JP2011120026A - 色処理装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力色域の形状でハイライト/シャドウ域のグレイ色が異なる問題、光源依存のカラーバランス崩れ、低明度部の擬似輪郭や光沢むらを抑制した色分解プロファイルを作成。
【解決手段】初期色分解プロファイルと出力値をサンプリングした信号値の画像形成装置からの色票の測色結果で、格子点入力値に対し画像形成装置の出力色を予測(S703)。注目格子点の入力値に対し予測出力色と隣接格子点の入力値に対し予測される出力色の間の変化、注目格子点の出力値と隣接格子点の出力値の間の変化、複数の異なる光源で、注目格子点入力値に対し予測複数出力色間の変化を評価(S704)。それら評価値の和が閾値未満になるまで(S705)、注目格子点入力値を変更(S706)、変更入力値で出力色の予測/評価を繰り返す。評価値の和が閾値未満になれば、初期色分解プロファイルで計算した入力値に対応する出力値で注目格子点の出力値を更新(S707)。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像信号の入力値と、画像形成装置に出力する画像信号の出力値の関係を示す色分解プロファイルを作成する色処理に関する。
色分解用のルックアップテーブル(LUT)の作成する際、まず、代表的な色(以下、代表色)の色分解値を手作業で求める。なお、色分解値は色材に対応する色信号値に相当する。そして、特許文献1が記載する技術などを用いて、代表色の色分解値から色空間の全格子点の色分解値を補間して、色分解用のLUTを作成する。
特許文献1の技術は、色材量の変化が滑らかになるよう補間を行うが、再現色の変化を滑らかにすることまでは考慮しない。そのため、RGBなどの入力色空間とCMYKなどの出力色空間の間の線形性が保たれず、四面体補間などの線形補間を用いて色を推定するカラーマッチング処理を行うと、擬似輪郭が発生したり、色再現精度が低下する場合がある。
特許文献2は、色材量から色を予測し、各格子点の再現色が均等色空間上で、RGB空間に対してより均等になるよう色分解LUTを平滑化する技術を開示する。しかし、特許文献2の技術には、以下に挙げる三つの課題がある。
一つ目は、出力デバイスの色域(以下、出力色域)の形状に応じて格子点の出力値が決まるため、出力色域の形状によっては、ハイライト域とシャドウ域のグレイ色が異なって見える場合があることである。二つ目は、光源環境が変化すると知覚色が変化する光源依存性(color inconstancy)が考慮されず、グレイなど彩度が低い色のカラーバランスが崩れ易いことである。三つ目は、CIELab空間などの均等色空間において再現色が均等になるように格子点の出力値を平滑化するため、色分解が複雑になり、かつ、混色が多用され色域が狭い低明度域において色材量の変化の連続性を保つことが難しいことである。
上記の課題を有する特許文献2の技術においては、プリンタの特性が変動した場合、色材量の変化の連続性が崩れ易い。その結果、様々な色材の混色を呈す低明度部において、色材量が滑らかに変化せず、擬似輪郭の発生、色材の混合状態によって色が異なる、光沢にむらが生じる、といった画質劣化が生じ易い。
特開2002-033930公報 特開2004-320625公報
本発明は、出力色域の形状によってハイライト域とシャドウ域のグレイ色が異なって見える問題を抑制した色分解プロファイルを作成することを目的とする。
また、光源依存性によるカラーバランスの崩れを抑制した色分解プロファイルを作成することを他の目的とする。
また、低明度部における擬似輪郭や光沢むらの発生を抑制した色分解プロファイルを作成することを他の目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる色処理は、画像信号の入力値と、画像形成装置に出力する画像信号の出力値の関係を示す色分解プロファイルを作成する際に、入力画像信号の色空間の代表的な格子点に対応する出力値から前記色空間の他の格子点の出力値を設定した初期の色分解プロファイルを作成し、前記初期の色分解プロファイル、および、前記出力値の範囲をサンプリングした信号値によって前記画像形成装置が形成した色票の測色結果を使用して、前記色空間の格子点の入力値に対して前記画像形成装置が形成する出力色を予測し、前記色空間の注目格子点の入力値に対して前記予測される出力色と、前記注目格子点に隣接する格子点の入力値に対して前記予測される出力色の間の変化を評価した出力色の評価値を計算し、前記注目格子点の出力値と、前記注目格子点に隣接する格子点の出力値の間の変化を評価した出力値の評価値を計算し、複数の異なる光源について、前記注目格子点の入力値に対して前記予測される複数の出力色の間の変化を評価した光源変化の評価値を計算し、前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の和が所定の閾値未満になるまで、前記注目格子点の入力値を変更し、前記変更した入力値による前記出力色の予測、並びに、前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の計算を繰り返し、前記評価値の和が前記所定の閾値未満になる前記注目格子点の入力値が得られると、前記初期の色分解プロファイルを使用して計算した前記入力値に対応する出力値によって前記注目格子点の出力値を更新することを特徴とする。
本発明によれば、出力色域の形状によってハイライト域とシャドウ域のグレイ色が異なって見える問題を抑制した色分解プロファイルを作成することができる。
また、光源依存性によるカラーバランスの崩れを抑制した色分解プロファイルを作成することができる。
また、低明度部における擬似輪郭や光沢むらの発生を抑制した色分解プロファイルを作成することができる。
実施例の色処理装置の構成例を説明するブロック図。 プリンタドライバの一部機能構成例と色分解プロファイル作成APの機能構成例を説明するブロック図。 色分解プロファイルを説明する図。 色分解プロファイルの作成処理を説明するフローチャート。 入力画像信号の色空間としてRGB空間を説明する図。 対角格子点の色分解を説明する図。 色分解プロファイルの格子点の出力値を最適化する処理の詳細を説明するフローチャート。 注目格子点の評価値を算出する処理の詳細を説明するフローチャート。 注目格子点、隣接格子点および評価方向を説明する図。 階調性の評価値の算出を説明する図。 重み係数の一例を説明する図。 色材量変化の評価値の算出を説明する図。 明度情報Lhlsと重みWinkの関係を示す図。 彩度情報Shlsと重みWciiの関係を示す図。
以下、本発明にかかる実施例の色処理を図面を参照して詳細に説明する。以下では、画像形成装置用の色分解プロファイル(色分解用LUT)を作成するためのアプリケーションプログラムをコンピュータ上で動作させて色処理装置として機能させる例を説明する。
[装置の構成]
図1のブロック図により実施例の色処理装置の構成例を説明する。
コンピュータ100のマイクロプロセッサ(CPU)110は、ランダムアクセスメモリ(RAM)111をワークメモリとして、リードオンリメモリ(ROM)112やハードディスクドライブ(HDD)109に格納されたプログラムを実行する。当該プログラムには、オペレーティングシステム(OS)102、各種のアプリケーションプログラム(AP)、各種のドライバプログラムが含まれる。図1の左側は、OS102やAP101によって実現される機能構成を示している。
AP101は、OS102およびモニタドライバ104を介してモニタ106にユーザインタフェイス(UI)を表示する。例えば、UIを操作するユーザが印刷を指示すると、AP101は、OS102に印刷を要求する。印刷を要求されたOS102は、AP101から印刷すべきデータを受信し、プリンタ105に対応するプリンタドライバ103に印刷命令と描画命令群を発行する。印刷命令を受信したプリンタドライバ103は、OS102から描画命令群を入力し、プリンタ105が処理可能な印刷データを作成し、印刷データをプリンタ105に出力する。
より詳しくは、プリンタドライバ103は、OS102から入力された描画命令に対して順次画像補正処理を行い、例えばRGB24ビットのページメモリに画像をラスタライズする。そして、すべての描画命令をラスタライズした後、ページメモリの画像データをプリンタ105が処理可能なデータ形式、例えば色材それぞれに対応したCMYKLcLmデータなどに色分解し、CMYKLcLmデータなどをプリンタ105に出力する。
また、例えば、UIを操作するユーザが測色を指示すると、AP101は、OS102に測色を要求する。測色を要求されたOS102は、測色器108に対応するドライバ107に測色命令を発行する。測色命令を受信したドライバ107は、測色器108を制御して例えばカラーチャートに印刷されたパッチの色を測定させ、その測色値(例えばLab値)を取得する。測色値は、OS102により、AP101が参照可能に例えばRAM111に格納される。
なお、図には示さないが、コンピュータ100と、プリンタ105および測色器108はUSBなどのシリアルバスインタフェイスを介して接続されている。また、コンピュータ100とモニタ106は、VGA (video graphics array)やDVI (digital visual interface)などのビデオインタフェイスを介して接続されている。
[プリンタドライバと色分解プロファイル作成AP]
図2のブロック図によりプリンタドライバ103の一部機能構成例と色分解プロファイル作成AP205の機能構成例を説明する。なお、色分解プロファイル作成APは、図1に示すAP101の一つである。
カラーマッチング処理部201は、ラスタライズされた画像信号が表す画像を、モニタ106によって再現した場合の色と、プリンタ105によって印刷した場合の色がマッチするように、入力される画像信号のRGB値を調整する。RGB値とモニタ106の再現色の関係、および、RGB値とプリンタ105の印刷色の関係はICC (International Color Consortium)プロファイルに記述されている。つまり、カラーマッチング処理部201は、ICCプロファイルを参照して色変換を行う色管理モジュール(CMM)である。
色分解処理部202は、カラーマッチング処理部201が出力するRGB画像データをプリンタ105の色材色、例えばシアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックK、淡シアンLc、淡マゼンタLcにそれぞれ対応する信号値に変換する色分解処理を行う。色分解処理部202は、色分解プロファイル保持部204から読み込んだ、印刷に使用する記録紙および印刷モードに応じた色分解プロファイルを参照して色分解処理を行う。
図3により色分解プロファイルを説明する。図3(a)は、RGB空間において正方格子状に分布する格子点を示している。これら格子点のRGB値(入力値)に対して、図3(b)に示すように、CMYKLcLmそれぞれの色材量を示す信号値(出力値)を格納したLUTが色分解プロファイルである。例えば、色分解プロファイルは、入力RGB値がそれぞれ0〜255の8ビットデータを想定し、0〜255の範囲を32の間隔で9スライスした729(=93)の格子点それぞれに対応する色材量を示す出力値を格納する。なお、入力画像データのビット数や格子点の間隔は任意である。
色分解処理部202は、カラーマッチング処理部201が出力するR'G'B'データが、色分解プロファイルの格子点上にない場合は、当該R'G'B'データを囲む格子点の出力値を用いてR'G'B'データに対応する出力値を補間演算する。この補間演算には、一般に四面体補間が多用されるが、立方体補間など既知のアルゴリズムを適用可能である。
ハーフトーン処理部203は、色分解処理部202が出力するCMYKLcLmデータを、プリンタ105が処理可能な解像度、階調数のC'M'Y'K'Lc'Lm'データに変換する。例えば、16×16のディザマトリクスを使用して各信号値を二値化する。あるいは、誤差拡散法などを用いてもよい。このようにして得られたC'M'Y'K'Lc'Lm'データは、プリンタ105に入力され画像が印刷される。
色分解プロファイル作成AP205の詳細は後述する。プリンタ特性入力部207は、色分解プロファイルの作成に必要なカラーチャートの測色データなどを色分解プロファイル作成部206に入力する。色分解プロファイル作成部206は、作成した色分解プロファイルを色分解プロファイル保持部204に格納する。
[色分解プロファイル作成部]
図4のフローチャートにより色分解プロファイルの作成処理を説明する。
色分解プロファイル作成部206は、初期の色分解プロファイルを作成する(S401)。詳細は後述するが、ユーザはモニタ106に表示されたユーザインタフェイスを操作して、代表的な格子点の色情報(色材量を示す信号値)を入力・調整して初期の色分解プロファイルを作成する。あるいは、作成する色分解プロファイルに類似する条件(プリンタ機種、記録紙、印刷モード)を有する色分解プロファイルを初期の色分解プロファイルに設定してもよい。
上記の方法によって設定される初期の色分解プロファイルは、RGB空間において均等配置された格子点を有する。しかし、それら格子点に対応する色は、均等色空間(例えばCIELab空間)において均等に配置されているわけではない。従って、ユーザが入力・調整した代表的な格子点の色情報から補間演算によって作成した色分解プロファイルを使用すれば、前述したように、カラーマッチング処理部201の変換精度が低下し、疑似輪郭が発生するなど、弊害が生じる可能性がある。
色分解プロファイル作成部206は、ユーザが入力・調整した代表的な格子点の色情報から補間演算によって作成した色分解プロファイルの格子点の出力値によって、色分解プロファイルの作成対象のプリンタが印刷する色の分光反射率を測定する。そして、各格子点の出力値と測定された分光反射率の対応関係を評価して、各格子点の出力値を最適化する。この対応関係の取得は、セル分割ユールニールセン分光ノイゲバウアモデル(cellular Yule-Nielsen spectral Neugebauer model)を利用して、次のように行うすることができる。
色分解プロファイル作成部206は、CMYKLcLmの多値データの範囲をそれぞれ任意の間隔でサンプリングし、CMYKLcLm空間(以下、色材量値空間)上で格子点を形成する(セル分割)(S402)。そして、色材量値空間上の全格子点の色材量値の組み合せからなる色票を含むカラーチャートを生成する(S403)。そして、色分解処理部202はスルーパス状態にして、カラーチャートをハーフトーン処理部203に出力し、色分解プロファイルの作成対象のプリンタ(この例ではプリンタ105)にカラーチャートを印刷させる(S404)。プリンタ特性入力部207は、ドライバ107を介して測色器108を制御し、印刷されたカラーチャートに含まれる色票の測定結果(分光反射率)を入力する(S405)。
色分解プロファイル作成部206は、色材量値空間上の格子点に対応しない、色分解プロファイルの格子点の出力値に対する分光反射率は、当該色材量値の組み合わせを囲む格子点の分光反射率から線形補間によって演算する(分光ノイゲバウアモデル)。その際、ドットゲインによる非線形性を、ユールニールセンモデルを用いて考慮することで予測精度を向上させることが可能である。そして、測定された分光反射率および線形補間した分光反射率から取得した色分解プロファイルの各格子点の出力値と分光反射率の対応関係から各格子点の出力値を最適化する(S406)。なお、各格子点の出力値を最適化する処理の詳細は後述する。
なお、出力値(色材量値)と分光反射率の対応関係を取得する方法は、セル分割ユールニールセン分光ノイゲバウアモデルに限らず、出力値と分光反射率の対応関係を取得することができる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
色分解プロファイル作成部206は、ステップS404で各格子点の出力値を最適化した色分解プロファイルを色分解プロファイル保持部204に格納し(S407)、処理を終了する。
●初期の色分解プロファイルの作成(S401)
図5により入力画像信号の色空間としてRGB空間を説明する。初期の色分解プロファイルの作成において、まず、図5に示すRGB空間の頂点であるC、M、Y、R、G、B、W、Bkの八格子点の色材量値を設定する。ここで、各頂点の格子点の座標(R, G, B)は次のとおりである。
C = (0, 255, 255)、シアンの原色、
M = (255, 0, 255)、マゼンタの原色、
Y = (255, 255, 0)、イエローの原色、
R =(255, 0, 0)、レッドの原色、
G =(0, 255, 0)、グリーンの原色、
B =(0, 0, 255)、ブルーの原色、
W = (255, 255, 255)、白色(記録紙の色(白色点)に対応)、
Bk =(0, 0, 0)、黒色(プリンタの最暗点に対応)。
Wは紙白に対応するので、色材量値をすべて0にする。
Bkおよびプロセスカラー(一次色)のC、M、Yは混色による色の濁りを防ぐため、対応する色材のみの色材量値を有意にし、他の色材の色材量値は0にする。有意の色材量値は、印刷に使用する記録紙、印刷モードに応じて、記録紙に供給可能(印刷可能)な最大量(最大色材量値)にする。
R、G、Bは混色によって再現する二次色である。例えば、Rは、MおよびYに対応する色材を用いて、二色材の色材量値の合計(以下、総色材量値)が最大色材量値になる複数の組み合せに対応する複数の色票をプリンタ105によって印刷する。そして、Rとして好ましい色の色票をユーザが目視で選択し、当該色票のMおよびYの色材量値の組み合せをRの色材量値に設定する(M、Y以外の色材量値はすべて0)。あるいは、測色器108を用いて色票を測色し、MとYの各色票の色相の中間の色相値をもつ色票の色材量値の組み合せをRの色材量値に設定してもよい。同様にして、GはYとCの色材量値の組み合わせを、BはCとMの色材量値の組み合せを設定する。
上記の八頂点の色材量値の設定方法は一例であり、八頂点の色材量値を適切に設定することができればどのような方法を用いてもよい。
次に、図5に示すRGB空間の頂点間を結ぶ下記の対角線上に位置する格子点(以下、対角格子点)の色材量値を設定する。
W-C、W-M、W-Y、W-R、W-G、W-B、
C-Bk、M-Bk、Y-Bk、R-Bk、G-Bk、B-Bk、
R-Y、Y-G、G-C、C-B、B-M、M-R、
W-Bk。
図6により対角格子点の色分解を説明する。図6(a)は頂点Wを始点とする対角線上の一次色の格子点の色分解例を示し、横軸は対角格子点を、縦軸は各格子点の色材量値と総色材量値を示す。図6(a)に示すように、頂点Wにおいては全色材の色材量値を0、低濃度域においては粒状性を低減するため淡シアンLc(またはLm)を用い、濃度が増加するに連れてLc(またはLm)の色材量値を増やす。そして、WからC(またはWからM)への中間濃度辺りから淡シアンLc(またはLm)の使用率を低減して、発色のよい濃シアンC(またはM)の使用を開始する。そして、頂点C(またはM)においては、C(またはM)の色材量値を最大色材量値にして、他の色材の色材量値を0にする。なお、淡色材を使わない対角線W-Y上の色分解においては、低濃度域からイエローYの色材量値が単調増加する。
図6(b)は頂点Bkを始点とする対角線上の一次色の格子点の色分解例を示し、横軸は対角格子点を、縦軸は各格子点の色材量値と総色材量値を示す。図7(b)に示すように、頂点C(またはM、Y)においては、C(またはM、Y)の色材量値を最大色材量値にして、他の色材の色材量値を0にする。そして、CからBk(またはM、YからBk)へ濃度が増加するに連れてC(またはM、Y)の使用率を低減して、ブラックBkの使用率を増加する。そして、頂点Bkにおいては、Bkの色材量値を最大色材量値にして、他の色材の色材量値を0にする。
図6(c)は頂点WまたはBkを含まない対角線上の二次色の格子点の色分解例を示し、横軸は対角格子点を、縦軸は各格子点の色材量値と総色材量値を示す。図6(c)に示すように、頂点Cにおいては、Cの色材量値を最大色材量値にして、他の色材の色材量値を0にする。そして、CからBへ移動するに連れてCの使用率を低減して、濃マゼンタMの使用率を増加する。そして、頂点Bにおいては、色票から求めたCとMの色材量値にして、他の色材の色材量値を0にする。なお、頂点WまたはBkを含まない対角線上の他の二次色の格子点の色分解も同様である。
図6は頂点WまたはBkと二次色の頂点を結ぶ対角線上の格子点の色分解例を示さない。二次色の頂点から頂点Wに向かっては図6(c)に示す二次色頂点における二色材の使用比率を維持したまま二色材の総色材量を低減すればよい。また、二次色の頂点から頂点Bkに向かっては、最大色材量値を超えないように、図6(c)に示す二次色頂点における二色材の使用比率を維持したまま二色材の総色材量値を低減するとともに、Bkの色材量値を増加すればよい。
色分解プロファイル作成部206は、図6に示すようなグラフをモニタ106に表示し、格子点ごとに、各色材の色材量値をユーザにマニュアル調整させることで、色分解特性を決定する。さらに、調整結果に従い色票をプリンタ105によって印刷し、ユーザが印刷された色票の粒状性や色を目視して、さらに色分解特性を微調整するように構成してもよい。
このようにして、頂点格子点および対角格子点の色材量値が設定されると、色分解プロファイル作成部206は、それら以外の格子点の色材量値を、例えば特開2002-033930公報に開示された方法などを用いて決定する。この方法は、RGB空間をWとBkを含む六つの四面体WRYBk、WYGBk、WGCBk、WGBBk、WBMBk、WMRBkに分け、各四面体内の格子点の色材量値を補間処理によって計算する。つまり、各四面体を構成する四つの三角形の各辺の格子点の色材量値は決定されている。そこで、各辺の格子点の色材量値から、色材ごとの色材量値の等高線を描き、この等高線に基づき色材量値が未決定の格子点の色材量値を補間演算する。
上記の色分解特性の設定方法は一例であり、適切な色分解結果が得られればどのような方法を用いてもよい。
●格子点の出力値の最適化(S406)
図7のフローチャートにより色分解プロファイルの格子点の出力値を最適化する処理(S406)の詳細を説明する。
色分解プロファイル作成部206は、注目格子点の入力値RGBと同じ値を変数r'g'b'に初期設定する(S701)。続いて、例えば四面体補間を利用して、初期の色分解プロファイルから変数r'g'b'に対応するCMYKLcLmの色材量値を計算する(S702)。そして、変数r'g'b'に対応する色材量値を色分解プロファイルの作成対象のプリンタ(この例ではプリンタ105)で印刷した場合の分光反射率を取得する(S703)。つまり、ステップS402で取得した測色結果およびセル分割ユールニールセン分光ノイゲバウアモデルを用いて、変数r'g'b'に対応する色材量値で印刷した色票の分光反射率を補間演算して、出力値と分光反射率の対応関係を取得する。
次に、色分解プロファイル作成部206は、注目格子点の評価値を算出する(S704)。詳細は後述するが、以下の三つの評価値の総合的な評価値を算出する。
・CIELab空間における隣接格子点の出力色との位置関係を評価する階調性の評価値
・色材量値空間における隣接格子点の色材量値との位置関係を評価する色材変化量の評価値
・異なる光源下での見えの違いを評価する光源変化量の評価値
次に、色分解プロファイル作成部206は、注目格子点の評価値が所定の閾値未満か否かを判定する(S705)。注目格子点の評価値が所定の閾値未満であれば、注目格子点の出力色がCIELab空間上で最適化されたことを示し、処理をステップS707に進める。注目格子点の評価値が所定の閾値以上であれば、所定のアルゴリズム(例えば準ニュートン法や減衰最小自乗法など)に従い変数r'g'b'を更新し(S706)、処理をステップS702に戻す。なお、ステップS705において、所定回数、ステップS702からS704の処理を行ったと判定した場合、注目格子点の出力色がCIELab空間上で最適化されたと見做し、処理をステップS707に進める。
注目格子点の出力色がCIELab空間上で最適化されると、色分解プロファイル作成部206は、ステップS702と同様に、変数r'g'b'に対する色材量値を計算し、計算した色材量値を注目格子点の出力値にする(S707)。
次に、色分解プロファイル作成部206は、ステップS708の判定により、全格子点について色材量値を決定するまで、ステップS701からS708の処理を繰り返す。なお、全格子点について、さらに所定回数、上記の処理を繰り返すことによって、プリンタ105の色域内に、格子点の出力色をより均等に配置することができる。
このように、変数r'g'b'を介して各格子点の出力値を最適化することにより、ユーザが設定した色分解特性に基づき、色分解プロファイルの格子点の出力色(出力値)を最適化することができる。例えば、濃淡色材の使い方は低濃度域の粒状性などを考慮しユーザが調整するが、色材の使い方は、出力値を最適化する処理(S404)において変更されることはない。従って、粒状性などの画質要素を損なうことなく、格子点に対応する出力色の配置のみが最適化される。
なお、CMYKLcLmの各色材量値を直接最適化するよう構成してもよい。その場合、色材の使い方を維持するよう何らかの拘束条件を付与するか、あるいは、粒状性などの画質の評価値を算出して画質の評価値と階調性の評価値の加重和を目的関数とするなどの処理を行う。
●評価値の算出(S704)
図8のフローチャートにより注目格子点の評価値を算出する処理(S704)の詳細を説明する。
色分解プロファイル作成部206は、注目格子点について、注目格子点近傍の出力色の変化を示す階調性の評価値Egraを算出する(S801)。次に、注目格子点について、注目格子点近傍の格子点の出力値の変化を示す色材変化量の評価値Einkを算出する(S802)。次に、複数の異なる光源について、注目格子点に対する出力色の変化を示す光源変化量の評価値Eciiを算出する(S803)。そして、これら三つの評価値を使用して、下式により、注目格子点の総合的な評価値Eallを算出する(S804)。
Eall = Wgra(ri, gi, bi)・Egra + Wink(ri, gi, bi)・Eink + Wcii(ri, gi, bi)・Ecii …(1)
ここで、Wgra、Wink、Wciiは格子点(ri, gi, bi)における各評価値の重み、
iはi番目の格子点(図3(b)のi行目に相当)を示す。
●階調性の評価
図9により注目格子点、隣接格子点および評価方向を説明する。図9(a)は注目格子点801の周辺を拡大表示した図で、注目格子点801を中心にRGB各値を±32した隣接格子点を示している。階調性の評価値Egraの算出(S801)においては、図9(a)に示す格子点801の出力色と、隣接格子点802〜821の20点の隣接格子点の出力色のCIELab空間上の位置関係を評価する。なお、出力色(Lab値)は、ステップS703で取得した分光反射率、例えばD50など所定の光源の分光特性、および、CIEXYZ表色系の等色関数から三刺激値XYZを計算し、XYZ値をLab値に変換することで予測する。
図9(b)は階調性の評価方向を示し、説明のために、注目格子点801を中心とするRB平面を示している。線分822は、注目格子点801、+R方向の隣接格子点802、-R方向の隣接格子点803を結ぶ。線分823は、注目格子点801、+B方向の隣接格子点810、-B方向の隣接格子点811を結ぶ。線分824は、注目格子点801、+R+B方向の隣接格子点812、-R-B方向の隣接格子点813を結ぶ。線分825は、注目格子点801、+R-B方向の隣接格子点814、-R+B方向の隣接格子点815を結ぶ。これら線分ごとに階調性の評価値Gdを算出し、最後に全線分における評価値Gdの加重和を計算して、注目格子点801の階調性の評価値Egraとする。なお、評価値Gdは、次の10本の線分について算出する。
+R方向:格子点802、801、803を通る線分、
+G方向:格子点804、801、805を通る線分、
+B方向:格子点810、801、811を通る線分、
+R+G方向:格子点806、801、807を通る線分、
+R-G方向:格子点808、801、809を通る線分、
+R+B方向:格子点812、801、813を通る線分、
+R-B方向:格子点814、801、815を通る線分、
+G+B方向:格子点816、801、817を通る線分、
+G-B方向:格子点818、801、819を通る線分、
+R+G+B方向(明度方向):格子点820、801、821を通る線分。
図10により階調性の評価値Egraの算出を説明する。図10は、上記の線分の一つに対応する直線dをCIELab空間にプロットした様子を模式的に示す図である。点Oは注目格子点801のプロットであり、注目格子点の出力色に対応する(L*, a*, b*)=(Lo, ao, bo)の値をもつ。同様に、点Pd、Mdは隣接格子点のプロットであり、それぞれ(L*, a*, b*)=(Lp, ap, bp)、(L*, a*, b*)=(Lm, am, bm)の値をもつ。直線dの階調性の評価値Gdは下式で算出する。
Gd = (Lp + Lm - 2Lo)2/(Lp - Lm)2
+ (ap + am - 2ao)2/(ap - am)2
+ (bp + bm - 2bo)2/(bp - bm)2 …(2)
式(2)からわかるように、各評価値Gdは、点O、Pd、Mdが直線状に並び、かつ、線分O-PdとO-Mdの長さが等しいほど小さくなる。つまり、評価値Gdを小さくするように、注目格子点の出力色(点O)を更新することにより、各格子点の出力色をCIELab空間上で均等に配置することが可能になる。
上記10本の線分について階調性の評価値Gdを算出し、式(3)により、それら評価値Gdの加重和を注目格子点の階調性の評価値Egraとする。なお、式(3)において重みwdを調整することで、線分の方向の中でユーザが重視する方向を調整することが可能になる。
Egra = Σdwd・Gd …(3)
ここで、dは線分を識別するためのインデックス、
wdは各線分に応じた重み係数。
下式に示すように、線分に関する重み係数w10を格子点の位置情報(ri, gi, bi)から算出したShlsに応じて変化させる。なお、インデックスd=10は、上述したように、R+G+B+方向(明度方向)の線分を意味する。
if (d = 10)
wd = q・(1.0 - Shls)p + r;
else
wd = r; …(4)
ここで、Shls = max(ri, gi, bi) - min(ri, gi, bi)、
q、p、rは定数。
図11により重み係数wdの一例を説明する。式(4)によって計算されるd=10の重み係数w10の特性は図11に示すようになり、Shlsが小さくなるに連れて重み係数w10が大きくなる。つまり、グレイ(ri=gi=bi)近傍ほど明度方向に対する重み係数が大きくなり、その結果、グレイ近傍におけるa*、b*方向に対する色の変化が少ないほど評価値Gdが小さく(評価がよく)なる。
●色材変化量の評価
図12により色材量変化の評価値Einkの算出を説明する。注目格子点、隣接格子点および評価方向は階調性の評価と同様である。図12は、上記の線分の一つに対応する直線dを色材量値空間にプロットした様子を模式的に示す図である。点Oは注目格子点801のプロットであり、注目格子点の出力値に対応する(C, M, Y, K, Lc, Lm)=(Co, Mo, Yo, Ko, Lco, Lmo)の値をもつ。同様に、点Pd、Mdは隣接格子点のプロットであり、それぞれ(Cp, Mp, Yp, Kp, Lcp, Lmp)、(Cm, Mm, Ym, Km, Lcm, Lmm)の値をもつ。直線dの色材量変化の評価値Idは下式で算出する。
Id = (Cp + Cm - 2Co)2/(Cp - Cm)2
+ (Mp + Mm - 2Mo)2/(Mp - Mm)2
+ (Yp + Ym - 2Yo)2/(Yp - Ym)2
+ (Lcp + Lcm - 2Lco)2/(Lcp - Lcm)2
+ (Lmp + Lmm - 2Lmo)2/(Lmp - Lmm)2 …(5)
式(5)からわかるように、各評価値Idは、点O、Pd、Mdが直線状に並び、かつ、線分O-PdとO-Mdの長さが等しいほど小さくなる。つまり、評価値Idを小さくするように、注目格子点の出力色(点O)を更新することにより、各格子点の出力値を色材量値空間上で均等に配置することが可能になる。
上記10本の線分について色材量変化の評価値Idを算出し、式(6)により、それら評価値Idの加重和を注目格子点の色材量変化の評価値Einkとする。なお、式(6)において重みwdを調整することで、線分の方向の中でユーザが重視する方向を調整することが可能になる。なお、重みwdは階調性の評価と同じ重みを利用することができる。
Eink = Σdwd・Id …(6)
●光源変化量の評価
光源変化量の評価は、注目格子点において、光源による色の見えの違いを抑制するための評価値を算出する。
具体的には、ステップS703で取得した色材量値に対する分光反射率、例えばD50など所定の光源の分光特性、および、CIEXYZ表色系の等色関数から三刺激値XYZを計算し、XYZ値をLab(D50)値に変換する(Lab値の予測)。次に、光源を例えば代表的な蛍光ランプであるF10(三波長形昼白色)に変える。そして、ステップS703で取得した色材量値に対する分光反射率、F10の分光特性、および、CIEXYZ表色系の等色関数から三刺激値XYZを計算し、XYZ値をLab(F10)値に変換する(Lab値の予測)。次に、Lab(D50)値とLab(F10)値の色差ΔE (CIE1976)を算出し、ΔEを光源変化量の評価値Eciiにする。
上記では、光源としてD50とF10を使用する例を説明したが、これらに限られるわけではなく、例えば、A光源とD50光源、F8光源とF10光源など、任意の光源の組み合せを利用することできる。また、三種類以上の光源におけるLab値をそれぞれ算出し、それらの平均色差を評価値Eciiにしてもよい。
●総合評価における重み
色材変化量の評価値Einkの重みWinkは下式により設定する。
Wink(ri, gi, bi) = q1・(1.0 - Lhls)p1 + r1 …(7)
ここで、Lhls = max(ri', gi', bi')、つまり注目格子点の明度情報、
q1、p1、r1は定数、
ri'、gi'、bi'は注目格子点の位置情報、つまり注目格子点のRGB値を正規化(各8ビットの場合は255で除算する)した0〜1の範囲の値。
図13により明度情報Lhlsと重みWinkの関係を示す。図13に示すように、Lhlsが小さくなるに連れてWinkは大きくなる。一般に、低明度部の色分解結果は、様々な色材の混色を呈す。その結果、混色により、色再現として黒色に近付き色域が狭まる。つまり、Lab空間において出力色を均等配置するための評価(階調性の評価)だけでは、低明度部において格子点の出力値(色材量値)の連続性が低下して、色材量が滑らかに変化せず、擬似輪郭や光沢むらが発生するなどの弊害が生じる。低明度部における色材変化量の評価値Einkの重みWinkを大きくすることで、低明度部における色材量値の変化がより滑らかになり、より高画質な画像を得ることができる。
光源変化量の評価値Eciiの重みWciiは下式により設定する。
Wcii(ri, gi, bi) = q2・(1.0 - Shls)p2 + r2 …(8)
ここで、Shls = max(ri', gi', bi') - min(ri', gi', bi')、つまり注目格子点の彩度情報、
q2、p2、r2は定数。
図14により彩度情報Shlsと重みWciiの関係を示す。図14に示すように、Shlsが小さくなるに連れてWciiは大きくなる。光源の違いによる色の見えの違いは、一般に、グレイに近い低彩度部ほど大きい。光源変化量の評価値Eciiの重みWciiを低彩度部ほど大きくすることで、グレイに近い低彩度部における光源の違いによる色の見えの違いが小さい、高画質な画像を得ることができる。
階調性の評価値Egraの重みWgraは下式により設定する。
Wgra(ri, gi, bi) = T - Wink(ri, bi, bi) - Wcii(ri, gi, bi);
if (Wgra(ri, gi, bi) < 0) Wgra(ri, gi, bi) = 0; …(9)
ここで、Tは定数。
重みWgraは、Wink、Wciiによって決まり、WinkおよびWciiが小さい場合にWgraは大きくなる。つまり、重みWinkが大きくなる低明度部と重みWciiが大きくなる低彩度部以外の高明度部、高彩度部で重みWgraが大きくなり、Lab空間において格子点の出力色が均等になるよう格子点の出力値が決定される。
このように、格子点の位置(ri, gi, bi)に応じて、各評価値の重みを変え、各格子点の出力値(色材量値)を決定する。これにより、出力色域の場所に応じて異なる画質の重要度についてバランスがとれた色分解プロファイルの作成が可能になり、高画質の画像を得ることができる。
[変形例]
上記の実施例においては、CMYKLcLmの六色プリンタを例に説明したが、色材の数は限定されない。色材の数の多いプリンタほど色域の形状が複雑になり一般に擬似輪郭などの画質劣化が発生し易くなる。つまり、本発明は、色材の数が多いプリンタ用の色分解プロファイルの作成に効果的である。
また、均等色空間であるCIELab空間を例に、階調性の評価および光源変化量の評価を説明したが、それら評価に例えばCIECAM97sのJab空間などを用いてもよい。
また、上記の実施例においては、本発明がコンピュータ100上で稼働するAP101として実現される例を説明したが、これに限られるわけではない。例えば、本発明は、プリンタに内蔵されたプロファイル作成装置として実現することも可能である。
[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 画像信号の入力値と、画像形成装置に出力する画像信号の出力値の関係を示す色分解プロファイルを作成する色処理装置であって、
    入力画像信号の色空間の代表的な格子点に対応する出力値から前記色空間の他の格子点の出力値を設定した初期の色分解プロファイルを作成する作成手段と、
    前記初期の色分解プロファイル、および、前記出力値の範囲をサンプリングした信号値によって前記画像形成装置が形成した色票の測色結果を使用して、前記色空間の格子点の入力値に対して前記画像形成装置が形成する出力色を予測する予測手段と、
    前記色空間の注目格子点の入力値に対して前記予測される出力色と、前記注目格子点に隣接する格子点の入力値に対して前記予測される出力色の間の変化を評価した出力色の評価値を計算する手段と、
    前記注目格子点の出力値と、前記注目格子点に隣接する格子点の出力値の間の変化を評価した出力値の評価値を計算する手段と、
    複数の異なる光源について、前記注目格子点の入力値に対して前記予測される複数の出力色の間の変化を評価した光源変化の評価値を計算する手段と、
    前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の和が所定の閾値未満になるまで、前記注目格子点の入力値を変更し、前記変更した入力値による前記出力色の予測、並びに、前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の計算を繰り返させる変更手段と、
    前記評価値の和が前記所定の閾値未満になる前記注目格子点の入力値が得られると、前記初期の色分解プロファイルを使用して計算した前記入力値に対応する出力値によって前記注目格子点の出力値を更新する更新手段とを有することを特徴とする色処理装置。
  2. 前記変更手段は、前記注目格子点が低明度部に位置する場合は前記出力値の評価値の重みを大きくして前記評価値の和を計算することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
  3. 前記変更手段は、前記注目格子点が高明度部に位置する場合は前記出力色の評価値の重みを大きくして前記評価値の和を計算することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
  4. 前記変更手段は、前記注目格子点が低彩度部に位置する場合は前記光源変化の評価値の重みを大きくして前記評価値の和を計算することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
  5. 前記出力色の評価値を計算する手段は、前記注目格子点が低彩度部に位置する場合は明度方向の階調性を重視して前記評価値を算出することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
  6. さらに、前記更新手段によって前記色空間の全格子点の出力値が更新された後、各格子点の入力値と出力値の関係を前記色分解プロファイルとしてメモリに格納する格納手段を有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載された色処理装置。
  7. 画像信号の入力値と、画像形成装置に出力する画像信号の出力値の関係を示す色分解プロファイルを作成する色処理方法であって、
    入力画像信号の色空間の代表的な格子点に対応する出力値から前記色空間の他の格子点の出力値を設定した初期の色分解プロファイルを作成し、
    前記初期の色分解プロファイル、および、前記出力値の範囲をサンプリングした信号値によって前記画像形成装置が形成した色票の測色結果を使用して、前記色空間の格子点の入力値に対して前記画像形成装置が形成する出力色を予測し、
    前記色空間の注目格子点の入力値に対して前記予測される出力色と、前記注目格子点に隣接する格子点の入力値に対して前記予測される出力色の間の変化を評価した出力色の評価値を計算し、
    前記注目格子点の出力値と、前記注目格子点に隣接する格子点の出力値の間の変化を評価した出力値の評価値を計算し、
    複数の異なる光源について、前記注目格子点の入力値に対して前記予測される複数の出力色の間の変化を評価した光源変化の評価値を計算し、
    前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の和が所定の閾値未満になるまで、前記注目格子点の入力値を変更し、前記変更した入力値による前記出力色の予測、並びに、前記出力色、前記出力値および前記光源変化の評価値の計算を繰り返し、
    前記評価値の和が前記所定の閾値未満になる前記注目格子点の入力値が得られると、前記初期の色分解プロファイルを使用して計算した前記入力値に対応する出力値によって前記注目格子点の出力値を更新することを特徴とする色処理方法。
  8. コンピュータ装置を制御して、請求項1から請求項6の何れか一項に記載された色処理装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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