JP2017054992A - 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受光感度を向上させることができる固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、半導体層とカラーフィルタとを備える。半導体層には、複数の光電変換素子が配置される。カラーフィルタは、各光電変換素子に対して光が入射する側に設けられ、受光面の中央部が平坦形状であり、周縁部が凸湾曲形状である。【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法に関する。
従来、固体撮像装置は、入射する光を光電変換する複数の光電変換素子を備える。各光電変換素子の受光面側には、各光電変換素子に対応してカラーフィルタが設けられる。
かかる固体撮像装置は、入射光をマイクロレンズによって集光させ、集光させた光をカラーフィルタを介して光電変換素子へ入射する。
近年、固体撮像装置は、小型化が進むにつれて撮像画像の各画素に対応する光電変換素子が微細化される傾向にある。そのため、各光電変換素子の受光面に入射する光の量が減少し、受光感度が低下する。
本発明の一つの実施形態は、受光感度を向上させることができる固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、半導体層とカラーフィルタとを備える。半導体層には、複数の光電変換素子が配置される。カラーフィルタは、各光電変換素子に対して光が入射する側に設けられ、受光面の中央部が平坦形状であり、周縁部が凸湾曲形状である。
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法について詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る固体撮像装置14を備えるデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、カメラモジュール11と後段処理部12とを備える。
カメラモジュール11は、撮像光学系13と固体撮像装置14とを備える。撮像光学系13は、被写体からの光を取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置14は、撮像光学系13によって結像される被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像信号を後段処理部12へ出力する。かかるカメラモジュール11は、デジタルカメラ1以外に、例えば、カメラ付き携帯端末などの電子機器に適用される。
後段処理部12は、ISP(Image Signal Processor)15、記憶部16および表示部17を備える。ISP15は、固体撮像装置14から入力される画像信号の信号処理を行う。かかるISP15は、例えば、ノイズ除去処理、欠陥画素補正処理、解像度変換処理などの高画質化処理を行う。
そして、ISP15は、信号処理後の画像信号を記憶部16、表示部17およびカメラモジュール11内の固体撮像装置14が備える後述の信号処理回路21(図2参照)へ出力する。ISP15からカメラモジュール11へフィードバックされる画像信号は、固体撮像装置14の調整や制御に用いられる。
記憶部16は、ISP15から入力される画像信号を画像として記憶する。また、記憶部16は、記憶した画像の画像信号をユーザの操作などに応じて表示部17へ出力する。表示部17は、ISP15あるいは記憶部16から入力される画像信号に応じて画像を表示する。かかる表示部17は、例えば、液晶ディスプレイなどである。
次に、図2を参照しながらカメラモジュール11が備える固体撮像装置14について説明する。図2は、実施形態に係る固体撮像装置14の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、固体撮像装置14は、イメージセンサ20と、信号処理回路21とを備える。
ここでは、イメージセンサ20が、入射光を光電変換する光電変換素子の入射光が入射する面とは逆の面側に配線層が形成される所謂裏面照射型CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである場合について説明する。
なお、本実施形態に係るイメージセンサ20は、裏面照射型CMOSイメージセンサに限定するものではなく、表面照射型CMOSイメージセンサや、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等といった任意のイメージセンサであってもよい。
イメージセンサ20は、周辺回路22と、画素アレイ23とを備える。また、周辺回路22は、垂直シフトレジスタ24、タイミング制御部25、CDS(相関二重サンプリング)26、ADC(アナログデジタル変換部)27、およびラインメモリ28を備え、これらは主にアナログ回路で構成される。
画素アレイ23は、イメージセンサ20の撮像光学系13からの光が入射する領域に設けられる。固体撮像装置14では、画素アレイ23が撮像領域となる。かかる画素アレイ23には、撮像画像の各画素に対応する複数の光電変換素子が、水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)へ2次元アレイ状(マトリックス状)に配置される。
各光電変換素子は、半導体層内に設けられ、各光電変換素子に対応して半導体層の光が入射する側に積層されたカラーフィルタ、およびマイクロレンズを介して入射する光を受光量に応じた量の電荷へ光電変換し、各画素の輝度を示す信号電荷として蓄積する。
タイミング制御部25は、垂直シフトレジスタ24に対して動作タイミングの基準となるパルス信号を出力する処理部である。垂直シフトレジスタ24は、アレイ(行列)状に2次元配列された複数の光電変換素子の中から信号電荷を読み出す光電変換素子を行単位で順次選択するための選択信号を画素アレイ23へ出力する処理部である。
画素アレイ23は、垂直シフトレジスタ24から入力される選択信号によって行単位で選択される各光電変換素子に蓄積された信号電荷を、各画素の輝度を示す画素信号として光電変換素子からCDS26へ出力する。なお、画素アレイ23の構成については、図3および図4を参照して後述する。
CDS26は、画素アレイ23から入力される画素信号から、相関二重サンプリングによってノイズを除去してADC27へ出力する処理部である。ADC27は、CDS26から入力されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号へ変換してラインメモリ28へ出力する処理部である。ラインメモリ28は、ADC27から入力される画素信号を一時的に保持し、画素アレイ23における光電変換素子の行毎に信号処理回路21へ出力する処理部である。
信号処理回路21は、ラインメモリ28から入力される画素信号に対して所定の信号処理を行って後段処理部12へ出力する処理部であり、主にデジタル回路で構成される。信号処理回路21は、画素信号に対して、例えば、レンズシェーディング補正、傷補正、ノイズ低減処理などの信号処理を行う。
このように、イメージセンサ20では、画素アレイ23に配置される複数の光電変換素子が入射光を受光量に応じた量の信号電荷へ光電変換して蓄積し、周辺回路22が各光電変換素子に蓄積された信号電荷を画素信号として読み出すことによって撮像を行う。
また、イメージセンサ20は、撮像光学系13からの光を、マイクロレンズによって集光させ、集光させた光をカラーフィルタを介して光電変換素子へ入射する。
ここで、一般的なカラーフィルタは、断面視が正方状に形成されており、光が入射する側の表面が平坦である。そのため、かかるカラーフィルタの表面中央部に入射した光は、光電変換素子の受光面に到達するが、表面周縁部に入射した光は光電変換素子の受光面に到達しないことがある。これにより、光電変換素子の受光面に入射する光の量が減少し、画素の受光感度が低下する。
そこで、本実施形態に係る固体撮像装置14は、カラーフィルタの光が入射する側の表面周縁部を裏面方向に向かって湾曲させることで、かかるカラーフィルタの表面周縁部に入射した光を光電変換素子の受光面に到達できるようにした。
これにより、光電変換素子の受光面に入射する光が増えるため、画素の受光感度が向上する。以下、受光感度を向上させた画素アレイ23について、図3および図4を参照しながら説明する。
図3は、実施形態に係る画素アレイ23の断面視による模式的な構成を示す説明図である。図4は、実施形態に係る画素アレイ23の断面視による模式的な構成の拡大を示す説明図である。なお、図3および図4では、本実施形態の画素アレイ23が備えるカラーフィルタ7の説明に必要な構成要素を示している。また、ここでは、便宜上、画素アレイ23の光9が入射する側を上とし、画素アレイ23の光9が入射する側とは逆側を下として説明する。
図3に示すように、画素アレイ23は、第1導電型(P型)の半導体(ここでは、Si:シリコンとする)層30を備える。P型のSi層30の内部における光電変換素子4の形成位置には、第2導電型(N型)のSi領域31が設けられる。画素アレイ23では、P型のSi層30とN型のSi領域31とのPN接合によって形成されるフォトダイオードが、光電変換素子4となる。かかる光電変換素子4は、P型のSi層30内にアレイ(行列)状に2次元配列される。
また、画素アレイ23は、P型のSi層30上に順次積層される固定電荷膜50および反射防止膜51を備える。
固定電荷膜50は、例えば、HfO2(酸化ハフニウム)またはTaO(酸化タンタル)のいずれかを含む。かかる固定電荷膜50は、膜中に負電荷を保持しており、P型のSi層30内の正電荷が膜中の負電荷と再結合することで、暗電流の発生を防止する。
反射防止膜51は、例えば、SiN(窒化シリコン)またはSiO2(二酸化シリコン)のいずれかを含む。かかる反射防止膜51は、P型のSi層30表面の反射を低減させる。
また、画素アレイ23は、反射防止膜51の上面に、各光電変換素子4の受光面41を平面視矩形状に囲む金属製の遮光部材6を備える。遮光部材6は、例えば、W(タングステン)、Ti(チタン)、Ta(タンタル)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、およびHf(ハフニウム)のうちのいずれか1つか、もしくはこれらを少なくとも2つ以上組み合わせた材料を含む。
かかる遮光部材6は、各光電変換素子4の受光面41を平面視矩形状に囲むことで、各光電変換素子4の受光面41に対向する位置に矩形状の開口60を有する。ここで、光電変換素子4の受光面41とは、光電変換素子4において画素アレイ23に光9が入射する側の端面を指す。
また、画素アレイ23は、遮光部材6の上面に、後述するカラーフィルタ7の屈折率よりも低い屈折率n(n<2.0)を有する部材である酸化膜62を備える。酸化膜62は、例えば、SiO2(二酸化シリコン:n=1.5)を含む。
かかる酸化膜62は、カラーフィルタ7の屈折率よりも低い屈折率を有する。そのため、カラーフィルタ7を通過した光9は酸化膜62を透過せずに全反射する。つまり、酸化膜62は、カラーフィルタ7を通過した光9がそのカラーフィルタ7に対応した光電変換素子4側から隣接した光電変換素子4へ入射することを防止する膜である。
また、画素アレイ23は、反射防止膜51の上面における遮光部5で囲まれる開口60内に埋設されたカラーフィルタ7を備える。かかるカラーフィルタ7は、赤、緑、青、もしくは白のいずれかの色光を選択的に透過させるフィルタであり、各光電変換素子4の受光面41に対応して、各受光面41を覆い隠すように設けられる。
ここで、カラーフィルタ7の具体的な形状について図4を参照しながら説明する。図4に示すように、カラーフィルタ7は、光9が入射する側の表面の中央部7aが平坦形状であり、かかる表面の周縁部7bが凸湾曲形状である。また、カラーフィルタ7は、表面の中央部7aが酸化膜62の上端面から距離dだけ突出し、表面の周縁部7bの外周が酸化膜62の側周面に当接している。つまり、カラーフィルタ7は、表面の中央部7aの高さ位置が遮光部5の上端面の高さ位置よりも高く、表面の周縁部7bの外周が遮光部5の上端面の高さ位置よりも低くなっている。
かかるカラーフィルタ7は、表面の周縁部7bが凸湾曲形状となっているため、光9が周縁部7bに到達した場合、到達した光9がカラーフィルタ7の中央部7a側に屈折して光電変換素子4の受光面41へ向かって進入する。このように、カラーフィルタ7は、カラーフィルタ7の表面に入射する光9を集光する集光レンズの役割を果たす。
図3の説明に戻り、さらに、画素アレイ23は、各カラーフィルタ7の上面に、撮像光学系13からの光9を集光するマイクロレンズ8を備える。かかるマイクロレンズ8は、レンズ材料の所定の厚みを介して酸化膜62の上方から凸型となる形状のレンズである。
また、画素アレイ23は、マイクロレンズ8の表面に形成された反射防止膜81を備える。かかる反射防止膜81は、マイクロレンズ8における表面の反射を低減させるものであり、例えば、SiN(窒化シリコン)またはSiO2(二酸化シリコン)のいずれかを含む。
上述した実施形態に係る画素アレイ23は、P型のSi層30に対して光9が入射する側に、各光電変換素子4に対応して設けられ、光9が入射する側の表面の中央部7aが平坦形状であり、かかる表面の周縁部7bが凸湾曲形状であるカラーフィルタ7を備える。
これにより、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における周縁部7bに入射した光9がカラーフィルタ7の中央部7a側に屈折し、かかるカラーフィルタ7に対応した光電変換素子4の受光面41に向かって集光することができる。したがって、画素アレイ23は、光電変換素子4に入射する光9が増えるため、画素の受光感度が向上する。
また、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における周縁部7bに入射した光9がカラーフィルタ7の中央部7a側に屈折するので、カラーフィルタ7の周縁部7bを通過した光9が隣接する光電変換素子4へ進入することを抑えることができる。したがって、画素アレイ23は、隣接画素間の混色を抑えることができる。
また、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における中央部7aが酸化膜62の上端面から距離dだけ突出し、周縁部7bの外周が酸化膜62の側周面に当接している。したがって、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における中央部7aが酸化膜62の上端面と面一の場合に比べて、周縁部7bの曲率が大きくなっている。
したがって、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の周縁部7bの曲率を大きくしているため、カラーフィルタ7の周縁部7bに入射した光9を、かかるカラーフィルタ7に対応する光電変換素子4の受光面41へ向けてより確実に集光するができる。
また、画素アレイ23は、遮光部材6の上端面にカラーフィルタ7の屈折率よりも低い屈折率n(n<2.0)を有する酸化膜62を備える。これにより、画素アレイ23は、カラーフィルタ7を通過して酸化膜62に到達した光9がカラーフィルタ7と酸化膜62との屈折率の差により反射し、かかるカラーフィルタ7に対応した光電変換素子4の受光面41へ入射する。したがって、画素アレイ23は、光電変換素子4の受光面41に入射する光9が増えるため、画素の受光感度が向上する。
次に、上述した画素アレイ23の形成方法を含む固体撮像装置14の製造方法について、図5〜図9を参照して説明する。なお、固体撮像装置14における画素アレイ23以外の部分の製造方法は、一般的なCMOSイメージセンサと同様である。このため、以下では、固体撮像装置14における画素アレイ23部分の製造方法について説明する。
また、以下に説明する製造方法は、P型のSi層30内にN型のSi領域31を形成して光電変換素子4を配列した構造体の天地を反転させた後、P型のSi層30の受光面となる面を研磨して露出するまでは、従来の画素アレイ部分の製造方法と同様である。また、N型のSi内にイオン注入などでP型の不純物を添加し、P型のSi層30とN型のSi領域31を形成してもよい。
そのため、研磨したP型のSi層30の上面に負の固定電荷膜50および反射防止膜51を形成するところから説明する。したがって、図5〜図9には、P型のSi層30の下面側に順次積層して設けられる多層配線層および支持基板を省略している。
図5(a)に示すように、研磨したP型のSi層30の上面に、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)法によってHfO2(酸化ハフニウム)を含む負の固定電荷膜50と、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によってSiN(窒化シリコン)を含む反射防止膜51とを形成する。続いて、図5(b)に示すように、反射防止膜51の上面に、例えば、W(タングステン)などを含む遮光層63を形成する。
そして、図5(c)に示すように、遮光層63の上面に、例えば、SiO2(二酸化シリコン)を含む酸化膜62を形成する。
続いて、図6(a)に示すように、酸化膜62の上面に、例えば、レジスト90を塗布して、フォトリソグラフィーによって遮光部5の開口60の形成位置に対応する部分(図3および図4)のレジスト90を除去する。
そして、かかるレジスト90をマスクとして使用してRIE(Reactive Ion Etching)を行う。これにより、図6(b)に示すように、遮光層63および酸化膜62における各光電変換素子4の受光面41と対向する位置に開口60を形成することで、遮光部材6の上端面に酸化膜62が設けられた遮光部5を形成する。なお、遮光部5における光電変換素子4の受光面41に平行な横幅eは、例えば120〜140nmである。その後、マスクとして使用したレジスト90を除去する。
次に、図6(c)に示すように、反射防止膜51の上面に、例えば、スピンコート法により、遮光部5を覆うように、例えば、赤色フィルタ用の顔料が含有された樹脂を塗布して、赤色フィルタ用樹脂層70を形成する。かかる赤色フィルタ用樹脂層70は、上面が酸化膜62の上端面よりも距離d、例えば、40〜60nmだけ上方に位置する。つまり、かかる工程では、反射防止膜51の上面に塗布する赤色フィルタ用樹脂の膜厚を制御する。
続いて、図7(a)に示すように、赤色フィルタ用樹脂層70の上方に、赤色用のカラーフィルタ7が形成される位置に対応する部分に開口を有するフォトマスク91を設置する。
そして、かかるフォトマスク91を介して露光することにより、マスクされていない赤色フィルタ用樹脂層70が硬化し、硬化部分70aを形成する。
次に、図7(b)に示すように、赤色フィルタ用樹脂層70を現像する。これにより、赤色フィルタ用樹脂層70のうち、露光された硬化部分70aが残留し、露光されなかった部分は溶解して除去される。
かかる現像工程では、赤色フィルタ用樹脂層70に塗布する現像液の塗布量、塗布時の現像液の温度、現像液の塗布速度、現像時間を制御する。このように制御された現像液および現像時間によって露光された硬化部分70aは、表面の周縁部が凸湾曲状に変形する。こうして、光9が入射する側の表面の中央部が平坦形状であり、かかる表面の周縁部が凸湾曲形状である赤色用のカラーフィルタ7を自己整合的に形成する。また、カラーフィルタ7の表面における中央部が酸化膜62の上端面から距離dだけ突出し、周縁部の外周が酸化膜62の側周面に当接する。
その後、図6(c)〜図7(b)に示す工程と同様の工程を青色用のカラーフィルタ7の形成と緑色用のカラーフィルタ7の形成のために行う。青色用のカラーフィルタ7を形成する場合は、図6(c)に示す工程において青色フィルタ用の顔料が含有された樹脂が用いられ、緑色用のカラーフィルタ7を形成する場合は、図6(c)に示す工程において緑色フィルタ用の顔料が含有された樹脂が用いられる。これにより、図7(c)に示すように、赤色用のカラーフィルタ7が形成されていない遮光部5の開口60内に青色用あるいは緑色用のカラーフィルタ7を形成する。
次に、図8(a)に示すように、カラーフィルタ7および酸化膜62の上面に、例えば、スピンコート法により、レンズ材料80を均一に塗布する。そして、図8(b)に示すように、レンズ材料80の上面に、例えば、レジスト93を塗布して、フォトリソグラフィーによって遮光部5の形成位置に対応する部分のレジスト93を除去する。
そして、図9(a)に示すように、かかるレジスト93を加熱して半球形状にする。その後、図9(b)に示すように、例えば、RIEなどの異方性エッチングを行うことによって、下層のレンズ材料80に半球形状のレジスト93を転写し、カラーフィルタ7の上に半球状のマイクロレンズ8を形成する。
この例では、ドライ転写法によりマイクロレンズ8を形成したが、感光性レンズ材料を塗布し、かかる感光性レンズ材料に直接、露光および現像処理を行い、その後、所定の温度で加熱を行う熱メルト法により半球状のマイクロレンズ8を形成してもよい。
その後、マイクロレンズ8の上面に例えば、CVD法によって、SiN(窒化シリコン)を含む反射防止膜81を形成することで、図3に示す画素アレイ23が製造される。
上述したように、実施形態に係る画素アレイ23は、P型のSi層30に対して光9が入射する側に、各光電変換素子4に対応して設けられ、光9が入射する側の表面の中央部7aが平坦形状であり、かかる表面の周縁部7bが凸湾曲形状であるカラーフィルタ7を備える。
これにより、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における周縁部7bに入射した光9がカラーフィルタ7の中央部7a側に屈折し、かかるカラーフィルタ7に対応した光電変換素子4の受光面41に向かって集光することができる。したがって、画素アレイ23は、光電変換素子4に入射する光9が増えるため、画素の受光感度が向上する。
また、画素アレイ23は、カラーフィルタ7の表面における周縁部7bに入射した光9がカラーフィルタ7の中央部7a側に屈折するので、カラーフィルタ7の周縁部7bを通過した光9が隣接する光電変換素子4へ進入することを抑えることができる。したがって、画素アレイ23は、隣接画素間の混色を抑えることができる。
次に、他の実施形態に係る画素アレイについて図10を参照しながら説明する。図10は、他の実施形態に係る画素アレイ23aの断面視による模式的な構成を示す説明図である。なお、図10に示す構成要素のうち、図3に示す構成要素と同一の構成要素については、図3に示す構成要素と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、画素アレイ23aは、酸化膜62の厚さfが図3に示す画素アレイ23の酸化膜62の厚さよりも厚くなっている。このように、酸化膜62の厚さfを厚くすることで、カラーフィルタ7を厚く形成することができ、カラーフィルタ7の分光特性が向上する。
また、画素アレイ23aは、酸化膜62の厚さfが厚いことから、酸化膜62における入射する光9が当たる領域が大きくなる。したがって、画素アレイ23aは、酸化膜62に反射して光電変換素子4の受光面41に入射する光9がより増えるため、画素の受光感度が向上する。
図11は、他の実施の形態に係る画素アレイ23bの断面視による模式的な構成を示す説明図である。なお、図11に示す構成要素のうち、図3に示す構成要素と同一の構成要素については、図3に示す構成要素と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
図11に示すように、画素アレイ23bは、光9が入射する側の表面の中央部が遮光部材6の上端面から距離dだけ突出し、周縁部の外周が遮光部材6の側周面に当接するカラーフィルタ7を備える。つまり、カラーフィルタ7は、表面の中央部の高さ位置が遮光部材6の上端面の高さ位置よりも高く、表面の周縁部の外周が遮光部材6の上端面の高さ位置よりも低くなっている。なお、かかる形態では、遮光部材6が遮光部に相当する。
このような構成にある画素アレイ23bにおいても、カラーフィルタ7の表面における周縁部に入射した光9をカラーフィルタ7の中央部側に屈折し、かかるカラーフィルタ7に対応した光電変換素子4の受光面41に向かって集光することができる。したがって、画素アレイ23bは、光電変換素子4に入射する光9が増えるため、画素の受光感度が向上する。
なお、上述した実施形態では、Si層30をP型、Si領域31をN型としているが、Si層30をN型、Si領域31をP型として画素アレイ23,23a,23bを構成するようにしてもよい。かかる場合、画素アレイ23,23a,23bにおける固定電荷膜50は、正電荷を保持するように構成される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 デジタルカメラ、 11 カメラモジュール、 12 後段処理部、 13 撮像光学系、 14 固体撮像装置、 15 ISP、 16 記憶部、 17 表示部、 20 イメージセンサ、 21 信号処理回路、 22 周辺回路、 23,23a,23b 画素アレイ、 24 垂直シフトレジスタ、 25 タイミング制御部、 26 CDS、 27 ADC、 28 ラインメモリ、 30 P型のSi層、 31 N型のSi領域、 4 光電変換素子、 41 受光面、5 遮光部、 50 固定電荷膜、 51 反射防止膜、 6 遮光部、 60 開口、 62 酸化膜、 63 遮光層、 7 カラーフィルタ、 7a 中央部、 7b 周縁部、 70 赤色フィルタ用樹脂層、 8 マイクロレンズ、 80 感光性レンズ材料、 81 反射防止膜、 9 光、 90,91,93 レジスト
Claims (5)
- 複数の光電変換素子が配置される半導体層と、
各前記光電変換素子に対して光が入射する側に設けられ、受光面の中央部が平坦形状であり、周縁部が凸湾曲形状であるカラーフィルタと
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記カラーフィルタの側周面を囲む遮光部を備え、
前記カラーフィルタは、
前記中央部の高さ位置が前記遮光部の高さ位置よりも高い
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記カラーフィルタは、
前記周縁部の外周が前記遮光部の高さ位置よりも低い
ことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記遮光部は、
前記半導体層の光が入射する側に設けられた金属製の遮光部材と、
前記遮光部材の光が入射する側の端部に設けられた前記カラーフィルタの屈折率よりも低い屈折率を有する部材と
を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の固体撮像装置。 - 半導体層に複数の光電変換素子を形成する工程と、
前記半導体層の光が入射する側に、前記光電変換素子の受光面を囲む遮光部を形成する工程と、
前記遮光部の開口内に、受光面の中央部が平坦形状であり、周縁部が凸湾曲形状であるカラーフィルタを形成する工程と
を含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015178955A JP2017054992A (ja) | 2015-09-10 | 2015-09-10 | 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 |
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JP2015178955A JP2017054992A (ja) | 2015-09-10 | 2015-09-10 | 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109411497A (zh) * | 2018-10-30 | 2019-03-01 | 德淮半导体有限公司 | 图像传感器及其形成方法 |
CN113658963A (zh) * | 2020-05-12 | 2021-11-16 | 采钰科技股份有限公司 | 固态成像装置 |
-
2015
- 2015-09-10 JP JP2015178955A patent/JP2017054992A/ja active Pending
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CN109411497A (zh) * | 2018-10-30 | 2019-03-01 | 德淮半导体有限公司 | 图像传感器及其形成方法 |
CN113658963A (zh) * | 2020-05-12 | 2021-11-16 | 采钰科技股份有限公司 | 固态成像装置 |
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