JP2011128198A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気体により記録紙を剥離する構成の定着装置であって、記録紙の先端部に余白部を作る必要がなく、また、簡単な構成の定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提案すること。
【解決手段】定着部材と加圧部材とにより形成されたニップ部で記録材を挟持搬送して、記録材上のトナー像を定着する定着装置において、定着部材の表面に設けられ、ニップ部を通過した後の定着部材と接する側の記録材の表面に対して、定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、気体供給装置から供給される気体を該吐出口に送風するための送風路と、を有すること。
【選択図】図2
【解決手段】定着部材と加圧部材とにより形成されたニップ部で記録材を挟持搬送して、記録材上のトナー像を定着する定着装置において、定着部材の表面に設けられ、ニップ部を通過した後の定着部材と接する側の記録材の表面に対して、定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、気体供給装置から供給される気体を該吐出口に送風するための送風路と、を有すること。
【選択図】図2
Description
本発明は、定着部材と加圧部材とにより形成されたニップ部で記録材上のトナー像を定着する定着装置及び画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体に形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録紙上に転写し、この後、記録紙上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
このようにトナー像を定着する定着装置として、ハロゲンヒータ等を内蔵した定着ローラと、定着ローラを加圧する加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録紙を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置があり、このような定着装置は構成が簡便であるため、広く利用されている。
また、無端状の定着ベルトをハロゲンヒータ等を内蔵した加熱ローラと定着ローラとに張架すると共に、定着ベルトを介して定着ローラを加圧する加圧ローラを有し、定着ベルトと加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録紙を挟持・搬送しながら、加熱・加圧するベルト定着方式の定着装置があり、このような定着装置は定着ベルトの熱容量が小さいので、ウオーミングアップタイムが短縮し、省エネになるという利点を有している。
ここで、記録紙上のトナー像のトナーはニップ部を通過する際に加熱されるので、該トナーが接着剤の如く作用し、ニップ部を通過した記録紙が定着ローラや定着ベルトの表面に付着して巻き付いて分離せず、ジャムを発生させるおそれがある。特に記録紙として、坪量の小さい紙(薄紙)や印刷用コート紙を用いたときは、分離性能がより低下する。
定着部材から記録紙を分離し易くするため、定着部材の表層に離型性の高い耐熱樹脂を用いたり、シリコンオイルなどの離型剤を塗布したり、トナー中に加熱によって溶融し離型剤として機能するワックスを含有させたりする等、様々な対策が取られている。しかし、前述したコート紙への画像形成や、カラー画像を形成する複数色のトナーを重ねるためトナー量が増えることによるトナー接着力の増大など、分離性能を低下させる要因が増えている。
分離補助手段としては、ニップ部に対する記録紙の排紙側に離型性の良いフッソ樹脂をコーティングした剥離爪を設け、その先端部を定着ローラ若しくは定着ベルトの外表面に当接させ、記録紙を定着ローラ等より剥離させる方法がある。
ところが、剥離爪の先端部が定着ローラ等の表面に当接しているので、定着ローラ等の表面を被覆するフッ素樹脂等から形成された表層に擦り傷が付き、画像にもこの傷跡が転写されてしまうという問題がある。特に、カラー画像の場合には光沢画像が要求されるために顕著に顕れる傾向がある。
このような問題に対処するために、ニップ部の出口側に空気を吹き付けて記録紙を定着ローラ等より剥離させる技術が開発されている。
この一例として、コンプレッサにより生成された圧縮空気を二つのエアーボックスに貯溜し、エアーボックスに接続された二つの電磁弁を交互に開閉して圧縮空気を噴射することにより、高速複写機に対応させた用紙剥離装置が知られている(特許文献1参照)。
また、分離爪(剥離爪)を設けると共に、ファンにより送風された空気をニップ部に吹き付ける定着装置が知られている(特許文献2参照)。
また、ニップ部に近接して剥離補助板を配置し、定着ローラと剥離補助板との間からパルス状の圧縮空気を吐出する剥離装置が知られている(特許文献3参照)。
その他に、コンプレッサから生成された圧縮空気を二つの電磁弁で吐出させ、記録紙の先端部がニップ部を通過したときは高圧の圧縮空気を噴射し、その後は低圧の圧縮空気を噴射する定着装置が知られている(特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献1から4の方法では、記録紙を定着ローラより剥離させるための吹き付けた空気を受ける部分を、定着装置のニップ部からでてきた記録紙先端部に形成する必要があり、トナー画像を記録紙先端まで形成すると、記録紙先端部が定着ローラに密着し、吹き付けた空気を受ける部分が形成されず、剥離が困難となる。そのため、特許文献1から4の方法では、記録紙先端部に画像を形成しない余白部を設け、記録紙先端部が定着装置のニップ部から出てきたときに、定着ローラに密着しないようにする必要があり、余白部が必ず必要になるという問題がある。また、効率よく記録紙を剥離するためには、吹き付ける空気が、定着部材と記録紙の隙間に正確にあたるようにしなければならず、その構成が難しくなるという問題がある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、気体により記録紙を剥離する構成の定着装置であって、記録紙の先端部に余白部を作る必要がなく、また、簡単な構成の定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提案することを発明の目的とする。
上記目的は下記に記載した発明により達成される。
1.記録材の表面に形成されたトナー像を加熱するための定着部材と、該定着部材とともに前記記録材を挟持して前記トナー像を加圧するための加圧部材とを有し、前記定着部材と前記加圧部材とにより形成されたニップ部で前記記録材を加熱加圧することにより、記録材上のトナー像を定着する定着装置において、
前記定着部材の表面に設けられ、前記ニップ部を通過した後の前記定着部材と接する側の前記記録材の表面に対して、前記定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、
気体供給装置から供給された気体を該吐出口に送風するための送風路と、
を有することを特徴とする定着装置。
前記定着部材の表面に設けられ、前記ニップ部を通過した後の前記定着部材と接する側の前記記録材の表面に対して、前記定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、
気体供給装置から供給された気体を該吐出口に送風するための送風路と、
を有することを特徴とする定着装置。
2.前記定着部材はベルト状の定着ベルトであって、
該定着ベルトを加熱する加熱ローラと、
該加熱ローラとともに前記定着ベルトを帳架する搬送ローラと、
を備えることを特徴とする前記1に記載の定着装置。
該定着ベルトを加熱する加熱ローラと、
該加熱ローラとともに前記定着ベルトを帳架する搬送ローラと、
を備えることを特徴とする前記1に記載の定着装置。
3.像担持体と、
該像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置と、
該現像装置により現像された前記像担持体の表面のトナー像を記録材に転写する転写装置と、
該転写装置により転写された前記記録材の表面のトナー像を定着するための、前記1又は2に記載の定着装置と、
該定着装置に気体を供給する前記気体供給装置と、
前記定着装置に前記気体供給装置が気体を供給するタイミングを制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
該像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置と、
該現像装置により現像された前記像担持体の表面のトナー像を記録材に転写する転写装置と、
該転写装置により転写された前記記録材の表面のトナー像を定着するための、前記1又は2に記載の定着装置と、
該定着装置に気体を供給する前記気体供給装置と、
前記定着装置に前記気体供給装置が気体を供給するタイミングを制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
4.前記制御手段は、前記記録材の先端が前記ニップ部の出口側に到達したことを検知して、前記定着装置への気体の供給を開始するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする前記3に記載の画像形成装置。
5.前記制御手段は、前記記録材の先端が前記ニップ部の出口側に到達した時点から所定の時間経過後に、前記定着装置への気体の供給を停止するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする前記3に記載の画像形成装置。
6.前記定着装置から排出される前記記録材を記録材搬送方向下流側に搬送する排出ローラを有し、
前記制御手段は、前記記録材の先端部が前記排出ローラに達したときに、前記定着装置への気体の供給を停止するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする前記3に記載の画像形成装置。
前記制御手段は、前記記録材の先端部が前記排出ローラに達したときに、前記定着装置への気体の供給を停止するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする前記3に記載の画像形成装置。
本発明によれば、定着部材と加圧部材とにより形成されたニップ部を通過した記録材の定着部材と密着している表面に、定着部材の表面に形成された複数の吐出口から気体を吹き付けて、記録材を定着部材から剥離するようにしたので、記録材の先端部に余白部を作る必要がなく用紙全面に画像形成でき、また、簡単な構成の定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提供できる。
以下に本発明に関する実施の形態を、図を参照して説明する。
先ず、本発明を用いる画像形成装置の一例を図1の構成図に基づいて説明する。
本画像形成装置は画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10K、ベルト状の中間転写ベルト5、給紙搬送手段及びベルト搬送装置等からなる。
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y及びクリーニング手段7Yを配置している。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M及びクリーニング手段7Mを配置している。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C及びクリーニング手段7Cを配置している。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K及びクリーニング手段7Kを配置している。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。
なお、現像手段4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。トナーは発色剤となる顔料若しくは染料と、定着後に定着部材からのトナーの剥離を助けるワックスと、これらを保持するバインダー樹脂とからなる。
中間転写ベルト5は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
定着装置8は、加熱された定着ローラ80と加圧ローラ85との間に形成されたニップ部で記録紙(記録材)Pのトナー像を加熱・加圧して定着する。
このような画像形成装置において、画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写ベルト5に転写手段6Y,6M,6C,6Kにより逐次転写されて(1次転写)、カラー画像合成されたトナー像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録紙Pは、給紙手段21により給紙され、給紙ローラ22A,22B,22C,22D,レジストローラ23等を経て、転写手段6Aに搬送され、記録紙Pにカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された記録紙Pは定着装置8において加熱・加圧され、記録紙Pのカラートナー像が定着される。その後、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25に載置される。
一方、転写手段6Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写ベルト5は、クリーニング手段7Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であったが、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよいし、中間転写ベルトを用いても用いなくてもよい。
次に、本発明の定着装置の一実施形態について、図2の定着装置8の断面図に基づいて説明する。
本発明の定着装置は、記録材の表面に形成されたトナー像を加熱するための定着部材と、該定着部材とともに記録材を挟持してトナー像を加圧するための加圧部材とを有し、定着部材と加圧部材とにより形成されたニップ部で記録材を挟持搬送して、記録材上のトナー像を定着する定着装置において、定着部材の表面に設けられ、ニップ部を通過した後の定着部材と接する側の記録材の表面に対して、定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、気体供給装置から供給された気体を該吐出口に送風するための送風路と、を有することを特徴とするものである。
図2(a)は、定着装置8の側面図を示し、図2(b)は断面図を示す概略図である。
定着装置8は、記録紙P(記録材)上のトナー像Tを加熱するための円筒状の定着部材としての定着ローラ80と、定着ローラ80を加熱するための加熱部材200と、定着ローラ80とともに記録材Pを挟持し、ニップ部Nを形成して加圧搬送するための加圧部材としての加圧ローラ85とを備えている。
定着ローラ80は、定着装置8の骨格に固定している円筒状の芯金81と、芯金81の周面に、気体の通りがほとんど無いように密接して回転自在に配置された円筒部材82と、円筒部材82の外周面に被覆された弾性層83、弾性層83の表面部に被覆された表層84を備えている。
定着ローラ80の一端側には、芯金81の内部に気体として圧縮空気を供給するための気体供給装置100が接続され、他端側は圧縮空気が漏れないように密閉されている。
固定して配置されている芯金81の一部には、定着ローラ80と加圧ローラ85とで形成されるニップ部Nの中心線から記録紙Pの搬送方向下流側の所定の角度θの位置に、気体供給装置100からの圧縮空気を送風するための孔81aが形成されている。
芯金81の周面に接して、回転自在に配置された円筒部材82には、芯金81の孔81aからの圧縮空気を送風するための孔82aが全周面にわたって複数形成されている。芯金81の孔81aの位置に回転する円筒部材82の孔82aが重なったときに芯金81の孔81aからの円筒部材82の孔82aに圧縮空気が通るように配置されている。
また、円筒部材82の外周面に被覆された弾性層83には、円筒部材82の孔82aからの圧縮空気が、弾性層83の内面側から表面側に到達するための孔が全体にわたって形成されている。例えば、弾性層83に、連通タイプの多孔質ゴムの層を用いることにより、円筒部材82の孔82aからの圧縮空気を表面側に通るようにすることができる。弾性層83の表面部に被覆された表層84には、弾性層84を通して送られてくる圧縮空気を定着ローラ80の外周面から吐出させるための吐出口84aが全周面に複数形成している。
このような構成の定着ローラ80では、気体供給装置100から芯金81の内部に送風された圧縮空気を定着ローラ80の表面に設けられた吐出口84aに送風するための、芯金81の孔81aの位置で、芯金81の孔81aと円筒部材82の孔82aと弾性層83の孔と表層84の吐出口84aとが重なったときに、芯金81の孔81aから吐出口84aに通じる送風路を形成している。この送風路により、ニップ部Nを通過してきた定着ローラ80に密着している記録紙Pの定着ローラ80側の表面に、定着ローラ80側から圧縮空気を送ることができ、記録紙Pを容易に定着ローラ80の表面から剥離することができる。
送風路を形成するための固定して配置された芯金81に設けた孔81aの位置は、ニップ部Nの中心線から記録紙Pの搬送方向に角度θが10°〜45°になる位置が好ましい。このような範囲にすることで、剥離に必要な圧縮空気をニップ部Nから出てきた記録紙Pに効率的に吐出することができるので、少ない圧縮空気の量で容易に剥離することができる。
また、本実施形態では、弾性層83に連通タイプの弾性材料を用いたが、連通タイプでない弾性体を、孔82aを開けていない円筒部材82に被覆した後、弾性層83と円筒部材82を貫通する孔を全周面に複数形成し、その後弾性層83の表面部に表層84を被覆し表層84に孔84aを全周面に複数開けても良い。また、孔82aを開けていない円筒部材82に連通タイプでない弾性層83を被覆し、更に弾性層83の表面部に表層84を被覆した後、全表面に円筒部材82まで貫通する孔を複数形成するようにしても良い。
定着ローラ80の表面に形成される吐出口84aの直径は、30〜100μmが好ましい。30μm未満になると、剥離するための圧縮空気の圧力が大きくなり過ぎるおそれがある。また、100μmを越えると、画質の点で好ましくない。
弾性層83に使用できる材料としては、耐熱性と弾性とを有するゴム材や樹脂材を用いることができる。その材料としては,例えば,定着温度での使用に耐えられるシリコンゴム,フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーが適している。また,上記の材料に,熱伝導性や補強等を目的とした各種の充填材を混入したものでもよい。そのうち熱伝導性の向上のために充填される粒子の例としては,銀,銅,アルミニウム,鉄,ガラス等が挙げられる。実用的には,シリカ,アルミナ,酸化マグネシウム,窒化ホウ素,酸化ベリリウム等が好ましい。弾性層83の硬度は,JIS硬度で1〜80度,さらに望ましくは5〜30度の範囲内のものとする。この範囲内の硬度であれば,弾性層83の強度の低下や密着性の低下を防止しつつ,安定した定着性を確保できる。
弾性層83の厚さは、特に限定する物ではないが、300μm〜10mm程度が好ましい。300μm未満になるとニップ部Nにおける転写紙Pとの密着性が悪くなり、定着不良を起こすおそれがある。また、10mmを越えるとニップ部Nでの圧力がかかりにくくなるおそれがある。
定着ローラ80の表層84に使用できる材料としては,定着温度での使用に耐えられるとともにトナーに対する離型性に優れたものを使用できる。例えば,シリコンゴムやフッ素ゴム,あるいはPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体),PTFE(四フッ化エチレン),FEP(四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体),PFEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等のフッ素樹脂が好ましい。あるいは,これらを混合したものでもよい。
表層84の厚さは5〜100μm,さらに望ましくは10〜50μmの範囲内のものが好ましい。また,この離型層26と弾性層25との接着力を向上させるために,プライマー等による接着処理を行ってもよい。また,離型層26の中に,必要に応じて,導電材,耐摩耗材,良熱伝導材等をフィラーとして添加してもよい。
定着ローラ80を加熱するための加熱手段200は、特に限定する物ではなく、定着ローラ80の表面の温度が、転写紙P上のトナー像を加熱定着できる温度に加熱できる物であれば良い。また、本実施形態では、定着ローラ80の内部に加熱手段200を配置しているが、内部に限定する物ではなく、定着ローラ80の外周面から加熱する物であってもよい。
加圧ローラ85は、円筒状の芯金86の外周面に弾性層87と更にその表面に樹脂層88を形成している。芯金86の材料、厚さについては、定着時の圧力に耐えられる物であれば良く限定する物ではない。また、弾性層87の材料としては、定着ローラ80で用いた弾性材料を用いることができる。弾性層87の厚さとしては、100μm〜10mm程度であれば良く、特に限定する物ではない。また、樹脂層88の材料としては、定着ローラ80の表層84に用いたものを用いることができ、また、厚さも同程度で良い。
この加圧ローラ85は、不図示の付勢手段により、定着ローラ80側に押圧している。
次に、気体供給装置100について説明する。気体供給装置100は、コンプレッサ116とエアタンク115と電磁弁114からなる。コンプレッサ116で圧縮された空気は、エアタンク115に溜められ、電磁弁114の開閉により定着ローラ80の一端側で芯金81の内側に供給される。
気体供給装置100から気体としての圧縮空気を定着ローラ80の一端側で芯金81の内側に供給する際の気体供給装置100の制御方法について図3を用いて説明する。
まず、図1に示す如き画像形成装置において、給紙カセット20内に収容された記録紙Pが給紙手段21により給紙されたことを給紙センサ102が検知する。給送された記録紙Pの先端が給紙センサ102の検知時よりニップ部Nの出口部に到達する迄の時間は一定で予め分かっており、CPU等から成る制御手段101はタイマ103によってその時間に達したことを認識すると、電磁弁114に開信号を送信する。エアタンク115にはコンプレッサ116により圧搾された圧縮空気が予め貯溜されているので、電磁弁114の開口に伴って圧縮空気が定着ローラ80の芯金81の内部に供給される。芯金81の内部に供給された圧縮空気は、孔81a、82a、弾性層83の孔、吐出口84aの重なった部分が形成する送風路を通じて、吐出口84aからニップ部Nを通過した直後の記録紙Pの先端部の定着ローラ80側の面に対して吹き付けられる。
制御手段101による気体供給装置100からの気体の定着装置8への供給を開始するタイミングは、上記のように給紙センサ102の検知信号をもとに算出した値を用いても良いが、記録紙Pがニップ部Nの出口部に到達したことを検知できる手段であれば特に限定する物ではない。
また、電磁弁114に開信号が入力されてから所定時間後に閉信号が入力され、吐出口84aからの圧縮空気の吐出が停止する。閉信号を電磁弁114に入力する時間は、記録紙P先端部が定着ローラ80から剥離して、再度巻き付くおそれのない距離であればよいが、特に限定するものではない。記録紙Pの全部がニップ部Nを通過し終わるまで行っても良いし、定着装置から排出される記録紙Pを記録材搬送方向下流側に搬送する排紙ローラに記録紙Pの先端がかかるまでの間、吐出するようにしても良い。
なお、電磁弁114の開閉の信号は、画像読取装置の上部に配置された操作パネルへの入力に基づいて、記録紙サイズ検知手段104が画像形成する記録紙のサイズを検知して、制御手段101に送信し、所定のタイミングに電磁弁114に送信する。
以上のような定着装置8を用いることにより、定着ローラ80と加圧ローラ85とにより形成されたニップ部Nを通過した記録紙Pの定着ローラ80と密着している表面に、定着ローラ80の表面に形成された複数の吐出口84aから気体を吹き付けて、記録紙Pを定着ローラ80から剥離することができる。よって、記録紙Pの先端部に余白部を作る必要がなく用紙全面に画像形成でき、また、簡単な構成で確実に剥離できる定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提供できる。
次に、本発明の定着装置の別の実施形態について、図4の定着装置9の断面図に基づいて説明する。
図4(a)は、定着装置9の側面図を示し、図4(b)は断面図を示す概略図である。
定着装置9は、記録紙P(記録材)上のトナー像Tを加熱するための定着部材としての定着ベルト90と、定着ベルト90を加熱するための加熱部材200を内蔵した加熱ローラ70と、定着ベルト90を加熱ローラ70とともに張架・搬送する搬送ローラ50と、定着ベルト90とともに記録材Pを介して搬送ローラ50を加圧する加圧ローラ85とを備えている。
搬送ローラ50は、定着装置9の骨格に固定している円筒状の芯金51と、芯金51の周面に、空気の通りがほとんど無いように密接して回転自在に配置された円筒部材52とを備えている。
搬送ローラ50の一端側には、芯金51の内部に気体として圧縮空気を供給するための気体供給装置100が接続され、他端側は圧縮空気が漏れないように密閉されている。
固定して配置されている芯金51の一部には、搬送ローラ50と加圧ローラ85とで形成されるニップ部Nの中心線から記録紙Pの搬送方向下流側の所定の角度θの位置に、気体供給装置100からの圧縮空気を送風するための孔51aが形成されている。
芯金51の周面に接して、回転自在に配置された円筒部材52には、芯金51の孔51aからの圧縮空気を送風するための孔52aが全周面にわたって複数形成されている。芯金51の孔51aの位置に、回転する円筒部材52の孔52aが重なったときに芯金51の孔51aからの円筒部材52の孔52aに圧縮空気が通るように配置されている。
また、搬送ローラ50と加熱ローラ70により張架させられた定着ベルト90には、円筒部材52の孔52aからの圧縮空気が定着ベルト90の表面から吐出するための吐出口90aが全周面にわたって複数形成されている。
定着ベルト90は、例えば、ポリイミドフィルム単体や、基材としてのニッケルのベルトの外周面に耐熱性とともにトナーに対する離型性に優れた材料を被覆したものを使用できる。被覆材料としては、例えば,シリコンゴムやフッ素ゴム,あるいはPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体),PTFE(四フッ化エチレン),FEP(四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体),PFEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等のフッ素樹脂が好ましい。あるいは,これらを混合したものでもよい。
加熱ローラ70の内部には、加熱手段により加熱ローラ70を介して、定着ベルト90が加熱されるように加熱手段200が配置されている。
圧縮空気を芯金51の内部に供給する気体供給装置100及び、加圧ローラ85については、図2の定着装置8に用いた物と同じ構成の物を用いたので、ここでの説明は省略する。
このような構成の定着装置9では、気体供給装置100から芯金51の内部に送風された圧縮空気を定着ベルト90の表面に設けられた吐出口90aに送風するための、孔51aの位置で、芯金51の孔51aと円筒部材52の孔52aと定着ベルト90の吐出口90aが重なったときに、芯金51aから吐出口90aに通じる送風路が形成される。この送風路により、ニップ部Nを通過してきた定着ベルト90に密着している記録紙Pの定着ベルト90側の表面に、定着ベルト90の吐出口90aから圧縮空気を送ることができ、記録紙Pを容易に定着ベルト90から剥離することができる。
よって、記録紙Pの先端部に余白部を作る必要がなく用紙全面に画像形成でき、また、簡単な構成で確実に剥離できる定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提供できる。
(実施例1)
画像形成装置として図1のものを用い、定着装置に図2のものを用いた。
画像形成装置として図1のものを用い、定着装置に図2のものを用いた。
芯金81にはステンレスの材質を用い、外径30mm、厚み3mmとし、ニップ部Nの中心位置より下流側で角度θ(図2(b)参照。)が30°の位置に直径5mmの孔81aを、軸方向に1列に、孔中心の間隔が10mm間隔で配置している。
芯金82にはステンレスの材質を用い、外径40mm、厚み5mmとし、直径1mmの孔82aを全周の面に千鳥状に、各孔中心の間隔が3mm間隔で配置されている。
弾性層81Bとしては、連通タイプの多孔質シリコンゴムを用い、外径50mm、厚み5mmとした。多孔質シリコンゴムは、網目状の構造をしており、厚み方向に空気が連通する。
また、表層84としては、厚さ50μmの耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)を被覆した。この表層84には、吐出口84aとして直径50μmの孔が全周の面に千鳥状に、各孔中心の間隔が2mm間隔で配置されている。
加圧ローラ85は、アルミニュウム等から形成された肉厚4mmの円筒状の芯金86の外周面を、弾性層87として厚さ2mmの耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10°)で被覆し、更に、厚さ30μmのPFAチューブの樹脂層88で被覆している。外径寸法は100mmである。
加熱部材200としては、ハロゲンヒータを用いた。
定着条件は、下記の通りである。
定着荷重:2000N
定着部材制御温度:160〜200℃
記録紙搬送速度:315mm/s
以上の画像形成装置を用いて、記録紙Pの坪量が60g/m2と80g/m2のA4のコート紙に、B/W比が50%の黒の網点画像を形成し、剥離性の評価を行った。A4コート紙を縦方向に通紙し、先端部に余白(画像形成しない先端部からの距離)を3mm設けたものと、余白を設けなかったものの2種類の画像を形成した。各画像を100枚コピーし、1回もジャムが発生しなかった場合を○、1回以上発生したものを×として評価した。
(実施例2)
実施例2においては、実施例1の定着装置のかわりに図4の定着装置を用いた。
定着部材制御温度:160〜200℃
記録紙搬送速度:315mm/s
以上の画像形成装置を用いて、記録紙Pの坪量が60g/m2と80g/m2のA4のコート紙に、B/W比が50%の黒の網点画像を形成し、剥離性の評価を行った。A4コート紙を縦方向に通紙し、先端部に余白(画像形成しない先端部からの距離)を3mm設けたものと、余白を設けなかったものの2種類の画像を形成した。各画像を100枚コピーし、1回もジャムが発生しなかった場合を○、1回以上発生したものを×として評価した。
(実施例2)
実施例2においては、実施例1の定着装置のかわりに図4の定着装置を用いた。
図4の定着装置9において、固定して配置された芯金51にはステンレスの材質を用い、外径30mm、厚み3mmとし、ニップ部Nの中心位置より下流側で角度θ(図3(b)参照。)が30°の位置に直径5mmの孔51aを、軸方向に1列に、孔中心の間隔が10mm間隔で配置している。
芯金52にはステンレスの材質を用い、外径40mm、厚み5mmとし、直径1mmの孔52aを全周の面に千鳥状に、各孔中心の間隔が3mm間隔で配置されている。
定着ベルト90としては、基材としてニッケルのベルトを用い、その外周面に厚み50μmの耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)を被覆している。
定着ベルト90には、厚さ方向に貫通している吐出口90aとして直径50μmの孔が全周の面に千鳥状に、各孔中心の間隔が2mm間隔で配置されている。加熱ローラ53にはステンレスの材質を用い、外径40mm、厚み5mmとした。その他の構成部品は、実施例1と同じ構成部品を用いた。
定着条件は、下記の通りである。
定着荷重:2000N
定着ベルト張力:250N
定着ベルト制御温度:160〜200℃
記録紙搬送速度:315mm/s
以上の条件で図1の画像形成装置を用いて、実施例1と同様に評価した。
(比較例1)
比較例1においては、実施例1において、定着部材81の表層81Cに形成した、吐出口としての直径50〜100μmの孔81Eを形成せず、また、気体供給装置100も稼動させなかった他、同様にして評価した。
(比較例2)
比較例2おいては、実施例1において、定着部材81の表層84に形成した、吐出口としての直径50〜100μmの孔84aを形成せず、また、気体供給装置100も稼動させなかった。その替わりに比較例2おいては、分離手段として、ニップ部から出てきた転写紙Pの先端部に、ニップ部から25mm離れたところに設置した、口径1mmのノズル口を5mmピッチで転写紙の幅方向に60個配置したエアノズルを用いて、ニップ部から出てきた転写紙の先端部にエアーを吹き付けた。実施例1の評価方法と同様に評価した。
定着ベルト張力:250N
定着ベルト制御温度:160〜200℃
記録紙搬送速度:315mm/s
以上の条件で図1の画像形成装置を用いて、実施例1と同様に評価した。
(比較例1)
比較例1においては、実施例1において、定着部材81の表層81Cに形成した、吐出口としての直径50〜100μmの孔81Eを形成せず、また、気体供給装置100も稼動させなかった他、同様にして評価した。
(比較例2)
比較例2おいては、実施例1において、定着部材81の表層84に形成した、吐出口としての直径50〜100μmの孔84aを形成せず、また、気体供給装置100も稼動させなかった。その替わりに比較例2おいては、分離手段として、ニップ部から出てきた転写紙Pの先端部に、ニップ部から25mm離れたところに設置した、口径1mmのノズル口を5mmピッチで転写紙の幅方向に60個配置したエアノズルを用いて、ニップ部から出てきた転写紙の先端部にエアーを吹き付けた。実施例1の評価方法と同様に評価した。
実施例1、2及び比較例1、2の評価結果を表1に示す。
表1の結果から、本発明の実施形態によれば、記録紙Pの坪量が60〜80g/m2という薄いコート紙であっても、十分に剥離することができ、また、先端部の余白を設けなくても確実に剥離できることが判る。
8、9 定着装置
50 搬送ローラ
70 加熱ローラ
80 定着ローラ
81、51 芯金
51a、52a、81a、82a 孔
52、82 円筒部材
83、87 弾性層
84 表層
84a、90a 吐出口
85加圧ローラ
88 樹脂層
90 定着ベルト
200 加熱部材
100 気体供給装置
101 制御手段
102 給紙センサ
103 タイマ
104 記録紙サイズ検知手段
114 電磁弁
115 エアタンク
116 コンプレッサ
N ニップ部
P 記録紙
50 搬送ローラ
70 加熱ローラ
80 定着ローラ
81、51 芯金
51a、52a、81a、82a 孔
52、82 円筒部材
83、87 弾性層
84 表層
84a、90a 吐出口
85加圧ローラ
88 樹脂層
90 定着ベルト
200 加熱部材
100 気体供給装置
101 制御手段
102 給紙センサ
103 タイマ
104 記録紙サイズ検知手段
114 電磁弁
115 エアタンク
116 コンプレッサ
N ニップ部
P 記録紙
Claims (6)
- 記録材の表面に形成されたトナー像を加熱するための定着部材と、該定着部材とともに前記記録材を挟持して前記トナー像を加圧するための加圧部材とを有し、前記定着部材と前記加圧部材とにより形成されたニップ部で前記記録材を加熱加圧することにより、記録材上のトナー像を定着する定着装置において、
前記定着部材の表面に設けられ、前記ニップ部を通過した後の前記定着部材と接する側の前記記録材の表面に対して、前記定着部材の表面から気体を吹き付ける複数の吐出口と、
気体供給装置から供給された気体を該吐出口に送風するための送風路と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 前記定着部材はベルト状の定着ベルトであって、
該定着ベルトを加熱する加熱ローラと、
該加熱ローラとともに前記定着ベルトを帳架する搬送ローラと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 像担持体と、
該像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置と、
該現像装置により現像された前記像担持体の表面のトナー像を記録材に転写する転写装置と、
該転写装置により転写された前記記録材の表面のトナー像を定着するための、請求項1又は2に記載の定着装置と、
該定着装置に気体を供給する前記気体供給装置と、
前記定着装置に前記気体供給装置が気体を供給するタイミングを制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記記録材の先端が前記ニップ部の出口側に到達したことを検知して、前記定着装置への気体の供給を開始するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記記録材の先端が前記ニップ部の出口側に到達した時点から所定の時間経過後に、前記定着装置への気体の供給を停止するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記定着装置から排出される前記記録材を記録材搬送方向下流側に搬送する排出ローラを有し、
前記制御手段は、前記記録材の先端部が前記排出ローラに達したときに、前記定着装置への気体の供給を停止するように前記気体供給装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009283857A JP2011128198A (ja) | 2009-12-15 | 2009-12-15 | 定着装置及び画像形成装置 |
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ID=44290889
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JP2009283857A Pending JP2011128198A (ja) | 2009-12-15 | 2009-12-15 | 定着装置及び画像形成装置 |
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-
2009
- 2009-12-15 JP JP2009283857A patent/JP2011128198A/ja active Pending
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