JP2011130461A - 通信システムのための動的時空間符号化 - Google Patents

通信システムのための動的時空間符号化 Download PDF

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Abstract

【課題】動的時空間符号化を使用してデータを伝送するための技術を提供する。
【解決手段】送信機が、少なくとも1つのデータストリームを生成し、その少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成する。時空間符号化は、様々な仕方で実行されることが可能である。例えば、各データストリームが、それぞれの時空間符号セットに基づいて、例えば、符号セットの中の時空間符号を巡回することにより、または受信機からのフィードバックに基づいて選択された時空間符号を使用することにより、時空間符号化されることが可能である。また、各データストリームのための符号セットは、そのデータストリームのために利用可能な複数の符号セットのなかから選択されることも可能である。
【選択図】図10

Description

関連出願
(米国特許法119条の下における優先権の主張)
本特許出願は、ともに本発明の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれている、2005年3月18日に出願した「擬似ランダム時空間符号化」(PSEUDO RANDOM SPACE−TIME(ST)CODING)という名称の米国仮出願第60/663,516号、および2005年8月22日に出願した「通信システムのためのダイナミック時空間符号化」(DYNAMIC SPACE−TIME CODING FOR A COMMUNICATION SYSTEM)という名称の仮出願第60/710,420号の優先権を主張するものである。
本開示は、一般に、通信に関し、より具体的には、通信システムにおいてデータを伝送するための技術に関する。
移動通信システムは、複数の端末装置、例えば、携帯電話と同時通信することができる無線多元接続通信システムである。移動通信システムは、端末装置への伝送のための空間ダイバーシチおよび時間ダイバーシチを実現するために、時空間符号化を使用することができる。時空間符号化とは、データが、複数の物理的アンテナを介して、時間にわたって伝送されて、空間ダイバーシチと時間ダイバーシチをともに実現するようにする、データ(例えば、変調シンボル)の処理を指す。例えば、3G(第3世代)移動通信システムは、STTD(時空間送信ダイバーシチ)またはOTD(直交送信ダイバーシチ)などの時空間符号化スキームを使用して、2つのシンボル期間において2つのアンテナから各シンボルペアを伝送することができる。STTDとOTDは、2つのシンボル期間において2つのアンテナに2つのシンボルをマップするための、異なるが、固定のスキームである。STTDおよびOTDは、時空間符号化が使用されないケースよりも、全体的にパフォーマンスを向上させる。
しかし、STTDおよびOTDは、いくつかの大きな欠点を有する。第1に、STTDおよびOTDは、通常、周波数選択性フェージング、および直交性が失われることを生じさせる時間分散性のある(time dispersive)マルチパス環境において、パフォーマンスの損失を被る。第2に、STTDおよびOTDは、2つの送信アンテナ上の動作に限られている。第3に、STTDおよびOTDは、固定の時空間符号である。静止した、または低速で移動する端末装置に関するような一部のシナリオでは、無線通信路は、STTDまたはOTDのための固定の時空間符号とあまりよく適合しない状態にある可能性があり、長い時間にわたって、その不良な状態に留まる可能性がある。これらの欠点のすべてが、STTDおよびOTDの使用を制限し、かつ/またはSTTDおよびOTDのパフォーマンスを阻害する。
したがって、マルチパス環境において良好なパフォーマンスを提供することができる伝送技術の必要性が、当技術分野において存在する。
動的時空間符号化を使用してデータを伝送するための技術を、本明細書で説明する。それらの技術は、受信機からのフィードバックを全く使用することなしに、または少量のフィードバックしか使用しないで、受信機へのデータ伝送のための、より高い度合いのダイバーシチを提供することができる。
本発明の或る実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含む装置が、説明される。その少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのデータストリームを生成し、その少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に(例えば、時間につれ変化する仕方で)実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成する。メモリは、その少なくとも1つのプロセッサのためにデータおよび/またはプログラムコードを格納する。
別の実施形態によれば、少なくとも1つのデータストリームが生成される方法が、提供される。次に、その少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化が、動的に実行されて、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームが生成される。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つのデータストリームを生成するための手段と、その少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成するための手段とを含む装置が、説明される。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含む装置が、説明される。その少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの受信アンテナに関して少なくとも1つの受信されたシンボルストリームを獲得し、その少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して時空間復号を実行して、動的時空間符号化を使用して送信された少なくとも1つのデータストリームの推定である、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームを獲得する。時空間復号は、時空間符号化に対して相補的である。メモリは、その少なくとも1つのプロセッサのためにデータおよび/またはプログラムコードを格納する。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの受信アンテナに関して少なくとも1つの受信されたシンボルストリームが獲得される方法が、提供される。次に、その少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して、送信機によって実行された動的時空間符号化と相補的な仕方で時空間復号が実行されて、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームが獲得される。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの受信アンテナに関して少なくとも1つの受信されたシンボルストリームを獲得するための手段と、その少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して、送信機によって実行された動的時空間符号化と相補的な仕方で時空間復号を実行して、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームを獲得するための手段とを含む装置が、説明される。
本発明の様々な態様および実施形態を、以下にさらに詳細に説明する。
基地局および2つの端末装置のブロック図を示す。 フィードバックを全く有さない1つのデータストリームに関する時空間符号化を示す。 低速のフィードバックを有する1つのデータストリームに関する時空間符号化を示す。 高速のフィードバックを有する1つのデータストリームに関する時空間符号化を示す。 フィードバックを全く有さない複数のデータストリームに関する時空間符号化を示す。 低速のフィードバックを有する複数のデータストリームに関する時空間符号化を示す。 高速のフィードバックを有する複数のデータストリームに関する時空間符号化を示す。 1つのデータストリームに関する時空間コーダを示す。 2つの例示的な時空間コーダを示す。 1つのデータストリームに関する別の時空間コーダを示す。 時空間符号化を使用してデータを送信するためのプロセスを示す。 時空間符号化を使用して送信されたデータを受信するためのプロセスを示す。
本明細書で使用される「例示的な」という語は、「例、実例、または例示の役割をする」を意味する。本明細書で「例示的な」と説明されるいずれの実施形態も、必ずしも、他の実施形態より好ましい、または有利であると解釈されるべきではない。
動的時空間符号化を使用してデータを伝送するための技術を、本明細書で説明する。動的時空間符号化とは、動的に変化するマッピングスキームに基づく空間次元と時間次元の両方にわたるデータのマッピングを指す。例えば、マッピングスキームは、異なる時間間隔において異なる時空間符号を使用することにより、時間につれ変化する仕方で変化することが可能であり、時空間符号は、受信機からのフィードバックを使用して選択されても、そのようなフィードバックを使用しないで選択されてもよい。別の例として、マッピングスキームは、イベントの、例えば、タイマの満了、増加するパケット誤り率などの劣化するパフォーマンスなどの出現に基づいて、変化してもよい。また、マッピングスキームは、異なる送信アンテナに関して異なる符号(例えば、畳込み符号またはターボ符号)を使用することにより、動的に変化してもよい。時空間符号化が、動的に変更されることが可能な様々な仕方を、以下に詳細に説明する。
本明細書で説明する技術は、MIMO(多入力多出力)伝送およびMISO(多入力単出力)伝送のために使用されることが可能である。MIMO伝送は、複数(T>1)の送信アンテナから複数の受信(R>1)アンテナへの送信である。MISO伝送は、複数(T>1)の送信アンテナから単一(R=1)の受信アンテナへの送信である。送信機から受信機に1つまたは複数のデータストリームを送信する技術が、使用されることが可能である。所与の受信機に同時に送信されることが可能なデータストリームの数(D)は、送信機におけるアンテナの数(T)、および端末装置におけるアンテナの数(R)によって決まり、つまり、D≦min{T,R}である。
本明細書で説明する技術は、ダウンリンク上、およびアップリンク上の伝送のために使用されることが可能である。ダウンリンク(または順方向リンク)とは、基地局から端末装置への通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)とは、端末装置から基地局への通信リンクを指す。基地局は、一般に、固定局であり、BTS(ベーストランシーバシステム)、ノードB、アクセスポイント、または他の何らかの用語で呼ばれることも可能である。端末装置は、固定型であっても、移動型であってもよく、無線デバイス、移動電話機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、無線モデムカードなどであることが可能である。簡明にするために、ダウンリンク上の伝送のための技術を、以下に説明する。
図1は、無線通信システム100における基地局110、ならびに2つの端末装置150xおよび150yの実施形態のブロック図を示す。基地局110は、複数(T>1)のアンテナ134aないし134tを備え、端末装置150xは、単一(R=1)のアンテナ152xを備え、端末装置150yは、複数(R>1)のアンテナ152aないし152rを備える。簡単にするため、図1は、ダウンリンク上のデータ伝送、およびアップリンク上のシグナリング伝送のための処理装置だけを示す。
基地局110において、TX(送信)データプロセッサ120が、データソース112からトラフィックデータを受信し、そのトラフィックデータを処理し(例えば、通信路符号化、インタリーブ、および変調を行い)、1つまたは複数(D≧1)のデータストリームを生成する。各データストリームは、畳込み符号、ターボ符号、ブロック符号、または以上の組合せに基づき、別々に通信路符号化されることが可能である。代替として、単一の入力ストリームが、通信路符号化されて、その後、D個のデータストリームに逆多重化されてもよい。時空間コーダ130が、以下に説明するとおり、D個のデータストリームに対して時空間符号化を実行し、複数(T)の出力ストリームをT個のTMTR(送信機)132aないし132tに供給する。時空間符号化は、選択的に(例えば、いくつかの端末装置、いくつかのタイプのデータ、いくつかの物理的通信路、いくつかのタイムスロット、いくつかの通信路条件などに関して)実行されても、常に実行されてもよい。また、時空間符号化は、単一アンテナ端末装置150xと複数アンテナ端末装置150yに関して、同一の仕方で実行されても、異なる仕方で実行されてもよい。各送信機132が、その送信機132の出力ストリームを処理し(例えば、アナログへの変換、フィルタリング、増幅、および周波数アップコンバージョンを行い)、RF(無線周波数)変調信号を生成する。送信機132aないし132tからのRF変調信号は、それぞれ、アンテナ134aないし134tから送信される。
各端末装置150において、1つまたは複数のアンテナ152が、送信された信号を受信し、各アンテナが、受信された信号をそれぞれのRCVR(受信機154)に供給する。各受信機154は、その受信機154の受信された信号を処理し(例えば、フィルタリング、増幅、周波数ダウンコンバージョン、デジタル化、場合により、等化を行い)、受信されたシンボルのストリームをもたらす。単一アンテナ端末装置150xに関して、時空間復号器160xが、受信されたシンボルに対して時空間復号を実行し、時空間復号されたシンボルをもたらす。また、時空間復号は、等化器と組み合わされることも可能である。次に、RX(受信)データプロセッサ170xが、その時空間復号されたシンボルを処理し(例えば、復調、ディインタリーブ、および通信路復号を行い)、復号されたデータをデータシンク172xに供給する。複数アンテナ端末装置150yに関して、時空間復号器160yが、受信されたシンボルに対して時空間復号を実行し、時空間復号されたシンボルをもたらす。次に、RXデータプロセッサ170yが、その時空間復号されたシンボルを処理し、復号されたデータをデータシンク172yに供給する。
端末装置150xおよび/または150yは、シグナリングを基地局110に送信することができる。各端末装置に関して、TXシグナリングプロセッサ184が、コントローラ/プロセッサ180からシグナリングを受け取ることが可能であり、次に、そのシグナリングを、選択されたシグナリングスキームに従って処理することができる。処理されたシグナリングは、1つまたは複数の送信機154によって調整されて、1つまたは複数のアンテナ152を介して送信される。基地局110において、端末装置150xおよび/または150yからの信号が、アンテナ134aないし134tによって受信され、受信機132aないし132tによって処理され、RXシグナリングプロセッサ144によってさらに処理されて、端末装置150xおよび/または150yによって送信されたシグナリング(存在する場合)がリカバーされる。コントローラ/プロセッサ140が、リカバーされたシグナリングに基づき、端末装置150xおよび150yへのデータの伝送を制御することができる。
コントローラ/プロセッサ140、180x、および180yは、それぞれ、基地局110、ならびに端末装置150xおよび150yにおける様々な処理装置の動作を制御する。メモリ142、182x、および182yが、それぞれ、基地局110、ならびに端末装置150xおよび150yのためにデータおよびプログラムコードを格納する。
基地局110は、時空間符号化を利用して、単一アンテナ端末装置150x、および複数アンテナ端末装置150yへのデータ伝送のパフォーマンスを向上させることができる。或る実施形態では、基地局110は、1つまたは複数(M≧1)の時空間符号セットに基づく時空間符号化を実行する。各符号セットは、複数の時空間符号を含む。各時空間符号は、送信アンテナおよびシンボル期間へのシンボルの特定のマッピングを定義する。基地局110は、以下に説明するとおり、時空間符号化を様々な仕方で実行することができる。
図2は、フィードバックを全く有さない1つのデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム200を示す。図1の時空間コーダ130の実施形態である時空間コーダ130a内部で、メモリ240が、複数(N>1)のST(時空間)符号を含む符号セットを格納する。Mux(マルチプレクサ)242が、N個の時空間符号を受け取り、制御装置244からの選択信号に基づき、それらN個の時空間符号の1つを提供する。選択された各時空間符号は、所定の時間間隔に関する時空間符号化のために使用される。時空間コーダ230が、TXデータプロセッサ120からのデータストリームからのデータストリーム、およびマルチプレクサ242からの選択された時空間符号を受け取り、その選択された時空間符号を使用して、そのデータストリームに対して時空間符号化を実行し、複数(T)の出力ストリームをもたらす。それらT個の出力ストリームは、さらに調整され、T個の送信アンテナを介して、単一アンテナ端末装置150xまたは複数アンテナ端末装置150yであることが可能な端末装置150に送信される。
図2に示す実施形態に関して、時空間符号は、端末装置150からのフィードバックなしに、基地局110によって選択される。制御装置244が、循環的な仕方でN個の時空間符号を巡回する、例えば、ST符号1を選択し、次に、ST符号2を選択するといった具合で、次に、ST符号Nを選択した後、ST符号1に戻るといった具合であることが可能である。また、制御装置244は、例えば、PN(擬似乱数)列に基づき、時空間符号を擬似ランダムな仕方で選択することもできる。また、制御装置244は、他の仕方で時空間符号を選択することもできる。いずれにしても、時空間符号は、決定論的な仕方で、すなわち、基地局110と端末装置150の両方によって知られている仕方で選択される。このため、端末装置150は、各時間間隔において使用される時空間符号を知っている。
符号セットの中の時空間符号は、様々な仕方で定義されることが可能である。或る実施形態では、符号セットは、T個すべての送信アンテナに関して異なる時空間符号を含む。別の実施形態では、符号セットは、異なる数の送信アンテナに関する時空間符号を含む。さらに別の実施形態では、符号セットは、異なるアンテナビームを有する時空間符号を含む。アンテナビームは、T個の送信アンテナに関して適用される複素利得によって決定される。異なるアンテナビームが、T個の送信アンテナに関して異なる複素利得セットを適用することによって形成されることが可能である。時空間符号は、予期される通信路条件に関して、より良好なパフォーマンスをもたらすように設計されることが可能である。例えば、いくつかのマルチパスプロファイルに対して、STTDまたはOTDよりもうまく対処する時空間符号が、定義されて、時空間符号化のために使用されることが可能である。いくつかの例示的な時空間符号を、以下に説明する。
図3は、端末装置150からの低速のフィードバックを有する1つのデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム300を示す。図3に示す実施形態に関して、低速のフィードバックが、使用可能な複数(M>1)の符号セットのなかから1つの符号セットを選択する。
図1の時空間コーダ130の別の実施形態である時空間コーダ130b内部で、メモリ340が、1つまたは複数(N≧1)の時空間符号をそれぞれが含むM個の符号セットを格納する。或る実施形態では、制御装置346が、端末装置150に関する通信路プロファイルに最もよく適合する符号セットを選択する。通信路プロファイルは、無線通信路の長期の特性、例えば、その無線通信路におけるマルチパスの長期の時間平均エネルギーを示す。マルチプレクサ342が、選択された符号セットに関するN個の時空間符号を受け取り、制御装置344からの選択信号に基づいて、それらN個の時空間符号の1つを提供する。制御装置344は、選択された符号セットの中のN個の時空間符号を巡回/順次の仕方、擬似ランダムな仕方などで巡回することができる。選択された各時空間符号は、所定の時間間隔に関する時空間符号化のために使用される。時空間コーダ330が、データストリーム、および選択された時空間符号を受け取り、選択された時空間符号を使用してデータストリームに対する時空間符号化を実行し、T個の送信アンテナを介して端末装置150に送信されるように、複数(T)の出力ストリームをもたらす。
M個の符号セットは、異なる通信路プロファイルに関して良好なパフォーマンスをもたらすように設計されることが可能である。それらの符号セットは、様々な仕方で定義されることが可能である。
或る実施形態では、符号セットは、異なる数の送信アンテナに関して定義される。例えば、1つまたは複数の符号セットが、基地局110において利用可能なT個すべてのアンテナに関して定義されることが可能であり、1つまたは複数の符号セットが、T個より少ないアンテナに関して定義されることが可能である。低いSNR(信号対雑音比)を有する劣悪な通信路環境において、活性のアンテナから送信される伝送の間で、より少ない漏話をもたらす、より少ないアンテナから送信することにより、より良好なパフォーマンスが達せられることが可能である。例えば、或る特定のSNRしきい値を下回るSNRに関して、少ない(例えば、1つ、または2つの)アンテナを使用して時空間符号化を実行することが望ましい可能性がある。高いSNRを有する良好な通信路環境において、より多くのアンテナから送信して、より大きい空間ダイバーシチを実現することにより、より良好なパフォーマンスが達せられることが可能である。いずれにしても、送信アンテナの数の動的な選択は、時空間符号化のために使用すべき適切な符号セットを選択することによって達せられることが可能である。
別の実施形態では、符号セットは、異なる移動度の環境に関して定義される。例えば、1つまたは複数の符号セットが、すべての静止した、または低い移動度の環境に関して定義されることが可能であり、1つまたは複数の符号セットが、高い移動度(例えば、高いドップラー)環境に関して定義されることが可能である。異なる移動度の環境は、異なる通信路特性を有することが可能である。異なる移動度の環境に関して良好なパフォーマンスをもたらす符号セットが、定義されることが可能である。
さらに別の実施形態では、符号セットは、異なるアンテナビームに関して定義される。例えば、符号セットの1つまたは複数は、時空間符号がアンテナビームを効果的に形成するように定義されることが可能である。現在の通信路プロファイルによく適合するアンテナビームを有する符号セットが、使用のために選択されることが可能である。選択された符号セット内で、そのアンテナビームが好ましい時間間隔が、突きとめられることが可能であり、データは、それらの時間間隔中に端末装置に送信されることが可能である。
現在の通信路プロファイルに最もよく適合する符号セットの選択は、様々な仕方で達せられることが可能である。或る実施形態では、端末装置150が、端末装置150の通信路プロファイルを突きとめ、その通信路プロファイルに最もよく適合する符号セットを選択し、その選択された符号セットを示すシグナリングを基地局110に送信する。別の実施形態では、基地局110が、端末装置150からフィードバックを受信し、受信されたフィードバックに基づき、最もよく適合する符号セットを選択する。さらに別の実施形態では、基地局110が、端末装置150へのデータ伝送のためのM個の符号セットを巡回し、端末装置150からフィードバックを受信し、受信されたフィードバックに基づき、最もよく適合する符号セットを選択する。フィードバックは、例えば、CQI(チャネル品質指標)、SNR推定値、データ転送速度、端末装置150によって正しく復号されたパケットに関するACK(肯定応答)、誤って復号されたパケットに関するNAK(否定応答)などの、様々な形態で与えられることが可能である。CQI、SNR推定値、およびデータ転送速度は、基地局110によって送信されたパイロットに基づいて突きとめられることが可能な、端末装置150における受信信号品質を示す。また、最もよく適合する符号セットは、他の仕方で選択されることも可能である。
低速のフィードバックを有する時空間符号化の別の実施形態では、1つの時空間符号セットが、使用され、データは、低速のフィードバックに基づいて送信される。例えば、N個の時空間符号の巡回が、図2に関して前述したとおりに行われることが可能である。絶えず変化する時空間符号を使用する動的時空間符号化は、時空間コーダと無線通信路とから成る有効通信路に人工的な時間変動を生じさせる。端末装置は、1つまたは複数の時空間符号が、現在のチャネル条件に最もよく適合する時間間隔を特定することができ、その情報を基地局に報告することができる。すると、基地局は、それらの時間間隔中のデータ伝送のために、その端末装置をスケジュールすることができ、これにより、ダウンリンク上のスケジューリング利得が向上することが可能である。
図4は、SST(選択的時空間)符号化とも呼ばれる、端末装置150からの高速のフィードバックを有する1つのデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム400を示す。図4に示す実施形態に関して、1つの符号セットが、時空間符号化のために使用され、高速のフィードバックが、その符号セットの中の複数の時空間符号のなかから或る特定の時空間符号を選択する。
図1の時空間コーダ130のさらに別の実施形態である時空間コーダ130c内部で、メモリ440が、符号セットのための複数(N>1)の時空間符号を格納し、マルチプレクサ442が、制御装置444からの選択信号に基づき、それらN個の時空間符号の1つまたは複数を提供する。制御装置444は、端末装置150からフィードバックを受け取る。このフィードバックは、符号セットの中の時空間符号のいずれの符号、またはいずれの複数の符号が、現在の通信路条件に最もよく適合するかを示すことが可能である。次に、制御装置444は、その選択された時空間符号を提供するよう、マルチプレクサ442に指示する。
完全な適応性のある伝送スキームにおいて、端末装置は、観察された通信路条件に基づいて時空間符号を定義することができる。伝送スキーム400は、端末装置が、時空間符号を定義するのではなく、事前定義された時空間符号のなかから、最もよく適合する時空間符号を選択するという点で、完全な適応性のある伝送スキームとは異なる。このため、端末装置は、時空間符号を定義する必要がなく、これにより、動作が単純化され、さらに、定義された時空間符号を基地局に送信する必要がなく、これにより、シグナリングが減らされる。代わりに、端末装置は、選択された時空間符号を示す少量のシグナリングを送信することができる。このシグナリングは、選択された各時空間符号に関して[logN]ビットという少なさであることが可能であり、ただし、[x]は、x以上の整数値をもたらす最高限度演算(ceiling operation)を表す。
伝送スキーム400は、より高速であるが、限られたフィードバックを使用して、現在の通信路条件への、より高速な適合を可能にする。フィードバック要件は、少量のシグナリングだけしか送り返されないため、比較的ささいである。
伝送スキームは、高速のフィードバックと低速のフィードバックの組合せに基づいて動的時空間符号化を実行してもよい。低速のフィードバックは、通信路プロファイルに基づき、複数の利用可能な符号セットのなかの1つの符号セットを選択することができる。高速のフィードバックは、その選択された符号セットの中の複数の時空間符号のなかから、1つまたは複数の時空間符号を選択することができる。各時間間隔に関してN個の異なる時空間符号(MN個の時空間符号ではなく)を評価するだけでよいので、動作が単純化される。また、端末装置は、選択された時空間符号に関して|logN|ビット(|log(MN)|ビットではなく)を送り返すので、シグナリングも減らされる。
伝送スキーム200、300、および400は、時空間符号化を使用して複数(T)のアンテナから単一のデータストリームを送信して、空間ダイバーシチおよび時間ダイバーシチを実現する。また、複数のデータストリームが、マルチアンテナ端末装置150yに、または複数の端末装置に同時に送信されることも可能である。MIMO伝送が、高いSNRを有する良好な通信路環境に関して、送信されることが可能である。
図5は、フィードバックを全く有さない複数(D>1)のデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム500を示す。図1の時空間コーダ130のさらに別の実施形態である時空間コーダ130d内部で、D個のメモリ540aないし540dが、D個のデータストリームのためのD個の符号セットを格納する。各符号セットは、1つまたは複数(N≧1)の時空間符号を含む。D個のマルチプレクサ542aないし542dが、それぞれ、D個のメモリ540aないし540dに結合する。各マルチプレクサ542は、関連するメモリ540からN個の時空間符号を受け取り、制御装置544からの選択信号に基づき、それらN個の時空間符号の1つを提供する。制御装置544は、各符号セットの中のN個の時空間符号を巡回/順次の仕方、擬似ランダムな仕方などで巡回することができる。
D個の時空間コーダ530aないし530dが、図1のTXデータプロセッサ120から、それぞれ、データストリーム1ないしDを受け取る。これらのデータストリームは、チャネル化なしに送られてもよく、あるいは、異なるチャネル化符号(例えば、ウォルシュ符号またはOVSF符号)を使用してチャネル化されて、データストリーム間の干渉を低減してもよく、あるいは同一のチャネル化符号を再使用することによってチャネル化されてもよい。また、時空間コーダ530aないし530dは、それぞれ、マルチプレクサ542aないし542dからの、選択された時空間符号も受け取る。各時空間コーダ530は、そのコーダ530の選択された時空間符号を使用して、そのコーダ530のデータストリームに対する時空間符号化を実行し、複数(T)の符号化されたストリームをもたらす。加算器532aないし532tが、D個すべての時空間コーダ530aないし530dからT個の符号化されたストリームを受け取る。各加算器532は、D個の時空間コーダ530aないし530dからの、それらD個の符号化されたストリームを、関連するアンテナのために加算し、そのアンテナに出力ストリームを供給する。
D個の符号セットは、様々な仕方で定義されることが可能である。各符号セットは、図2の伝送スキーム200に関して前述した実施形態のいずれかを使用して定義されてもよい。或る実施形態では、N個の時空間符号の単一のセットが、定義され、D個の符号セットのそれぞれが、それらN個の時空間符号の異なる順列によって形成される。別の実施形態では、D符号セットは、利用可能な送信アンテナの異なる区分に関して定義され、これにより、データストリーム間の干渉が低減されることが可能である。例えば、各奇数番の符号セットが、奇数番の送信アンテナに関して定義されることが可能であり、各偶数番の符号セットが、偶数番の送信アンテナに関して定義されることが可能である。さらに別の実施形態では、D個の符号セットは、送信アンテナの異なる組合せに関して定義される。例えば、符号セット1が、合計4つのアンテナのなかの送信アンテナ2、3、および4に関して定義されることが可能であり、符号セット2が、送信アンテナ1、3、および4に関して定義されることが可能であり、符号セット3が、送信アンテナ1、2、および4に関して定義されることが可能であり、符号セット4が、送信アンテナ1、2、および3に関して定義されることが可能である。一般に、D個の符号セットは、同一の数の時空間符号を含んでも、異なる数の時空間符号を含んでもよく、さらに、同一の時空間符号を含んでも、異なる時空間符号を含んでもよい。
図6は、低速のフィードバックを有する複数(D>1)のデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム600を示す。図6に示す実施形態に関して、各データストリームに関する低速のフィードバックが、そのデータストリームのために利用可能な複数(M>1)の符号セットのなかから、1つの符号セットを選択する。
図1の時空間コーダ130のさらに別の実施形態である時空間コーダ130e内部で、D個のメモリ640aないし640dが、D個のデータストリームのための符号セットを格納する。各メモリ640は、1つのデータストリームのために複数(M>1)の符号セットを格納し、各符号セットは、1つまたは複数(N≧1)の時空間符号を含む。制御装置646が、端末装置150からフィードバックを受け取り、そのデータストリームに利用可能な符号セットのなかから、各データストリームのための符号セットを選択する。例えば、制御装置646は、端末装置150によって報告された通信路プロファイルに最もよく適合する符号セットを各データストリームのために選択することができる。
D個のマルチプレクサ642aないし642dが、それぞれ、D個のメモリ640aないし640dに結合する。各マルチプレクサ642は、関連するメモリ640から、選択された符号セットのためのN個の時空間符号を受け取り、制御装置644からの選択信号に基づいて、それらN個の時空間符号の1つを提供する。制御装置644は、選択された符号セットの中のN個の時空間符号を巡回/順次の仕方、擬似ランダムな仕方などで巡回することができる。D個の時空間コーダ630aないし630dが、それぞれ、データストリーム1ないしDを受け取るとともに、それぞれ、マルチプレクサ642aないし642dから、選択された時空間符号も受け取る。時空間コーダ630aないし630d、および加算器632aないし632tは、図5の時空間コーダ530aないし530d、ならびに加算器532aないし532に関して前述したとおりに動作する。
各データストリームのためのM個の符号セットは、図3の伝送スキーム300に関して前述したとおり、様々な通信路プロファイルに関して良好なパフォーマンスをもたらすように設計されることが可能である。また、各データストリームのための符号セットは、伝送スキーム300に関して前述した実施形態のいずれかを使用して選択されてもよい。D個のデータストリームのための符号セットは、例えば、それらのデータストリームに関する通信路条件および/またはパフォーマンスに基づいて、別々に選択されてもよい。また、D個のデータストリームのための符号セットは、D個すべてのデータストリームに関して、例えば、端末装置からの単一のフィードバックに基づいて、合同で選択されることも可能である。
図7は、高速のフィードバックを有する複数(D>1)のデータストリームに関する動的時空間符号化を伴う伝送スキーム700を示す。図7に示す実施形態に関して、1つの符号セットが、各データストリームに関する時空間符号化のために使用され、各データストリームに関する高速のフィードバックは、そのデータストリームのための符号セットの中の複数の時空間符号のなかから、或る特定の時空間符号を選択する。
図1の時空間コーダ130のさらに別の実施形態である時空間コーダ130f内部で、メモリ740aないし740dが、D個のデータストリームのためのN個の時空間符号セットを格納する。マルチプレクサ742aないし742dが、それぞれ、メモリ740aないし740dに結合する。各マルチプレクサ742は、関連するデータストリームのためのN個の時空間符号の1つまたは複数を、そのデータストリームに関する選択信号に基づいて、提供する。制御装置744が、端末装置150からフィードバックを受け取る。このフィードバックは、各データストリームに関して、そのデータストリームのための符号セットの中の時空間符号のいずれ(複数の場合も有る)の符号が、現在の通信路条件に最もよく適合するかを示すことが可能である。すると、制御装置744は、関連するデータストリームのための、選択された時空間符号を提供するよう、各マルチプレクサ742に指示する。
伝送スキーム700は、複数のデータストリームをサポートし、より高速であるが、限られたフィードバックを使用して、現在の通信路条件への、より高速な適合を可能にする。伝送スキーム700は、図4の伝送スキーム400に関して前述した利点を有する。
各データストリームに関する時空間符号化は、そのデータストリームに関する平均化効果をもたらす。さらに、複数の並行のデータストリームに関する時空間符号化(高いSNRのMIMOのケースにおける目標である)は、それらのデータストリームが、平均化効果によるのと同様のSNRを実現することをもたらす。それらの同様のSNRを活用して、それらの複数のデータストリームのデータ転送速度制御のための端末装置からのフィードバックレートを低減することができる。
図8Aは、1つのデータストリームに関する時空間コーダ800の実施形態を示す。時空間コーダ800は、図2ないし図7の時空間コーダ230、330、430、530、630、および730のために使用されることが可能である。時空間コーダ800内部で、ブロックセグメント化装置810が、データストリームを受け取り、ブロックに分割する。各ブロックは、所定の数のデータシンボル、例えば、P≧1である、P個のデータシンボルを含むことが可能である。TXデータプロセッサ120によって実行される処理に依存して、データシンボルは、変調スキームに基づいて生成された変調シンボル、チャネル化(すなわち、拡散)および/またはスクランブルの後に生成されたデータチップ、または他の何らかのデータユニットであることが可能である。
マッピング装置820が、マッピングスキームに基づいて、各ブロックの中のデータシンボルを、異なるシンボル期間にマップし、T個の送信アンテナに関する符号シンボルを提供する。マッピング装置820は、データシンボルを直接にマップしても、マッピングに先立って、データシンボルに対して算術操作および/またはその他の操作を実行してもよい。マッピング装置820は、各アンテナに関して同一の数の符号シンボル(例えば、Q≧1である、Q個のデータシンボル)を生成することができ、その場合、符号レートは、P/Qである。1という符号レート、1より大きい符号レート、および1未満の符号レートが、異なるマッピングスキームを使用して、柔軟に獲得されることが可能である。これに対して、STTDおよびOTDは、1という固定の符号レートを有する。代替として、マッピング装置820は、異なるアンテナに関して、異なる数のコード符号を生成してもよい。例えば、マッピング装置820は、3つのデータシンボルのブロックを受け取り、アンテナ1に関して8つのコード符号を生成し、アンテナ2に関して5つのコード符号を生成し、アンテナ3に関して8つのコード符号を生成することができるといった具合である。いずれにしても、マッピング装置820は、データシンボルの各ブロックに関するT個のアンテナのためにT個のコード符号シーケンス(つまり、T個の符号語)を提供する。
様々なマッピングスキームが、シンボル期間およびアンテナにデータシンボルをマップするのに使用されることが可能である。それらのマッピングスキームは、線形マッピング、非線形マッピング、またはその両方を使用することができる。例示的なマッピングスキームを以下に説明する。
図8Bは、4つの送信アンテナを有する、2つの時空間符号に関する例示的なマッピングスキームを示す。例えば、ブロックセグメント化ユニット810が、データストリームを4つのデータシンボルのブロックに分割する。各ブロックの中のデータシンボルは、特定のマッピングに基づいて、各送信アンテナにマップされる。各時空間符号は、4つの送信アンテナに関して、異なるマッピングセットを使用する。図8Bに示す例に関して、各時空間符号に関する4つの送信アンテナのためのマッピングは、(1)各データシンボルブロックが、4シンボル間隔において送信され、(2)そのブロックの中の各データシンボルが、その4シンボル間隔中に4つすべての送信アンテナから送信され、さらに(3)それら4つのデータシンボルが、4シンボル間隔において各送信アンテナから送信されるようになっている。4つすべてのデータシンボルが、所与のシンボル期間内に4つの送信アンテナから送信されることが可能である。また、或る所与のデータシンボルが、1つのシンボル期間内に複数の送信アンテナから送信されることも可能である。異なる時空間符号のために異なるマッピングが選択されて、例えば、異なる動作シナリオに関して、良好なパフォーマンスが実現されることが可能である。
図8に示す例示的な時空間符号に関して、受信機が、送信機によって送信された各データシンボルブロックに関して、4シンボル間隔において各受信アンテナから、4つの受信されたシンボル{r,r,r,およびr}を獲得することができる。単一アンテナ受信機は、送信された各データシンボルを、4つの受信されたシンボルの異なる一次結合に基づいて、リカバーすることができる。単一アンテナ受信機は、受信されたシンボルの4つの異なる数式に基づき、4つの送信されたデータシンボル{s,s,s,およびs}をリカバーすることができる。マルチアンテナ受信機は、すべての受信アンテナに関する受信されたシンボルの異なる一次結合に基づき、送信された各データシンボルをリカバーすることができる。送信されたデータシンボルをリカバーするのに各受信機によって使用される数式/一次結合は、データシンボルを送信するのに送信機によって使用されたマッピングによって決定される。受信機は、送信アンテナと受信アンテナの間の通信路利得の推定値を導き出すことができ、その通信路利得推定値を使用して、結合に先立って、受信されたシンボルを基準化することができる。また、受信機は、非線形技術を使用して、送信されたデータシンボルをリカバーすることもできる。例えば、受信機は、最大尤度検出を実行して、送信されたデータシンボルの可能なすべての組合せを評価することができる。受信機は、送信機によって使用されたST符号に基づいて、送信されたデータシンボルの様々な組合せに関して、仮定的な受信信号を構築し、受信された信号を、その仮定的な受信信号と比較し、その比較結果に基づき、送信された可能性が最も高いデータシンボルの組合せを特定することができる。
図9は、1つのデータストリームに関する時空間コーダ900の実施形態を示す。時空間コーダ900は、図2ないし図7の時空間コーダ230、330、430、530、630、および730のために使用されることも可能である。時空間コーダ900は、T個の送信アンテナのためのT個の構成要素の符号器910aないし910tと、T個のインタリーバ920aないし920tとを含む。時空間コーダ900内部で、T個すべての構成要素の符号器910aないし910tにデータストリームが供給される。各構成要素の符号器910は、その符号器910の入力シンボルを、その構成要素の符号器のために選択された多項式ジェネレータに基づいて符号化し、符号シンボルを、関連するインタリーバ920に供給する。T個の構成要素の符号器910aないし910tのためのT個のジェネレータ多項式は、良好なパフォーマンスをもたらすように選択されることが可能である。各インタリーバ920は、そのインタリーバの符号シンボルを、或る特定のインタリーブスキームに基づいてインタリーブし(つまり、並べ替え)、関連する送信アンテナのためのインタリーブされたシンボルを提供する。
図9の時空間符号化は、レート1/Tターボ符号化に類似する。別の実施形態では、インタリーバ910bないし910tが、省かれ、データストリームは、T個すべての構成要素の符号器920aないし920tに供給される。その場合、この実施形態のための時空間符号化は、レート1/T畳込み符号化に類似する。異なる時空間符号が、異なるジェネレータ多項式、および/またはアンテナへのジェネレータ多項式の異なる割り当てを使用して、得られることが可能である。
また、時空間符号は、他の仕方で定義されることも可能であり、このことも、本発明の範囲に含まれる。
前述した実施形態に関して、時空間符号は、事前定義され、静的であり、基地局と端末装置の両方に知られている。他の実施形態では、時空間符号は、例えば、通信路プロファイルに基づいて受信側端末装置によって、定義されることが可能である。このため、良好なパフォーマンスをもたらすことができる良好な時空間符号が、かなり長い時間をかけて定義されて、基地局に送信されることが可能である。時空間符号の、この動的な定義は、時空間符号が、比較的長い時間にわたって変化しない状況において、例えば、端末装置が、長い時間にわたって同一の場所に静止している場合に、有益である可能性がある。
異なる時空間符号の使用からもたらされる異なる有効通信路は、データ伝送のための端末装置のスケジューリングの際に活用されることが可能である。例えば、データ伝送を所望する各端末装置が、各時間間隔における受信信号品質を推定することができる。受信信号品質は、異なる時空間符号の使用のため、各端末装置に関して間隔ごとに様々である可能性がある。各端末装置は、(1)各時間間隔において基地局にCQIを送信することができ、(2)いずれの時間間隔もしくは時空間符号が、最良の受信信号品質をもたらすかについての指示を送信することができ、(3)他の何らかのタイプのフィードバックを送信することができる。各時間間隔に関して、基地局は、すべての端末装置から受信されたフィードバックに基づき、データ伝送のための1つまたは複数の端末装置を選択することができる。例えば、各時間間隔において、基地局は、QoS(サービス品質)要件の対象となる、その時間間隔に関して最良の受信信号品質を有する端末装置に、データを送信することができる。このようにして、動的時空間符号化を介して実現される空間ダイバーシチが、データ伝送のために端末装置をスケジュールするのに活用される。
図10は、動的時空間符号化を使用してデータを送信するのに送信機(例えば、基地局)によって実行されるプロセス1000を示す。最初に、データが処理されて(例えば、通信路符号化、インタリーブ、およびシンボルマッピングが行われて)、少なくとも1つのデータストリームが生成される(ブロック1012)。少なくとも1つのST(時空間)符号が、使用のために選択される(ブロック1014)。ST符号選択は、(1)フィードバックなしの所定の仕方で、例えば、符号セットの中の時空間符号を巡回することによる、(2)例えば、或る符号セット、あるいは1つまたは複数の特定の時空間符号を示すことが可能な、受信機からのフィードバック情報に基づく、または(3)その両方の組合せで、例えば、フィードバック情報によって示される符号セットの中の時空間符号を巡回することによるなどの、様々な仕方で実行されることが可能である。各データストリームは、そのデータストリームのために選択された符号化および変調スキームに基づいて、別々に通信路符号化され、シンボルマッピングされることが可能である。次に、時空間符号化が、その少なくとも1つのデータストリームに対して、動的な(例えば、時間につれ変化する)仕方で実行され、その少なくとも1つの時空間符号は、少なくとも2つの出力ストリームを生成する(ブロック1016)。時空間符号化は、少なくとも1つの時空間符号セット、例えば、各データストリームに関して1つまたは複数の時空間符号セットを使用して、実行されることが可能である。また、時空間符号化は、全くフィードバックを使用しないで(例えば、各データストリームに関して時空間符号を巡回することにより)、低速のフィードバック(例えば、各データストリームに関して、そのデータストリームのために利用可能な複数の符号セットのなかから、或る符号セットを選択する)を使用して、または高速のフィードバック(例えば、各データストリームに関して、そのデータストリームのために利用可能な複数の時空間符号のなかから、或る時空間符号を選択する)を使用して、実行されることも可能である。その後、その少なくとも2つの出力ストリームは、処理され、少なくとも2つのアンテナを介して送信される(ブロック1018)。
図11は、動的時空間符号化を使用して送信された伝送を受信するのに受信機(例えば、端末装置)によって実行されるプロセス1100を示す。少なくとも1つの受信されたシンボルストリームが、少なくとも1つのアンテナに関して獲得される(ブロック1112)。次に、時空間復号が、少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して実行されて、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームが獲得される(ブロック1114)。
時空間復号は、送信機によって実行される時空間符号化に依存し、そのような時空間符号化と相補的である。時空間復号は、様々な仕方で実行されることが可能である。或る実施形態では、時空間復号は、送信機によって使用された時空間符号に基づいて、受信されたシンボルを一次結合することによって実行される。別の実施形態では、時空間復号は、例えば、誤りメトリック(error metric)を最小にする最大尤度復号器に基づいて、送信されたデータシンボルの異なる仮定を評価することによって実行される。さらに別の実施形態では、時空間復号は、高い信頼度の受信されたシンボルを連続的に、または繰り返し識別し、評価すべき仮定の数を制限することによって実行される。
いずれにしても、時空間復号は、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームをもたらし、そのストリームが、さらに処理されて(例えば、逆拡散され、検出されて)、データシンボル推定が獲得される(ブロック1116)。データシンボル推定は、送信機によって送信されたデータシンボルの推定であり、さらに処理されて(例えば、復調、ディインタリーブ、および通信路復号が行われて)、少なくとも1つの復号されたデータストリームが獲得される(ブロック1118)。また、時空間復号と通信路復号は、例えば、通信路符号化、インタリーブ、シンボルマッピング、および時空間符号化に関する最大尤度復号を実行することにより、合同で実行されることも可能である。
異なる時空間符号、および/または異なる符号セットのパフォーマンスが、評価されることが可能である(ブロック1120)。良好なパフォーマンスをもたらす符号セットおよび/または時空間符号が、選択されることが可能である。選択された符号セットおよび/または時空間符号を示すフィードバック情報が、生成され、送信機に送り返されることが可能である(ブロック1122)。
本明細書で説明する動的時空間符号化は、以下を含め、様々な望ましい特性を有する。すなわち、
・端末装置からのフィードバックを全く使用しないで、またはほとんど使用しないで、動作を単純化する。
・任意の数のアンテナの使用、およびSTTDおよびOTDによってサポートされない、2つを超える送信アンテナの使用を可能にする。
・1を超える、または1未満の符号レートを含め、送信アンテナごとに様々な符号レートをサポートする。
・ささいでない可能性がある、受信機が時空間符号を導き出す必要性を回避する。
・常に変化する時空間符号の使用により、端末装置が静止している、または低速で移動している場合でさえ、長い時間にわたる不良な「通信路状態−時空間符号」シナリオを回避する。
・データ伝送のために端末装置をスケジュールする際に使用されることが可能な、端末装置のための有効通信路に人工的な時間変動を生じさせる。
・データ伝送のためのさらなるダイバーシチをもたらす可能性がある、異なる時空間符号の使用によるリンク品質に対する平均化効果を提供する。
・平均化効果により、同時に送信される複数のデータストリームに関して類似したSNRが実現されることがもたらされ、これにより、複数のデータストリームのデータ転送速度制御のためのフィードバックレートが低減される可能性がある。
不良な「通信路状態−時空間符号」シナリオは、時空間符号が、通信路条件に適合せず、劣悪なパフォーマンスをもたらす場合に生じる。
動的時空間符号化を使用してデータを伝送するための、本明細書で説明する技術は、移動通信システム、ワイドエリアシステム、ローカルエリアシステムなどの様々な通信システムのために使用されることが可能である。移動通信システムは、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(時間分割多元接続)、FDMA(周波数分割多元接続)、OFDMA(直交周波数分割多元接続)、または他の何らかの多元接続スキームを利用することができる。CDMAシステムは、W−CDMA(広帯域CDMA)、cdma2000などの、1つまたは複数のCDMA無線技術を実施することができる。cdma2000は、IS−2000標準、IS−856標準、およびIS−95標準を範囲に含む。TDMAシステムは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、D−AMPS(Digital Advanced Mobile Phone System)などの、1つまたは複数のTDMA無線技術を実施することができる。これらの様々な無線技術および無線標準は、当技術分野で知られている。W−CDMAおよびGMSは、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)という名称のコンソーシアムからの文書において説明されている。cdma2000は、3GPP2(第3世代パートナーシッププロジェクト2)という名称のコンソーシアムからの文書において説明されている。3GPP文書および3GPP2文書は、例えば、ETSI、TIA、およびその他の標準化機関を介して、公開されている。
本明細書で説明する技術は、様々な手段によって実施されることが可能である。例えば、これらの技術は、ハードウェアで、ソフトウェアで、ファームウェアで、または以上の組合せで実施されることが可能である。ハードウェア実施形態に関して、送信機における時空間符号化は、1つまたは複数のASIC(特定用途向け集積回路)、DSP(デジタル信号プロセッサ)、DSPD(デジタル信号処理デバイス)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明する諸機能を実行するように設計された他の電子装置、または以上の組合せの内部で実施されることが可能である。また、受信機における時空間復号も、1つまたは複数のASIC、DSP、プロセッサなどの内部で実施されることが可能である。
ソフトウェア/ファームウェア実施形態に関して、これらの技術は、本明細書で説明する諸機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャ、ファンクションなど)を使用して実施されることが可能である。ソフトウェア/ファームウェア符号は、メモリ(例えば、図1のメモリ142、182x、または182y)の中に格納され、プロセッサ(例えば、プロセッサ140、180x、または180y)によって実行されることが可能である。メモリは、プロセッサ内部に実装されても、プロセッサ外部に実装されてもよく、プロセッサ外部に実装される場合、メモリは、当技術分野で知られているとおり、様々な手段を介してプロセッサと通信するように結合されることが可能である。
開示される実施形態の前段の説明は、当業者が、本発明を作成する、または使用することができるようにするために提供される。これらの実施形態の様々な変形が、当業者には直ちに明白となり、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実施形態にも適用されることが可能である。このため、本発明は、本明細書で示す実施形態に限定されることは意図されず、本明細書で開示する原理および新奇な特徴と合致する最も広い範囲を与えられるべきである。

Claims (44)

  1. 少なくとも1つのデータストリームを生成し、前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成するように動作する少なくとも1つのプロセッサと、
    前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に結合されたメモリとを含む装置。
  2. 前記少なくとも1つのプロセッサは、異なる時間間隔において異なる時空間符号を使用することにより、前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を前記動的に実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  3. 前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの時空間符号セットに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つのプロセッサは、異なる時間間隔に関して異なる時空間符号を選択し、各時間間隔に関する時空間符号化を、前記時間間隔に関して選択された少なくとも1つの時空間符号に基づいて実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つのプロセッサは、それぞれの時空間符号セットに基づいて、各データストリームに対して時空間符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記データストリームのための前記時空間符号セットを巡回することにより、各時間間隔における各データストリームのための時空間符号を選択し、各時間間隔における各データストリームに関する時空間符号化を、前記時間間隔における前記データストリームのために選択された前記時空間符号に基づいて実行するように動作する請求項5に記載の装置。
  7. 前記少なくとも1つのプロセッサは、受信機からフィードバックを受信し、受信されたフィードバックに基づいて時空間符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  8. 前記少なくとも1つのプロセッサは、データ伝送により適した時間間隔を示すフィードバックを受信し、前記受信されたフィードバックによって示される前記時間間隔中に前記少なくとも1つのデータストリームを送信するように動作する請求項1に記載の装置。
  9. 前記少なくとも1つのプロセッサは、時空間符号化のために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから、少なくとも1つの時空間符号セットを選択し、前記少なくとも1つの時空間符号セットに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  10. 前記少なくとも1つのプロセッサは、受信機からフィードバックを受信し、前記受信されたフィードバックに基づいて前記少なくとも1つの時空間符号セットを選択するように動作する請求項9に記載の装置。
  11. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択し、各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号セットに基づいて実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  12. 前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの時空間符号セットの中の少なくとも1つの時空間符号を選択するフィードバックを受信し、前記少なくとも1つの時空間符号に基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  13. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのための時空間符号セットのなかから選択するフィードバックを受信し、各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号に基づいて実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  14. 各時空間符号は、アンテナおよびシンボル期間へのデータシンボルの異なるマッピングに対応する請求項3に記載の装置。
  15. 各時空間符号は、前記少なくとも2つのアンテナに関する前記少なくとも1つのデータストリームを符号化するために使用される異なるジェネレータ多項式セットに対応する請求項3に記載の装置。
  16. 前記複数の時空間符号セットは、異なる数のアンテナのために、または異なるアンテナセットのために設計される請求項9に記載の装置。
  17. 前記複数の時空間符号セットは、異なる通信路プロファイルのために設計される請求項9に記載の装置。
  18. 前記複数の時空間符号セットは、異なるアンテナビームに関連付けられる請求項9に記載の装置。
  19. 前記少なくとも1つのプロセッサは、受信機からフィードバック情報を受信し、前記フィードバック情報に基づいて時空間符号化を選択的に実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  20. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのデータストリームに関する通信路符号化を実行するように動作する請求項1に記載の装置。
  21. 少なくとも1つのデータストリームを生成すること、および
    前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成することを含む方法。
  22. 時空間符号化を前記実行することは、それぞれの時空間符号セットに基づいて、各データストリームに対して時空間符号化を実行することを含む請求項21に記載の方法。
  23. 時空間符号化を前記実行することは、
    各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択すること、および
    各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号セットに基づいて実行することを含む請求項21に記載の方法。
  24. 各データストリームのための前記時空間符号セットを前記選択することは、
    受信機からフィードバックを受信すること、および
    前記受信されたフィードバックに基づいて、各データストリームのための前記時空間符号セットを選択することを含む請求項23に記載の方法。
  25. 時空間符号化を前記実行することは、
    各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのための時空間符号セットのなかから選択するフィードバックを受信すること、および
    各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号に基づいて実行することを含む請求項21に記載の方法。
  26. 少なくとも1つのデータストリームを生成するための手段と、
    前記少なくとも1つのデータストリームに対して時空間符号化を動的に実行して、少なくとも2つのアンテナから送信するための少なくとも2つの出力ストリームを生成するための手段とを含む装置。
  27. 時空間符号化を前記実行するための手段は、それぞれの時空間符号セットに基づいて、各データストリームに対して時空間符号化を実行するための手段を含む請求項26に記載の装置。
  28. 時空間符号化を前記実行するための手段は、
    各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択するための手段と、
    各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号セットに基づいて実行するための手段とを含む請求項26に記載の装置。
  29. 各データストリームのための前記時空間符号セットを前記選択するための手段は、
    受信機からフィードバックを受信するための手段と、
    前記受信されたフィードバックに基づいて、各データストリームのための前記時空間符号セットを選択するための手段とを含む請求項28に記載の装置。
  30. 時空間符号化を前記実行するための手段は、
    各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのための時空間符号セットのなかから選択するフィードバックを受信するための手段と、
    各データストリームに関する時空間符号化を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号に基づいて実行するための手段とを含む請求項26に記載の装置。
  31. 少なくとも1つの受信アンテナに関する少なくとも1つの受信されたシンボルストリームを獲得し、前記少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して時空間復号を実行して、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームを獲得するように動作し、前記少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームは、動的時空間符号化を使用して送信された少なくとも1つのデータストリームの推定であり、前記時空間復号は、前記時空間符号化と相補的である少なくとも1つのプロセッサと、
    前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に結合されたメモリとを含む装置。
  32. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各時間間隔における各データストリームのために使用される時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な時空間符号セットの中から決定し、各時間間隔における各データストリームに関する時空間復号を、前記時間間隔における前記データストリームのために使用される前記時空間符号に基づいて実行するように動作する請求項31に記載の装置。
  33. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択し、各データストリームのために選択された前記時空間符号セットを示すフィードバックを生成するように動作する請求項31に記載の装置。
  34. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームに関する時空間復号を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号セットに基づいて実行するように動作する請求項33に記載の装置。
  35. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号のなかから選択し、各データストリームのために選択された前記時空間符号を示すフィードバックを生成するように動作する請求項31に記載の装置。
  36. 前記少なくとも1つのプロセッサは、各データストリームに関する時空間復号を、前記データストリームのために選択された前記時空間符号に基づいて実行するように動作する請求項35に記載の装置。
  37. 少なくとも1つの受信アンテナに関して、少なくとも1つの受信されたシンボルストリームを獲得すること、および
    前記少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して時空間復号を実行して、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームを獲得し、前記少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームは、動的時空間符号化を使用して送信された少なくとも1つのデータストリームの推定であり、前記時空間復号は、前記時空間符号化と相補的であることを含む方法。
  38. 時空間復号を前記実行することは、
    各時間間隔において各データストリームのために使用された時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な時空間符号セットのなかから特定すること、および
    各時間間隔における各データストリームに関する時空間復号を、前記時間間隔における前記データストリームのために使用された前記時空間符号に基づいて実行することを含む請求項37に記載の方法。
  39. 各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択すること、および
    各データストリームのために選択された前記時空間符号セットを示すフィードバックを生成することをさらに含む請求項37に記載の方法。
  40. 各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号のなかから選択すること、および
    各データストリームのために選択された前記時空間符号を示すフィードバックを生成することをさらに含む請求項37に記載の方法。
  41. 少なくとも1つの受信アンテナに関して、少なくとも1つの受信されたシンボルストリームを獲得するための手段と、
    前記少なくとも1つの受信されたシンボルストリームに対して時空間復号を実行して、少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームを獲得するための手段とを含み、前記少なくとも1つの時空間復号されたシンボルストリームは、動的時空間符号化を使用して送信された少なくとも1つのデータストリームの推定であり、前記時空間復号は、前記時空間符号化と相補的である装置。
  42. 時空間復号を前記実行するための手段は、
    各時間間隔において各データストリームのために使用された時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な時空間符号セットのなかから特定するための手段と、
    各時間間隔における各データストリームに関する時空間復号を、前記時間間隔における前記データストリームのために使用された前記時空間符号に基づいて実行するための手段とを含む請求項41に記載の装置。
  43. 各データストリームのための時空間符号セットを、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号セットのなかから選択するための手段と、
    各データストリームのために選択された前記時空間符号セットを示すフィードバックを生成するための手段とをさらに含む請求項41に記載の装置。
  44. 各データストリームのための時空間符号を、前記データストリームのために利用可能な複数の時空間符号の中から選択するための手段と、
    各データストリームのために選択された前記時空間符号を示すフィードバックを生成するための手段とをさらに含む請求項41に記載の装置。
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