JP2011126002A - チゼルホルダ及びチゼルホルダを受容するベース部材 - Google Patents

Abstract

【課題】特に露天採鉱時に生じるような高い負荷に対しても確実に耐えることができるチゼルホルダを提供する。
【解決手段】本発明は、差込み付加部２１と備えた保持付加部２５とを備えたチゼルホルダであって、保持付加部２５がチゼル受容部２６を有しており、保持付加部２５が工具送り方向Ｖにおいて少なくとも部分的に、差込み付加部２１から又は該差込み付加部を越えて突出している形式のものに関する。このようなチゼルホルダにおいて本発明の構成では、保持付加部２５が、該保持区分に一体成形された剛性の支持区分を有していて、該支持区分が少なくとも１つの支持面２９を備えており、該支持面が、工具送り方向において少なくとも部分的に差込み付加部２１の前に配置されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、差込み付加部と保持付加部とを備えたチゼルホルダであって、保持付加部がチゼル受容部を有しており、保持付加部が工具送り方向において少なくとも部分的に、差込み付加部から又は該差込み付加部を越えて突出している形式のものに関する。

本発明はさらに、差込み受容部と、支持部を形成する支持付加部とを備えたベース部材に関する。このようなベース部材は、チゼルホルダを受容するために働く。

ＵＳ３９９２０６１に基づいて、ベース部材とその中に挿入されるチゼルホルダとから成る工具コンビネーションが公知である。この場合ベース部材は差込み受容部を有していて、この差込み受容部には前側に、ねじ山付受容部を備えたベース部材区分が接続されている。ねじ山付受容部は差込み受容部に開口している。チゼルホルダは差込み付加部を備えており、この差込み付加部は、ベース部材の差込み受容部に挿入されることができる。差込み付加部には保持付加部が接続されていて、この保持付加部は、貫通孔として形成されたチゼル受容部を備えている。保持付加部は部分的に工具送り方向において差込み付加部を越えて突出している。工具送り方向とは反対の側に、保持付加部及び差込み付加部は支持面を備えている。チゼルホルダを固定するために、１本のねじがベース部材のねじ山付受容部にねじ込まれる。このねじは、チゼルホルダの支持面を、ベース部材の相応に形成された対応面に押し付ける。工具使用中に、チゼルホルダに挿入されたチゼルには、力が作用する。この力は、チゼルが削り取られる対象に係合している場合に発生する。この場合工具係合中に力の方向は変化し、これによって特に交番負荷が発生する。この公知の工具コンビネーションでは、交番負荷に基づいて固定ねじの弛むことがあり、これによってチゼルホルダがもはや確実にベース部材内に固定されていない状態になることが、判明している。さらにこのような公知のチゼルホルダは、例えば露天採鉱時に必要になるような、大きな工具切込みが行われる採掘作業のために、十分な寸法をもって構成されていない。特に、保持付加部と差込み付加部との間における移行領域において、しばしば工具の破損が生じる。

そこで、例えばＵＳ５３７８０５０に開示されているように、チゼルホルダがベース部材に対して工具送り方向とは逆向きに差込み付加部の後ろで大きな面積をもって支持されるようにしたシステムが開発された。

従来技術に基づいてさらに、ベース部材とチゼルホルダとの間における鳩尾状結合装置が公知である。このような構成は例えばＵＳ４９１５４５５に開示されている。このような鳩尾状結合装置は、極めて敏感で破損しやすい。交番負荷に基づいて、ベース部材とチゼルホルダとの間における嵌合面には衝撃が加えられ、これによってシステム全体が早期に故障してしまう。

ＵＳ３４９８６７７では、チゼルホルダとベース部材との間における負荷伝達を改善するために、保持付加部が、工具送り方向とは逆向きに突出するように、チゼルホルダの差込み付加部に一体成形されている。

ＵＳ３９９２０６１ ＵＳ５３７８０５０ ＵＳ４９１５４５５ ＵＳ３４９８６７７

ゆえに本発明の課題は、特に露天採鉱時に生じるような高い負荷に対しても確実に耐えることができるチゼルホルダを提供することである。

本発明の別の課題は、チゼルホルダを負荷に対して最適に支持することができる、チゼルホルダ用のベース部材を提供することである。

チゼルホルダに対する課題を解決するために本発明の構成では、保持付加部が、支持面を備えた支持区分を有していて、該支持面が、工具送り方向において少なくとも部分的に差込み付加部の前に配置されているようにした。

このように構成されていると、保持付加部の、工具送り方向において突出した部分は、その一体成形された剛性の支持面で、ベース部材の相応に形成された対応支承部に受け止められることができる。これによって、工具使用時に発生する最大の力が伝達される箇所は、チゼルヘッドの直ぐ近くに位置することになる。そしてこれにより回転モーメントは著しく減じられる。このようにチゼルホルダを強度に関して最適に設計することにより、耐用寿命は著しく長くなり、かつ作業の安全性及び確実性が高まる。

本発明によるチゼルホルダの有利な構成では、支持区分が、互いに角度を成して位置している２つの支持面を有している。このように構成されていると、チゼルホルダはベース部材の相応な対応面において、センタリングされて遊びなしに方向付けられることになる。このような配置形式は、負荷が主方向に対して横方向に作用する場合でも、高負荷に耐えることができる。

支持面が、チゼル受容部の長手方向中心軸線を通って延びかつ差込み付加部の長手方向に延びている横方向中心平面の両側に、配置されていると、有利である。このような対称的な構成によって、両方の支持面を介して力を均一に逃がすもしくは導出することができる。また別の実施形態では、単数又は複数の支持面が、工具送り方向（Ｖ）とは逆向きの延びる摺動方向を有する滑りガイドを形成している。チゼルホルダはその組付け時に、該チゼルホルダの支持面がベース部材の対応面に載置されることができる。次いでチゼルホルダはベース部材と緊締され、この場合チゼルホルダはその滑りガイドにおいて無段階式に規定ポジションへと移動されることができる。これによって、一義的でかつ確実な組付けが保証される。つまり滑りガイドは、チゼルホルダをその所定の組付けポジションに導くために働く。組付けポジションにおいてチゼルホルダはベース部材と堅く結合され、その結果チゼルホルダとベース部材との間における相対運動を確実に回避することができる。

本発明の別の構成では、単数又は複数の支持面が拡幅部の一部であり、該拡幅部は、チゼル受容部の長手方向中心軸線に対して垂直な方向でチゼル受容部を越えて張り出している。そして拡幅部は、ベース部材を研磨もしくは摩耗作用に対して保護する削り屑導出面を形成する。

本発明の別の構成では、差込み付加部が、工具送り方向を向いた差込み付加部前側の領域に、少なくとも１つの被押圧面を有していて、該被押圧面が、差込み付加部の長手方向中心軸線に対して９０°よりも小さな角度、有利には８０°よりも小さな角度をもって配置されている。この被押圧面は、チゼルホルダをベース部材と緊締するために働く。被押圧面が差込み付加部に対して角度を成して位置していることによって、被押圧面を介して一方では、差込み付加部の長手方向軸線の方向における引込み力を、（例えば押圧ねじを用いて）加えることができる。さらに被押圧面の負荷時に、差込み付加部の長手方向に対して横方向の力成分が生ぜしめられ、この力成分は差込み付加部を、工具送り方向とは逆向きに、ベース部材の対応支承部内に押し込むことができる。このようにしてチゼルホルダはダブルに固定され、つまり一方では対応支承部における背側での緊締を介して固定され、かつ他方では支持区分の、差込み付加部の前に配置された支持面を用いて固定される。

そのために差込み付加部は有利には、工具送り方向とは逆向きの差込み付加部背側の領域に、単数又は複数の支承面を備えた別の支持区分を有している。

この場合支承面が複数設けられている場合、これらの支承面が互いに角度を成して位置していると、有利であり、このようになっていると、ベース部材に対するチゼルホルダのセンタリングと最適な力の誘導とを、作用する力のための大きな伝達面によって達成することができる。

支承面がほぼ、差込み付加部の長手方向軸線の方向に延びていると、有利である。このように構成されていると、差込み付加部の長手方向に滑りガイドが生ぜしめられる。そして摩耗によってベース部材の前面が、チゼルホルダの支持区分に対応配置された支持部の領域において摩耗した場合でも、ベース部材は、摩耗していない新しいチゼルホルダに対する使用可能性を維持している。背側の滑りガイドを介して再セットを補償することができる。

ベース部材に関する課題を解決するために、本発明によるベース部材の構成では、支持部を形成する支持付加部が、工具送り方向において差込み受容部の前に配置されていて、支持部が差込み受容部の前において形成されている。これによってベース部材は、力を最適に誘導もしくは導出することができる。それというのは、支持付加部の支持部をチゼルホルダの先端の直ぐ近くに接近させることができるからである。特に、相応なチゼルホルダを上記ベース部材において使用した場合に、上に述べたような利点が得られる。

本発明によるベース部材の有利な構成では、支持部が支持面を形成していて、該支持面が、差込み付加部の長手方向軸線との間に鈍角を成している。有利には２００°〜２５０°の間の範囲にあるこの鈍角によって、工具使用中において変化する力の方向に対して最適に力を排除することができる。また、工具送り方向とは逆向きに差込み受容部の後ろに付加部が配置されていて、該付加部が差込み受容部の領域に少なくとも１つの対応支承部を有していると、上に述べたようにチゼルホルダをダブルに支持することができる。特にチゼルホルダは前側では支持付加部において緊締され、かつ後ろ側では対応支承部において緊締されることができる。これによって一方では大きな面積の力伝達面が得られ、かつ他方では変化する力の方向を最適に受け止めることができる。

本発明によるベース部材の有利な構成では、支持部及び／又は対応支承部が、互いに角度を成して位置する２つの支持面を有している。支持面がこのように配置されていることによって、ベース部材に対するチゼルホルダのセンタリングが達成される。さらに、傾斜した支持面を介して大きな力伝達面を得ることができる。角度は、小さな構造容積においてベース部材の強度を最適化された構成が可能になるように、選択されることができる。

チゼルホルダをベース部材に確実に固定できるようにするために、本発明の別の構成では、支持付加部が工具送り方向において差込み受容部の前にねじ受容部を有していて、該ねじ受容部が差込み受容部の領域に開口しているようにした。

ベース部材とチゼルホルダとを備えた工具コンビネーションを斜め前から示す斜視図である。 ベース部材とチゼルホルダとを備えた工具コンビネーションを斜め後ろから示す斜視図である。 図１及び図２に示された工具コンビネーションを鉛直方向で断面した図である。 図１〜図３に示された工具コンビネーションにおけるチゼルホルダを斜め前から示す斜視図である。 図４に示されたチゼルホルダを斜め後ろから示す斜視図である。 図４及び図５に示されたチゼルホルダを鉛直方向で断面した図である。 図１〜図３に示されたベース部材を斜め上から見た斜視図である。 図７に示されたベース部材を鉛直方向で断面した図である。

次に図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。

図１にはベース部材１０が示されており、このベース部材１０は、凹面状に湾曲された取付け面を備えた下側面１１を有している。この取付け面を用いてベース部材１０は、フライスローラの円筒形の外周壁に載置されて、そこで堅く溶接されることができる。ベース部材１０にはチゼルホルダ２０が結合されている。

図３に示されているように、ベース部材１０は差込み受容部１５を有しており、この差込み受容部１５は、チゼルホルダ２０の差込み付加部２１を受容している。以下においては図４〜図６を参照しながら、チゼルホルダ２０の構成について詳説する。

図４に示されているように、チゼルホルダ２０は差込み付加部２１を有しており、この差込み付加部２１には、角度を成して保持付加部２５が接続されている。この場合理想的には差込み付加部２１と保持付加部２５との間には鈍角が形成されている。差込み付加部２１は、工具送り方向（Ｖ）に向けられた差込み付加部前側２２の領域に、前側面２１.１を形成している。この前側面２１.１には２つの切欠きが凹設されていて、両切欠きは被押圧面２１.２を形成している。両被押圧面２１.２は、差込み付加部２１の長手方向軸線に対して角度を成して配置されている。差込み付加部２１の、被押圧面２１を有する突出部は、側部の移行区分２１.３を介して側面２１.４に移行している。この場合側面２１.４は工具送り方向（Ｖ）に向かって方向付けられていて、工具側部に向いている。図５から分かるように、側面２１.４は差込み付加部背側２３の領域において支承面２１.５に移行している。この場合支承面２１.５は互いに角度を成している。支承面２１.５もまた互いに移行面２１.６を介して接続されていて、送り方向（Ｖ）とは反対の方向を向いている。

保持付加部２５は、円筒形の孔の形をしたチゼル受容部２６を備えている。チゼル受容部２６の長手方向中心軸線Ｍと差込み付加部２１の長手方向軸線Ｌとは、理想的には１００°〜１６０°の範囲の角度、有利には１３０°の角度を成している。チゼル受容部２６は、導入拡大部２７を介して載置面２５.３に移行している。この載置面２５.３はチゼル受容部２６に対して半径方向に延びている。チゼル受容部２６とは反対の側で、載置面２５.３は、横断面先細部２５.１に移行している。この横断面先細部２５.１は、円錐台の形に形成されていて、チゼルホルダ２０の外周面２５.２を載置面２５.３に移行させている。保持付加部２５は、チゼル受容部２６の下側領域に２つの支持面２９を有しており、両支持面２９は、互いにＶ字形に角度を成して位置している。この場合、図６から分かるように、支持面２９はその傾斜した位置に基づいて、差込み付加部２１の自由端部に向かってかつ同時に送り方向（Ｖ）に向いていて、かつ図３に示されているように、チゼル受容部２６の長手方向中心軸線Ｍに対して平行に又はほぼ平行に延びている。図５から分かるように、保持付加部２５は側部の拡幅部２８を有しており、両拡幅部２８において支持面２９は終わっている。支持面２９と支承面２１.５とは互いに逆方向を向くように方向付けられている。

以下においては図７及び図８を参照しながら、ベース部材１０の構成について詳説する。

ベース部材１０は差込み受容部１５を有しており、この差込み受容部１５はその横断面を、チゼルホルダ２０の差込み付加部２１の外輪郭に合わせて形成されている。前側において差込み受容部１５は支持付加部１２を用いて画成されている。この支持付加部１２にはねじ受容部１３がねじ山として成形されている。このねじ受容部１３は、差込み受容部１５に開口している。差込み受容部１５とは反対の側においてねじ受容部１３は、孔拡大部１３.１において終わっている。支持付加部１２は、半径方向外側に位置している上側領域に、支持部１８を有しており、この支持部１８は２つの支持面１８.１によって形成されている。両支持面１８.１は互いに角度を成して位置している。支持面１８.１の角度の方向付けは、チゼルホルダ２０の支持面２９の方向付けに合わせられており、その結果チゼルホルダ２０の支持面２９は、ベース部材１０の支持面１８.１に平面平行に接触もしくは載置されることができる。支持面１８.１は、チゼルホルダ２０の規定された接触のために、後退させられた段部１８.４を介して互いに結合されている。

差込み受容部１５は背側においては対応支承部１６によって画成されている。この対応支承部１６はこの場合背側の付加部１７の一部であり、この付加部１７は送り方向（Ｖ）とは逆向きに差込み受容部１５を越えて突出している。対応支承部１６はこの場合２つの別の支持面１６.１によって形成され、両支持面１６.１は互いの間に角度を成して位置している。これらの別の支持面１６.１は、その構成及び空間的な配置構成において、チゼルホルダ２０の支承面２１.５に合わせられて形成されており、その結果支持面１６.１における別の支承面２１.５の平面平行な支持もしくは接触が可能である。支持面１８.１とは反対の側において差込み受容部１５は、自由面（Freiflaeche）１８.２によって画成されている。工具送り方向（Ｖ）において差込み受容部１５は、側部における２つの結合区分１９によって画成される。結合区分１９によって形成されていて差込み受容部１５に向けられた内側面は、自由面１８.５を介して、工具送り方向（Ｖ）に方向付けられた壁１８.６に移行している。そして壁１８.６は自由面１８.２において終わっている。図７から明らかなように、付加部１７には切欠き１７.１が凹設されている。

ベース部材１０におけるチゼルホルダ２０の取付けは次のように行われる。

最初にチゼルホルダ２０の差込み付加部２１が、ベース部材１０の差込み受容部１５に差し込まれる。図３に示されているように、次いで固定エレメント１４としてねじ山付ピンがねじ受容部１３にねじ込まれる。固定エレメント１４はねじ軸線に対して垂直に方向付けられた圧着面を有しており、この圧着面はチゼルホルダ２０の被押圧面２１.２に接触する。この場合圧着面は平らな面を有している必要はなく、球面状の面であってもよい。図１から分かるように、チゼルホルダ２０を固定するためには２つの固定エレメント１４が使用されており、従ってベース部材１０にも２つのねじ受容部１３が成形されている。固定エレメント１４はそのねじ込み時に被押圧面２１.２を押圧する。差込み付加部２１の長手方向中心軸線に対して被押圧面２１が角度を成して位置していることに基づいて、固定エレメント１４は差込み付加部２１に対して引込み力を加える。同時に、送り方向（Ｖ）とは逆向きに延びていてかつ差込み付加部２１を対応支承部１６内に押し込む力成分が、生ぜしめられる。差込み付加部２１の長手方向軸線の方向に延びる力成分は、支持部１８の支持面１８.１を、チゼルホルダ２０の支持面２９に接触させる。特に図３から明らかなように、固定エレメント１４のねじ込みによって、チゼルホルダ２０は差込み付加部２１の長手方向中心軸線の両側において支持されることになる。一方では対応支承部１６における支持は長手方向中心軸線の背側において行われ、かつ他方では支持部１８では長手方向中心軸線の前側において行われる。そして固定ねじ１４は、チゼルホルダ２０が支持部１８と対応支承部１６とにおいて緊締されるように、差込み付加部２１に作用する。このようにしてチゼルホルダ２０の紛失を防止された確実な固定が保証される。

図３からさらに分かるように、ねじ受容部１３の孔拡大部１３.１には、固定エレメント１４の工具受容部を覆うカバーエレメント１４.１を挿入されることができる。

ベース部材１０及びチゼルホルダ２０は、該ベース部材１０及びチゼルホルダ２０の、送り方向（Ｖ）において延びる中心平面に対してほぼ鏡面対称的に、形成されている。これによって均一な負荷負担が促進される。

運転時使用中、チゼル受容部２６に挿入された汎用構造形式の丸形シャンクチゼル（Rundschaftmeissel）は、例えば炭層のような削られる対象に係合する。この係合時に、特に、支持部１８と支持面２９とから成る支持部が負荷される。工具係合中にはまた、送り方向（Ｖ）に基づいて、チゼルホルダ２０は対応支承部１６に押し込まれる。この対応支承部１６におけるチゼルホルダ２０の大面積の接触によって、確実な力の誘導が保証される。

図３から分かるように、ベース部材１０に対するチゼルホルダ２０の一義的な対応関係は特に次のことによって、すなわち上に述べた２つの中央の支持箇所（支持部１８及び対応支承部１６）において支持が行われることによって保証される。段部１８.４、自由面１８.２、壁１８.６、自由面１８.５及び結合区分１９の領域において、差込み付加部２１は差込み受容部１５から解放されている。ベース部材１０が使用されている間に例えば支持面１８.１が摩耗すると、段部１８.４はリセット空間を形成する。段部１８.４からチゼルホルダ２０が離れていることによって、摩耗時におけるチゼルホルダ２０の後退が保証される。この際に特に、支持面１８.１と別の支持面１６.１とが滑りガイドを形成し、該滑りガイドに沿ってチゼルホルダ２０が再緊締時に滑動できることに基づいて、摩耗を補償することができる。このような構成は特に、通常望まれているように、ベース部材１０が、チゼルホルダ２０の複数回の寿命サイクル（Lebenszyklus）に相当する工具寿命もしくは耐用寿命を有している場合に、有利である。そしてこれにより、摩耗していないチゼルホルダ２０を、部分摩耗していないベース部材１０に常に確実に緊締及び保持することができる。

運転時使用中に、取り付けられた丸形シャンクチゼルによって、廃石物質（Abraummaterial）が取り壊され、この廃石物質はチゼルホルダ２０において外周面２５.２の領域において滑り落ちる。この廃石物質は、拡幅部２８を介して外方に向かって導かれ、これによってベース部材１０は、廃石物質による摩耗作用に対して保護される。

丸形シャンクチゼルが摩耗した場合には、これを簡単に交換することができる。このような簡単な交換は、ベース部材１０における切欠き１７.１がチゼルホルダ２０における切欠き２４と一緒に工具受容部を形成していることによって、可能になる。そしてこの工具受容部には、押出し工具を挿入することができ、この押出し工具は丸形シャンクチゼルの背側に対して作用し、この丸形シャンクチゼルをチゼル受容部２６から押し出すことができる。図５から分かるように、チゼル受容部２６は切欠き２４と空間的に接続されている。

１０ ベース部材、 １１ 下側面、 １２ 支持付加部、 １３ ねじ受容部、 １３.１ 孔拡大部、 １４ 固定エレメント、 １４.１ カバーエレメント、 １５ 差込み受容部、 １６ 対応支承部、 １６.１ 支持面、 １７ 付加部、 １７.１ 切欠き、 １８ 支持部、 １８.１ 支持面、 １８.２ 自由面、 １８.４ 段部、 １８.５ 自由面、 １８.６ 壁、 １９ 結合区分、 ２０ チゼルホルダ、 ２１ 差込み付加部、 ２１.１ 前側面、 ２１.２ 被押圧面、 ２１.３ 移行区分、 ２１.４ 側面、 ２１.５ 支承面、 ２１.６ 移行面、 ２２ 差込み付加部前側、 ２３ 差込み付加部背側、 ２４ 切欠き、 ２５ 保持付加部、 ２５.１ 横断面先細部、 ２５.２ 外周面、 ２５.３ 載置面、 ２６ チゼル受容部、 ２７ 導入拡大部、 ２８ 拡幅部、 ２９ 支持面、 Ｌ 長手方向軸線、 Ｍ 長手方向中心軸線、 Ｖ 工具送り方向

Claims (16)

1. 差込み付加部（２１）と保持付加部（２５）とを備えたチゼルホルダであって、保持付加部（２５）がチゼル受容部（２６）を有しており、保持付加部（２５）が工具送り方向（Ｖ）において少なくとも部分的に、差込み付加部（２１）から又は該差込み付加部（２１）を越えて突出している形式のものにおいて、
   保持付加部（２５）が、該保持付加部に一体成形された剛性の支持区分を有していて、該支持区分が少なくとも１つの支持面（２９）を備えており、該支持面（２９）が、工具送り方向において少なくとも部分的に差込み付加部（２１）の前に配置されていることを特徴とするチゼルホルダ。
2. 支持区分が、互いに角度を成して位置している２つの支持面（２９）を有している、請求項１記載のチゼルホルダ。
3. 支持面（２９）が、チゼル受容部（２６）の長手方向中心軸線を通って延びかつ差込み付加部（２１）の長手方向に延びている横方向中心平面の両側に、配置されている、請求項２記載のチゼルホルダ。
4. 単数又は複数の支持面（２９）が、滑りガイドを形成している、請求項１から３までのいずれか１項記載のチゼルホルダ。
5. 単数又は複数の支持面（２９）が拡幅部（２８）の一部であり、該拡幅部（２８）が、チゼル受容部（２６）の長手方向中心軸線に対して垂直な方向でチゼル受容部（２６）を越えて張り出している、請求項１から４までのいずれか１項記載のチゼルホルダ。
6. 差込み付加部（２１）が、工具送り方向（Ｖ）を向いた差込み付加部前側（２２）の領域に、少なくとも１つの被押圧面（２１.２）を有していて、該被押圧面（２１.２）が、差込み付加部（２１）の長手方向中心軸線に対して９０°よりも小さな角度、有利には８０°よりも小さな角度をもって配置されている、請求項１から５までのいずれか１項記載のチゼルホルダ。
7. チゼル受容部（２６）が工具送り方向とは逆向きに切欠き（２４）に移行していて、該切欠き（２４）が、半径方向外側に向かってかつ工具送り方向（Ｖ）に対して垂直な方向に開放している、請求項１から６までのいずれか１項記載のチゼルホルダ。
8. 差込み付加部（２１）が、工具送り方向（Ｖ）とは反対側の差込み付加部背側（２３）の領域に、単数又は複数の支承面（２１.５）を備えた別の支持区分を有している、請求項１から７までのいずれか１項記載のチゼルホルダ。
9. 支承面（２１.５）が複数設けられている場合、これらの支承面（２１.５）が互いに角度を成して位置している、請求項８記載のチゼルホルダ。
10. 支承面（２１.５）がほぼ、差込み付加部（２１）の長手方向軸線の方向に延びている、請求項８又は９記載のチゼルホルダ。
11. 差込み受容部（１５）と、支持部（１８）を形成する支持付加部（１２）とを備えたベース部材において、
    支持付加部（１２）が、工具送り方向（Ｖ）において差込み受容部（１５）の前に配置されていて、支持部（１８）を差込み受容部（１８）の前において有していることを特徴とするベース部材。
12. 工具送り方向（Ｖ）とは逆向きに差込み受容部（１５）の後ろに、付加部（１７）が配置されていて、該付加部（１７）が、差込み受容部（１６）の領域に少なくとも１つの対応支承部（１６）を有している、請求項１１記載のベース部材。
13. 支持部（１８）が支持面（１８.１）を形成していて、該支持面（１８.１）が、差込み受容部（１５）の長手方向軸線との間、又は対応支承部（１６）の別の支持面（１６.１）との間に鈍角を成している、請求項１１又は１２記載のベース部材。
14. 支持部（１８）が２つの支持面（１８.１）を有し、かつ／又は対応支承部（１６）が２つの別の支持面（１６.１）を有しており、該支持面（１８.１）もしくは別の支持面（１６.１）がそれぞれ互いに角度を成して位置している、請求項１１から１３までのいずれか１項記載のベース部材。
15. 支持付加部（１２）が工具送り方向（Ｖ）において差込み受容部（１５）の前にねじ受容部（１３）を有していて、該ねじ受容部（１３）が差込み受容部（１５）の領域に開口している、請求項１１から１４までのいずれか１項記載のベース部材。
16. 請求項１から１０までのいずれか１項記載のチゼルホルダ（２０）と、請求項１１から１５までのいずれか１項記載のベース部材（１０）とを備えた工具装置。

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