JP2011127039A - 粘着剤、及び該粘着剤を用いた粘着シート、並びにこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】疎水性物質11と、親水性物質12と、多価アルコール13と、を含む粘着剤1であって、前記疎水性物質11で形成された連続相中に、前記多価アルコール13によって膨潤した前記親水性物質12が連続的および/または不連続的に存在し、前記親水性物質12を5〜55重量%、前記多価アルコール13を2〜45重量%含有し、下記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤1。(1)
【選択図】図1
Description
(1)皮膚から発生する汗や滲出液等に対して十分な吸水性が確保されていること。
(2)汗や滲出液等を吸収した後にも、十分な形状保持性を有すること。
前記疎水性物質で形成された連続相中に、前記多価アルコールによって膨潤した前記親水性物質が連続的および/または不連続的に存在し、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
下記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤を提供する。
前記疎水性物質で形成された連続相中に、前記多価アルコールによって膨潤した前記親水性物質が連続的および/または不連続的に存在し、
3〜30重量%の熱可塑性エラストマー、0〜35重量%の粘着付与剤、0〜35重量%の軟化剤、及び0〜40重量%の液状ゴムを含む疎水性物質と、
10〜50重量%の親水性物質と、
2〜35重量%の多価アルコールと、を含む粘着剤を提供する。
これらの本発明に係る粘着剤の詳細な組成比は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、熱可塑性エラストマーを10〜25重量%、軟化剤を2〜10重量%、粘着付与剤を5〜35重量%、液状ゴムを5〜30重量%、親水性物質を20〜40重量%、多価アルコールを2〜20重量%、含有させることが好ましい。
該粘着シートの使用目的は特に限定されないが、例えば、創傷用に用いることが可能である。
前記疎水性物質と前記親水性物質とを混合する混合工程と、
該混合工程を経た後に、混合物中の前記親水性物質を前記多価アルコールによって膨潤させる膨潤工程と、
を少なくとも行い、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
前記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤の製造方法を提供する。
疎水性物質と親水性物質とを混合する混合工程と、
該混合工程を経た後に、混合物中の前記親水性物質を前記多価アルコールによって膨潤させる膨潤工程と、
を少なくとも行うことにより、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
前記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤を作製し、
該粘着剤を前記支持層の少なくとも片面に設けるシート化工程と、
を行う粘着シートの製造方法を提供する。
本発明に係る粘着剤1は、疎水性物質11と、親水性物質12と、多価アルコール13と、を少なくとも含む粘着剤であって、疎水性物質11で形成された連続相中に、多価アルコール13によって膨潤した親水性物質12が連続的および/または不連続的に存在する。このように、親水性物質12が膨潤した状態で、疎水性物質11で形成された連続相中に存在することによって、前記式(1)で示される吸水率を、60分後において90%以上にまで向上させることに成功した。
本発明に係る粘着剤1は、疎水性物質11を含む。この疎水性物質11は、本発明に係る粘着剤1において、連続相を形成した状態で存在する。本発明における疎水性物質11の含有量は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、粘着剤全重量に対し、疎水性物質の範囲が20〜93重量%であることが好ましく、45〜70重量%であることがより好ましい。疎水性物質の含有量を20重量%以上に設定することにより、吸水時による崩壊、粘着性の低下、透明性の低下を防ぐことができるからである。また、疎水性物質の含有量を93重量%以下に設定することにより、吸水量の低下を防ぐことができるからである。
本発明に係る粘着剤1は親水性物質12を含有するため、皮膚から発生する汗や滲出液等を吸収することができる。また、この親水性物質12が、後述する多価アルコール13によって膨潤された状態で、疎水性物質11で形成された連続相中に存在するため、従来の粘着剤に比べ、吸水力の顕著な向上を達成することに成功した。なお、本発明において、親水性物質とは多価アルコールを含まない親水性の物質を意味する。
本発明に係る粘着剤1には、前記親水性物質11を膨潤させるために多価アルコール13を用いる。本発明に係る粘着剤1に用いる多価アルコール13としては、親水性物質12を膨潤させることができるものであればその種類は限定されず、公知の多価アルコールを1種または2種以上自由に選択して用いることができる。
本発明に係る粘着剤1には、必須ではないが、pH調整剤を含有させることも可能である。pH調整剤の種類は、本発明の目的を損なわなければ特に限定されず、公知のpH調整剤を自由に選択することができる。一例としては、ペクチン、無水クエン酸、アルカリ金属水酸化物、有機酸の緩衝液を挙げることができる。
本発明に係る粘着剤1は、支持層101と、該支持層101の少なくとも片面に粘着層102と、を少なくとも備える粘着シート10の前記粘着層102に好適に用いることができる。以下、本発明に係る粘着剤1を粘着剤層102に用いた粘着シート10について詳細に説明する。
本発明に係る粘着シート10の支持層101は、後述する粘着層102を支持する目的で備える。この支持層101は、粘着層102を支持できれば、その形態は特に限定されず、あらゆる材料を用いて自由に設計することができる。例えば、不織布、編布、織布等の繊維シート、プラスチックフィルム、フォームシート、紙等の形態が挙げられる。本発明においては、これらの中でも特に、柔軟性、伸縮性、適度の水蒸気透過性、菌バリヤー性等の観点からプラスチックフィルムが好ましい。
本発明に係る粘着シート10の粘着層102は、粘着シート10と皮膚との貼付を行うために前記支持層101の少なくとも片面に積層した状態で備える。この粘着層102は、前述した本発明に係る粘着剤1により形成される。該粘着剤1の構造、組成等の特性は、前述した粘着剤1と同一のため、ここでは説明を割愛する。
本発明に係る粘着シート10には、前記支持層101と前記粘着層102の他に、必須ではないが、剥離シート103を設けることができる。該剥離シート103を備えることにより、粘着層102を汚染等から保護し、粘着シート10の取り扱い性を簡便にすることができる。
図6中符号20で示す部分は、本発明に係る粘着剤1の製造方法のフロー図である。本発明に係る粘着剤の製造方法は、大別すると、混合工程21と、膨潤工程22と、を少なくとも行う方法である。以下、各工程をそれぞれ説明する。
混合工程21は、疎水性物質11と親水性物質12とを混合する工程である。混合方法は、公知のあらゆる技術を自由に用いることができる。例えば、加圧ニーダ等を用いて混合を行うことができる。
膨潤工程22は、前記混合工程21で作成した混合物に、多価アルコール13を加えて更に混合することにより、混合物中に分散した親水性物質12を膨潤させる工程である。なお、親水性物質12に、前述したpH調整剤を含有させる場合には、親水性物質12に予め混合させておいてもよく、この膨潤工程22において、一緒に混合させてもよい。
図6中符号200で示す部分は、本発明に係る粘着シート10の製造方法のフロー図である。本発明に係る粘着シート10の製造方法は、大別すると、混合工程21と、膨潤工程22と、を少なくとも行う粘着剤製造方法20を行った後、シート化工程203を少なくとも行う方法である。粘着剤製造方法20は、前述と同様であるため、以下、シート化工程203についてのみ説明する。
まず、以下に示す方法で、実施例1〜12、比較例1〜7に係る粘着剤を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR(JSR株式会社製、以下同じ)7.2重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン(カネダ株式会社製、以下同じ)4.8重量%と、ポリイソブチレン(新日本石油化学株式会社製)10.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学工業株式会社製、以下同じ)21.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na(ダイセル化学工業株式会社製、以下同じ)40.0重量%、アラビアガム(五協産業株式会社製)5.0重量%、カラヤガム(五協産業株式会社製、以下同じ)10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン(三洋化成工業株式会社製、以下同じ)2.0重量%を加え、更に混合して前記親水性物質を膨潤させ、実施例1に係る粘着剤を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR20.1重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン15.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂29.6重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na5.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン30.0重量%を加え、更に混合し、実施例2に係る粘着剤を作製した。
エラストマーの一例としてSIS(JSR株式会社製、以下同じ)11.4重量%と、液状ゴムの一例としてポリブテン(新日本石油化学株式会社製)3.8重量%と、ポリイソブチレン(新日本石油化学株式会社製)23.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂16.3重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na22.3重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン22.3重量%、pH調整剤として無水クエン酸0.9重量%を加え、更に混合し、実施例3に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR20.3重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン8.5重量%と、ポリイソブチレン10.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂20.3重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na23.8重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン15.8重量%、pH調整剤として無水クエン酸0.9重量%を加え、更に混合し、実施例4に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR10.8重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン3.6重量%と、ポリイソブチレン12.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂24.8重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na22.2重量%、カラヤガム10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン15.5重量%、pH調整剤として無水クエン酸0.8重量%を加え、更に混合し、実施例5に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR13.4重量%と、液状ゴムの一例としてポリブテン4.5重量%と、ポリイソブチレン11.9重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂34.2重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na25.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン10.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸1.0重量%を加え、更に混合し、実施例6に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてSIS7.0重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン3.0重量%と、ポリイソブチレン25.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂15.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na20.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン30.0重量%を加え、更に混合し、実施例7に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR20.0重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン10.0重量%と、ポリイソブチレン20.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂5.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na5.0重量%、カラヤガム10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン30.0重量%を加え、更に混合し、実施例8に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてSIS12.0重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン5.0重量%と、ポリイソブチレン30.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂13.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na34.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン5.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸1.0重量%を加え、更に混合し、実施例9に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR18.0重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン5.0重量%と、ポリイソブチレン20.0重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂22.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na22.5重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン12.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸0.5重量%を加え、更に混合し、実施例10に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR20.5重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン3.4重量%、液状ゴムの一例としてポリブテン3.4重量%と、ポリイソブチレン11.7重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂21.0重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na24.0重量%、カラヤガム10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン5.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸1.0重量%を加え、更に混合し、実施例11に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR18.4重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン7.9重量%と、ポリイソブチレン11.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂12.5重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na10.0重量%、カラヤガム4.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン35.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸1.0重量%を加え、更に混合し、実施例12に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR24.3重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン16.2重量%と、ポリイソブチレン22.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂28.7重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na8.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン0.5重量%を加え、更に混合し、比較例1に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてSIS10.3重量%と、液状ゴムの一例としてポリブテン6.9重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂20.3重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na30.0重量%、カラヤガム10.0重量%、アラビアガム10.0重量%、ペクチン(三晶株式会社製)10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン2.0重量%、pH調整剤として無水クエン酸0.5重量%を加え、更に混合し、比較例2に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR12.4重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン6.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂21.3重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてカラヤガム10.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン50.0重量%を加え、更に混合し、比較例3に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR5.1重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン4.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂10.6重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na65.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン15.0重量%を加え、更に混合し、比較例4に係る組成物を作製した。
なお、比較例4においては、粉状となってしまい、作成することができなかった。これは、親水性物質と多価アルコールとの合計量が多すぎるため、吸水によって相が逆転したためだと考えられる。
エラストマーの一例としてSIS3.4重量%と、液状ゴムの一例としてポリブテン2.8重量%と、ポリイソブチレン4.2重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂9.6重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na25.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン55.0重量%を加え、更に混合し、比較例5に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてHSBR15.3重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン7.6重量%と、ポリイソブチレン15.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂29.8重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na2.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、多価アルコールの一例としてグリセリン30.0重量%を加え、更に混合し、比較例6に係る組成物を作製した。
エラストマーの一例としてSIS15.5重量%と、軟化剤の一例として流動パラフィン10.3重量%と、粘着付与剤の一例として脂環族飽和炭化水素樹脂33.7重量%とを加圧ニーダに仕込み、十分均一になるまで混合した。次に、親水性物質の一例としてCMC−Na20.0重量%、カラヤガム20.0重量%を加え、均等になるまで加圧混合した。その後、pH調整剤として無水クエン酸0.5重量%を加え、更に混合し、比較例7に係る組成物を作製した。
比較例8としては、市販品のビジダーム(登録商標、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社製)を用いた。
比較例9としては、市販品のテガソーブThin(登録商標、スリーエム カンパニー製)を用いた。
比較例10としては、市販品のアブソキュアサージカル(登録商標、日東電工株式会社製)を用いた。
比較例11としては、市販品のデュオアクティブET(登録商標、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社製)を用いた。
比較例12としては、市販品のデュオアクティブCGF(登録商標、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社製)を用いた。
比較例13としては、市販品のテガソーブ(登録商標、スリーエム カンパニー製)を用いた。
比較例14としては、市販品のコムフィールアルカス(登録商標、コロプラスト株式会社製)を用いた。
前記(1)で調整した実施例1〜12および比較例1〜7の粘着剤を、ポリウレタンフィルムからなる支持体と貼り合わせ、それぞれ粘着シートを作製した。
以下の方法に従って、実施例1〜12および比較例1〜7に係る粘着剤を用いて作製した粘着シート、および比較例8〜10の粘着シートの吸水率を測定した。
以下の方法に従って、実施例1〜12および比較例1〜7に係る粘着剤を用いて作製した粘着シート、および比較例8〜10の粘着シートの吸水達成率を測定した。
実施例1〜12および比較例1〜7に係る粘着剤を用いて作製した粘着シート、および比較例8〜11の粘着シートの支持体側にカール防止用の粘着シートを貼り付け、直径30mmの試験片を3枚ずつ作成した。支持体はそのままで剥離シートを除去し、37℃にて、生理食塩液(0.9%NaCl溶液)150mlに浸漬した。浸漬後24時間後の試験片の状態を撮影および観察した。撮影した結果を図7および図8に示す。
比較例12〜14を50mm×30mmの大きさに裁断し、支持体側に両面テープを貼り、ステンレス番に貼付した。剥離シートを除去し、37℃にて、生理食塩液(0.9%NaCl溶液)に浸漬した。浸漬後48時間後の試験片の状態を撮影および観察した。撮影した結果を図9に示す。なお、48時間後の状態を撮影および観察した試験片は、厚さ1mmであった。
前記(1)で作製した実施例1〜12および比較例1〜7の粘着剤を、ポリウレタンフィルムからなる支持体に塗布し、それぞれ粘着シートを作製した。50度の恒温槽に放置し、5ヶ月後の吸水率、粘着力、保持力について変化を調べた。安定性が高いほど、経時によって物性値などに変動がないこととなる。実施例及び比較例についての経時変化を、以下の表4の基準に従って分類した。
実施例1〜12および比較例1〜10を25mm×40mmの大きさに裁断し、厚さ0.13〜0.17mmの透明なガラス板上に載置した。紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製、UV−1650PC)を使用し、このサンプルの波長660nmにおける光の透過率を測定して、この値を可視光透過率とした。
実施例1〜12および比較例1〜7に係る粘着剤を用いて作製した粘着シート、および比較例8〜10の粘着シートを、50mm×25mmの大きさに裁断して試験片を作成した。支持体側に布テープ(積水化学工業株式会社製)を貼り付け、試験片を40℃の環境に1時間以上放置した。
実施例1、3および比較例7、親水性物質(原料の状態)を、ビデオマイクロスコープ(キーエンス社製)を用いて観察および撮影を行った。
ポリウレタンフィルムからなる支持体に実施例12、比較例7の粘着剤を張り合わせた粘着シートを作成し、γ線により滅菌を行った。生後10週目のラットに直径30mmの全層皮膚欠損創を作成し、粘着シートを貼付した。その後、経時的に創傷の治癒について確認を行なった。その結果、実施例12に係る粘着シートを貼付したラットの創傷は、比較例7にかかる粘着シートよりも2.0倍の治癒速度であった。また、比較例12にかかる粘着シートを適用した場合と比較して、1.5倍の治癒速度であった。
11 疎水性物質
12 親水性物質
13 多価アルコール
10 粘着シート
101 支持層
102 粘着層
103 剥離シート
20 粘着剤の製造方法
21 混合工程
22 膨潤工程
200 粘着シートの製造方法
203 シート化工程
Claims (9)
- 疎水性物質と、親水性物質と、多価アルコールと、を含む粘着剤であって、
前記疎水性物質で形成された連続相中に、前記多価アルコールによって膨潤した前記親水性物質が連続的および/または不連続的に存在し、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
下記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤。
- 下記式(2)で示される吸水達成率が、60分後において40%以上である請求項1記載の粘着剤。
- 波長660nmの光透過率が10%以上である請求項1または2に記載の粘着剤。
- 疎水性物質と、親水性物質と、多価アルコールと、を含む粘着剤であって、
前記疎水性物質で形成された連続相中に、前記多価アルコールによって膨潤した前記親水性物質が連続的および/または不連続的に存在し、
3〜30重量%の熱可塑性エラストマー、0〜35重量%の粘着付与剤、0〜35重量%の軟化剤、及び0〜40重量%の液状ゴムを含む疎水性物質と、
10〜50重量%の親水性物質と、
2〜35重量%の多価アルコールと、を含む粘着剤。 - 10〜25重量%の熱可塑性エラストマーと、
5〜35重量%の粘着付与剤と、
2〜10重量%の軟化剤および/または5〜30重量%の液状ゴムと、
20〜40重量%の親水性物質と、
2〜20重量%の多価アルコールと、を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 支持層と、該支持層の少なくとも片面に設けられた粘着層と、を少なくとも備える粘着シートであって、
前記粘着層は、請求項1から5のいずれか一項に記載の粘着剤を少なくとも含む粘着シート。 - 創傷用に用いる請求項6記載の粘着シート。
- 疎水性物質と、親水性物質と、多価アルコールと、を含む粘着剤の製造方法であって、
前記疎水性物質と前記親水性物質とを混合する混合工程と、
該混合工程を経た後に、混合物中の前記親水性物質を前記多価アルコールによって膨潤させる膨潤工程と、
を少なくとも行い、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
前記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤の製造方法。 - 支持層と、該支持層の少なくとも片面に設けられた粘着層と、を少なくとも備える粘着シートの製造方法であって、
疎水性物質と親水性物質とを混合する混合工程と、
該混合工程を経た後に、混合物中の前記親水性物質を前記多価アルコールによって膨潤させる膨潤工程と、
を少なくとも行うことにより、
前記親水性物質を5〜55重量%、前記多価アルコールを2〜45重量%含有し、
前記式(1)で示される吸水率が、60分後において90%以上である粘着剤を作製し、
該粘着剤を前記支持層の少なくとも片面に設けるシート化工程と、
を行う粘着シートの製造方法。
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