JP2011122365A - 躯体製造方法および被防水躯体 - Google Patents

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Abstract

【課題】被防水躯体が薄板状のFRPなどで形成されていても、貫通孔を形成することなくシート装着部材を適正に固定することができる躯体製造方法を提供する。
【解決手段】シート装着部材200の貫通孔210に対応した位置で被防水躯体100に雄ネジ部品300の平板部320を固定し、固定された雄ネジ部品300の雄ネジ軸310を貫通孔210に挿通させて被防水躯体100にシート装着部材200を接着剤500で装着し、貫通孔210から突出している雄ネジ軸310に雌ネジ部品400を螺合させて被防水躯体100に接着剤500で装着されたシート装着部材200を押圧保持させ、被防水躯体100にシート装着部材200を装着している接着剤500が硬化してから雌ネジ部品400を排除するとともに貫通孔210から突出している雄ネジ軸310を排除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防水シートが装着されるシート装着部材を被防水躯体に固定する躯体製造方法、この躯体製造方法でシート装着部材が固定されている被防水躯体、に関する。
現在、水泳プール、水槽、ベランダ、バルコニー、屋根、屋上、等の防水方法として、コンクリートなどの被防水躯体の内面に防水シートを貼着することがある。このような防水方法には、防水シートのほぼ全面を躯体に接着するようにした工法、いわゆる接着工法または密着工法と、防水シートの一部を機械的に躯体に固定して残り多くの部分を遊離させるようにした工法、いわゆる絶縁工法があり、絶縁工法では通例、被防水躯体にシート装着部材を固定し、このシート装着部材に防水シートを装着する手法が取られている。
このような被防水躯体の一従来例を図6を参照して以下に説明する。ここで例示する被防水躯体100では、略直交している底面110と内側面120との境界部分に、シート装着部材である入隅鋼板200が固定されており、この入隅鋼板200に防水シート600が装着されている。
防水シート600が塩化ビニール系の樹脂からなる場合、これが装着される入隅鋼板200は、塩化ビニール系の樹脂などで外面が被覆されている。そこで、このような入隅鋼板200の表面に防水シート600が、有機溶剤により溶着される。
また、防水シート600がポリオレフィン系の樹脂からなる場合、これが装着される入隅鋼板200は、ポリオレフィン系の樹脂などで外面が被覆されている。そこで、このような入隅鋼板200の表面に防水シート600が、加熱等の方法により融着される。
このような入隅鋼板200を被防水躯体100に固定する方法としては、例えば、入隅鋼板200に貫通孔201を形成するとともに被防水躯体100に下穴101を形成しておき、この貫通孔201に挿通させたボルト700を被防水躯体100の下穴101に埋設させる手法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−096783号公報
しかし、上述のような躯体製造方法は、被防水躯体100が充分に肉厚なコンクリートなどで形成されている場合には有効であるが、薄板状のFRP(Fiber Reinforced Plastic)などで形成されている場合、ボルトが被防水躯体100を貫通してしまう。
このような状態で、防水シート600に何らかの原因により貫通する亀裂や孔などの不具合部が生じた場合には、収容されていた液体が、その不具合部を通じて、被防水躯体100の外部まで漏出することになる。
また、被防水躯体100が充分に肉厚なコンクリートなどで形成されていても、例えば、下穴101の底部に亀裂などが発生していた場合、やはり防水シート600に何らかの原因により貫通する亀裂や孔などの不具合部が生じた場合には、収容されていた液体が被防水躯体100の外部まで漏出することになる。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、被防水躯体が薄板状のFRPなどで形成されていても、貫通孔を形成することなくシート装着部材を適正に固定することができる躯体製造方法、この躯体製造方法でシート装着部材が固定された被防水躯体、を提供するものである。
本発明の躯体製造方法は、防水シートが装着されるシート装着部材を被防水躯体に固定する躯体製造方法であって、シート装着部材に貫通孔を形成しておき、貫通孔より小径の雄ネジ軸が平板部から突設されている雄ネジ部品を形成しておき、貫通孔より大径に形成されていて雄ネジ部品の雄ネジ軸と雌ネジ孔で螺合する雌ネジ部品を形成しておき、シート装着部材の貫通孔に対応した位置で被防水躯体に雄ネジ部品の平板部を固定し、固定された雄ネジ部品の雄ネジ軸を貫通孔に挿通させて被防水躯体にシート装着部材を接着剤で装着し、貫通孔から突出している雄ネジ軸に雌ネジ部品を螺合させて被防水躯体に接着剤で装着されたシート装着部材を押圧保持させ、被防水躯体にシート装着部材を装着している接着剤が硬化してから雌ネジ部品を排除するとともに貫通孔から突出している雄ネジ軸を排除する。
従って、本発明の躯体製造方法では、雄ネジ部品の雄ネジ軸が貫通孔に挿通することにより、被防水躯体にシート装着部材が適正に配置されて接着される。また、被防水躯体の境界部分に間隙を介して接着剤で装着されたシート装着部材が、雄ネジ軸に螺合する雌ネジ部品で押圧保持される。そして、被防水躯体に接着剤で固定されたシート装着部材の貫通孔から、余分な雄ネジ軸などが突出することもない。
また、上述のような躯体製造方法において、雄ネジ部品がシート装着部材より軟質の材料で形成されていてもよい。
また、上述のような躯体製造方法において、雌ネジ部品もシート装着部材より軟質の材料で形成されており、貫通孔から漏出した接着剤で固着した雌ネジ部品を雄ネジ軸とともに切除することで排除してもよい。
また、上述のような躯体製造方法において、シート装着部材の貫通孔より大径に雄ネジ部品の平板部が形成されており、被防水躯体にシート装着部材を接着剤で固定することに適正な間隙に対応した板厚に雄ネジ部品の平板部が形成されていてもよい。
また、上述のような躯体製造方法において、シート装着部材を被防水躯体の装着位置に配置して貫通孔から指標を形成し、指標の位置に雄ネジ部品の平板部を固定してもよい。
また、上述のような躯体製造方法において、雄ネジ軸に螺合された雌ネジ部品で押圧保持されているシート装着部材と被防水躯体との間隙の接着剤が不足している部分に外側から接着剤を充填してもよい。
また、上述のような躯体製造方法において、シート装着部材は、薄板状のFRPなどを躯体とした水泳プール、水槽、蓄熱槽などの底面と壁面の境界部にL字状に配置される入隅部材として好適に採用されるが、その他にも、陸屋根、ベランダ、バルコニー、屋根、屋上などの床面と壁面との境界部にL字状に配置される入隅部材、壁面の角部に配置される出隅部材、また平坦な床面に散在して配置される平板状、帯状、円盤状などの防水シートとの接合用部材としても適用が可能である。
本発明の第一の被防水躯体は、防水シートが装着されるシート装着部材が固定されている被防水躯体であって、本発明の躯体製造方法でシート装着部材が固定されている。
本発明の第二の被防水躯体は、防水シートが装着されるシート装着部材が固定されている被防水躯体であって、シート装着部材に貫通孔が形成されており、貫通孔より小径の雄ネジ軸が突設されている雄ネジ部品の平板部が被防水躯体に固定されており、雄ネジ部品の雄ネジ軸が貫通孔に挿通された状態で被防水躯体にシート装着部材が接着剤で固定されており、貫通孔から雄ネジ軸が突出していない。
本発明の躯体製造方法では、雄ネジ部品の雄ネジ軸が貫通孔に挿通することにより、被防水躯体にシート装着部材が適正に配置されて接着される。このため、シート装着部材が被防水躯体の適正な位置から変位した状態で接着されることを良好に防止できる。また、被防水躯体の境界部分に間隙を介して接着剤で装着されたシート装着部材が、雄ネジ軸に螺合する雌ネジ部品で押圧保持される。このため、被防水躯体とシート装着部材との間隙の接着剤が硬化するまで、被防水躯体の適正な位置にシート装着部材を押圧保持することができる。そして、被防水躯体に接着剤で固定されたシート装着部材の貫通孔から、余分な雄ネジ軸などが突出することもない。このため、被防水躯体に固定されたシート装着部材に防水シートなどを問題なく貼着するようなことができる。
本発明の実施の形態の躯体製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 躯体製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 躯体製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 躯体製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 シート装着部材である入隅鋼板などが装着された被防水躯体の要部を示す縦断正面図である。 一従来例の入隅鋼板などが装着された被防水躯体の要部を示す縦断正面図である。
本発明の実施の一形態を図1ないし図5を参照して以下に説明する。ただし、本実施の形態に関して前述した一従来例と同一の部分は、同一の名称を使用して詳細な説明は省略する。
本実施の形態の躯体製造方法は、図1ないし図4に示すように、防水シート600が装着されるシート装着部材である入隅鋼板200を被防水躯体100に固定する。このため、本実施の形態の躯体製造方法では、入隅鋼板200に貫通孔210を形成しておき、貫通孔210より小径の雄ネジ軸310が平板部320から突設されている雄ネジ部品300を形成しておき、貫通孔210より大径に形成されていて雄ネジ部品300の雄ネジ軸310と雌ネジ孔410で螺合する雌ネジ部品400を形成しておき、入隅鋼板200の貫通孔210に対応した位置で被防水躯体100に雄ネジ部品300の平板部320を接着剤500などで固定し、固定された雄ネジ部品300の雄ネジ軸310を貫通孔210に挿通させて被防水躯体100に入隅鋼板200を接着剤500で装着し、貫通孔210から突出している雄ネジ軸310に雌ネジ部品400を螺合させて被防水躯体100に接着剤500で装着された入隅鋼板200を押圧保持させ、被防水躯体100に入隅鋼板200を装着している接着剤500が硬化してから雌ネジ部品400を排除するとともに貫通孔210から突出している雄ネジ軸310を切除する。
このような躯体製造方法により製造されている本実施の形態の被防水躯体100は、図5に示すように、略直交している底面110と内側面120との境界部分に、略直角に曲折されている入隅鋼板200が固定されている。
入隅鋼板200は、上述のように被防水躯体100の装着位置に対応して形成されている。ただし、躯体形状に合わせて鋼板を加工(切断、折り曲げなど)する際に、互いが線膨張などで接触しないようにする必要がある。
そこで、入隅鋼板200は、予め配置する躯体形状に沿うように、温度変化による相互接触などがない程度の隙間を考慮して、鋼板を切断、折り曲げ加工して製作し、取り付けられる。詳細には後述するが、被防水躯体100と入隅鋼板200とには1.0mmなどの所定の間隙が確保され、この間隙が接着剤500で充填される。
本実施の形態の被防水躯体100は、入隅鋼板200に貫通孔210が形成されており、貫通孔210より小径の雄ネジ軸310が平板部320から突設されている雄ネジ部品300が平板部320で被防水躯体100に固定されており、雄ネジ部品300の雄ネジ軸310が貫通孔210に挿通された状態で被防水躯体100に入隅鋼板200が接着剤500で固定されており、貫通孔210から雄ネジ軸310が突出していない。
より詳細には、本実施の形態の被防水躯体100でも、略直交している底面110と内側面120との境界部分に、防水シートが装着されるシート装着部材である入隅鋼板200を固定し、この入隅鋼板200に防水シート600を貼着する。
防水シート600が塩化ビニール系の樹脂からなる場合、これが装着される入隅鋼板200は、塩化ビニール系の樹脂などで外面が被覆されている。そこで、このような入隅鋼板200の表面に防水シート600が、有機溶剤により溶着される。
また、防水シート600がポリオレフィン系の樹脂からなる場合、これが装着される入隅鋼板200は、ポリオレフィン系の樹脂などで外面が被覆されている。そこで、このような入隅鋼板200の表面に防水シート600が、加熱等の方法により融着される。
雄ネジ部品300と雌ネジ部品400とは、例えば、入隅鋼板200より充分に軟質な樹脂である塩化ビニールで形成されている。接着剤500は、例えば、アイ・ティー・ダブリュー・インダストリー株式会社製のプレクサス(登録商標)MA320などのメタクリレート系の構造用接着剤からなり、充填剤を兼用している。
このため、接着剤500は前述した被防水躯体100と入隅鋼板200との1.0mmなどの所定の間隙を良好に充填することができる。そこで、このように被防水躯体100と入隅鋼板200との間隙に対応した1.0mmの板厚に、雄ネジ部品300の平板部320が形成されている。
なお、入隅鋼板200の貫通孔210は、例えば、7.0mm〜8.0mmの直径に形成されており、雄ネジ軸310は貫通孔210より小径の6.0mmの外径に形成されており、平板部320は貫通孔210より大径の10mmの円盤状に形成されている。また、雌ネジ部品400は、例えば、貫通孔210より大径の10mmの直径で、3.0mm〜4.0mmの板厚に形成されている。
ここで、本実施の形態の躯体製造方法を、より具体的に、以下に順番に説明する。まず、被防水躯体100がFRPなどで形成されている場合、入隅鋼板200を接着剤500で固定する部分の表面をサンドペーパなどで粗面とする(図示せず)。さらに、この被防水躯体100の粗面とした部分および入隅鋼板200の接着面を、IPA(Isopropyl Alcohol)などのアルコールで脱脂する(図示せず)。
つぎに、前述のように接着剤500に必要な間隙を考慮して入隅鋼板200を被防水躯体100の境界部分に配置し、貫通孔210から底面110に罫書きなどで指標111を形成する。
そして、図1に示すように、この指標111の位置に雄ネジ部品300の平板部320を接着剤500で固定する。つぎに、入隅鋼板200の上端と前端とに対応した位置で、被防水躯体100に接着剤500を10mm幅程に塗布する。なお、この接着剤500を被防水躯体100ではなく入隅鋼板200に塗布してもよい(図示せず)。
そして、雄ネジ部品300の雄ネジ軸310を貫通孔210に挿通させて被防水躯体100の境界部分に入隅鋼板200を接着剤500で装着する。このとき、雄ネジ部品300の平板部320の板厚のため、被防水躯体100の底面110と入隅鋼板200の下面とに約1.0mmの間隙が形成され、この間隙が接着剤500で充填されることになる(図示せず)。
また、前述のように事前に雄ネジ部品300は位置が考慮されて被防水躯体100に接着されているので、被防水躯体100の内側面120と入隅鋼板200の外側面とにも約1.0mmの間隙が形成され、この間隙も接着剤500で充填されることになる(図示せず)。
このとき、被防水躯体100と入隅鋼板200との間隙に充填されている接着剤500は硬化までに15分〜30分などの所定の時間を必要とする。そこで、このような状態で、図2に示すように、貫通孔210から突出している雄ネジ軸310に雌ネジ部品400を螺合させて被防水躯体100に接着剤500で装着された入隅鋼板200を押圧保持させる。
これで入隅鋼板200は被防水躯体100に適正に保持されるので、図3に示すように、雄ネジ軸310に螺合された雌ネジ部品400で押圧保持されている入隅鋼板200と被防水躯体100との間隙の接着剤500が不足している部分に外側からハンドガンHGなどで接着剤500を充填する。
このとき、入隅鋼板200の周囲に漏出した余分な接着剤500はアセトンなどで排除される。なお、図3および図4は、入隅鋼板200と被防水躯体100との間隙に接着剤500が充填されている状態を表現している。
そして、被防水躯体100に入隅鋼板200を装着している接着剤500が硬化したら、図4に示すように、雌ネジ部品400を排除するとともに貫通孔210から突出している雄ネジ軸310を切除する。
このとき、例えば、手指で雌ネジ部品400を雄ネジ軸310から取り外し、貫通孔210から突出している雄ネジ軸310を、いわゆるカッターナイフ(図示せず)などで切除する。
ただし、入隅鋼板200の貫通孔210から漏出した接着剤500で雌ネジ部品400が固着されていた場合は、この雌ネジ部品400も雄ネジ軸310とともに切除することで排除する。なお、上述のように雄ネジ軸310などをカッターナイフなどで切除するとき、入隅鋼板200を被覆している樹脂層を切除しないように注意される。
本実施の形態の躯体製造方法では、上述のように雄ネジ部品300の雄ネジ軸310が貫通孔210に挿通することにより、被防水躯体100の底面110と内側面120との境界部分に入隅鋼板200が適正に配置されて接着される。このため、入隅鋼板200が被防水躯体100の適正な位置から変位した状態で接着されることを良好に防止できる。
しかも、雄ネジ部品300の平板部320が1.0mmなどの所定の板厚に形成されているので、入隅鋼板200は被防水躯体100の内面に接着剤500での固定に適正な間隙を介して配置される。このため、入隅鋼板200は被防水躯体100の内面に接着剤500で良好に固定される。
特に、FRPで形成されている被防水躯体100の内面は多少の凹凸があることがあるが、このような場合でも、雄ネジ部品300の平板部320が1.0mmなどの所定の板厚に形成されているので、入隅鋼板200を被防水躯体100の内面に接着剤500で適正に接着することができる。
また、被防水躯体100の境界部分に間隙を介して接着剤500で装着された入隅鋼板200が、雄ネジ軸310に螺合する雌ネジ部品400で押圧保持される。このため、被防水躯体100と入隅鋼板200との間隙の接着剤500が硬化するまで、被防水躯体100の適正な位置に入隅鋼板200を押圧保持することができる。特に、雌ネジ部品400は円盤状の外径に形成されている。このため、手指で迅速に雌ネジ部品400を回転させて雄ネジ軸310に螺合させることができる。
そして、被防水躯体100に接着剤500で固定された入隅鋼板200の貫通孔210から、余分な雄ネジ軸310などが突出することもない。このため、図5に示すように、被防水躯体100に固定された入隅鋼板200に防水シート600などを問題なく貼着するようなことができる。
しかも、雄ネジ部品300が入隅鋼板200より軟質の材料である塩化ビニール系の樹脂などで形成されている。このため、入隅鋼板200の貫通孔210から突出した雄ネジ軸310を研磨機などで簡単に切除することができ、切除された雄ネジ軸310の端面と入隅鋼板200の表面とを面一にすることができる。
さらに、雌ネジ部品400も入隅鋼板200より軟質の材料である塩化ビニール系の樹脂などで形成されており、貫通孔210から漏出した接着剤500で固着した雌ネジ部品400を雄ネジ軸310とともに切除することで排除する。このため、雌ネジ部品400が貫通孔210から漏出した接着剤500で固着しても、雄ネジ軸310とともに研磨機などで簡単に切除することができる。
また、最初に入隅鋼板200を被防水躯体100の境界部分に配置して貫通孔210から底面110に指標111を形成し、指標111の位置に雄ネジ部品300の平板部320を接着剤500で固定する。このため、入隅鋼板200を被防水躯体100に適正に配置できる位置に雄ネジ部品300を簡単に接着することができる。
さらに、雄ネジ軸310に螺合された雌ネジ部品400で押圧保持されている入隅鋼板200と被防水躯体100との間隙の接着剤500が不足している部分に外側から接着剤500を充填する。このため、被防水躯体100に入隅鋼板200を装着する接着剤500が不足していても、その不足している接着剤500を的確に充填することができる。
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では入隅鋼板200を被防水躯体100に固定する接着剤500として、例えば、プレクサスMA320などのメタクリレート系の構造用接着剤を使用することを例示した。
しかし、入隅鋼板200を被防水躯体100に固定する接着剤500として、例えば、プレクサスMA425等を利用することもできる。なお、このような接着剤500としては、被防水躯体100に入隅鋼板200などのシート装着部材を固定する必要な強度を確保でき、接着時間として施行環境に対応した適正な時間調整ができ、温度や湿度などの施行環境に対して必要な許容度が確保されるものであればよい。
さらに、上記形態では雄ネジ部品300と雌ネジ部品400とが軟質な樹脂である塩化ビニールなどで形成されていることを例示した。しかし、特に被防水躯体100が金属で形成されている場合、後述するように、雄ネジ部品300や雌ネジ部品400も、同質の金属で形成されていてもよい。
また、上記形態では雄ネジ部品300も入隅鋼板200と同一の接着剤500で被防水躯体100に接着することを例示した。しかし、雄ネジ部品300は、例えば、シアノアクリレート系の、いわゆる瞬間接着剤などで被防水躯体100に接着してもよい。
さらに、被防水躯体100がアルミニウム合金や軟鋼などで形成されている場合、雄ネジ部品300もアルミニウム合金や軟鋼で形成し、溶接により被防水躯体100に装着してもよい。
また、上記形態では入隅鋼板200の貫通孔210から突出した雄ネジ部品300の雄ネジ軸310をカッターナイフで切除することを例示した。しかし、このような雄ネジ部品300をディスクグラインダ(図示せず)などで切除してもよい。
特に、前述のように雄ネジ部品300や雄ネジ軸310がアルミニウム合金や軟鋼で形成されている場合、カッターナイフで切除することは困難なので、ディスクグラインダで切除することが好適である。
ただし、雄ネジ部品300や雌ネジ部品400がアルミニウム合金で形成されている場合、叩き潰すことで貫通孔210から突出しないように排除することもできる。また、雄ネジ部品300をアルミニウム合金や軟鋼で形成し、貫通孔210から突出した部分をハンマーで叩き切るようなこともできる。
さらに、上記形態では雌ネジ部品400が円盤状に形成されていて手指で迅速に回転させて雄ネジ軸310に着脱できることを例示した。しかし、雌ネジ部品400を、いわゆる六角ナットの形状に形成しておき、スパナ(図示せず)などで雄ネジ軸310に強固に螺合させてもよい。
また、上記形態では雄ネジ部品300の平板部320の板厚と接着位置により、被防水躯体100と入隅鋼板200とに接着剤500での固定に適正な間隙を確保することを例示した。
しかし、接着剤500に、例えば、直径1.0mmのビーズ(図示せず)を混入させておくことにより、被防水躯体100と入隅鋼板200とに接着剤500での固定に適正な間隙を確保してもよい。
さらに、上記形態では雄ネジ部品300の平板部320が入隅鋼板200の貫通孔210より大径であることにより、上述のように入隅鋼板200と被防水躯体100とに確実に間隙を確保することを例示した。
しかし、雄ネジ部品300の平板部320が入隅鋼板200の貫通孔210より小径でも、入隅鋼板200と被防水躯体100との間隙に塗布された接着剤500より必要な間隙を確保することができる。この場合、雄ネジ軸310に螺合する雌ネジ部品400の位置により入隅鋼板200と被防水躯体100との間隙を調整することができる。
また、上記形態では防水シート600が装着されるシート装着部材として、略直角に曲折されていて被防水躯体100の略直交している底面110と内側面120との境界部分に固定される入隅鋼板200を例示した。
しかし、このようなシート装着部材として、被防水躯体100の底面110や内側面120などに装着される平板鋼板、被防水躯体100の内側面120と上面との境界部分に装着される出隅鋼板、等も利用される(図示せず)。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
100 被防水躯体
110 底面
111 指標
120 内側面
200 入隅鋼板
210 貫通孔
300 雄ネジ部品
310 雄ネジ軸
320 平板部
400 雌ネジ部品
410 雌ネジ孔
500 接着剤
600 防水シート
HG ハンドガン

Claims (8)

  1. 防水シートが装着されるシート装着部材を被防水躯体に固定する躯体製造方法であって、
    前記シート装着部材に貫通孔を形成しておき、
    前記貫通孔より小径の雄ネジ軸が平板部から突設されている雄ネジ部品を形成しておき、
    前記貫通孔より大径に形成されていて前記雄ネジ部品の前記雄ネジ軸と雌ネジ孔で螺合する雌ネジ部品を形成しておき、
    前記シート装着部材の前記貫通孔に対応した位置で前記被防水躯体に前記雄ネジ部品の前記平板部を固定し、
    固定された前記雄ネジ部品の前記雄ネジ軸を前記貫通孔に挿通させて前記被防水躯体に前記シート装着部材を接着剤で装着し、
    前記貫通孔から突出している前記雄ネジ軸に前記雌ネジ部品を螺合させて前記被防水躯体に前記接着剤で装着された前記シート装着部材を押圧保持させ、
    前記被防水躯体に前記シート装着部材を装着している前記接着剤が硬化してから前記雌ネジ部品を排除するとともに前記貫通孔から突出している前記雄ネジ軸を排除することを特徴とする躯体製造方法。
  2. 前記雄ネジ部品が前記シート装着部材より軟質の材料で形成されている請求項1に記載の躯体製造方法。
  3. 前記雌ネジ部品も前記シート装着部材より軟質の材料で形成されており、
    前記貫通孔から漏出した前記接着剤で固着した前記雌ネジ部品を前記雄ネジ軸とともに切除することで排除する請求項2に記載の躯体製造方法。
  4. 前記シート装着部材の前記貫通孔より大径に前記雄ネジ部品の前記平板部が形成されており、
    前記被防水躯体に前記シート装着部材を前記接着剤で固定することに適正な間隙に対応した板厚に前記雄ネジ部品の平板部が形成されている請求項1ないし3の何れか一項に記載の躯体製造方法。
  5. 前記シート装着部材を前記被防水躯体の装着位置に配置して前記貫通孔から指標を形成し、
    前記指標の位置に前記雄ネジ部品の前記平板部を固定する請求項1ないし4の何れか一項に記載の躯体製造方法。
  6. 前記雄ネジ軸に螺合された前記雌ネジ部品で押圧保持されている前記シート装着部材と前記被防水躯体との間隙の前記接着剤が不足している部分に外側から前記接着剤を充填する請求項1ないし5の何れか一項に記載の躯体製造方法。
  7. 防水シートが装着されるシート装着部材が固定されている被防水躯体であって、
    請求項1ないし6の何れか一項に記載の躯体製造方法で前記シート装着部材が固定されていることを特徴とする被防水躯体。
  8. 防水シートが装着されるシート装着部材が固定されている被防水躯体であって、
    前記シート装着部材に貫通孔が形成されており、
    前記貫通孔より小径の雄ネジ軸が突設されている雄ネジ部品の平板部が前記被防水躯体に固定されており、
    前記雄ネジ部品の前記雄ネジ軸が前記貫通孔に挿通された状態で前記被防水躯体に前記シート装着部材が接着剤で固定されており、
    前記貫通孔から前記雄ネジ軸が突出していないことを特徴とする被防水躯体。
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