JP2011114150A - 固体撮像装置、撮像装置、および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents

固体撮像装置、撮像装置、および固体撮像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固体撮像装置の光電変換効率を向上する。
【解決手段】固体撮像装置1は、受光面41に複数の光電変換部61が形成された半導体基板11と、光電変換部61についての半導体基板11の他面側に形成された反射部31とを有する。複数の光電変換部61は、受光面41に入射する光についての複数の色成分毎に設けられる。反射部31は、複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部61Rに対して、他の色成分の光電変換部61B,61Gよりも多くの光を反射するように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の光電変換部を有する固体撮像装置、撮像装置、および固体撮像装置の製造方法に関する。
特許文献1から3は、複数の光電変換部を有する固体撮像装置を開示する。
そして、特許文献1では、複数の光電変換部の全体に対して一枚板形状の反射部を形成している。
また、特許文献2、3では、各光電変換部に対して反射部を形成している。
これにより、特許文献1から3では、各光電変換部の光電変換効率を向上させている。
特開2006−054262号公報 特開平6−177414号公報 特開平9−252103号公報
しかしながら、特許文献1から3のように、すべての光電変換部に対して同じ形状の反射部を形成した場合、以下のような課題が生じる。
すなわち、固体撮像装置では、赤フィルタ、青フィルタ、緑フィルタなどの色フィルタを用いる。複数の色フィルタは、複数の光電変換部に1対1に対応付けられる。光電変換部は、それぞれに対応する色フィルタを透過した色成分を光電変換する。
そして、固体撮像装置に形成された複数の光電変換部により、複数の色成分を色成分毎に光電変換する場合、色成分毎に効率良く吸収されて光電変換される深さが異なる。
具体的にはたとえば、シリコン基板に複数の光電変換部を形成した場合、青色成分(波長450nm)は、約0.32マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される。緑色成分(波長530nm)は、約0.79マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される。赤色成分(波長700nm)は、約3.0マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される(参考文献:CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用、p.40および表3-1)。
また、光電変換により発生した電荷を半導体基板の受光面側から取り出す場合、赤色成分は他の色成分に比べて深い位置において吸収されるため、赤色成分による電荷は他の色成分による電荷よりも、光電変換部内で再結合しやすく、減ってしまう。
この結果、特許文献1から3のようにすべての光電変換部に対して同じ形状の反射部を一律に形成した場合、他の色成分の実効的な光電変換効率に対する赤色成分の実効的な光電変換効率の低さが顕著となる可能性がある。
そして、赤色成分の実効的な光電変換効率の低さが顕著になると、撮像した画像のカラーバランスが原画のカラーバランスと異なるようになる。
また、固体撮像装置としての光電変換効率は、最も光電変換効率が低い赤色成分の光電変換効率より律せられる。
その結果、特許文献1から3のようにすべての光電変換部に対して同じ形状の反射部を一律に形成したとしても、固体撮像装置の光電変換効率は、格段に向上することにならない。
そして、これらの課題は、高集積化のために光電変換部を微細化し、光電変換部の幅に対する高さのアスペクト比を高く形成するほど、顕在化しやすい。
すなわち、これらの課題は、光電変換部を微細化するほど、赤色成分の感度低下が顕著となる。
このように固体撮像装置では、固体撮像装置の光電変換効率を向上することが求められている。
本発明の第1の観点の固体撮像装置は、受光面に複数の光電変換部が形成された半導体基板と、光電変換部についての半導体基板の他面側に形成された反射部とを有し、複数の光電変換部は、受光面に入射する光についての複数の色成分毎に設けられ、反射部は、複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように形成されている。
第1の観点では、反射部は、複数の色成分毎に設けられた複数の光電変換部のうち、光電変換される深さが他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように形成される。
よって、固体撮像装置の光電変換効率を底上げすることができる。
本発明の第2の観点の撮像装置は、固体撮像装置と、固体撮像装置へ光を集光する光学部とを有し、固体撮像装置は、受光面に複数の光電変換部が形成された半導体基板と、光電変換部についての半導体基板の他面側に形成された反射部とを有し、複数の光電変換部は、受光面に入射する光についての複数の色成分毎に設けられ、反射部は、複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように形成されている。
本発明の第3の観点の固体撮像装置の製造方法は、半導体基板の受光面に複数の光電変換部を形成する工程と、受光面に複数の光電変換部が形成された半導体基板についての裏面を研磨する工程と、研磨された半導体基板の裏面に反射部を形成する工程とを有し、光電変換部を形成する工程では、複数の光電変換部を、受光面に入射する光についての複数の色成分毎に形成し、反射部を形成する工程では、複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように反射部を形成する。
本発明では、固体撮像装置の光電変換効率を向上できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るCMOSイメージセンサの電子回路のブロック図である。 図2は、図1の画素回路の一例の回路図である。 図3は、一行分の読出期間での信号波形を示すタイミングチャートである。 図4は、図1の画素回路の模式的なレイアウト図である。 図5は、複数の画素回路の部分断面図である。 図6は、図5のフォトダイオードと凹曲面部との対応関係の模式的な説明図である。 図7は、図6のフォトダイオードおよび反射部の製造工程図である。 図8は、比較例の複数の画素回路の部分断面図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る画素回路の部分断面図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る画素回路の部分断面図である。 図11は、図10のフォトダイオードおよび反射部の製造工程図である。 図12は、本発明の第4実施形態に係る画素回路の部分断面図である。 図13は、本発明の第5実施形態に係る画素回路の部分断面図である。 図14は、本発明の第6実施形態に係る画素回路の部分断面図である。 図15は、本発明の第7実施形態に係るカメラシステムの概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に関連付けて説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1実施形態(赤色成分に有効な深さに反射部を設け、反射部に赤色成分用の凹曲面部を形成した固体撮像装置の例。)
2.第2実施形態(凹曲面部の替わりに、凹面部を設けた例。)
3.第3実施形態(反射部に各色成分用の凹部を形成した例。)
4.第4実施形態(反射部に赤色成分用の凹部を形成した例。)
5.第5実施形態(反射部に赤色成分用の凹部を形成し、その他の色成分に凹曲面部を形成した例。)
6.第6実施形態(反射部に各色成分用の凹部を形成し、赤色成分用の凹部を他の色成分の凹部より幅広に形成した例。)
7.第7実施形態(撮像装置の例。)
<1.第1実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置は、カラムAD(Analog to Digital)変換方式のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。
第1実施形態では、後述するように、赤色成分に有効な深さに反射部31を設け、反射部31に赤色成分用の凹曲面部32を形成することにより、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を向上する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ1の電子回路のブロック図である。
CMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
半導体基板11の一面には、受光エリア41が設定される。
受光エリア41が設定された半導体基板11の一面は、受光面となる。
受光エリア41は、縦横比がたとえば3:4または9:16の長方形のエリアであればよい。
受光エリア41には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が行列状に二次元に配列される。
そして、CMOSイメージセンサ1は、撮影する像の光を受光エリア41により受ける。
受光エリア41により受光された光は、受光エリア41に配列された複数のフォトダイオード61により光電変換される。
CMOSイメージセンサ1は、受光エリア41における複数のフォトダイオード61の配列と、複数のフォトダイオード61の光電変換の電荷量とに応じた撮像信号を出力する。
撮像信号には、撮影した像の受光強度分布を示す情報が含まれる。
図1のCMOSイメージセンサ1は、複数の画素回路42の他に、行走査回路51、カラムAD変換回路52、列走査回路53、通信タイミング制御部54、および信号処理部55を有する。
受光エリア41に二次元配列される複数の画素回路42は、1行毎に共通する行信号線44に接続される。また、複数の画素回路42は、1列毎に共通する列信号線(読出信号線)43に接続される。
図2は、図1の画素回路42の一例の回路図である。
図2の画素回路42は、フォトダイオード(光電変換部)61、転送トランジスタ62、リセットトランジスタ63、増幅トランジスタ64、および選択トランジスタ65を有する。
フォトダイオード61は、不図示の電源配線と、転送トランジスタ62のソース電極との間に接続される。フォトダイオード61は、光を受光すると、電荷を蓄積する。フォトダイオード61は、光電変換効果により、受光光量に応じた電荷量を蓄積する。
転送トランジスタ62のドレイン電極は、増幅トランジスタ64のゲート電極に接続される。この転送トランジスタ62のドレイン電極とリセットトランジスタ63のソース電極の共通領域は、フローティングディフュージョンFDと呼ばれる。
そして、転送トランジスタ62は、ゲート電極13がたとえばハイレベルに制御されると、オン状態となり、フォトダイオード61をフローティングディフュージョンFDに接続する。
これによりフローティングディフュージョンFDの電圧レベルは、フォトダイオード61に蓄積された電荷量に応じた電圧レベルになる。
増幅トランジスタ64のソース電極は、行信号線44に接続される。ドレイン電極は、選択トランジスタ65のソース電極に接続される。
そして、増幅トランジスタ64は、ゲート電極に接続されたフローティングディフュージョンFDの電圧レベルに応じた電流を、選択トランジスタ65へ流す。
選択トランジスタ65のドレイン電極は、列信号線43に接続される。
そして、選択トランジスタ65は、ゲート電極13がたとえばハイレベルに制御されると、オン状態となり、増幅トランジスタ64を列信号線43に接続する。
これにより、増幅トランジスタ64から列信号線43へ電流が流れる。
そして、フォトダイオード61の光電変換の電荷量を読み出す場合、画素回路42は、フォトダイオード61に所定の時間で電荷を蓄積させた後、たとえば転送トランジスタ62および選択トランジスタ65をオン状態に制御する。
これによりフォトダイオード61に蓄積された電荷は、オン状態の転送トランジスタ62を通じてフローティングディフュージョンFDに流れる。
また、増幅トランジスタ64は、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた電流を、オン状態の選択トランジスタ65を通じて列信号線43に流す。
これにより、列信号線43の電圧は、フォトダイオード61に蓄積された電荷量に応じた電圧レベルになる。
また、いわゆるkTCノイズなどを除去する場合、画素回路42は、リセットトランジスタ63および選択トランジスタ65をオン状態に制御する。
リセットトランジスタ63がオン状態になると、フローティングディフュージョンFDが行信号線44に接続される。
また、行信号線44に接続された状態でのフローティングディフュージョンFDの電位に応じた電流が、増幅トランジスタ64から列信号線43へ流れる。
これにより、列信号線43の電圧は、フローティングディフュージョンFDのリセット電位に応じた電圧レベルになる。
なお、フォトダイオード61に蓄積された電荷量に応じた電圧レベルから、リセット電位に応じた電圧レベルを減算することにより、kTCノイズなどを除去できる。
図1のCMOSイメージセンサ1は、複数の画素回路42の他に、行走査回路51、カラムAD変換回路52、列走査回路53、通信タイミング制御部54、および信号処理部55を有する。
通信タイミング制御部54は、行走査回路51、列走査回路53、参照信号出力回路57などに接続される。
そして、通信タイミング制御部54は、複数の画素回路42から光電変換の電荷量に応じたカウント値を順番に読み出しするために、行走査回路51、列走査回路53、参照信号出力回路57などを制御する。
行走査回路51は、複数の行信号線44に接続される。
そして、画像を読みだす場合、行走査回路51は、複数の行信号線44を順番にたとえばハイレベルに制御する。これにより、複数の画素回路42は、一行毎に選択される。
カラムAD変換回路52は、参照信号出力回路57、複数の比較器58、および複数のカウンタ59を有する。
参照信号出力回路57は、参照信号線に接続される。
そして、参照信号出力回路57は、ランプ波形で変化する参照信号を、参照信号線へ出力する。
比較器58は、参照信号線と、列信号線43とに接続される。
そして、列信号線43の電圧より参照信号線の参照信号の電圧が高い場合、比較器58は、出力端子からハイレベルの信号を出力する。
また、列信号線43の電圧より参照信号の電圧が低い場合、比較器58は、出力端子からローレベルの信号を出力する。
カウンタ59は、比較器58と、出力信号線56に接続される。
そして、カウンタ59は、所定のタイミングからカウントを開始する。カウンタ59は、比較器58の出力信号が反転するまでカウントを継続する。カウンタ59は、カウントしたカウント値を含む信号を、出力信号線56へ出力する。
これにより、カウンタ59は、画素回路42から読み出した光電変換の電荷量に対応するカウント値を含む信号を生成し、出力信号線56へ出力する。
列走査回路53は、カラムAD変換回路52の複数のカウンタ59に接続される。
そして、列走査回路53は、複数のカウンタ59に対して順番に出力タイミング信号を出力する。出力タイミング信号が入力されたカウンタ59は、カウント値を含む信号を出力信号線56へ出力する。
信号処理部55は、出力信号線56に接続される。
そして、信号処理部55は、たとえば後述する読取期間(D相)でのカウント値からリセット期間(P相)でのカウント値を減算する。
この減算の演算値が、フォトダイオード61の光電変換の電荷量を示す値として利用される。
[CMOSイメージセンサ1の読み出し動作]
次に、図1のCMOSイメージセンサ1における受光から撮像信号の出力までの読出し動作を説明する。
CMOSイメージセンサ1は、光学系で集光された被写体の光を、複数のフォトダイオード61が配列された受光エリア41により受光する。
CMOSイメージセンサ1が生成する被写体の撮像画像は、複数のフォトダイオード61の受光光量で表される二次元の光量分布(輝度分布)に基づいて生成される。
1枚の画像を撮像する場合、通信タイミング制御部54の制御の下で、行走査回路51は、複数の行信号線44を1本ずつ順番にハイレベルに制御する。
また、たとえば列走査回路53は、ハイレベルに制御された行信号線44に接続される複数の画素回路42の複数の選択トランジスタ65を、オン状態に制御する。
これにより、複数の画素回路42は1行ずつ選択される。
選択された1行の複数の画素回路42は、複数の列信号線43へフォトダイオード61の受光光量に応じたレベルの電圧を出力する。
図3は、一行分の読出期間での信号波形を示すタイミングチャートである。
図3(A)に、参照信号出力回路57が出力する参照信号のランプ波形と、画素信号(画素回路42が列信号線43へ出力する電圧レベルの信号)の波形とを示す。
図3(B)に、比較器58の出力信号の波形を示す。
図3に示すように、参照信号出力回路57は、行走査回路51が各行信号線44をハイレベルに制御する一行分の読出期間毎に、ハイレベルからローレベルへ変化するランプ波形の参照信号を2回出力する。
1番目のランプ波形は、リセット期間(P相)に出力される。
2番目のランプ波形は、読出期間(D相)に出力される。
また、列走査回路53は、参照信号出力回路57が各参照信号を出力し始めるタイミングに同期して、複数のカウンタ59に対してカウント開始のタイミング信号を出力する。
そして、P相およびD相の各期間において、参照信号の電圧レベルは、画素信号の電圧レベルと一致する。この一致タイミングにおいて、比較器58は、出力電圧をハイレベルからローレベルへ反転する。
また、カウンタ59は、たとえば参照信号がハイレベルに制御されたタイミングから、比較器58の出力が反転するまでの期間において、カウントアップ動作する。
カウンタ59は、一行分の読出期間毎に、P相のカウント値とD相のカウント値との2個のカウント値をカウントする。
また、P相のランプ波形を出力する期間では、選択された一行分の複数の画素回路42において、複数のリセットトランジスタ63がオン状態に制御される。
したがって、画素信号(列信号線43)の電圧レベルは、選択された一行中の画素回路42のフローティングディフュージョンFDのリセット電位に応じた電圧レベルになる。
また、このP相でのカウント処理において、カウンタ59は、フローティングディフュージョンFDによる列信号線43の電位と参照信号の電位とが一致するまでの期間を示すカウント値をカウントする。
D相のランプ波形を出力する期間では、選択された一行分の複数の画素回路42において、複数の転送トランジスタ62がオン状態とされる。
したがって、画素信号(列信号線43)の電圧レベルは、選択された一行中の画素回路42のフォトダイオード61の受光光量に応じた電圧レベルとなる。
また、このD相でのカウント処理において、カウンタ59は、フォトダイオード61の受光光量に応じた列信号線43の電位と参照信号の電位とが一致するまでの期間を示すカウント値をカウントする。
複数のカウンタ59は、それぞれがカウントした2個のカウント値を、出力信号線56を通じて信号処理部55へ出力する。
信号処理部55は、各カウンタ59のD相のカウント値から、P相のカウント値を減算する。
これにより、各画素回路42での雑音成分を除去した、1行分の光量分布情報が得られる。
そして、行走査回路51は複数の行信号線44を1本ずつ順番にハイレベルに制御し、その一行分の読出期間ごとに図3の制御を繰り返す。
これにより、1枚の画像についての光量分布情報が得られる。
信号処理部55は、この1枚の光量分布の画像から、図示しないカラーフィルタの色成分の不足分を補ってフルカラー画像を生成する。
信号処理部55は、信号処理によって像の強調処理を実行する。
信号処理部55は、フルカラー画像の撮像信号を出力する。
[画素回路42の概略レイアウト]
次に、CMOSイメージセンサ1の受光エリア41に二次元的に配列される画素回路42の構造について詳しく説明する。
図4は、半導体基板11における1個の画素回路42の模式的なレイアウト図である。
図4は、1個の画素回路42の形成領域A1を、半導体基板11の受光面側から見た図である。
図2の画素回路42は、回路素子として、フォトダイオード61、転送トランジスタ62、フローティングディフュージョンFD、リセットトランジスタ63、増幅トランジスタ64、および選択トランジスタ65を有する。
1個の画素回路42の形成領域A1には、これら複数の回路素子と、複数の回路素子を電気的に接続する配線部とが形成される。
図4の四角形の形成領域A1の右半分には、フォトダイオード61が配置される。
形成領域A1の上部には、フローティングディフュージョンFDが配置される。フローティングディフュージョンFDは、形成領域A1の上部に形成される。
フローティングディフュージョンFDと、フォトダイオード61との間には、転送トランジスタ62のゲート電極13が形成される。
また、形成領域A1の左半分には、リセットトランジスタ63のゲート電極、増幅トランジスタ64のゲート電極、選択トランジスタ65のゲート電極が配置される。
[画素回路42の積層構造]
図5は、複数の画素回路42の断面構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図5は、4個の画素回路42の断面図である。
図5の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
半導体基板11には、図2の回路素子が形成される。
半導体基板11の表面側から、当該表面側からたとえば約1マイクロメートルまでの深さの範囲の表面部12は、図2の回路素子を形成するための素子形成領域として使用される。表面部12には、その領域内に回路素子を形成するための不純物が注入される。
図5の断面図には、表面部12に形成される回路素子として、フローティングディフュージョンFDと、転送トランジスタ62のゲート電極13とが図示されている。
図5のフローティングディフュージョンFDは、隣接する2個の画素回路42により共用される。
また、半導体基板11には、画素回路42毎のフォトダイオード61が形成される。
フォトダイオード61は、半導体基板11の表面(光の受光面)側に形成されるN型拡散領域15と、N型拡散領域15より深い位置に形成された、N型拡散領域15より濃いN+型拡散領域16とを有する。フォトダイオード61は、埋め込み型のフォトダイオード61である。
N+型拡散領域16は、約3.0マイクロメートルの深さまで形成される。隣接するN+型拡散領域16の間には、P型分離部17が形成される。P型分離部17は、たとえば受光エリア41の全体に形成される。
また、図5のフォトダイオード61は、半導体基板11の一面側にP+拡散領域14を有する。これによりフォトダイオード61は、HAD(Hole-Accumulatation Diode)構造となる。
また、半導体基板11の表面(図5において上面側)には、層間膜21が形成される。
層間膜21内には、画素回路42毎の色フィルタ23が形成される。また、色フィルタ23に対応する層間膜21の表面は、凸レンズ形状22に形成される。
色フィルタ23は、緑フィルタ23G、赤フィルタ23R、および青フィルタ23Bで構成される。色フィルタ23は、ベイヤー配列されている。このため、図5では、左側から順番に、緑フィルタ23G、赤フィルタ23R、青フィルタ23B、赤フィルタ23Rが並んでいる。
この構造により、各画素回路42のフォトダイオード61には、層間膜21の凸レンズ形状22により集光された光のうち、色フィルタ23を透過した色成分が入射する。
すなわち、赤フィルタ23Rを有する画素回路42のフォトダイオード61には、赤色成分が入射され、赤色成分を吸収して光電変換する。
青フィルタ23Bを有する画素回路42のフォトダイオード61には、青色成分が入射され、青色成分を吸収して光電変換する。
緑フィルタ23Gを有する画素回路42のフォトダイオード61には、緑色成分が入射され、緑色成分を吸収して光電変換する。
以下、色を区別する場合、赤用フォトダイオード61R、青用フォトダイオード61B、緑用フォトダイオード61Gと呼ぶ。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が形成される。
反射部31は、たとえばアルミニウム、金などの高反射率材料を半導体基板11に蒸着して形成する。
反射部31は、半導体基板11の表面から約3.0マイクロメートルの深さに形成される。
シリコン製の半導体基板11にフォトダイオード61を形成した場合、青色成分(波長450nm)は、約0.32マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される。緑色成分(波長530nm)は、約0.79マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される。赤色成分(波長700nm)は、約3.0マイクロメートルの深さにおいて半分が吸収される。各色成分は、主に当該深さの光電変換領域において光電変換される。
このため、反射部31を約3.0マイクロメートルの深さに形成することにより、青色成分および緑色成分は、殆ど反射部31に到達しない。青色成分および緑色成分は、反射部31に到達する前に、フォトダイオード61により吸収される。
これに対して、赤色成分は、反射部31に到達する。赤色成分は、反射部31により反射される。
また、反射部31は、複数の凹曲面部32を有する。
凹曲面部32は、赤用フォトダイオード61Rの下に形成される。
図6は、図5のフォトダイオード61と凹曲面部32との対応関係を模式的に示す説明図である。図6は、半導体基板11を受光エリア41側から見た図である。
図6において、複数の画素回路42のフォトダイオード61は、ベイヤー配列とされている。
そして、凹曲面部32は、たとえば図6の上下に隣接する緑用フォトダイオード61Gから緑用フォトダイオード61Gまでの幅に形成される。
このように反射部31に凹曲面部32を形成することにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
たとえば図5に示すように、赤用フォトダイオード61Rの中間部分から赤用フォトダイオード61R外へ出射された赤色成分についても、赤用フォトダイオード61Rへ再入射させることができる。
そして、赤用フォトダイオード61Rに再入射した赤色成分は、赤用フォトダイオード61Rに吸収される。
また、反射された赤色成分が、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分が緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
[画素回路42の製造方法]
図7は、半導体基板11に図6のフォトダイオード61および反射部31を形成するための製造工程図である。
半導体基板11に図6のフォトダイオード61を形成する場合、まず、イオン注入などにより、図7(A)に示すように、半導体基板11の一面に、複数のフォトダイオード61を形成する。
また、図7(A)では、半導体基板11の表面側に素子形成領域12が形成され、半導体基板11の表面上に層間膜21および色フィルタ23が形成されている。
これにより、複数のフォトダイオード61は、半導体基板11の受光面に入射する光についての複数の色成分毎に形成される。
次に、受光面に複数のフォトダイオード61が形成された半導体基板11についての裏面を研磨する。
具体的には例えば、半導体基板11の裏面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨した後、化学的エッチングする。
これにより、半導体基板11の裏面から、フォトダイオード61の下端までの半導体基板11の厚さが薄くなる。
また、半導体基板11の裏面の仕上げを化学的エッチングとすることにより、裏面の機械的な損傷を抑え、裏面を平面かつ欠陥を少なく形成できる。
なお、フォトダイオード61の下端は、半導体基板11の裏面に露出してもよい。
これにより、図7(A)に示すように、複数のフォトダイオード61を有する半導体基板11が形成される。
次に、図7(B)に示すように、半導体基板11の裏面にレジスト膜71を形成する。
レジスト膜71は、リゾグラフィ技術により、赤用フォトダイオード61Rの形成領域に対応する位置に形成される。レジスト膜71は、エッチングのマスクとして利用される。
次に、図7(C)に示すように、半導体基板11の裏面側をエッチングする。
具体的には、半導体基板11の裏面側を等方性エッチングする。
また、レジスト膜71を後退させながら、等方性エッチングを繰り返す。
最後に、残ったレジスト膜71を除去する。
これにより、最終的には、図7(D)に示すように、半導体基板11の裏面には、円弧形状の断面を有する凸曲面形状72が形成される。
半導体基板11の裏面の凸曲面形状72は、赤用フォトダイオード61R毎に形成される。
また、図7(D)では、赤用フォトダイオード61Rの周囲の緑用フォトダイオード61Gの下端と、青用フォトダイオード61Bの下端とは、半導体基板11の裏面に露出する。
緑用フォトダイオード61Gの下端から、半導体基板11の表面までの距離は約3.0マイクロメートルである。
そして、凸曲面は、図6に示すように、赤用フォトダイオード61Rに隣接する一方の緑用フォトダイオード61Gから他方の緑用フォトダイオード61Gまでにかけて形成される。
次に、半導体基板11の裏面に、金、アルミニウムなどの金属を蒸着する。
なお、半導体基板11の裏面に金属を堆積してもよい。
これにより、半導体基板11の裏面に反射部31が形成される。
また、凸曲面形状72の形状にならって、赤用フォトダイオード61Rに対応する位置に、凹曲面部32が形成される。
反射部31および凹曲面部32は、半導体基板11の表面から約3.0マイクロメートル離れた深さに形成される。
以上のように、第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ1では、図5に示すように、反射部31を基板表面から3.0マイクロメートルの深さに形成する。
そのため、第1実施形態では、青色成分および緑色成分は、殆どが反射部31に到達する前に吸収される。そして、赤色成分、青色成分および緑色成分のうち、主に赤色成分のみが反射部31に到達する。
このように第1実施形態では、赤色成分のみが反射部31により反射され、赤用光電変換部に再入射して吸収される。
これにより、第1実施形態では、赤色成分の光電変換効率を向上でき、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を向上できる。
しかも、第1実施形態の反射部31には、赤用フォトダイオード61Rに対応する位置に凹曲面部32を形成する。
凹曲面部32は、凹曲面形状により、赤フィルタ23Rを通過した赤色成分を、赤用フォトダイオード61Rに向けて反射する。
特に、凹曲面部32を、赤用フォトダイオード61Rの幅より広く、かつ、当該赤用フォトダイオード61Rの周囲のフォトダイオード61の間隔より狭いサイズに形成している。
このため、凹曲面部32は、赤用フォトダイオード61Rからまっすぐに入射する赤色成分のみならず、赤用フォトダイオード61Rから斜めに入射する赤色成分についても、赤用フォトダイオード61Rに再入射させることができる。
これにより、仮に例えば反射部31が平面である場合に比べて、赤色成分の変換効率は向上する。
また、反射部31により反射された赤色成分は、赤用フォトダイオード61Rの周囲の他の色用のフォトダイオード61へ入射し難くなる。
これにより、複数の色成分の配列が、赤フィルタ23Rの周囲に他の色のフィルタが隣接するベイヤー配列であったとしても、混色を防止できる。
図8は、比較例のCMOSイメージセンサ1での画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図8では、説明の簡便化のために、実施形態と同一の符号を使用する。
図8の比較例の反射部31は、たとえば約1〜2マイクロメートルの深さに、反射部31が形成される。
この場合、反射部31は、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分を反射し、青用フォトダイオード61Bを透過した青色成分を反射し、緑用フォトダイオード61Gを透過した緑成分を反射する。
また、図8の比較例の反射部31は、一枚板形状に形成される。
このように反射部31が平面形状である場合、図8に示すように、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分の一部は、反射部31により反射された後、隣接する緑用フォトダイオード61Gに再入射する。赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gにおいて吸収される。これにより、混色が生じる。
このように第1実施形態では、複数の色成分毎のフォトダイオード61のうち、光電変換される深さが最も深い赤色成分のフォトダイオード61に対して、他の色成分のフォトダイオード61よりも多くの光を反射するように反射部31を形成する。
よって、第1実施形態では、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を底上げすることができる。
その結果、第1実施形態では、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を向上できる。
また、たとえば画素数を増やす場合、たとえばフォトダイオード61の面積を微細化して、センサー領域の不純物設計に高いアスペクト比が必要となる。アスペクト比が高くなることにより、赤色の感度が低下する。
そして、第1実施形態では、このような高いアスペクト比に形成する場合であっても、赤色の感度低下を最大限に防ぎ、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を向上できる。
<2.第2実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第2実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
この半導体基板11には、複数のフォトダイオード61、反射板などが形成される。
また、第2実施形態では、反射部31に対して、第1実施形態の凹曲面部32の替わりに、凹面部33が形成されている。
図9は、本発明の第2実施形態における画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図9は、4個の画素回路42の断面図である。
図9の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
そして、半導体基板11には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が形成される。
また、半導体基板11の表面には、層間膜21が形成される。
層間膜21内には、各フォトダイオード61に対応する位置に、色フィルタ23が設けられる。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が設けられる。
反射部31は、複数の凹面部33を有する。
凹面部33は、赤用フォトダイオード61Rの下に形成される。
凹面部33は、赤用フォトダイオード61Rの幅より広く形成される。
凹面部33は、半導体基板11の表面と平行な底面と、底面に対して傾斜する傾斜側面とを有する。凹面部33の断面形状は、台形を逆さにした形状になる。
なお、逆さ台形形状の凹面部33は、図7(C)の裏面エッチング工程において、レジスト膜71を後退させることなく、比較的長時間の等方性エッチングを実施することにより、形成することができる。
第2実施形態に係るCMOSイメージセンサ1についてのこれ以外の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。
[反射部31の機能]
そして、図9の半導体基板11では、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分は、反射部31の凹面部33により反射される。これにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
そして、赤用フォトダイオード61Rに再入射した赤色成分は、赤用フォトダイオード61Rに吸収される。
また、反射された赤色成分は、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
以上のように、第2実施形態に係るCMOSイメージセンサ1では、図5に示すように、反射部31を基板表面から3.0マイクロメートルの深さに形成する。
そして、凹面部33は、底面および傾斜側面により、赤フィルタ23Rを通過した赤色成分を、赤用フォトダイオード61Rに向けて反射する。
特に、凹面部33は、赤用フォトダイオード61Rの幅より広く、かつ、当該赤用フォトダイオード61Rの周囲のフォトダイオード61の間隔より狭いサイズに形成されている。
このため、凹面部33は、赤色成分をより効率よく赤用フォトダイオード61Rに再入射させることができる。
これにより、仮に例えば反射部31が平面である場合に比べて赤色成分の変換効率を向上できる。
また、反射部31により反射された赤色成分が、赤用フォトダイオード61Rの周囲の他の色用のフォトダイオード61へ入射しないようにできる。
これにより、複数の色成分の配列が、赤フィルタ23Rの周囲に他の色のフィルタが隣接するベイヤー配列であったとしても、反射部31が平面である場合に比べて混色を防止できる。
<3.第3実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第3実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
この半導体基板11に、複数のフォトダイオード61、反射板などが形成される。
また、第3実施形態では、反射部31がフォトダイオード61毎の複数の凹部34を有する。
また、赤用フォトダイオード61Rの凹部34は、他の色用のフォトダイオード61の凹部34より深く形成されている。
図10は、本発明の第3実施形態における画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図10は、4個の画素回路42の断面図である。
図10の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
そして、半導体基板11には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が形成される。
また、半導体基板11の表面には、層間膜21が形成される。
層間膜21内には、各フォトダイオード61に対応する位置に、色フィルタ23が設けられる。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が設けられる。
反射部31の表面は、たとえば1〜2マイクロメートルの深さに形成される。
反射部31は、複数の凹部34を有する。
凹部34は、フォトダイオード61毎に設けられる。
そして、凹部34は、フォトダイオード61の下端部の周囲を囲んでいる。
また、赤用フォトダイオード61Rの凹部34は、他の色用のフォトダイオード61の凹部34より深く形成されている。
赤用フォトダイオード61Rは、約3.0マイクロメートルの深さに形成される。
第3実施形態に係るCMOSイメージセンサ1についてのこれ以外の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。
[画素回路42の製造方法]
図11は、半導体基板11に図10のフォトダイオード61および反射部31を形成するための製造工程図である。
半導体基板11に図10のフォトダイオード61を形成する場合、まず、図11(A)に示すように、半導体基板11の一面に、複数のフォトダイオード61を形成する。
また、図11(A)では、半導体基板11の一面側に素子形成領域が形成され、半導体基板11の一面上に層間膜21および色フィルタ23が形成されている。
これにより、複数のフォトダイオード61は、半導体基板11の受光面に入射する光についての複数の色成分毎に形成される。
次に、受光面に複数のフォトダイオード61が形成された半導体基板11についての裏面を研磨する。
具体的には例えば、半導体基板11の裏面をCMP研磨した後、化学的エッチングする。
これにより、半導体基板11の裏面から、フォトダイオード61の下端までの半導体基板11の厚さを薄くする。
なお、フォトダイオード61の下端は、半導体基板11の裏面に露出してもよい。
これにより、図11(A)に示すように、複数のフォトダイオード61を有する半導体基板11が形成される。
次に、図11(B)に示すように、半導体基板11の裏面にレジスト膜72を形成する。
レジスト膜72は、赤用フォトダイオード61Rの形成領域に対応する位置に形成される。
次に、半導体基板11の裏面側を異方性エッチングする。
これにより、図11(C)に示すように、レジスト膜72が形成されなかった半導体基板11、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gがエッチングされる。
次に、図11(D)に示すように、半導体基板11の裏面にレジスト膜73を追加する。
追加するレジスト膜73は、露出した青色フォトダイオード61および緑用フォトダイオード61Gの上に形成する。
次に、半導体基板11の裏面側を再度異方性エッチングする。
これにより、図11(E)に示すように、レジスト膜72,73が形成されなかった半導体基板11がエッチングされる。
半導体基板11は、フォトダイオード61を残してエッチングされる。
なお、半導体基板11は、回路素子が形成される表面部12に到達しない深さまでにエッチングすればよい。
次に、半導体基板11の裏面に、アルミニウム、金などの金属を蒸着する。
なお、半導体基板11の裏面に金属を堆積してもよい。
これにより、半導体基板11の裏面に反射部31が形成される。
反射部31は、フォトダイオード61の間にも形成される。反射部31は、フォトダイオード61の下端部を囲む。
[反射部31の機能]
そして、図10の半導体基板11では、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分は、反射部31の凹面部33により反射される。
これにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
特に、各フォトダイオード61の下端部を反射部31に形成した凹部34により囲んでいるため、各フォトダイオード61の下端部から赤色成分が出射されなくなる。
そして、反射部31および凹部34により反射された各色成分は、各フォトダイオード61に吸収される。
また、たとえば反射された赤色成分は、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
以上のように、第3実施形態に係るCMOSイメージセンサ1では、図5に示すように、反射部31に凹部34を形成し、この凹部34によりフォトダイオード61の下端部を囲む。
これにより、各色フィルタ23を通過した色成分は、凹部34により反射され、各々のフォトダイオード61に再入射する。これにより、各色成分の変換効率を向上できる。赤色成分だけでなく、青色成分および緑色成分についても高効率化を図ることができる。
しかも、赤フィルタ23Rに対応する凹部34は、他の色のフィルタに対応する凹部34より深く形成されている。
この結果、浅い位置に反射部31を形成するために赤用フォトダイオード61Rの高さを低くする必要がなくなり、赤色成分は十分な光路長により反射されて、フォトダイオード61に再入射する。赤色成分が赤用フォトダイオード61Rにおいて吸収される光量は、他の色成分と同等となる。
これにより、この実施形態では、仮に例えば反射部31が平面である場合に比べて全ての色成分の光電変換効率を同時に大きく向上できる。
<4.第4実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第4実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
この半導体基板11に、複数のフォトダイオード61、反射板などが形成される。
また、第4実施形態では、反射部31が複数の凹部34を有する。
そして、凹部34は、赤用フォトダイオード61Rの周囲を囲む。
図12は、本発明の第4実施形態における画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図12は、4個の画素回路42の断面図である。
図12の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
そして、半導体基板11には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が形成される。
また、半導体基板11の表面には、層間膜21が形成される。層間膜21内には、各フォトダイオード61に対応する位置に、色フィルタ23が設けられる。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が設けられる。
反射部31の表面は、たとえば1〜2マイクロメートルの深さに形成される。
反射部31は、複数の凹部34を有する。
凹部34は、赤用フォトダイオード61R毎に設けられる。
そして、凹部34は、赤用フォトダイオード61Rの下端部の周囲を囲んでいる。
また、赤用フォトダイオード61Rは、約3.0マイクロメートルの深さに形成される。
なお、図12の形状の反射部31は、図11(B)のレジスト膜72を形成した後に、図11(C)および図11(D)の工程を経ることなく一気にエッチングし、半導体基板11の裏面側に反射部31を形成することにより形成することができる。
第4実施形態に係るCMOSイメージセンサ1についてのこれ以外の構成は、第3実施形態と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。
[反射部31の機能]
そして、図12の半導体基板11では、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分は、反射部31の凹面部33により反射される。
これにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
特に、各フォトダイオード61の下端部を反射部31に形成した凹部34により囲んでいるため、各フォトダイオード61の下端部から赤色成分が出射されなくなる。
また、青用フォトダイオード61Bを透過した青色成分は、反射部31の表面で反射されて、青用フォトダイオード61Bに再入射する。
緑用フォトダイオード61Gを透過した緑色成分は、反射部31の表面で反射されて、緑用フォトダイオード61Gに再入射する。
このように反射部31および凹部34により反射された各色成分は、各フォトダイオード61に吸収される。
また、たとえば反射された赤色成分は、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
また、赤色のみならず、青色および緑色についても光電変換効率を向上できる。
<5.第5実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第5実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
この半導体基板11に、複数のフォトダイオード61、反射板などが形成される。
また、第5実施形態では、反射部31が複数の凹部34と、複数の凹曲面部35とを有する。
そして、凹部34は、赤用フォトダイオード61Rに対応して設けられ、赤用フォトダイオード61Rの周囲を囲む。
また、複数の凹曲面部35は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応して設けられる。
図13は、本発明の第5実施形態における画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図13は、4個の画素回路42の断面図である。
図13の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
そして、半導体基板11には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が形成される。
また、半導体基板11の表面には、層間膜21が形成される。
層間膜21内には、各フォトダイオード61に対応する位置に、色フィルタ23が設けられる。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が設けられる。
反射部31の表面は、たとえば1〜2マイクロメートルの深さに形成される。
反射部31は、複数の凹部34と、複数の凹曲面部35とを有する。
凹部34は、赤用フォトダイオード61R毎に設けられる。
そして、凹部34は、赤用フォトダイオード61Rの下端部の周囲を囲んでいる。
また、赤用フォトダイオード61Rは、約3.0マイクロメートルの深さに形成される。
凹曲面部35は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応して設けられる。
なお、図13の形状の反射部31を形成するためには、図11(B)の追加のレジスト膜72を形成し、レジスト膜72を後退させながらエッチングを繰り返し、半導体基板11の裏面側に反射部31を形成すればよい。
第5実施形態に係るCMOSイメージセンサ1についてのこれ以外の構成は、第4実施形態と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。
[反射部31の機能]
そして、図13の半導体基板11では、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分は、反射部31の凹面部33により反射される。
これにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
特に、各フォトダイオード61の下端部を反射部31に形成した凹部34により囲んでいるため、各フォトダイオード61の下端部から赤色成分が出射されなくなる。
また、青用フォトダイオード61Bを透過した青色成分は、凹曲面部35で反射されて、青用フォトダイオード61Bに再入射する。
緑用フォトダイオード61Gを透過した緑色成分は、凹曲面部35で反射されて、緑用フォトダイオード61Gに再入射する。
このように凹部34および凹曲面部35により反射された各色成分は、各フォトダイオード61に吸収される。
また、たとえば反射された赤色成分は、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
特に、反射部31は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応する位置に、凹部34より浅い凹面部33を有する。
これにより、青色成分および緑色成分の変換効率も、赤色成分と異なる効率により向上できる。
<6.第6実施形態>
[CMOSイメージセンサ1の構成]
本発明の第6実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、半導体基板11を有する。
この半導体基板11に、複数のフォトダイオード61、反射板などが形成される。
また、第6実施形態では、反射部31が複数の広幅凹部36と、複数の狭幅凹部37とを有する。
そして、広幅凹部36は、赤用フォトダイオード61Rに対応して設けられ、赤用フォトダイオード61Rの周囲を囲む。
また、狭幅凹部37は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応して設けられる。
図14は、本発明の第6実施形態における画素回路42の積層構造を示す半導体基板11の部分断面図である。
図14は、4個の画素回路42の断面図である。
図14の半導体基板11は、シリコンなどを用いたN型の半導体基板11である。
そして、半導体基板11には、フォトダイオード61を有する複数の画素回路42が形成される。
また、半導体基板11の表面には、層間膜21が形成される。
層間膜21内には、各フォトダイオード61に対応する位置に、色フィルタ23が設けられる。
また、半導体基板11の裏面には、反射部31が設けられる。
反射部31の表面は、たとえば1〜2マイクロメートルの深さに形成される。
反射部31は、複数の広幅凹部36と、複数の狭幅凹部37とを有する。
広幅凹部36は、赤用フォトダイオード61R毎に設けられる。
そして、広幅凹部36は、赤用フォトダイオード61Rの下端部の周囲を囲んでいる。
また、赤用フォトダイオード61Rは、約3.0マイクロメートルの深さに形成される。
狭幅凹部37は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応して設けられる。
なお、図14の形状の反射部31を形成するためには、図11(D)の追加のレジスト膜73を形成する場合に、露出した青色フォトダイオード61および緑用フォトダイオード61Gの幅より狭い幅にレジスト膜73を形成する。そして、図11(E)の状態になるまで一気にエッチングし、半導体基板11の裏面側に反射部31を形成すればよい。
第6実施形態に係るCMOSイメージセンサ1についてのこれ以外の構成は、第3実施形態と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。
[反射部31の機能]
そして、図14の半導体基板11では、赤用フォトダイオード61Rを透過した赤色成分は、反射部31の広幅凹部36により反射される。
これにより、反射部31で反射される赤色成分の殆どは、赤用フォトダイオード61Rに再入射する。
特に、各フォトダイオード61の下端部を反射部31に形成した広幅凹部36により囲んでいるため、各フォトダイオード61の下端部から赤色成分が出射されなくなる。
また、青用フォトダイオード61Bを透過した青色成分は、狭幅凹部37で反射されて、青用フォトダイオード61Bに再入射する。
緑用フォトダイオード61Gを透過した緑色成分は、狭幅凹部37で反射されて、緑用フォトダイオード61Gに再入射する。
このように広幅凹部36および狭幅凹部37により反射された各色成分は、各フォトダイオード61に吸収される。
また、たとえば反射された赤色成分は、隣接する緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bに再入射し難くなる。
これにより、赤色成分は、緑用フォトダイオード61Gまたは青用フォトダイオード61Bにおいて吸収され難くなる。混色を抑制できる。
特に、反射部31は、青用フォトダイオード61Bおよび緑用フォトダイオード61Gに対応する位置に、赤用フォトダイオード61Rの広幅凹部36より狭い狭幅凹部37を有する。
この結果、赤色成分が赤用光電変換部に再入射する量は、他の色成分より多くなる。
これにより、仮に例えば反射部31が平面である場合に比べて赤色成分の変換効率を向上できる。
しかも、反射部31には光電変換部毎に凹部34を形成し、各光電変換部が凹部34により囲まれている。
このため、各色フィルタ23を通過して反射部31により反射された光は、各色フィルタ23に対応する光電変換部に効率よく再入射する。混色を防止できる。
<7.第7実施形態>
[撮像装置の構成]
図15は、本発明の第7実施形態に係る撮像装置を適用したカメラシステム101の概略構成図である。
このカメラシステム101は、上述したいずれかの実施形態のCMOSイメージセンサ1を搭載したデジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラである。
なお、カメラシステム101は、カメラモジュールなどとして、携帯電話機などのモバイル機器に組み込まれてもよい。
図15のカメラシステム101は、光学系を構成するレンズ群102、CMOSイメージセンサ1、DSP(Digital Signal Processor)回路103、表示装置104、操作系装置105、フレームメモリ106、記録装置107、および電源系装置108を有する。
DSP回路103は、CMOSイメージセンサ1に接続される。DSP回路103は、CMOSイメージセンサ1で撮像された画像を加工する。
DSP回路103、表示装置104、操作系装置105、フレームメモリ106、記録装置107、および電源系装置108は、バスライン109で接続される。
レンズ群102は、被写体からの入射光(像光)をCMOSイメージセンサ1の受光エリア41に集光する。これにより、受光エリア41で、被写体が結像する。
表示装置104は、たとえば液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネルを有する。表示装置104は、取り込んだ画像を表示する。
操作系装置105は、たとえばタッチパネル、操作ボタンを有する。操作系装置105は、CMOSイメージセンサ1、DSP回路103、表示装置104、記録装置107または電源系装置108へ制御指令を出力する。
電源系装置108は、たとえばバッテリなどを有する。電源系装置108は、CMOSイメージセンサ1、DSP回路103、表示装置104、操作系装置105および記録装置107へ電力を供給する。
記録装置107は、たとえば半導体メモリ、光記録媒体などを有する。記録装置107は、半導体メモリ、光記録媒体に撮像画像のデータを記録する。なお、半導体メモリ、光記録媒体などは、カメラシステム101から着脱可能でもよい。
[動作説明]
たとえば、静止画または動画を撮像する場合、CMOSイメージセンサ1は、複数の画素回路42から読み出した、受光光量の分布データを出力する。
DSP回路103は、この受光光量の分布データを加工し、カメラシステム101で要求されている1フレームの撮像画像のデータを生成する。
フレームメモリ106は、撮像画像のデータを記憶する。
表示装置104は、フレームメモリ106からデータを読み込んで表示する。
また、操作系装置105の指令に基づいて、記録装置107は、フレームメモリ106から撮像画像のデータを取り込んで、撮影モードに応じたフォーマットで記憶する。
この他にもたとえば、撮影した静止画または動画を表示する場合、表示装置104は、記録装置107からデータを読み込んで表示する。
以上のように、この実施形態では、固体撮像装置として、上述したいずれかの実施形態のCMOSイメージセンサ1を使用しているため、赤色成分、青色成分および緑色成分の混色を防止できる。
しかも、CMOSイメージセンサ1の反射部31は、赤色成分を他の色成分に比べて優先的に反射するので、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を底上げすることができる。
その結果、この実施形態では、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率を向上し、高画質の画像を撮像することができる。
そして、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率が向上することにより、この実施形態では、暗い場所での撮像が可能になる。
また、CMOSイメージセンサ1の全体での光電変換効率が向上することにより、この実施形態では、DSP回路103などの信号処理によって像を強調する必要がなくなり、ノイズの少ない画像もしくは映像が得られる。
以上の各実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば上記実施形態の固体撮像装置では、赤フィルタ23R、青フィルタ23Bおよび緑フィルタ23Gの3色の色フィルタ23がベイヤー配列されている。
この他にも例えば、複数種類の色フィルタ23は、ベイヤー配列以外の配列とされてもよい。
また、色フィルタ23は、2色であっても、4色以上であってもよい。
たとえば青フィルタ23Bと、緑フィルタ23Gとの組み合わせである場合、反射部31は、光電変換される深さが深い緑色成分のフォトダイオード61に対して、他の青色成分のフォトダイオード61よりも多くの光を反射するように形成すればよい。
上記実施形態では、半導体基板11の裏面に反射部31を形成するために、アルミニウム、金などの高反射率材料を半導体基板11に蒸着させている。
この他にも例えば、半導体基板11の裏面にシリサイドなどの高屈折率材料の層を形成し、これにより反射部31を形成してもよい。
更に他にも例えば、半導体基板11の裏面に、屈折率が異なる材料を重ねた2層構造により形成し、これにより反射部31を形成してもよい。
屈折率が異なる材料としては、たとえば酸化シリコンと窒化シリコンとがある。窒化シリコンは、酸化シリコンより屈折率が高い。
屈折率が異なる材料を重ねた2層構造により、光を多重反射し、フォトダイオード61に光を再入射させることができる。
なお、上記実施形態には、反射部31をフォトダイオード61の上に直接接触するように形成する例が含まれている。
このように反射部31がフォトダイオード61に直接接触することにより、フォトダイオード61と反射部31との間での電荷の流れが問題となる場合には、反射部31とフォトダイオード61との間に絶縁膜を形成すればよい。
絶縁膜としては、たとえば酸化シリコン膜などを用いることができる。
上記実施形態の固体撮像装置は、CMOSイメージセンサ1の例である。
この他にも例えば、固体撮像装置は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサでもよい。
上記実施形態の固体撮像装置は、半導体基板11の回路形成面を、光が入射する受光面とするCMOSイメージセンサ1の例である。
この他にも例えば、固体撮像装置は、半導体基板11の回路形成面の裏面を、光が入射する受光面とする裏面照射型のCMOSイメージセンサでもよい。
上記実施形態の撮像装置は、カメラシステムである。
この他にも例えば、撮像装置は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視用カメラ、光センサなどのシステムであってもよい。
1…CMOSイメージセンサ(固体撮像装置)、11…半導体基板、23…色フィルタ、23R…赤フィルタ、23B…青フィルタ、23G…緑フィルタ、31…反射部、32…凹曲面部(凹面部)、33…凹面部、34…凹部、35…凹面部、41…受光エリア(受光面)、61…フォトダイオード(光電変換部)、61R…赤用フォトダイオード(赤用光電変換部)、61B…青用フォトダイオード(青用光電変換部)、61G…緑用フォトダイオード(緑用光電変換部)、101…カメラシステム(撮像装置)、102…光学部

Claims (12)

  1. 受光面に複数の光電変換部が形成された半導体基板と、
    前記光電変換部についての前記半導体基板の他面側に形成された反射部と
    を有し、
    前記複数の光電変換部は、
    前記受光面に入射する光についての複数の色成分毎に設けられ、
    前記反射部は、
    前記複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように形成されている
    固体撮像装置。
  2. 前記固体撮像装置は、
    前記複数の光電変換部の各々に対応して設けられ、少なくとも赤フィルタを含む複数の色成分の複数の色フィルタを有し、
    前記反射部は、
    赤フィルタが対応付けられた光電変換部に対して、他の色成分の色フィルタが対応付けられた光電変換部よりも多くの光を反射するように形成されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記複数の色フィルタは、
    赤フィルタ、青フィルタおよび緑フィルタで構成され、
    前記複数の光電変換部は、
    前記赤フィルタに対応する赤用光電変換部、前記青フィルタに対応する青用光電変換部、前記緑フィルタに対応する緑用光電変換部で構成され、
    前記反射部は、
    前記半導体基板の受光面を基準として、前記青フィルタを透過した青色成分および前記緑フィルタを透過した緑色成分と比べて、前記赤フィルタを透過した赤色成分を反射する深さに形成されている
    請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記反射部は、
    前記赤フィルタに対応する光電変換部に対応する位置に凹面部を有する
    請求項3記載の固体撮像装置。
  5. 前記赤フィルタ、前記青フィルタおよび前記緑フィルタは、前記赤フィルタの周囲に他の前記赤フィルタが隣接しないようにベイヤー配列され、
    前記凹面部は、
    前記赤フィルタに対応する光電変換部の幅より広く、かつ、当該光電変換部の周囲の光電変換部の間隔より狭いサイズに形成されている
    請求項4記載の固体撮像装置。
  6. 前記複数の色フィルタは、
    赤フィルタ、青フィルタおよび緑フィルタで構成され、
    前記複数の光電変換部は、
    前記赤フィルタに対応する赤用光電変換部、前記青フィルタに対応する青用光電変換部、前記緑フィルタに対応する緑用光電変換部で構成され、
    前記反射部は、
    前記複数の光電変換部の各々に対応する複数の凹部を有し、
    赤フィルタに対応する凹部は、
    他の色のフィルタに対応する凹部より幅広に形成されている
    請求項2記載の固体撮像装置。
  7. 前記複数の色フィルタは、
    赤フィルタ、青フィルタおよび緑フィルタで構成され、
    前記複数の光電変換部は、
    前記赤フィルタに対応する赤用光電変換部、前記青フィルタに対応する青用光電変換部、前記緑フィルタに対応する緑用光電変換部で構成され、
    前記反射部は、
    前記赤フィルタに対応する位置に凹部を有する
    請求項2記載の固体撮像装置。
  8. 前記反射部は、
    前記青フィルタおよび緑フィルタに対応する位置に、前記凹部より浅い凹面部を有する
    請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 前記複数の色フィルタは、
    赤フィルタ、青フィルタおよび緑フィルタで構成され、
    前記複数の光電変換部は、
    前記赤フィルタに対応する赤用光電変換部、前記青フィルタに対応する青用光電変換部、前記緑フィルタに対応する緑用光電変換部で構成され、
    前記反射部は、
    前記複数の色フィルタの各々に対応する位置に複数の凹部を有し、
    前記赤フィルタに対応する凹部は、
    その他の色フィルタに対応する凹部より深く形成されている
    請求項2記載の固体撮像装置。
  10. 前記赤用光電変換部は、
    前記赤フィルタに対応する凹部内に配設され、当該凹部より囲まれている
    請求項6から9のいずれか一項記載の固体撮像装置。
  11. 固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置へ光を集光する光学部と
    を有し、
    前記固体撮像装置は、
    受光面に複数の光電変換部が形成された半導体基板と、
    前記光電変換部についての前記半導体基板の他面側に形成された反射部と
    を有し、
    前記複数の光電変換部は、
    前記受光面に入射する光についての複数の色成分毎に設けられ、
    前記反射部は、
    前記複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように形成されている
    撮像装置。
  12. 半導体基板の受光面に複数の光電変換部を形成する工程と、
    前記受光面に前記複数の光電変換部が形成された前記半導体基板についての裏面を研磨する工程と、
    研磨された前記半導体基板の裏面に反射部を形成する工程と
    を有し、
    前記光電変換部を形成する工程では、
    前記複数の光電変換部を、前記受光面に入射する光についての複数の色成分毎に形成し、
    前記反射部を形成する工程では、
    前記複数の色成分のうちで光電変換領域が他の色成分より深い光電変換部に対して、他の色成分の光電変換部よりも多くの光を反射するように前記反射部を形成する
    固体撮像装置の製造方法。
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