JP2011128055A - 金属部材の欠陥検査方法及び欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属部材とされる検査対象部の内部に第1の超音波を送信するとともに、該第1の超音波の反射波を受信して、第1の波形を取得する工程と、前記検査対象の内部に、前記第1の超音波と逆位相の第2の超音波を送信するとともに、該第2の超音波の反射波を受信して、第2の波形を取得する工程と、前記第1の波形と前記第2の波形とを合成した第3の波形を取得し、前記第3の波形に基づいて前記検査対象部に存在する欠陥を検出する工程とを含む金属部材の欠陥検査方法。
【選択図】図1
Description
一方で、配管溶接部近傍では、溶接熱影響部(HAZ部)のクリープ強度が、配管母材と比較して低い。そのため、溶接部の損傷を早期に検出し、損傷度合いを正確に評価することが必要となっている。
また、特許文献1のように、超音波探傷により得た反射波を波形解析し、送信周波数の整数倍の周波数成分である高調波成分を抽出することにより微小欠陥を検出する非線形超音波法による探傷が提案されている。
しかし、一般に超音波探傷で検出できる欠陥は、波長の1/4〜1/8程度の大きさを有するものが限界とされる。従って、TOFD法や特許文献1の非線形超音波法による探傷では、微小なクリープボイドが単独で存在する場合のみならず、微細欠陥の状態で存在する場合であっても、明瞭な反射エコーとして検出することは非常に困難であった。そのため、寿命末期までクリープ損傷の検出が困難であることが問題となっていた。
本発明によれば、高クロム鋼からなる部材においても、早期に微細な欠陥を検出することができる。
こうすることで、受信感度が高くなり、検出精度が向上する。
また、上記欠陥検査装置において、前記波形処理手段で得られる合成された波形と、金属部材の損傷度と前記合成された波形との相関を表すマスターカーブとを照合して、前記検査対象部の損傷度を取得する損傷度推定手段を更に備えることが好ましい。
また、上記欠陥検査装置において、前記超音波探傷器が取得した前記反射波の波形及び前記波形処理手段で得られる前記合成された波形とに基づいて、前記検査対象部の画像を作成する画像処理手段を更に備えることが好ましい。
更に、既知の損傷度が与えられた金属部材について取得された欠陥情報を表す波形に基づいて作成された損傷度と波形との関係を示すマスターカーブを用いることで、検査対象部の損傷度を評価することができる。
また、超音波探傷画像において、微小欠陥を顕在化させることができるとともに、ノイズ成分を除去することができる。
図1に、第1実施形態に係る欠陥検査方法に用いる欠陥検査装置の構成を示す。欠陥検査装置10は、超音波探傷器11を備え、超音波探傷器11に送信用探触子12A及び受信用探触子12Bが接続される。また、超音波探傷器11には、波形切替器13及び波形処理手段14が接続される。
波形切替器13は、例えば位相共役波発生装置とされる。波形処理手段14は、コンピュータとされる。
高クロム鋼からなるボイラ配管20の検査対象部位の表面に、送信用探触子12A及び受信用探触子12Bが、溶接部21を挟むように配置される。
回折された超音波及び配管内壁で反射された超音波は、反射波として受信用探触子12Bに受信される。受信用探触子12Bの受信周波数は、例えば1MHzから40MHzとされる。このとき、例えば送信側の周波数を5MHz、受信側の周波数を10MHzというように、受信側の周波数を送信側の周波数よりも高く設定すると、受信感度が向上する。
超音波探傷器11は、受信用探触子12Bに受信された第2の超音波の反射波の波形(第2の波形)を取得する。
図2は、(a)第1の波形、(b)第2の波形、及び、(c)第3の波形の一例である。同図における縦軸は反射波または合成波の高さであり、横軸は電圧印加開始からの経過時間である。
なお、その他の成分(例えば回折波)には金属組織に起因するノイズも含まれる。ノイズは、回折波を合成することによって打ち消される。そのため、図2(c)の合成波では、ノイズの影響も除去される。
以下に、第2実施形態に係る欠陥検査方法として、第1実施形態で取得された第3の波形から、金属部材の損傷度を推定する方法を説明する。
本実施形態の検査方法に使用される欠陥検査装置は、図1の欠陥検査装置10における超音波探傷器11に、損傷度推定手段が更に接続されたものである。損傷度推定手段は、コンピュータとされ、波形処理手段14と同一とされる。
具体的に、損傷度推定手段は、取得された第3の波形から、例えば微細欠陥を含む欠陥に相当するエコーの高さ(強度)といった信号を取得する。一般に、エコーの強度は欠陥寸法が大きくなるにつれて強くなる。つまり寿命消費率が大きくなるにつれて強くなる。そこで、取得した欠陥からの信号を取得し、寿命消費率で整理することで、エコー高さと寿命消費率との関係を示すマスターカーブを作成する。
マスターカーブは、コンピュータのメモリに格納される。
損傷度推定手段は、取得された検査対象部位の第3の波形を上述のマスターカーブと照合し、検査対象部位の損傷度を取得する。例えば、損傷度推定手段は、検査対象部位の第3の波形からエコー高さを取得する。損傷度推定手段は、得られた検査対象部位のエコー高さを、エコー高さと寿命消費率との関係を示すマスターカーブと照合し、寿命消費率を算出する。算出された寿命消費率は、検査対象部位の寿命消費率と推定される。
以下に、第3実施形態に係る欠陥検査方法として、検査対象部位の探傷画像を取得する方法を説明する。
本実施形態の検査方法に使用される欠陥検査装置は、図1の欠陥検査装置10における超音波探傷器11に、画像処理手段が更に接続されたものである。画像処理手段は、コンピュータとされ、波形処理手段14と同一とされる。
超音波探傷器11は、第1実施形態と同様の工程で、検査対象部位の第2の波形を取得する。波形処理手段14は、第1実施形態と同様の工程で、超音波探傷器11で取得された第1の波形及び第2の波形から第3の波形を取得する。波形処理手段14は、取得した第3の波形を画像処理手段に送信する。
図3(a)は第1の画像であり、従来のTOFD法により得られる超音波探傷画像に相当する。図3(a)では、検査対象部位表面(探傷面)及び検査対象部位底面に相当する模様が観測される。また、検査対象部位の内部に円弧状模様が観測される。模様Bは明瞭な円弧状となっている。一方、模様A及びCは、複数の円弧状模様が重なり、模様を明瞭に判別することができない。
第1の画像では円弧状模様が不明確(模様A)であり、第2の画像では明瞭な円弧状模様(模様D)が観測される場合、模様A及び模様Dが観察される領域に、クリープボイドなどの微小欠陥が発生していると判定される。
第1の画像及び第2の画像で明瞭な円弧状模様(模様B及びE)が観測される場合、模様B及びEが観察領域に、比較的大きな亀裂などの欠陥が発生していると判定される。
第1の画像では不明瞭な円弧状模様(模様C)が観測されるが、第2の画像では対応する箇所に模様が観測されない場合、模様Cは金属組織に起因するノイズと判定される。
11 超音波探傷器
12A 送信用探触子
12B 受信用探触子
13 波形切替器
14 波形処理手段
20 ボイラ配管
21 溶接部
22 欠陥
Claims (7)
- 金属部材とされる検査対象部の内部に第1の超音波を送信するとともに、該第1の超音波の反射波を受信して、第1の波形を取得する工程と、
前記検査対象の内部に、前記第1の超音波と逆位相の第2の超音波を送信するとともに、該第2の超音波の反射波を受信して、第2の波形を取得する工程と、
前記第1の波形と前記第2の波形とを合成した第3の波形を取得し、前記第3の波形に基づいて前記検査対象部に存在する欠陥を検出する工程とを含む金属部材の欠陥検査方法。 - 前記受信される第1の超音波の反射波及び第2の超音波の反射波の周波数帯域が、前記送信される第1の超音波及び第2の超音波の周波数帯域よりも高い請求項1に記載の金属部材の欠陥検査方法。
- 予め作成された、前記金属部材の損傷度と前記第3の波形との相関を表すマスターカーブと、前記検査対象部の前記第3の波形とを照合して、前記検査対象部の損傷度を取得する工程を更に含む請求項1及び請求項2に記載の金属部材の欠陥検査方法。
- 前記第1の波形に基づいて検査対象部の第1の画像を取得する工程と、
前記第3の波形に基づいて検査対象部の第2の画像を取得する工程と、
前記第1の画像と前記第2の画像とを照合し、前記検査対象部内の前記欠陥の発生位置及び前記欠陥の大きさを判定する工程を更に含む請求項1及び請求項2に記載の金属部材の欠陥検査方法。 - 検査対象部の内部に超音波を送信する送信用探触子と、
前記検査対象部に送信された超音波の反射波を受信する受信用探触子と、
前記送信用探触子及び前記受信用探触子が接続され、前記送信用探触子から超音波を送信させるとともに、前記受信用探触子で受信された反射波の波形を取得する超音波探傷器と、
前記超音波探傷器に接続され、前記送信用探触子から送信される超音波の位相を反転させる波形切替器と、
前記超音波探傷器に接続され、前記超音波探傷器が取得した互いに位相が反転した2つの超音波の波形を合成する波形処理手段とを備える欠陥検査装置。 - 前記波形処理手段で得られる合成された波形と、金属部材の損傷度と前記合成された波形との相関を表すマスターカーブとを照合して、前記検査対象部の損傷度を取得する損傷度推定手段を更に備える請求項5に記載の欠陥検査装置。
- 前記超音波探傷器が取得した前記反射波の波形及び前記波形処理手段で得られる前記合成された波形とに基づいて、前記検査対象部の画像を作成する画像処理手段を更に備える請求項5に記載の欠陥検査装置。
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