JP2011122571A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三元触媒の硫黄被毒が進行している状況下にあって未燃燃料の排出を抑制する。
【解決手段】排気通路12において、三元触媒16の排気上流側には空燃比センサ21が、排気下流側には酸素センサ22がそれぞれ取り付けられている。電子制御装置15はこれらセンサ21,22の検出値に基づいて空燃比が目標空燃比となるよう燃料噴射量を制御する。電子制御装置15は三元触媒16に吸着される硫黄吸着量及び三元触媒16から放出される硫黄放出量を逐次算出し、これらを積算して三元触媒16の硫黄被毒量を推定する。この硫黄被毒量が所定量以上であり、且つ空燃比センサ21が活性状態にあって酸素センサ22が未活性状態にあるときには、実空燃比がストイキよりもリッチ側に変化することに起因する未燃燃料の排出を抑制すべく、空燃比センサ21の検出値に基づく空燃比フィードバック制御に際して目標空燃比をストイキよりも僅かにリーン側に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路において三元触媒の排気上流側及び排気下流側にそれぞれ酸素濃度センサを設け、これら酸素濃度センサの各検出値に基づいて空燃比を制御する内燃機関の空燃比制御装置に関する。
従来、内燃機関の排気浄化装置として、プラチナ、パラジウム、ロジウム等の貴金属を活性物質とした三元触媒が使用されている。三元触媒は、これら貴金属の作用によって、排気中の一酸化炭素及び炭化水素の酸化、及び窒素酸化物の還元を同時に行い、これらを二酸化炭素や水、窒素とすることによって排気を浄化するようにしている。
こうした三元触媒による排気浄化は、内燃機関で燃焼される混合気の空燃比が理論空燃比(ストイキ)であるときに効率良く行われる。そこで、三元触媒を排気浄化装置として採用する内燃機関では、燃焼される混合気の空燃比をストイキに維持するための空燃比フィードバック制御を実施している。
この空燃比フィードバック制御は、排気の酸素濃度を検出し、検出した酸素濃度に対応した大きさの検出値を出力する第1酸素濃度センサを三元触媒よりも上流側に設け、このセンサの検出値をストイキに対応する目標値に一致させるように燃料噴射量を補正することにより行われる。また、三元触媒はその個体差の他、酸素吸蔵量等、排気浄化状態がそのときどきによって僅かに変化するため、三元触媒の排気浄化能力を最大限に高める上では、三元触媒の個体差も含め、その排気浄化状態を正確に把握した上で空燃比を精密に制御することが望ましい。このため、三元触媒の下流側にも排気の酸素濃度を検出する第2酸素濃度センサを設け、このセンサの検出値に基づいて三元触媒を通過した後の排気の酸素濃度を検出し、第1酸素濃度センサの検出値に加え、この第2酸素濃度センサの検出値に基づいて空燃比フィードバック制御、すなわち燃料噴射量の補正を実行するようにしている(例えば特許文献1参照)。
なお、こうした2つの酸素濃度センサをそれぞれ用いた空燃比制御を、例えば機関低温始動時から開始する場合には、第1酸素濃度センサ及び第2酸素濃度センサが活性状態に移行するタイミングが異なる。すなわち、第1酸素濃度センサ及び第2酸素濃度センサのうち、三元触媒の上流側に設けられる第1酸素濃度センサはこれに接触する排気の温度が高いため、比較的早期に温度上昇して第2酸素濃度センサよりも早く活性状態に移行する。
こうした2つの酸素濃度センサを用いた空燃比制御は、以下のような順序でその制御態様が変化することとなる。
(1)第1酸素濃度センサ及び第2酸素濃度センサの双方が未活性状態にあるときには空燃比オープン制御
(2)第1酸素濃度センサが活性状態に移行した後は同センサの検出値に基づく空燃比フィードバック制御
(3)第1酸素濃度センサに続き第2酸素濃度センサが活性状態に移行した後はそれらセンサの各検出値に基づく空燃比フィードバック制御
なお、上記(1)では、内燃機関の機関温度が低いために失火や不完全燃焼が生じやすい。このような失火や不完全燃焼が起こる状況にあっては、窒素酸化物の排出量は問題とならないものの、炭化水素を主とする未燃燃料の排出量の増大が問題となる。このため、上記(1)では、燃料噴射量の始動時増量を行うことによって、内燃機関の早期暖機を図り、その燃焼状態を速やかに向上させるようにしている。従って、上記(1)では、始動時増量の状況によって目標空燃比はリッチ若しくはストイキとなる。
一方、上記(2)及び上記(3)では、定常運転時であれば目標空燃比は基本的にストイキに設定される。
特開2009−257188号公報
ところで、上記(2)では、上述したように三元触媒の触媒床温が低く、その排気浄化能力が制限されていても、第1酸素濃度センサの検出値に基づいた空燃比フィードバック制御を行うことによって未燃燃料の排出をある程度抑えることができるようにはなる。しかしながら、第2酸素濃度センサが未活性状態にあるため、上述したような三元触媒の排気浄化状態を正確に把握した上での空燃比の精密な制御を行うことは困難である。
さらに、噴射燃料に含まれる種々の硫黄成分(以下、単に「硫黄」という)が排気を介して上述したような貴金属活性物質等の触媒に吸着される、いわゆる硫黄被毒が三元触媒において進行している状況下にあっては、排気浄化能力が著しく低下しているため、こうした未燃燃料の排出がもはや無視できない問題となる。特にこうした傾向は、プラチナ、パラジウム、ロジウム等の貴金属の担持量を従来よりも少なくした三元触媒にあっては一層顕著になる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、三元触媒の上流側及び下流側にそれぞれ酸素濃度センサが設けられ、これら酸素濃度センサの各検出値に基づいて空燃比が目標空燃比となるようにこれを制御する内燃機関の空燃比制御装置において、三元触媒の硫黄被毒が進行している状況下にあって炭化水素を含む未燃燃料の排出を抑制することを目的とする。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、三元触媒の排気上流側の酸素濃度を検出する第1酸素濃度センサと、前記三元触媒の排気下流側の酸素濃度を検出する第2酸素濃度センサとを有し、これら第1酸素濃度センサ及び第2酸素濃度センサの検出値に基づいて空燃比が目標空燃比となるようにこれを制御する内燃機関の空燃比制御装置において、前記三元触媒に吸着される硫黄吸着量及び前記三元触媒から放出される硫黄放出量をそれぞれ逐次算出し、これら算出される硫黄吸着量及び硫黄放出量を積算して前記三元触媒の硫黄被毒量を推定する推定手段と、前記推定される硫黄被毒量が所定量以上である旨判定され且つ前記第1酸素濃度センサが活性状態にあって前記第2酸素濃度センサが未活性状態にあるときには、実空燃比がストイキよりもリッチ側に変化すること抑制すべく同目標空燃比をストイキよりもリーン側に設定して前記第1酸素濃度センサの検出値に基づく空燃比フィードバック制御を実行する制御手段とを備えることを要旨とする。
こうした構成では、第1酸素濃度センサが活性状態に移行した後、第2酸素濃度センサが活性状態に移行するまでは、目標空燃比がストイキよりもリーン側に設定され、その目標空燃比のもと第1酸素濃度センサの検出値に基づく空燃比フィードバック制御が実行される。そしてこのように目標空燃比をストイキよりもリーン側に設定することにより、種々の外乱によって実際の空燃比が変動した場合であっても、実際の空燃比がリッチとなるまで変動することを抑制することができる。その結果、硫黄被毒により排気浄化能力の低下した三元触媒に未燃燃料が流入してこれが浄化されることなく排出されてしまうことを抑制することができるようになる。
本実施形態にかかる内燃機関の模式図。 (a)は空燃比センサの模式図、(b)は酸素センサの模式図。 本実施形態にかかる空燃比及び推定触媒床温と、三元触媒の硫黄被毒傾向との関係を示すグラフ。 本実施形態にかかる硫黄被毒量推定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 燃料噴射量積算値と硫黄吸着量との関係を示す模式図。 燃料噴射量積算値と硫黄放出量との関係を示す模式図。 本実施形態にかかる空燃比制御の手順を示すフローチャート。 目標空燃比変動態様の一例を示すタイミングチャート。
以下、この発明にかかる内燃機関の空燃比制御装置を具体化した実施形態について説明する。
《全体構成》
図1に示すように、内燃機関17には、吸気通路11及び排気通路12が接続されている。この吸気通路11には、吸入空気量を機関運転状態に応じて調量するスロットルバルブ18が設けられるとともに、吸気通路11に燃料を噴射するインジェクタ14が設けられている。
一方、排気通路12には、三元触媒16が設けられている。この三元触媒16は、プラチナ、パラジウム、ロジウム等の貴金属活性物質等を触媒として、排気に含まれる一酸化炭素及び炭化水素の酸化、及び窒素酸化物の還元を同時に行い、これらを二酸化炭素及び水、窒素とすることによって排気を浄化する。
また、排気通路12において、三元触媒16の排気上流側には空燃比センサ21が、排気下流側には酸素センサ22がそれぞれ取り付けられている。空燃比センサ21及び酸素センサ22は、そのセンサ素子の温度が活性化温度以下であるときには、酸素濃度の検出精度が低下する。このため、これらセンサにはセンサ素子を加熱するヒータがそれぞれ内蔵されている。
すなわち、空燃比センサ21は、いわゆる積層型と称されるものであり、図2(a)に示すように、センサ素子と同センサ素子に直接接触してこれを加熱するヒータとを備えている。ここで、空燃比センサ21は空燃比に対応して連続的に変化する信号を出力する。このため、この空燃比センサ21の出力に基づいて空燃比がストイキに対してどの程度リッチであるのか或いはリーンであるのかを判断することができる。
一方、酸素センサ22は、いわゆるコップ型と称されるものであり、図2(b)に示すように、センサ素子と、同センサ素子を大気層を介して間接的に加熱するヒータとを備えている。この酸素センサ22は空燃比がリーンであるかリッチであるかを示す2値的な信号を出力する。
ここで、空燃比センサ21は、排気通路12において酸素センサ22よりも上流側にあるため、同酸素センサ22と比較して高温の排気が接触する。更に、センサ素子を大気層を介してヒータにより加熱する酸素センサ22とは異なり、空燃比センサ21はセンサ素子がヒータによって直接加熱される。従って、例えばこれら各センサ21,22が双方とも未活性状態にある機関低温時に機関運転が開始されると、まず空燃比センサ21が活性状態に移行し、その後遅れて酸素センサ22が活性状態に移行するようになる。
これら空燃比センサ21及び酸素センサ22のヒータは、電子制御装置15によってその温度が制御される。また、電子制御装置15は、三元触媒16の排気上流側における排気の酸素濃度DO1に応じた信号を空燃比センサ21から取り込むとともに、三元触媒16の排気下流側における排気の酸素濃度DO2に応じた信号を酸素センサ22から取り込む。
電子制御装置15には、機関運転状態を含め種々の情報を検出するための各種センサが接続されている。例えば、クランクシャフト(図示略)の近傍に設けられ、その回転速度、すなわち機関回転速度を検出する機関回転速度センサ24、吸気通路11においてスロットルバルブ18の吸気上流側に設けられ、吸入空気量を検出するエアフロメータ13、シリンダブロックのウォータジャケット(図示略)に設けられ、機関冷却水温Thwを検出する機関冷却水温センサ23等がある。なお、この機関冷却水温Thwは、内燃機関17の機関温度や、空燃比センサ21及び酸素センサ22のセンサ素子の温度と相関があるため、それらの代替値として用いられる。
電子制御装置15は、これら各種センサからの検出値に基づいて各種制御を行う。例えば、機関回転速度と吸入空気量とに基づいて、機関負荷、具体的には燃料噴射量を算出する。そして、この燃料噴射量及び機関回転速度に基づいて三元触媒16の触媒床温を推定し、これを推定触媒床温Tとして記憶する。なお、電子制御装置15のメモリ(図示略)には、各種制御を実行するためのプログラムの他、同制御に用いられる演算用マップが記憶されている。
《推定触媒床温Tの推定処理》
ここで、推定触媒床温Tの推定処理について簡単に説明する。電子制御装置15のメモリには、定常運転時、すなわち燃料噴射量及び機関回転速度の双方を一定値に維持したときに三元触媒16の触媒温度が収束する温度(定常時触媒床温)TKがそれら燃料噴射量及び機関回転速度の関数として演算用マップに記憶されている。そして、所定の周期Δt1をもって燃料噴射量及び機関回転速度を監視し、現在の処理t(i)において燃料噴射量及び機関回転速度に対応する定常時触媒床温TKを算出する。そして、この定常時触媒床温TKと前回の処理t(i−1)において推定した推定触媒床温T(i−1)に基づいて、現在の処理t(i)における推定触媒床温T(i)が以下の式(1)により算出される。

T(i)←(TK+(n−1)・T(i−1))/n ・・・(1)

なお、上式(1)の右辺において「n」(n:2より大きい整数)は補正係数であり、三元触媒16の熱容量、換言すれば定常時触媒床温TKが変化したとき、その変化に対する推定触媒床温Tの追従速度に応じて決定される。具体的には、この追従速度が大きいときほど補正係数nは小さな値になる一方、同追従速度が小さいほど補正係数nは大きな値になるように実験等を通じて予め求められている。
《三元触媒の硫黄被毒量推定処理》
ところで、噴射燃料には硫黄が含まれているため、三元触媒16ではこの硫黄の吸着及び放出が繰り返し行われている。そして、硫黄の吸着量がその放出量を上回る状況が継続し三元触媒16に堆積する硫黄の量(硫黄被毒量)が多くなると、その排気浄化機能の低下が無視できない状態となる。また、三元触媒16が硫黄を吸着する状態にあるか放出する状態にあるかは、三元触媒16の床温(推定触媒床温T)及び空燃比によって異なるものとなる。
具体的には、図3に示すように、推定触媒床温Tが閾値α以下であり、且つ空燃比がリッチであるときには、三元触媒16に硫黄が吸着される(領域A3)。また、推定触媒床温Tに関わらず、空燃比がリーンであるときにも同様に、三元触媒16に硫黄が吸着される(領域A4)。すなわちこの場合、三元触媒16の硫黄被毒量は増加する。一方、推定触媒床温Tが閾値βより高く、且つ空燃比がリッチであるときには、三元触媒16の貴金属活性物質等に堆積している硫黄が同三元触媒16から放出される(領域A1)。したがってこの場合、三元触媒16の硫黄被毒量は減少する。更に、推定触媒床温Tが閾値β以下であり、且つ閾値αより高く、且つ空燃比がリッチであるときには、三元触媒16における硫黄の吸着及び放出は生じない。すなわち三元触媒16の硫黄被毒量は変化しない(領域A2)。また、空燃比がストイキであるときにも同様に、三元触媒16における硫黄の吸着及び放出のいずれも生じることはない。
電子制御装置15では、図4に示される手順にしたがって三元触媒16の硫黄被毒量を推定する。なお、この処理は所定周期Δt2毎に繰り返し実行される。
まずこの一連の処理では、空燃比センサ21の検出信号に基づいて、実空燃比がストイキであるか否かが判断される(ステップS100)。実空燃比がストイキであると判断された場合は(ステップS100:YES)、この処理を一旦終了する。
一方、実空燃比がストイキでないと判断された場合は(ステップS100:NO)、実空燃比がリーンであるか否かが判断される(ステップS101)。実空燃比がリーンであると判断された場合は(ステップS101:YES)、三元触媒16にて硫黄が吸着する領域(領域A4)にあるため、図5のマップに基づいて、三元触媒16の硫黄の吸着量ΔSaが算出される(ステップS103)。
図5は、前回の処理t(i−1)が実行されてから今回の処理t(i)が実行されるまでの期間Δt2にインジェクタ14から噴射された燃料の積算値である燃料噴射量積算値ΣQと、この期間Δt2に三元触媒16に吸着される硫黄の吸着量ΔSaとの関係を示したマップである。
燃料噴射量が多いときほど、三元触媒16に接触して吸着する硫黄の量も多くなるため、同図5に示すように、吸着量ΔSaは、燃料噴射量積算値ΣQが多いきほど大きな値に設定される。そして、以下の式(2)に示すように、このように算出された吸着量ΔSaが前回までの処理t(i−1)において算出された硫黄被毒量t(i−1)に加算され、その加算値が今回の処理t(i)における硫黄被毒量t(i)として新たに設定される(ステップS104)。その後、この処理を一旦終了する。

硫黄被毒量t(i)←硫黄被毒量t(i−1)+ΔSa ・・・(2)

一方、実空燃比がリッチであると判断された場合は(ステップS101:NO)、次に推定触媒床温Tが閾値α(図2参照)より高いか否かが判断される(ステップS102)。推定触媒床温Tが閾値α以下であると判断された場合は(ステップS102:YES)、三元触媒16に硫黄が吸着する領域(領域A3)にあるため、上述のように硫黄の吸着量ΔSaが算出され(ステップS103)、上式(2)に基づいて今回の処理t(i)における硫黄被毒量t(i)が算出される(ステップS104)。その後、この処理を一旦終了する。
一方、推定触媒床温Tが閾値αより高いと判断された場合は(ステップS102:NO)、次に推定触媒床温Tが閾値β(図2参照)より高いか否かが判断される(ステップS105)。推定触媒床温Tが閾値β以下であると判断された場合は(ステップS105:NO)、この処理は一旦終了される。このときは、硫黄の吸着及び放出のいずれも生じず(領域A2)、三元触媒16の硫黄被毒量は変化しない。
一方、推定触媒床温Tが閾値βより高いと判断された場合は(ステップS105:YES)、三元触媒16の硫黄が放出される領域(領域A1)にあるため、図6のマップに基づいて硫黄の放出量ΔSbが算出される(ステップS106)。
図6は、前回の処理t(i−1)が実行されてから今回の処理t(i)が実行されるまでの期間Δt2にインジェクタ14から噴射された燃料の積算値である燃料噴射量積算値ΣQと、この期間Δt2に三元触媒16から放出される硫黄の放出量ΔSbとの関係を示したマップである。燃料噴射量が多いときほど、これを還元剤として放出される硫黄の量も多くなるため、同図6に示すように、放出量ΔSbは、燃料噴射量積算値ΣQが多いときほど大きな値に設定される。そして、以下の式(3)に示すように、このように算出された放出量ΔSbが前回までの処理t(i−1)において算出された硫黄被毒量t(i−1)に減算され、その減算値が今回の処理t(i)における硫黄被毒量t(i)として新たに設定される(ステップS107)。その後、この処理を一旦終了する。

硫黄被毒量t(i)←硫黄被毒量t(i−1)−ΔSb ・・・(3)

《燃料噴射制御》
ところで、三元触媒16による排気浄化は、実空燃比がストイキであるときに効率良く行われる。そこで、三元触媒16を排気浄化装置として採用する内燃機関17では、実空燃比をストイキに維持するために、空燃比フィードバック制御が実施される。以下、空燃比フィードバック制御の処理手順についてその一例を説明する。
この処理ではまず、上述のように、機関回転速度と機関負荷とに基づいて基本燃料噴射量QBASEが算出される。
次に、空燃比センサ21の検出値に基づいて空燃比フィードバック補正係数FAFが算出される。この空燃比フィードバック補正係数FAFは、実空燃比がストイキである場合に排出される排気の酸素濃度である基準酸素濃度と空燃比センサ21により検出される酸素濃度DO1との一時的な乖離を補償するものである。
すなわち、空燃比センサ21により検出される酸素濃度DO1が基準酸素濃度よりも低い場合、すなわち、空燃比がリッチである場合には、空燃比フィードバック補正係数FAFはその基準値「1.0」よりも小さい値に変更される。この場合、酸素濃度DO1から算出される実空燃比のストイキに対する乖離度に比例して、空燃比フィードバック補正係数FAFは小さくなるように変更される。一方、空燃比センサ21により検出される酸素濃度DO1が基準酸素濃度よりも高い場合、すなわち、空燃比がリーンである場合には空燃比フィードバック補正係数FAFはその基準値「1.0」よりも大きい値に変更される。この場合、酸素濃度DO1から算出される実空燃比のストイキに対する乖離度に比例して、空燃比フィードバック補正係数FAFは大きくなるように変更される。
また、こうした空燃比フィードバック補正係数FAFによる補正の他、空燃比学習処理も併せて実行される。すなわち、この空燃比フィードバック補正係数FAFがその基準値「1.0」から定常的に乖離した状態にあるとき、例えば定常運転時に、空燃比フィードバック補正係数FAFが「1.0+α」を示す場合、その値が空燃比学習値KGとして学習される。そして、最終燃料噴射量QFINは以下の式(4)に基づいて算出される。

QFIN←QBASE・KG・FAF・K ・・・(4)

なおここで、上式(4)の左辺における「K」は始動時増量等、その他の補正係数を示す。
ところで、三元触媒16は、その個体差の他、酸素吸蔵量等、排気浄化状態がそのときどきによって僅かに変化する。このため三元触媒16の排気浄化能力を最大限に高める上では、その排気浄化状態を正確に把握した上で、空燃比を精密に制御することが望ましい。このため、三元触媒16の排気下流側にも排気の酸素濃度を検出する酸素センサ22を設け、この酸素センサ22によって三元触媒16を通過した後の排気の酸素濃度DO2を検出し、この検出値に基づいて空燃比フィードバック補正係数FAFを補正するようにしている。
すなわち、酸素センサ22により検出される酸素濃度DO2が基準酸素濃度よりも高いときには、空燃比フィードバック補正係数FAFが大きくなるように補正して、最終燃料噴射量QFINを増大させる。一方、この酸素濃度DO2が基準酸素濃度よりも低いときには、空燃比フィードバック補正係数FAFが小さくなるように補正して、最終燃料噴射量QFINを減少させる。
電子制御装置15は、このようにして算出される最終燃料噴射量QFINに基づいて燃料噴射時間TAU、すなわちインジェクタ14の開弁時間を算出し、この燃料噴射時間TAUに基づいてインジェクタ14を開弁駆動する。その結果、最終燃料噴射量QFINに相当する量の燃料がインジェクタ14から噴射されることとなる。
《機関低温始動時における空燃比センサ及び酸素センサの活性状態、並びにそれらセンサにかかる制御》
上述のように、最終燃料噴射量QFINは、空燃比センサ21及び酸素センサ22の検出値に基づいて行われる空燃比フィードバック制御を通じて算出される。しかしながら、空燃比センサ21及び酸素センサ22は、そのセンサ素子の温度が活性化温度以下であるときには、酸素濃度の検出精度が低下する。このため、機関低温始動時のような場合には、これらセンサ21,22はいずれも未活性状態にあり、内燃機関17から排出される排気及び内蔵されるヒータにより加熱されて温度上昇することにより、順次活性状態に移行することとなる。
具体的には、空燃比センサ21は三元触媒16の排気上流側に設けられて温度の高い排気が接触すること、及びヒータにセンサ素子が接触する積層型のセンサであることに起因して、酸素センサ22よりも早くその温度が上昇し、酸素センサ22よりも早く活性状態に移行する。このため、機関低温始動時における空燃比センサ21及び酸素センサ22の活性状態は、以下の順に変化する。
(I)空燃比センサ21及び酸素センサ22の双方が未活性状態にある状態
(II)空燃比センサ21が活性状態にある一方、酸素センサ22が未活性状態にある状態
(III)空燃比センサ21及び酸素センサ22の双方が活性状態にある状態
そこで、機関低温始動時から空燃比フィードバック制御を開始する場合には、以下の順序でその制御態様が変化する。
(I)空燃比センサ21及び酸素センサ22の双方が未活性状態にあるときには、空燃比オープン制御が行われる。すなわち、上述した空燃比フィードバック補正係数FAFは初期値である「1.0」に設定される。
(II)空燃比センサ21が活性状態にある一方、酸素センサ22が未活性状態にあるときには、空燃比センサ21の検出値のみを用いて、実空燃比が目標空燃比となるように空燃比フィードバック制御が行われる。すなわちこの場合には、酸素センサ22の検出値に基づく空燃比フィードバック補正係数FAFの補正は行われない。
(III)空燃比センサ21及び酸素センサ22が活性状態に移行した後は、上述した空燃比フィードバック制御が行われる。
《機関低温始動時の燃料噴射制御》
ところで、機関低温始動時には、内燃機関17の燃焼状態が不安定なものになり易く、失火や不完全燃焼が生じやすい。このように失火や不完全燃焼が生じるときには、窒素酸化物の排出量は問題とはならないものの、炭化水素を主とする未燃燃料の排出量の増大が問題となる。
そこで、本実施形態においては、このような機関低温始動時には基本燃料噴射量QBASEの始動時増量を行うことによって、内燃機関17の早期暖機を図り、その燃焼状態を速やかに向上させるようにしている。そして、この始動時増量の割合を、機関運転時間が経過するにつれて減少させるようにしている。このため、機関低温始動時である上記(I)では、目標空燃比がリッチからストイキに変化することとなる。
そして、空燃比センサ21が活性状態に移行すると、上記(II)にて説明したように、空燃比センサ21の検出値に基づく空燃比フィードバック制御が行われることとなる。しかしながら、上記(II)では、酸素センサ22が未活性状態にあるため、三元触媒16の排気浄化状態を正確に把握した上で空燃比を精密に制御することは困難である。このような状況の下、三元触媒16において硫黄被毒が進行していると、三元触媒16の排気浄化能力は低下しているため、三元触媒16からの未燃燃料の排出がもはや無視できない問題となる。
そこで、本実施形態においては、三元触媒16が硫黄被毒の進行している状態にあると判断されたときには、上記(II)において、目標空燃比をストイキに対して僅かにリーンとなるように設定している。このように目標空燃比をストイキよりも僅かにリーンにすることにより、内燃機関17から排気通路12に排出される未燃燃料の量を減少させるとともに、三元触媒16における酸素吸蔵量を増大させて未燃燃料の浄化を促進させることができる。なお、このようにストイキに対してリーン側に変化させる程度は極めて僅かであり、これによる窒素酸化物の排出量が大きく増大することはない。
図7はこのような空燃比制御を実行する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置15によって所定期間経過毎に実行される。
まずこの一連の処理では、三元触媒16の硫黄被毒量が予め定められた所定量S1以上であるか否か、すなわち三元触媒16が硫黄被毒の進行している状態にあるか否かが判断される(ステップS200)。三元触媒16が硫黄被毒の進行している状態にないと判断された場合は(ステップS200:NO)、上記(I)〜(III)にて説明したように、空燃比センサ21及び酸素センサ22の活性状態に応じて、目標空燃比をストイキとした空燃比制御、すなわち通常制御が行なわれ(ステップS201)、この処理を一旦終了する。なお、所定量S1は、硫黄被毒量がこの値以上であれば、硫黄被毒の進行により、三元触媒16の本来の排気浄化能力が無視できない程度に低下していると判断できる値であり、実験等により予め定められた値である。
一方、硫黄被毒量が所定量S1以上であると判断された場合、すなわち三元触媒16が硫黄被毒の進行している状態にあると判断された場合は(ステップS200:YES)、次に空燃比センサ21が活性状態にあるか否かが判断される(ステップS202)。ここで、空燃比センサ21が活性状態にあるか否かは、機関冷却水温Thwに基づいて判断される。具体的には、機関始動後に機関冷却水温Thwが上昇して所定温度T2に達してから所定期間が経過したときに、空燃比センサ21が活性状態にあると判断される。なお、所定期間は、空燃比センサ21の温度がその活性化温度に達した後、その検出値が安定するまでに必要となる期間である。
このように機関冷却水温Thwを監視し、同機関冷却水温Thwに基づいて空燃比センサ21が未活性状態であると判断された場合は(ステップS202:NO)、上記(I)にて説明した空燃比オープン制御が実行される(ステップS203)。この際、始動時増量による燃料噴射量の補正度合(式(4)のK)を、三元触媒16の硫黄被毒が進行していない場合と比較して機関始動性の悪化や失火を招かない範囲で小さく設定する(ステップS204)。
一方、空燃比センサ21が活性状態にあると判断された場合は(ステップS202:YES)、次に酸素センサ22が活性状態にあるか否かが判断される(ステップS205)。この酸素センサ22が活性状態にあるか否かの判断についても、空燃比センサ21の場合と同様に、機関冷却水温Thwに基づいて判断される。具体的には、機関始動後に機関冷却水温Thwが上昇して所定温度T1に達してから所定期間が経過したときに、酸素センサ22が活性状態にあると判断される。なお、所定期間は、酸素センサ22の温度がその活性化温度に達した後、その検出値が安定するまでに必要となる期間である。また、上記所定温度T1は空燃比センサ21の活性化状態を判断する際に用いた所定温度T2よりも高い温度に設定されている。このように機関冷却水温Thwを監視し、同機関冷却水温Thwに基づいて酸素センサ22が未活性状態にあると判断された場合は(ステップS205:NO)、上記(II)にて説明したように、空燃比センサ21の検出値に基づく空燃比フィードバック制御が実行される。このときは、実空燃比がストイキよりもリッチにならないように、目標空燃比を僅かにリーンに設定する(ステップS206)。これにより、種々の外乱によって実空燃比が変動した場合であっても、実空燃比がリッチとなって、未燃燃料が浄化されないまま排出されることを抑制することができるようになる。
一方、酸素センサ22が活性状態にあると判断された場合は(ステップS205:YES)、上記(III)にて説明したように、目標空燃比がストイキに設定されて(ステップS207)、空燃比センサ21及び酸素センサ22の検出値に基づく空燃比フィードバックが行われる。この場合には、硫黄被毒が三元触媒16において進行している場合であっても、その状況に応じて空燃比フィードバック補正係数FAFが酸素センサ22の検出値に基づいて補正されるため、未燃燃料の排出は抑制されるようになる。
図8は、図7のフローチャートに示される空燃比制御が機関低温始動時に実行された場合について、(a)目標空燃比、(b)機関冷却水温Thw、(c)空燃比センサ21の状態、(d)酸素センサ22の状態、の推移を示している。なお、図8では理解を容易とするために、(a)目標空燃比について、リーン側を誇張して記載している。実際の制御においては、リーン側の目標空燃比は、実空燃比がリッチとなることが抑制されるような僅かなリーンであればよく、例えば、ストイキを「14.6」とすると、この目標空燃比は「14.65」程度でよい。
図8に示すように、機関低温始動時には、内燃機関17の暖機が完了しておらず、機関冷却水温Thwは、所定温度T2よりも低い状態にある。すなわち、空燃比センサ21及び酸素センサ22はいずれも未活性状態にあり、上記(I)にて説明したような空燃比オープン制御が行なわれる(タイミングt0)。そして、このような機関低温始動時においては、始動時増量等により燃料噴射量が増量されるため、目標空燃比は通常、リッチとなる。その後、この始動時増量が減少するため、目標空燃比はリッチからストイキに徐々に変化する(タイミングt0〜t1)。
そして、機関冷却水温Thwが所定温度T2に達した後、所定期間が経過すると、空燃比センサ21が活性状態となり空燃比フィードバック制御が可能になるため、同制御における目標空燃比がリッチよりも僅かにリーンに設定される(タイミングt1)。なお、このように、空燃比センサ21が活性状態に移行した後は、上記(II)にて説明したように、空燃比センサ21の検出値のみに基づく空燃比フィードバック制御が行われる(タイミングt1〜t2)。この際、目標空燃比はリッチよりも僅かにリーンとなるように設定される。
そして、機関冷却水温Thwが上昇して所定温度T1となった後、所定期間が経過すると、空燃比センサ21及び酸素センサ22がいずれも活性状態となるため、それらの検出値に基づく空燃比フィードバック制御が実行される。そして、この期間は、目標空燃比は基本的にストイキに設定される(タイミングt2)。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する作用効果を奏することができる。
(1)上記実施形態によれば、空燃比センサ21が活性状態に移行した後、酸素センサ22が活性状態に移行するまでは、目標空燃比がストイキよりも僅かにリーン側に設定され、その目標空燃比のもと空燃比センサ21の検出値に基づく空燃比フィードバック制御が実行される。そしてこのように目標空燃比をストイキよりも僅かにリーン側に設定することにより、種々の外乱によって実空燃比が変動した場合であっても、実空燃比がリッチとなるまで変動することを抑制することができる。その結果、硫黄被毒により排気浄化能力の低下した三元触媒16に未燃燃料が流入してこれが浄化されることなく排出されてしまうことを抑制することができるようになる。
(2)上記実施形態によれば、空燃比センサ21及び酸素センサ22がいずれも未活性状態にあるときに、空燃比をオープン制御する際、始動時増量による燃料噴射量の補正度合を、三元触媒16の硫黄被毒が進行していない場合と比較して、機関始動性の悪化や失火を招かない範囲で小さく設定するようにしている。したがって、機関始動時から空燃比センサ21が活性状態に移行してその検出値に基づくフィードバック制御が開始される迄の期間においても、未燃燃料の排出量を極力少なくすることができる。
なお、以上説明した実施形態は次のようにその形態を適宜変更した態様にて実施することができる。また、上記実施形態及び変形例は可能であればそれらを適宜組み合わせて実施することもできる。
・機関冷却水温ThwがT2となった後、直ちに空燃比センサ21の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を行うようにしてもよい。また、機関冷却水温ThwがT1となった後、直ちに酸素センサ22の検出値に基づいて、空燃比フィードバック補正係数FAFを補正するようにしてもよい。この変形例においても、上記作用効果に準じた効果を奏することができるようになる。
・空燃比センサ21、酸素センサ22が活性状態にあるか否かを機関冷却水温Thwに基づいて判断するようにしたが、例えば、内燃機関17の潤滑・冷却等に供されるオイルの温度、機関始動時からの経過時間、機関始動時からの積算燃料噴射量や積算吸入空気量に基づいて判断するようにしてもよい。この場合、オイルの温度が高いとき、経過時間が長いとき、積算燃料噴射量、積算吸入空気量が多いときほど、空燃比センサ21や酸素センサ22が温度上昇して活性状態であると判断する。この変形例においても上記作用効果に準じた効果を奏することができるようになる。
・機関低温始動時において、三元触媒16の硫黄被毒が進行している状況の下、空燃比オープン制御を行う際、始動時増量による燃料噴射量の補正度合(式(4)のK)を、三元触媒16の硫黄被毒が進行していない場合と比較して小さく設定するようにしたが、この処理を省略しても良い。この変形例においても、上記(1)に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・機関低温始動時における燃料噴射量を機関始動性の悪化や失火を招かない範囲で増量させるようにしたが、確実な始動を行うことができれば、この処理を省略しても良い。この変形例においても、上記(1)に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・三元触媒16に吸着される硫黄の吸着量ΔSa及び三元触媒16から放出される硫黄の放出量ΔSbは、燃料噴射量の積算値に限らず、これと相関を持つパラメータであればよく、例えば、図4に示される処理の周期Δt2における吸入空気量の積算値に基づいて求めるようにしてもよい。この変形例においても上記作用効果に準じた効果を奏することができるようになる。
・三元触媒16の触媒床温は直接検出するようにしてもよいし、三元触媒16の上流側の排気温度または下流側の排気温度に基づいて推定するようにしてもよい。
・上記実施形態においては、三元触媒16の排気上流側に空燃比センサ21を取り付けるとともに、排気下流側に酸素センサ22を取り付けるようにしたが、例えば三元触媒16の排気上流側には、空燃比センサ21に代えて酸素センサを取り付けるようにしてもよい。或いは、下流側の酸素センサ22に変えて空燃比センサを取り付けるようにしてもよい。この変形例においても、三元触媒16の排気下流側における酸素濃度DO2を検出することができるため、三元触媒16の排気浄化状態を正確に把握した上で空燃比を精密に制御することができるようになる。また、空燃比センサ21として積層型のもの、酸素センサ22としてコップ型のものをそれぞれ例示したが、各センサ21,22の構造はこれら限られない。この場合であっても、三元触媒16の上流側に位置するセンサは高温の排気が接触するため、その下流側に位置するセンサよりも早期に活性状態となる。
11…吸気通路、12…排気通路、13…エアフロメータ、14…インジェクタ、15…電子制御装置(推定手段、制御手段)、16…三元触媒、17…内燃機関、18…スロットルバルブ、21…空燃比センサ(第1酸素濃度センサ)、22…酸素センサ(第2酸素濃度センサ)、23…機関冷却水温センサ、24…機関回転速度センサ。

Claims (1)

  1. 三元触媒の排気上流側の酸素濃度を検出する第1酸素濃度センサと、前記三元触媒の排気下流側の酸素濃度を検出する第2酸素濃度センサとを有し、これら第1酸素濃度センサ及び第2酸素濃度センサの検出値に基づいて空燃比が目標空燃比となるようにこれを制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記三元触媒に吸着される硫黄吸着量及び前記三元触媒から放出される硫黄放出量をそれぞれ逐次算出し、これら算出される硫黄吸着量及び硫黄放出量を積算して前記三元触媒の硫黄被毒量を推定する推定手段と、
    前記推定される硫黄被毒量が所定量以上である旨判定され且つ前記第1酸素濃度センサが活性状態にあって前記第2酸素濃度センサが未活性状態にあるときには、実空燃比がストイキよりもリッチ側に変化すること抑制すべく同目標空燃比をストイキよりもリーン側に設定して前記第1酸素濃度センサの検出値に基づく空燃比フィードバック制御を実行する制御手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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CN106460693A (zh) * 2014-05-26 2017-02-22 丰田自动车株式会社 用于内燃机的控制装置

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