には、建設汚泥等の含水比の高い泥土を、良好な作業性のもとに効果的に固化するための固化剤が開示されている。この固化剤は、酸性無機物質と水硬性物質とを含み、泥土に混合して得られる処理土のpHが中性ないし弱アルカリ性で、かつコーン指数が200kN/m以上となるものであるとされている。
特開2004−203962号公報
しかし、特許文献1に開示されている固化剤は、汚泥に含まれている重金属を浄化処理(安定不溶化処理など)することについての考察がなされていない。つまり、特許文献1のものは、あくまで、汚泥を産業廃棄物として廃棄するための固化剤でしかなかった。
また、特許文献1に開示されている固化剤は、汚泥の悪臭を低減することについても考察がなされていない。河川などから浚渫された汚泥は、硫化水素などの臭気原因物質を含むため、一般的に悪臭を放つ。したがって、河川などから汚泥を浚渫する際に発生する悪臭を除去することが望まれていた。
さらに、特許文献1には、河川等を流れる水を浄化するために、汚泥を活性化するといった着想はなされていない。
そこで、本発明は、上記の各事情に鑑みて、汚泥を効果的に処理することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の汚泥処理剤は、酸化マグネシウムを含む難溶解性物質などの弱アルカリ剤と、リン酸カルシウムを含む無機系吸着剤などの重金属イオン吸着剤又はイオン交換体とを混合したものである。
酸化マグネシウムは、一例として、海水系酸化マグネシウムを用いることができる。酸化マグネシウムは、汚泥の臭気抑制とリンの固定化とに寄与する。リン酸カルシウムは、焼成骨粉(天然カルシウムヒドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH):以下、「HAP」と称する)を用いることができる。HAPは、有害金属イオン類の安定不溶化に寄与する。
本発明の実施形態の汚泥処理剤は、典型的には、無機天然HAPと海水系酸化マグネシウムとを、処理対象の汚泥の含有物に応じて適宜選択した割合で混合した混合物としている。この混合は、一般的には、重量比で1:10〜10:1程度とすればよい。以下、本実施形態の汚泥処理剤の構成物について説明する。
1.無機天然HAPについて
HAPは、浚渫汚泥に含有されている有害金属類の不溶出化に寄与するものである。HAPは、有機物質が残らない温度(1000℃以上)で焼成すればよい。ただ、牛骨の場合には、狂牛病を考慮して、たとえば1200℃以上とするとよい。本実施形態では、HAPの平均粒子径が、1〜1000μmとなるような条件で粉砕等している。
つぎに、無機天然HAPを約10%含有させた粒状多孔質体Aと、無機天然HAPを含有させていない粒状多孔質体Bとを用いて、各種金属イオン吸着効果について検証してみた。
具体的には、約200mLの各種金属イオン溶液に対して、粒状多孔質体A,Bをそれぞれ約20g加えてから、硫酸を用いてpH7に調整し、その後にこれらを各々振盪させた。振盪時間は、最大で24時間とした。
また、振盪開始直後(0時間後)、振盪開始から1時間後、振盪開始から8時間後、振盪開始から24時間後に、それそれ、各種金属イオン溶液をろ過することによって、固形物と処理水とを分離した後に、処理水中の各種金属イオン濃度を測定した。
表1は、処理水中の各種金属イオン濃度の測定結果を示す表である。
Figure 2011131115
表1に示すように、粒状多孔質体Aに係る処理水中の各種金属イオン濃度は、振盪時間の経過とともに、金属種別に拘わらず、減少している。特に、表1に示す測定結果によれば、粒状多孔質体Aが、鉛イオン、カドミウムイオン、銅イオン、鉄イオン(3価)、クロムイオン(3価)に対して強い吸着効果を有していることがわかる。
また、表1に示す測定結果によれば、粒状多孔質体Aは、マンガンイオンおよびニッケルイオンに対しても有意な吸着効果を有していることがわかる。なお、表1には示していないが、粒状多孔質体Aは、水銀イオンおよび亜鉛イオンに対する吸着効果を有していることも確認した。
さらに、表1に示す測定結果から、6価クロムイオンについては、亜硫酸ナトリウム等の還元剤を用いて、いったん3価クロムイオンに還元した後に、粒状多孔質体Aを用いて吸着するとよいといえる。
一方、粒状多孔質体Bに係る処理水中の各種金属イオン濃度は、金属種別に拘わらず、あまり減少していない。したがって、粒状多孔質体Bは、金属イオン吸着効果は限定的であるといえる。特に、粒状多孔質体Bには、6価クロムイオンに対する吸着効果が、ほとんど確認できなかった。
本実施形態では、天然HAPについて説明したが、人工HAPを用いることもできる。ただし、天然HAPは、人工HAPに比して、多孔質性が高いため、金属イオンの吸着効率が高いという利点がある。なお、金属イオン吸着剤として、HAPに代えて、又は、HAPとともに、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどを用いることもできる。
2.海水系酸化マグネシウム
海水系酸化マグネシウムは、既述のように、汚泥の臭気抑制とリンの固定化とに寄与する。本実施形態では、ダム貯水池のヘドロに対して、海水系酸化マグネシウムを散布することで、その臭気抑制について検証した。
表2は、海水系酸化マグネシウムの臭気抑制効果についての検証結果を示す表である。
Figure 2011131115
表2に示すように、臭気原因物質である、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチルについては、ほぼ90%以上の低減率が確認できた。なお、アンモニアについては、8.70%の低減率しか得られなかった。これは、汚泥に対する海水系酸化マグネシウムの散布によって、汚泥のアルカリ化が進行することに起因する。すなわち、汚泥中のアンモニウムイオンが、汚泥のアルカリ化の進行によって、アンモニアに変化するため、アンモニアの低減率が限定的となるのである。
ただ、本実施形態の汚泥処理剤には、無機天然HAPが含有されているところ、この無機天然HAPによってアンモニアが吸着されるので、本実施形態の汚泥処理剤は、海水系酸化マグネシウム単独では得られない有用な効果がある。
ところで、海水系酸化マグネシウムとは、海水と生石灰を原料とした、水酸化マグネシウム由来の酸化マグネシウムのことである。本実施形態の汚泥処理剤は、これに限定されず、鉱山から産出された炭酸マグネシウム由来の酸化マグネシウムを用いることもできる。
ただし、炭酸マグネシウム由来の酸化マグネシウムの場合には、その製造工程において相対的に高温焼成(たとえば、約1100度)を要するため、酸化マグネシウムの多孔質性が相対的に低い。
一方、水酸化マグネシウム由来の酸化マグネシウムの場合には、その製造工程において相対的に低温焼成(たとえば、約350度)で済むため、酸化マグネシウムの多孔質性が相対的に高い。
ここで、硫化水素などの臭気原因物質は、嫌気環境の存在などの4条件の全てが充足されると、発生することが知られている。これらの条件の一つに、酢酸などの有機酸の存在が挙げられる。酸化マグネシウムの多孔質性が高いと、その表面積が大きいので、効率よく、有機酸を中和させることが可能となる。この結果、臭気原因物質の発生原因が充足されなくなるので、臭気抑制効果を得ることができる。
なお、実験によれば、炭酸マグネシウム由来の酸化マグネシウムを用いる場合であっても、水酸化マグネシウム由来の酸化マグネシウムを用いた場合に比して、その酸化マグネシウムの混合量を2〜3倍程度とすれば、同等の臭気抑制効果を得ることができる。
また、本実施形態では、酸化マグネシウムを例に説明したが、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化ケイ素、酸化鉄、酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸ソーダ、硫酸マグネシウムなどの種々の無機系吸着剤であれば、本実施形態の汚泥処理剤に用いることができる。
3.汚泥処理剤
無機天然HAPと海水系酸化マグネシウムとの混合割合は、既述の通り、1:10〜10:1程度とすればよいが、その他の混合条件は、処理対象に応じて変更することができる。※処理対象となる物質や環境変化によって起る現象に応じる為
また、本実施形態の汚泥処理剤は、含水率調整後の浚渫汚泥に対して、重量比で約1:9〜約2:8の割合で混合すればよい。これにより、処理対象の浚渫汚泥を汚泥活性、有害金属類の不溶を同時に行うことが可能となる。
その後、処理後の浚渫汚泥を高圧プレス等することによって浚渫汚泥ブロックを製造することもできる。こうすると、その浚渫汚泥ブロックを、浚渫元に埋め戻すなどの処理も可能となる。なお、高圧プレスの条件は不問であるが、一般的には、その取扱性を考慮して4〜6N/mm以上の強度を備えるようにするとよい。
浚渫元に埋め戻すなどされ、水中に置かれた浚渫汚泥ブロックは、表層のpHが9〜10程度となる。したがって、水中の嫌気性微生物の増殖媒体となる有機酸を中和することが可能となる。また、これにより、嫌気性微生物の増殖を抑制されるので、好気性微生物の活動が活発化し、有機体窒素の無機化が促進され窒素の固定が可能となる。
さらに、浚渫汚泥ブロックの表面では、マグネシウムイオンの働きによって、リン酸アンモニウムマグネシウムの生成が促進される。このため、水中のアンモニウムイオンとリン酸イオンとが同時に除去される。

Claims (4)

  1. 弱アルカリ剤と重金属イオン吸着剤又はイオン交換体とを混合した汚泥処理剤。
  2. 弱アルカリ剤は、難溶解性物質である、請求項1記載の汚泥処理剤。
  3. 重金属イオン吸着剤は、無機系吸着剤である、請求項1記載の汚泥処理剤。
  4. 弱アルカリ剤と重金属イオン吸着剤又はイオン交換体とを混合した汚泥処理剤を処理対象の汚泥に混合させる汚泥処理方法。
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