JP2011128354A - 表示媒体および表示装置 - Google Patents

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JP2011128354A JP2009286426A JP2009286426A JP2011128354A JP 2011128354 A JP2011128354 A JP 2011128354A JP 2009286426 A JP2009286426 A JP 2009286426A JP 2009286426 A JP2009286426 A JP 2009286426A JP 2011128354 A JP2011128354 A JP 2011128354A
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明嗣 河村
Yasushi Suwabe
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Abstract

【課題】擬似的に増大する開口率と強度が両立される表示媒体を提供する。
【解決手段】表示媒体100は、表示側電極2が設けられ、画像が表示される表示面基板1と、背面側電極4が設けられ、前記表示面基板に対向するように配置された背面基板3と、前記表示面基板と前記背面基板との間に配置され、該基板間に形成された電界に応じて表示を行う表示層7,8,9と、前記表示層を区画するように前記背面基板上に配置された隔壁部材であって、該隔壁部材が面している前記表示層の像を前記表示面基板側に反射させる傾斜面11Aを有する第1隔壁部材11と、光透過性を有し、前記第1隔壁部材の少なくとも前記傾斜面を覆うとともに、前記表示面基板と前記背面基板との間を支持する第2隔壁部材12と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示媒体および表示装置に関する。
液晶に代わる画像表示媒体として、相対向する電極の間に電気絶縁性の分散媒を配置し、この分散媒中で電気泳動粒子を泳動させることにより、画像を表示する電気泳動方式の表示媒体が注目されている。
表示パネルの構成としては、それぞれ電極が設けられ、対向配置された基板(表示面基板と背面基板)の基板間距離を保持し、分散媒を封止する目的で隔壁(リブ)を設ける構成が知られている。リブは外力による変形に耐えるための十分な強度を有し、表示面基板と背面基板に強固に接着させることで該基板間を支持する。
特許文献1及び特許文献2では、表示面側(観察面側)を細くしたテーパー状のリブ(テーパーリブ)が提案されている。
特許文献3では、テーパーリブの全光透過率を高くして視覚的に目立たなくする手法(透明リブ)が提案されている。
特許文献4では、リブの屈折率が充填液の屈折率より大きく、かつ、表示面基板の外部から入射した光がリブ側面で全反射せず、屈折して充填液内に出るための条件が提案されている。
特許文献5では、電場によって光調節状態を切り換えることが可能な活性部分と、光を反射することができ、不活性部分に衝突する入射光を活性部分に向かうように導光する不活性部分を含む反射型ディスプレイが開示されている。
特開2003−208107号公報 WO2005/015892号公報 特開2003−263119号公報 特開2004−302456号公報 特表2009−519495号公報
本発明は、擬似的に増大する開口率と強度が両立される表示媒体を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、表示側電極が設けられ、画像が表示される表示面基板と、背面側電極が設けられ、前記表示面基板に対向するように配置された背面基板と、前記表示面基板と前記背面基板との間に配置され、該基板間に形成された電界に応じて表示を行う表示層と、前記表示層を区画するように前記背面基板上に配置された隔壁部材であって、該隔壁部材が面している前記表示層の像を前記表示面基板側に反射させる傾斜面を有する第1隔壁部材と、光透過性を有し、前記第1隔壁部材の少なくとも前記傾斜面を覆うとともに、前記表示面基板と前記背面基板との間を支持する第2隔壁部材と、を有する表示媒体。
請求項2の発明は、前記第1隔壁部材の傾斜面は、該第1隔壁部材が前記背面基板上に配置されている方向に沿って傾斜角度が変化している請求項1に記載の表示媒体。
請求項3の発明は、前記第2隔壁部材の屈折率をn、前記表示面基板側から前記表示層を観察したときの最大視野角をθ、前記表示面基板の法線方向に対する前記第1隔壁部材の傾斜面の傾斜角度をθとしたときに、下記式(I)を満たす請求項1又は請求項2に記載の表示媒体。

請求項4の発明は、前記表示層が、分散媒と、該分散媒に分散した電気泳動粒子群とを含む請求項1〜請求項3に記載の表示媒体。
請求項5の発明は、前記第1隔壁部材の傾斜面に段が形成されている請求項1〜請求項4に記載の表示媒体。
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の表示媒体と、前記表示媒体の表示側電極および背面側電極に印加する電圧を制御する電圧制御手段と、を備える表示装置。
請求項1に記載の発明によれば、前記第1隔壁部材と第2隔壁部材を併せ持たない場合に比べ、擬似的に増大した開口率と強度が両立される表示媒体が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、前記第1隔壁部材の傾斜面の傾斜角度が、該第1隔壁部材が配置されている方向に沿って一定である場合に比べ、広範囲の観察方向において開口率が擬似的に増大されて観察される表示媒体が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、上記式(I)を満たさない場合に比べ、特定の観察方向において、開口率が擬似的に増大されて観察される表示媒体が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、前記第1隔壁部材と第2隔壁部材を併せ持たない場合に比べ、開口率と強度が両立される電気泳動型の表示媒体(電子ペーパ)が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、第1隔壁部材の傾斜面に段が形成されていない場合に比べ、開口率が擬似的に増大した表示媒体が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、前記第1隔壁部材と第2隔壁部材を併せ持たない場合に比べ、擬似的に増大した開口率と強度が両立される表示装置が提供される。
第1実施形態に係る表示媒体(電子ペーパ)の一例を示す概略図である。 第1実施形態に係る表示媒体の第1隔壁部材(セル)の配置を示す概略図である。(A)平面図 (B)F−F断面における第1隔壁部材の稜線を示す図 図2に示すD−D断面を示す概略図である。 図2に示すE−E断面を示す概略図である。 第1隔壁部材の傾斜角度が不連続に変化している実施形態の一例を示す概略図である。(A)平面図 (B)H−H断面における第1隔壁部材の稜線を示す図 第1隔壁部材の傾斜角度が不連続に変化している実施形態の他の例を示す概略図である。(A)平面図 (B)G−G断面における第1隔壁部材の稜線を示す図 第1隔壁部材の傾斜角度及び入射光を示す図である。 第1隔壁部材の傾斜面における反射光を示す図である。 表示面基板と第2隔壁部材を通る光の屈折方向を示す図である。 真上から観察したときに表示粒子の反射像の方向を示す図である。 斜め方向から観察したときに表示粒子の反射像の方向を示す図である。 第1実施形態に係る表示媒体を製造する前半の工程を示す図である。 第1実施形態に係る表示媒体を製造する後半の工程を示す図である。 第1実施形態に係る表示媒体を備えた表示装置の構成の一例を示す概略図である。 第1隔壁部材の傾斜面に段が形成されている例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、作用・機能が同様の働きを担う部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明を省略する場合がある。
2つの基板間を支持するとともに表示層を区画するリブは、外力による変形に耐える強度を有し、また両基板と強固に接着している必要がある。そのため、リブの体積や基板との接着面積を増大させると、開口率が低下してしまう。
例えば、リブの観察面側が細くなる形状(テーパー形状)としても、トレードオフの関係にある強度と開口率の関係を本質的に解決することにならない。一方、単純にリブを透明にしただけでは、観察者はリブ底面の色を観察することになり、視覚ノイズは効果的には低減されない。例えば、特許文献4に開示されている表示装置では、リブを通して観察されるのは分散媒底部の発色となるため、インプレーン型など特殊な形態の表示パネルへの適用に限定されてしまう。
また、底面に存在する粒子の色を目視する目的の場合は、透明リブを用いる必要があり、反射性を有するリブを用いることはできない。
本実施形態に係る表示媒体は、表示側電極が設けられ、画像が表示される表示面基板と、背面側電極が設けられ、前記表示面基板に対向するように配置された背面基板と、前記表示面基板と前記背面基板との間に配置され、該基板間に形成された電界に応じて表示を行う表示層と、前記表示層を区画するように前記背面基板上に配置された隔壁部材であって、該隔壁部材が面している前記表示層の像を前記表示面基板側に反射させる傾斜面を有する第1隔壁部材と、光透過性を有し、前記第1隔壁部材の少なくとも前記傾斜面を覆うとともに、前記表示面基板と前記背面基板との間を支持する第2隔壁部材と、を有する。
以下、本実施形態に係る表示媒体の一例として、電気泳動型の電子ペーパを例にして説明し、1つのセル内に封入されている粒子群は、特定の色を有すると共に、正又は負に帯電処理されて予め調製されているものとして説明する。また、本実施形態では、説明を簡易化するために、適宜1つのセルに注目して説明する。
‐第1実施形態‐
図1は、第1実施形態に係る表示媒体の構成を概略的に示している。本実施形態に係る表示媒体は、いわゆる電子ペーパであり、透明電極である表示側電極2が形成された透明な基板である表示面基板1と、背面側電極4が形成された背面基板3と、表示面基板1と背面基板3との間の空間を行方向および列方向に複数のセル6に区分する列方向および行方向の支持部材10(第1隔壁部材11及び第2隔壁部材12)と、表示層として各セル6内に封入された粒子群9(9Y、9M、9C)及び浮遊粒子群8と、を備えている。
各セル6の内部には、電気絶縁性の透明液である分散媒(泳動液)7が封入されている。分散媒7の中には白色に着色された球である浮遊粒子8と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、またはシアン(C)の色彩に着色され、浮遊粒子8よりも小さな粒径を有し、表示側電極2と背面側電極4との間の電位差(電界強度)に応じて分散媒7内を表示面基板1に向かう方向または背面基板3に向かう方向に泳動する泳動粒子9(9Y、9M、9C)とが浮遊している。なお、図1では、泳動粒子9Mが表示面基板1の側に位置し、マゼンタの画像が表示されているところを示す。
図2に示すように、本実施形態では、セル6は正方形の平面形状を有するが、正方形には限定されず、例えば長方形状および六角形状等の形状を採用してもよい。
また、この表示媒体100に画像を表示したときの各画素に対応するように第1隔壁部材(適宜「第1リブ」又は「反射リブ」という。)11及び第2隔壁部材(適宜「第2リブ」又は「透明リブ」という。)12を設け、各画素に対応するようにセルを形成することで、表示媒体100を、画素毎の表示が可能となるように構成してもよい。
まず、各構成部材について説明する。
<表示面基板>
表示面基板1は、透明材料から形成されている。表示面基板を構成する透明材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂(PES)、ポリスルホン樹脂、およびポリエーテルスルホン樹脂などの透明樹脂が挙げられる。
<表示側電極>
表示側電極2は、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−ジルコン酸化物(IZO)などの透明導電性酸化物から形成される。表示側電極2は、図1に示すように表示面基板1の裏面の全面に設けられていてもよく、特定のピッチで設けられたライン状の電極であってもよい。
<背面基板>
背面基板3は、表示面基板1と同様の透明材料から形成されていてもよく、ABS樹脂やガラスエポキシ樹脂のような不透明な材料から形成されていてもよい。
<背面側電極>
背面側電極4は、表示側電極2と同様にITOやIZOのような透明導電性酸化物から形成されてもよく、また、金箔や銅箔などの金属材料から形成されていてもよい。但し、図1に示すように、表示側電極2が表示面基板1の裏面の全面に設けられている場合は、背面側電極4は二次元マトリクス状に形成され、表示側電極2が一定のピッチで形成されたライン状の電極のときは、背面側電極4は、表示側電極2に直交するように形成されたライン状の電極である。
電極2,4は、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成される。電極2,4の厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常10nm以上200nm以下である。
背面側電極4及び表面電極2は、従来の液晶表示媒体あるいはプリント基板のエッチング等従来公知の手段により、所望のパターン、例えば、マトリックス状、又はパッシブマトリックス駆動とするストライプ状に形成してもよい。
表面電極2を表示面基板1に埋め込んでもよい。背面側電極4を背面基板3に埋め込んでもよい。この場合、両基板の材料を粒子群の各粒子の組成等に応じて選択する。
また、アクティブマトリックス駆動を実現するために、基板1,3は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えていてもよい。配線の積層化及び部品実装が容易であることから、TFTは表示面基板1ではなく背面基板3に形成することが望ましい。
<第1リブ>
図2(A)に示されるように、第1リブ(反射リブ)11は背面基板上に碁盤目状に形成され、行方向および列方向に揃った配置とされている。第1リブ11は行方向または列方向に沿って互い違いに配列されていてもよい。この場合は、セル6もまた行方向または列方向に沿って千鳥状に配列される。
第1リブ11の表示面基板1側には光反射性を有する傾斜面11Aが形成されている。傾斜面11Aは、第1リブ11が面しているセル6内に充填され、表示面基板1側に存在している泳動粒子9(9M)の像を表示面基板1側に反射させる機能を有する。
第1リブ11の本体となる部分(傾斜面11A以外の部分)は透明な材料でも不透明な材料でもよい。透明な材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂(PES)、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等が挙げられ、不透明な材料としては、ABS樹脂やガラスエポキシ樹脂が挙げられる。
第1リブ11の傾斜面11Aは、光反射性の材料により構成される。ここで、光反射性の材料とは、例えば可視光を50%以上反射する材料である。
第1リブ11の傾斜面11Aを構成する材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Ni−Au、Al、Crなどが挙げられ、これらの材料を用いて第1リブ11の上部に形成されている傾斜面に、めっき、蒸着などの方法によって金属膜を成膜する方法が挙げられる。あるいは、第1リブ11全体を、光反射性を有する樹脂で構成してもよい。
<第2リブ>
第2リブ(透明リブ)12は、光透過性を有し、図3に示すように第1リブ11の傾斜面11Aを覆うとともに表示面基板1側(表示電極2)に接着している。なお、本実施形態では、第2リブ12は第1リブ11の側面及び第1リブ11が配置されていない背面基板3上にも形成されているが、少なくとも第1リブ11の傾斜面11Aを覆い、表示面基板1と接着していればよい。
第2リブ12は、光透過性の透明な材料から形成される。ここで光透過性とは、可視光を60%以上透過することを意味する。また、第2リブ12を構成する材料としては、表示側基板1(表示側電極3)との接着の容易性などの観点から、熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂などが望ましい。例えば、表示面基板1を構成する材料として例示したアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂(PES)、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等によって形成される。
第2リブ12を構成する材料としてシリコーン鎖を持つ高分子化合物を用いてもよい。
シリコーン鎖を持つ高分子化合物としては、例えば、主高分子化合物の主鎖に対して、シリコーン鎖(シリコーングラフト鎖)が側鎖として有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、反応性シリコーン系高分子化合物、及び非反応性シリコーン系高分子化合物から選択される。反応性シリコーン系高分子化合物は、その反応基により基板に結合して第2リブ12を形成するため、他種の化合物を用いる場合に比べ、長期にわたり、基板対向面に対する粒子の固着が抑制される。一方、非反応性シリコーン系高分子化合物は、単に基板に塗布・乾燥することで第2リブ12を形成するので、他種の化合物を用いる場合に比べ、簡易な処理で、基板対向面に対する粒子の固着が抑制される。
まず、反応性シリコーン系高分子化合物について説明する。反応性シリコーン系高分子化合物としては、例えば、少なくとも、シリコーン鎖を持つ単量体(以下、A.シリコーン鎖成分)と、反応性基を持つ単量体(B.反応性成分)と、必要に応じて、その他単量体(以下、C.その他共重合体成分)と、の共重合体が挙げられる。この共重合体は、他種の化合物に比べ、シリコーン鎖成分以外の成分も含むため、第2リブ12が分散媒(分散媒)に溶解され難くなる。シリコーン鎖を持つ単量体のみで、反応性シリコーン系高分子化合物を作ると、分散媒7(例えばシリコーンオイル)に溶解し易く、結果、第2リブ12が劣化し易くなる。以下、各単量体(成分)について説明する。
A.シリコーン鎖成分
シリコーン鎖成分としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持つジメチルシリコーンモノマ(例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越シリコーン(株):X−22−174DX,X−22−2426,X−22−2475等)が挙げられる。
B.反応性成分
反応性成分としては、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレート、イソシアネート基を有するイソシアネート系モノマ(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)などが挙げられる。
C.その他共重合成分
その他共重合成分としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート。エチレンオキシドユニットをもったモノマ、例えばテトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレートなどのアルキルオキシオリゴエチレングリコールの(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールの片末端(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、N,N−ジアルキルアミノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
なお、上記のうち成分A,Bは必須成分であり、成分Cは必要に応じて共重合することがよい。3成分の共重合比はA.シリコーン鎖成分が50質量%以上が望ましく、より望ましくは80質量%以上ある。非シリコーン鎖成分が50質量%よりも多くなると、界面活性能力が下がり、粒子の固着抑制効果が小さくなる。また、B.反応性成分が0.1質量%以上10質量%以下の範囲であることが望ましい。10質量%よりも多くなると、第2リブ12中に反応性基が残存し、粒子の移動特性(泳動特性)に影響を及ぼすおそれがあり、0.1質量%よりも少ないと基板表面への反応性シリコーン系高分子化合物の結合が不完全になるおそれがある。なお、この割合は、高分子化合物を合成する際の仕込み量の割合である。
反応性シリコーン系高分子化合物としては、上記共重合体以外に、片末端にエポキシ基を持つシリコーン化合物(下記構造式1で示されるシリコーン化合物)も挙げられる。当該片末端にエポキシ基を持つシリコーン化合物としては、例えば、信越シリコーン社製:X−22−173DX等が挙げられる。

構造式1中、R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば3以上100以下)を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
これらの中でも、優れた反応性と界面活性能を持つという点から、片末端に(メタ)アクリレート基を持ったジメチルシリコーンモノマ(下記構造式2で示されるシリコーン化合物:例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越シリコーン(株):X−22−174DX,X−22−2426, X−22−2475等)とグリシジル(メタ)アクリレート又はイソシアネート系モノマ(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)との少なくとも2成分からなる共重合体が好適である。

構造式2中、Rは、水素原子、又はメチル基を示す。R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば3以上100以下)、を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
反応性シリコーン系高分子の重量平均分子量としては、500以上100万以下が望ましく、より望ましくは1000以上100万以下である。
反応性シリコーン系高分子化合物を用いた第2リブ12は、その反応性基と反応する官能基を持つ材料で基板が構成されている場合、当該基板に直接反応させる処理を行うことで形成される。一方、反応性シリコーン系高分子化合物を用いた第2リブ12は、その反応性基と反応する官能基を持たない材料で基板が構成されている場合、基板の表面を処理剤(例えば、シランカップリング剤により処理した後、反応性シリコーン系高分子化合物を、当該基板に反応させる処理を行うことで形成される。
ここで、上記処理剤としては、シランカップリング剤が望ましく、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等、(b)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等、(c)N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、又はγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
反応性シリコーン系高分子による第2リブ12の厚みとしては、例えば、0.001μm以上10μm以下、より望ましくは0.01μm以上1μm以下である。
次に、非反応性シリコーン系高分子化合物について説明する。非反応性シリコーン系高分子化合物としては、例えば、少なくとも、シリコーン鎖を持つ単量体(以下、A’.シリコーン鎖成分)と、反応性基を持たない単量体(B’.非反応性成分)と、の共重合体が挙げられる。この共重合体は、他種の化合物に比べ、シリコーン鎖成分以外の成分も含むため、第2リブ12が分散媒に溶解され難くなる。シリコーン鎖を持つ単量体のみで、非反応性シリコーン系高分子化合物を作ると、分散媒(例えばシリコーンオイル)に溶解し易く、結果、第2リブ12が劣化し易くなる。以下、各単量体(成分)について説明する。
A’.シリコーン鎖成分
シリコーン鎖成分としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持つジメチルシリコーンモノマ(例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越シリコーン(株):X−22−174DX, X−22−2426,X−22−2475等)が挙げられる。
B’非反応成分
非反応成分としては、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−オ クチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族アミノ基を有する(メタ)アクリレート類;、
N−メチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−フェニルメチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;、
ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン、ジメチルアミノメチルスチレン、ジオクチルアミノスチレン等の含窒素基を有する芳香族置換エチレン系単量体類;、
ビニル−N−エチル −N−フェニルアミノエチルエーテル、ビニル−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル、トリエタノールアミンジビニルエーテル、ビニルジフェニルアミノエチルエーテル、N−ビニルヒドロキシエチルベンズアミド、m−アミノフェニルビニルエーテル等の含窒素ビニルエーテル単量体類;
N−ビニルピロール等のピロール類;、
N−ビニル−2−ピロリン、N−ビニル−3−ピロリン等のピロリン類;、
N−ビニルピロリジン、ビニルピロリジンアミノエーテル、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリジン類;、
N−ビニル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;、
N−ビニルイミダゾリン等のイミダゾリン類;、
N−ビニルインドール等のインドール類;、
N−ビニルインドリン等のインドリン類;、
N−ビニルカルバゾール、3,6−ジブロム−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール類;、
2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピロジン等のピリジン類;、
(メタ)アクリルピペリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン等のピペリジン類;、
2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン等のキノリン類;、
N−ビニルピラゾール、N−ビニルピラゾリン等のピラゾール類;、
2−ビニルオキサゾール等のオキサゾール類;、
4−ビニルオキサジン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート等のオキサジン類;、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、又はそれらの無水物及びそのモノアルキルエステルやカルボキシエチルビニルエーテル、カルボキシプロピルビニルエーテルの如きカルボキシル基を有するビニルエーテル類;、
スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホニックアシッド、3−スルホプロピル(メタ)アクリックアシッドエステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコニックアシッドエステル等及びその塩;、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル及びその塩;
ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート;、
などが挙げられる。
なお、上記2成分の共重合比はA.シリコーン鎖成分が0.01質量%以上95質量%以下、望ましくは0.1質量%以上80質量%以下あることが望ましい。シリコーン鎖成分が0.01質量%未満であると、界面活性能力が下がり、粒子の固着抑制効果が小さくなる。一方、シリコーン鎖成分が80質量%を超えると、分散媒(例えばシリコーンオイル)へ溶解し易くなる傾向となり、第2リブ12が劣化し易くなることがある。なお、この割合は、高分子化合物を合成する際の仕込み量の割合である。
非反応性シリコーン系高分子化合物を用いた第2リブ12は、例えば、これを含む塗布液を第1リブ11が形成されている背面基板3に塗布・乾燥することで形成される。
非反応性シリコーン系高分子による第2リブ12の厚みとしては、例えば、0.01μm以上10μm以下、より望ましくは0.05μm以上1μm以下である。
第1リブ11の傾斜面11Aを覆うように第2リブ12を形成することにより、第2リブ12は第1リブ11と一体となって支持部材10を構成し、表示面基板1と背面基板3との間を支持してセル6を形成する。
支持部材10の高さ及び幅は特に制限はないが、電子ペーパ100の柔軟性の点から、例えば、高さは10μm以上100μm以下とし、幅は5μm以上20μm以下とする。また、セル6の一辺の長さは、例えば0.1mm以上1mm以下とする。
<分散媒>
分散媒7は、電気絶縁性の液体であれば特に制限は無いが、通常はシリコーン油、編成シリコーン油、フッ素油、イソパラフィンなどが使用される。粘度は1mPa・s以上100mPa・s以下程度である。分散媒7には、浮遊粒子8および泳動粒子9の分散を改善するために界面活性剤を添加してもよい。
<粒子>
浮遊粒子8としては、通常は白色の粒径0.1μm以上20μm以下程度の粒子が使用される。浮遊粒子8は、白色または泳動粒子9とは異なる色彩に着色された粒子であり、分散媒7中に浮遊、あるいはパッキング状態で固定、あるいはお互いに固着された状態で多孔質体を形成していてもよい。泳動粒子9は、この浮遊粒子8の間を通って透明電極2と画素電極4との間を泳動し、画素データに従った画像を表示する。
浮遊粒子8としては、たとえばアクリル樹脂やスチレン樹脂などの熱可塑性を有する樹脂から形成した粒子が使用される。
浮遊粒子8は、表示面基板1と背面基板3との間の領域内において少なくとも表示面基板1の板面方向に粒子が配列されて構成されていればよいが、図1に示すように、表示面基板1と背面基板3との間の全領域に渡って、浮遊粒子8が互いに動けない程度の密度で充填されていることが望ましい。
浮遊粒子8の平均粒径は、特に限定されるものではないが、浮遊粒子8の集合体を表示面基板1と背面基板3との間の領域に配置したときに、隣接する浮遊粒子8との間に泳動粒子9が通過する程度の間隔が生じる程度の平均粒径を有していることが望ましい。
このため、浮遊粒子8の平均粒径は、泳動粒子9の平均粒径の10倍以上であることが望ましく、25倍以上であることが望ましい。浮遊粒子8の平均粒径が、泳動粒子9の平均粒径の10倍未満では、浮遊粒子8と粒子の間を介して泳動粒子9が通過することが困難となるため、表示色濃度の変更が困難となる場合がある。なお、浮遊粒子8の平均粒径の上限は特に限定されないが、表示面基板1と背面基板3との間の距離より小さい。
一例としては、泳動粒子9の平均粒径が、例えば0.01μm以上1μm以下である場合には、浮遊粒子8の平均粒径が1μm以上20μm以下の範囲内であることが望ましい。
浮遊粒子8の色は泳動粒子9の色と異なるものであれば特に限定されない。浮遊粒子8を着色する場合には、浮遊粒子8を構成する材料中に、上記分散媒7の着色時に用いた着色剤等の公知の着色剤を含有させればよい。具体的には、例えば、浮遊粒子8の色を白色とするには、浮遊粒子8の表面に白色材を固定すればよい。この白色材としては、二酸化チタンや、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、及び炭酸カルシウム等の白色顔料が用いられる。
泳動粒子9としては、Y、M、またはCの色彩に着色された粒子が使用される。更に、黒色(K)に着色された粒子も使用される。泳動粒子9の直径は、浮遊粒子8の平均粒径よりも小さい必要があり、1μm以下が望ましく、特に10nm以上200nm程度が望ましい。
泳動粒子9としては、これらの色彩の顔料または着色料を分散させた媒体中でMMAなどを懸濁重合して得られた粒子が、真球度が高い故に望ましいが、ほかに、これらの色彩の顔料を分散させたトナー粒子やワックス粒子も使用される。またプラズモン共鳴による発色を呈する金属粒子も使用される。
次に、第1リブ11の傾斜面についてさらに具体的に説明する。
第1リブ11の上部で面が傾斜している部分は、中央に稜線を有する対称形であり、第1リブ11の傾斜面11Aで像が反射される粒子層の厚み(有効粒子層厚)の範囲で傾斜を有している。
図3は図2(A)に示すD−D断面を、図4は図2(A)に示すE−E断面をそれぞれ概略的に示している。図3に示す第1リブ11と図4に示す第1リブ11では傾斜角度が異なっている。なお、これらの図では各電極2,4は省略されている。
有効粒子層厚は、泳動粒子の粒径にもよるが、例えば、含有する粒子の径の2倍程度とすればよい。
更に、傾斜面11Aの傾斜角度は第1リブ11の長手方向(背面基板3上で配置されている方向)で連続的に異なる周期構造としてもよいし、離散的な多面ミラー構造としてもよい。
図3に示されるように、表示面基板1の側に移動した粒子9の像は光透過性の第2リブ11は透過し、第1リブ11の傾斜面11Aで表示面基板1の側にほぼ真上(表示面基板の法線方向)に反射している。従って、真上から観察したときにセル6内の粒子9は表示面基板1を通じて観察されるほか、第1リブ11の傾斜面11Aで反射された像も観察されるため、開口率が擬似的に増大されることになる。なお、本実施形態において、開口率の擬似的な増大とは、表示面基板1側に存在する粒子9の色が見える比率を増加させることを意味する。
一方、図4に示す第1リブ11では、傾斜面11Aの傾斜角度が図3に示す第1リブ11よりも表示粒子9側に大きく傾いているため、傾斜面11Aにおいて粒子9の像は、表示面基板1の法線方向に対して斜め方向に反射される。この場合、図4に示すように、真上方向よりも、粒子9の像が反射される斜め方向から見たときに開口率が擬似的に増大されることになる。
このように第1リブ11の傾斜面11Aの傾斜角度によって表示粒子9の反射像の方向が異なるため、図2(B)に示すように、第1リブ11が配置されている方向に沿って傾斜面11Aの傾斜角度を連続的に変化していれば、異なる方向から表示面を見ても表示粒子9の粒子自体のほか、その反射像が観察されることになる。
なお、第1リブ11の傾斜面11Aの傾斜角度は、例えば、図5及び図6に示すように、第1リブ11が配置されている方向(長手方向)に沿って不連続に変化させてもよい。
いずれの形態でも、第1リブ11の傾斜面11Aによって、この第1リブ11が面している側のセル6内に封入されている粒子9の像(光)が表示面基板1側に反射されることで、開口率が擬似的に増大する効果が得られる。従って、本実施形態によれば、第2リブ12を構成する材料のみによって支持部材を構成する場合に比べ、開口率が高く、輝度が高い画像表示が行なわれる。
また、本実施形態に係る表示媒体100は、第1リブ11の傾斜面を覆うように第2リブ12が形成され、第1リブ11と第2リブ12とが一体となって支持部材(隔壁)10を構成して両基板1,3間を支持しているため、第1リブ11のみで両基板1,3間を支持する場合に比べ、高い強度が得られる。従って、例えば、表示媒体100を曲げたときに、各セル6内の粒子8,9や分散媒7が隣接するセル内に移動することが効果的に抑制される。
ここで第1リブ11の傾斜面11Aの傾斜角度についてさらに具体的に説明する。
図7に示すように表示面基板1の法線方向Nに対し、入射角θ、傾斜面11Aの傾斜角θをそれぞれ定義する。このとき入射光Lが粒子9の側面に効率よく当たる条件を考える。
入射光Lが粒子9の側面に効率よく当たる条件とは、図8に示すように、傾斜面11Aでの反射光Lが水平(表示面基板1の面方向に平行)になる条件、ということである。従って、傾斜面11Aの法線N´が水平方向に対し、以下の式が成り立てばよい。

すなわち、

である。
一方、実際の観察角θ(表示側基板の法線方向に対する観察方向の角度)と入射角θの関係を考えてみると、図9に示すように、表示面基板1、第2リブ12の屈折率をそれぞれn、nと置くとき、

より、

となる。
以上から、実用上の最大視野角をθとするとき、傾斜面11Aの傾斜角θは下記式(I)を満たすときに最も効率よく粒子の像を表示面基板1側に反射させることになる。なお、最大視野角とは、媒体表示面の法線方向に対して定義され、表示画像を正常に観察することができる最大の角度を意味する。
すなわち、図10に示すように、第1リブ11の表示面基板1の法線方向に対する傾斜面11Aの傾斜角度θが45°であれば、θ=0のときは、観察者は、第1リブ11が面しているセル内の粒子9のほか、第1リブ11の傾斜面11Aによる粒子9の反射像も観察することになるため、開口率が擬似的に増大されることになる。
一方、図11に示すように、第1リブ11の高さ方向に対する傾斜面11Aの傾斜角度θが下記の式を満たせば、θ=θのときは、観察者は、第1リブ11が面しているセル内の粒子のほか、第1リブ11の傾斜面11Aによる粒子9の反射像も観察することになるため、開口率が擬似的に増大されることになる。
‐表示媒体の製造方法‐
本実施形態に係る表示媒体の製造方法は特に限定されるものではないが、以下では、第1リブをインプリンティング及び無電解めっきによって形成する方法を例に説明する。
図12及び図13は、本実施形態に係る表示媒体を製造する方法の一例を概略的に示している。
(1)背面基板の準備
背面基板3は、表示面基板1と同様の透明導電基板でもよく、ABS樹脂や ガラスエポキシ樹脂のような不透明な基材の表面に任意の導電層(電極)を形成したものでもよい。
(2)絶縁層(透明樹脂層)コート
絶縁層のコートは、特に限定されず、スプレー、スピン、ダイコート、ラミネートなど、公知の方法で行う。絶縁層を構成する材料は、第1リブの材料として前記した材料でもよいし、その他絶縁効果のある任意の樹脂でもよい。絶縁層の乾燥後の厚さは、例えば0.05μm以上1μm以下であり、特に0.2μm程度が望ましい。上記範囲内であれば粒子を駆動するための電界が損失を受けず、また、ピンホールなどの発生が防止され、十分な絶縁効果が得られる。
(3)紫外線(UV)硬化樹脂コート
UV硬化樹脂11´は、第1リブ11の本体を構成するものであり、例えば、PAK−01(東洋合成工業社製)など公知の材料が用いられる。UV硬化樹脂のコートは、特に限定されず、スピン、ダイコート、ラミネートなど、公知の方法で行う。
UV硬化樹脂層の厚みは、形成すべき第1リブの高さに応じて設定すればよく、例えば5μm以上200μm以下である。
(4)インプリンティング(型押し、UV露光)
UV硬化樹脂コートを行った後、第1リブ11の形状に相当する凹部が配列している型を用い、インプリンティングを行う。インプリンティングは、ナノインプリント法などにおいて公知の方法で作製する。UV硬化樹脂がコートされた面に型押し、背面基板側からUV露光を行う。型20がUVを透過する材料から構成されていれば、型20の側からUV露光を行ってもよい。
(5)離型
UV硬化樹脂を硬化させた後、離型する。これにより背面基板上に第1リブ11が配列される。
(6)無電解めっき+ロールコート
インプリントで形成した第1リブの先端をロールコートの要領でめっき槽21にディップする。これにより第1リブ11の上部傾斜面にめっき金属膜を形成して鏡面化する。
無電解めっきの材料としては、第1リブ11の傾斜面にめっき金属膜が形成されて鏡面化する材料を用いる。例えば、Au、Ag、Cu、Ni−Au、Al、Crなどが使用される。
少なくとも傾斜面をめっき液が付着させる必要があるが、背面基板3において第1リブ11が形成されていない領域までめっき液が付着することを避けるため、ディップの深さは第1リブ11の高さの50%以下が望ましい。
(7)絶縁層(透明樹脂層)コート
めっき後、第2リブを構成する絶縁層(透明樹脂層)12を第1リブにコートする。絶縁層12のコートは、スプレー、ディップなど従来公知の方法で行う。
絶縁層の材料は、第2リブの材料として前記した材料のほか、SU−8(化薬マイクロケム社製)などの光透過性を有するUV硬化性樹脂の使用も考えられる。
絶縁層12の乾燥後の厚さは、先に(2)で形成した絶縁層と合わせて0.05μm以上50μm以下、特に1μm程度が望ましい。上記範囲内の厚みであれば粒子を駆動するための電界が損失を受けず、また、十分な接着力や曲げ耐性が得られる。
第1リブ11に第2リブ12として上記絶縁層をコートすることで、第1リブ11の傾斜面上に第2リブ12が形成される。これにより、背面基板3上に第1リブ11と第2リブ12とが一体となって縦横に配列したセルが形成される。
(8)分散媒及び粒子の充填
分散媒7及び粒子8,9をセル内に充填する。当該粒子8,9が分散した分散媒7をリブが形成されている面に供給してセル内に充填すればよい。
(9)表示面基板の貼り合わせ
次に、第2リブ12を介して表示面基板1を貼り合せる。表示面基板1は、ガラス、またはPET、PEN、PES、PC等の透明樹脂フィルムの表面にITOやPE−DOTによる透明導電層(透明電極)を形成したものを用いる。
表示面基板1の接着は、例えば、熱溶着、超音波溶着、振動溶着などで(7)の絶縁層(第2リブ)12を溶着して行う。絶縁層としてUV硬化樹脂を用いた場合には、表示面基板を貼り合わせた後にUVを照射して絶縁層を硬化させればよい。
以上の工程を経て、図1に示すような構成の表示媒体100が得られる。
この表示媒体100を備えた表示装置とする場合は、本実施形態に係る表示媒体100と、表示媒体100の表示側電極および背面側電極に印加する電圧を制御する電圧制御手段と、を備える表示装置とすればよい。例えば、図14に示す表示装置200では、本実施形態に係る表示媒体100と、表示媒体100に電圧を印加する電圧印加部と、制御部と、を含んで構成されている。このような構成の表示装置200であれば、1種以上の粒子9を、浮遊粒子8に対して表示面基板1側に移動させて特定のカラー表示が行われる。
以上、電気泳動型の電子ペーパを例にして実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図15に示すように、第1リブ11の傾斜面11Aに少なくとも1つの段が形成されていてもよい。この場合、表示粒子9の反射光が散乱し易く、また、種々の角度で反射像が形成されるため、広範囲の観察方向に対して開口率が擬似的に一層増加する。
また、例えば、表示層として、液晶、有機電界発光層、無機電界発光層などを備えた表示媒体及び表示装置としてもよい。
1 表示面基板
2 表示側電極
3 背面基板
4 背面側電極
6 セル
7 分散媒(泳動液)
8 浮遊粒子
9 泳動粒子
10 支持部材
11 第1隔壁部材(反射リブ)
11A 傾斜面
12 第2隔壁部材(透明リブ)
100 電子ペーパ(表示媒体の一例)
200 表示装置
入射光
反射光
θ 傾斜角度
θ 入射角
θ 観察角

Claims (6)

  1. 表示側電極が設けられ、画像が表示される表示面基板と、
    背面側電極が設けられ、前記表示面基板に対向するように配置された背面基板と、
    前記表示面基板と前記背面基板との間に配置され、該基板間に形成された電界に応じて表示を行う表示層と、
    前記表示層を区画するように前記背面基板上に配置された隔壁部材であって、該隔壁部材が面している前記表示層の像を前記表示面基板側に反射させる傾斜面を有する第1隔壁部材と、
    光透過性を有し、前記第1隔壁部材の少なくとも前記傾斜面を覆うとともに、前記表示面基板と前記背面基板との間を支持する第2隔壁部材と、
    を有する表示媒体。
  2. 前記第1隔壁部材の傾斜面は、該第1隔壁部材が前記背面基板上に配置されている方向に沿って傾斜角度が変化している請求項1に記載の表示媒体。
  3. 前記第2隔壁部材の屈折率をn、前記表示面基板側から前記表示層を観察したときの最大視野角をθ、前記表示面基板の法線方向に対する前記第1隔壁部材の傾斜面の傾斜角度をθとしたときに、下記式(I)を満たす請求項1又は請求項2に記載の表示媒体。
  4. 前記表示層が、分散媒と、該分散媒に分散した電気泳動粒子群とを含む請求項1〜請求項3に記載の表示媒体。
  5. 前記第1隔壁部材の傾斜面に段が形成されている請求項1〜請求項4に記載の表示媒体。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の表示媒体と、
    前記表示媒体の表示側電極および背面側電極に印加する電圧を制御する電圧制御手段と、を備える表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017104546A1 (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 ソニー株式会社 表示装置および表示装置の製造方法、ならびに電子機器

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