JP2011121621A - ヒートシール包装装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被包装物Wを収容する容器2を搬送する容器搬送部と、前記容器の開口部を被覆する蓋用フィルム供給部と、前記被包装物が投入された容器の開口部に、前記蓋用フィルム3を熱溶着するシール部Eと、を備えたヒートシール包装装置において、前記シール部Eは、前記容器を支持する下枠部8と対向する上部に、発熱部10を有する平板状の熱板9を備え、該熱板に、少なくとも容器の開口部を覆う蓋用フィルム面上に対し空気を吹き付ける空気吹付け部11を設けた。
【選択図】図4
Description
そして、この深絞り包装装置では、一般的にシール部における一度のシール動作で複数の容器に蓋用フィルムが熱溶着される。
しかし、蓋用フィルムを容器の開口部周縁に熱溶着するのは前記熱板が所定の温度に加熱されて行われるため、前記個数の変更に伴って熱板を換えた場合、取り換えた熱板が所定の温度になるまで時間が掛かり、変更後の包装作業を迅速に再開できないという問題を有する。
しかし、全面に熱が帯びる熱板を設けると、蓋用フィルムにおける容器の開口部周縁と対応する部分以外、即ち蓋用フィルムにおける開口部を覆う部分にも熱板の熱が伝わり、その結果、蓋用フィルムの前記部分が溶けたり、或いは孔が開いたりする虞れがある。さらに、容器に収容した被包装物に熱が伝わり、被包装物が熱で変化する虞れもある。
前記容器搬送部で搬送する容器は、容器用フィルムを搬送し、その搬送過程で成形型を用いて前記容器用フィルムに一定間隔で容器(凹部)を成形し搬送する形態、或いは、予め成型した容器を搬送部で支持して搬送する形態、の何れでもよい。又、前記容器搬送部で搬送する容器は、単列、複数列(二列、三列等)など、限定されない。
前記熱板に設けられる空気吹付け部の穴の大きさ、穴の数、及び穴の位置は限定されない。即ち、容器の開口部を覆うフィルム面以外の場所にも空気が吹き出てもよいが、前記熱溶着箇所以外の箇所、例えば、容器の開口部(周壁で囲まれた範囲内)を覆う蓋用フィルム面上に対してのみ、空気を吹き付ける位置に設けてもよい(請求項3)。
また、空気吹付け部の位置を、容器の開口部を覆う蓋用フィルム面上に対してのみ空気が吹付けられるようにした場合は、必要な箇所に対して効率よく空気を吹くことができるので、最低限必要な空気の量にて確実にフィルムが撓むようになり、該部分のフィルムが溶ける、或いは皺が生じることがなくなる。
よって、容器の開口部周縁に熱溶着される蓋用フィルムの溶着部以外の部分が、熱で溶ける、或いは皺が生じる、孔が開く等の問題を生じることがない。
従って、略全面に発熱部を有する熱板を用い、容器取り数を変えるために下枠部を交換した場合でも、シール部の熱板を交換するする必要がなく、ヒートシール包装の蓋用フィルムに損傷を与えることがない。
また、請求項2記載の構成により、容器取り数の異なる複数の下枠部に対して1個の熱板で確実に対応することができる。
また、請求項3記載の構成により、必要な箇所に対して効率よく空気を吹くことができるので、最低限必要な空気の量にて確実にフィルムが撓むようになり、該部分のフィルムが溶ける、或いは皺が生じることがなくなる。
また、請求項5記載の構成により、容器の開口部上に位置する蓋用フィルムの該当部分を確実に撓ませて、熱板表面と離間状態にすることができる。
前記容器搬送部Aの間欠駆動による1ステップとは、容器成形部Bの1回の成形動作で成形される容器(図示例ではフィルム幅方向に2個並列形成)を一定間隔で成形する為の搬送量を意味する。
又、容器搬送部Aは、カット部Fで容器用フィルム1から包装済容器が切断分離される位置まで延長配置されている。そして、前記グリッパー5は、無端回動するチェーン4の往路側は閉じて容器用フィルム1の幅方向両側を挟持して搬送し、往路から復路に切り替わる段階で開放されて容器用フィルム1の挟持を開放し、復路から往路に切り替わる段階で閉じて容器用フィルム1を挟持する。
その容器成形部Bは、容器用フィルム1の下側に配置される成形型6aと、容器用フィルム1の上側に配置されるヒータプレート6bとで構成されている。
そして、前記蓋用フィルム3の供給経路におけるシール部Eから所定距離上流位置には該蓋用フィルム3に、被包装物Wの計量データ(重量値)を含む商品情報を印字(表示)する表示手段Gが配置されている。
図4(a)、(b)は含気包装方式によるシール部Eの構成を示す。含気包装は、下枠部(シール型)25に搬送された被包装物Wが投入された容器2の開口部をそのままの状態で蓋用フィルム3により被覆し、熱溶着する。
以下、シール部Eの構成を簡単に説明すると、図4(a)に示すように、水平搬送される容器2を挟むように、容器2の下側に上下動可能に配置した下枠部(シール型)8と、該下枠部(シール型)8の上面を閉鎖する熱板(シール板)9と、前記熱板(シール板)9の上面に積層載置し熱線等10bが略全面に亘って配置された発熱部(ヒータプレート)10、熱板(シール板)9と発熱部(ヒータプレート)10とを垂下支持する基台17、コンプレッサー(不図示)から供給される空気が通る配管18と、該配管18と接続され基台17と発熱部(ヒータプレート)10と熱板(シール板)9を貫通して設けられた空気路19と、前記熱板(シール板)9に設けられた空気吹付け部11で構成されている。下枠部8と熱板9で容器2と蓋用フィルム3を挾着し、容器2の開口部周縁2aに蓋用フィルム3を熱溶着した後、下枠部8は熱板9から離れる方向に移動し型開きして、包装が完了した容器は容器搬送部Aの駆動でシール部Eから離れ、代わって次の容器2と蓋用フィルム3のセットがシール部Eに位置する。尚、下枠部(シール型)8が下方に位置するときに、蓋用フィルム3は搬送されるが、その際は図4(a)に示すように蓋用フィルム3と略全面に熱を帯びる熱板(シール板)9との間に一定の距離Lを有しているので、その状態で蓋用フィルム3が熱板(シール板)9の影響を受けることはない。また、発熱部(ヒータプレート)10から発せられる熱が熱板(シール板)9に伝わることで該熱板(シール板)9が所定温度まで上昇し、図4(b)に示すように下枠部(シール型)8が上昇した時に前記蓋用フィルム3が上昇前の位置(図4(a)参照)よりも突き上げられて熱板(シール板)9と下枠部(シール型)8の仕切り壁8aとの接触により蓋用フィルム3の当該部分が溶着されるが、後述のように、容器2の開口部におけるフィルムには、下枠部(シール型)8が上昇する時に、空気吹付け部11から空気が吹付けられ、該開口部を覆うフィルムは下方へ撓むようになるので、該部分で熱板(シール板)9からの熱を受けにくくなるので該部分のフィルムに皺ができたり、フィルムが溶けたりすることがない。
前記下枠部8の上下動作は、エアーシリンダ、或いはモータによって行われる。
そして、前記下枠部8は、容器取り数が複数の場合、各容器を隔離して支持するための仕切り壁8aが起立形成されている。容器取り数が2個(並列)の場合は、図5、及び図6(a)、(c)、(d)に示すように下枠部8の幅方向(容器の搬送方向と直交する方向)を左右に二分する略中央位置に仕切り壁8aが起立形成され、容器取り数が3個(並列)の場合(図示省略)は、下枠部8の幅方向を三等分する二箇所に仕切り壁8aが起立形成される。また、容器取り数が2個2列の合計4個の場合(図示省略)は、下枠部8に平面視略十字状(格子状)に仕切り壁8aを起立形成する。
そして、発熱部10が発熱することで、その下部にある熱板(シール板)9に熱が伝わり、熱板(シール板)9と下枠部8の仕切り壁8aとの間で蓋用フィルム3が容器2の開口部周縁に溶着される。
前記熱線等10bの配設は、図6(a)、(b)に示すように、金属製平板10aの略全面が均一に所定の温度になるよう前記平板10aの内部に均等に配設する、或いは、図6(c)、(d)に示すように、本装置で成形する複数種類の容器取り数の下枠部8の仕切り壁8aと対応する箇所(図示例は容器取り数が2個を示す)に熱線等10bを配設する何れの形態でもよい。
図6(c)、(d)の場合は、容器取り数:1、容器取り数:2の2種類に対応する例で、外周と、容器取り数:2の場合の中央の仕切り壁8aに対応する箇所に熱線等10bが配設される。そして、前記発熱部の熱線等10bへの通電は、容器取り数の変更に伴う下枠部8の交換に関係なく、全部に通電する。勿論、容器取り数に合わせて使用する下枠部8に応じて、発熱部10の発熱領域を制御してもよい。
前記空気吹付け部11の形成位置と、空気を吐出する孔の大きさ、孔の数は特に限定されない。例えば、図6(a)、(b)の場合、空気吹付け部11として比較的大きな孔が2個形成される。その2個の空気吹付け部11の位置は、容器取り数が最大の2個(並列)を前提に、各容器に空気吹付け部11が対応するように配置形成する。それにより、容器取り数が2個の場合は、各容器に1個の空気吹付け部11が対応して開口部を被覆するフィルム面を下方に撓ませ、容器取り数が1個の場合は容器1個に2個の空気吹付け部11が対応して開口部を被覆するフィルム面を下方に撓ませる。
また、(b)のように、容器取り数が1個の場合は、(a)と同様に、空気吹付け部11から吹き出される空気により、開口部を覆うフィルムは下方へ撓むので、開口部を覆うフィルムが熱板9と接することはない。
つまり、容器取り数が1個でも2個であっても熱板9を変えることなく、必要箇所を確実に熱溶着することができる。
また、(a)、(b)のように熱板9の全面に亘り略均一の熱が帯びる場合の他、当該装置で、変更する容器取り数が1個、或いは2個と決まっている場合には、(c)に示すように周縁と周縁で囲まれた領域を左右に二分する中央部のみに熱が加わるようにし、2個取りの場合には、中央の熱線部分には下枠部8の仕切り壁8aが対応して上昇し、該位置で蓋用フィルム3が容器の開口部周縁に溶着されることで、2個の容器が同時にヒートシールされる。また、1個取りの場合は、前記中央の熱線部分が熱を帯びたとしても、開口部を覆う蓋用フィルム3に対し空気吹付け部11から空気が吹き付けられて下方に撓むが、下枠部8の該当位置には仕切り壁が存在しないので、前記下方に撓んだフィルムが熱板に押し付けられることはなく、従って、開口部を覆う蓋用フィルム部分が熱板9の熱によって孔が開いたり、皺がよったりすることがない。
つまり、(a)、(b)のように、熱板(シール板)9の全面に熱が帯びるのではなく、使用する容器取り数の全ての場合に溶着できるよう仕切り壁8aと対応する位置のみに熱線等10bを設ければ、容器取り数が変わったとしても、蓋用フィルム3と対向する仕切り壁8aが無い部分に関しては、空気により撓むようになり、また、仕切り壁8aが存在する箇所は熱線等10b部分との接触により蓋用フィルム3が熱溶着されるようになるので、熱板(シール板)9を取り替えることなく、確実に熱溶着することができる。
カット部Fは、図1及び図2に示すように、容器用フィルム1の搬送方向(長手方向)に沿って一定間隔で形成される容器2相互間を切り離す横切断用の横カッター12と、容器用フィルム1の幅方向に沿って形成される容器(図示は2列)間及び該容器用フィルム1の幅方向両側の不要部分(カス部分)を切断する縦カッター13とで構成されている。そして、横カッター12と縦カッター13は容器搬送部Aの搬送方向に沿い所定間隔、例えば1ステップ分間隔をおいて配置されている。図中、14はフィルムカス巻取り軸、15は包装済み商品W’を包装装置から排出する排出コンベアである。
何故ならば、シール部Eにおいて下枠部8に収容支持された容器2の開口部は熱板9の下面側に供給される蓋用フィルム3で被覆され、該蓋用フィルム3は下枠部8で支持されている容器2の開口部周縁2aに熱板9で熱溶着される。この時、前記熱板9には容器2の開口部上を被覆する蓋用フィルム3の当該部分に空気を吹付けて前記フィルム面を下方に撓ませ、熱板9の表面から離間させる空気吹付け部11が形成されている為、前記開口部周縁に対する熱溶着以外は蓋用フィルム3に熱板9の熱が作用してとける、或いは孔が開く等の損傷が発生することはない。
そして、下枠部を交換しても熱板9(発熱部10を含む)はそのまま使用できるため、熱板の温度変化はなく、下枠部の交換後、直ぐに包装作業を再開することができる。
また、熱板9に空気吹付け部11を設けたことで、該熱板9は平板構造でよく、熱板の製作コストを低減できる経済的利点が得られる。
(1)実施の形態では、容器用フィルムの搬送中に容器成形部により該フィルムに容器を成形して搬送する形態を示したが、予め成形した容器を容器搬送部に載せて搬送するようにしてもよい。
(2)実施の形態では、熱板と発熱部が別体の積層構造を示したが、熱板と発熱部を一枚の部材で構成してもよい。
(3)実施の形態では、蓋用フィルムに重量値や品名等を印字する例を示したが、これに限らず、ラベルに前記印字内容と同様に内容を印字し、該ラベルを蓋用フィルム上に貼付するようにしてもよい。
(4)実施の形態では、発熱部の発熱体として熱線の例を示したが、これに限らず、今日採用されている発熱体を選択採用してもよい。
(5)実施の形態における空気吹付け部から吹付けられる空気の量や、圧は、空気吹付け部の大きさや、位置、また、その数、更に使用するフィルムの厚さや、質に応じて変えるようにしてもよい。
(6)実施の形態では、空気吹付け部から空気を吹くタイミングとして下枠部の上昇時を挙げたが、該空気吹付け部が空気を吹くタイミングは、前記タイミングに限定されず、例えば、下枠部の上昇に関係なく、常時、空気が吹き出るようにしてもよい。その場合は、熱板(シール板)と蓋用フィルムとの間隔が広くなる為、熱板(シール板)の影響を受けることを更に少なくできる。
(7)実施の形態では、容器取り数が1個と2個の場合について説明したが、容器取り数は3個以上でも勿論可能である。
(8)実施の形態では、コンプレッサーから供給される空気が、配管18から基台17と発熱部(ヒータプレート)10と熱板(シール板)9を貫通して設けられた空気路を通って、空気吹付け部11から蓋用フィルム3に吹付けられる例を示したが、これに限らず、例えば、基台17と発熱部(ヒータプレート)10との間に、外部に通じる空気の配管を設け、空気が空気吹付け部11から吹き付けられるようにしてもよい。また、下枠部8がエアーシリンダにより上下動する場合には、該エアーシリンダに空気を供給するコンプレッサーを利用して、空気を空気吹付け部11から吹付けるようにしてもよい。
E…シール部 W…被包装物
2…容器 2a…容器の開口部周縁
3…蓋用フィルム 8…下枠部
8a…仕切り壁 9…熱板
10…発熱部 11…空気吹付け部
Claims (5)
- 被包装物を収容する容器を搬送する容器搬送部と、前記容器の開口部を被覆する蓋用フィルム供給部と、前記被包装物が投入された容器の開口部に、前記蓋用フィルムを熱溶着するシール部と、を備えたヒートシール包装装置において、
前記シール部は、前記容器を支持する下枠部と対向する上部に、発熱部を有する平板状の熱板を備え、該熱板に、少なくとも容器の開口部を覆う蓋用フィルム面上に対し空気を吹き付ける空気吹付け部を設けたことを特徴とするヒートシール包装装置。 - 前記発熱部は、熱板の全面に設けられていることを特徴とする請求項1記載のヒートシール包装装置。
- 前記空気吹付け部は、前記容器の開口部を覆う蓋用フィルム面上に対してのみ、空気を吹付ける位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のヒートシール包装装置。
- 前記空気吹付け部は、前記熱板に配置した発熱部以外の箇所に形成されていることを特徴とする請求項1記載のヒートシール包装装置。
- 前記空気吹付け部による空気の吹付けは、前記容器を支持する下枠部の上昇時に行われることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のヒートシール包装装置。
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