JP2011115165A - 香気付与茶材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的強い香気を放出する香気付与茶材料を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、
a. 温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%、ならびに
b. t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm
含む、香気付与茶材料が提供される。
【選択図】なし
【解決手段】本発明によれば、
a. 温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%、ならびに
b. t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm
含む、香気付与茶材料が提供される。
【選択図】なし
Description
本発明は、香気付与茶材料、その調製方法および香気付与茶材料を含む茶組成物に関する。
香気化合物を茶材料に戻して、香気付与茶材料を調製し、エンドカップ飲料(end-cup beverage)の香気特性および官能特性を高めることが知られている。
欧州特許第0530880号(Unilever、1992)は、茶葉材料を蒸留条件下で水蒸気と接触させて、香気揮発性物質の放出混合物を、材料を含む冷茶固形物と接触させることにより濃縮する、茶の香気を調製する方法について開示している。材料を含む冷茶固形物中の温水不溶性固形物含有量については開示されていない。
米国特許第2005/0084566A1号(Bavan)は、(a)紅茶葉を温かい硬水で処理することにより抽出物を形成するステップと、(b)部分真空下で茶抽出物をフラッシュ蒸発器に通すことにより、抽出物からその香気揮発性物質を取り除くステップと、(c)抽出物に繰り返し清澄化を施し、研磨することにより抽出物から不溶性固体として少なくとも12重量%を分離し、浄化濃縮物を得るステップと、(d)浄化濃縮物から可溶性固形物を6〜10%分離するステップと、(e)食用酸を添加することにより濃縮物のpHを中性まで調節するステップと、(f)ステップ(b)で得た香気揮発性物質に濃縮物を添加するステップと、(g)温水中で再構成して、実質的に濁りのないインスタントティーを製造できる実質的に水分を含まない茶粉末を得るステップとを含む、温水可溶性インスタントティーの製造方法について開示している。この方法において、香気は、不溶性物質を含まない濃縮物に戻され、該方法は、実質的に温水不溶性茶固形物を含まないことが知られている温水可溶性インスタントティーの製造に関する。
米国特許第2007/0160737A1号(Unilever)は、少なくとも0.7:1の重量比でt-2-ヘキセナールおよびリナロールを含む香気組成物を得るステップと、香気組成物を茶製品と合わせるステップとを含む、香気が向上した緑茶製品を製造する方法について開示している。茶製品は、リーフティー製品またはすぐに飲める茶であるといわれている。緑茶製品中の温水不溶性固形物含有量については開示されていない。
英国特許第1490370号(Gasser and Watercutter、1977年公開)は、水性茶スラリーを少なくとも90℃の温度で第1のゾーンに少なくとも2分間閉じ込めるのに対して、水性抽出液の本体を少なくとも90℃の温度で第2のゾーンに閉じ込め、液体透過性バリアと接触させて、前記第1および第2のゾーンを分離し、茶可溶性物質を水性茶スラリーから水性抽出液へ拡散できるようにするステップであって、スラリーの量が、水性抽出液および各第1および第2のゾーンからの抽出液の量の0.5〜2.5倍であるステップと、抽出液に拡散した茶可溶性物質の少なくとも一部を、水性スラリーに残っている茶可溶性物質と合わせるステップとを含む、茶抽出物を調製する方法について開示している。該方法および装置は、新たに焙煎した茶にかなり類似した風味特性および香気特性を有する茶可溶性抽出物を得ることを対象とする。茶製品中の温水不溶性固形物含有量については開示されていない。
国際公開第2007/039018A1号(Unilever)は、香気濃縮物を10重量%未満、および含蓄的にリーフティーを少なくとも90重量%含むリーフティー製品について開示している。リーフティーは、緑茶、ウーロン茶または紅茶であってよく、1〜10重量%の範囲の含水量を有する。しかし、特定量の温水不溶性茶固形物を含む茶製品については開示されていない。
しかし、当技術分野の香気付与茶材料は、比較的弱い香気を放出し、比較的受け入れがたい官能特性を有するエンドカップ飲料になる。さらに、公知の香気付与茶材料は、香気を比較的短期間しか保持せず、したがって保存寿命が比較的短い。
本発明の目的の一つは、先行技術の欠点の少なくとも一つを克服するか、もしくは改善すること、または有用な代用品を提供することである。
本発明の目的の一つは、比較的強い香気を放出する香気付与茶材料を提供することである。
本発明の別の目的は、比較的良好な官能特性を有するエンドカップ飲料になる香気付与茶材料を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、比較的長時間香気を保持し、比較的長い保存寿命を有する香気付与茶材料を提供することである。
驚くべきことに、本発明者らは、選択的香気化合物の1種または複数を、大量の温水不溶性固形物を有する茶材料に添加することにより、比較的強い香気を有する香気付与茶材料が得られることを見出した。
本発明の第1の態様によれば、
a.温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%、ならびに
b.t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm
含む、香気付与茶材料が提供される。
a.温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%、ならびに
b.t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm
含む、香気付与茶材料が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
a.温水不溶性茶固形物を少なくとも78重量%含む茶材料の一部と、
b.乾燥重量ベースで茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数と
を接触させるステップを含む、第1の態様の香気付与茶材料を調製する方法が提供される。
a.温水不溶性茶固形物を少なくとも78重量%含む茶材料の一部と、
b.乾燥重量ベースで茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数と
を接触させるステップを含む、第1の態様の香気付与茶材料を調製する方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、第1の態様の香気付与茶材料を1〜99重量%含む茶製品が提供される。
本明細書で使用する「茶材料」という用語は、植物Camellia sinensisから得られるか、またはこのような植物素材を加工した後でそれから得られる任意の材料を指す。
本明細書で使用する「全茶固形物」という用語は、もしあれば水分および香気化合物を除いた茶材料中または香気付与茶材料中の全固形物を意味する。全茶固形物の質量は、茶材料を、もしあれば水/水分および香気化合物を除去するのに十分な時間100℃以上の温度に曝し、残渣の質量を測定して全茶固形物の質量を得ることにより都合よく決定できる。このような測定は、赤外線水分バランスを用いて都合よく実行できる。したがって、もしあれば茶材料中に存在する香気化合物、または香気付与茶材料中の香気化合物は、全茶固形物から除外される。
本明細書で使用する「温水可溶性茶固形物」という用語は、100℃の温度で水溶性である茶固形物の一部を意味する。
本明細書で使用する「温水不溶性茶固形物」という用語は、100℃の温度で非水溶性である茶固形物の一部を意味する。
本明細書で使用する「使用済み茶材料」という用語は、水または水を含む水性混合物で抽出する従前のステップを施した茶材料を意味する。抽出ステップは、茶材料を水と接触させ、可溶性固形物の抽出物を分離し、残渣または使用済み茶材料を得ることにより実行されることが好ましい。
抽出物は、冷抽出物(20℃〜40℃の温度)または熱抽出物(40℃〜100℃の温度)であってよい。
香気付与茶材料
本明細書で使用する「香気付与茶材料」という用語は、1種または複数の外因性香気化合物が添加された茶材料を指す。外因性香気化合物自体は、異なるまたは類似の茶材料から得ることができる。香気化合物としては、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数が挙げられる。
本明細書で使用する「香気付与茶材料」という用語は、1種または複数の外因性香気化合物が添加された茶材料を指す。外因性香気化合物自体は、異なるまたは類似の茶材料から得ることができる。香気化合物としては、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数が挙げられる。
全茶固形物
香気付与茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して60〜99.9重量%含むことが好ましい。したがって、香気付与茶材料は、水を湿潤ベースで0.1〜40%含むことが好ましい。全茶固形物は、湿潤ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは70重量%超、より好ましくは80重量%超、最も好ましくは90重量%超である。香気付与茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで95重量%超含むことが特に好ましい。
香気付与茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して60〜99.9重量%含むことが好ましい。したがって、香気付与茶材料は、水を湿潤ベースで0.1〜40%含むことが好ましい。全茶固形物は、湿潤ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは70重量%超、より好ましくは80重量%超、最も好ましくは90重量%超である。香気付与茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで95重量%超含むことが特に好ましい。
温水不溶性茶固形物
香気付与茶材料は、温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%含む。温水不溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは80重量%超、より好ましくは85重量%超、最も好ましくは88重量%超である。香気付与茶材料は、温水不溶性固形物を乾燥重量ベースで好ましくは最大99.9重量%、より好ましくは最大99重量%、最も好ましくは最大98重量%含むことができる。
香気付与茶材料は、温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%含む。温水不溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは80重量%超、より好ましくは85重量%超、最も好ましくは88重量%超である。香気付与茶材料は、温水不溶性固形物を乾燥重量ベースで好ましくは最大99.9重量%、より好ましくは最大99重量%、最も好ましくは最大98重量%含むことができる。
温水可溶性茶固形物
香気付与茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは22重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは15重量%未満含む。温水可溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して12重量%未満であることが特に好ましい。香気付与茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは0.1重量%超、より好ましくは1重量%超、最も好ましくは2重量%超含むことができる。
香気付与茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは22重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは15重量%未満含む。温水可溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して12重量%未満であることが特に好ましい。香気付与茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは0.1重量%超、より好ましくは1重量%超、最も好ましくは2重量%超含むことができる。
温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比
香気付与茶材料において、乾燥重量ベースでの温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比は、好ましくは3.5超、より好ましくは6超、最も好ましくは7超である。温水不溶性固形物と温水可溶性固形物との比は、10超であることが特に好ましい。温水不溶性茶固形物と温水可溶性固形物との比は、好ましくは999未満、より好ましくは99未満、最も好ましくは50未満である。
香気付与茶材料において、乾燥重量ベースでの温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比は、好ましくは3.5超、より好ましくは6超、最も好ましくは7超である。温水不溶性固形物と温水可溶性固形物との比は、10超であることが特に好ましい。温水不溶性茶固形物と温水可溶性固形物との比は、好ましくは999未満、より好ましくは99未満、最も好ましくは50未満である。
総ポリフェノール
香気付与茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは12重量%未満、総ポリフェノールをより好ましくは10重量%未満、総ポリフェノールを最も好ましくは5重量%未満含む。香気付与茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは0.1重量%超、より好ましくは1重量%超含むことができる。
香気付与茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは12重量%未満、総ポリフェノールをより好ましくは10重量%未満、総ポリフェノールを最も好ましくは5重量%未満含む。香気付与茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは0.1重量%超、より好ましくは1重量%超含むことができる。
当技術分野で公知の総ポリフェノールを測定する任意の適切な方法を使用できる。一つの好ましい方法は、総ポリフェノールを測定する4-ジメチルアミノシンナムアルデヒド指示薬試験である。
香気付与茶材料は、前記香気付与茶材料50mgを4-ジメチルアミノシンナムアルデヒド指示薬1mLに添加することにより調製した溶液から採取し、メタノール10mLで希釈した試料100μLの640nmの波長での吸光度が、前記添加から15分間以内に測定した際、0.05未満であり、前記指示薬が、ジメチルアミノシンナムアルデヒド100mgをメタノール100mLおよび0.1N塩酸3mLに添加することにより調製されることで特徴付けられることが好ましい。前記吸光度は、より好ましくは0.04未満、最も好ましくは0.03未満である。前記吸光度は、好ましくは0.0001超であってよい。
香気化合物
香気付与茶材料は、t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm含む。
香気付与茶材料は、t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm含む。
t-2-ヘキセナールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。t-2-ヘキセナールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
リナロールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。リナロールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
cis-3-ヘキセノールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。cis-3-ヘキセノールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
メチルサリシレートは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。メチルサリシレートは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
ヘキサナールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。ヘキサナールは、乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
香気化合物は、合成由来または天然由来であってよい。香気化合物は、異なる茶材料から得られるか、または回収されることが好ましい。香気化合物を回収する様々な方法が当技術分野で知られており、加工中に茶材料から得られるか、または回収される香気化合物がさらに好ましい。香気化合物を回収する方法のいくつかの例は、国際特許第2007/039018A1号、国際特許第2009/077189A1号、国際特許第2009/083418A1号、国際特許第2009/083420A1号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれているこれらの文書のいずれかの方法を使用して回収される香気化合物が特に好ましい。
茶材料
先に記載したように、全茶固形物とは、もしあれば水/水分および香気化合物の質量を除いた茶固形物を意味する。したがって、乾燥重量ベースで、香気付与茶材料中の全茶固形物の組成は、茶材料中の全茶固形物の組成と同一である。
先に記載したように、全茶固形物とは、もしあれば水/水分および香気化合物の質量を除いた茶固形物を意味する。したがって、乾燥重量ベースで、香気付与茶材料中の全茶固形物の組成は、茶材料中の全茶固形物の組成と同一である。
全茶固形物
茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して60〜99.9重量%含むことが好ましい。したがって、茶材料は、水を湿潤ベースで0.1〜40%含むことが好ましい。全茶固形物は、湿潤ベースで茶材料に対して好ましくは70重量%超、より好ましくは80重量%超、最も好ましくは90重量%超である。茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで95重量%超含むことが特に好ましい。
茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して60〜99.9重量%含むことが好ましい。したがって、茶材料は、水を湿潤ベースで0.1〜40%含むことが好ましい。全茶固形物は、湿潤ベースで茶材料に対して好ましくは70重量%超、より好ましくは80重量%超、最も好ましくは90重量%超である。茶材料は、全茶固形物を湿潤ベースで95重量%超含むことが特に好ましい。
温水不溶性茶固形物
茶材料は、温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%含む。茶材料中の温水不溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは80重量%超、より好ましくは85重量%超、最も好ましくは88重量%未満である。
茶材料は、温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%含む。茶材料中の温水不溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは80重量%超、より好ましくは85重量%超、最も好ましくは88重量%未満である。
温水可溶性茶固形物
茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは22重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは15重量%未満含む。温水可溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで茶材料に対して12重量%未満であることが特に好ましい。
茶材料は、温水可溶性茶固形物を乾燥重量ベースで好ましくは22重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは15重量%未満含む。温水可溶性固形物の量は、乾燥重量ベースで茶材料に対して12重量%未満であることが特に好ましい。
温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比
茶材料において、乾燥重量ベースでの温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比は、好ましくは3.5超、より好ましくは6超、最も好ましくは7超である。茶材料中の温水不溶性固形物と温水可溶性固形物との比は、10超であることが特に好ましい。
茶材料において、乾燥重量ベースでの温水不溶性茶固形物と温水可溶性茶固形物との比は、好ましくは3.5超、より好ましくは6超、最も好ましくは7超である。茶材料中の温水不溶性固形物と温水可溶性固形物との比は、10超であることが特に好ましい。
総ポリフェノール
茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは12重量%未満、総ポリフェノールをより好ましくは10重量%未満、総ポリフェノールを最も好ましくは5重量%未満含む。
茶材料は、総ポリフェノールを乾燥重量ベースで好ましくは12重量%未満、総ポリフェノールをより好ましくは10重量%未満、総ポリフェノールを最も好ましくは5重量%未満含む。
好ましい茶材料
茶材料は、
a.使用済み茶材料、もしくは
b.茶ファニングス、もしくは
c.繊維質茶材料、またはそれらの混合物
から選択されることが好ましい。
茶材料は、
a.使用済み茶材料、もしくは
b.茶ファニングス、もしくは
c.繊維質茶材料、またはそれらの混合物
から選択されることが好ましい。
茶材料は、使用済み茶材料であることが特に好ましい。
使用済み茶材料
使用済み茶材料は、任意の出発茶材料から得ることができる。したがって、使用済み茶材料は、使用済み緑茶、使用済み紅茶、使用済みウーロン茶またはそれらの混合物であってよい。使用済み茶材料は、使用済み緑茶であることが好ましい。
使用済み茶材料は、任意の出発茶材料から得ることができる。したがって、使用済み茶材料は、使用済み緑茶、使用済み紅茶、使用済みウーロン茶またはそれらの混合物であってよい。使用済み茶材料は、使用済み緑茶であることが好ましい。
任意の平均粒径の使用済み茶材料を使用できるが、使用済み茶材料の粒径は、0.1mm(塵状)〜10mm(通常)の範囲の平均粒径の範囲であることが好ましい。使用済み茶材料は、一段階抽出後または多段階抽出後に得ることができる。複数の抽出ステップを経た使用済み茶材料が特に好ましい。使用済み茶材料を抽出後に乾燥させることが好ましい。
使用済み茶材料の特徴の一つは、使用済み茶材料が、使用済み茶材料を得る元となる対応する出発茶材料と比較して、比較的高い水担持能を有することである。
材料の水担持能は、以下に記載のプロトコルに従って測定できる:水25mLを、材料500mgを含む容器に添加する。1時間後、材料を、モスリン布または任意の他の適切な濾過材を用いて濾過する。湿潤材料を秤量する。担持された水の量を、湿潤材料の重量から500mgをひくことにより決定し、g/g材料として表示する。
使用済み緑茶の水担持能は、材料1g当たり水9g超であることが好ましい。使用済み緑茶の水担持能は、10〜20g水/g材料の範囲、より好ましくは11〜14g水/g材料の範囲であることがより好ましい。対照的に、未使用緑茶(抽出が行われなかった緑茶)は、水担持能が比較的低い。
使用済み紅茶材料の水担持能は、材料1g当たり水23g超であることが好ましい。使用済み紅茶の水担持能は、23〜30g水/g材料の範囲、より好ましくは24〜27g水/g材料の範囲であることがより好ましい。対照的に、未使用紅茶(抽出が行われなかった紅茶)は、水担持能が比較的低い。
茶ファニングス
業界で伝統的に使用する「茶ファニングス」という用語は、薄片状でより軽く、より繊維質の茶材料を分離するために落下する茶塊にファンで空気を吹き込むことにより得られる、茶材料の等級を指す。茶ファニングスは、比較的大量の温水不溶性茶固形物を通常有する第2等級の茶材料である。
業界で伝統的に使用する「茶ファニングス」という用語は、薄片状でより軽く、より繊維質の茶材料を分離するために落下する茶塊にファンで空気を吹き込むことにより得られる、茶材料の等級を指す。茶ファニングスは、比較的大量の温水不溶性茶固形物を通常有する第2等級の茶材料である。
繊維質茶材料
本明細書で使用する「繊維質茶材料」という用語は、茶樹の茎または柄に富む茶材料を指す。繊維質茶材料は、葉材料の含有量が比較的低いことが好ましい。繊維質茶材料は、茶樹の茎または柄から得られる材料を好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%含む。繊維質茶材料は、茶樹の茎または柄から得られる材料を最大100重量%好ましくは含むことができる。繊維質茶材料は、比較的大量の温水不溶性茶固形物を通常有する。
本明細書で使用する「繊維質茶材料」という用語は、茶樹の茎または柄に富む茶材料を指す。繊維質茶材料は、葉材料の含有量が比較的低いことが好ましい。繊維質茶材料は、茶樹の茎または柄から得られる材料を好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%含む。繊維質茶材料は、茶樹の茎または柄から得られる材料を最大100重量%好ましくは含むことができる。繊維質茶材料は、比較的大量の温水不溶性茶固形物を通常有する。
香気付与茶材料の調製方法
香気付与茶材料を調製する方法は、
a.温水不溶性茶固形物を少なくとも78重量%含む茶材料の一部と、
b.乾燥重量ベースで茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数と
を接触させるステップを含む。
香気付与茶材料を調製する方法は、
a.温水不溶性茶固形物を少なくとも78重量%含む茶材料の一部と、
b.乾燥重量ベースで茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数と
を接触させるステップを含む。
プロセス中に乾燥重量ベースで茶材料の一部当たりに添加されたt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールのppmは、プロセスの最後に得られた香気付与茶材料中の各香気化合物の乾燥重量ベースでのppmと同一である。
t-2-ヘキセナールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。t-2-ヘキセナールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
リナロールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。リナロールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
cis-3-ヘキセノールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。cis-3-ヘキセノールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
メチルサリシレートは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。メチルサリシレートは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
ヘキサナールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは10ppm超、より好ましくは100ppm超、最も好ましくは200ppm超である。ヘキサナールは、乾燥重量ベースで茶材料に対して好ましくは約1000ppm未満、より好ましくは約800ppm未満、最も好ましくは500ppm未満である。
香気化合物は、そのまま使用してもよく、または水相の一部であってもよく、もしくは油相の一部であってもよい。香気化合物は、水性抽出物の形態で含まれることが好ましい。
香気化合物それ自体、または香気化合物を含む水性抽出物もしくは油相が茶材料に添加される。添加は、好ましくは、香気化合物、または香気化合物を含む油/水性抽出物を茶材料にスプレーすることによる。添加のステップは、均一な香気付与茶材料を得るために茶材料と香気化合物とを混合するステップと同時にまたはその後で行われることが好ましい。
1種または複数の香気化合物を100ppm超、より好ましくは200ppm超含む水性抽出物を茶材料と接触させることが特に好ましい。香気化合物が、水溶液または水性抽出物の形態である場合、該方法は、香気付与茶材料の含水量を10重量%未満まで減少させるために乾燥させるさらなるステップを含むことができる。乾燥は、含水量が、香気付与茶材料に対して5重量%未満になるまで続けられることが好ましい。しかし、本発明者らは、このような乾燥ステップが、香気化合物の喪失により悪影響を及ぼし、熱乾燥を使用する場合、乾燥ステップが70℃を超える温度に曝すステップを含む場合、官能特性の変化によるさらなる問題があることを見出した。
したがって、出発茶材料1kg当たりの香気化合物水溶液の質量は、好ましくは500mg未満、より好ましくは250mg未満、最も好ましくは100mg未満である。出発茶材料1kg当たりの香気化合物水溶液の質量は、50mg未満であることが特に好ましい。
プロセス中の茶材料の総水分量と乾燥重量との比は、好ましくは6未満、より好ましくは5未満、最も好ましくは4未満である。プロセスが、茶材料の総水分量分と乾燥重量との比較的高い比、例えばスラリー条件下で行われる場合、得られた香気付与材料は、含水量を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して10重量%未満まで減少させるために比較的長時間乾燥させるさらなるステップを施す必要があり、香気化合物の喪失に至るであろう。
茶材料は、水を湿潤ベースで好ましくは30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは10重量%未満含む。茶材料は、水を湿潤ベースで5重量%未満含むことが特に好ましい。茶材料は、香気化合物を添加する前に湿潤ベースで5重量%未満の含水量まで乾燥させることが好ましい。
ステップ(b)の最後に得られる香気付与茶材料は、乾燥が施される場合、70℃未満、より好ましくは60℃未満、最も好ましくは50℃未満の温度に曝されることが好ましい。香気付与茶材料は、さらなる乾燥ステップが施されないことが特に好ましい。
香気付与茶材料を含む茶製品
茶製品は、香気付与茶材料を0.1〜99重量%、より好ましくは0.1〜30重量%、最も好ましくは1〜10重量%含むことが好ましい。
茶製品は、香気付与茶材料を0.1〜99重量%、より好ましくは0.1〜30重量%、最も好ましくは1〜10重量%含むことが好ましい。
茶製品は、紅茶、緑茶、ウーロン茶または白茶を1〜99重量%さらに含むことが好ましい。茶製品は、緑茶を1〜99重量%含むことが特に好ましい。
従来の加工で緑茶に添加された際、外因性香気化合物、特にt-2-ヘキセナールの放出が比較的非常に少ないため、緑茶は、香気付与茶材料に好ましいビヒクルである。本発明者らは、本発明による香気付与茶材料を緑茶に添加することにより、香気化合物の放出、特にt-2-ヘキセナールの放出が有意に改善されることを見出した。
任意の理論に拘束されることは望まないが、紅茶と比較して緑茶のカテキン含有量がより高いことにより、香気化合物、特にアルデヒド香気化合物、例えばt-2-ヘキセナールの放出が少なくなると考えられる。
茶製品は、香気付与茶材料を、任意の他の茶材料、好ましくは非香気付与茶材料とブレンドして、茶製品を得ることにより調製されることが好ましい。香気付与茶材料を1〜10重量%含む茶製品は、このような製品により、香気付与材料の加工費および運送費を削減する利点が得られ、加工場で調製した比較的少量の香気付与茶材料を様々な場所に輸送できるため作業の柔軟性が得られるので、特に好ましい。
実施例によって本発明を実証する。実施例は、例示の目的のためのみであり、任意の方式で本発明の範囲を限定しない。
以下の茶材料に香気化合物を充填した。
GT:ケニア産の緑茶ML(ミディアムリーフ等級)
GTBMF:ケニア産の緑茶(ブロークンミックスファニング等級)
BT:ケニア産の紅茶ML(ミディアムリーフ等級)
BTBMF:ケニア産の紅茶(ブロークンミックスファニング等級)
GT:ケニア産の緑茶ML(ミディアムリーフ等級)
GTBMF:ケニア産の緑茶(ブロークンミックスファニング等級)
BT:ケニア産の紅茶ML(ミディアムリーフ等級)
BTBMF:ケニア産の紅茶(ブロークンミックスファニング等級)
本発明による香気付与茶材料を、香気化合物を添加することにより以下の出発茶材料から調製した:
GT4:GTML1gを90℃にて水10gで抽出し、次いで固形物を濾過し、分離する。固形物に、90℃にて水10gで抽出するステップがさらに3回施され、温水可溶性物質含有量を減少させる。4回目の抽出後の使用済み茶材料を、約3%の含水量まで乾燥させる。
GTBMF4:GT4と同じ手順に従うことによりGTBMFから得られる。
BT4:GT4と同じ手順に従うことによりBTから得られる。
BTBMF4:GT4と同じ手順に従うことによりBTBMFから得られる。
GT4:GTML1gを90℃にて水10gで抽出し、次いで固形物を濾過し、分離する。固形物に、90℃にて水10gで抽出するステップがさらに3回施され、温水可溶性物質含有量を減少させる。4回目の抽出後の使用済み茶材料を、約3%の含水量まで乾燥させる。
GTBMF4:GT4と同じ手順に従うことによりGTBMFから得られる。
BT4:GT4と同じ手順に従うことによりBTから得られる。
BTBMF4:GT4と同じ手順に従うことによりBTBMFから得られる。
GT1、GT2、GT3などを、末尾の数字が水性抽出ステップの回数を示すことを除いてはGT4と同じ手順に従うことにより調製した。
合成香気化合物の混合
香気化合物(5種の化合物)を、プロピレングリコール(各香気化合物がプロピレングリコールに対して3000ppmである)に添加した。次いで、プロピレングリコール(40μL)中の香気化合物の混合物を、茶材料各200mgに添加して、香気付与茶材料を調製した。香気化合物各々の有効充填率は、茶材料に対して0.6ppmであった。
香気化合物(5種の化合物)を、プロピレングリコール(各香気化合物がプロピレングリコールに対して3000ppmである)に添加した。次いで、プロピレングリコール(40μL)中の香気化合物の混合物を、茶材料各200mgに添加して、香気付与茶材料を調製した。香気化合物各々の有効充填率は、茶材料に対して0.6ppmであった。
香気化合物は、以下のものであった:
アルデヒド:t-2-ヘキセナール(T2H)およびヘキサナール(Hex)
アルコール:リナロール(L)およびcis-3-ヘキセノール(C3H)
エステル:メチルサリシレート(MetS)。
アルデヒド:t-2-ヘキセナール(T2H)およびヘキサナール(Hex)
アルコール:リナロール(L)およびcis-3-ヘキセノール(C3H)
エステル:メチルサリシレート(MetS)。
香気放出を評価する方法
香気付与茶材料200mgを、デュワーフラスコ中の温水(95℃)12mLに添加し、フラスコにすぐに蓋をした。蓋をした後、フラスコを30秒間振とうし、4分間の総焙煎時間を加減した。フラスコの内容物を、モスリン布を通して濾過し、試験液を得た。試験液(3mL)をGCバイアル(Perkin Elmer、容量22mL)に入れ、クリンプし、ヘッドスペース蒸気を、ガスクロマトグラフを用いて分析した。
香気付与茶材料200mgを、デュワーフラスコ中の温水(95℃)12mLに添加し、フラスコにすぐに蓋をした。蓋をした後、フラスコを30秒間振とうし、4分間の総焙煎時間を加減した。フラスコの内容物を、モスリン布を通して濾過し、試験液を得た。試験液(3mL)をGCバイアル(Perkin Elmer、容量22mL)に入れ、クリンプし、ヘッドスペース蒸気を、ガスクロマトグラフを用いて分析した。
ヘッドスペース条件は、以下の通りであった:オーブン温度75℃、ニードル温度100℃、トランスファー温度110℃、サーモスタット時間30分、加圧時間3分、インジェクション時間1.5分、回収時間0.5分。
使用したGCの詳細は、以下の通りであった:カラムCP-Wax 52 CB 30m×250mm(0.15μm)、オーブンランプ35℃、2分保持、10℃/分〜230℃、5分保持、インジェクター温度230℃、ディテクター温度250℃、搬送ガスHe(13.6psi)。
対照として、香気付与茶材料30mg中に存在した香気化合物を水3mLに添加した。水に添加した香気化合物からの各化合物の放出を100%とした。次いで、香気付与茶材料からの様々な化合物の香気放出を、対照ビヒクルとして水からの放出に対する%として報告した。結果を以下の表にまとめる。
該結果から、本発明による香気付与茶材料により、香気化合物を緑茶または紅茶のいずれかに直接添加することにより調製した香気付与茶材料と比較して、飲料の形態で様々な香気化合物の放出が有意に増加することが明白である。
個々の合成香気化合物
個々の香気化合物のみ(香気化合物の混合物の代わりに)を、茶材料に対して0.6ppmレベルで緑茶(GT)および使用済み緑茶(GT4)に添加したことを除き、同様の実験を行った。
個々の香気化合物のみ(香気化合物の混合物の代わりに)を、茶材料に対して0.6ppmレベルで緑茶(GT)および使用済み緑茶(GT4)に添加したことを除き、同様の実験を行った。
香気放出結果を以下に示す:
該結果から、本発明による香気付与茶材料により、香気化合物を緑茶に直接添加することにより調製した先行技術の茶材料と比較して、飲料の形態で様々な香気化合物の放出が有意に増加することが明白である。
さらに、上記の表は、香気化合物を放出するのに必要とする香気化合物の最小量が、茶材料のppmであることを示している。
天然由来の香気化合物の混合
香気化合物を含む水溶液を、紅茶の加工中に得た。香気化合物水溶液は香気化合物を大量に含んでいた。具体的には、水溶液は、T2H、C3HおよびLの用語で特徴付けられ、T2Hを6000ppm、C3Hを2360ppmおよびLを440ppm含むことが判明した。
香気化合物を含む水溶液を、紅茶の加工中に得た。香気化合物水溶液は香気化合物を大量に含んでいた。具体的には、水溶液は、T2H、C3HおよびLの用語で特徴付けられ、T2Hを6000ppm、C3Hを2360ppmおよびLを440ppm含むことが判明した。
香気付与茶材料を、上記の水溶液/抽出物(茶材料1g当たり18mg)を様々な出発茶材料に添加することにより調製した。香気付与茶材料に対する香気化合物の有効充填率は、以下の通りであった:
T2H:茶材料に対して104ppm、L:茶材料に対して8ppmおよびC3H:茶材料に対して42ppm。
T2H:茶材料に対して104ppm、L:茶材料に対して8ppmおよびC3H:茶材料に対して42ppm。
香気化合物の放出%の結果を以下の表にまとめる。
茶製品
上記の茶の加工中に回収した香気化合物の混合物を、GT、GT1、GTBMFおよびGT4に添加することにより、香気付与茶材料を調製した。次いで、香気付与茶材料を、以下の表にまとめられているように様々な比率で非香気付与緑茶とブレンドした。また、ブレンドは、茶製品1gを90℃にて水100mLに添加し、2分間焙煎することにより調製したエンドカップを味見することにより、専門の調香師により評価された。結果を以下の表にまとめる。
上記の茶の加工中に回収した香気化合物の混合物を、GT、GT1、GTBMFおよびGT4に添加することにより、香気付与茶材料を調製した。次いで、香気付与茶材料を、以下の表にまとめられているように様々な比率で非香気付与緑茶とブレンドした。また、ブレンドは、茶製品1gを90℃にて水100mLに添加し、2分間焙煎することにより調製したエンドカップを味見することにより、専門の調香師により評価された。結果を以下の表にまとめる。
上記の結果から、本発明による茶製品により、比較的高い香気放出がもたらされ、エンドカップの官能特性、特に香気が許容されるものになることが明白である。
4DACA試験を使用する香気付与茶材料の吸光度
試薬の調製
4-ジメチルアミノシンナムアルデヒド(4DACA)(100mg)を、ビーカー内のメタノール(100mL)中で混合し、氷浴で冷却した。濃縮HCl(3mL)を冷却したビーカーの内容物に滴下した。試薬の色はオレンジになった。
試薬の調製
4-ジメチルアミノシンナムアルデヒド(4DACA)(100mg)を、ビーカー内のメタノール(100mL)中で混合し、氷浴で冷却した。濃縮HCl(3mL)を冷却したビーカーの内容物に滴下した。試薬の色はオレンジになった。
試料の調製
上記の試薬(1mL)を、試験管中の茶葉(ホールリーフ/使用済み、50mg)に添加し、振とうした。反応混合物は、緑がかった青に色が変化した。2分後、反応した試料100μLをメタノール10mLで希釈した。希釈した試料の吸光度(640nmの波長にて)を、15分間以内に測定した。様々な緑茶材料の測定した吸光度値を以下に示す。
上記の試薬(1mL)を、試験管中の茶葉(ホールリーフ/使用済み、50mg)に添加し、振とうした。反応混合物は、緑がかった青に色が変化した。2分後、反応した試料100μLをメタノール10mLで希釈した。希釈した試料の吸光度(640nmの波長にて)を、15分間以内に測定した。様々な緑茶材料の測定した吸光度値を以下に示す。
結果から、香気付与茶材料は、0.05未満である4DACA吸光度値により特徴付けられることが明白である。
Claims (10)
- a. 温水不溶性茶固形物を乾燥重量ベースで少なくとも78重量%、ならびに
b. t-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数を乾燥重量ベースで香気付与茶材料に対して少なくとも0.1ppm
含む、香気付与茶材料。 - 全茶固形物を湿潤ベースで香気付与茶材料に対して60〜99.9重量%含む、請求項1に記載の香気付与茶材料。
- 総ポリフェノールを乾燥重量ベースで12重量%未満含む、請求項1または2に記載の香気付与茶材料。
- 前記香気付与茶材料50mgを4-ジメチルアミノシンナムアルデヒド指示薬1mLに添加することにより調製した溶液から採取し、メタノール10mLで希釈した試料100μLの640nmの波長での吸光度が、前記添加から15分間以内に測定した際、0.05未満であり、前記指示薬が、ジメチルアミノシンナムアルデヒド100mgをメタノール100mLおよび0.1N塩酸3mLに添加することにより調製されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の香気付与茶材料。
- a. 温水不溶性茶固形物を少なくとも78重量%含む茶材料の一部と
b. 乾燥重量ベースで茶材料に対して少なくとも0.1ppmのt-2-ヘキセナール、リナロール、cis-3-ヘキセノール、メチルサリシレートおよびヘキサナールからなる群から選択される香気化合物の1種または複数と
を接触させるステップを含む、請求項1に記載の香気付与茶材料を調製する方法。 - プロセス中の茶材料の乾燥重量に対する総水分量の比が6未満である、請求項5に記載の方法。
- 前記茶材料が、
a. 使用済み茶材料、もしくは
b. 茶ファニングス、もしくは
c. 繊維質茶材料、またはそれらの混合物
から選択される、請求項5または6に記載の方法。 - 前記茶材料が使用済み茶材料である、請求項7に記載の方法。
- 請求項1に記載の香気付与茶材料を1〜99重量%含む茶製品。
- 紅茶、緑茶、ウーロン茶または白茶を1〜99重量%含む、請求項9に記載の茶製品。
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